JP4045872B2 - 符号化方法および符号化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば記録、伝送に用いられる情報記号の符号化方法および符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
符号長n、次元kの線形符号(linear code)Cは生成行列(generator matrix)Gと情報記号(information bits)cとの積によって符号化できる。線形符号Cが組織符号(systematic code)である場合、パリティはパリティ生成行列(parity generator matrix)Pと情報記号cの積により得られるが、行列Pの大きさは(n−k)×kであり、符号化率r=k/nを一定としたとき、行列の大きさは符号長nの2乗に比例して大きくなる。
【0003】
ただし線形符号Cが巡回符号(Cyclic Code)である場合、組織符号の符号化は多項式の演算により容易に行える。すなわち情報記号を係数とする多項式M(x)にxn−kを掛けた結果を生成多項式(generator polynominal)G(x)で割り、剰余(remainder)を求めることによりパリティを計算できる。符号化装置も帰還シフトレジスタを用いることで行え、パリティ生成行列を用意しておく必要はない。
【0004】
今、線形符号Cの任意の符号語をpだけ巡回置換したものもまた線形符号Cの符号語となるとき、CをQC符号(Quasi−Cyclic Code)と呼ぶことにする。p=1のQC符号は巡回符号となるため、符号化は生成多項式によって行えるが、一般的に
【数3】
のQC符号は通常の巡回符号のようには行えない。このため、QC符号は、生成行列Gあるいはパリティ生成行列Pによって符号化しなければならず、符号長が長くなれば生成行列も大きくなるため符号化装置に大規模なROM等が必要になる。
巡回符号の多項式演算による符号化についてはShu Lin,DanielJ.Costello,Jr.による "Error Control Coding:Fundamentals and Applications"(Prentice−Hall,1983)などに説明されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、QC符号の符号化に生成行列を用いる場合、符号長が長くなるほど生成行列も大きくなり、符号化装置の規模が大きくなるという問題があった。LDPC符号(Low−Density Parity Check code)やタ−ボ符号(Turbo code)においては、符号長を大きくすることによりシャノン限界に近い特性が得られることが知られているため、特に、QC符号をLDPC符号やタ−ボ符号に適用することを考えると、従来のQC符号に関する上記問題は好ましくない。
【0006】
本発明は、このような課題を解決すべくなされたもので、QC符号の符号化を多項式の演算のみによって行うことができ、符号化装置の簡略化を図ることのできる符号化方法と符号化装置の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するために、情報記号にパリティを付加することにより、任意の符号語をp(但し、pは2以上の整数)だけ巡回置換したものがまた符号語となる性質を持った線形符号で前記情報記号が符号語の一部として表われる符号多項式を符号化する方法において、前記情報記号が少なくとも一部の係数を構成する多項式とp個の生成多項式G 0 (x), ... ,G p−1 (x)との演算により前記パリティを求める工程を含む構成を採用する。例えば、本発明の好適な実施の形態においては、複数の生成多項式による準除算(quasi−division)とも言えるような演算により、最終的な剰余としてパリティを求めることができる。ここで、準除算と表現した演算は、一の生成多項式を除数として用い(pk−1)次の商を計算し、他の生成多項式を除数として用い(pk−2)次の商を計算し、・・・、更に他の生成多項式を除数として用いp(k−1)次の商を計算する、演算方法である。言い換えると、準除算は、除数として複数の生成多項式を順次入れ換えながら除算類似の計算を行うものである。本発明では、複数の生成多項式に、最高次が相互に異なるものを用いることが好ましい。なお、周知のように、2値デ−タ(binary data)の多項式の除算は、除数による引算/加算類似の演算を順次行うことにより、実質的に実現可能であるが、本発明においても、このような方法をパリティ演算に適用することもできる。また、符号の多項式表現では、情報記号列(information bits strings)、符号列(code strings)ないし情報記号ベクトル(information bits vector)上での記号の並びの入れ換えにより、多項式上の次数と係数の関係を容易に変形することが可能であるが、このような変形を行った構成も、実質的に本発明のクレ−ム記載の構成を含む場合には、本発明の範囲に属すると解される。
【0008】
また、この発明は、上記の符号化方法において、p個の各多項式Gi(x)が、符号多項式の中で、その次数をpで割った余りがi、かつ次数が最小となるものであり、各Gi(x)の次数をmiとすると、j≧mj mod pを満たすjに関して前記符号多項式のxjの係数が情報記号、その他の係数がパリティとなるもので、かつ前記符号多項式が
【数4】
と表されてなるものである。
なお、符号多項式の中でその次数をpで割った余りがiとなるものが、各iについての候補多項式であり、したがって、生成多項式Gi(x)は、各iについて候補多項式の中から選択されると考えることもできる。
【0009】
さらに、この発明は、上記の符号化方法において、p個の各多項式Gi(x)が、符号多項式の中で、xrでは割り切れるがxr+1では割り切れないもので、rをpで割った余りがi、かつrが最大となるものであり、各Gi(x)がxr iでは割り切れるがxr i +1では割り切れないとすると、j≦rj mod pを満たすjに関して前記符号多項式のxjの係数が情報記号、その他の係数がパリティとなるもので、かつ前記符号多項式が
【数5】
と表されてなるものである。
【0010】
上記の方法で符号化を行うことにより、生成行列あるいはパリティ生成行列を必要とせず、p個の多項式のみでQC符号の符号化を行うことができる。したがって、QC符号の符号化装置を実装する際、符号長が長くなってもパリティ生成行列に対応した大規模なROM等を必要とせず、装置を簡略化できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0012】
1.第1の実施の形態(1st embodiment)
この発明の第1の実施の形態に係る符号化方法を説明する。
【0013】
GF(q)の元を係数にもつp個の生成多項式をG0(x),...,Gp−1(x)、各多項式の次数をm0,...,mp−1とし、これらの多項式は次数がmi mod p=i、最高次の係数が1という特徴をもつものとする(Amod BはAをBで割ったときの剰余を表す)。なお、多項式において最高次の係数が1となるということは、対応する情報記号ベクトルまたは符号ベクトルで考えた場合、より高次の係数に相当するシンボルが"0"であることを意味する。
【0014】
情報記号を係数として持つ多項式A(x)を次のように定義する。
【数6】
ただし、ai=0(i<mi mod p)
【0015】
任意のA(x)は生成多項式G0(x),...,Gp−1(x)を用いて次のような和で表すことができる。
A(x)=W(x)+R(x)
【数7】
【0016】
ただし、Qi(xp),Ri(xp)はそれぞれGF(q)の元を係数にもつxpの多項式であり、W(x)はn−1次以下の多項式、R(x)はdeg[Ri(xp)xi]<miを満たすものとする(deg[F(x)]は多項式F(x)の次数を表す)。
【0017】
このようなパリティ多項式R(x)は、図6に示すように、次のような手順で求めることができる。
1.R(x)←A(x),s←n−1 ・・・ (S1)
2.s≧ms mod pであれば(S2)、R(x)のxsの係数をrsとして、
【数8】
(S3)
3.s←s−1(S4),s≧min mi(0≦i<p)であれば2へ,s<min miであれば4へ(S5)
4.終了
なお、sは、演算における注目次数である。また、A(x)は、情報記号を一部の係数に持ち、残りの係数の部分にパリティが入ることにより符号多項式W(x)となる、多項式である。
【0018】
以上によって求まったR(x)を用いて、W(x)=A(x)−R(x)を計算する。
【0019】
W(x)を符号多項式とする線形符号は、符号の一部に情報記号が現れる組織符号として符号化されることになる。また、上記の手順で符号化を行うと生成行列あるいはパリティ生成行列を必要とせず、p個の多項式のみで符号化を行うことができる。
【0020】
例えば、GF(2),p=3,G0(x)=x9+x3+x2+x,G1(x)=x4+x3+x,G2(x)=x8+x6+1として、符号長n=21の2元符号を符号化するとき、情報ビットを(a20,a19,a18,a17,a16,a15,a14,a13,a12,a11,a10,a9,a8,a7,a4)として、A(x)=a20x20+a19x19+a18x18+a17x17+a16x16+a15x15+a14x14+a13x13+a12x12+a11x11+a10x10+a9x9+a8x8+a7x7+a4x4をつくる。上記手順によりR(x)=r6x6+r5x5+r3x3+r2x2+r1x+r0が求まり、W(x)は、W(x)=a20x20+a19x19+a18x18+a17x17+a16x16+a15x15+a14x14+a13x13+a12x12+a11x11+a10x10+a9x9+a8x8+a7x7−r6x6−r5x5+a4x4−r3x3−r2x2−r1x−r0と符号化できる。W(x)を符号多項式とする符号は組織符号であり、p=3のQC符号となっている。
【0021】
情報ビット(1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1)を符号化する際、R(x)を求める過程をxの高次のものから順に係数を並べると次のようになる。
s=20 111111111111110010000
s=19 10111110111110010000
s=18 1101110111110010000
s=17 101111001110010000
s=14 111000110010000
s=13 10000111010000
s=12 1010111010000
s=10 10110100000
s=9 1100100000
s=8 100101110
s=6 1101111
【0022】
最終的にR(x)=x6+x5+x3+x2+x+1が得られ、符号化された結果はW(x)=x20+x19+x18+x17+x16+x15+x14+x13+x12+x11+x10+x9+x8+x7+x6+x5+x4+x3+x2+x+1となる。
【0023】
p個の多項式が、
【数9】
と書けるとき、これらの多項式で求まる符号はQC符号となる。前の例のように、QC符号の符号化は情報記号を係数にもつ多項式とp個の多項式の演算により行える。2元QC符号のパラメ−タの例を表1に示す。
【表1】
【0024】
図1に組織符号の符号化装置の構成を示す。このように符号化装置は、情報記号を入力とし、パリティを出力とするパリティ生成装置1を持つ。このパリティ生成装置1によって生成されたパリティは情報記号と連結され、符号として出力される。
【0025】
図2にパリティ生成装置1の構成の例を示す。パリティを計算するには−R(x)を求めればよい。図2に示すパリティ生成装置1は、情報記号を一つずつ入力して順次計算を行うことによりR(x)を求めるものである。
【0026】
この例のパリティ生成装置1は、シフトレジスタ11、乗算回路13、選択回路15およびカウンタ17を備える。シフトレジスタ11には情報記号がA(x)の高次の係数から順に入力される。乗算回路13は、シフトレジスタ11の特定位置の値と選択回路15で選ばれた多項式とを乗算するものであり、この乗算結果でシフトレジスタ11の値を減算して値のシフトが行われる。この動作を繰り返すことにより、シフトレジスタ11からR(x)の係数が順に出力される。
【0027】
選択回路15はシフトレジスタ11に入力された記号の数を示すカウンタ17の値に応じて、毎時刻p個の多項式に対応した値あるいは0を選択する回路である。2元符号の場合、乗算回路13はANDゲ−トで、図示しない減算回路はXORゲ−トで実現できる。
【0028】
図3は、図2の生成装置1を適用した符号化装置の一具体例であり、先に示したp=3,G0(x)=x9+x3+x2+x,G1(x)=x4+x3+x,G2(x)=x8+x6+1の(21,15)2元QC符号を符号化する装置である。
この装置では高次からA(x)の係数を順にシフトレジスタ右側から入力すると、シフトレジスタ左側から符号化された符号多項式W(x)の係数が高次から順に出力される構成となっている。シフトレジスタは上下2段から構成されているが、上段のシフトレジスタはA(x)の情報記号を遅延させるためのものであり、下段はパリティを計算するためのものである。
以下、信号の流れを順に説明する。
符号化を行う前に、初期設定としてシフトレジスタの中身をすべてゼロにリセットしておく。カウンタの値をs←20に設定し、A(x)の係数を順に入力する。シフトレジスタ上段に値(a20,a19,a18,a17,a16,a15,a14,a13)が格納された時点では、下段のシフトレジスタにも同じ値が入っているが、この値は先ほどの手順におけるs=20のR(x)の係数r20〜r13と考えることができる。
s=20のときに選択回路にしたがって選択される値(1,0,1,0,0,0,0,0,1)はx12G2(x)に相当し、AND回路によってr20の値と乗算されてXOR回路によってr20x20+r19x19+r18x18+r17x17+r16x16+r15x15+r14x14+r13x13+r12x12より減算される。その結果、下段シフトレジスタの左端からはr20+r20=0が出力され、回路の出力としてa20+0=a20を得る。また次の時刻には下段シフトレジスタには手順2で更新されたR(x)←R(x)−r20x12G2(x)の係数r19〜r12が入り、カウンタの値もs←19に更新される。
s=19のときに選択回路にしたがって選択される値(1,1,0,1,0,0,0,0,0)はx15G1(x)に相当し、AND回路によってr19の値と乗算されてXOR回路によってr19x19+r18x18+r17x17+r16x16+r15x15+r14x14+r13x13+r12x12+r11x11より減算される。その結果、下段シフトレジスタの左端からはr19+r19=0が出力され、回路の出力としてa19+0=a19を得る。また次の時刻には下段シフトレジスタには手順2で更新されたR(x)←R(x)−r19x15G1(x)の係数r18〜r11が入り、カウンタの値もs←18に更新される。
s=18のときに選択回路にしたがって選択される値(1,0,0,0,0,0,1,1,1)はx9G0(x)に相当し、AND回路によってr18の値と乗算されてXOR回路によってr18x18+r17x17+r16x16+r15x15+r14x14+r13x13+r12x12+r11x11+r10x10より減算される。その結果、下段シフトレジスタの左端からはr18+r18=0が出力され、回路の出力としてa18+0=a18を得る。また次の時刻には下段シフトレジスタには手順2で更新されたR(x)←R(x)−r18x9G0(x)の係数r17〜r10が入り、カウンタの値もs←17に更新される。
同様の動作が続き、s=7までにA(x)はゼロ次の項まで入力が完了するが、その後ゼロを入力し続ける。
s=6のとき下段シフトレジスタの左側7個にはR(x)のr6〜r0が入っている。A(x)の6次の係数はゼロのため、回路の出力としてパリティ0+r6=r6を得る。また下段シフトレジスタでは減算は行われず、次の時刻には左側6個にr5〜r0の値が入り、カウンタの値はs←5に更新される。
A(x)の5次の係数はゼロのため、回路の出力としてパリティ0+r5=r5を得る。また下段シフトレジスタでは減算は行われず、次の時刻には左側5個にr4〜r0の値が入り、カウンタの値はs←4に更新される。
s=4のときに選択回路にしたがって選択される値(1,1,0,1,0,0,0,0,0)はG1(x)に相当し、AND回路によってr4の値と乗算されてXOR回路によってr4x4+r3x3+r2x2+r1x1+r0より減算される。その結果、下段シフトレジスタの左端からはr4+r4=0が出力され、回路の出力としてa4+0=a4を得る。また次の時刻には下段シフトレジスタの左側4個には手順2で更新されたR(x)←R(x)−r4G1(x)の係数r3〜r0が入り、カウンタの値もs←3に更新される。
A(x)の3次の係数はゼロのため、回路の出力としてパリティ0+r3=r3を得る。また下段シフトレジスタでは減算は行われず、次の時刻には左側3個にr2〜r0の値が入り、カウンタの値はs←2に更新される。
A(x)の2次の係数はゼロのため、回路の出力としてパリティ0+r2=r2を得る。また下段シフトレジスタでは減算は行われず、次の時刻には左側2個にr1〜r0の値が入り、カウンタの値はs←1に更新される。
A(x)の1次の係数はゼロのため、回路の出力としてパリティ0+r1=r1を得る。また下段シフトレジスタでは減算は行われず、次の時刻には左側1個にr0の値が入り、カウンタの値はs←0に更新される。
A(x)の0次の係数はゼロのため、回路の出力としてパリティ0+r0=r0を得る。
以上のような信号の流れにより符号化が行われる。
【0029】
図4は多項式の数pあるいはその倍数の情報記号を、同時に入力してR(x)を求める装置の例である。この例の装置の場合、入力された記号の数を示すカウンタはなく、選択回路および乗算回路は組み合わせ回路21で実現できる。
図2の構成によりパリティを計算する際は、入力として多項式A(x)の係数を1時刻につき1ずつ入力する。演算は先の手順に従えば、2〜3の1サイクルが1時刻の動作に相当するため、sの値は毎時刻1ずつ減少する。手順2でrsxs−m s mod pと乗算される生成多項式Gs mod p(x)はsの値に応じて毎時刻切り替わるため、時刻を管理するカウンタと多項式の選択回路が必要となる。
これに対して図4の構成では、演算は先に示した手順のpサイクル、あるいはpの倍数のサイクルに相当する演算を一括して1時刻で行う。特に符号語の前方部分が情報記号、後方部分がパリティとなるような符号で、情報記号数kあるいはパリティ数(n−k)が、pの倍数となる場合には、一括した演算を行うことにより生成多項式の切り替えの必要がなくなり装置を簡略化できる。また符号化の時間を短縮できるという効果もある。
【0030】
図5は、図4の生成装置1の一具体例であり、p=3,G0(x)=x6+x4+x2,G1(x)=x7+x5+x3+x2+x,G2(x)=x8+x5+x4+1の(21,15)2元QC符号のパリティを求める装置である。情報記号列をA(X)=a20x20+a19x19+a18x18+a17x17+a16x16+a15x15+a14x14+a13x13+a12x12+a11x11+a10x10+a9x9+a8x8+a7x7+a6x6として入力すると、符号多項式は、W(X)=a20x20+a19x19+a18x18+a17x17+a16x16+a15x15+a14x14+a13x13+a12x12+a11x11+a10x10+a9x9+a8x8+a7x7+a6x6−r5x5+r4x4−r3x3−r2x2−r1x−r0となる。
【0031】
シフトレジスタに情報記号をA(x)の高次の係数から3ずつ区切って順に入力すると、A(x)のすべての記号を処理した後にシフトレジスタにおいてR(x)が求まる。
以下、信号の流れを順に説明する。
符号化を行う前に、初期設定としてシフトレジスタの中身をすべてゼロにリセットしておく。
A(x)の係数を高次の項から3ずつ順に下段、中段、上段に入力する。
入力が開始されてから2時刻後にはシフトレジスタに値(a20,a19,a18,a17,a16,a15)が格納されるが、この値は先の手順においてs=20におけるR(x)の係数r20〜r15と考えることができる。
G2(x)の6,7次およびG1(x)の6次の係数がゼロであることに注意すると3サイクル後のR(x)の値は
R(x)←R(x)−r20x12G2(x)−r19x12G1(x)−r18x12G0(x)
=R(x)−r20(x20+x17+x16+x12)−r19(x19+x17+x15+x14+x13)−r18(x18+x16+x14)
=R(x)−r20x20−r19x19−x18x18−(r20+r19)x17−(r20+r18)x16−r19x15−(r19+r18)x14−r19x13−r20x12
となり、この演算はシフトレジスタの格段における最左ビットr20〜r18のXOR組み合わせ回路と、減算に対応したXOR回路で実現される。
この演算の結果シフトレジスタに格納される値は、先の手順におけるs=17のR(x)の係数r17〜r12と考えることができる。
同様の動作が4時刻続き、最終的にシフトレジスタに値r5〜r0が求まる。
【0032】
2.第2の実施の形態(2nd embodiment)
次に、この発明の第2の実施の形態に係る符号化方法を説明する。
【0033】
GF(q)の元を係数にもつp個の多項式をG0(x),...,Gp−1(x)とし、これらの多項式Gi(x)はそれぞれあるriに関してxr iでは割り切れるがxr i +1では割り切れないもので、かつri mod p=iであり、さらにxr iの係数が1という特徴をもつものとする。
【0034】
情報記号を係数として持つ多項式A(x)を次のように定義する。
【数10】
ただし、ai =0(i>ri mod p)
【0035】
任意のA(x)は、G0(x),...,Gp−1(x)を用いて次のような和で表すことができる。
A(x)=W(x)+U(x)
【数11】
ただし、Qi(x−p),Ui(x−p)はそれぞれGF(q)の元を係数にもつx−pの多項式であり、W(x)はn−1次以下の多項式、U(x)は各Ui(x−p)xn−p+iがxr i +pで割り切れるものとする。
【0036】
このような多項式U(x)は、図7に示すように、次のような手順で求めることができる。
1.U(x)←A(x),s←0 ・・・ (S11)
2.s≦rs mod pであれば(S12)、U(x)のxsの係数をusとして、
【数12】
(S13)
3.s←s+1(S14),s≦max ri(0≦i<p)であれば2へ,s>max riであれば4へ(S15)
4.終了
以上によって求まったU(x)を用いて、W(x)=A(x)−U(x)を計算する。
【0037】
W(x)を符号多項式とする線形符号は、符号の一部に情報記号があらわれる組織符号として符号化されることになる。また、上記の手順で符号化を行うと生成行列あるいはパリティ生成行列を必要とせず、p個の多項式のみで符号化を行うことができる。
【0038】
例えば、GF(2),p=3,G0(x)=x20+x18+x12,G1(x)=x19+x18+x16,G2(x)=x19+x15+x11として、符号長n=21の2元符号を符号化するとき、情報ビットを(a16,a13,a12,a11,a10,a9,a8,a7,a6,a5,a4,a3,a2,a1,a0)として、A(X)=a16x16+a13x13+a12x12+a11x11+a10x10+a9x9+a8x8+a7x7+a6x6+a5x5+a4x4+a3x3+a2x2+a1x+a0をつくる。上記手順によりU(x)=u20x20+u19x19+u18x18+u17x17+u15x15+u14x14が求まり、W(x)はW(x)=−u20x20−u19x19−u18x18−u17x17+a16x16−u15x15−u14x14+a13x13+a12x12+a11x11+a10x10+a9x9+a8x8+a7x7+a6x6+a5x5+a4x4+a3x3+a2x2+a1x+a0と符号化できる。W(x)を符号多項式とする符号は組織符号であり、p=3のQC符号となっている。
【0039】
情報ビット(1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1)を符号化する際、U(x)を求める過程をxの高次のものから順に係数を並べると次のようになる。
s=0 000010011111111111111
s=1 00001001111101011111
s=2 0000100111110101001
s=5 0000100111010111
s=6 000010001100011
s=7 00001010010001
s=9 000010100111
s=10 00011110011
s=11 0001111111
s=12 010110111
s=13 11111011
s=14 1111011
最終的にU(x)=x20+x19+x18+x17+x15+x14が得られ、符号化された結果はW(x)=x20+x19+x18+x17+x16+x15+x14+x13+x12+x11+x10+x9+x8+x7+x6+x5+x4+x3+x2+x+1となる。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、この発明により、QC符号の符号化を多項式の演算のみで行え、符号化が簡単になる、という効果が奏される。また、QC符号の符号化装置を実装する際、符号長が長くなってもパリティ生成行列に対応した大規模なROM等を必要とせず、装置を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】組織符号の符号化装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明に係る符号化装置におけるパリティ生成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】この発明に係る符号化装置のより具体的な構成例を示す図である。
【図4】この発明に係る情報記号を複数入力してパリティ生成を行うパリティ生成装置の構成を示すブロック図である。
【図5】情報記号を複数入力してパリティ生成を行うパリティ生成装置のより具体的な構成を示す図である。
【図6】この発明の符号化方法に関するフロ−チャ−トである。
【図7】この発明の他の符号化方法に関するフロ−チャ−トである。
【符号の説明】
1 パリティ生成装置
11 シフトレジスタ
13 乗算回路
15 選択回路
17 カウンタ
21 組み合わせ回路
Claims (9)
- 情報記号にパリティを付加することにより、任意の符号語をp(但し、pは2以上の整数)だけ巡回置換したものがまた符号語となる性質を持った線形符号で前記情報記号が符号語の一部として表われる符号多項式を符号化する方法において、
前記情報記号が少なくとも一部の係数を構成する多項式とp個の生成多項式G0(x),...,Gp−1(x)との演算により前記パリティを求める工程;
を含むことを特徴とする符号化方法。 - 請求項1に記載の符号化方法で得られた符号語をpの倍数だけ巡回置換したものを符号語とすることを特徴とする符号化方法。
- 請求項1に記載の符号化方法で得られた符号語の情報記号の順序を反転させたものを符号語とすることを特徴とする符号化方法。
- 請求項5に記載の符号化方法で得られた符号語をpの倍数だけ巡回置換したものを符号語とすることを特徴とする符号化方法。
- 請求項5に記載の符号化方法で得られた符号語の情報記号の順序を反転させたものを符号語とすることを特徴とする符号化方法。
- 任意の符号語をp(但し、pは2以上の整数)だけ巡回置換したものがまた符号語となる性質を持った線形符号で情報記号が符号語の一部として表われる符号多項式を符号化する装置において、
p個の多項式G0(x),...,Gp−1(x)と前記情報記号を係数とする多項式との演算によってパリティを生成するパリティ生成部と、
このパリティ生成部によって生成されたパリティと前記情報記号とを連結して前記符号多項式を生成する連結手段と
を備えることを特徴とする符号化装置。 - 請求項8記載の符号化装置において、
前記パリティ生成部が、情報記号を複数同時に入力して順次前記各情報記号に対応するパリティを生成するものであることを特徴とする符号化装置。
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