JP4044195B2 - エンジンの吸気装置 - Google Patents

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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダ内にタンブルを発生させるエンジンの吸気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、4サイクルエンジンの吸気装置としては、吸気の供給量が少ない低負荷運転時に燃焼が安定するように、吸気ポートに吸気制御弁などの吸気が流れる方向を制御する部材を設けてシリンダ内にいわゆるタンブルを発生させるものがある。前記タンブルとは、吸気がシリンダ軸線に沿って旋回するような縦方向の旋回流のことである。
【0003】
前記吸気制御弁は、吸気ポートのシリンダ側に配設し、低負荷運転時に吸気通路のシリンダ側を塞ぐように構成している。すなわち、この吸気制御弁を有する吸気装置を使用すると、低負荷運転時に吸気が吸気ポート内の吸気通路をカム軸側(シリンダとは反対側)に偏って流れ、吸気ポートの燃焼室側の開口から燃焼室内におけるシリンダ軸線を挾んで反対側(排気弁側)へ斜めに流入し、シリンダ内にタンブルが発生する。このため、燃料を前記タンブルによって点火プラグの周辺近傍に集めることができ、低負荷運転時に燃焼が安定するようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上述したように構成した吸気装置は、上述のように低負荷時により強いタンブルの形成が望まれるが、流量が少ないため流速が遅く、充分なタンブルが得られない。これは、吸気制御弁の下流側で吸気の一部が吸気通路内のシリンダ側の部分へ拡がるように流れるからである。このため、低負荷運転時に燃焼を安定させるにも限界があった。
【0005】
また、上述した吸気装置は、シリンダヘッドに吸気制御弁を収容する空間を形成する分だけ吸気ポートを形成する部分が狭くなるため、吸気ポートの通路断面積を大きくとることができないという問題もあった。このため、この種の吸気装置を小型のエンジンに装備すると高負荷運転時に吸気量が不足してしまう。
【0006】
本発明は上述した問題点を解消するためになされたもので、低負荷運転時に充分なタンブルを発生させて燃焼のより一層の安定化を図るとともに、吸気ポートの通路断面積を大きくとって高負荷運転時に出力向上を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエンジンの吸気装置は、シリンダヘッドの吸気ポートに吸気通路を介して接続されたスライド式スロットル弁と、前記シリンダヘッドにおけるシリンダとは反対側に位置するカム軸によって駆動されて前記吸気ポートを開閉する吸気弁とを備え、前記スライド式スロットル弁とシリンダヘッドとの間の吸気通路を、上流端がスロットル弁の開方向側に位置する高負荷用通路と、上流端がスロットル弁の閉方向側に位置する低負荷用通路とに画成し、前記高負荷用通路を前記吸気ポートに接続し、前記低負荷用通路を、前記シリンダヘッドに形成された副吸気通路に接続してなり、前記副吸気通路には、吸気弁の近傍でシリンダの軸線方向から見て吸気が流れる方向とは直交する方向の両側を通る通路が形成され、これらの通路の下流端は、前記吸気ポートの燃焼室側開口近傍における前記カム軸側に位置する上壁をそれぞれ指向しているものである。
【0008】
本発明によれば、低負荷運転時には吸気が低負荷用通路から副吸気通路を介して吸気ポートに供給され、吸気ポート内をシリンダ軸線に近接する部位に向って流れて吸気ポートの燃焼室側の開口から燃焼室内におけるシリンダ軸線を挾んで反対側へ斜めに流入する。
【0009】
また、高負荷運転時には高負荷用通路にも混合気が流れるようになり、吸気ポートの全域を使用して吸気を燃焼室内に供給することができる。この吸気装置は、吸気が流れる方向を制御するために吸気ポートに吸気制御弁を設ける構造ではないので、吸気ポートを形成する部分が狭くなる制約を受けることがなく、吸気ポートの通路断面積を高負荷運転時の吸気量が確保できるように大きくとることができる。
【0010】
他の発明に係るエンジンの吸気装置は、上述した発明に係るエンジンの吸気装置において、吸気ポートを、シリンダヘッド側部の吸気入口から下流側に向かうにしたがって次第にクランク軸の軸線方向から見てシリンダに近接するように傾斜させて形成したものである。
【0011】
この発明に係る吸気装置の吸気ポートは、吸気弁が貫通する部分で大きく屈曲する形状ではないから、高負荷運転時には抵抗が少なく吸気が直線的に吸気ポート内を流れる。
【0012】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態
以下、本発明に係るエンジンの吸気装置の一実施の形態を図1ないし図3によって詳細に説明する。
図1は本発明に係るエンジンの吸気装置の断面図、図2は要部を拡大して示す断面図、図3は図2におけるIII−III線断面図である。
【0013】
これらの図において、符号1はこの実施の形態による自動二輪車用4サイクル単気筒エンジンを示す。2はシリンダを示し、3はシリンダヘッド、4はピストン、5はコンロッド、6は燃焼室を示す。
【0014】
このエンジン1は、シリンダ2の軸線方向が車体の前方を指向するようにシリンダ2を前傾させている。このエンジン1を図示してない車体に搭載した状態での水平線を図1中に二点鎖線Hで示し、シリンダ2の軸線を一点鎖線Cで示す。
【0015】
このエンジン1の動弁装置は、1本のカム軸7で1本ずつの吸気弁8と排気弁9を駆動する構造を採っている。吸気弁8が開閉する吸気ポート10は、図1および図2に示すように、シリンダヘッド側部の吸気入口11から吸気弁8が貫通する部分までシリンダ軸線Cを指向するように直線的に形成し、吸気弁貫通部より下流側で屈曲させて下流端を燃焼室6に開口させている。この吸気ポート10における前記直線的に延びる部分は、シリンダ軸線Cおよびカム軸7の軸線と直交する方向を指向している。なお、この吸気ポート10は、シリンダヘッド3を鋳造する金型によって形成している。
【0016】
吸気ポート10の途中には符号12で示す副吸気通路を接続している。この副吸気通路12は、シリンダヘッド3に外側から穴開け加工を施すことによって形成している。詳述すると、この副吸気通路12は、シリンダヘッド側部であって前記吸気入口11よりシリンダ2とは反対側に穿設した一つの導入孔12aと、この導入孔12aから図3に示すように吸気弁8の両側に向けて穿設した二つの貫通孔12b,12bとから構成している。貫通孔12bは、図3に示すようにシリンダ2の軸線方向から見て下流側に向かうにしたがって次第に両孔の間隔が拡がるとともに、図1および図2に示すようにクランク軸(図示せず)の軸線方向(カム軸7の軸線方向)から見て下流端が吸気ポート10におけるシリンダ軸線Cに近接する部位を指向するように形成している。
すなわち、前記副吸気通路12には、図3に示すように、吸気弁8の近傍でシリンダ2の軸線方向から見て吸気が流れる方向とは直交する方向の両側を通る貫通孔12bからなる通路が形成されている。これらの通路の下流端は、図2に示すように、前記吸気ポート10の燃焼室側開口近傍における前記カム軸7側に位置する上壁10bをそれぞれ指向している。
【0017】
前記吸気ポート10には吸気管13を介して気化器14を接続している。前記吸気管13は、シリンダヘッド3の上部から上方へ延在して上流端が車体の前方を指向するように屈曲しており、内部に吸気通路が二つ形成されるように隔壁15を一体に形成している。この隔壁15は、吸気管13をシリンダヘッド3に取付けた状態でシリンダヘッド側部における前記吸気入口11と前記導入孔12aとの間の部位に接続するようにしている。このため、吸気管13内の二つの吸気通路の一方がシリンダヘッド3の吸気ポート10に接続し、他方の吸気通路が副吸気通路12に接続する。吸気ポート10に接続する吸気管13内の一方の吸気通路16を以下において高負荷用通路といい、副吸気通路12に接続する吸気管13内の他方の吸気通路17を以下において低負荷用通路という。
【0018】
前記気化器14は、スロットル弁18をスライド式ピストンによって形成し、スロットル弁18の下流側に、スロットル弁18の開方向の先端側に位置する高負荷用通路19と、スロットル弁18の閉方向の先端側に位置する低負荷用通路20とを形成している。これら両通路19,20を仕切る隔壁21は、吸気管13の隔壁15に接続している。このため、吸気管13によって気化器14をシリンダヘッド3に取付けることによって、気化器14の高負荷用通路19は吸気管13内の高負荷用通路16を介して吸気ポート10に接続し、気化器14の低負荷用通路20は吸気管13の低負荷用通路19を介して副吸気通路12に接続している。
【0019】
上述したように構成した吸気装置によれば、スロットル弁18の開度が相対的に小さい低負荷運転時には、気化器14の低負荷用通路20から吸気管13の低負荷用通路17を介して副吸気通路12に混合気が供給される。この混合気は、副吸気通路12の貫通孔12bを2本にしたことによってバルブガイドボスの突起を避けて吸気ポート10の上壁に沿って流れ、吸気弁8の排気弁9寄り側から燃焼室6内に斜めを指向して流入する。このように吸気ポート10における燃焼室6の軸線の近くから混合気が斜めに高速で流入することによって、シリンダ2内には図1中に矢印Tで示すようにタンブルが発生する。
【0020】
したがって、低負荷運転時に燃料の略全てをタンブル流としてこれに流動を与えることによって、燃焼の急速化と安定化とを図ることができる。
【0021】
また、高負荷運転時には気化器14の高負荷用通路19にも混合気が流れるようになり、吸気ポート10と副吸気通路12を使用して混合気を燃焼室6内に供給することができる。高負荷時には吸気流速が速くなるが、吸気ポート10からの流れが多いため、流れは吸気ポート10の形状で支配され、従来の流れで燃焼室内に流入する。したがって、必要な過度の流動が抑制され、燃焼騒音などの問題が発生することがない。すなわち、スロットル開度に見合ったタンブルが形成される。
この吸気装置は、吸気が流れる方向を制御するために吸気ポート10に吸気制御弁を設ける構造ではないので、吸気ポート10を形成する部分が狭くなる制約を受けることがなく、吸気ポート10の通路断面積を高負荷運転時の吸気量が確保できるように大きくとることができる。
【0022】
したがって、高負荷運転時に混合気を円滑かつ大量に燃焼室6に供給することができ、出力向上を図ることができる。
【0023】
さらに、この実施の形態では副吸気通路12を機械加工によって形成しているため、シリンダヘッドを鋳造する工程で副吸気通路を成形する場合に較べてコストが低くなるという利点がある。すなわち、この実施の形態を採るときの副吸気通路12と同じ形状の副吸気通路を鋳造によって成形するためには、鋳造時に中子を使用しなければならないので、この実施の形態によるシリンダヘッド3のように金型で吸気ポートを成形する場合に較べてコストアップになる。
【0024】
しかも、上述した中子の装填位置が僅かでもずれると、タンブルの強さが変わってしまう。しかし、この実施の形態による吸気装置は、副吸気通路12を機械加工によって高い精度で形成することができるので、製品毎のタンブルの強さを一定にすることができる。
【0025】
第2の実施の形態
本発明に係るエンジンの吸気装置は図4ないし図6に示すように形成することができる。
図4は他の実施の形態を示すエンジンの断面図、図5は要部を拡大して示す断面図、図6は図4におけるVI−VI線断面図である。これらの図において前記図1ないし図3で説明したものと同一もしくは同等部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0026】
図4〜図6に示す吸気ポート10は、吸気入口11から下流側に向かうにしたがって次第にクランク軸の軸線方向から見てシリンダ2に近接するように傾斜させて形成している。
また、副吸気通路12は、ここからの流れがバルブガイドボスに衝突して乱れを生じるのを防ぐため、バルブガイドボスを避けて吸気ポート10の両側に成形している。この実施の形態では、図6に示すように、二つの副吸気通路12を下流側に向かうにしたがって次第に両通路の間隔が狭くなるとともに、次第にシリンダ2から離間するように形成している。
【0027】
このように副吸気通路12をクランク軸の軸線方向から見て傾斜させるために、副吸気通路12の上流端は前記第1の実施の形態を採る場合に較べてシリンダ2側にずれた位置、すなわち近付いた位置に開口している。この第2の実施の形態に示す前記副吸気通路12には、図6に示すように、吸気弁8の近傍でシリンダ2の軸線方向から見て吸気が流れる方向とは直交する方向の両側を通る通路が形成されている。これらの通路の下流端は、図5に示すように、前記吸気ポート10の燃焼室側開口近傍における前記カム軸7側に位置する上壁10bをそれぞれ指向している。
【0028】
上述したように副吸気通路12が二つあることから、吸気管13の低負荷用通路17は、下流側を高負荷通路16の両側に延びるように二つに分岐させ、高負荷用通路16に沿ってシリンダヘッド側端部まで延設している。
【0029】
このように構成した吸気装置は、低負荷運転時には混合気が二つの副吸気通路12から吸気ポート10を通って燃焼室6内に斜めに流入する。このため、第1の実施の形態を採る場合と同様に燃料の略全てをタンブルに乗せて燃焼の安定化を図ることができる。この実施の形態では、副吸気通路12をクランク軸の軸線方向から見て下流側に向かうにしたがって次第にシリンダ2から離間するように形成しているので、副吸気通路12から流出した混合気が図5中に矢印で示すように吸気ポート10の上壁側、すなわち、吸気ポート10におけるカム軸7側の壁面に沿って流れ、燃焼室6側の開口10aからシリンダ軸線Cを越えて反対側へ燃焼室6内に斜めに流入する。言い換えれば、混合気は二つの副吸気通路12からバルブガイドボスの突起を避けて吸気ポート10の上壁に沿って流れ、吸気弁8の排気弁9寄り側から燃焼室6内に斜めを指向して流入する。このため、タンブルを発生させ易い。
【0030】
また、吸気ポート10は、吸気入口11から下流側に向かうにしたがって次第にシリンダ2に近接するように傾斜しており、吸気弁8が貫通する部分で大きく屈曲する形状ではないから、高負荷運転時には混合気が直線的に吸気ポート10内を流れるようになる。
【0031】
このため、吸気ポート10に吸気制御弁を設ける場合に較べて吸気ポート10の通路断面積を大きくとることができることに加え、上述したように吸気ポート10内を混合気が流れるときの抵抗を小さくすることができるから、高負荷運転時に混合気を円滑かつ大量に燃焼室に供給することができる。この実施の形態では、副吸気通路12を吸気ポート10の両側に配設しているため、吸気ポート10を上述したように傾斜させる構成でも副吸気通路12と干渉することがないから、シリンダ軸線Cに対する吸気ポート10の傾斜角度を可及的小さくすることができる。この構成を採ることによって吸気ポート10の流量係数が改善でき、スロットル全開時の出力向上が図れ、また、副吸気通路12は機械加工によって形成できるので、コスト、精度の改善ができる。
【0032】
本発明に係るエンジンの吸気装置の参考となる技術を図7および図8によって説明する。
図7は参考例を示すエンジンの断面図、図8は吸気通路の形状を示す断面図で、同図(a)は図7におけるA−A線断面図、同図(b)は図7におけるB−B線断面図、同図(c)は図7におけるC−C線断面図である。これらの図において前記図1ないし図6で説明したものと同一もしくは同等部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0033】
図7および図8に示す4サイクル単気筒エンジン1は、前記第1および第2の実施の形態を採るときのエンジンに較べてシリンダ2の軸線方向が鉛直方向に近くなるように自動二輪車の車体(図示せず)に搭載するもので、吸気管13をシリンダ2から車体の後方に延びるように接続している。この参考例では、吸気管13を直線状に形成して吸気管13の上流端にゴム製ジョイント31によって気化器14を接続している。吸気管13を上述したように直線状に形成しているため、吸気管13内の高負荷用通路16および低負荷用通路17も直線状に形成されている。
【0034】
このエンジン1の吸気ポート10は、吸気入口11から下流側へ向かうにしたがって次第にシリンダ2に近接するように傾斜させて形成している。また、副吸気通路12は、前記吸気ポート10とシリンダ2との間にシリンダ2の軸線方向から見て吸気ポート10と重なるとともに、クランク軸の軸線方向から見てシリンダ軸線Cと略直角な方向に延びる直線状に形成している。このため、この副吸気通路12の下流端は、混合気が吸気ポート出口を横切って吸気弁8の排気弁9側からシリンダ内に流入する方向性を指向している。言い換えれば、副吸気通路12の下流端は、吸気ポート10の燃焼室6側の開口10におけるシリンダ軸線Cに近接する部位を指向している。なお、この副吸気通路12は、図8(b)に示す上流側端部より図8(c)に示す下流側端部の方が通路形状が扁平で、通路断面積が小さくなっている。
【0035】
このように構成した吸気装置は、低負荷運転時には混合気が気化器14の低負荷用通路20から吸気管13の低負荷用通路17および副吸気通路12を通って吸気ポート10における燃焼室6側の開口10aに直線的に流入する。このため、副吸気通路12から流出した混合気がシリンダ軸線Cと交叉しこれとは反対側へ向けて燃焼室6内の上壁に沿って流入し、シリンダの排気側から下に向かう流れとなるため、タンブルが発生する。この参考例では、低負荷運転時に混合気が流れる通路を気化器14から副吸気通路12の下流端に至るまで直線状に形成しているので、ここを混合気が流れるときの抵抗が小さく、流速低下が抑制されてシリンダ内に強いタンブルが発生するようになる。
【0036】
また、吸気ポート10は、吸気入口11から下流側に向かうにしたがって次第にシリンダ2に近接するように傾斜しており、吸気弁8が貫通する部分で大きく屈曲する形状ではないから、高負荷運転時には混合気が直線的に吸気ポート10内を流れるようになる。このため、吸気ポート10に吸気制御弁を設ける場合に較べて吸気ポート10の通路断面積を大きくとることができることに加え、上述したように吸気ポート10内を混合気が流れるときの抵抗を小さくすることができるから、高負荷運転時に混合気を円滑かつ大量に燃焼室に供給することができる。この参考例では、副吸気通路12を吸気ポート10よりシリンダ2側に配設しているため、吸気ポート10を上述したように傾斜させる構成でも副吸気通路12と干渉することがないから、シリンダ軸線Cに対する吸気ポート10の傾斜角度を可及的小さくすることができる。
【0037】
本発明に係る吸気装置のさらに別の参考例を図9によって説明する。
図9は参考例を示すエンジンの断面図で、同図において前記図1ないし図8で説明したものと同一もしくは同等部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0038】
図9に示すエンジン1の動弁装置は、吸気カム軸41と排気カム軸42を備えたDOHC型のもので、吸気カム軸41がリフター43を介して2本の吸気弁8,8を駆動するとともに、排気カム軸42がリフター44を介して2本の排気弁9,9を駆動する構造を採っている。
【0039】
吸気弁8が上述したように2本あることから、このエンジン1の吸気ポート10は下流側で吸気弁8毎に分岐している。なお、吸気ポート10は、この参考例でも吸気入口11から下流側へ向かうにしたがって次第にシリンダ2に近接するように傾斜させている。
【0040】
副吸気通路12は、吸気ポート10とシリンダ2との間に形成し、吸気ポート10の二つの下流側端部に接続するように途中で分岐している。この副吸気通路12の二つの下流側端部は、それぞれ吸気ポート10におけるシリンダ軸線Cに近接する部位を指向するように形成している。
【0041】
前記吸気ポート10および副吸気通路12に吸気を導く吸気管13は、この参考例では燃料噴射弁45が取付けてあり、上流端にスロットル弁装置46を接続している。前記燃料噴射弁45は、図9中に二点鎖線で示すように、吸気ポート10における分岐部分の上流側から吸気弁8の弁体8aに向けて燃料を噴射する構造を採っている。
【0042】
前記スロットル弁装置46は、図示してないスロットル操作子を操作することによって板状のスロットル弁47が平行移動する構造を採っている。このスロットル弁装置46におけるスロットル弁47の下流側に、隔壁21で互いに画成された高負荷用通路19と低負荷用通路20とを形成している。
【0043】
このように構成した吸気装置によれば、低負荷運転時には吸気がスロットル弁装置46の低負荷用通路21から吸気管13の低負荷用通路17および副吸気通路12を通って吸気ポート10の燃焼室6側の開口10aに流入する。このため、吸気が燃焼室6内にシリンダ軸線Cと交叉しこれとは反対側へ向けて燃焼室6内の上壁に沿って流入し、シリンダの排気側から下に向かう流れとなるため、タンブルが発生する。このとき、燃料は吸気ポート10の燃焼室6側の開口10aに噴射されるので、副吸気通路12から吹出した吸気とともに燃焼室6に流入し、前記タンブルに乗るようになる。
【0044】
また、吸気ポート10は、吸気入口11から下流側に向かうにしたがって次第にシリンダ2に近接するように傾斜しており、吸気弁8が貫通する部分で大きく屈曲する形状ではないから、高負荷運転時には吸気が直線的に吸気ポート10内を流れるようになる。このため、吸気ポート10に吸気制御弁を設ける場合に較べて吸気ポート10の通路断面積を大きくとることができることに加え、上述したように吸気ポート10内を吸気が流れるときの抵抗を小さくすることができるから、高負荷運転時に吸気を燃料とともに円滑かつ大量に燃焼室に供給することができる。この参考例では、副吸気通路12を吸気ポート10よりシリンダ2側に配設しているため、吸気ポート10を上述したように傾斜させる構成でも副吸気通路12と干渉することがないから、シリンダ軸線Cに対する吸気ポート10の傾斜角度を可及的小さくすることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、低負荷運転時には吸気が低負荷用通路から副吸気通路を介して吸気ポートに供給され、吸気ポート内をシリンダ軸線に近接する部位に向って流れて吸気ポートの燃焼室側の開口から燃焼室内におけるシリンダ軸線を挾んで反対側へ斜めに流入する。
【0046】
また、高負荷運転時には高負荷用通路にも混合気が流れるようになり、吸気ポートの全域を使用して吸気を燃焼室内に供給することができる。この吸気装置は、吸気が流れる方向を制御するために吸気ポートに吸気制御弁を設ける構造ではないので、吸気ポートを形成する部分が狭くなる制約を受けることがなく、吸気ポートの通路断面積を高負荷運転時の吸気量が確保できるように大きくとることができる。
【0047】
したがって、低負荷運転時に燃料の略全てをタンブルに乗せて燃焼の安定化を図ることができる。また、通路断面積を大きくとることができることから、高負荷運転時に混合気を円滑かつ大量に燃焼室に供給することができ、出力向上を図ることができる。高負荷運転時には吸気流速が速くなるが、吸気ポートからの流れが多いため、流れは吸気ポートの形状で支配され、従来の流れで燃焼室内に流入する。このため、必要な過度の流動が抑制され、燃焼騒音などの問題が発生することがない。すなわち、スロットル開度に見合ったタンブルが形成される。
【0048】
吸気ポートを吸気入口から下流側に向かうにしたがって次第にシリンダに近接するように傾斜させて形成する他の発明によれば、吸気ポートは、吸気弁が貫通する部分で大きく屈曲する形状ではないから、高負荷運転時には抵抗が少なく吸気が直線的に吸気ポート内を流れるようになる。
【0049】
したがって、吸気ポートの通路断面積を大きくとることができることに加えて吸気が流れるときの抵抗を小さくすることができるから、高負荷運転時に吸気をより一層円滑かつ大量に燃焼室に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るエンジンの吸気装置の断面図である。
【図2】 要部を拡大して示す断面図である。
【図3】 図2におけるIII−III線断面図である。
【図4】 他の実施の形態を示すエンジンの断面図である。
【図5】 要部を拡大して示す断面図である。
【図6】 図4におけるVI−VI線断面図である。
【図7】 参考例を示すエンジンの断面図である。
【図8】 吸気通路の形状を示す断面図である。
【図9】 参考例を示すエンジンの断面図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…シリンダ、3…シリンダヘッド、8…吸気弁、10…吸気ポート、11…吸気入口、12…副吸気通路、13…吸気管、14…気化器、16,19…高負荷用通路、17,20…低負荷用通路、18,47…スロットル弁、46…スロットル弁装置、45…燃料噴射弁、C…シリンダ軸線。

Claims (2)

  1. シリンダヘッドの吸気ポートに吸気通路を介して接続されたスライド式スロットル弁と、
    前記シリンダヘッドにおけるシリンダとは反対側に位置するカム軸によって駆動されて前記吸気ポートを開閉する吸気弁とを備え、
    前記スライド式スロットル弁とシリンダヘッドとの間の吸気通路を、上流端がスロットル弁の開方向側に位置する高負荷用通路と、上流端がスロットル弁の閉方向側に位置する低負荷用通路とに画成し、
    前記高負荷用通路を前記吸気ポートに接続し、
    前記低負荷用通路を、前記シリンダヘッドに形成された副吸気通路に接続してなり、
    前記副吸気通路には、吸気弁の近傍でシリンダの軸線方向から見て吸気が流れる方向とは直交する方向の両側を通る通路が形成され、これらの通路の下流端は、前記吸気ポートの燃焼室側開口近傍における前記カム軸側に位置する上壁をそれぞれ指向していることを特徴とするエンジンの吸気装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの吸気装置において、吸気ポートを、シリンダヘッド側部の吸気入口から下流側に向かうにしたがって次第にクランク軸の軸線方向から見てシリンダに近接するように傾斜させて形成したことを特徴とするエンジンの吸気装置。
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