JP4043622B2 - 非接触ic記憶媒体を有する冊子状印刷物 - Google Patents

非接触ic記憶媒体を有する冊子状印刷物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部処理装置との通信を非接触で行うことができる非接触ICモジュールが内蔵された非接触IC記憶媒体を有する冊子状印刷物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、外部処理装置との通信を非接触で行う非接触IC記憶媒体として、例えば非接触型ICカードが一般に知られている。これらの非接触型ICカードは、通常プラスチック製であり、例えばポリ塩化ビニル基材による0.76mmの厚さのカードの内部に、信号の入出力を非接触で行うデータ通信用コイルと該データ通信用コイルに接続したICチップ(半導体集積回路)からなる非接触ICモジュールを内蔵させて非接触型ICカードを構成するのが一般的である。
【0003】
これらの非接触型ICカードは、通常プラスチック製であるため内蔵する非接触ICモジュールの形状によって、カード基材の加工・成形が必要なことからカードの製品価格が比較的高く、非接触方式の顧客サービスシステムを導入してサービスの改善を図ろうとする各業界の動向を阻害する要因にもなっている。
【0004】
また、最近では非接触ICモジュールの薄型化が可能となり、カード基材にポリエチレンテレフタレート基材を用いて、例えば0.25mmの厚さの非接触型ICカードも開発されているが、これらの非接触IC記憶媒体としての非接触型ICカードは、プラスチック製であるため各種の情報やデータを記入したり、プリンター等により印字したい場合にも、記入や印字をすることが出来ないので、データ記入や印字が必要な通帳やパスポート等の各種冊子状印刷物には適さないという問題がある。
【0005】
このため、冊子状印刷物に非接触IC記憶手段を設けるために、非接触ICモジュールを内蔵させた樹脂製シートにより表表紙または裏表紙を形成して、この表表紙と裏表紙の間に冊子の本文用紙を綴じ合わせて、紙製の本文用紙に記入することができるようにした冊子状印刷物も開発され公知となっている。
しかしながら、これらの冊子状印刷物は、通常非接触ICモジュールを冊子状印刷物の表面側に設けた樹脂製シート内の中央付近に内蔵させた構造であるため、例えばこのような構造の冊子状印刷物を通帳等に用いた場合には、ATM装置(自動入金出金装置)によるプリンター印字処理の際に、通帳の中央付近を走行する送りローラーにより、内蔵されたICチップや非接触ICモジュールに圧力が加わり、ICチップや非接触ICモジュールを壊す危険性があるので好ましくない。
【0006】
また、冊子状印刷物の表表紙または裏表紙に非接触ICモジュールを内蔵させるには、製造コストも高くなる為に、通帳のような再利用することができない印刷物にこれを用いるには資源上も無駄が多く問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来品に比べて省資源及び低い製造コストで非接触IC機能を設けることが可能な冊子状印刷物を提供するものであり、特に通帳等のようなプリンター印字装置による印字処理を行う必要がある用途の冊子状印刷物に用いた場合にも、プリンター印字装置内の送りローラーによる冊子状印刷物に設けた非接触ICモジュールのICチップに対する圧力による悪影響をできるだけ受けないように構成され、しかも冊子状印刷物を綴じ合わせた状態にしても冊子状印刷物の内部に綴り合わせた本文用紙でICチップが押されないように工夫され、ICチップの故障の原因を少なくするように構成された非接触IC記憶媒体を有する冊子状印刷物を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明による非接触IC記憶媒体を有する冊子状印刷物は、重合され貼り合わされた2枚のシートの間に非接触ICモジュールが内蔵された非接触IC記憶媒体を、冊子状印刷物の表表紙または裏表紙に貼付してなる非接触IC記憶媒体を有する冊子状印刷物であって、前記非接触IC記憶媒体が、前記表表紙または裏表紙の内側表面の角部付近領域に貼付され、前記冊子状印刷物を綴じ合わせた際に、前記冊子状印刷物に貼付された非接触IC記憶媒体に内蔵されたICチップ部分と、前記冊子状印刷物の内側に綴じ合わされた本文用紙とが重合しないように、前記本文用紙の角部付近領域に切り欠き部を設けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1は型抜き前の非接触IC記憶媒体における上側シートを取り除いた状態を示す平面図、図2は図1A−A断面図、図3は図2の非接触IC記憶媒体に粘着剤層と剥離紙を設けた状態を示す断面図、図4は図3の型抜き前の非接触IC記憶媒体から型抜き線で型抜きした非接触IC記憶媒体の断面図、図5は図3において異なる種類の非接触ICモジュールを内蔵させた状態を示す断面図、図6は図5の型抜き前の非接触IC記憶媒体から型抜き線で型抜きした非接触IC記憶媒体の断面図、図7は本発明における冊子状印刷物で非接触IC記憶媒体を貼付した状態を示す斜視図、図8は図5のB−B断面図、図9は本発明における冊子状印刷物で本文用紙の角部分に切り欠き部を設けた状態を示す斜視図、図10は図9の本文用紙を非接触IC記憶媒体を貼付した裏表紙側に重合した状態を示す斜視図、図11は本発明における冊子状印刷物を綴じた状態を示す平面図である。
【0013】
本発明に用いられる非接触IC記憶媒体1は、図1,図2に示すように、重合され貼り合わされた2枚のシート2a,2bの間に非接触ICモジュール5が内蔵されて形成されている。
この非接触ICモジュール5は、非接触用のICチップ3と、このICチップ3に接続された信号の受発信を非接触で行う受発信コイル4とから構成されている。
【0014】
非接触ICモジュール5の構成は種々あり、例えば厚さ80μm程度からなるポリエチレンテレフタレートのシート2b上に、図2に示すように、受発信コイル4として例えば導電性インキを用いてコイル印刷4aを施すことで形成すると共に、導電性インキが交差する部分については導電性インキによるコイル印刷4a上に絶縁性インキでカバーし、その上に導電性インキによるコイル印刷4aを施すことによりループ状の受発信コイル4を形成する。
導電性インキによるコイル印刷4aでループ状に形成した受発信コイル4のターン数は、3〜5ターンが適当である。
また、コイル印刷4aの幅は、約1mmが好ましい。
【0015】
受発信コイル4を導電性インキによるコイル印刷4aを施すことで形成した場合には、非接触用のICチップ3(例えば、厚さ50μm程度のもの)の下部に厚さ20μm程度の異方性導電シート6を設けることによりICチップ3と導電性インキのコイル印刷4a部分とを接続させる。
そして、上側に非接触ICモジュール5が設けられたシート2b上に、図2に示すように接着剤7を塗布し、例えば厚さ80μm程度からなるポリエチレンテレフタレートのシート2aを重ね合わせて貼合させことで、型抜き前の状態の非接触IC記憶媒体1を作製する。
次に、図3に示すように、シート2bの下面側には、粘着剤9を塗布した後に、離型紙10を貼り合わすか、または粘着剤9を塗工済の離型紙10をシート2bの下面側に貼合させる。
そして、所望のサイズ(例えば縦2cm、横3cm)の型抜き線8から型抜きすることで図4に示すような非接触IC記憶媒体シール1aを作製する。
【0016】
また、非接触ICモジュール5の受発信コイル4として、上記した導電性インキによるコイル印刷4aに代えて被覆銅線4bを用いてもよい。
受発信コイル4に被覆銅線4bを用いた形態の例として図5,図6に示すように、非接触用のICチップ3(例えば、厚さ50μm程度のもの)と被覆銅線4b(例えば、直径50μm程度のものをループ状に約4ターン形成)とを接続して非接触ICモジュール5を形成する。
そして、例えば厚さ100μm程度からなる樹脂含浸紙による2枚のシート2a,2bの間に前記非接触ICモジュール5を挟み込んで、それぞれのシート2a,2bの内面側に塗布した接着剤7a,7bにより接着一体化することで、型抜き前の状態の非接触IC記憶媒体1を作製する。
【0017】
次に、図5に示すように、シート2bの下面側には、粘着剤9を塗布した後に、離型紙10を貼り合わすか、または粘着剤9を塗工済の離型紙10をシート2bの下面側に貼合させる。
そして、所望のサイズ(例えば縦2cm、横3cm)の型抜き線8から型抜きすることで図6に示すような非接触IC記憶媒体シール1aを作製する。
【0018】
また、シート2a,2bの間に接着剤の代わりに熱可塑性樹脂等の樹脂を用いて充填し硬化させることで非接触ICモジュール5を非接触IC記憶媒体内に内蔵化させてもよい。
そして、非接触IC記憶媒体1は、予めシート2bの下面側に粘着剤9を塗布し離型紙10を貼り合わさない状態のまま用意しておき、冊子状印刷物に貼り付ける必要が生じた際にシート2bの下面側に粘着剤9を塗布して冊子状印刷物の所望の位置に貼り付けるようにしてもよいものである。
【0019】
本発明における第一の発明は、冊子状印刷物11の表表紙11aまたは裏表紙11bに非接触IC記憶媒体を貼付してなることを特徴とするものであり、図7には、裏表紙11bの内側面に非接触IC記憶媒体1を貼付した構成を示している。
通常、冊子状印刷物には、表表紙11aと裏表紙11b、そして表表紙11aと裏表紙11bの間に挟み込まれて設けられている本文用紙11cとから構成されているが、本文用紙11cに非接触IC記憶媒体1を貼付した構成にすると、本文用紙11cをめくる際に非接触IC記憶媒体1が折れ曲がり、内蔵されている非接触ICモジュール5に余計な応力が加わることで故障の原因となる危険性がある。
また、通常本文用紙11cには、薄い紙厚の用紙を使用するため、非接触IC記憶媒体1を貼付すると、使用の際に用紙がちぎれる等の損傷の原因となる危険性がある。
【0020】
また、第一の発明によれば、その冊子状印刷物11の使用用途に応じて、非接触IC記憶媒体1を表表紙11aまたは裏表紙11bの表面や裏面の所望の位置に貼付することで、形態を調整することができるものである。
また、特に表表紙11aまたは裏表紙11bの表面に非接触IC記憶媒体1を貼付する場合には、シート2aの表面に所望の印刷絵柄や文字情報を印刷するようにしてもよい。
【0021】
次に、本発明における第二の発明は、前記非接触IC記憶媒体1を、図7に示すように前記冊子状印刷物11の表表紙11aまたは裏表紙11bの内側表面の角部付近領域に貼付してなるものである。
冊子状印刷物11が通帳等のような、ATM装置のプリンター印字処理を行う用途に用いる媒体の場合には、通帳の中央付近を走行する送りローラーにより内蔵された非接触ICモジュールがこの送りローラーの影響で圧力が加わり、ICチップや非接触ICモジュールが壊れる危険性がある。
従って、冊子状印刷物11の表表紙11aまたは裏表紙11bの内側表面の角部付近領域に非接触IC記憶媒体1を貼付することで、これら送りローラーによる悪影響を回避することができるものである。
【0022】
しかしながら、非接触IC記憶媒体1は、2枚のシート2a,2bの間にICチップ3を挟み込んで構成しているため、ICチップ3を内蔵した部分のシート2a,2bが外側に押し出され、非接触IC記憶媒体1の一部の厚みが実際には50μm程度厚くなり、非接触IC記憶媒体1を冊子状印刷物11の表表紙11aまたは裏表紙11bに貼り付けると、図8に示すようにICチップ3を内蔵した表面が膨れ上がる状態となる。
この状態で冊子状印刷物11を綴じ合わせると、ICチップ3は特に冊子状印刷物11の内側に綴じ合わされた本文用紙11cに押されることで圧力が加わり損傷や故障の原因となる危険性がある。
【0023】
そこで、本発明における第三の発明は、図9に示すように、前記冊子状印刷物11の表表紙11aまたは裏表紙11bの内側表面の角部付近領域に非接触IC記憶媒体1を貼付するとともに、図10に示すように冊子状印刷物11の内側に綴じ合わされた本文用紙11cを表表紙11aまたは裏表紙11bに重ね綴じ合わせた際に、特に非接触IC記憶媒体1に内蔵されたICチップ3の部分と本文用紙11cとが重合しないように、前記本文用紙11cの角部付近領域に切り欠き部12が設けられているものである。
【0024】
これにより、図11に示すように、冊子状印刷物11を綴じ合わせた状態にした時に、非接触IC記憶媒体1に内蔵されたICチップ3が本文用紙11cにより圧力を受けることによる故障等の悪影響を回避することができるものである。
前記本文用紙の付近領域に形成する切り欠き部12の形状は、コーナーカットや角丸等の所望の形状で形成すればよい。
【0025】
本発明の非接触IC記憶媒体を有する冊子状印刷物は、特にその冊子状印刷物が第三者により悪用されては困るような預金通帳やパスポート等に用いると効果的であり、この場合には、ICチップ3に例えば本人の顔写真データ等の本人を証明する照合データを記憶させておき、外部装置との無線による信号の交信によって照合データの同一性を確認することで預金通帳やパスポート等の冊子状印刷物の使用の際における確実性を確保できるようにすることが可能となるものである。
【0026】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の非接触IC記憶媒体を有する冊子状印刷物は、冊子状印刷物本体と非接触IC記憶媒体とを別々に製造した後に、冊子状印刷物に非接触IC記憶媒体が貼付されているので、冊子状印刷物本体の構造を特別の構造とする必要がないため、冊子状印刷物本体も通常の用紙を用いて製造することですむので、低い製造コストで非接触IC処理を行うことができる冊子状印刷物を提供することができ、資源上も省資源でこれを作製することが可能である。
【0027】
また、特に通帳等のようなプリンター印字装置による印字処理を行う必要がある用途の冊子状印刷物に用いた場合にも、非接触IC記憶媒体を表表紙または裏表紙の角部周辺領域に貼付しているのて、プリンター印字装置内の送りローラーによる冊子状印刷物に設けた非接触ICモジュールのICチップに対する圧力による悪影響をできるだけ受けない効果がある。
しかも冊子状印刷物を綴じ合わせた状態にしても冊子状印刷物の内部に綴り合わせた本文用紙でICチップが押されないように工夫されているので、ICチップが本文用紙で圧迫されて故障する危険性が非常に少ないという効果が期待できる。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】型抜き前の非接触IC記憶媒体における上側シートを取り除いた状態を示す平面図である。
【図2】図1A−A断面図である。
【図3】図2の非接触IC記憶媒体に粘着剤層と剥離紙を設けた状態を示す断面図である。
【図4】図3の型抜き前の非接触IC記憶媒体から型抜き線で型抜きした非接触IC記憶媒体の断面図である。
【図5】図3において異なる種類の非接触ICモジュールを内蔵させた状態を示す断面図である。
【図6】図5の型抜き前の非接触IC記憶媒体から型抜き線で型抜きした非接触IC記憶媒体の断面図である。
【図7】本発明における冊子状印刷物で非接触IC記憶媒体を貼付した状態を示す斜視図である。
【図8】図5のB−B断面図である。
【図9】本発明における冊子状印刷物で本文用紙の角部分に切り欠き部を設けた状態を示す斜視図である。
【図10】図9の本文用紙を非接触IC記憶媒体を貼付した裏表紙側に重合した状態を示す斜視図である。
【図11】本発明における冊子状印刷物を綴じた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 非接触IC記憶媒体
1a 非接触IC記憶媒体シール
2a,2b シート
3 ICチップ
4 受発信コイル
4a コイル印刷
4b 被覆銅線
5 非接触ICモジュール
6 異方性導電シート
7,7a,7b 接着剤
8 型抜き線
9 粘着剤
10 離型紙
11 冊子状印刷物
11a 表表紙
11b 裏表紙
11c 本文用紙
12 切り欠き部

Claims (1)

  1. 重合され貼り合わされた2枚のシートの間に非接触ICモジュールが内蔵された非接触IC記憶媒体を、冊子状印刷物の表表紙または裏表紙に貼付してなる非接触IC記憶媒体を有する冊子状印刷物であって、
    前記非接触IC記憶媒体が、前記表表紙または裏表紙の内側表面の角部付近領域に貼付され、前記冊子状印刷物を綴じ合わせた際に、前記冊子状印刷物に貼付された非接触IC記憶媒体に内蔵されたICチップ部分と、前記冊子状印刷物の内側に綴じ合わされた本文用紙とが重合しないように、前記本文用紙の角部付近領域に切り欠き部を設けたことを特徴とする非接触IC記憶媒体を有する冊子状印刷物。
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