JP4043270B2 - 不揮発性メモリの制御回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、データを一括又は部分的(セクター単位等)に電気的消去でき且つデータを繰り返し書き込み及び読み出しできる不揮発性メモリ(フラッシュメモリ等)を内蔵したマイクロコンピュータに関し、特に、システムリセット信号発生に伴う不揮発性メモリの誤消去及び誤書き込みを防止する不揮発性メモリの制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
1チップマイクロコンピュータは各種の論理演算動作を実行するためのプログラムメモリを内蔵する。最近では、このプログラムメモリとして、マスクROMの代わりにデータの電気的消去及び書き込み可能なフラッシュメモリを内蔵する傾向が高い。これは、プログラム内容を変更する際、マスクROMの場合は、マスクROM自体の設計変更を必要とするために多額の開発費と長い納期を強いられるが、これに対し、フラッシュメモリの場合は書き換え命令を実行して外部から書き換えデータを供給することで容易に対応でき、プログラム開発及びデバッグ作業の効率化が図れ、開発期間の短縮化と汎用性の向上を実現できる利点に起因する。
【0003】
1チップマイクロコンピュータは、例えば、フラッシュメモリの内容を書き換えるための命令が格納された書き換えメモリを別途内蔵するか、または、フラッシュメモリ内蔵の場合フラッシュメモリの特定の領域に書き換え命令プログラムを格納するように構成されている。フラッシュメモリのデータ書き換えは、フラッシュメモリの書き換え命令が実行されると、書き換えデータが1チップマイクロコンピュータ内部に取り込まれ、書き換えるべき記憶領域のデータを消去したのち、書き換えデータを書き込むことにより実行される。
【0004】
フラッシュメモリは、そのメモリの内容を消去及び書き込み読み出しを制御する各種制御信号入力を有する。また、フラッシュメモリにおいて、一般には、セクターアドレス単位でデータの消去を行うセクターイレーズ機能と、全記憶領域のデータ消去を行うチップイレーズ機能と、データの書き込みを行うプログラム機能とを有し、また、その各々のアクセスに要する時間はメモリの容量やセクターのサイズ等によって異なる。
【0005】
フラッシュメモリを内蔵する1チップマイクロコンピュータにおいて、メモリの容量やセクターサイズや書き込み等に要する時間などの特性の異なるフラッシュメモリ内蔵に対応するため、夫々の制御信号を格納するレジスタ回路を設け、夫々の制御信号の設定及び解除タイミング、消去及び書き込み時間の制御をプログラムで実行することにより、汎用性を実現している。
【0006】
図4は、従来の不揮発性メモリと、その不揮発性メモリの制御回路を示す図である。図4において、1はフラシュメモリであって、ロウアドレス入力XADR[11:0]、カラムアドレス入力YADR[7:0]、データ入力DI[31:0]、データ出力DO[31:0]、チップイネーブル信号入力CEX、アウトプットイネーブル信号入力OEX、セクターイレーズ信号入力SERS、チップイレーズ信号入力CERS、プログラム信号入力PROG、及び、ライトプロテクト信号入力WPXとを有している。11はアドレス保持回路であって、メモリ1の消去及び書き込みの際に、チップイネーブル信号CEXの立下りに応じてアドレスデータが保持される。2はCPUであって、各種論理演算等が実行されると共に、周辺回路等へ夫々の制御信号が出力される。3はレジスタ回路であって、CPU2からバスを介してフラッシュメモリ1の制御信号CEX、OEX、SERS、CERS、PROG及びWPXが格納される。
【0007】
また、フラッシュメモリ1のデータの消去及び書き込みのアクセスのタイミングは、図5に示すように所定のシーケンスに基づいてアクセスを実行する必要がある。
【0008】
次に、フラッシュメモリ1の内容の消去及び書き込み動作を図5を用いて詳しく説明する。図5(A)は、フラッシュメモリ1の全記憶領域のデータを消去するチップイレーズ動作の制御タイミングである。
【0009】
第1のステップとして、CPU2からバスを介してレジスタ回路3へプロテクト信号WPX及びアウトプットイネーブル信号OEXがHレベルに設定される。すると、フラシュメモリ1では、プロテクト信号WPXのHレベルに応じて、データの書き込み及び消去動作の禁止が解除される。また、フラシュメモリ1では、アウトプットイネーブル信号OEXがHレベルに応じて、データ出力DO[31:0]が高インピーダンスとなる。
【0010】
次に、第2のステップとして、CPU2からバスを介してレジスタ回路3へチップイレーズ信号CERSがHレベルに設定される。そして、フラッシュメモリの特性に依って決まる所定の時間(一般的には、数十nsec)後、CPU3からバスを介してレジスタ回路3へチップイネーブル信号CEXがLレベルに設定されると、フラシュメモリ1では全記憶領域のデータ消去が開始される。そして、フラッシュメモリ1が全記憶領域のデータ消去に必要な期間、ライトプロテクト信号WPX及びチップイレーズ信号CERSがHレベル、チップイネーブル信号CEXがLレベルに保持されることにより、全記憶領域のデータ消去が完了する。
【0011】
次に、第3のステップとして、CPU2からバスを介してレジスタ回路4へチップイネーブル信号CEXがHレベルに戻され、フラッシュメモリの特性に依って決まる所定の時間後、CPU2からバスを介してレジスタ回路3へチップイレーズ信号CERSとプロテクト信号WPXとがLレベルに戻されることにより、フラッシュメモリ1ではチップイレーズモードが解除される。これで、フラッシュメモリ1の全記憶領域のデータを消去するチップイレーズ動作が終了される。
【0012】
なお、プロテクト信号WPXとチップイレーズCERSとの設定順は、特に制限されるものでなく、信号WPX及びCERSがHレベルに設定され、チップイネーブル信号CEXがLレベルに設定されるまでの時間がラッシュメモリの特性に依って決まる所定の時間確保されていればよい。
【0013】
次に、図5(B)は、フラッシュメモリ1のロウアドレスXADR[11:3]に対応したセクター領域のデータを消去するセクターイレーズ動作の制御タイミングである。
【0014】
まず、第1のステップとして、フラッシュメモリ1のデータを消去するセクター領域を示すロウアドレスXADR[11:3]の値がCPU2からアドレスバスを介してフラッシュメモリ1へ入力される。さらに、CPU2からバスを介してレジスタ回路3へライトプロテクトWPX、アウトプットイネーブルOEX、及び、セクターイレーズ信号SERSがHレベルに設定される。
【0015】
次に、第2のステップとして、フラッシュメモリの特性に依って決まる所定の時間(一般的には、数十nsec)後、CPU2からバスを介してレジスタ回路3へチップイネーブル信号CEXがLレベルに設定されると、フラシュメモリ1では1セクター分のデータ消去が開始される。尚、チップイネーブル信号CEXのHレベルからLレベルに遷移する立下りに基づいてアドレスデータがアドレス保持回路11で保持される。
【0016】
そして、フラッシュメモリ1が1セクター分のデータ消去に必要な期間、ライトプロテクト信号WPX及びセクターイレーズ信号SERSがHレベル、チップイネーブル信号CEXがLレベルに保持されると、1セクター分のデータが消去完了する。
【0017】
次に、第3のステップとして、1セクター分のデータ消去が完了した後、CPU2からバスを介してレジスタ回路3へチップイネーブル信号CEXがHレベルに戻され、フラッシュメモリの特性に依って決まる所定の時間後、CPU2からバスを介してレジスタ回路3へセクターイレーズ信号SERSとプロテクト信号WPXとがLレベルに戻されると、フラッシュメモリ1ではセクターイレーズモードが解除される。これで、セクター領域のデータを消去するセクターイレーズ動作が終了される。
【0018】
図5(C)は、アドレスXADR[11:0]及びYADR[7:0]に対応した領域にデータDI[31:0]を書き込むプログラム動作の制御タイミングである。
【0019】
まず、第1のステップとして、フラッシュメモリ1のデータを書き込む領域を示すアドレスXADR[11:0]及びYADR「7:0」の値がCPU2からアドレスバスを介してフラッシュメモリ1へ入力される。さらに、そのアドレスに書き込むデータの値がCPU2からデータバスを介してフラッシュメモリ1へ入力される。そして、CPU2からバスを介してレジスタ回路3へライトプロテクトWPX、アウトプットイネーブルOEX、及び、プログラム信号PROGがHレベルに設定される。
【0020】
次に、第2のステップとして、フラッシュメモリの特性に依って決まる所定の時間(一般的には、数十nsec)後、CPU2からバスを介してレジスタ回路3へチップイネーブル信号CEXがLレベルに設定されると、フラシュメモリ1ではデータ書き込みが開始される。尚、チップイネーブル信号CEXのHレベルからLレベルに遷移する立下りに基づいてアドレスデータがアドレス保持回路11に保持される。
【0021】
そして、フラッシュメモリ1がデータ書き込みに必要な期間、ライトプロテクト信号WPX及びプログラム信号PROGがHレベル、チップイネーブル信号CEXがLレベルに保持されることにより、データの書き込みが完了する。
【0022】
次に、第3のステップとして、データの書き込みが完了した後、CPU2からバスを介してレジスタ回路3へチップイネーブル信号CEXがHレベルに戻され、フラッシュメモリの特性に依って決まる所定の時間後、CPU2からバスを介してレジスタ回路3へプログラム信号PROGとプロテクト信号WPXとがLレベルに戻されると、フラッシュメモリ1ではプログラムモードが解除される。これにより、フラッシュメモリ1へデータを書き込むプログラム動作が終了される。
【0023】
ところで、レジスタ回路3では、マイクロコンピュータ全体を初期化するシステムリセット信号RSTXが入力されるリセット入力を有している。このシステムリセット信号RSTXは、外部から入力され、システム動作に用いるクロックとは非同期である。
そして、例えば、チップイレーズ動作中に外部から非同期にシステムリセット信号RSTXが入力されると、レジスタ回路3では、信号CEX、CERS、OEX、WPXが格納されるレジスタが初期化され、チップイネーブル信号CEXがHレベル、チップイレーズ信号CERSがLレベル、アウトプットイネーブル信号OEX及びライトプロテクト信号WPXがHレベルとして出力される。これより、フラッシュメモリ1では、チップイレーズ動作が強制終了される。なお、信号OEX、SERS、CERS、PROG及びWPXを格納するレジスタの出力段には、チップイネーブル信号CEXがHレベルに初期化出力されてからフラッシュメモリの特性に依って決まる所定の時間(一般的には、数十nsec)分遅延させる遅延手段が設けられている。よって、システムリセットRSTXが発生しても所定の終了シーケンスを実行できる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
フラッシュメモリのデータ消去及び書き込みは、その消去又は書き込み動作の開始及び終了時に、フラッシュメモリの特性に依存するタイミングで各種制御信号の設定及び解除を行う必要があり、どの様な場合においても、そのタイミングに基づいて所定のシーケンスを実行しなければならない。そして、フラッシュメモリへの消去及び書き込みの動作中にシステム全体に対するシステムリセット信号が発生した場合でも同様に所定のシーケンスを実行して終了させる必要がある。
【0025】
しかし、マイコンに内蔵されるレジスタは、一般的に、システムリセット信号に応じてレジスタの値が初期化されるため、フラッシュメモリへの制御信号を格納するレジスタもシステムリセット信号の発生によって初期化されてしまう。そのため、フラッシュメモリの消去および書き込みのシーケンスを実行中にシステムリセット信号が発生すると、フラッシュメモリの消去及び書き込みが所定のシーケンスで終了されないため、フラッシュメモリのデータ消去及び書き込み回路が正常に終了されないという問題が発生する。これにより、フラッシュメモリの消去及び書き込み回路が全て非アクティブな状態とならず、システムリセット解除後に記憶領域のデータ読み出しが正常に行えないという問題が生じる。
【0026】
また、上述のフラッシュメモリの消去及び書き込み回路には、記憶領域のデータを消去及び書き込みを行うメモリセルに高電圧を印可するための高電圧を発生する昇圧回路を内蔵している。さらに、昇圧回路の昇圧電位と制御信号とに応じて、消去および書き込み動作を実行又は終了させるためのタイミング調整回路もフラッシュメモリに内蔵されていた。このため、新たにフラッシュメモリを設計、例えば、メモリ容量の変更などを行う場合、そのタイミング調整回路のタイミングや特性も再設計が必要となり、設計期間短縮化の障害の一因となっていた。また、上述したメモリの動作を調整するタイミング調整回路やアドレス保持回路などを内蔵することによりフラッシュメモリ全体の面積が増大していた。このため、システムLSIなどの大規模LSIにおいては、メモリ等の大きい固定されたサイズのセル(例えば、メガセルと呼ばれる)があると、LSI全体の素子の集積度や配線密度が低くなり、チップ面積が増大するという問題となる。
【0027】
このため、本発明の課題は、フラッシュメモリに内蔵する各種タイミング調整回路等を削減し、フラッシュメモリの各種制御信号の設定タイミング等をマイクロコンピュータのプログラムを用いてCPUで行い、さらに、フラッシュメモリの記憶領域のデータ消去又は書き込み中にシステムリセット信号が発生しても、その消去及び書き込み動作を確実に終了させることができるフラシュメモリ(不揮発性メモリ)の制御回路を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した点に鑑みて、創作されたものであり、その特徴とするところは、データの電気消去及びデータの書き込み読み出しが可能な特性を有する不揮発性メモリの消去及び書き込み読み出しを制御する制御回路において、前記制御回路は、不揮発性メモリの消去及び書き込みなどの制御信号を格納するレジスタ回路と、システムリセット信号に応じて前記レジスタ回路の各種制御信号を格納するレジスタを順次初期化するリセット制御手段とを有することを特徴とする。
【0029】
また、前記リセット制御手段は、前記システムリセット信号をシステムクロックに応じて順次遅延した第1及び第2のリセット信号を前記レジスタ回路へ出力し、前記第1のリセット信号に応じて前記レジスタ回路の消去及び書き込み制御信号を格納するそれぞれのレジスタが初期化され、前記第2のリセット信号に応じて前記不揮発性メモリの消去及び書き込み動作の実行を制御する動作制御信号を格納する前記レジスタのレジスタが初期化されることを特徴とする。
【0030】
さらに、前記リセット制御手段はシフトレジスタで構成されることを特徴とする。
【0031】
本発明によれば、フラッシュメモリの制御回路に、メモリの各種制御信号を格納するレジスタ回路を設け、そのそれぞれの制御信号の設定及び解除タイミングをマイクロコンピュータのプログラムを用いて行い、さらに、レジスタ回路の初期化を制御するリセット制御回路を設け、メモリのデータ消去及び書き込み中にシステムリセット信号が発生しても、所定の終了シーケンスでメモリのデータ消去及び書き込み動作を終了させることができる。また、制御回路には、メモリのデータ消去及び書き込み領域のアドレスを格納するアドレス保持回路も備え、システムリセット信号が発生した場合、メモリのデータ消去及び書き込み動作を終了させたときに初期化するようにしたので、フラッシュメモリのデータ消去又は書き込み中にシステムリセット信号が発生しても、所定の終了シーケンスを実行してアドレス保持回路が初期化されるので、消去又は書き込み中にシステムリセット発生による誤消去又は誤書き込みを確実に防止できる。
【0032】
本発明によれば、不揮発性メモリの各種制御信号の設定タイミングをマイコンのプログラムによって調整し、さらに、そのメモリの制御回路にアドレス保持回路を設けたので、フラッシュメモリ(不揮発性メモリ)であるメガセルが占める面積を縮小することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細を図面に従って具体的に説明する。図1は本発明の不揮発性メモリの制御回路の一例を示すブロック図である。
図1において、1はフラッシュメモリであって、マイクロコンピュータのプログラム等のデータを格納するメモリセル群と、そのメモリセル群の特定の領域を選択するアドレスデコーダと、メモリセルに記憶されるデータの消去及び書き込みを実行する消去及び書き込み回路とを有している。また、消去及び書き込み回路には、データの消去及び書き込みを実行するメモリセルに高電圧、例えば、10V程度を印加するための昇圧回路が設けられている。また、フラッシュメモリ1には、ロウ(行)アドレス信号XADR[11:0]、カラム(列)アドレス信号YADR[7:0]、Xアドレスイネーブル信号XE、Yアドレスイネーブル信号YE、イレーズ信号ERASE、チップイレーズ信号MAS、書き込み信号PROG、消去及び書き込み動作制御信号NVSTR、アウトプットイネーブル信号OE及びデータ信号DINの入力とデータ信号DOUTの出力とを有している。
【0034】
2はCPUであって、各種論理演算等を実行すると共に、周辺回路等へそれぞれの制御信号等を出力する。
【0035】
3はフラシュメモリ1の制御回路であって、信号XE、YE、ERASE、PROG、NVSTR及びOEの値を格納するレジスタ回路31と、シフトレジスタで構成されるリセット制御回路32と、フラッシュメモリ1の消去及び書き込み時のアドレスの値を保持するアドレス保持回路23とから成る。リセット制御回路32は、例えば、11段のシフトレジスタで構成され、システムクロックCLKに応じてシステムリセット信号RESを順次シフトすることにより遅延させたリセット信号RES1及びRES2が出力される。リセット信号RES1は、リセット制御回路32を構成するシフトレジスタの2段目DFF2の出力であって、レジスタ回路31の信号ERASE及びPROGが格納されるそれぞれのレジスタが信号RES1に応じて初期化される。
また、リセット信号RES2は、リセット制御回路32の最終段DFF11の出力信号であって、レジスタ回路31の信号XE及びNVSTRが格納されるそれぞれのレジスタが信号RES2に応じて初期化される。
また、アドレス保持回路33は、リセット信号RES2に応じて初期化される。なお、レジスタ回路31の信号YEを格納するレジスタは、リセット信号RESに応じて初期化される。
【0036】
システムクロック信号CLKには、高い発振周波数、例えば、十数MHzのセラミック発振クロックと、低い発振周波数、例えば、1MHzのCR発振クロックとの2種類のクロックがある。そして、この2種類のクロック信号の選択データを格納する選択レジスタが設けられていて、この選択レジスタはシステムリセット信号RESに応じて初期化され、CR発振クロックがシステムクロック信号CLKとして選択使用される。
【0037】
次に、図1の不揮発性メモリの制御回路の動作を図2を用いて、具体的に説明する。図2(A)は、セクター単位の領域のデータを消去するセクターイレーズ動作のタイミング図である。
第1の処理ステップとして、アドレス保持回路33では、データの消去を行うセクター領域を指定するXアドレス信号XADR[11:0]の値がCPU2からバスを介して設定される。
【0038】
次に、第2のステップとして、レジスタ回路31では、CPU2からバスを介してレジスタ回路31の信号XE対応するレジスタにXADR[11:0]の値を有効とする信号XEの値がHレベルに設定されると共に、レジスタ回路31の信号ERASEに対応するレジスタにデータの消去モードに設定する信号ERASEの値がHレベルに設定される。
すると、フラッシュメモリ1では、信号ERASEの値のHレベルに応じて、消去及び書き込み用の高電圧を発生する昇圧回路(図示せず)が昇圧動作を開始する。
【0039】
次に、第3のステップとして、昇圧電圧がメモリのデータ消去を行える電圧まで昇圧されるまでの所定の時間、例えば、5μS経過すると、レジスタ回路31では、信号NVSTRに対応するレジスタに消去及び書き込み動作の実行を指示する値のHレベルが設定される。これより、フラッシュメモリ1では、XアドレスXADR[11:0]の値で指定されたセクターのデータ消去が開始される。
【0040】
そして、第4のステップとして、フラッシュメモリ1のセクター単位のデータ消去に要する時間、例えば、10mS経過すると、レジスタ回路31では、イレーズ信号ERASEの値が消去動作モードを解除するLレベルに設定される。すると、フラッシュメモリ1では、消去及び書き込み用の高電圧を発生する昇圧回路が昇圧動作を停止する。
【0041】
次に、第5のステップとして、フラッシュメモリ1の昇圧回路の昇圧電圧がメモリのデータ消去を行えない電圧まで降下するまでの所定の時間、例えば、5μS経過すると、レジスタ回路31では、信号NVSTRに対応するレジスタに消去及び書き込み動作の実行を禁止する値のLレベルが設定される。これにより、セクターイレーズ動作を終える。
【0042】
一方、上述の第4ステップにおいて、XアドレスXADR[11:0]の値で指定されたセクター領域のデータ消去が完了する前に、システムリセット信号RESが発生すると、即ち、フラッシュメモリのセクターイレーズに必要な時間が経過する前にシステムリセット信号RESが図3に示すように発生すると、CPU2及びその周辺回路等は初期化される。また、システムクロックCLKに用いるクロックをセラミック発振とCR発振とを選択する選択データが設定されるレジスタ(図示せず)も初期化され、CR発振の1MHzクロックがシステムクロック信号CLKとして選択される。
【0043】
次に、リセット制御回路32では、システムクロック信号CLKの2サイクル分遅延されたシステムリセット信号RESがリセット信号RES1として出力される。すると、レジスタ回路31のイレーズ信号ERASEを格納するレジスタでは、リセット信号RES1によって初期化され、イレーズ信号ERASEがLレベルとして出力される。これより、フラッシュメモリ1では、データの消去動作モードが強制終了されると共に、消去及び書き込み用の高電圧を発生する昇圧回路が昇圧動作を停止する。
【0044】
次に、リセット制御回路32では、システムクロック信号CLKの12サイクル分遅延されたシステムリセット信号RESがリセット信号RES2として出力される。そして、レジスタ回路31の信号XE、信号NVSTRを格納するそれぞれのレジスタでは、リセット信号RES2に応じて初期化される。また、アドレス保持回路33では、リセット信号RES2に応じて初期化される。なお、リセット信号RES2は、リセット信号RES1から1MHzのシステムクロック信号CLKの10サイクル分遅延されたリセット信号である。システムクロック信号CLKの10サイクル分の遅延時間は、10μSである。この遅延時間の10μSは、信号ERASEの初期化に応じてフラッシュメモリ1の昇圧動作が停止したのち、昇圧電圧がデータの消去及び書き込み動作を行える電圧値より下がり、フラッシュメモリ1内部の消去及び書き込み制御回路(図示せず)が完全に動作を終了するまでに必要とする時間である。
【0045】
これより、フラッシュメモリ1では、所定の手順でデータの消去動作が終了されると共に、レジスタ回路4及びアドレス保持回路33の初期化も実行されているので、リセット解除後のフラッシュメモリ1からのデータ読み出し動作を確実に実行することができる。
【0046】
なお、実施例の説明では、フラシュメモリ1の1セクター分のデータ消去を行うセクターイレーズ動作の場合を説明したが、チップイレーズ動作の場合は、図2(B)に示すように信号ERASEがHレベルに設定される時に、信号MAS1もHレベルに設定されることによりチップイレーズ動作となる。そして、システムリセット信号RES発生時には、リセット信号RES2に応じてレジスタ回路31の信号MAS1が格納されるレジスタが初期化される。
また、プログラム動作の場合は、図2(C)に示すように信号PROGがHレベルに設定されることにより書き込み動作となる。そして、システムリセット信号RESが発生すると、外部からのシステムリセット信号RESに応じて、直ちに、レジスタ回路31の信号YEが格納されるレジスタが初期化される。すると、フラッシュメモリ1のデータ書き込みであるプログラム動作の場合、フラシュメモリ1のアドレスデコーダでは、YアドレスYADR[5:0]入力のアドレス値が無効とされ、書き込み先のアドレスが何れのメモリセルのアドレスも選択せず、書き込み動作が強制終了される。そして、レジスタ回路31の信号ERASE及びPROGの値が格納されるレジスタでは、リセット信号RES1に応じて初期化され、また、レジスタ回路31の信号NVSTR及びXEが格納されるそれぞれのレジスタでは、リセット信号RES2に応じて初期化される。これにより、フラッシュメモリ1では、消去及び書き込み動作が終了される。
【0047】
なお、リセット信号RES2は、リセット信号RES1からシステムクロックCLKの10サイクル分である10μS遅延されたリセット信号であって、この遅延時間の10μSは、フラッシュメモリ1の消去及び書き込み回路の昇圧回路が昇圧動作を停止したのち、昇圧電圧の電位がメモリセルのデータ消去及び書き込みができなくなる電位まで下がるのに必要な時間である。そして、この昇圧電圧が十分に下がることによりフラッシュメモリ1の消去及び書き込み回路では、動作を完全に停止される。
【0048】
以上で、フラッシュメモリ1では、消去及び書き込み動作が所定のタイミングで終了される。
【0049】
このように、フラッシュメモリのデータ書き込み時に、システムリセット信号RESが発生した場合、その書き込みであるプログラム動作のシーケンスを制御する制御信号が所定の手順で初期化されることにより、プログラムの所定の終了シーケンスで終了されると共に、アドレス保持回路33の初期化が成されるので、誤ったアドレスに対しての誤書き込みが防止される。
【0050】
以上より、フラッシュメモリの消去及び書き込みシーケンスの実行中においてシステムリセット信号RESが発生した場合、リセット制御回路33がシステムリセット信号RESをシステムクロック信号CLKに応じて遅延したリセット信号RES1及びRES2によって、レジスタ回路31のそれぞれの制御信号を格納するレジスタを順次初期化するようにしたので、フラッシュメモリの消去及び書き込みの終了シーケンスを確実に実行することができる。
【0051】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、フラッシュメモリ1の制御回路3にメモリの各種制御信号を格納するレジスタ回路31と、そのレジスタ回路31の初期化動作を制御するリセット制御回路32とを設け、フラッシュメモリ1のデータの消去及び書き込み動作中にシステムリセット信号RESが発生したとき、リセット制御回路32でシステムリセット信号を遅延したリセット信号RES1及びRES2を用いて、レジスタ回路31の各種制御信号を格納するそれぞれのレジスタを順次初期化するようにしたので、フラッシュメモリのデータ消去及び書き込み動作中にシステムリセット信号RESが発生しても、フラッシュメモリの特性に依存する所定のタイミングで確実、且つ、安定にフラッシュメモリのデータ消去及び書き込み動作状態を終了させることが可能となる効果を奏する。
【0052】
また、フラッシュメモリ1のデータ消去及び書き込み動作を所定の終了シーケンスで終了し、アドレス保持回路33を初期化しているので、メモリのデータ消去及び書き込み動作中にシステムリセット信号RESが発生しても、メモリの誤消去又は誤書き込みを確実に防止できるという有利な効果を得る。
【0053】
また、フラッシュメモリの消去及び書き込み中にシステムリセット信号が発生したとき、フラッシュメモリの特性に依存する所定の終了シーケンスで消去及び書き込み動作を確実に終了するようにしたので、フラッシュメモリの消去及び書き込み回路の動作状態が不安定とならず、システムリセット解除後に確実にフラッシュROMからデータの読み出しを実行できるという有利な効果が得られる。
【0054】
本発明によれば、フラッシュメモリ(不揮発性メモリ)の各種制御信号の設定タイミングをマイコンのプログラムによって調整し、さらに、そのメモリの制御回路3にアドレス保持回路33を設けたので、フラッシュメモリ(不揮発性メモリ)であるメガセルが占める面積を縮小することができ、システムLSI全体の素子配置及び配線に自由度が増し、システムLSIの集積度を向上させることができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す不揮発性メモリの制御回路の一例を示すブロック図である。
【図2】図1の不揮発性メモリの消去及び書き込みタイミングを説明する図である。
【図3】図1の不揮発性メモリのデータ消去動作中にシステムリセット信号が発生した場合の制御回路のタイミングを説明する図である。
【図4】従来の不揮発性メモリの制御回路の構成を示す図である。
【図5】図4の不揮発性メモリの消去及び書き込みタイミングを説明する図である。
【符号の説明】
1 フラッシュメモリ
2 CPU
3 メモリ制御回路
31 レジスタ回路
32 リセット制御回路
33 アドレス保持回路
Claims (3)
- データの電気消去及びデータの書き込み読み出しが可能な特性を有する不揮発性メモリの消去及び書き込み読み出しを制御する制御回路において、
前記制御回路は、不揮発性メモリの消去及び書き込みなどの制御信号を格納するレジスタ回路と、システムリセット信号に応じて前記レジスタ回路の各種制御信号を格納するレジスタを順次初期化するリセット制御手段とを有することを特徴とする不揮発性メモリの制御回路。 - 前記リセット制御手段は、前記システムリセット信号をシステムクロックに応じて順次遅延した第1及び第2のリセット信号を前記レジスタ回路へ出力し、前記第1のリセット信号に応じて前記レジスタ回路の消去及び書き込み制御信号を格納するそれぞれのレジスタが初期化され、前記第2のリセット信号に応じて前記不揮発性メモリの消去及び書き込み動作の実行を制御する動作制御信号を格納する前記レジスタのレジスタが初期化されることを特徴とする請求項1記載の不揮発性メモリの制御回路。
- 前記リセット制御手段はシフトレジスタで構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の不揮発性メモリの制御回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002094749A JP4043270B2 (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 不揮発性メモリの制御回路 |
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