JP4042618B2 - エピタキシャルウエーハ製造方法 - Google Patents

エピタキシャルウエーハ製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直軸回りに回転する水平円盤型のサセプタを用いるエピタキシャルウエーハ製造方法に関し、更に詳しくは、そのサセプタ上で複数枚のウエーハを同時処理するエピタキシャルウエーハ製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エピタキシャル成長装置の一種として枚葉式装置がある。この装置は、横型の反応管内に配置された水平円盤型のサセプタの上に1枚のウエーハを同心状に載置し、そのサセプタを回転させながら、原料ガスをサセプタの上面に沿って水平方向に流通させることにより、ウエーハの上面にエピタキシャル膜を形成するものである。このエピタキシャル成長装置は、ウエーハの大径化と共に多用されるようになり、300mmウエーハ対応装置でも主流と目されている。ここにおけるウエーハ加熱には、ウエーハの均一加熱を目的としてランプ加熱方式が多用されている。
【0003】
枚葉式エピタキシャル成長装置では、エピタキシャル成長を必要とするウエーハの上面にのみ原料ガスを接触させることを目的として、ウエーハを収容する円形の凹部がサセプタの中心部上面に設けられる。座ぐりと呼ばれるこの凹部内にウエーハを収容してエピタキシャル成長を行うことより、スティッキングなどと呼ばれるウエーハとサセプタの固着現象が抑制される。
【0004】
枚葉式エピタキシャル成長装置における水平円盤型サセプタの上面に設けられる凹部は1個であるが、上面の回転中心回りに複数の凹部が設けられた大径の水平円盤型サセプタを大型の横型反応管内に配置して、複数枚のウエーハを同時処理することも考えられている。ここにおけるウエーハ加熱には通常、高周波誘導加熱或いは抵抗加熱方式が採用される。
【0005】
水平円盤型サセプタを使用するエピタキシャル成長処理における問題の一つとして、サセプタの凹部内におけるウエーハの移動がある。即ち、サセプタの凹部はウエーハより大径であるため、凹部内にウエーハをローディングしたときなどに凹部内でウエーハが径方向に移動するのである。そして、この移動は特に厚膜エピタキシャルウエーハの製造で大きな問題になる。
【0006】
即ち、エピタキシャル成長を用いるウエーハの用途として、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transister )に代表されるパワーデバイスがある。パワーデバイス向けエピタキシャルウエーハの製造では、エピタキシャル成長膜の厚みが厚く、100μm程度に達することも少なくない。このような厚膜形成処理では、サセプタ上のウエーハが凹部内に収容されているにもかかわらず、サセプタ内周面とウエーハ外周面との間が、ブリッジと呼ばれる両者に跨がった析出物により固着する現象が発生しやすい。
【0007】
ウエーハとサセプタの間にブリッジが形成されると、エピタキシャル成長後の降温工程でウエーハとサセプタの収縮量及び収縮速度の相違により、ウエーハ側ではウエーハのクラックや割れなどが発生し、サセプタ側ではSiCコートの剥がれといった問題が発生する。また、ブリッジが残ったまま降温が終了した場合でも、サセプタからウエーハを取り出すときに同様の問題が発生する危険性がある。
【0008】
ブリッジに起因するウエーハやサセプタの損傷を防止するためには、サセプタの凹部内におけるウエーハの移動を阻止するのが有効であり、その移動阻止のための具体的手段の一つが特許文献1に記載されている。即ち、特許文献1によると、枚葉式エピタキシャル成長装置に使用される水平円盤型サセプタの凹部内底面(ウエーハ載置面)に多数のガス抜き貫通孔を設けることにより、凹部内にウエーハをローディングするときにガス抜きが円滑に行われ、ガス抜き不良によるウエーハの滑動が防止されるとされている。
【0009】
【特許文献1】
特開平8−8198号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
水平円盤型サセプタの凹部内底面に多数のガス抜き貫通孔を設けるウエーハ移動対策は、枚葉処理だけでなく、大径の水平円盤型サセプタを用いる複数枚同時処理でも有効である。また、ローディング時だけでなく、その後のウエーハ処理中も有効である。なぜなら、エピタキシャル成長処理中におけるサセプタ表面側とサセプタ裏面側の圧力差などにより、ガス抜き貫通孔の裏面側が表面側に対して僅かに負圧を示し、ウエーハが凹部の内底面(ウエーハ載置面)に吸着されるからである。
【0011】
ところが、大径の水平円盤型サセプタを用いる複数枚同時処理で且つ高周波誘導加熱又は抵抗加熱の場合は、サセプタの凹部内底面に多数のガス抜き貫通孔を設けることにより、エピタキシャル膜の膜厚分布の均一性が低下し、膜表面の平坦性が低下するという、重大な二次問題を生じることが判明した。
【0012】
即ち、ウエーハを収容する複数の凹部が上面の回転中心回りに設けられた大径の水平円盤型サセプタを用いる複数枚同時処理の場合は、前述したとおり、加熱方式として高周波誘導加熱又は抵抗加熱が採用される。これらの加熱方式では、サセプタが高周波誘導加熱又は抵抗加熱により直接加熱され、サセプタからの熱輻射や熱伝導によってサセプタ上のウエーハが間接加熱される。複数枚同時処理に間接的なウエーハ加熱方式が組み合わされるのは、ランプ加熱では複数枚のウエーハの全てを均一加熱するのが困難になるからである。
【0013】
高周波誘導加熱又は抵抗加熱による間接加熱方式の場合、ウエーハを収容する凹部の内底面(ウエーハ載置面)に多数の貫通孔が設けられていると、各貫通孔の部分で熱輻射を期待できなくなり、ウエーハの加熱温度分布が不均一になる。その結果、エピタキシャル膜の膜厚分布の均一性が低下し、膜表面の平坦性が低下することになる。
【0014】
これに加えて、高周波誘導加熱又は抵抗加熱による間接加熱方式の場合は、サセプタとウエーハの間のブリッジが顕著化する傾向が見られる。その理由としては、この加熱方式では、サセプタの加熱昇温によりウエーハが間接加熱されるため、ウエーハ温度よりもサセプタ温度が高く、サセプタに付着したSiが溶融してウエーハ外周側に析出しやすくなることが考えられる。この傾向のために、間接加熱方式の場合は凹部内でのウエーハ移動を阻止することがより一層重要となる。
【0015】
本発明の目的は、高周波誘導加熱又は抵抗加熱による間接加熱と複数枚同時処理との組み合わせにおいて、水平円盤型サセプタ上のウエーハの移動を阻止し、合わせて、エピタキシャル膜表面の平坦性低下を阻止することができるエピタキシャルウエーハ製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するめに、本発明者は水平円盤型サセプタの凹部内底面(ウエーハ載置面)に設けれられるガス抜き貫通孔の個数を極力少なくすることを企画した。水平円盤型サセプタの凹部内底面におけるガス抜き貫通孔の個数を少なくすることにより、エピタキシャル膜の膜厚分布の均一性が低下し、膜表面の平坦性が低下するという、間接加熱に伴う二次問題は解決される。しかしながら、その一方でガス抜き性が悪化し、凹部内におけるウエーハのホールド性は悪化することが懸念される。
【0017】
即ち、水平円盤型サセプタの凹部内でのウエーハの移動を阻止し、ホールド性を高めるためには、凹部の内底面に設けられるガス抜き貫通孔は多いほど効果的である。
【0018】
ところが、意外なことに、間接加熱と組み合わされる複数枚同時処理では、枚葉処理と比べて、ガス孔抜き貫通孔によるウエーハ吸着性が飛躍的に向上し、凹部の内底面に設けられるガス抜き貫通孔を例えば内底面中心部の1個に制限しても、枚葉処理で多数のガス抜き貫通孔を設ける場合とほぼ同等の良好なウエーハーホールド性が確保されることが判明した。その理由は以下のとおりと考えられる。
【0019】
複数枚同時処理に使用される大径の水平円盤型サセプタでは、複数の凹部が回転中心回りに設けられているため、サセプタの回転に伴って回転中心回りを大きい回転半径で旋回(公転)する。一方、枚葉処理では凹部は中心割りに自転するだけである。このため、サセプタの回転に伴う凹部の移動速度は、複数枚同時処理で相当に大きくなる。その結果、貫通孔のサセプタ裏面側における水平方向の流速が増大する。一方、貫通孔のウエーハ載置面側における水平方向の流速は、凹部内のガスが淀んだ状態にあるため0に近い。この流速差により、ベンチュリー効果が生じ、貫通孔のサセプタ裏面側はウエーハ載置面側に対して負圧となる。その結果、凹部内のウエーハは内底面(ウエーハ載置面)に吸着される。
【0020】
したがって、複数枚同時処理の場合は、ガス抜き貫通孔を凹部内底面中心部の1個に制限しても、枚葉処理で多数のガス抜き貫通孔を設ける場合と同等の良好なウエーハーホールド性が確保されることになる。
【0021】
即ち、高周波誘導加熱や抵抗加熱による間接加熱と複数枚同時処理との組み合わせでは、間接加熱で問題となるエピタキシャル膜の膜厚分布の均一性低下を阻止するためにガス抜き貫通孔を制限しても、複数枚同時処理ゆえにウエーハホールド性の悪化は阻止され、両者を高次元で両立させることが可能になるのである。
【0022】
本発明のエピタキシャルウエーハ製造方法は、かかる知見に基づいて完成されたものであり、垂直軸回りに回転する水平な円盤状であり、その円盤上面の回転中心回りに、ウエーハを収容する複数の凹部が設けられ、且つ各凹部の内底面中心部にのみ裏面側へ貫通する貫通孔が設けられたサセプタを、横型の反応管内に配置し、該サセプタを高周波誘導加熱又は抵抗加熱により昇温させることにより、複数の凹部内に収容された各ウエーハを同時に間接加熱して、各ウエーハの上面にエピタキシャル膜を形成するものである。
【0023】
貫通孔の孔径は2mm以下が好ましい。孔径を2mm以下に制限することにより、貫通孔の部分での加熱不足が軽減され、膜厚均一性が特に良好となる。孔径が2mmを超える場合であっても、貫通孔に通気性を阻害しない栓体を装着すれば、貫通孔の部分での加熱不足が軽減され、膜厚均一性が良好となる。また、貫通孔がサセプタの回転中心線に対して傾斜した傾斜孔の場合も、貫通孔の部分での加熱不足が軽減され、膜厚均一性が良好となる。
【0024】
本発明は、ウエーハとサセプタの間のブリッジが顕著化する厚膜処理、具体的には膜厚が40μm以上の厚膜処理に特に有効である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に使用されるエピタキシャル成長装置の概略構成図で側面図、図2は同概略構成図で平面図、図3は図2中のA−A線矢示図である。
【0026】
ここに示されたエピタキシャル成長装置は、膜厚が40μm以上のパワーデバイス向け厚膜エピタキシャルウエーハの製造に使用されるバッチ式装置である。この装置は、図1及び図2に示すように、チャンバー1内に水平設置された横型の反応管2を有している。反応管2内には、水平な円盤状のサセプタ3が長手方向の中央部に位置して設けられると共に、サセプタ3を長手方向の前後から挟むようにして水平な仕切り板6,6が設けられている。
【0027】
サセプタ3は、反応管2内に下方から挿入された垂直な支持軸4により水平に支持されており、支持軸4の回転により中心回りに回転駆動される。サセプタ3の上面には、座ぐりと呼ばれる複数の凹部7,7・・が設けられている。複数の凹部7,7・・は、ウエーハ8を水平に収容する構成になっており、サセプタ3の回転中心回りに等角配置されている。各凹部7の内底面(ウエーハ載置面)は、図3に示すように、凹部7内のウエーハ8を均一加熱するために、下方へ凸の方向に湾曲している。この内底面の中心部には、単一の貫通孔9が設けられている。貫通孔9は、サセプタ3を直角に貫通する直角孔であり、且つ内径が2mm以下の細孔である。
【0028】
反応管2の下方には、サセプタ3上のウエーハ8,8・・を加熱するコイル5が、支持軸4を取り囲むようにして設けられている。コイル5はサセプタ3を高周波誘導加熱し、これによりサセプタ3上のウエーハ8,8・・を加熱する。仕切り板6,6はサセプタ3と共同して反応管2内をサセプタ2より上側の空間と下側の空間とに区画し、上側の空間に原料ガスを一端部から他端部へかけて流通させる。
【0029】
操業では、先ず昇温過程を経てウエーハエッチングを行う。このエッチング工程では、サセプタ3を回転させながら、サセプタ3の上に載置したシリコンウエーハ8,8・・を1100〜1200℃に加熱し、この状態で反応管2内に水素ガス又は塩酸ガスを含む水素ガスを通す。ウエーハエッチングが終わると、エピタキシャル成長工程に移行する。この工程では、サセプタ3を回転させながら、サセプタ3の上に載置したシリコンウエーハ8,8・・を例えば1050〜1150℃に加熱し、この状態で反応管2内に原料ガス(例えばトリクロシランと水素の混合ガス)を通すことにより、シリコンウエーハ8,8・・の各表面にエピタキシャル膜を形成する。
【0030】
エピタキシャル成長工程では、サセプタ3が高周波誘導加熱により直接加熱され、サセプタ3からの熱輻射及び熱伝導によりシリコンウエーハ8,8・・が間接加熱される。このとき、サセプタ3の各凹部7に設けられた貫通孔9の部分では、加熱体が存在しないため、ウエーハ8の加熱不足が発生し、エピタキシャル膜の膜厚が薄くなるが、貫通孔9が各凹部7あたり1個に制限され、しかも貫通孔9の孔径が2mm以下に制限されているため、貫通孔9の部分での加熱不足に起因する膜厚の不均一化は大幅に緩和され、高い膜表面の平坦性が得られる。
【0031】
また、貫通孔9によるウエーハ8の吸着保持については、凹部7がサセプタ3の回転中心から離れた位置にあり、貫通孔9の部分の旋回周速度が大きくなるため、貫通孔9のサセプタ裏面側における水平方向の流速が大となり、大きなベンチュリー効果を期待できる。このため、貫通孔9が各凹部7あたり1個に制限されているにもかかわらず優れたウエーハホールド性が確保される。その結果、凹部7内のウエーハ8が公転し、大きな遠心力を受けるにもかかわらず、凹部7内でのウエーハ8の移動が阻止され、同心位置に保持される。従って、厚膜エピタキシャルウエーハを製造するにもかかわらず、サセプタ3とウエーハ8の間のブリッジに起因するウエーハ8の損傷が防止される。
【0032】
エピタキシャル成長工程が終わると、原料ガスを排出しエピタキシャル成長を終息させることを目的として、水素ガス中で1000〜1180℃×30秒以上の水素ガスベークを行い、その後、ウエーハ8を降温する。
【0033】
図4はサセプタにおける他の貫通孔の構造を示す、図3に対応の断面図である。ここでは、凹部4の内底面中心部に設けられた貫通孔9に栓体10が挿入されている。栓体10はサセプタ3と同材質からなり、その外周面には通気性を確保するために複数のスリット11,11が設けられている。貫通孔9に栓体10を挿入することにより、貫通孔9の部分における輻射熱量の低減が抑制されるため、貫通孔9の孔径が2mmより大きい場合でも貫通孔9の部分での加熱不足に起因する膜厚の不均一化は大幅に緩和される。
【0034】
図5はサセプタにおける更に別の貫通孔の構造を示す、図3に対応の断面図である。ここでは、凹部4の内底面中心部に設けられる貫通孔9が、サセプタ3の回転中心線に対して傾斜している。傾斜角度は、貫通孔9のウエーハ載置面側の開口部とサセプタ裏面側の開口部とが重ならないように選択されている。傾斜方向は、サセプタ裏面側へ向かってサセプタ3の回転方向下流側へ傾斜するものとなっている。
【0035】
貫通孔9が傾斜し、特に貫通孔9のウエーハ載置面側の開口部とサセプタ裏面側の開口部とが重ならないように傾斜することにより、貫通孔9の部分でもウエーハ8の下面に凹部7の内底面が対向する。その結果、貫通孔9の孔径が2mmより大きい場合でも貫通孔9の部分での加熱不足に起因する膜厚の不均一化は大幅に緩和される。また、貫通孔9の傾斜方向が、サセプタ裏面側へ向かってサセプタ3の回転方向下流側へ傾斜する方向に設定されているため、貫通孔9を通したサセプタ裏面側への吸引効果が促進され、凹部7内でのウエーハ8のホールド性が向上する。貫通孔9を通したサセプタ裏面側への吸引効果をより促進するために、貫通孔9のサセプタ裏面側の開口部からサセプタ3の回転方向下流側へ延びる溝部14がサセプタ8の裏面に設けられている。
【0036】
図6はサセプタにおける更に別の貫通孔の構造を示す、図3に対応の断面図である。ここでは、貫通孔9の周辺でサセプタ3の裏面が下方へ盛り上がるように凸部12が設けられている。凸部12を設けることにより、サセプタ3の裏面から下方の固定定盤13までの距離が、貫通孔9の周辺で部分的に小さくなり、この部分で水平方向の流速が増大する。同時に、周囲との間の流速差が大となる。これらにより、貫通孔9を通したサセプタ裏面側への吸引効果が促進され、凹部7内でのウエーハ8のホールド性が向上する。
【0037】
図7はサセプタにおける更に別の貫通孔の構造を示す平面図、図8は図7中のB−B線矢示図である。ここでは、サセプタ3の裏面に、外周側へ開放する溝部14が、各貫通孔9の回転方向下流側に位置して設けられている。各溝部14は、回転方向下流側に向かって漸次浅くなっている。このような溝部14をサセプタ3の裏面に設けることにより、貫通孔9のサセプタ裏面側の開口部での流速が増大し、貫通孔9を通したサセプタ裏面側への吸引保持が促進される。
【0038】
本発明の実施例として、大径の水平円盤型サセプタを用いる高周波誘導加熱方式の5枚同時処理型エピタキシャル成長装置により、直径が200mmでp型の供試シリコンウエーハ(100)に100μmの厚膜エピタキシャル処理を行った。サセプタの直径は600mm、回転数は5rpm、サセプタの凹部中心部における貫通孔は孔径が2mmの直角孔とした。エピタキシャル膜表面の平坦性は、ランプ加熱方式の枚葉式装置においてサセプタの凹部内底面に数100個の1mm孔を設けた場合と実質同一であった。サセプタとウエーハの間のブリッジによる不良ウエーハの発生率も前記枚葉式装置と同じレベルに改善された。
【0039】
比較例として、前記の5枚同時処理装置において、サセプタの各凹部内底面に3個の3mm孔を設けた。この場合は、エピタキシャル膜表面の平坦性は孔の部分にてTTVが2倍程度悪化した。不良ウエーハの発生率は、各凹部内底面の中心部に1個の2mm直角貫通孔を設けた場合と実質的に変わらないレベルであった。
【0040】
【発明の効果】
以上に説明したとおり、本発明のエピタキシャルウエーハ製造方法は、高周波誘導加熱又は抵抗加熱による間接加熱と複数枚同時処理との組み合わせにおいて問題となるエピタキシャル膜表面の平坦性低下を阻止できる。しかも、サセプタ上のウエーハの移動を阻止でき、ウエーハとサセプタの間のブリッジに起因するウエーハやサセプタの損傷を効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に使用されるエピタキシャル成長装置の概略構成図で側面図である。
【図2】同概略構成図で平面図である。
【図3】図2中のA−A線矢示図である。
【図4】サセプタにおける他の貫通孔構造を示す、図3に対応の断面図である。
【図5】サセプタにおける更に別の貫通孔構造を示す、図3に対応の断面図である。
【図6】サセプタにおける更に別の貫通孔構造を示す、図3に対応の断面図である。
【図7】サセプタにおける更に別の貫通孔構造を示す平面図である。
【図8】図7中のB−B線矢示図である。
【符号の説明】
1 チャンバー
2 反応管
3 サセプタ
4 支持軸
5 誘導加熱コイル
6 仕切り板
7 凹部
8 ウエーハ
9 貫通孔
10 栓体
11 スリット
12 凸部
13 固定定盤
14 溝部

Claims (4)

  1. 垂直軸回りに回転する水平な円盤状であり、その円盤上面の回転中心回りに、ウエーハを収容する複数の凹部が設けられ、各凹部の内底面中心部にのみ裏面側へ貫通する貫通孔が設けられ、前記貫通孔に複数のスリットを設けた栓体が装着されたサセプタを、横型の反応管内に配置し、該サセプタを高周波誘導加熱又は抵抗加熱により昇温させることにより、複数の凹部内に収容された各ウエーハを同時に間接加熱して、各ウエーハの上面にエピタキシャル膜を形成することを特徴とするエピタキシャルウエーハ製造方法。
  2. 前記貫通孔の孔径が2mm以下である請求項1に記載のエピタキシャルウエーハ製造方法。
  3. 垂直軸回りに回転する水平な円盤状であり、その円盤上面の回転中心回りに、ウエーハを収容する複数の凹部が設けられ、各凹部の内底面中心部にのみ裏面側へ貫通する貫通孔が設けられ、前記貫通孔はサセプタ裏面側へ向かってサセプタの回転方向下流側へ傾斜した傾斜孔であるサセプタを、横型の反応管内に配置し、該サセプタを高周波誘導加熱又は抵抗加熱により昇温させることにより、複数の凹部内に収容された各ウエーハを同時に間接加熱して、各ウエーハの上面にエピタキシャル膜を形成することを特徴とするエピタキシャルウエーハ製造方法。
  4. 前記エピタキシャル膜の膜厚が40μm以上である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のエピタキシャルウエーハ製造方法。
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