JP4042447B2 - 端子装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、端子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、絶縁物の本体に、電線と別部材を保持する導電板を、部品や工程の追加を行わずに係止固定して構成する端子装置がある。この端子装置は、例えばグロースタータソケットの電線とグローランプ接続機構として利用することができる。
【0003】
図14は従来例1と2を上下に分割して示した説明図である。図14に示すように、電線を接続する端子部50を有する導電板51を、絶縁物本体52の開口部から挿入し、導電板51に設けた係止爪53を絶縁物本体52に設けた切欠部54に係止固定している。この場合、上側の従来例1のように、切欠部54と係止爪53のかかりを浅くすれば、組立時の挿入性は良いが、導電板51のがたつきの原因になる。また、下側の従来例2のように、切欠部54と係止爪53のかかりが深くして係止爪53の弾性変形量を大きくすれば、導電板51は係止爪53によって強く押さえ付けられ、がたつきや外れのおそれはないが、組立時に挿入する力が大きく、また分解し難い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来の端子装置では、従来例1のように導電板の位置決めを確実に行うのが難しい。よって、導電板に接続する別部品取り付けの際の位置決めも不安定になるという問題がある。
【0005】
上記問題を改善するために、従来例2のように強固な取り付けを行えば、絶縁物本体への組込みに際して大きな力が必要となり、組立作業性が低下する。
【0006】
また、導電板を一度組み込むと分解が困難であり、導電板の交換や分別廃棄が行い難い。分解には、絶縁物本体の破壊を伴うことが多い。
【0007】
したがって、この発明の目的は、導電板の位置決めを確実に行えるとともに、組立作業性の向上、および容易に分解できる端子装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明の請求項1記載の端子装置は、電線を接続する端子部と別の部品を接続する部材接続部とを備えた導電板を、絶縁物本体の開口部から挿入し、前記導電板と前記絶縁物本体に設けた相互に係合する係止部により固定される端子装置において、
前記端子部を鎖錠ばね部と導電部からなる速結端子とし、電線挿入時の前記速結端子の変形により、前記導電板の一部が前記絶縁物本体に当接し、前記導電板が位置決めされ、
前記係止部は、前記導電板から切り起こした係止爪と、前記絶縁物本体に設けられた切欠部とからなり、
前記切欠部は外部に貫通して前記係止爪の係止解除に利用することができる穴を有するとともに、電線挿入前は機能せず、電線挿入後に抜け止め機能を果たす別の係止部を前記導電板と前記絶縁物本体間に設けたものである。
【0009】
このように、端子部を鎖錠ばね部と導電部からなる速結端子とし、電線挿入時の速結端子の変形により、導電板の一部が絶縁物本体に当接し、導電板が位置決めされるので、速結端子に電線を挿入する際の導電板のたわみを利用することで、使用中(電線挿入後)は、確実に導電板の位置決めがなされる。これに伴い別の部品の部材接続部への接続を安定して行うことができる。また、電線挿入前は、導電板と絶縁物本体の間にクリアランスが形成されることで、導電板を絶縁物本体に容易に挿入することができ、組立作業性が向上するとともに容易に分解できる。
【0010】
また、係止部は、導電板から切り起こした係止爪と、絶縁物本体に設けられた切欠部とからなるので、組立作業性を損なわない程度に予め係止爪にばね性を持たせることができる。このため、電線挿入前でも導電板の位置決めができる。また、絶縁物本体が一部品で袋状のときは、内部に突起を設けるよりも外部から穴をあける等の切削加工により切欠部を設ける方が容易である。
さらに、切欠部は前記穴のように、外部に貫通して係止爪の係止解除に利用することができる穴を有するとともに、電線挿入前は機能せず、電線挿入後に抜け止め機能を果たす別の係止部を導電板と絶縁物本体に設けたので、導電板の絶縁物本体からの分解が可能であるとともに、電線挿入後は、誤って係止爪が押圧されて切欠部との係止が解除されても、別の係止部で抜け止めされる。
【0012】
請求項記載の端子装置は、請求項1記載の端子装置において、導電板の変形の支点が、絶縁物本体の電線挿入穴側にあるものである
このように、導電板の変形の支点が、絶縁物本体の電線挿入穴側にあるので、電線の挿入保持により開口部側の導電板と絶縁物本体のクリアランスが小さくなり、導電板をこじって外すのが困難になる。また、これに伴い係止爪と切欠部のかかり代がより深くなる方向に変形する。電線挿入前なら、開口部から導電板をこじって外し、分解することも可能である。
【0014】
請求項記載の端子装置は、請求項1または請求項2記載の端子装置において、絶縁物本体に、電線もしくはランプなどの電気部品の保持を行う部材保持部を設けたものである。導電板の位置決め精度が請求項1または請求項2の構成により高いため、上記のように、絶縁物本体に、導電板の部材接続部に接続される電線もしくはランプなどの電気部品の保持を行う部材保持部を設けることで、導電板と電気部品の電気的な接触も安定する。
【0015】
請求項記載の端子装置は、請求項1、請求項2または請求項3記載の端子装置において、絶縁物本体と導電板の間に形成された導電板挿入のためのクリアランスより、電線の挿入による前記導電板の前記クリアランスを狭くする方向への変形量が大きいものである
このように、絶縁物本体と導電板の間に形成された導電板挿入のためのクリアランスより、電線の挿入による導電板のクリアランスを狭くする方向への変形量が大きいので、電線挿入状態で導電板のがたつきがなくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施の形態を図1および図2に基づいて説明する。図1はこの発明の第1の実施の形態の端子装置の電線挿入前の断面図、図2はその電線挿入後の断面図である。
【0017】
図1および図2に示すように、この端子装置は、電線13を接続する端子部3と別の部品を接続する部材接続部4とを備えた導電板1を、絶縁物本体2の開口部5から挿入し、導電板1と絶縁物本体2に設けた相互に係合する係止部6により固定される。
【0018】
導電板1は、略矩形に折曲形成された4つの側片1a,1b,1c,1dからなり、両端にある一対の側片1a,1bを近接させることで端子部3が構成される。端子部3は鎖錠ばね部7と導電部8からなる速結端子であり、一方の側片1aに鎖錠ばね部7、他方の側片1bに導電部8が形成されている。側片1bには導電板1の抜け止め機能として穴または切欠きからなる凹部9が設けてある。また、側片1bに隣接した側片1cに部材接続部4が形成される。
【0019】
絶縁物本体2は、導電板1を挿入可能な容器であり、開口部5と反対側の底部に電線挿入穴10および電線解除穴11が設けられる。また、絶縁物本体2の内側面に導電板1の凹部9に係合可能な凸部12が設けられ、凹部9と凸部12で係止部6が構成される。凸部12は、開口部5側を傾斜面として導電板1を絶縁物本体2内に入り易くしている。導電板1を挿入した状態で、凸部12と対向する絶縁物本体2の内側面と、これに対向する導電板1の側片1dとの間にクリアランスAが形成されている。このクリアランスAは、縦方向のがたつきの原因であり、導電板1を挿入するための挿入代だけでなく、組立作業性も考慮する。また、導電板1の側片1bの端部と絶縁物本体2の底部とのクリアランスBは横方向のがたつきの原因となる。
【0020】
電線挿入状態では、電線挿入時の速結端子3の変形により、導電板1の一部が絶縁物本体2に当接し、導電板1が位置決めされる。すなわち、図2に示すように、電線13を電線挿入穴10に挿入すると、鎖錠ばね部7と導電部8との間に電線13が入って接続状態となる。寸法aは導電部8の範囲を示す。この際、鎖錠ばね部7が弾性変形してたわみ、電線13を導電部8側へ押し付けるとともに、鎖錠ばね部7に隣接する側片1dが絶縁物本体2の内側面に当接する。これにより、クリアランスAによる縦方向のがたつきがなくなる。また、電線13の挿入により導電部8側の側片1bが絶縁物本体2の内側面に当接し、クリアランスBによる横方向のがたつきがなくなる。
【0021】
また、電線解除穴11より棒などを挿入して鎖錠ばね部7を押圧することで、電線13を解除することができる。電線13を解除すればクリアランスAにより、導電板1と絶縁物本体2を容易に分解することができる。
【0022】
以上のようにこの実施の形態によれば、速結端子3に電線13を挿入する際の導電板1のたわみを利用することで、使用中(電線挿入後)は、確実に導電板1の位置決めがなされる。これに伴い別の部品の部材接続部4への接続を安定して行うことができる。また、電線挿入前は、導電板1と絶縁物本体2の間にクリアランスが形成されることで、導電板1を絶縁物本体2に容易に挿入することができ、組立作業性が向上する。
【0023】
この発明の第2の実施の形態を図3ないし図5に基づいて説明する。図3はこの発明の第2の実施の形態の端子装置の電線挿入前の断面図、図4はその電線挿入後の断面図である。
【0024】
図3および図4に示すように、この端子装置は、第1の実施の形態と同様に導電板1と絶縁物本体2とを備え、導電板1と絶縁物本体2に設けた相互に係合する係止部15により固定される。係止部15は、導電板1から切り起こした係止爪16と、絶縁物本体2に設けられた切欠部17とからなる。
【0025】
導電板1は、第1の実施の形態と同様に4つの側片1a,1b,1c,1dからなるが、側片1bには凹部の代わりに係止爪16が設けてある。この係止爪16は、側片1c側を切り起こして形成されている。
【0026】
絶縁物本体2は、第1の実施の形態と同様に導電板1を挿入可能な容器であり、その内側面には凸部の代わりに係止爪16に係合可能な切欠部17が設けてある。この切欠部17は外部から穴18をあけて形成することができる。導電板1を挿入した状態で、切欠部17を設けた絶縁物本体2の内側面と、これに対向する導電板1の側片1bとの間にクリアランスAが形成されている。このクリアランスAは、縦方向のがたつきの原因である。また、導電板1の係止爪16の端部とこれに近接する絶縁物本体2の切欠部17の側面とのクリアランスBは横方向のがたつきの原因となる。
【0027】
電線挿入状態では、電線挿入時の速結端子3の変形により、導電板1の一部が絶縁物本体2に当接し、導電板1が位置決めされる。すなわち、図4に示すように、電線13を電線挿入穴10に挿入すると、鎖錠ばね部7と導電部8との間に電線13が入って接続状態となる。寸法aは導電部8の範囲を示す。この際、鎖錠ばね部7が弾性変形してたわみ、電線13を導電部8側へ押し付けて保持する。この電線13の挿入保持により、導電部8が電線13より力を受け導電板1が変形する。これに伴い、図5に示すように係止爪16のたわみも大きくなる。図5(a)は電線挿入前、(b)は挿入後である。図中、のベクトルは係止爪16の先端が絶縁物本体(切欠部17)に与える力を示す。このため、縦方向の力が大きくなり、横方向の突っ張りも生じるため、クリアランスA,Bによる縦方向および横方向のがたつきがなくなる。
【0028】
また、電線解除穴11より棒などを挿入して鎖錠ばね部7を押圧することで、電線13を解除することができる。電線13を解除すればクリアランスA,Bにより、導電板1と絶縁物本体2を容易に分解することができる。
【0029】
以上のようにこの実施の形態によれば、組立作業性を損なわない程度に、予め係止爪16にばね性を持たせることができる。絶縁物本体2が1部品で袋状のときには、袋内部に突起を作るよりも、外部から穴をあけて切欠部17を作る方が容易である。その他の構成および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0030】
この発明の第3の実施の形態を図6および図7に基づいて説明する。図6はこの発明の第3の実施の形態の端子装置の電線挿入前の断面図、図7はその電線挿入後の断面図である。
【0031】
図6および図7に示すように、この端子装置は、第1の実施の形態と同様に導電板1と絶縁物本体2とを備え、導電板1と絶縁物本体2に設けた相互に係合する係止部15により固定される。係止部15は、導電板1から切り起こした係止爪16と、絶縁物本体2に設けられた切欠部17とからなる。また、係止部15に、導電板1と絶縁物本体2を分解するための機構を設け、さらに電線挿入前は機能せず、電線挿入後に抜け止め機能を果たす別の係止部20を導電板1と絶縁物本体2に設けてある。
【0032】
導電板1は、第1の実施の形態と同様に4つの側片1a,1b,1c,1dからなるが、側片1bには凹部の代わりに係止爪16が設けてある。この係止爪16は、側片1c側を切り起こして形成されている。また、側片1dの鎖錠ばね部7側に凹部20aが設けてある。
【0033】
絶縁物本体2は、第1の実施の形態と同様に導電板1を挿入可能な容器であり、その内側面には凸部の代わりに係止爪16に係合可能な切欠部17が設けてある。この切欠部17は外部まで貫通した穴であり、導電板1と絶縁物本体2を分解するための機構となる。また、絶縁物本体2の切欠部17に対向する内側面には凹部20aが係合可能な凸部20bが設けられ、凹部20aと凸部20bで別の係止部20が構成される。なお、凹部を絶縁物本体2、凸部を導電板1に設けてもよい。導電板1を挿入した状態で、凹部20aを設けた絶縁物本体2の内側面と、これに対向する導電板1の側片1dとの間にクリアランスAが形成されている。このクリアランスAは、縦方向のがたつきの原因である。また、凸部20aの高さ寸法Cは、クリアランスAより狭くして、電線挿入後のみ係止部として働くようにしている。この場合、側片1dの鎖錠ばね部7側を内側に折曲しているので、電線挿入前において凹部20aと凸部20bが離間し、係止部として働くことはないが、折曲しない場合でも係止部として働くことはない。
【0034】
電線挿入状態では、電線挿入時の速結端子3の変形により、導電板1の一部が絶縁物本体2に当接し、導電板1が位置決めされる。すなわち、図7に示すように、電線13を電線挿入穴10に挿入すると、鎖錠ばね部7と導電部8との間に電線13が入って接続状態となる。寸法aは導電部8の範囲を示す。この際、鎖錠ばね部7が弾性変形してたわみ、電線13を導電部8側へ押し付けるとともに、別の係止部20の凹部20aと凸部20bが係合し、凹部20aを設けた側片1dが絶縁物本体2の内側面に当接する。これにより、クリアランスAによる縦方向のがたつきがなくなる。また、電線挿入後は、誤って係止爪16を押しても別の係止部20で抜け止めされる。
【0035】
また、電線解除穴11より棒などを挿入して鎖錠ばね部7を押圧することで、電線13を解除することができる。電線13を解除すればクリアランスAにより、導電板1と絶縁物本体2を容易に分解することができる。この際、切欠部17が穴になっているので、この穴から係止爪16を押して係止状態を解除することができる。
【0036】
以上のようにこの実施の形態によれば、導電板1の分解が可能である。また、使用中に誤って分解されることがない。その他の構成効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0037】
この発明の第4の実施の形態を図8および図9に基づいて説明する。図8はこの発明の第4の実施の形態の端子装置の電線挿入前の断面図、図9はその電線挿入後の断面図である。
【0038】
図8および図9に示すように、この端子装置は、導電板21と絶縁物本体2とを備え、導電板21と絶縁物本体2に設けた相互に係合する係止部15により固定される。係止部15は、導電板21から切り起こした係止爪16と、絶縁物本体2に設けられた切欠部17とからなる。また、導電板21の変形の支点Dが、絶縁物本体2の電線挿入穴10側にある。
【0039】
導電板21は、折曲形成された4つの側片21a,21b,21c,21dからなり、支点Dを形成する一対の側片21a,21bで端子部3が構成される。端子部3は鎖錠ばね部7と導電部8からなる速結端子であり、一方の側片21aを切り起こして鎖錠ばね部7が形成され、他方の側片21bに導電部8が形成されている。側片21bには導電板21の抜け止め機能として係止爪16が設けてある。この係止爪16は、側片21c側を切り起こして形成されている。側片21cは、側片21bの支点Dと反対側において内側へ折り返され、部材接続部4が形成される。また、側片21dは、側片21aの支点Dと反対側において略直角に折曲されている。
【0040】
絶縁物本体2は、導電板21を挿入可能な容器であり、その内側面には係止爪16に係合可能な切欠部17が設けてある。この切欠部17は外部から穴18をあけて形成することができる。導電板21を挿入した状態で、切欠部17を設けた絶縁物本体2の内側面と、これに対向する導電板21の側片21bとの間にクリアランスAが形成されている。このクリアランスAは、縦方向のがたつきの原因である。
【0041】
電線挿入状態では、電線挿入時の速結端子3の変形により、導電板21の一部が絶縁物本体2に当接し、導電板21が位置決めされる。すなわち、図9に示すように、電線13を電線挿入穴10に挿入すると、鎖錠ばね部7と導電部8との間に電線13が入って接続状態となる。この際、鎖錠ばね部7が弾性変形してたわみ、電線13を導電部8側へ押し付けて保持する。この電線13の挿入保持により、導電部8が電線13より力を受け導電板21が変形しクリアランスAが小さくなる。これに伴い、係止爪16のたわみも大きくなる。このため、縦方向の力が大きくなり、横方向の突っ張りも生じるため、クリアランスAによるがたつきがなくなる。
【0042】
また、電線解除穴11より棒などを挿入して鎖錠ばね部7を押圧することで、電線13を解除することができる。電線13を解除すればクリアランスAにより、導電板21と絶縁物本体2を容易に分解することができる。
【0043】
以上のようにこの実施の形態によれば、電線13の挿入保持により、クリアランスAが小さくなり、導電板21をこじって外すことが困難になる。また、係止爪16と切欠部17のかかり代が、より深くなる方向に変形する。このため、導電板21の固定強度が高くなる。また、上記のように電線挿入前なら、開口部5から導電板21をこじって、分解することも可能である。
【0044】
この発明の第5の実施の形態を図10に基づいて説明する。図10はこの発明の第5の実施の形態の端子装置の電線挿入前の断面図である。
【0045】
図10に示すように、この端子装置は、導電板21と絶縁物本体2とを備え、導電板21と絶縁物本体2に設けた相互に係合する係止部15により固定される。係止部15は、導電板21から切り起こした係止爪16と、絶縁物本体2に設けられた切欠部17とからなる。また、第4の実施の形態と同様に導電板21の変形の支点Dが、絶縁物本体2の電線挿入穴10側にある。
【0046】
導電板21は、第4の実施の形態と同様であるが側片21cがなく、折曲形成された3つの側片21a,21b,21dからなる。また、側片21bにおいて、係止爪16は導電部8に形成されている。これにより、電線保持状態での鎖錠ばね部7先端と、導電部8に設けた係止爪16が、対向する位置関係にある。また、側片21bの導電部8に隣接した部分に部材接続部4が形成される。
【0047】
絶縁物本体2は、導電板21を挿入可能な容器であり、その内側面には係止爪16に係合可能な切欠部17が設けてある。この切欠部17は外部から穴18をあけて形成することができる。導電板21を挿入した状態で、切欠部17を設けた絶縁物本体2の内側面と、これに対向する導電板21の側片21bとの間にクリアランスAが形成されている。このクリアランスAは、縦方向のがたつきの原因である。
【0048】
電線挿入状態では、電線挿入時の速結端子3の変形により、導電板21の一部が絶縁物本体2に当接し、導電板21が位置決めされる。すなわち、電線13を電線挿入穴10に挿入すると、鎖錠ばね部7と導電部8との間に電線13が入って接続状態となる。寸法aは導電部8の範囲を示す。この際、鎖錠ばね部7が弾性変形してたわみ、電線13を導電部8側へ押し付けて保持する。この電線13の挿入保持により、導電部8が電線13より力を受け導電板21が変形しクリアランスAが小さくなる。これに伴い、鎖錠ばね部7に押された電線13により係止爪16は切欠部17に押し付けられる。このため、縦方向の力がさらに大きくなり、横方向の突っ張りも生じるため、クリアランスAによるがたつきがなくなる。
【0049】
また、電線解除穴11より棒などを挿入して鎖錠ばね部7を押圧することで、電線13を解除することができる。電線13を解除すればクリアランスAにより、導電板21と絶縁物本体2を容易に分解することができる。
【0050】
以上のようにこの実施の形態によれば、導電板21と絶縁物本体2の取り付けは、電線13によって直接押さえ付けられる関係になり、より確実になる。また、電線13は鎖錠ばね部7先端と導電部8の両方から力を受け、電線保持力が高くなる(導電部8の背面が壁の場合と同等)。その他の構成効果は、第4の実施の形態と同様である。
【0051】
この発明の第6の実施の形態を図11ないし図13に基づいて説明する。図11はこの発明の第6の実施の形態の端子装置の分解斜視図、図12はその背面から見た分解斜視図、図13は要部拡大断面図である。
【0052】
図11ないし図13に示すように、この端子装置は、導電板21と絶縁物本体22とを備えている。絶縁物本体22に、電線もしくはランプなどの電気部品の保持を行う部材保持部23を設けている。この場合、P型グロースタータソケットへの応用例を示している。
【0053】
導電板21は第4の実施の形態の構成と同様であるが、係止爪16を側片21bの端縁に設けることで、電線挿入時の引っ掛かりを防止することができる。また、部材接続部4の先端に係合部4aが設けてある。
【0054】
絶縁物本体22は、一対の導電板21を対向部に設けた一対の開口部5より挿入可能な容器であり、その上面に電気部品としてグロースタータ24の一対の口金ピン24aを挿入し保持する一対の部材保持部23が形成されている。部材保持部23はだるま穴状であり、口金ピン24aを大径の部分に挿入した後、グロースタータ24を回転させて小径の部分に移動させて保持する。また、グロースタータ24を部材保持部23に案内する挿入ガイド25が絶縁物本体22の上面の周縁部に突設してある。
【0055】
また、口金ピン24aが部材保持部23に保持された状態で導電板21の部材接続部4に接触するように導電板21が配置される。この場合、第4の実施の形態と同様に絶縁物本体22の内側面には、係止爪16に係合可能な切欠部17が設けてある。この切欠部17は外部から穴18をあけて形成することができる。この穴18は導電板21の分解用として使用可能である。
【0056】
電線挿入状態では、電線挿入時の速結端子3の変形により、導電板21の一部が絶縁物本体22に当接し、導電板21が第4の実施の形態と同様に位置決めされる。また、導電板21の位置決め精度が高いため、導電板21とグロースタータ24の電気的な接触も安定する。電線13は器具工場内で結線されるため、導電板21が精度良く位置決めされた状態で市場に出る。
【0057】
また、図13に示すように、電線解除穴11より電線解除棒26を挿入して鎖錠ばね部7を押圧することで、電線13を解除することができる。電線13を解除すれば、導電板解除用ピン27により導電板21と絶縁物本体22の隙間をこじれば簡単に分解することができる。導電板解除用ピン27は開口部5から挿入することができるが、穴18から挿入して分解することもできる。
【0058】
以上のようにこの実施の形態によれば、グロースタータソケットを極めてシンプルに組立て易く構成できる。また、絶縁物本体22の1部品と導電板21の2枚のみで構成でき、導電板21の固定にヒンジ構造やねじ等の別部品、熱かしめ等の後工程が不要となる。また、ワンタッチで組立可能だが、導電板21のがたつき、外れ防止ができ、電線保持しない状態では容易に分解可能である。
【0059】
なお、導電板21と絶縁物本体22は、第1〜3の実施の形態および第5の実施の形態の構成でもよい。
【0060】
また、上記の各実施の形態において、絶縁物本体と導電板の間に形成された導電板挿入のためのクリアランスより、電線の挿入による導電板のクリアランスを狭くする方向への変形量を大きくすることで、電線挿入状態で導電板のがたつきがなくなる。
【0061】
【発明の効果】
この発明の請求項1記載の端子装置によれば、端子部を鎖錠ばね部と導電部からなる速結端子とし、電線挿入時の速結端子の変形により、導電板の一部が絶縁物本体に当接し、導電板が位置決めされるので、速結端子に電線を挿入する際の導電板のたわみを利用することで、使用中(電線挿入後)は、確実に導電板の位置決めがなされる。これに伴い別の部品の部材接続部への接続を安定して行うことができる。また、電線挿入前は、導電板と絶縁物本体の間にクリアランスが形成されることで、導電板を絶縁物本体に容易に挿入することができ、組立作業性が向上するとともに容易に分解できる。
【0062】
また、係止部は、導電板から切り起こした係止爪と、絶縁物本体に設けられた切欠部とからなるので、組立作業性を損なわない程度に予め係止爪にばね性を持たせることができる。このため、電線挿入前でも導電板の位置決めができる。また、絶縁物本体が一部品で袋状のときは、内部に突起を設けるよりも外部からな穴をあける等の切削加工により切欠部を設ける方が容易である。
【0063】
さらに切欠部は前記穴のように、外部に貫通して係止爪の係止解除に利用することができる穴を有するとともに、電線挿入前は機能せず、電線挿入後に抜け止め機能を果たす別の係止部を導電板と絶縁物本体に設けたので、導電板の絶縁物本体からの分解が可能であるとともに、電線挿入後は、誤って係止爪が押圧されて切欠部との係止が解除されても、別の係止部で抜け止めされる
【0064】
請求項では、導電板の変形の支点が、絶縁物本体の電線挿入穴側にあるので、電線の挿入保持により開口部側の導電板と絶縁物本体のクリアランスが小さくなり、導電板をこじって外すのが困難になる。また、これに伴い係止爪と切欠部のかかり代がより深くなる方向に変形する。電線挿入前なら、開口部から導電板をこじって外し、分解することも可能である。
【0066】
請求項では、導電板の位置決め精度が請求項1または請求項2の構成により高いため、絶縁物本体に、導電板の部材接続部に接続される電線もしくはランプなどの電気部品の保持を行う部材保持部を設けることで、導電板と電気部品の電気的な接触も安定する。
【0067】
請求項では、絶縁物本体と導電板の間に形成された導電板挿入のためのクリアランスより、電線の挿入による導電板のクリアランスを狭くする方向への変形量が大きいので、電線挿入状態で導電板のがたつきがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の端子装置の電線挿入前の断面図である。
【図2】図1の電線挿入後の断面図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態の端子装置の電線挿入前の断面図である。
【図4】図3の電線挿入後の断面図である。
【図5】第2の実施の形態において係止爪の作用説明図である。
【図6】この発明の第3の実施の形態の端子装置の電線挿入前の断面図である。
【図7】図6の電線挿入後の断面図である。
【図8】この発明の第4の実施の形態の端子装置の電線挿入前の断面図である。
【図9】図8の電線挿入後の断面図である。
【図10】この発明の第5の実施の形態の端子装置の電線挿入前の断面図である。
【図11】この発明の第6の実施の形態の端子装置の分解斜視図である。
【図12】図11の背面から見た分解斜視図である。
【図13】第6の実施の形態の要部拡大断面図である。
【図14】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1,21 導電板
2,22 絶縁物本体
3 端子部
4 部材接続部
5 開口部
6,15 係止部
7 鎖錠ばね部
8 導電部
13 電線
16 係止爪
17 切欠部
20 別の係止部
23 部材保持部

Claims (4)

  1. 電線を接続する端子部と別の部品を接続する部材接続部とを備えた導電板を、絶縁物本体の開口部から挿入し、前記導電板と前記絶縁物本体に設けた相互に係合する係止部により固定される端子装置において、
    前記端子部を鎖錠ばね部と導電部からなる速結端子とし、電線挿入時の前記速結端子の変形により、前記導電板の一部が前記絶縁物本体に当接し、前記導電板が位置決めされ、
    前記係止部は、前記導電板から切り起こした係止爪と、前記絶縁物本体に設けられた切欠部とからなり、
    前記切欠部は外部に貫通して前記係止爪の係止解除に利用することができる穴を有するとともに、電線挿入前は機能せず、電線挿入後に抜け止め機能を果たす別の係止部を前記導電板と前記絶縁物本体間に設けた端子装置。
  2. 前記導電板の変形の支点が、前記絶縁物本体の電線挿入穴側にある請求項1記載の端子装置。
  3. 前記絶縁物本体に、前記電線もしくはランプなどの電気部品の保持を行う部材保持部を設けた請求項1または請求項2記載の端子装置。
  4. 前記絶縁物本体と前記導電板の間に形成された導電板挿入のためのクリアランスより、前記電線の挿入による前記導電板の前記クリアランスを狭くする方向への変形量が大きい請求項1、請求項2または請求項3記載の端子装置。
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