JP4041086B2 - 積層型電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層型電子部品の製造方法に関する。
この種の積層型電子部品の製造方法として、電子部品の機能に対応した所望のパターンを形成した複数枚のグリーンシート(例えば、セラミックグリーンシート等)を積層して切断した後に、焼成するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、均一且つ安定した積層を行える積層型電子部品の製造方法が開示されている。
特許文献1に開示された製造方法は、グリーンシートの中央部領域に、部品機能を実現するための第1のパターンを形成するステップと、上記グリーンシートの周辺部領域に第1のパターンと同様の第2のパターンを形成するステップと、第1および第2のパターンが形成されたグリーンシートを積層し、加圧するステップと、加圧によって得られた成形体を裁断するステップと、裁断した成形体を焼成するステップとを備える。この製造方法によれば、各グリーンシートにおいて、第1のパターンを形成する領域以外の周辺領域にも、第1のパターンと同様のパターンを配置することで、中央部と周辺部での厚さ方向の段差をなくすことができ、シートの積層時における圧着状態が安定化し、より弱い圧力による積層が可能となり、第1のパターンのつぶれ、歪み、および積層のストレスを大幅に緩和できる。
特開2003−289012号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された製造方法においては、電子部品の機能に対応した所望のパターンとして線状のパターンをグリーンシートに形成する場合、製造した電子部品に形状不良が発生してしまうという問題を含んでいる。
パターンが線状であるが故に、当該パターンとグリーンシートとの接触面積が少ない。このため、線状のパターンを形成したグリーンシートを積層し、加圧すると、グリーンシートにおける線状のパターンが形成された領域に比較的大きな圧力が作用し、当該領域が変形して線状のパターンがグリーンシートに埋もれてしまう。また、線状のパターン自体が潰れて、変形することもある。更には、積層時におけるグリーンシートのズレも生じやすくなる。
これに対し、面状のパターンとグリーンシートとの接触面積は比較的大きい。このためグリーンシートにおける面状のパターンが形成された領域に大きな圧力が作用することはなく、面状のパターンはグリーンシートに埋もれ難い。また、面状のパターン自体の変形も殆どない。
したがって、グリーンシートの中央部領域に線状のパターンを形成し、周辺部領域に面状のパターンを形成した場合、両パターンが形成されたグリーンシートを積層して加圧すると、中央部の厚みが周辺部の厚みに比べて薄くなり、成形体が凹状に窪んでしまうこととなる。この結果、切断、焼成することに得られた電子部品に、形状不良(外観不良)が生じてしまうこととなる。また、グリーンシートの周辺部領域に形成するパターンを線状のパターンとした場合、グリーンシートの積層ズレが生じてしまうこととなる。
本発明の目的は、形状不良の発生を防ぐことが可能な積層型電子部品の製造方法を提供することにある。
本発明に係る積層型電子部品の製造方法は、グリーンシートを用意し、グリーンシートの内側領域に線状のパターンを複数形成すると共に、当該グリーンシートの外側領域に面状のパターンを複数形成して、当該線状及び面状のパターンが形成された第1のシートを得る工程と、グリーンシートの内側領域に線状のパターンを複数形成して、当該線状のパターンが形成されると共に面状のパターンが形成されていない第2のシートを得る工程と、第1及び第2のシートを積層し、加圧してシート積層体を得る工程と、シート積層体を、グリーンシートの外側領域と内側領域とを切り離すと共に各線状のパターンに対応して個々のシート積層体が得られるように、切断する工程と、切断したシート積層体を焼成する工程と、を備え、シート積層体を得る工程では、第1及び第2のシートを積層する際に、第1のシートと第2のシートとを交互に積層することを特徴とする。
本発明に係る積層型電子部品の製造方法において、シート積層体における中央部分(第1及び第2のシートの内側領域に対応する部分)の厚みと周辺部分(第1及び第2のシートの外側領域に対応する部分)の厚みとの差が極めて少なくなる。この結果、シート積層体の中央部分が凹状に窪んでしまうことはなく、切断されたシート積層体に形状不良が発生するのを防ぐことができる。
本発明よれば、形状不良の発生を防ぐことが可能な積層型電子部品の製造方法を提供することにある。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る積層型電子部品の製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
本実施形態は、本発明を積層型インダクタの製造方法に適用したものである。まず、図1及び図2に基づいて、本実施形態に係る積層型インダクタの構成を説明する。図1は、本実施形態に係る積層型インダクタを示す斜視図である。図2は、図1に示された積層型インダクタに含まれる素子の分解斜視図である。
積層型インダクタ1は、直方体形状の素子2と、この素子2の長手方向の両端部に形成された1対の端子電極3,3とを備えている。素子2は、素子本体部4と、該素子本体部4の内部に形成されたコイル部5とから構成されている。コイル部5の両端部に位置する導体パターン5a,5fは、対応する端子電極3,3に電気的に接続されている。
コイル部5は、線状の導体パターン6が形成された複数枚(例えば、数十枚)のグリーンシート(磁性体グリーンシートあるいは非磁性体グリーンシート)10が積層されることにより構成される。電気絶縁性も有している。素子本体部4は、積層されたグリーンシート10により構成されることとなる。端子電極3,3は、素子2におけるグリーンシート10の積層方向に直交する面に形成されている。
導体パターン6は、コイルの略3/4ターン分に相当し、グリーンシート10上で略U字状に形成されている。導体パターン6の端部同士は、グリーンシート10にそれぞれ形成された貫通電極7により電気的に接続される。導体パターン6は、相互に電気的に接続されることで、コイルを構成することとなる。
導体パターン5a,5bは、コイルの一方の端部に位置することとなる。線状の導体パターン5cは、貫通電極8aにより導体パターン6と電気的に接続される。導体パターン5a〜5c同士は、貫通電極8cにより電気的に接続される。導体パターン5e,5fは、コイルの他方の端部に位置することとなる。線状の導体パターン5dは、貫通電極8bにより導体パターン6と電気的に接続される。導体パターン5d〜5f同士は、貫通電極8dにより電気的に接続される。
次に、図3〜図9を参照して、本実施形態に係る積層型インダクタ1の製造過程について説明する。図3〜図9は、本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程を説明するための図である。
まず、グリーンシートGS(いわゆるセラミックグリーンシート)を作製して、用意する(図3〜図6参照)。ここでは、Ni−Cu−Zn系フェライト、Ni−Cu−Zn−Mg系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Cu系フェライト等の磁性体材料、あるいは、ガラス系セラミック(例えば、Sr、Ca、Al、SiO等を含む)等の非磁性体材料を用い、公知の手法によりグリーンシートGSを作製する。グリーンシートGSは、例えば、例えばNi−Cu−Zn系フェライト粉末に、バインダー樹脂(例えば、有機バインダー樹脂等)と溶剤とを加えて混錬することにより得たスラリーを、PETフィルム上にドクターブレード法により塗布し、乾燥させることにより得ることができる。乾燥後におけるグリーンシートGSの厚みは、例えば20μm程度である。
続いて、グリーンシートGSの所定の位置、すなわち貫通電極7,8a〜8dを形成する予定位置に、レーザー加工等によってスルーホールを形成する(図示略)。
次に、上記グリーンシートGSに対応する導体パターン5a〜5f,6を形成する。この過程では、グリーンシートGSの内側領域に導体パターン6を複数形成すると共に、外側領域における所定の第1の位置に複数の面状のダミーパターンP1を形成して、第1のシートS11,S12を得る工程(図3及び図4参照)と、グリーンシートGSの内側領域に導体パターン6を複数形成すると共に、外側領域における上記所定の第1の位置とは異なる所定の第2の位置に複数の面状のダミーパターンP2を形成して、第2のシートS21,S22を得る工程(図5及び図6参照)とを含んでいる。
導体パターン6は、M行N列(パラメータM及びNそれぞれを2以上の整数とする)に2次元配列されている。第1のシートS11と第1のシートS12とは、導体パターン6が異なっている。すなわち、第1のシートS11の導体パターン6と第1のシートS12の導体パターン6とは、その向きが180°ずれている。また、第2のシートS21と第2のシートS22とも、導体パターン6が異なっている。すなわち、第2のシートS21の導体パターン6と第2のシートS22の導体パターン6とは、その向きが180°ずれている。第1のシートS11の導体パターン6と第2のシートS21の導体パターン6とは、また、第1のシートS12の導体パターン6と第2のシートS22の導体パターン6とは、その向きがそれぞれ90°ずれている。
また、この過程では、対応するグリーンシートGSの内側領域に導体パターン5a〜5cをそれぞれ複数形成して、導体パターン5a〜5cのそれぞれに対応する複数の第3のシートを得る工程、及び、対応するグリーンシートGSの内側領域に導体パターン5d〜5fをそれぞれ複数形成して、導体パターン5d〜5fのそれぞれに対応する複数の第4のシートを得る工程も含んでいる(いずれも、図示略)。また、第1〜第4のシートS11,S12,S21,S22,…には、積層する際に位置を合わせるためのターゲットマークMも形成される。
導体パターン5a〜5f,6、ダミーパターンP1,P2、及びターゲットマークMは、例えば、電極材料をスクリーン印刷した後、乾燥させることによって形成される。電極材料は、導電性を有する金属材料と、バインダー樹脂(例えば、有機バインダー樹脂等)と、溶剤とを混合したペースト状の組成物である。金属材料としては、Ag粉を用いることができる。導体パターン5a〜5f,6を印刷する際に、スルーホールに電極材料が充填され、当該スルーホールに充填された電極材料により貫通電極7,8a〜8dが形成されることとなる。
上記所定の第1の位置と所定の第2の位置とは、第1のシートS11と第2のシートS21とを重ねた状態で第1及び第2のシートS11,S21の厚み方向から見ると、また、第1のシートS12と第2のシートS22とを重ねた状態で第1及び第2のシートS12,S22の厚み方向から見ると、互いに重ならない位置に設定されている(図7(a)及び(b)参照)。これにより、ダミーパターンP1とダミーパターンP2とは、第1のシートS11と第2のシートS21とを重ねた状態で第1及び第2のシートS11,S21の厚み方向から見ると、また、第1のシートS12と第2のシートS22とを重ねた状態で第1及び第2のシートS12,S22の厚み方向から見ると、交互に並ぶように形成されることとなる。また、第1のシートS11と第2のシートS21とを重ねた状態で第1及び第2のシートS11,S21の厚み方向に直行する方向から見ると、また、第1のシートS12と第2のシートS22とを重ねた状態で第1及び第2のシートS12,S22の厚み方向に直行する方向から見ると、ダミーパターンP1とダミーパターンP2とは、千鳥状に形成されることとなる(図8参照)。
その後、第1〜第4のシートS11,S12,S21,S22,…を所望の大きさ(例えば、130mm×150mm程度)に切断する。ダミーパターンP1,P2は、切断されたグリーンシートGSの各辺に沿って併設されることとなる。なお、図3〜図6では、第1及び第2のシートS11,S12,S21,S22は、所望の大きさに切断した後の状態で示されている。
次に、第1〜第4のシートS11,S12,S21,S22,…を積層し、加圧して、圧着させる。これにより、シート積層体SL1が得られることとなる。ここでは、まず、第4のシートを積層する。そして、この第4のシートの上に、第1のシートS11,S12及び第2のシートS21,S22を交互に積層する。詳細には、第1のシートS11、第2のシートS21、第1のシートS12、第2のシートS22の順に連続するように積層する(図9(a)参照)。
更に、交互に積層した第1のシートS11,S12及び第2のシートS21,S22の上に第3のシートを積層する。積層した第1〜第4のシートS11,S12,S21,S22,…の加圧には、静水圧プレス法を用いることができる。また、積層した第1〜第4のシートS11,S12,S21,S22,…に加える圧力は、例えば、65〜100MPa程度とするのが好ましい。
第1及び第2のシートS11,S12,S21,S22のスルーホール(貫通電極7)は、隣り合う導体パターン6の端部同士が重なる場所に形成されており、導体パターン6が第1及び第2のシートS11,S12,S21,S22の積層により貫通電極7を介して螺旋状に接続されるようになっている。
次に、シート積層体SL1を所定の形状・大きさに切断する(図示略)。シート積層体SL1は、一般に端子電極3,3の形成された位置が特定し易いように直方体とし、例えば、焼成後に直方体の長手方向の長さが1.6mm、直方体の幅と高さが0.8mm程度となるように切断する。なお、シート積層体SL1におけるダミーパターンP1,P2が形成された部分は、積層型インダクタ1の機能に必要とされない部分であり、廃棄される。切断されたシート積層体SL1に含まれる第1〜第4のシートS11,S12,S21,S22,…のグリーンシートGSが、上述したグリーンシート10を構成することとなる。
次に、切断したシート積層体SL1を所定の温度で焼成する(図示略)。これにより、素子2が得られることとなる。焼成の温度は、例えば、870℃程度とする。
次に、素子2の導体パターン6が露出した端面に端子電極3,3を形成する(図示略)。ここでは、Agを主成分とする導体ペーストを塗布した後に、所定温度(例えば、700℃程度)にて焼き付け、更に電気めっきを施すことによって端子電極3,3を形成する。電気めっきには、CuとNiとSn、NiとSn、NiとAu、NiとPdとAu、NiとPdとAg、又は、NiとAg等を用いることができる。
これらの過程を経て、図1及び図2に示された構成を有する積層型インダクタ1が完成する。
各ダミーパターンP101が、図28(a)に示されるように、シートS111,S112,S121,S122における同じ位置に形成されている場合、これらのシートS111,S112,S121,S122を含むシート積層体SL2では、シートS111,S112,S121,S122の厚み方向から見て、ダミーパターンP101が重なってしまう。このため、シート積層体SL2における中央部分(シートS111,S112,S121,S122の内側領域、すなわち導体パターン6が形成された領域に対応する部分)の厚みが周辺部分(シートS111,S112,S121,S122の外側領域、すなわちダミーパターンP101が形成された領域に対応する部分)の厚みに比べて薄くなる。この結果、シート積層体SL2の中央部分が凹状に窪んでしまうこととなり(図28(b)参照)、切断されたシート積層体SL2に形状不良が発生する。
これに対して、本実施形態においては、各ダミーパターンP1,P2が、第1のシートS11,S12と第2のシートS21,S22とを重ねた状態で第1及び第2のシートS11,S12,S21,S22の厚み方向から見ると、互いに重ならない位置に形成されている。このため、シート積層体SL1における中央部分(第1及び第2のシートS11,S12,S21,S22の内側領域、すなわち導体パターン6が形成された領域に対応する部分)の厚みと周辺部分(第1及び第2のシートS11,S12,S21,S22の外側領域、すなわちダミーパターンP1,P2が形成された領域に対応する部分)の厚みとの差が極めて少なくなる。この結果、シート積層体SL1の中央部分が凹状に窪んでしまうことはなく(図9(b)参照)、切断されたシート積層体SL1に形状不良が発生するのを防ぐことができる。
また、本実施形態においては、各ダミーパターンP1,P2が面状とされているので、積層する際に、隣接する第1及び第2のシートS11,S12,S21,S22との接着性が安定し、積層ズレの発生を防止できる。
以上のことから、本実施形態に係る製造方法によれば、積層型インダクタ1に形状不良(外観不良)が発生するのを防ぐことができる。
次に、図10〜図26を参照して、本実施形態に係る積層型インダクタの製造方法の変形例について説明する。
図10〜図14は、本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。図10〜図13では、第1及び第2のシートS11〜S14,S21〜S24は、所望の大きさに切断した後の状態で示されている。
本変形例に係る製造方法では、グリーンシートGSの外側領域における所定の第1の位置にダミーパターンP1を形成した第1のシートS11,S12,S13,S14(図3、図4、図10及び図11参照)と、グリーンシートGSの外側領域における所定の第2の位置にダミーパターンP2を形成した第2のシートS21,S22,S23,S24(図5、図6、図12及び図13参照)とを作製する。そして、第1及び第2のシートS11〜S14,S21〜S24を積層する際に、ダミーパターンP1を形成した第1のシートS11〜S14が連続すると共に、ダミーパターンP2を形成した第2のシートS21〜S24が連続するように積層する(図14参照)。
第1のシートS13における導体パターン6の向きは、第2のシートS21における導体パターン6の向きと同じである。第1のシートS14における導体パターン6の向きは、第2のシートS22における導体パターン6の向きと同じである。第2のシートS23における導体パターン6の向きは、第1のシートS11における導体パターン6の向きと同じである。第2のシートS24における導体パターン6の向きは、第1のシートS12における導体パターン6の向きと同じである。
ダミーパターンP1が形成された第1のシートS11〜S14を連続して積層する枚数、及び、ダミーパターンP2が形成された第2のシートS21〜S24を連続して積層する枚数は、図14に示した4枚に限られるものではない。例えば、それぞれのシートS11〜S14,S21〜S24を2枚又は3枚連続させて積層してもよい。また、それぞれのシートS11〜S14,S21〜S24を5枚以上連続させて積層してもよい。
本変形例に係る製造方法においても、第1及び第2のシートS11〜S14,S21〜S24の厚み方向から見て、ダミーパターンP1,P2が互いに重ならないため、シート積層体SL1における中央部分の厚みと周辺部分の厚みとの差が極めて少なくなる。また、本変形例においても、各ダミーパターンP1,P2が面状とされているので、第1及び第2のシートS11,S12,S21,S22の積層ズレの発生を防止できる。
図15〜図21は、本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。図15〜図20では、第1及び第2のシートS15,S16,S25,S26は、所望の大きさに切断した後の状態で示されている。
本変形例に係る製造方法は、グリーンシートGSの内側領域に導体パターン6を複数形成すると共に、外側領域に複数の面状のダミーパターンP3を形成して、導体パターン6及びダミーパターンP3が形成された第1のシートS15,S16を得る工程(図15及び図16参照)と、グリーンシートGSの内側領域に導体パターン6を複数形成して、導体パターン6が形成されると共にダミーパターンP3が形成されていない第2のシートS25,S26を得る工程(図17及び図18参照)とを含んでいる。ダミーパターンP3は、グリーンシートGSの各辺に沿って伸びるように形成してもよく(図19参照)、また、グリーンシートGSの内側領域を囲むように形成してもよい(図20参照)。シートを積層する際に空気の抜け道を確保してシート同士を密着させるために、グリーンシートGSの内側領域を完全に囲んでしまわないように、ダミーパターンP3を形成することが好ましい。ダミーパターンP3は、切断されたグリーンシートGSの各辺に沿って併設されている。
第1のシートS15における導体パターン6の向きは、第1のシートS11における導体パターン6の向きと同じである。第1のシートS16における導体パターン6の向きは、第1のシートS12における導体パターン6の向きと同じである。第2のシートS25における導体パターン6の向きは、第2のシートS21における導体パターン6の向きと同じである。第2のシートS26における導体パターン6の向きは、第2のシートS22における導体パターン6の向きと同じである。
第1及び第2のシートS15,S16,S25,S26を積層する際に、導体パターン6及びダミーパターンP3が形成された第1のシートS15,S16と、導体パターン6が形成されると共にダミーパターンP3が形成されていない第2のシートS25,S26とを交互に積層する(図21(a)参照)。
本変形例においては、ダミーパターンP3が形成された第1のシートS15,S16とダミーパターンP3が形成されていない第2のシートS25,S26とが積層されるので、シート積層体SL1における中央部分の厚みと周辺部分の厚みとの差が極めて少なくなる(図21(b)参照)。
図22〜図26は、本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。図22〜図25では、第1及び第2のシートS15〜S18,S25〜S28は、所望の大きさに切断した後の状態で示されている。
本変形例に係る製造方法は、グリーンシートGSの内側領域に導体パターン6を複数形成し、外側領域に面状のダミーパターンP3を形成して、導体パターン6及びダミーパターンP3が形成された第1のシートS15,S16,S17,S18を得る工程(図15、図16、図22及び図23参照)と、グリーンシートGSの内側領域に導体パターン6を複数形成して、導体パターン6が形成されると共にダミーパターンP3が形成されていない第2のシートS25,S26,S27,S28を得る工程(図17、図18、図24及び図25参照)とを含んでいる。ダミーパターンP3は、切断されたグリーンシートGSの各辺に沿って併設されることとなる。そして、第1及び第2のシートS15〜S18,S25〜S28を積層する際に、ダミーパターンP3が形成された第1のシートS15〜S18が連続すると共に、ダミーパターンP3が形成されていない第2のシートS25〜S28が連続するように積層する(図26参照)。
第1のシートS17における導体パターン6の向きは、第2のシートS25における導体パターン6の向きと同じである。第1のシートS18における導体パターン6の向きは、第2のシートS26における導体パターン6の向きと同じである。第2のシートS27における導体パターン6の向きは、第1のシートS15における導体パターン6の向きと同じである。第2のシートS28における導体パターン6の向きは、第1のシートS16における導体パターン6の向きと同じである。
ダミーパターンP3が形成された第1のシートS15〜S18を連続して積層する枚数、及び、ダミーパターンP3が形成されていない第2のシートS25〜S28を連続して積層する枚数は、図26に示した4枚に限られるものではない。例えば、それぞれのシートS15〜S18,S25〜S28を2枚又は3枚連続させて積層してもよい。また、それぞれのシートS15〜S18,S25〜S28を5枚以上連続させて積層してもよい。
本変形例においては、ダミーパターンP3が形成された第1のシートS15〜S18と、ダミーパターンP3が形成されていない第2のシートS25〜S28とが積層されるので、シート積層体SL1における中央部分の厚みと周辺部分の厚みとの差が極めて少なくなる。
ここで、本実施形態によって、形状不良の発生を防ぐことができることを、実施例1及び2と比較例1及び2とによって、具体的に示す。実施例1及び2と比較例1及び2とでは、シート積層体における中心部の厚みと周辺部との厚みとの差を測定した。各例とも、シート積層体のサンプル数を22個とした。また、周辺部における厚みの測定箇所は、各例とも、図27において黒塗り三角のシンボルにて示される、所定の8ヵ所とした。
実施例1では、上述した実施形態に係る製造方法に基づいて得たシート積層体SL1を用いた。実施例2では、図15〜図18、及び図21に示される本実施形態に係る製造方法の変形例に基づいて得たシート積層体SL1を用いた。比較例1では、第1及び第2のシートS11,S12,S21,S22をダミーパターンP1,P2が形成されていない第1及び第2のシートに変更して作製したシート積層体を用いた。比較例2では、図28に示されるように、ダミーパターンP101が同じ位置に形成されたシートS111,S112,S121,S122により作製したシート積層体SL2を用いた。
実施例1のシート積層体SL1における中心部の厚みと周辺部との厚みとの差は、約4μm以下であった。実施例2のシート積層体SL1における中心部の厚みと周辺部との厚みとの差は、約−6μm以下であった。比較例1のシート積層体における中心部の厚みと周辺部との厚みとの差は、約−21μm以下であった。比較例2のシート積層体SL2における中心部の厚みと周辺部との厚みとの差は、約24μm以下であった。なお、シート積層体SL1,SL2,…における周辺部の厚みが中心部の厚みに比べて薄い場合に、上記差は負の値となる。
このように、実施例1及び2は、比較例1及び2に比べて、シート積層体SL1における中心部の厚みと周辺部との厚みとの差が極めて小さい。以上のことから、本実施形態の有効性が確認された。
続いて、各例にて用いたシート積層体SL1,SL2,…からそれぞれ積層型インダクタを作製し、目視による外観不良検査(検体数:2万個)を実施した。なお、焼成後における導体パターン6の幅及び厚みは、それぞれ80μm及び14μmとした。また、導体パターン6により形成されるコイルのターン数は、7.5ターンとした。
実施例1にて用いたシート積層体SL1から作製した積層型インダクタの外観不良率は、約0.014%であった。実施例2にて用いたシート積層体SL1から作製した積層型インダクタの外観不良率は、約0.019%であった。比較例1にて用いたシート積層体から作製した積層型インダクタの外観不良率は、約1.24%であった。比較例2にて用いたシート積層体SL2から作製した積層型インダクタの外観不良率は、約1.64%であった。
このように、実施例1及び2は、比較例1及び2に比べて、外観不良率が極めて小さい。以上のことからも、本実施形態の有効性が確認された。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態及び変形例に限定されるものではない。例えば、ダミーパターンP1〜P3も、上述した実施形態及び変形例にて示された矩形形状に限られことなく、面状であれば他の形状であってもよい。また、導体パターン6は、略U字状に限られることなく、略C字状、略I字状、略J字状、略L字状、又は、スパイラル状等の形状であってもよい。また、本実施形態及び変形例では、第1のシートS11,S15及び第2のシートS23,S27と、第1のシートS12,S16及び第2のシートS24,S28と、第1のシートS13,S17及び第2のシートS21,S25と、第1のシートS14,S18及び第2のシートS22,S26との4種類のシートを作製しているが、これに限られることなく、導体パターン6の形状(例えば、向き等)に対応した種類数のシートを作製すればよい。
また、本発明は、端子電極3,3が素子2におけるグリーンシートの積層方向に直交する面に形成された、いわゆる縦巻き型の積層型インダクタに限られることなく、端子電極3,3が素子2におけるグリーンシートの積層方向に平行な面に形成された積層型インダクタにも適用できる。更に、本発明は、積層型インダクタに限らず、フェライトビーズ、コモンモードフィルタ、3端子フィルタ等の積層型電子部品に適用しても同様の効果を得ることができる。
本実施形態に係る積層型インダクタを示す斜視図である。 図1に示された積層型インダクタに含まれる素子の分解斜視図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程を説明するための図である。 (a)及び(b)は、本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程を説明するための図である。 (a)は本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程を説明するための図であり、(b)は本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程に基づいて得られたシート積層体の断面構成を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 (a)は本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図であり、(b)は本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例に基づいて得られたシート積層体の断面構成を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型インダクタの製造過程の一変形例を説明するための図である。 シート積層体の周辺部における厚みの測定箇所の位置を説明するための図である。 (a)は従来の技術に係る積層型インダクタの製造過程を説明するための図であり、(b)は従来の技術に係る積層型インダクタの製造過程に基づいて得られたシート積層体の断面構成を説明するための図である。
符号の説明
1…積層型インダクタ、2…素子、3,3…端子電極、4…素子本体部、5…コイル部、5a〜5f,6…導体パターン、7,8a〜8d…貫通電極、10,GS…グリーンシート、P1〜P3,P101…ダミーパターン、S11〜S18…第1のシート、S21〜S28…第2のシート、SL1,SL2…シート積層体。

Claims (2)

  1. グリーンシートを用意し、
    前記グリーンシートの内側領域に線状のパターンを複数形成すると共に、当該グリーンシートの外側領域に面状のパターンを形成して、当該線状及び面状のパターンが形成された第1のシートを得る工程と、
    前記グリーンシートの内側領域に線状のパターンを複数形成して、当該線状のパターンが形成されると共に前記面状のパターンが形成されていない第2のシートを得る工程と、
    前記第1及び第2のシートを積層し、加圧してシート積層体を得る工程と、
    前記シート積層体を、前記グリーンシートの前記外側領域と前記内側領域とを切り離すと共に前記複数形成された線状のパターンの配列に対応した個々のシート積層体が得られるように、切断する工程と、
    前記切断したシート積層体を焼成する工程と、を備え
    前記シート積層体を得る前記工程では、前記第1及び第2のシートを積層する際に、前記第1のシートと前記第2のシートとを交互に積層することを特徴とする積層型電子部品の製造方法。
  2. 前記第1のシートを得る前記工程では、前記面状のパターンを前記第1のシートの各辺に沿って伸びると共に互いに間隔を有するように複数形成することを特徴とする請求項1に記載の積層型電子部品の製造方法。
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