JP4040215B2 - 不揮発性半導体メモリの制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気的書き換え可能な不揮発性半導体メモリ(EEPROM)の制御方法に係り、特にNAND型EEPROMに適用して有用な制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体メモリの一つとして、電気的書き換え可能としたEEPROMが知られている。なかでも、メモリセルを複数個直列接続してNANDセルを構成するNAND型EEPROMは、高集積化ができるものとして注目されている。NAND型EEPROMの一つのメモリトランジスタは、半導体基板上に絶縁膜を介して浮遊ゲート(電荷蓄積層)と制御ゲートが積層されたFETMOS構造を有する。そして、複数個のメモリトランジスタが隣接するもの同士でソース・ドレインを共用する形で直列接続されてNANDセルを構成し、これを一単位としてビット線に接続する。このようなNANDセルがマトリクス配列されてメモリセルアレイが構成される。
【0003】
NAND型EEPROMのメモリセルアレイは、複数ブロックにより構成される。1ブロックは、一つのNANDセルが16段の場合であれば、そのNANDセルを選択する16本のワード線と、これらのワード線が連続する範囲のメモリセルを含む。この1ブロックが、データの一括消去を行うフラッシュメモリでの一括消去の最小単位となる。各ブロックの中の1ワード線のメモリトランジスタ配列範囲が通常1ページと呼ばれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
EEPROMフラッシュメモリは、DRAMと同様にデータ書き換えができる上に、電源を切ってもデータを不揮発に記憶できることから、各種の携帯用電子機器やメモリカードその他の情報媒体への応用が注目されている。この様なEEPROMフラッシュメモリの応用に際し、そのメモリ領域の一部について自由な書き換えを制限し、一度だけデータ書込みが可能な、OTP(One Time PROM)化したいという要求がある。
例えば、著作権が問題になる音楽データ等の取り込みと転送等を行うフラッシュメモリシステムを含む機器において、音楽データのコピーを一定範囲に制限しなければならないといった場合にその様な要求が生じる。具体的に、EEPROMフラッシュメモリを用いたメモリシステムにおいて、EEPROMフラッシュメモリのデータ書き換えを伴うアクセスが実行されたときにその都度、チップの不可逆的な状態変化としてOTP領域にマークデータを記憶し、その様な不可逆な状態変化を所定回数許容する、といった要望がある。
この様な要望に応えるため、EEPROMフラッシュメモリの構成を大きく変えることなく、その一部のメモリ領域をOTP化するための技術開発が現在各所で進められている。
【0005】
この発明は、メモリ領域の一部をOTP化した不揮発性半導体メモリにおいて、OTP領域に誤書き込み等を生じることなく且つ、書込み領域と未書込み領域の境界を明確に保持しながらマークデータ書込みを行い不可逆な状態変化を記憶することを可能とした不揮発性半導体メモリの制御方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、電気的書き換え可能な不揮発性メモリセルが配列され、1本の制御ゲート線により選択される前記不揮発性メモリセルの配列範囲が1ページとされ、それぞれ異なる前記制御ゲート線により選択される複数個の前記不揮発性メモリセルが直列接続されてNANDセルが構成されたメモリセルアレイを有し、複数の前記ページが、前記メモリセルアレイへの所定のアクセスが実行される毎に不可逆的な状態変化としてマークデータを記憶する状態変化記憶領域として設定され、この状態変化記憶領域は、1個の前記不揮発性メモリセルに対しては一度だけデータ書き込みが許容され且つデータ消去が不可とされた不揮発性半導体メモリの制御方法であって、前記状態変化記憶領域は、前記ページの各々が複数個の単位領域に分けられて、初期状態では前記状態変化記憶領域中の前記不揮発性メモリセルは第1のデータを保持し、前記アクセス毎に前記ページを切り換えて、前記単位領域中の前記不揮発性メモリセルに不可逆的に第2のデータを書き込むことにより、前記マークデータを記憶することを特徴とする。
【0008】
この発明によると、状態変化記憶領域の各単位領域へのマークデータ書込みの順序を、1ページ内でカラム方向に単位領域を順次切り換えるのではなく、ロウ方向にページ切り換えを行ってマークデータ書込みを行う。不揮発性半導体メモリがNAND型EEPROMの場合を例にとると、1ページは通常1ワード線(即ち1制御ゲート線)の範囲である。もし、状態変化記憶領域の1ページの中でカラム方向に順次マークデータを書き込むものとすると、選択された単位領域へのマークデータ書き込み毎に、同じページ内の非選択の単位領域にはストレスがかかる。このため、非選択の単位領域への誤書込みが生じやすい。
これに対し、ロウ方向に選択する単位領域を切り換えてマークデータ書込みを行うと、カラム方向に順次切り換えを行う方式に比べて非選択の単位領域のメモリトランジスタに同じストレスがかかるまでにより多くの単位領域へのマークデータ書込みが可能になる。従って、信頼性の高い状態変化の不可逆的な記憶が可能になる。
【0009】
この発明において好ましくは、状態変化記憶領域の各々の単位領域を複数ビット分の容量として、マークデータは、各々の単位領域の容量に等しい複数ビット分の第2のデータ(例えばオール“0”の複数ビットデータ)とする。より実際的には例えば、各単位領域を1バイト分の容量とし、マークデータをオール”0”の1バイトデータとする。この様にマークデータをオール”0”の複数ビットにより構成した場合、状態変化記憶領域のマークデータが書き込まれるべき単位領域を順次サーチし、各々の単位領域の”0”のビット数をカウントして、そのカウント値がある値を超えているときにその単位領域をマークデータの既書込み領域と判定するルーチンを用いることができる。これにより、既書込み領域又は未書込み領域に多少の誤データがあっても、既書込み領域と未書込み領域の確実な判定ができ、判定にマージンを持たせることが可能になる。
【0010】
更にこの発明において好ましくは、状態変化記憶領域の所定の単位領域へのマークデータの書込み動作において、既書き込み領域と判定される単位領域と隣接するアドレスの未書込みの単位領域のデータの安定性を判断し、不安定と判定された未書込みの単位領域に対してマークデータ書込みを先行的に実行する。これにより、既書込み領域と未書込み領域の境界を常に明確に保持して、状態変化記憶領域へのマークデータ書込みを確実に行うことができる。この場合、未書込みの単位領域のデータの安定性の判断は、各々の単位領域中の第2のデータ(例えば”0”)のビット数をカウントして、そのカウント値がある値を超えているときに不安定であると判定することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態のNAND型EEPROMフラッシュメモリの全体構成を示し、図2はそのメモリセルアレイ1のブロック構成を示し、図3はその一つのブロックBiの構成を示している。
NAND型EEPROMフラッシュメモリのの一つのメモリトランジスタ(メモリセル)MCは、半導体基板上に絶縁膜を介して浮遊ゲート(電荷蓄積層)と制御ゲートが積層されたFETMOS構造を有する。そして、複数個のメモリトランジスタMCが隣接するもの同士でソース・ドレインを共用する形で直列接続されてNANDセルを構成し、これを一単位としてビット線BLに接続する。このようなNANDセルがマトリクス配列されてメモリセルアレイ1が構成される。メモリセルアレイ1は、p型基板、又はp型ウェル内に集積形成される。
【0012】
図3に示すように、メモリセルアレイ1の列方向に並ぶNANDセルの一端側のドレインは、それぞれ選択ゲートトランジスタトランジスタS1を介してビット線BLに接続され、他端側ソースはやはり選択ゲートトランジスタS2を介して共通ソース線に接続されている。メモリトランジスタMCの制御ゲート及び選択ゲートトランジスタS1,S2のゲート電極は、メモリセルアレイ1のカラム方向にそれぞれ制御ゲート線CG0〜CG15、選択ゲート線SG1,SG2として共通接続される。制御ゲート線CG0〜CG15が通常ワード線WL0〜WL15となる。
【0013】
図3では、16個のメモリトランジスタMCにより16段NANDが構成されている。このNANDセルはビット線BL、制御ゲート線CG、選択ゲート線SGの電圧を制御することにより、データ書込み・消去・読出しを行う。図3中の複数のNANDセルは全て制御ゲートを共有している。このような制御ゲートを共有するNANDセル群を通常ブロックと呼び、この1ブロックがデータ消去の最小単位となる。通常は、セルアレイ1中には数百個から数千個程度のブロックが配置される。また、ブロック中の1制御ゲート線により選択される範囲が1ページであり、これがデータを一括して書込み、或いは一括して読み出すことができる範囲となる。
【0014】
図1に示すように、アドレスはアドレスバッファ4により取り込まれ、これがロウデコーダ2及びカラムデコーダ3によりデコードされて、メモリセルアレイ1の制御ゲート線CG選択及びビット線BL選択がなされる。センスアンプ/データラッチ5は、メモリセルアレイ1の選択されたデータをセンスし、またデータバッファ6を介して外部から取り込まれる書き込みデータをラッチする。
制御回路7は、コマンドを取り込んでデータ消去制御信号等の各種制御信号を発生し、また電圧発生回路8を制御する。電圧発生回路8は、データ書込みや消去に必要な昇圧電圧、負電圧等を発生する。
【0015】
このNAND型EEPROMの動作は、次の通りである。選択されたメモリセルの制御ゲートには高電圧Vpgm(=20V程度)を印加し、他のメモリセルの制御ゲートには中間電位Vpass(=10V程度)を印加し、ビット線にはデータに応じて0V又は電源電圧VCC(=3〜5V程度)を与える。ビット線に0Vが与えられた時、その電位は選択メモリセルのドレインやチャネル部まで伝達されて、ドレインから浮遊ゲートに電子注入が生じる。これにより、その選択されたメモリセルのしきい値は正方向にシフトする。この状態を例えば“0”とする。ビット線にVCCが与えられた時は電子注入が起こらず、従ってしきい値は変化せず、負に止まる。この状態はメモリの初期状態であり、“1”である。詳細な書込み動作・原理については、後述する。
【0016】
データ消去は、選択されたNANDセルブロック内の全てのメモリセルに対して同時に行われる。即ち、選択されたセルブロック内の全ての制御ゲート線を0Vとし、ビット線BL、ソース線、p型ウェル(もしくはp型基板)、非選択NANDセルブロック中の制御ゲート線CG及び全ての選択ゲート線SGに20V程度の高電圧を印加する。これにより、選択NANDセルブロック中の全てのメモリセルで浮遊ゲートの電子がp型ウェル(もしくはp型基板)に放出され、しきい値電圧は負方向にシフトし、データ“1”となる。
データ読み出し動作は、選択されたメモリセルの制御ゲートを0Vとし、それ以外のメモリセルの制御ゲート及び選択ゲートを電源電圧VCCとして、選択メモリセルで電流が流れるか否かを検出することにより行われる。
【0017】
この実施の形態において、メモリセルアレイ1の複数のNANDセルブロックBiのうち、例えば図2に斜線で示した一つのブロックB0が、一度だけデータ書込みが許される状態変化記憶領域としてのOTPブロック、即ちデータ消去が不可とされる領域として設定される。このOTPブロックには、不可逆な状態変化を示すマークデータを、誤書き込み等を生じることなく記憶することが必要であり、そのための制御方法が重要になる。その具体的な制御方法は、後述する。
【0018】
OTPブロックについてデータ消去禁止とするために、ロウデコーダ2にはブロックデコード部毎にフューズ回路が付加されている。図4は、ロウデコーダ2のブロックBiに対応するデコード部RDiの構成例を示す。ロウデコーダ2は、チップに入力されるアドレスに従いブロックを選択し、周辺回路中にて発生した電圧を制御ゲート・選択ゲート等に転送する役割を担い、データ書込み・データ消去・データ読出しの各動作を実現する。
信号RDECはロウデコーダ2の起動信号であり、書込み・消去・読出しの動作時には“H”となる。信号ADRESSはブロックアドレスであり、アドレスが選択されたブロックのみ全て“H”となり、NANDゲートG1とインバータI1からなるデコードゲートの出力ノードNAが“H”になる。つまり選択されたブロックのみノードNAが“H”、それ以外のブロックでは“L”となる。
【0019】
ノードNAの状態は、NMOSトランジスタQN2を介して反転されてラッチ回路41のノードNLに転送される。ラッチ回路41は、データ消去の間、このブロックが選択されていることを示す消去選択フラグを保持するために設けられている。即ち、選択ブロックについて、ラッチ回路41は、ノードNL=“L”、ノードNR=“H”を保持する。但し、NMOSトランジスタQN2は、NMOSトランジスタQN1を介し、フューズFを介して接地されている。このフューズFの切断の有無が、そのブロックをOTP化するか否かを決定するものであり、ウェハ段階でプログラミングされる。
即ち、フューズFを切断したブロックでは、NMOSトランジスタQN2は接地されず、ラッチ回路41は、ブロック選択がなされても消去選択フラグ(NL=“L”,NR=“H”)を保持することができないことになる。これにより、フューズFを切断したブロックは、データ消去が禁止されるOTPブロックと設定されたことになる。
【0020】
ノードNAのデータとラッチ回路41のノードNRのデータは、制御回路7から発生される消去制御信号ERASEにより制御される転送ゲートTG1,TG2により選択的にノードN0に転送される。即ち、データ書込み及び読出しのときは、ERASE=“L”であり、このとき転送ゲートTG1がオン、TG2がオフとなり、ノードNAのデータがノードN0に転送される。データ消去のときは転送ゲートTG1がオフ、TG2がオンとなり、ラッチ回路41のノードNRのデータがノードN0に転送される。
【0021】
ノードN0のデータに応じて、電圧発生回路8の出力電圧VSE(又はVCC)が、転送スイッチ42により相補信号電圧として、信号線N1//N1に転送される。即ちN0=“H”の選択ブロックでは、転送スイッチ42のPMOSトランジスタQP1がオフ、QP2がオンとなり、N1=VPP(書込み・消去・読出し等を実現するための高電圧)、/N1=0Vとなる。この信号線N1,/N1により転送ゲートTG3,TG4,…がオン制御されて、周辺回路部バスラインからの駆動電圧がメモリセルアレイの制御ゲート線CG、選択ゲート線SGに伝わり、データの書込み・読出しが実行される。非選択ブロックでは、N1=0V, /N1=VPPとなり、周辺回路部バスラインと制御ゲート線、選択ゲート線が非接続状態にある。
【0022】
具体的に、図4のロウデコーダに着目してデータ消去動作を説明する。消去動作開始前には、リセット信号RSTが“H”であり、NMOSトランジスタQN3がオンして、ラッチ回路41は、ノードNL,NRがそれぞれ“H”,“L”の状態である。消去動作が開始すると、リセット信号RST=“L”となり、またチップに入力されたアドレスに従ってアドレス信号ADDRESSが設定され、さらに信号LSETがある一定時間“H”となる。選択ブロックでは、ノードNAが“H”である。このとき、ヒューズFが非切断状態にある場合には、ヒューズFを介してノードNLが0Vに接続されるため、ノードNL,NRがそれぞれ“L”,“H”となる。一方、ヒューズFが切断状態にあるブロックでは、ブロックの選択・非選択に依らず、ノードNL,NRはそれぞれ“H”,“L”の状態を保つ。続いて消去制御信号ERASEが“H”となり、ラッチ回路41のノードNRの状態は転送ゲートTG2を介してノードN0に伝わる。つまりノードNRが“H”レベルにあるブロックに対してのみ、データ消去が実行される。
【0023】
図5は、データ書込み動作時のタイミング図である。図5のタイミング図は、選択ブロック中の16本の制御ゲート線(ワード線)のうちCG2が選択された場合の動作に対応する。書込み動作が開始すると、まずビット線BLが、図6に示すように、書込みデータに応じて、0VまたはVCCに充電されるとともに、選択ゲート線SG1がVCCとなる。この時、“0”データ書込みに対応するNANDセル(図6では、NANDセルB)では、選択ゲート線SG1により駆動される選択ゲートトランジスタS1を介してメモリトランジスタMCBのチャネル部に0Vが転送される。一方、“1”データ書込み(即ち、“0”データ書込み禁止)に対応するNANDセル(図6では、NANDセルA)では、選択ゲートトランジスタS1は、VCC−Vt(ただし、Vtは選択ゲートトランジスタS1のしきい値電圧)まで電圧転送した後オフ状態となるため、メモリトランジスタMCAのチャネル部は、“0”データ書込み側のNANDセルに比べて高レベルのフローティング状態となる。
【0024】
続いて、選択された制御ゲート線CG2が0VからVpgm=20Vになり、非選択の制御ゲート線CG1,CG3〜CG15は0VからVpass=10Vとなる。これにより、“0”データ書込みに対応するNANDセルB側では、選択されたメモリトランジスタMCBのチャネル部が0Vに固定されているため、制御ゲート線CG2に高電圧が与えられて、制御ゲート・チャネル部間に20Vという大きな電位差がつくため、チャネル部にある電子がトンネル現象により浮遊ゲートに注入される。これにより、メモリトランジスタMCBは、しきい値電圧が正の方向にシフトする。即ち、“0”データが書き込まれる。
【0025】
また、同じく“0”データ書込みに対応するNANDセルB内の非選択のメモリトランジスタ例えばMCCでは、制御ゲート・チャネル部間電位差が10Vとそれほど大きくないため浮遊ゲートへの電子注入は起こらず、メモリトランジスタのしきい値電圧は変化しない。一方、“1”データ書込みに対応するNANDセルA側では、メモリトランジスタMCAのチャネル部がフローティング状態にあるため、制御ゲート電圧が0V→20Vのように上昇しても、制御ゲートとの容量カップリングにより、チャネル部の電位も上昇しVboost(〜8V)となる。このため、制御ゲート・チャネル部間電位差が12V程度となり、フローティングゲートへの電子注入は起こりにくく、メモリトランジスタMCAのしきい値電圧はあまり変化しない。バス電圧Vpassが与えられた他の非選択の制御ゲート線により駆動されるメモリトランジスタでも書込みは生じない。
【0026】
図7は、データ読み出し動作のタイミング図である。ビット線BLは予めVCCに充電する。そして、選択ゲート線SG1,SG2にVCCを与え、同時に非選択の制御ゲート線CG1,CG3〜CG15にもVCCを与え、選択された制御ゲート線CG2を0Vに保持する。これにより、選択されたメモリトランジスタの“0”,“1”に応じて、ビット線BLに電流が流れるか否かが決まり、“0”,“1”の判定ができる。
【0027】
この実施の形態において、OTPブロックは初期状態でオール“1”であり、ここにできるだけ多くのマークデータを書き込むようにする。具体的には、後に説明するように、例えば1バイト単位でオール“0”のマークデータを順次書き込んで状態変化を記憶する。従って、OTPブロックは、ロウ及びカラム方向に細分化され、各単位領域に書込み動作のみが繰り返されるために、誤書き込みが生じる危険が大きい。従って、OTPブロックでのマークデータ書込みの方法は、できる限り誤書込みを防止できる方法を用いることが望まれる。そしてそのためには、どの様な条件で誤書き込みが生じやすいかを知ることが必要である。
【0028】
まず、図6に示すデータ書込みのバイアス条件では、“1”データが与えられるNANDセルA内の制御ゲートに高電圧が与えられるメモリトランジスタMCAと、“0”データが与えられるNANDセルB内の非選択のメモリトランジスタMCCとでは、電圧の状態が異なり、誤書き込みの条件が異なり、前者の方が誤書き込みが生じやすい。即ち、上に説明した動作例によれば、“1”データ書込みの選択メモリトランジスタMCAの制御ゲート・チャネル部間電位差は、12Vであり、“0”データ書込みNANDセルB内の非選択メモリトランジスタMCCの制御ゲート・チャネル部間電位差10Vより大きいからである。
一方、図7に示したようなデータ読出し動作では、通常制御ゲート・チャネル部間電位差は最高でもVCC程度しかならないので、誤書込み現象は読出し動作ではほとんど発生しない。
【0029】
従って、誤書込みを防ぐには、“1”データ書込みの選択メモリトランジスタの制御ゲート・チャネル部間電位差を出来るだけ小さくする(チャネル部電圧を少しでも高くする)こと、および出来るだけ“1”データ書込みとなる回数を低減すること、の2点がキーポイントとなる。
【0030】
更に、一つのNANDセル内部のデータ書込み順序を考えた場合には、セルソース線に近いメモリトランジスタから順番に書込みを行った方が誤書込み現象の起こる確率を下げることができる。このことを、図8及び図9を用いて説明する。前述のように、“1”データ書込みの選択メモリトランジスタのチャネル部の電圧は、予めビット線BLからVCC−Vtが予備充電されてフローティングとなり、制御ゲート線の電圧上昇時に容量カップリングにより上昇する。また、容量カップリングによる電位上昇のスタート時の電圧(つまり制御ゲートが全て0Vの時のチャネル部電圧)が高いほど、チャネル部電圧の最終的な到達電圧(チャネル部電圧最高値)が高くなることも明らかである。
【0031】
図8は、NANDセルの最もセルソース線に近いメモリトランジスタに“0”データが書き込まれた状態で、ビット線側の選択ゲート線SG1にVCC、全制御ゲートに0Vを与えて、ビット線BLに与えたVCCがNANDセルのチャネルに転送される様子を示している。一方、図9は、NANDセルの最もビット線に近いメモリトランジスタに“0”データが書き込まれた状態で、ビット線側の選択ゲート線SG1にVCC、全制御ゲートに0Vを与えて、ビット線BLに与えたVCCがNANDセルのチャネルに転送される様子を示している
【0032】
図8に示すように、セルソース線に最も近い制御ゲート線CG0のメモリトランジスタに“0”(Vt(cell)=1V)が書かれた場合、それよりビット線側の残りのメモリセルの全てのしきい値Vt(cell)が負(≦−(VCC−Vt))の“1”状態であれば、ビット線BLからVCC−Vtの電位を残りのメモリトランジスタのチャネルに転送することができる。一方、図9に示すように、ビット線BLに最も近いメモリトランジスタに“0”データが書かれたとすると、ビット線BLにVCCを与えても、既に“0”データが書かれたメモリトランジスタよりソース線側のメモリトランジスタのチャネル領域には、“0”データが書かれたメモリトランジスタのしきい値1Vにより制限されて予備充電を行うことができず、約0Vのフローティング状態になる。
【0033】
この様に、ビット線側のメモリトランジスタに先に“0”書込みがなされると、それ以下のメモリトランジスタのチャネルには十分な予備充電ができなくなる。これが、誤書き込みの発生原因となる。従って、書き込み対象となるメモリトランジスタよりもビット線側のメモリトランジスタを常に未書き込み(“1”)状態に保つように、セルソース側から順にデータ書込みを行うことが、無用な誤書き込みを防止する上で重要になる。
【0034】
図10は、上に述べた誤書込み防止の観点を考慮して、この実施の形態でのOTPブロックへのマークデータ書込みの方法を示している。
OTPブロックはこの実施の形態の場合、データ消去の最小単位である1ブロックであり、1本の制御ゲート線CGの範囲を1ページとして、16ページPage0〜Page15からなる。また、1ページは528バイトからなるものとし、OTPブロックを図示のように、カラム方向には1バイト単位で、マークデータ書込みのための単位領域を区切る。そして、状態変化を記憶するマークデータとして、1バイト単位でオール“0”である“00h”を順次書き込むものとする。OPTブロックは、一度“0”データを書き込むと、そのデータを“1”に戻すことはできず、従ってこの実施の形態の場合、528バイト×16ページ=約8000回の不可逆な状態変化を記憶することができる。
【0035】
ここで、OTPブロックの各単位領域への1バイト単位のマークデータ“00h”の書込みの順序は、図10に矢印で示すように、1バイトずつロウアドレスを切り換え(即ちページを切り換え)、(Page0,Byte0)から(Page1,Byte0),(Page2,Byte0),…の順に行う。(Page15,Byte0)まで書き込んだら、再びページPage0に戻り、(Page0,Byte1),(Page1,Byte1),(Page2,Byte1),…とロウ方向にアドレスをインクリメントしながら、マークデータ“00h”を書き進む。
【0036】
このマークデータの書込み順序として、原理的には、ページPage0について、Byte0,Byte1,…のようにカラム方向にアドレスをインクリメントし、ページPage0について全バイトの書込みが終了したら次のページPage1に移動する、という方法も可能である。しかし、この方法では、多数の状態変化を記憶する前に、誤書込みが多く発生してしまう確率が高いものとなる。このことを例えば、(Page0,Byte527)に着目して説明すると、次のようになる。
【0037】
(Page0,Byte527)にマークデータ書込みを行うまでに、そのメモリトランジスタに対しては、制御ゲートに高電圧が印加される“1”データ書込みの動作が527回繰り返されることになる。これは、ロウ方向にインクリメントした場合にもカラム方向にインクリメントした場合も同じ条件である。しかし、カラム方向にインクリメントした場合には、(Page0,Byte527)でのマークデータ書込みまでに、未だ1ページ分も終了していない。これに対して、ロウ方向にインクリメントするこの実施の形態の書込み方法では、同じ箇所(Page0,Byte527)で同様のストレスを受けるまでには、既に526×16の状態変化が記憶される。
【0038】
従ってこの実施の形態によると、OTPブロックの未書込みのメモリトランジスタに無用なストレスがかからない条件で多くのマークデータの書込みが可能になる。
また、この実施の形態では、OTPブロック内でPage0がセルソース線に最も近い制御ゲート線CG0に対応し、OTPブロックではNANDセル内のセルソース線側からデータ書込みを行うようにしている。この点でも誤書込みの確率が低いものとなる。
【0039】
図11は、OTPブロックへのマークデータ書込みを行うためのアドレスのインクリメントのフローチャート例を示す。ステップS1では、まずページアドレスPageと、OTPブロックの最大ページアドレスPageMAXの比較を行なう。現在のページアドレスが最大ページアドレス(図10の例では、PageMAX=15)でなければ、単純にページアドレスをインクリメントする(ステップS2)。ステップS1で現在のページアドレスが最大ページアドレスであることが判定されると、ステップS3のルーチンへ跳び、カラムアドレスColが最大カラムアドレスColMAX以下であることを判定して、ページアドレスを0(先頭ページに戻る)にリセットし(ステップS4)、カラムアドレスをインクリメントする(ステップS5)。ステップS3においてカラムアドレスが最大カラムアドレス(図10の例では、Byte527)であれば、これ以上ロウ方向およびカラム方向ともインクリメントできないのでエラー終了となる。
【0040】
次に、OTPブロックへのマークデータ書込み動作の信頼性を向上させるためのアルゴリズムにつき説明する。既に述べたように、“1”データ書込みに対するストレス、すなわち、あるバイトにマークデータ“00h”を書き込んでいる際にその他のメモリトランジスタにストレスが加わり、“1”データが“0”データにビット化けする誤書込みの懸念があるため、これに対応することが好ましい。但しシステムで要求される信頼性レベルやメモリトランジスタそのものの信頼性レベルによって本ルーチンは不要のケースも考えられる。
【0041】
ここでは、不可逆な状態変化実現のためのマークデータ“00h”の書き込みがなされたバイトであるか否かの判断に工夫を持たせる。すなわち、1バイト中の“0”のビット数によってこれを判断する。具体的にこの実施の形態では、1バイト(8ビット)中に6ビット以上“0”があれば、マークデータが書き込みがなされたバイトである判断するようにする。この様な判断を行なうことによって信頼性が向上する理由を次に説明する。
【0042】
この発明においては、OTPブロックのなかで、マークデータ“00h”の書き込みがなされたバイトとなされていないバイトの境界がどこかということが非常に重要である。この境界が曖昧であると非常に信頼性が低下する。例えばストレスによってまだマークデータ書き込みを行なっていないバイトのあるビットが“0”に書き込まれてしまった場合を考える。この場合1ビットのみ書き込まれたとしても、該当バイト中の“0”のビット数は6ビット以上になっていないので、本バイトが書き込み済みのバイトと判断されることはない。
【0043】
またフラッシュメモリ一般の特性としてデータ保持特性がある。これはデータ書き込み後の時間経過等により一度書き込まれたばずの“0”データが“1”に戻ってしまう現象である。一般的にフラッシュメモリはフローティングゲートと呼ばれる絶縁体で囲まれた領域にトンネル電流やホットエレクトロン注入により電子を注入しメモリセルのしきい値を変化させることによりデータを保持する。このフローティングゲートを囲んでいる絶縁体の品質が悪いと、時間経過とともに閉じ込めたはずの電子が外部に逃げ出し、結果として“0”書き込み状態から書き込み前の“1”状態に戻ることがある。この不良モードに対しても“0”ビット数のカウント動作は有効である。
【0044】
例えば、マークデータ“00h”の書き込みを行なったあるバイトの1ビットが“1”に戻ったとする。この場合単純に該当バイトが“00h”か否かで判断をしていると、該当バイトは未書き込みのバイトと判断されてしまう。しかし、“0”であるビットの数を数える手法を用いれば、“0”の数が8個から7個に減少しているが、判断基準である6ビット以上という条件を満足するため、既にマークデータ書き込みのなされたバイトと正常に判断される。
この様に、バイト単位で“0”の数をカウントすることにより未書込み領域と書込み領域の境界を判別する方法は、OTPブロックの未書込み領域でストレスによって“1”データが“0”データに化けてしまう問題、および既にマークデータが書き込まれた領域で、データ保持特性によって“0”データが“1”データに化けてしまう問題の両方に対してマージンを持たせることが可能となり、信頼性が画期的に向上する。
【0045】
図12及び図13は、OTPブロック内のマークデータ書込み領域と未書込み領域の境界をサーチする制御フロー、即ち空き領域か否かを調べる場合のフローチャート例を示す。ロウアドレスRowAdd及びカラムアドレスColAddを初期化して、(Page0,Byte0)からサーチを開始する(ステップS11)。ステップS12では、最大カラムアドレスCMAXを超えているか否かを判断する。カラム方向の最大アドレスはByte527であるのでそれを越えて空き番地を探す必要はない。ステップS13では、1バイト中に“0”データが何ビット存在するかをカウントする。ステップS14では、1バイト中の“0”のビット数Numが6以上あるか否かを確認している。“0”のビット数が6ビット以上の場合は次のカラムをサーチするためカラムアドレスを1アドレス分インクリメントし(ステップS15)、以下同様の“0”のビット数をカウントする動作を繰り返す。
【0046】
ステップS14で“0”のビット数が6未満のバイトが見つかった場合、図13のステップS16に移行する。ここで発見された“00h”書き込みがなされていないカラムアドレスが先頭カラム(Byte0)であるか否かの判断を行い、先頭カラムアドレス以外の場合は、そのカラムアドレスから1番地引いた番地に戻して(ステップS17)、ロウ方向のサーチに入る。またここで発見された“00h”書き込みがなされていないカラムアドレスが先頭カラム(Byte0)の場合は、まだ一度も“00h”書き込みがされたことのない領域であるので、現在の番地は(Page0、Byte0)となる。ステップS18以下でロウ方向のサーチに入るが、まずロウアドレスRowAddが最大ロウアドレスRMAXか否かの判断を行い、最大ロウアドレス以下、即ちPage31以下であれば、ステップS19で“0”データのビット数をカウントする。そして、“0”のビット数Numが6以上であるか否かを判断し(S20)、YESであれば、ロウアドレスをインクリメントし(ステップS23)、ステップS18に戻って以下同様の動作を繰り返す。
【0047】
ステップS20で“0”のビット数が6未満のバイトが見つかれば、そのバイトが現在のロウアドレスCRAdd、カラムアドレスCCAdd(すなわちどこから書き込みされていないかを示すバイト)としてステップS24で決定される。ステップS18の判断で最終ページ(ここではPage31)まで探しても"0"ビットが6ビット未満のバイトが見つからなかった場合、ステップS21の処理へ移行する。ここでカラム方向のアドレスが最大カラムアドレスCMAX(ここではByte527)であれば、本ブロックのすべてのバイトがマークデータ“00h”で埋め尽くされていることになるため、書き込みがされていない最初のアドレスという定義のバイトはないことになり、エラーとして終了する(S25)。もしカラムアドレスが最終ページアドレスでなければ、あるカラムのちょうど最終ページまでマークデータ“00h”の書き込みがされたことになるので、ステップS22で1アドレス引いたものを1アドレス足してもとに戻したものを現在のカラムアドレスCCAddとする。
【0048】
以上のように現在マークデータの書き込みがされていないアドレスの先頭番地をサーチする方法を示したが、その方法は上記動作例には限られない。単純に先頭カラムのPage0からPage31へサーチし、次にByte1のPage0からPage31を探すように1アドレスづつインクリメントして探してもよい。その他、マークデータ“00h”の書き込みがされている番地とされていない番地の境界が確実に判別できれば、他の方法でもよい。
【0049】
次に、上述した“0”データのビット数カウントによるOTPブロックへのマークデータ書込みの境界領域サーチの手法と組み合わせて、信頼性の高いマークデータ書込みを行う手法を説明する。上記例に従い、1バイト中に“0”のビットが6ビット以上あれば書き込まれたバイトと判断する場合を考える。ここで上述したストレスにより8ビット中5ビットに“0”が誤書込みされたケースを想定する。この様なケースはまれであるが、上述の判断基準からすると未書き込みのバイトと判断される。しかしながら、判断基準の6ビットとは1ビットしか差がない。したがってこれ以降のストレス印加により、いつ6ビット以上“0”のの状態となり書き込み済みと判断されるか分からない不安定な状態である。このような不安定な未書込み領域のバイトを放置しておくことは信頼性の観点から考えて極めて問題である。
【0050】
そこでこの実施の形態では、次のような手法により不安定な未書込み領域を放置しないようにする。即ち、あるバイトに対しマークデータ書き込みを行なった際、次に書き込むべきバイトを調べて、例えば4ビット以上“0”データになっていれば、このバイトも先行してマークデータを書き込んでしまう。従って、次に書き込むべき未書込み領域としては、初期状態で3ビット以下しか“0”のビットが存在しない状態にする。次の書き込みまでは、OTPブロックは読み出し動作しかされないので、“0”が3ビット以下の状態から6ビット以上の状態へ急に変化する可能性は極めて少ない。
以上のように、マークデータ書込みに際しては、次にマークデータ書き込みを行うべき領域の状態を先行して判断して、不安定な次の未書込み領域を残さないようにすることにより、信頼性の高いシステムが実現可能となる。
【0051】
以上の点を考慮して、具体的なOTPブロックへのマークデータ書込みの好ましい方法を説明する。基本的には、現在番地すなわち書き込みがされていない先頭の番地にマークデータ“00h”を書き込むことになるが、本実施の形態では信頼性を向上される手法を取り入れる。まず、図14を用いてマークデータ書込み方の基本概念を説明する。
これまで説明してきたようにこの発明で重要なことは、マークデータ書き込みがされた番地とされていない番地の境界アドレスが明確になることである。書き込みがされた番地の定義は6ビット以上“0”のビットがあればという定義であるが、仮にストレスによってマークデータ書き込みを実行していないにも拘わらず“0”データのビット数が5以上のバイトが存在していると想定する。この場合は何かの拍子に“0”のビット数が6に移行したとすると一番大事な現在番地が失われる可能性がある。
【0052】
図14を用いて具体的に説明する。ここでは現在、OTPブロックは斜線で示すように、(Byte2、Page1)までマークデータ“00h”の書き込みがなされている。この境界条件を守るためには、図14中の要注意1および要注意2と記載されたバイトの状態が重要である。要注意1のバイトの状態が不安定(例えば“0”のビット数が5)にあると、境界が移動する可能性がある。要注意2と記載されたバイトも同様の危険性をはらむ。現在番地をサーチする際、まずカラム方向のサーチを行なう実施の形態を示したが、要注意2のバイトが不安定("0"書き込みされたバイトへ移行しやすい)だと境界が移動する可能性がある。このようにある現在番地に対して、次のロウアドレス(要注意1のバイトに相当)と次ぎのカラム(要注意2のバイトに相当)の2ヵ所の状態は重要な意味を持つ。
【0053】
したがって本実施の形態は次ぎの手法を取り込む。即ち、ある番地にマークデータ書き込みを行なった際、同じカラムの次のロウアドレス(要注意1のバイトに相当)および次のカラムの先頭ロウアドレス(要注意2のバイトに相当)が不安定な状態であれば、これらのバイトにも同時にマークデータ書き込みを実行する。不安定な状態の境界としては“0”が4ビット以上と仮に定義する。従って“0”のビット数が0〜3の場合は次の書き込み用領域として保持され、4以上であれば“0”のビット数が6以上に変化して境界が曖昧になる前に、マークデータの書き込みを実行してしまう。
【0054】
図15〜図17を参照して、更に具体的なマークデータ書込みの手法を説明する。これらの図中の斜線が施されていない空き領域(未書込み領域)の数字は、現在“0”のビットが何ビットあるかを示している。
図15の場合、領域(A)で示すバイトにマークデータ“00h”の書き込みを実行したとする。次の機会の書き込み領域は(B)で示すバイトである。このバイトの“0”のビット数は0である。また次のカラムの先頭ページである(C)の位置も“0”のビット数は0であり、十分安定状態と判断される。従ってこの状態で、マークデータ書込みの処理は終了する。
【0055】
図16の場合を考える。領域(A)で示すバイトにマークデータ“00h”の書き込みを実行したとする。次の機会の書き込み領域は(B)で示すバイトである。このバイトの“0”のビット数は4であり、不安定状態と判断される。従って(A)にマークデータを書き込むと同時に(B)の位置にもマークデータ書き込みを実行する。領域(C)のバイトは“0”のビット数が0で安定状態であり、次のカラムの先頭ページである領域(D)の位置も正常なので、ここでマークデータ書込み処理は終了する。
【0056】
次に、図17の場合を考える。領域(A)に示すバイトに書き込みを行なったとする。次の書込み領域(B)のバイトは正常である。しかし、次のカラムの先頭ページである領域(C)の位置が不安定状態であるので、領域(C)にも同時にマークデータ書き込みを実行する。この領域(C)に対して次の書込み領域である(D)および次のカラムの先頭ページである領域(E)も安定状態であるので、ここでマークデータ書込み処理を終了する。
【0057】
以上の図14〜図17を用いて説明したマークデータ書き込みの詳細な制御フローを図18及び図19に示し、その制御動作を説明する。ステップS31において、これから書き込みを行なおうとするバイトのアドレスを現在のロウ及びカラムアドレスCRAdd及びCCAddとしてセットする。そして、ステップS32で現在アドレスにマークデータ“00h”の書込みを実行する。ここではそのバイトのみマークデータ書き込みを実行してもよいし、これまで既に書き込みを行なった領域にも一緒にマークデータ書き込みを行なってもよい。ステップS33では、マークデータ書き込みが正常に実行できたか否かを確認する。
【0058】
書き込みが正常に終了しなかった場合は、図19のステップS42へ移行する。このステップS42では、書けなかったバイトが先頭ページであるか否かを判断する。先頭ページで書き込みができなかった場合はエラー終了(ステップS47)となる。書き込みができなかったバイトが先頭ページでない場合は、ステップS43に移る。ここで、カラムアドレスが最大カラムアドレスCMAXに達しているか否かが判断され、未満でなければエラー終了(S47)となる。カラムアドレスが最大カラムアドレス未満であれば、ステップS44へ移行する。ここではカラムアドレスをインクリメントし、ロウアドレスを先頭ページに戻す。続いてステップS45でマークデータ書き込みを実行する。この処理は、あるバイトの書き込みが失敗した場合に、次のカラムの先頭番地にさえマークがつけは書き込みができなかったバイトは無視することが可能であることを意味している。
【0059】
ステップS46では、先頭ページにマークデータが書き込めたか否かを判断し、失敗であればエラー終了(S47)となる。書き込みが正常に実行できた場合は、次の書き込み領域および次のカラムの先頭ページアドレスが不安定な状態にあるか否かを判断するルーチン、即ち図18のステップS34へ移行する。ここで、現在ロウアドレスROWAddが最大ロウアドレスRMAX未満であるか否かを判断し、未満であればステップS35でロウアドレスをインクメントした上で、ステップS36で“0”のビット数をカウントする。そして、ステップS37で“0”のビット数Numが4ビット未満であるか否かを判断し、未満であれば安定状態であるので、の次のカラムの先頭ページが安定状態か否かを確認するルーチン、即ち図19のステップS37へ移行する。もし不安定状態であれば、ステップS32に戻り、該当番地にマークデータを書き込み、不安定状態を解消させる。
【0060】
ステップS38では、現在のカラムアドレスColAddが最大カラムアドレスCMAX未満か否かを判断する。現在位置が最大カラムアドレスにいる場合は次のカラムの先頭ページを確認するステップは不要であるので終了する。最大カラムアドレス未満の場合は、ステップS39でカラムアドレスをインクリメントし、かつロウアドレスを先頭ページに戻し、ステップS40でバイトの“0”ビット数をカウントする。そして、ステップS41で“0”ビット数が4未満か否かを判断し、YESであれば安定状態と判定して処理を終了する。もし4ビット以上の不安定状態であれば、不安定状態を解消すべく、ステップS32に再び戻り、同様の処理を繰り返す。
【0061】
以上のように、この実施の形態によれば、NAND型フラッシュメモリの構成等を大きく変えることなく、OTPブロックへのマークデータ書込みによる不可逆的な状態変化を数多く作り出すことが可能となる。
【0062】
この発明は上記実施例に限られない。実施の形態ではNAND型フラッシュメモリを例に挙げて説明したが、フラッシュメモリの種別はこれに限られず、AND型やDINOR型等、ページ書き込みモードを持っているフラッシュメモリでは同様の手法が適応可能である。更にはこの発明は、EEPROMフラッシュメモリに限られるものではなく、同様に不揮発にデータを記憶することが可能で且つ電気的にデータ書き換えができる強誘電体メモリ(FRAM)等もこの発明にいう不揮発性半導体メモリに含まれる。
【0063】
また、実施の形態では、OTP領域の大きさをデータ消去の最小単位である1ブロックとしたが、1ブロック内の一部である複数ページ分をOTP領域として設定することもできるし、複数ブロックをOTP領域として設定することもできる。更に、OTP領域のマークデータを書き込む単位領域は、1バイトでなくてもよく、任意の複数ビットとすることができる。この場合、境界領域の判定(即ち空き領域の判定)にマージンを持たせるためには、ビット数がある程度多いことが好ましい。但し、データ保持特性が極めて優れており、境界領域の不安定性がないフラッシュメモリの場合には、マークデータを1ビットとすることも可能である。
【0064】
更に実施の形態では、EEPROMにおけるOTP領域の設定は、ロウデコーダ部にフューズ回路を設け、このフューズ回路のプログラミングにより行うようにしたが、フューズ回路に代わって、ウェハ段階でプログラミングができるPROM、EPROM、EEPROM等を用いることができる。或いはまた、ウェハプロセスでOTP領域を設定する不揮発性半導体メモリであってもよい。
【0065】
また、この発明が適用されるメモリシステムには、ATAカードや、コンパクトフラッシュ、マルチメディアカード等コントローラを搭載したメモリカード等を含み、搭載フラッシュメモリまたはコントローラ内部のフラッシュメモリ等の不可逆的な状態変化を利用して、カード全体として不可逆な状態変化を作り出す場合にも有効である。具体的には搭載フラッシュメモリとしてNAND型フラッシュメモリを搭載していれば、本実施の形態に記載した方法により不可逆な状態変化が実現できる。この時ATAカードやコンパクトフラッシュではATAの標準プロトコルにはない、ベンダーユニークなコマンドを使用して不可逆な状態変化を設定もしくは読み取りする。ベンダーユニークコマンドとしては上記実施の形態の現在番地に相当する番地のみを読み出したり、インクリメントさせるものであっても良いし、上記実施の形態のOTPブロックがそのまま読み出し、書き込みできるようなコマンド体系としてもよい。またATAカード、コンパクトフラッシュ、マルチメディアカードでは完全に不可逆な状態でなくても同様の効果が期待できる。例えば上記実施の形態の現在番地に相当するものが乱数等で生成されていても、確率的には不可逆な状態変化が発生しているのと同様の効果を得ることが可能である。
【0066】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、メモリ領域の一部をOTP化した不揮発性半導体メモリにおいて、OTP領域に誤書き込み等を生じることなくマークデータを書き込み且つ、マークデータ書込み領域と未書込み領域の境界を明確にしながら、不可逆な状態変化を多く記憶することを可能とした不揮発性半導体メモリ制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に用いられるNAND型EEPROMフラッシュメモリの構成を示す図である。
【図2】同フラッシュメモリのメモリセルアレイのブロック構成を示す図である。
【図3】同フラッシュメモリのブロックの具体構成を示す図である。
【図4】同フラッシュメモリのロウデコーダの構成を示す図である。
【図5】同フラッシュメモリのデータ書込みの動作タイミング図である。
【図6】同フラッシュメモリのデータ書込み時のバイアス条件を示す図である。
【図7】同フラッシュメモリのデータ読み出しの動作タイミング図である。
【図8】同フラッシュメモリのNANDセル内の好ましいデータ書込み順序の例を説明するための図である。
【図9】同フラッシュメモリのNANDセル内の好ましくないデータ書込み順序の例を説明するための図である。
【図10】この実施の形態におけるOTPブロックへのマークデータ書込みの順序を示す図である。
【図11】同実施の形態でのマークデータ書込みのためのアドレスインクリメントのフローを示す図である。
【図12】同実施の形態でのOTPブロックの空き領域をサーチするための制御フロー(前半)を示す図である。
【図13】同実施の形態でのOTPブロックの空き領域をサーチするための制御フロー(後半)を示す図である。
【図14】同実施の形態でのOTPブロックへのマークデータ書込みの具体的な手法を説明するための図である。
【図15】同じくOTPブロックへのマークデータ書込みにおいて、安定な境界領域が保持される例を説明するための図である。
【図16】同じくOTPブロックへのマークデータ書込みにおいて、不安定な境界領域を解消する具体例を説明するための図である。
【図17】同じくOTPブロックへのマークデータ書込みにおいて、不安定な境界領域を解消する他の具体例を説明するための図である。
【図18】この実施の形態でのOTPブロックへのマークデータ書込みの制御フロー(前半)を示す図である。
【図19】この実施の形態でのOTPブロックへのマークデータ書込みの制御フロー(後半)を示す図である。
【符号の説明】
1…メモリセルアレイ、2…ロウデコーダ、3…カラムデコーダ、4…アドレスバッファ、5…センスアンプ/データラッチ、6…データバッファ、7…制御回路、8…電圧発生回路、F…フューズ。
Claims (7)
- 電気的書き換え可能な不揮発性メモリセルが配列され、1本の制御ゲート線により選択される前記不揮発性メモリセルの配列範囲が1ページとされ、それぞれ異なる前記制御ゲート線により選択される複数個の前記不揮発性メモリセルが直列接続されてNANDセルが構成されたメモリセルアレイを有し、
複数の前記ページが、前記メモリセルアレイへの所定のアクセスが実行される毎に不可逆的な状態変化としてマークデータを記憶する状態変化記憶領域として設定され、
この状態変化記憶領域は、1個の前記不揮発性メモリセルに対しては一度だけデータ書き込みが許容され且つデータ消去が不可とされた不揮発性半導体メモリの制御方法であって、
前記状態変化記憶領域は、前記ページの各々が複数個の単位領域に分けられて、初期状態では前記状態変化記憶領域中の前記不揮発性メモリセルは第1のデータを保持し、
前記アクセス毎に前記ページを切り換えて、前記単位領域中の前記不揮発性メモリセルに不可逆的に第2のデータを書き込むことにより、前記マークデータを記憶する
ことを特徴とする不揮発性半導体メモリの制御方法。 - 複数の前記NANDセルがデータ消去の最小単位である1ブロックを構成し、データ消去が不可とされた前記ブロック中の少なくとも1ページが前記状態変化記憶領域として使用されること特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体メモリの制御方法。
- 前記状態変化記憶領域の各々の前記単位領域を複数ビット分の容量として、前記マークデータは、各々の前記単位領域の容量に等しい複数ビット分の第2のデータとすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の不揮発性半導体メモリの制御方法。
- 前記状態変化記憶領域の前記単位領域を順次サーチし、各々の前記単位領域中の第2のデータのビット数をカウントして、そのカウント値がある値を超えているときに、その単位領域を前記マークデータの既書込み領域と判定することを特徴とする請求項3記載の不揮発性半導体メモリの制御方法。
- 前記状態変化記憶領域の所定の前記単位領域への前記マークデータの書込み動作において、既書き込み領域と判定される前記単位領域と隣接する未書込みの前記単位領域のデータの安定性を判断し、不安定と判定された未書込みの前記単位領域に対して前記マークデータの書込みを先行的に実行することを特徴とする請求項3記載の不揮発性半導体メモリの制御方法。
- 未書込みの前記単位領域のデータの安定性の判断は、各々の前記単位領域中の第2のデータのビット数をカウントして、そのカウント値がある値を超えているときに不安定であると判定することを特徴とする請求項5記載の不揮発性半導体メモリの制御方法。
- 前記NANDセルは、一端がビット線に接続され他端がソース線に接続され、前記ビット線には書き込みデータに応じて切り替わる電圧が印加されるものであり、
前記NANDセルを構成する前記不揮発性メモリセルへのデータ書き込みの際、前記ソース線に近い側の前記不揮発性メモリセルより順次書き込みが実行されることを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体メモリの制御方法。
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