JP4039889B2 - 帯状部材の接合部検査方法及び検査装置 - Google Patents

帯状部材の接合部検査方法及び検査装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤ成形時のベルト部材やキャップ部材等の帯状部材を接合する際に、その接合部分の検査を行うための帯状部材の接合部検査方法及び検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤ成形機の成形ドラムに帯状部材を巻き付ける工程においては、図3に示すように、第1ベルト部材3A、第2ベルト部材3B、キャップ部材3C等の帯状部材を重ね合わせている。このキャップ部材3Cのサイド部は、エッジ3Dと呼ばれ、更に両端部には、WT(ウィングチップ)3Eと呼ばれる別材料の部分がある。
【0003】
このベルト部材3A,3Bやキャップ部材3C等の帯状部材の端末部が貼り合わされる接合部(継目部分)においては、図6,図9,図12のように帯状部材の端部の接合部が平坦となる正常な状態以外に、図7,図10,図13に示すようなオープンと呼ばれる両端の重なりが不十分で凹部が生じた状態及び両端が開いた状態や、図8,図11,図14に示すようなラップと呼ばれる端部が重なり合って盛り上がった状態等の接合部欠陥が生じる場合がある。
【0004】
このラップやオープンの幅が許容範囲より大きくなると製品不良となるので、この接合部の良否判定を行う必要があり、従来は作業者が視認によって行っていた。しかし、自動化推進のためには、視認の替わりにセンサを用いて接合部の状態を検出し、自動で接合の良否を判定する必要がある。
【0005】
この接合部の状態を検出する方法や良否の判定方法としては、数多くの方法が提案されており、レーザー変位計による接合部の厚みの測定による方法やCCDカメラによる画像処理による方法等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの方法では、それぞれのセンサで得られた信号を処理するための信号処理装置やプログラムが必要になり、また、装置全体として信号処理時間が長くなり、しかも、装置が非常に高価なものとなる。
【0007】
本発明の目的は、汎用的で安価な光電センサを複数用いて、接合部欠陥の検出をシンプルな構成の装置で行って、複雑な演算処理を行う後処理装置を不要にして、装置全体を安価なものとすることができ、しかも、接合の良否判定を簡単なアルゴリズムでリアルタイムに判定することができる帯状部材の接合部検査方法及び検査装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための帯状部材の接合部検査方法は、タイヤ成形機の成形ドラムに帯状部材を巻き付ける工程における帯状部材の接合部検査方法であって、前記帯状部材の接合部を接合部欠陥検出器により検査し、該接合部欠陥検出器から接合部の欠陥の有無の判定結果をONとOFFの2種の検出信号で出力し、該検出信号と回転角検出器からの前記成形ドラムの回転角度に基づいて発生する回転パルス信号をAND回路に入力して、出力されるパルス信号を累計し、該累計値と所定の判定値との比較により、接合部の良否を判定する方法として構成される。
【0009】
この帯状部材の接合部の欠陥とは、図7,図10,図13に示すようなオープンと呼ばれる両端の重なりが不十分で凹部や隙間が生じた状態や、図8,図11,図14に示すようなラップと呼ばれる端部が重なり合って盛り上がった状態のことをいう。また、ONとOFFの2種の検出信号としては、通常は、ON信号が「1」、OFF信号が「0」として取り扱われるが、これ以外であってもよい。なお、ON/OFF信号と呼ばなくても、実質的に2種の信号のみを出力する場合も含む。
【0010】
本発明によれば、接合部欠陥検出及び良否の判定のアルゴリズムが非常に単純であるので、複雑なプログラミングが不要となる。また、接合部欠陥検出器として使用する反射光量センサや距離限定センサ等は、ON/OFF出力の汎用で安価な単機能型光電センサであり、また、判定回路に使用する部品も簡単なAND回路(ゲート回路)、計数回路、比較回路となり、複雑な後処理装置を必要としないので、安価で保守性に優れた装置となる。
【0011】
その上、接合部の良否の判定が単純なアルゴリズムで行えるので、リアルタイムで良否判定を得ることができ、成形作業を迅速に修正できる。
【0012】
また、本発明において、前記接合部欠陥検出器が一対の距離限定センサを有するセンサ群を備え、一方の距離限定センサは前記帯状部材の接合部がオープン状態である時にON信号を出力し、他方の距離限定センサは前記帯状部材の接合部がラップ状態である時にON信号を出力するように構成する。この構成により、ベルト部材やキャップ部材等の帯状部材の接合部において、オープン状態とラップ状態を検出できるようになる。
【0013】
この距離限定センサは、所定の距離内に測定対象物が有るか否かを検出して測定対象物の有無をON/OFF信号として出力する光量センサである。この光量センサとしては、投光部からレーザー光を放射し、この放射光が対象物で反射され、この反射された光を受光部で受光し、受光部の位置検出素子(PSD)や受光素子(CCD)等の光スポットの位置から三角測量法の原理を用いて、対象物までの距離を測定し、予めセットした距離内に対象物が入った時のみにON信号(1)を出力するレーザー変位センサの一種であるセンサ等を使用することができる。
【0014】
また、前記接合部欠陥検出器が反射光量センサと距離限定センサを有するセンサ群を備え、前記反射光量センサは前記帯状部材の接合部がオープン状態である時にON信号を出力し、前記距離限定センサは前記帯状部材の接合部がラップ状態である時にON信号を出力するように構成する。この構成により、帯状部材、特に、キャップ部材の接合部等の傾斜面を有するオープン状態とラップ状態を検出できるようになる。
【0015】
この反射光量センサは、投光部と受光部からなり、投光部から放射した光の反射光を受光部で受けて、この反射光の有無をON/OFF信号として出力する光量センサであり、市販されている光センサを使用することができる。
【0016】
更に、前記接合部欠陥検出器が一対の反射光量センサを有するセンサ群を備え、一方の反射光量センサは前記成形ドラムの表面を検出した時にON信号を出力し、他方の反射光量センサは前記成形ドラムのくし歯部を検出した時にON信号を出力するように構成する。この構成により、帯状部材の第1層目のオープン部分が、成形ドラムのくし歯に重なった場合でも正確に検出できるようになる。
【0017】
そして、前記一対の距離限定センサと前記一対の反射光量センサを有するセンサ群を幅方向に関して両サイドに一対、それぞれ幅方向に移動可能に設けて、前記帯状部材のサイド部を検査すると共に、前記反射光量センサと前記距離限定センサを有するセンサ群を幅方向に関して中央部分に設けて前記帯状部材の中央部分を検査するように構成する。この構成により、各帯状部材の接合部を、少ないセンサで検査を行うことができる。
【0018】
また、前記距離限定センサと検査すべき前記帯状部材の表面との距離を一定に保つ定距離維持装置により、前記帯状部材の積層の進展に際して、前記距離限定センサと検査すべき前記帯状部材の表面との距離を一定に保つようにして、複数枚の順次積層される前記帯状部材の接合部を検出するように構成する。この構成により、積層される帯状部材毎にセンサを設けることなく、複数枚の帯状部材に対して同じ距離限定センサを使用して検査することができるようになる。
【0019】
上記の帯状部材の接合部検査方法を実施するための、帯状部材の接合部検査装置は、タイヤ成形機の成形ドラムに帯状部材を巻き付ける工程における帯状部材の接合部検査装置であって、前記帯状部材の接合部の欠陥の有無の判定結果をONとOFFの2種の検出信号で出力する接合部欠陥検出器と、前記成形ドラムの回転角度を示す回転パルス信号を出力する回転角検出器と、AND回路と計数回路と比較回路を含む判定回路とを備えて構成される。
【0020】
この帯状部材の接合部検査装置において、前記接合部欠陥検出器が、前記帯状部材の接合部の欠陥検出用に一対の距離限定センサを有するセンサ群を備えて構成される。
【0021】
また、前記接合部欠陥検出器が、前記帯状部材の接合部の欠陥検出用に反射光量センサと距離限定センサを有するセンサ群を備えて構成される。
【0022】
あるいは、前記接合部欠陥検出器が、前記成形ドラムの表面とくし歯接合部の検出用に一対の反射光量センサを有するセンサ群を備えて構成される。
【0023】
そして、更に、前記帯状部材の積層の進展に際して、前記距離限定センサと検査すべき前記帯状部材の表面との距離を一定に保つ定距離維持装置を設けて構成される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態の帯状部材の接合部検査方法及び検査装置について、図面を参照しながら説明する。
【0025】
図1に示すように、タイヤ成形機の成形ドラムに帯状部材を巻き付ける工程において、この帯状部材の接合部検査装置1は、成形ドラム2の周辺部に配置された接合部用センサ群10L,10R,10Cと成形ドラム2の回転角度に応じて回転パルス信号を発生するエンコーダ等の回転角検出器10Pを有して構成され、第1ベルト部材3A、第2ベルト部材3B、キャップ部材3Cの接合部3Aa,3Ba,3Caを検査する。
【0026】
また、図2及び図3に示すように、この接合部センサ群10L,10R,10Cは、左側部分を検査する第1センサ群10Lと右側部分を検査する第2センサ群10Rと中央部分を検査する第3センサ群10Cとからなる。
【0027】
なお、図3では、成形ドラム2の第1ベルト部材3A、第2ベルト部材3B、キャップ部材3Cを積層するものとし、キャップ部材3Cのサイドをエッジ3D、両端部の別材料部分をWT(ウィングチップ)3Eとしている。このWT3Eは、第1ベルト部材3A、第2ベルト部材3Bよりも外側に延びている。なお、図3の積層の組合せは単なる例示に過ぎず、本発明はこの積層例に限定されるものではない。
【0028】
この第1センサ群10Lは、第1距離限定センサ11L、第2距離限定センサ12L、第1反射光量センサ13L、第2反射光量センサ14Lとから構成され、第2センサ群10Rは、第1距離限定センサ11R、第2距離限定センサ12R、第1反射光量センサ13R、第2反射光量センサ14Rとから構成される。また、第3センサ群10Cは、第3距離限定センサ15Cと第3反射光量センサ16Cとで構成される。
【0029】
この距離限定センサ11L,12L,11R,12R,15Cは、投光部から光を放射し、この放射光が対象物(帯状部材等の表面)で反射され、この反射された光を受光部で受光する、予め設定した距離内に対象物が入った時のみにON信号(1)を出力するセンサである。
【0030】
一対の第1距離限定センサ11L(11R)と第2距離限定センサ12L(12R)は、サイド部分における第1ベルト部材3A、第2ベルト部材3B、キャップ部材3Cのエッジ3D部分のオープンやラップを検出するためのセンサである。また、一対の第1反射光量センサ13L(13R)と第2反射光量センサ14L(14R)は、WT3Eのオープンと成形ドラム2のくし歯部2aの検出用であり、第3距離限定センサ15Cと第3反射光量センサ16Cの組は、主としてキャップ部材3Cの中央部分のオープンやラップを検出するためのセンサである。
【0031】
そして、第1距離限定センサ11L,11Rは、図4に示すように、積層される帯状部材((a)では第1ベルト部材3A)の接合部の検査時において、この帯状部材の上面のレベル((a)ではL1)よりも上における所定の範囲(太線)S1内のみON(1)で、それ以外はOFF(0)に設定される。また、第2距離限定センサ12L,12Rは、この帯状部材の上面のレベル((a)ではL1)よりも下で且つ下の帯状部材乃至成形ドラム2の上面のレベル((a)ではL0)よりも上における所定の範囲(太線)S2内のみON(1)で、それ以外はOFF(0)に設定される。
【0032】
次に、第3距離限定センサ15Cは、図5に示すように、キャップ部材3Cの接合部の検査時(c)時において、キャップ部材3Cの上面のレベルL3よりも上における所定の範囲(太線)S3内のみON(1)で、それ以外はOFF(0)に設定される。
【0033】
また、反射光量センサ13L,13R,14L,14R,16Cは、投光部と受光部からなり、放射した光が物体に反射して受光部に入射した時のみON(1)又はOFF(0)信号を出力するセンサであり、成形ドラム2の金属面やくし歯部2aの有無やキャップ部材3Cの接合部の斜面を検出できるように受光部の感度調整がなされる。
【0034】
この接合部検査装置10においては、図15〜図17に示すように、第1反射光量センサ13L,13Rは、成形ドラム2のくし歯部2aの部分に対してはON(1)で、各帯状部材3A,3B,3Cの表面と成形ドラム2の表面の金属面に対してはOFF(0)となるように設定され、第2反射光量センサ14L,14Rは、成形ドラム2の金属表面の部分に対してはON(1)で、各帯状部材3A,3B,3Cの表面部分及びくし歯部2aの部分に対してはOFF(0)となるように設定される。
【0035】
また、第3反射光量センサ16Cは、図5に示すように、キャップ部材3Cの斜面(オープン)部分ではON(1)で、各帯状部材3A,3B,3Cの表面部分に対してはOFF(0)となるように設定される。
【0036】
これらのセンサは、ON/OFF信号のみを出力するセンサであるため、正確なセンサと物体の間の距離を正確に測定するレーザー変位計等に比較して、非常に安価なセンサとアンプで構成され、又、出力がON/OFF信号のみであるので信号処理もシンプルとなる。
【0037】
また、センサ群10L,10R,10Cは、センサ台40の第1センサ台42L、第2センサ台42R、第3センサ台42Cに載置され、このうちの第1センサ台42Lと第2センサ台42Rは、制御装置5からの駆動信号で制御されるモータ41によって駆動され、成形ドラム2において接合される帯状部材3A,3B,3Cの幅に合わせて、図1及び図3に示すように、成形ドラム2の幅方向(B1←→B2)に第1センサ群10Lと第2センサ群10Rを移動できるように構成される。
【0038】
更に、距離限定センサ11L,12L,11R,12R,15Cと検査すべき帯状部材3A,3B,3Cの表面(被計測面)との距離Lを一定に保つ定距離維持装置(図示しない)を設けて構成する。この定距離維持装置は、例えば、センサ台42L,42R,42Cにローラ(図示しない)を取り付けて、このローラを順次積層される帯状部材3A,3B,3Cの表面に当接しながら、このローラでセンサ台42L,42R,42Cを帯状部材3A,3B,3Cの表面に対して定距離に支持するような装置等で形成できる。
【0039】
この定距離維持装置により、第1距離限定センサ11L,11Rと第2距離限定センサ12L,12Rは、図4に示すように、第1ベルト部材3Aの接合部の検査の時は、(a)の状態になっているが、第2ベルト部材3Bの接合部の検査の時は、(b)の状態に持ち上がり、更に、キャップ部材3Cのエッジ3Dの接合部の検査の時は、(c)の状態に持ち上がるようになる。
【0040】
従って、一対、即ち、2つで1組の第1距離限定センサ11L(11R)と第2距離限定センサ12L(12R)で、各帯状部材3A,3B,3Cの接合部の検査を行うことが可能となる。
【0041】
そして、図1に示すように、これらのセンサ群10L,10R,10Cのセンサはそれぞれに対応するセンサアンプ装置20のセンサアンプ群20L,20R,20Cの各センサアンプに接合され、これらのセンサアンプから出力された検出信号と回転パルス信号は、AND回路(ゲート回路)31と計数回路(カウンタ)32と比較回路(カウンタ付随)33とから構成される判定回路30に入力される。また、判定回路30の出力は、成形作業を制御する制御装置5に入力される。
【0042】
これらのセンサ及びAND回路からの出力(AND出力)を表1及び表2に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
次に、この接合部検査装置1による接合部検査方法及び良否の判定方法について説明する。
【0045】
第1ベルト部材3Aの積層において、第2距離限定センサ12L(12R)は、表1及び図7に示すように、第1ベルト部材3Aの接合部がオープン状態の場合には、オープン部分でON(1)出力となり、図6及び図7に示すように接合部が正常又はラップ状態の場合には、OFF(0)出力となる。
【0046】
一方、第1距離限定センサ11L(11R)は、表1、図6及び図7に示すように接合部が正常又はオープン状態の場合には、OFF(0)出力となり、図8に示すように接合部がラップ状態の場合には、ラップ部分でON(1)出力となる。
【0047】
従って、第1ベルト部材3Aの積層において、正常な場合には、第1反射光量センサ11L(11R)も第2距離限定センサ12L(12R)もOFF(0)出力で、AND出力もOFF(0)出力となるが、オープン状態の場合には第1反射光量センサ11L(11R)がON(1)出力に、ラップ状態の場合には第2距離限定センサ12L(12R)がON(1)出力になるので、AND出力は、いずれの場合もON(1)出力となる。
【0048】
次に、第1ベルト部材3Aの積層が正常に行われた後の第2ベルト部材3Bの積層においても、同様にして、AND出力は、正常な場合はOFF(0)出力になり、オープン状態又はラップ状態の場合にはON(1)出力になる。なお、接合部が不良であると判定された時点で、積層を中止するので、前段階の接合は常に正常に行われているものとして、現時点の接合部のみを考えればよい。
【0049】
更に、第1ベルト部材3Aと第2ベルト部材3Bの積層が正常に行われた後のキャップ部材3Cの積層においても、表1と図9〜図11に示すように、キャップ部材3Cのエッジ3Dの検査において、同様にして、AND出力は、正常な場合はOFF(0)出力になり、オープン状態又はラップ状態の場合にはON(1)出力になる。
【0050】
この第1ベルト部材3Aと第2ベルト部材3Bの積層が共に正常に行われた後のキャップ部材3Cの積層においては、中央部分の接合部の検査は、表2と図12〜図14で示すように、第3距離限定センサ15Cと第3反射光量センサ16Cで行う。
【0051】
図12に示すように、正常の場合は、第3距離限定センサ15Cと第3反射光量センサ16Cは、OFF(0)で、図13に示すように、オープン状態の場合は、第3反射光量センサ15CのみがON(1)で、図14に示すように、オープン状態の場合は、第3距離限定センサ16CのみがON(1)となる。従って、表2に示すように、AND出力は、正常な場合はOFF(0)出力になり、オープン状態又はラップ状態の場合にはON(1)出力になる。
【0052】
そして、第1ベルト部材3Aと第2ベルト部材3Bの積層が共に正常に行われた後のキャップ部材3Cの積層において、キャップ部材3CのWT3Eに関しては、表1及び図16に示すように、第1反射光量センサ13L(13R)は、正常の場合にはOFF(0)出力になり、オープン状態で且つくし歯部2aの場合にON(1)出力になる。また、表1及び図17に示すように、第2反射光量センサ14L(14R)が、正常の場合にはOFF(0)出力になり、オープン状態の場合には成形ドラム2の金属表面を検出してON(1)出力になる。
【0053】
そして、図18〜図20に例示するように、本発明では、接合部の欠陥であるオープンとラップを検出したON(1)出力信号と、成形ドラム2の回転角度を示す回転パルス信号を使用して、このオープンやラップの長さを検出する。なお、図18(a)は図21に示すように、第1ベルト部材のオープンと成形ドラムのくし歯部が重なった場合の例を示す。くし歯部と重ならない場合には、センサ13L出力がOFF(0)のままで、センサ14L出力のON(1)が点線で示すように延びる。
【0054】
つまり、判定回路30において、各センサ群のセンサの出力値のON/OFFと回転パルス信号のON/OFFとをAND回路31に入力し、出力信号のパルス数を計数回路32でカウントすることにより、オープンとラップの長さが検出でき、比較回路33で、このカウント数が所定の許容数N以上で有るか否かを判定し、許容数N未満の場合は良と判定し、許容数N以上の場合は不良と判定することにより、良否判定ができる。
【0055】
この判定回路30の出力は、成形作業を制御する制御装置5に入力され、制御装置5は、不良を示す出力信号を受けた場合には、直ちに成形作業を停止し、作業員は不具合を直す。
【0056】
そして、AND回路を分散させて、センサ群20L,20R,20C毎にAND回路を設けることにより、欠陥が左サイド、中央部分、右サイドのいずれかにあるかを表示及び通知することができ、センサの出力に対応させてオープンやラップであること表示することで、欠陥の種類も表示及び通知できる。
【0057】
そして、成形ドラム2の回転方向に関して各センサの配置の順番を変えることによって、成形作業等に対するセンサの検出出力に対して優先順位を付けること、即ち、重み付けができる。つまり、接合部の欠陥がある場合には、できるだけ早く欠陥を検知して成形ドラムを停止することが好ましいので、各センサを欠陥検出において確実性及び信頼性に富む順番で、順次接合部が通過するように構成する。
【0058】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の帯状部材の接合部検査方法によれば、判定のアルゴリズムが非常に単純であるので、簡単なAND回路、計数回路、比較回路の組合わせで接合部の良否を迅速に判定できる。そのため、判定回路を単純な部品で構成でき、プログラミングや複雑な後処理装置を必要としないので、安価で保守性に優れた接合部検査装置で実施可能となる。
【0059】
そして、本発明の帯状部材の接合部検査装置によれば、検出用のセンサに汎用で安価なON/OFFの単機能型光電センサを使用しているため、信号処理が単純化し、接合部の良否の判定を行う判定回路をAND回路、計数回路、比較回路の組合わせで簡単に構成でき、判定出力もリアルタイムで得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の帯状部材の接合部検査装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における反射光量センサと距離限定センサの配置を示す図である。
【図3】タイヤ成形における帯状部材の積層例と本発明の実施の形態におけるセンサ群の配置を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態における第1及び第2距離限定センサのON信号出力の範囲を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態における第3距離限定センサ及び第1反射光量センサのON信号出力の範囲を示す図である。
【図6】ベルト部材の接合部の正常な状態を示す図である。
【図7】ベルト部材の接合部のオープン状態を示す図である。
【図8】ベルト部材の接合部のラップ状態を示す図である。
【図9】キャップ部材のエッジの接合部の正常な状態を示す図である。
【図10】キャップ部材のエッジの接合部のオープン状態を示す図である。
【図11】キャップ部材のエッジの接合部のラップ状態を示す図である。
【図12】キャップ部材の中央部分の接合部の正常な状態を示す図である。
【図13】キャップ部材の中央部分の接合部のオープン状態を示す図である。
【図14】キャップ部材の中央部分の接合部のラップ状態を示す図である。
【図15】帯状部材と成形ドラムのくし歯部を示す図である。
【図16】成形ドラムのくし歯部の検出を示す図である。
【図17】成形ドラムの金属面の検出を示す図である。
【図18】オープンの検出例を示すセンサの出力信号と回転パルス信号とAND回路の出力との関係を示す図で、(a)は、第1ベルト部材のオープンの検出例を、(b)は、第2ベルト部材とエッジのオープンの検出例を示す。
【図19】ラップの検出例を示すセンサの出力信号と回転パルス信号とAND回路の出力との関係を示す図である。
【図20】キャップ部材(中央部分)ラップの検出例を示すセンサの出力信号と回転パルス信号とAND回路の出力との関係を示す図で、(a)はオープンの検出例を、(b)はラップの検出例を示す。
【図21】第1ベルト部材のオープンと成形ドラムのくし歯部が重なった場合を示す図である。
【符号の説明】
1 接合部検査装置
2 成形ドラム
3A 第1ベルト部材(帯状部材)
3B 第2ベルト部材(帯状部材)
3C キャップ部材(帯状部材)
3D エッジ(帯状部材)
3E WT(ウィングチップ:帯状部材)
10L 第1センサ群
10R 第2センサ群
10C 第3センサ群
11L,11R 第1距離限定センサ
12L,12R 第2距離限定センサ
13L,13R 第1反射光量センサ
14L,14R 第2反射光量センサ
15C 第3反射光量センサ
16C 第3距離限定センサ
30 判定回路
31 AND回路
32 計数回路
33 比較回路

Claims (11)

  1. タイヤ成形機の成形ドラムに帯状部材を巻き付ける工程における帯状部材の接合部検査方法であって、前記帯状部材の接合部を接合部欠陥検出器により検査し、該接合部欠陥検出器から接合部の欠陥の有無の判定結果をONとOFFの2種の検出信号で出力し、該検出信号と回転角検出器からの前記成形ドラムの回転角度に基づいて発生する回転パルス信号をAND回路に入力して、出力されるパルス信号を累計し、該累計値と所定の判定値との比較により、接合部の良否を判定する帯状部材の接合部検査方法。
  2. 前記接合部欠陥検出器が一対の距離限定センサを有するセンサ群を備え、一方の距離限定センサは前記帯状部材の接合部がオープン状態である時にON信号を出力し、他方の距離限定センサは前記帯状部材の接合部がラップ状態である時にON信号を出力する請求項1に記載の帯状部材の接合部検査方法。
  3. 前記接合部欠陥検出器が反射光量センサと距離限定センサを有するセンサ群を備え、前記反射光量センサは前記帯状部材の接合部がオープン状態である時にON信号を出力し、前記距離限定センサは前記帯状部材の接合部がラップ状態である時にON信号を出力する請求項1又は2に記載の帯状部材の接合部検査方法。
  4. 前記接合部欠陥検出器が一対の反射光量センサを有するセンサ群を備え、一方の反射光量センサは前記成形ドラムの表面を検出した時にON信号を出力し、他方の反射光量センサは前記成形ドラムのくし歯部を検出した時にON信号を出力する請求項1〜3のいずれか1項に記載の帯状部材の接合部検査方法。
  5. 前記一対の距離限定センサと前記一対の反射光量センサを有するセンサ群を幅方向に関して両サイドに一対、それぞれ幅方向に移動可能に設けて、前記帯状部材のサイド部を検査すると共に、前記反射光量センサと前記距離限定センサを有するセンサ群を幅方向に関して中央部分に設けて前記帯状部材の中央部分を検査する請求項4に記載の帯状部材の接合部検査方法。
  6. 前記距離限定センサと検査すべき前記帯状部材の表面との距離を一定に保つ定距離維持装置により、前記帯状部材の積層の進展に際して、前記距離限定センサと検査すべき前記帯状部材の表面との距離を一定に保つようにして、複数枚の順次積層される前記帯状部材の接合部を検出する請求項2〜5のいずれか1項に記載の帯状部材の接合部検査方法。
  7. タイヤ成形機の成形ドラムに帯状部材を巻き付ける工程における帯状部材の接合部検査装置であって、前記帯状部材の接合部の欠陥の有無の判定結果をONとOFFの2種の検出信号で出力する接合部欠陥検出器と、前記成形ドラムの回転角度を示す回転パルス信号を出力する回転角検出器と、AND回路と計数回路と比較回路を含む判定回路とを備えた帯状部材の接合部検査装置。
  8. 前記接合部欠陥検出器が、前記帯状部材の接合部の欠陥検出用に一対の距離限定センサを有するセンサ群を備えた請求項7に記載の帯状部材の接合部検査装置。
  9. 前記接合部欠陥検出器が、前記帯状部材の接合部の欠陥検出用に反射光量センサと距離限定センサを有するセンサ群を備えた請求項7又は8に記載の帯状部材の接合部検査装置。
  10. 前記接合部欠陥検出器が、前記成形ドラムの表面とくし歯接合部の検出用に一対の反射光量センサを有するセンサ群を備えた請求項7〜9のいずれか1項に記載の帯状部材の接合部検査装置。
  11. 前記帯状部材の積層の進展に際して、前記距離限定センサと検査すべき前記帯状部材の表面との距離を一定に保つ定距離維持装置を設けた請求項8〜10のいずれか1項に記載の帯状部材の接合部検査装置。
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