JP2002090306A - 表面検査装置の自己診断方法 - Google Patents

表面検査装置の自己診断方法

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JP2002090306A
JP2002090306A JP2000284239A JP2000284239A JP2002090306A JP 2002090306 A JP2002090306 A JP 2002090306A JP 2000284239 A JP2000284239 A JP 2000284239A JP 2000284239 A JP2000284239 A JP 2000284239A JP 2002090306 A JP2002090306 A JP 2002090306A
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Yasuo Kushida
靖夫 櫛田
Akira Kazama
彰 風間
Tsuneo Suyama
恒夫 陶山
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Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面検査装置の異常による欠陥の大量流出の防
止、あるいは欠陥の誤検による作業能率の低下の防止を
図る。 【解決手段】前記被検査体を前記表面検査装置にて検査
し、前記被検査体に設けられた人工欠陥の長さ、幅、面
積のうち少なくともひとつ以上を特徴量演算部203,
疵種判定部204及び疵程度判定部205で計測し、診
断部206で計測値と、被検査体に設けられた人工欠陥
の大きさの設定値とを比較することによって、前記表面
検査装置の異常を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば鋼板やアル
ミニウム等の帯状の被検査体表面の欠陥を光学的に検出
する表面検査装置の自己診断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】帯状の被検査体の表面検査装置として
は、レーザー光などの点状光源を回転多面鏡などにより
被検査体の搬送方向と垂直な方向(以下、幅方向と記
す)に移動させながら被検査体の表面を走査し、その反
射光をレンズなどで集光した後に光電子増倍管などの光
電素子で受光して、得られた信号を各種の信号処理によ
り疵の種別やその程度を判定する装置が知られている。
【0003】また、帯状光源から光を被検査体表面の幅
方向に照射し、その反射光をCCDアレイセンサ等の撮
像素子で受光して、上記と同様得られた信号から疵の種
別やその程度を判定する装置が知られており、金属板や
印刷紙、パルプ、不織布などの表面検査に広く使われて
いる。
【0004】ところで表面検査装置の検査性能は、光源
や受光器または光路上に存在するレンズ、ミラーなどの
位置ずれや汚れ、あるいは受光器の信号を信号処理部に
取り込む際の変換・入力部の特性変化や故障、信号処理
部での特性変化や設定不良、故障など種々の要因により
変化してしまう。したがって光学系から信号処理に至る
までの性能検査、校正は定期的に行われているのが普通
である。
【0005】一方表面検査装置は人間の目視検査では対
応できないような高速ラインにおける微小欠陥の検出が
可能であり、近年その重要性がますます高まってきてい
るが、それ故に表面検査装置に感度変化などの異常が発
生しても検査員がすぐには気づくことができず大量の欠
陥が流出したり、あるいは誤検出によってラインの作業
能率を著しく低下させてしまったりしてしまう。
【0006】表面検査装置の診断に関する文献として例
えば特開平11−132967号公報には、被検査体に
該被検査体を貫通する開口を設け、この開口における反
射光強度の大きさに基づいて表面検査装置の感度を確認
すると共に光学系の校正を行うものが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来法では以下のような問題点があった。 1)一般的な製造ラインにおいては多種多様な表面肌の
製品が製造されることが多いこと、照明光源は経時的に
劣化していくものが多いことから、通常被検査体の平均
受光レベルが一定となるよう受光感度が自動的に調整さ
れるのが一般的である。したがって、測定対象の絶対的
な信号強度を測定するだけでは装置の感度変化を知るこ
とはできず、また感度が自動調整される前の信号強度を
計測したのでは光源の劣化の度合いが大きく影響するた
め、光源の劣化度が調整可能な許容範囲であっても、異
常と認識されてしまう。
【0008】2)上記文献においては表面検査装置の分
解能が明記されていないが、例えば分解能が開口部の寸
法より十分小さい場合は、その反射光強度は0であり、
それ以外の場合は開口部周辺の地肌や、開口部の加工面
の粗さなどにより反射光強度は変化するため感度を安定
的に計測することはできない。
【0009】3)また上記文献には前項2)の問題を解
決するため被検査体と反射率の異なる支持材にて被検査
体を支持する技術が提案されているが、ここで提案され
ているような支持材では経年変化あるいは汚れなどによ
り反射率が変わるため、やはり感度を安定的に計測する
ことはできない。またこのような設備を設置することは
コスト的にも大きな負担となる。
【0010】本発明の目的は、表面検査装置の異常によ
る欠陥の大量流出の防止、あるいは欠陥の誤検による作
業能率の低下の防止を図りうる表面検査装置の自己診断
方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】[構成]本発明は、上記
目的を達成するために以下のように構成されている。
【0012】(1)本発明(請求項1)は、被検査体の
表面を検査し、その検出信号から疵の物理的な長さ,幅
及び面積の一つ以上の物理的な特徴量、及び該信号の物
性的な特徴量のうち少なくともひとつ以上の特徴量を検
出し、検出された特徴量から疵の種別及び程度の少なく
とも一方を判定する表面検査装置の検出能力の診断を行
う表面検査装置の自己診断方法において、該表面検査装
置の上流側にて被検査体に設定された大きさの人工欠陥
を設けるステップと、前記被検査体を前記表面検査装置
にて検査し、前記被検査体に設けられた人工欠陥の長
さ、幅、面積のうち少なくともひとつ以上を計測するス
テップと、計測された計測値と、前記人工欠陥の大きさ
の設定値とを比較することによって、前記表面検査装置
の異常を判定するステップとを含むことを特徴とする。
【0013】(2)本発明(請求項2)は、被検査体の
表面を検査し、その検出信号から疵の物理的な長さ,幅
及び面積の一つ以上の物理的な特徴量、及び該信号の物
性的な特徴量のうち少なくともひとつ以上の特徴量を検
出し、検出された特徴量から疵の種別及び程度の少なく
とも一方を判定する表面検査装置の検出能力の診断を行
う表面検査装置の自己診断方法において、該表面検査装
置の上流側にて被検査体の設定された位置に人工欠陥を
設けるステップと、前記被検査体を前記表面検査装置に
て検査し、前記被検査体に設けられた人工欠陥の該被検
査体端部からの距離を計測するステップと、計測された
距離と前記人工欠陥の位置の設定値とを比較することに
よって、前記表面検査装置の異常を判定するステップと
を含むことを特徴とする。
【0014】(3)本発明(請求項3)は、被検査体の
表面及び裏面のそれぞれの面を例えば撮像手段で検査
し、その検出信号から疵の物理的な長さ,幅及び面積の
一つ以上の物理的な特徴量、及び該信号の物性的な特徴
量のうち少なくともひとつ以上の特徴量を検出し、検出
された特徴量から疵の種別及び程度の少なくとも一方を
判定する表面検査装置の検出能力の診断を行う表面検査
装置の自己診断方法において、前記表面検査装置の上流
側にて被検査体の設定された位置に設定された大きさの
人工欠陥を設けるステップと、前記被検査体の表面及び
裏面をそれぞれ検査して、前記人工欠陥の幅、長さ、面
積、被検査体端部からの距離の少なくともひとつ以上を
計測するステップと、表面及び裏面でそれぞれ計測され
た計測値を比較することによって、前記表面検査装置の
異常を判定するステップとを含むことを特徴とする。
【0015】上記三つの発明に好ましい実施態様を以下
に記す。前記人工欠陥が表面検査装置を通過するタイミ
ングにて発せられる通過信号により表面検査装置の異常
の判定を行うこと。
【0016】[作用]本発明は、上記構成によって以下
の作用・効果を有する。位置或いは大きさが設定された
人工欠陥が設けられた被検査体を表面検査装置で検査
し、検査の結果得られた値と、設定値とを比較すること
によって、表面検査装置の異常の有無をオンラインにて
自動的に判断するようにしたので、表面検査装置の異常
による欠陥の大量流出を防止したり、あるいは欠陥の誤
検による作業能率の低下を防止したりすることができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下に図面
を参照して説明する。 [第1実施形態]以下、この発明に従う自己診断方法
を、鋼板の連続製造ラインに設置した表面検査装置を例
にとって説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に
係わる鋼板などの薄板を製造する連続製造ラインの概略
構成を示す図である。図1に示すように、上工程から送
られてきた各被検査体(コイル)100が払出機101
により連続的に払い出され、連続的にラインを通過させ
るため溶接機などの接合機102により接合される。そ
の後洗浄、焼鈍、各種表面処理あるいは圧延処理などに
より所定の性状を有する製品とするための各種プロセス
処理部103を通過した後、表面検査装置110により
表面の検査が行われる。表面検査装置110は、表画像
入力部112a及び裏画像入力部112bにより被検査
体の表面を撮像し、得られた撮像データを演算器111
で処理して検査を行う。検査後、切断機108により所
定の長さあるいは重量毎に切断され、巻取機109によ
ってコイル状に巻取られる。なお、表面検査は通常、ラ
イン内で発生する異常を検査するためラインの最終工程
近傍で行われることになる。
【0018】このような製造ラインにおいては、ライン
内でのコイルの位置を追跡するとともに、コイル替わり
において種々の製造条件を替えたりするためにコイル溶
接部の所定の位置に所定の大きさの開口穴をあけること
が一般的に行われている。なお通常、ライン内において
は、このような開口穴を検出するため、ライン内のいく
つかの場所に透過光式溶接穴検出器104などが設けら
れており、その検出信号はトラッキング装置106に入
力される。トラッキング装置106はこの信号とライン
の移動信号発生器105から出力される信号によりコイ
ルの接合部の位置を追跡すると共に、接合部の位置が所
定の場所に到達したタイミングで各種の機械設備、制御
装置や計測装置などに接合部通過信号を出力したりす
る。
【0019】またこのような製造ラインにおいてはライ
ンの製造を円滑に進めるためライン統括計算機107が
設置される場合があるが、この場合、ライン統括計算機
107には上記接合部の通過信号が順次入力され、所定
のタイミングで製造情報など各種の情報が種々の機器に
伝送されることも多い。表面検査装置110において
も、製造条件により表面の状態が変化することがあるた
め、必要な情報が適宜ライン統括計算機107から伝送
され、これにより検査条件を変更したりする。
【0020】次に、表面検査装置の構成及び動作につい
て図2を用いて説明する。図2は、本発明の第1の実施
形態に係わる表面検査装置の概略構成を示す構成図であ
る。
【0021】図2に示すように、画像入力部112で得
られた被検査体の表面像(アナログ信号)は、表面像か
ら疵候補を選ぶ画像処理部201に対して出力される。
画像入力部112(112a,b)は、CCDカメラや
フォトマル(光電子増倍管)などの画像撮像手段と、こ
れらの画像撮像手段に被検査体表面からの光を導くため
のレンズ、ミラーや光学的な補正を行うためのフィルタ
などから構成される。また、画像処理部201は、アナ
ログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器など
の入力部、入力された信号に対して地合の影響を除くた
めのシェーディング補正など各種補正処理や空間フィル
タなどの前処理部分、得られた画像から2値以上にクラ
ス分けするn値化や所定の閾値により疵候補を抽出す
る。被検査体のエッジ部を含めて検査を行う場合、通常
エッジ部は不均一面であるため、エッジ部をマスクした
り、処理を替えたりする必要がある。このため、被検査
体のエッジ位置を検出する必要があるが、このエッジ位
置検出もこの画像処理部201で行われる。画像処理部
201は、抽出された疵候補の位置及び情報を記憶部2
02に格納する。
【0022】特徴量演算部203は、記憶部202に格
納された疵候補のデータを読み出し、読み出した疵候補
データから画像処理部で得られた疵候補の長さや幅、面
積などを演算する。演算された各疵候補の長さや幅、面
積などは、各疵候補のデータに追加して記憶部202に
格納する。
【0023】疵種判定部204は、記憶部202に格納
された疵候補データを読み出し、読み出された疵候補の
長さや幅、面積情報から所定のアルゴリズムによって疵
種別を判定する。疵程度判定部205は、記憶部202
に格納された疵候補データを読み出し、読み出された特
徴量演算部203で得られた特徴量や疵種判定部で得ら
れた疵種別から疵の程度を判定する。疵種判定部204
及び疵程度判定部205で判定された疵種及び疵程度が
出力部207に入力されている。出力部207は、得ら
れた疵種別、疵程度などをCRTなどのモニター、プリ
ンタ、ランプ,ブザーなどのアナンシェータに出力す
る。そして、診断部206は、記憶部202に格納され
た疵候補データを読み出し、読み出された開口穴の長
さ、幅、面積から装置の異常判定を行う。
【0024】次に、判定部206での異常判定について
図3を参照して説明する。先ず、被検査体に対して被検
査体の特定の位置に特定の大きさの人工欠陥を作成する
(ステップS1)。本実施形態では、被検査体の特定の
位置に設けられた人工欠陥を用いて自己診断を行うが、
上記で説明した溶接部トラッキング用の開口穴はその使
用目的から、常に溶接部から所定の距離で、かつ被検査
体の幅方向に対して決められた位置にあけられており、
本発明を実施するために必要な、「該表面検査装置の上
流側にて被検査体の所定の位置に位置に特定の人工欠陥
を設ける」という条件を満たしているため、本発明では
この溶接部トラッキング用の開口穴を人工欠陥として用
いて自己診断を行う例について説明する。
【0025】先ず、開口穴の長さ、幅、面積をそれぞ
れ、L1,W1,S1とする。一方、開口穴の寸法はあら
かじめわかっているので、既知の開口孔の長さ、幅、面
積をそれぞれL0,W0,S0とする。また、表面検査装
置で計測される開口穴の長さ、幅、面積の誤差として許
容される値をLa,Wa,Saとする。なおこの値は表面
検査装置の分解能や、開口面の状態による計測誤差を考
慮して、正常な状態の表面検査装置で計測したときの実
測値などから決定する。
【0026】ここで、 |L1−L0|≦La…(1) |W1−W0|≦Wa…(2) |S1−S0|≦Sa…(3) が成立するとき、表面検査装置は正常と判定する。なお
ここで(1)式が成立しない場合は、信号取り込みタイ
ミング(サンプリングスタートトリガ)の異常、画像処
理装置の処理遅れや故障などによるデータ抜け、感度低
下などが考えられる。また、(2)式が成立しないとき
はサンプリングクロックの異常など画像入力装置の故
障、感度低下などが考えられる。(3)式が成立しない
場合は上記(1),(2)式またはそれらの複合要因が
原因として考えられる。
【0027】本実施形態のように、特定の位置に特定の
大きさの人工欠陥を設け、検出された人工欠陥の大きさ
と、既知の値とを比較することによって、表面検査装置
を容易に検査することができる。
【0028】[第2の実施形態]次に開口の位置を計測
する場合の異常判定方法について説明する。装置構成
は、第1実施形態に示した装置と同様なので図示を省略
する。
【0029】上記で説明したように表面検査装置におい
て、被検査体のエッジ部を含めて検査を行う場合、被検
査体のエッジ位置を検出する必要があるが、このエッジ
位置と、疵の位置の相対的な位置関係から、被検査体の
エッジからの疵位置を求めることができる。
【0030】一方、製造ラインにおいては操業の安定を
図るなど種々の理由により帯状体は中央揃えまたはエッ
ジ揃えでラインを通板させる。従って溶接部などに人為
的にあける開口も帯状体の中央またはエッジからの距離
を一定とするのは容易である。また、上述したように表
面検査装置においてはその製造条件に応じて検査条件を
変更するため所定のタイミングで上位のライン統括計算
機から製造条件が伝送される。したがって通板される帯
状体の幅を知ることも容易にできる。
【0031】これらにより帯状体にあけられた開口の、
エッジからの位置はあらかじめわかる。既知のエッジか
らの開口の距離をP0とする。また、表面検査装置によ
って計測された開口のエッジからの距離をP1とする。
表面検査装置の分解能、エッジ検出誤差、開口があげら
れる位置の誤差等を考慮した許容値をPaとすると |P1−P0|≦Pa…(4) が成立するとき表面検査装置は正常と判断する。
【0032】ここで(4)式が成立しない場合は、サン
プリングクロックの異常など画像入力装置の故障、感度
低下、あるいはエッジ検出回路の異常などが考えられ
る。
【0033】本実施形態のように、特定の位置に特定の
大きさの人工欠陥を設け、検出された人工欠陥の位置
と、既知の値とを比較することによって、表面検査装置
を容易に検査することができる。
【0034】[第3の実施形態]また製品によっては表
裏共に欠陥の有無を検出しなければならないことも多い
が、このような場合は一般的に表裏にそれぞれ画像入力
部が設置される。この場合、表裏それぞれにおいて上記
で述べた自己診断方法を使用することは有効であるが、
表裏それぞれの画像入力部で検出した開口の位置を比較
することによっても表面検査装置の異常を判定すること
ができる。
【0035】ここで、表画像入力部により検出した開口
の長さ、幅、面積、エッジからの距離をそれぞれ、
1,W1,S1,P1、裏画像入力部で検出した開口の長
さ、幅、面積、エッジからの距離をそれぞれ、L2
2,S2,P2とする。また、それぞれを表裏で計測し
たときの誤差として許容される値をLb,Wb,Sb,Pb
とすると、 |L1−L2|≦Lb…(5) |W1−W2|≦Wb…(6) |S1−S2|≦Sb…(7) |P1−P2|≦Pb…(8) が成立するとき表面検査装置は正常と判断する。
【0036】このようにすると、例えば何らかの理由で
開口の寸法やエッジからの位置が変化した場合であって
も、誤って表面検査異常と診断することを防止すること
もできる。
【0037】本実施形態のように、特定の位置に特定の
大きさの人工欠陥を設け、検出された人工欠陥の位置,
大きさと、既知の値とを比較することによって、表面検
査装置を容易に検査することができる。
【0038】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。例えば、ラインのトラッキング装置か
らの溶接部通過信号により自己診断を行うようにすれ
ば、誤って自己診断を行い誤判定することを防止するこ
とができる。また、人工欠陥として溶接部トラッキング
用の開口穴を用いる例について説明したが、人工欠陥と
してはこれに限らず、被検査体の特定の位置に特定の寸
法でかつ特定の性質を持つ欠陥を設ければよいので、例
えば機械的に線状疵を設けたり、あるいはポンチなどを
用いて点状の欠陥を設けたりしても良い。
【0039】その他、本発明は、その要旨を逸脱しない
範囲で、種々変形して実施することが可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、位
置或いは大きさが設定された人工欠陥が設けられた被検
査体を表面検査装置で検査し、検査の結果得られた値
と、設定値とを比較することによって、表面検査装置の
異常の有無をオンラインにて自動的に判断するようにし
たので、表面検査装置の異常による欠陥の大量流出を防
止したり、あるいは欠陥の誤検による作業能率の低下を
防止したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる鋼板などの薄
板を製造する連続製造ラインの概略構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係わる表面検査装置
の概略構成を示す図。
【符号の説明】
101…払出機 102…接合機 103…種プロセス処理部 104…透過光式溶接穴検出器 105…移動信号発生器 106…トラッキング装置 107…ライン統括計算機 108…切断機 109…巻取機 110…表面検査装置 111…演算器 112…画像入力部 201…画像処理部 202…記憶部 203…特徴量演算部 204…疵種判定部 205…疵程度判定部 206…診断部 207…出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 陶山 恒夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 2G051 AA37 AB01 AB02 AB07 AC01 CA03 CA04 CA07 DA01 DA06 EA11 EA12 EA14 EB01 EB02 EC01 EC05 ED03 FA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検査体の表面を検査し、その検出信号か
    ら疵の物理的な長さ,幅及び面積の一つ以上の物理的な
    特徴量、及び該信号の物性的な特徴量のうち少なくとも
    ひとつ以上の特徴量を検出し、検出された特徴量から疵
    の種別及び程度の少なくとも一方を判定する表面検査装
    置の検出能力の診断を行う表面検査装置の自己診断方法
    において、 該表面検査装置の上流側にて被検査体に設定された大き
    さの人工欠陥を設けるステップと、 前記被検査体を前記表面検査装置にて検査し、前記被検
    査体に設けられた人工欠陥の長さ、幅、面積のうち少な
    くともひとつ以上を計測するステップと、 計測された計測値と、前記人工欠陥の大きさの設定値と
    を比較することによって、前記表面検査装置の異常を判
    定するステップとを含むことを特徴とする表面検査装置
    の自己診断方法。
  2. 【請求項2】被検査体の表面を検査し、その検出信号か
    ら疵の物理的な長さ,幅及び面積の一つ以上の物理的な
    特徴量、及び該信号の物性的な特徴量のうち少なくとも
    ひとつ以上の特徴量を検出し、検出された特徴量から疵
    の種別及び程度の少なくとも一方を判定する表面検査装
    置の検出能力の診断を行う表面検査装置の自己診断方法
    において、 該表面検査装置の上流側にて被検査体の設定された位置
    に人工欠陥を設けるステップと、 前記被検査体を前記表面検査装置にて検査し、前記被検
    査体に設けられた人工欠陥の該被検査体端部からの距離
    を計測するステップと、 計測された距離と前記人工欠陥の位置の設定値とを比較
    することによって、前記表面検査装置の異常を判定する
    ステップとを含むことを特徴とする表面検査装置の自己
    診断方法。
  3. 【請求項3】被検査体の表面及び裏面それぞれの面を検
    査し、その検出信号から疵の物理的な長さ,幅及び面積
    の一つ以上の物理的な特徴量、及び該信号の物性的な特
    徴量のうち少なくともひとつ以上の特徴量を検出し、検
    出された特徴量から疵の種別及び程度の少なくとも一方
    を判定する表面検査装置の検出能力の診断を行う表面検
    査装置の自己診断方法において、 前記表面検査装置の上流側にて被検査体の設定された位
    置に設定された大きさの人工欠陥を設けるステップと、 前記被検査体の表面及び裏面をそれぞれ検査して、前記
    人工欠陥の幅、長さ、面積、被検査体端部からの距離の
    少なくともひとつ以上を計測するステップと、 表面及び裏面でそれぞれ計測された計測値を比較するこ
    とによって、前記表面検査装置の異常を判定するステッ
    プとを含むことを特徴とする表面検査装置の自己診断方
    法。
  4. 【請求項4】前記人工欠陥が表面検査装置を通過するタ
    イミングにて発せられる通過信号により表面検査装置の
    異常の判定を行うことを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の表面検査装置の自己診断方法。
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JP2007333731A (ja) * 2006-05-18 2007-12-27 Nippon Steel Corp 表面検査システム及び表面検査システムの検査性能の診断方法
JP2007333732A (ja) * 2006-05-18 2007-12-27 Nippon Steel Corp 表面検査システム及び表面検査システムの検査性能の診断方法
JP2009068880A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Hitachi Information & Control Solutions Ltd 診断装置、診断方法、および検査装置
CN109100428A (zh) * 2018-09-18 2018-12-28 广东核电合营有限公司 一种核安全3级hdpe管道模拟孔洞缺陷的制备方法

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