JP3376805B2 - ブーツバンドの周長測定装置 - Google Patents

ブーツバンドの周長測定装置

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JP3376805B2 JP05696896A JP5696896A JP3376805B2 JP 3376805 B2 JP3376805 B2 JP 3376805B2 JP 05696896 A JP05696896 A JP 05696896A JP 5696896 A JP5696896 A JP 5696896A JP 3376805 B2 JP3376805 B2 JP 3376805B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用ド
ライブシャフトの等速ジョイントを保護するために設け
られたゴム製ブーツを固定するためのブーツバンドにお
いて、組み付け状態でのブーツバンドの円周長さ(以
下、円周とも言う)を測定するブーツバンドの周長測定
装置、及び、得られたブーツバンドの周長からブーツバ
ンドの締め付け品質を検査するブーツバンドの検査装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のドライブシャフトに代表される
ように、自動車や各種産業機械の動力伝達機構には等速
ジョイントが用いられており、かかる等速ジョイントに
は、防水や防塵を目的としてゴム製の蛇腹状ブーツが装
着され、金属製ブーツバンドによって固定されている。
【0003】従来のブーツバンドは、ステンレス鋼製の
閉環状バンドであって、これを予め等速ジョイントの軸
部に通しておき、ブーツの外周から手作業によって締め
付けるようにしていたが、締め付ける前に予めブーツバ
ンドを等速ジョイントの軸部に通しておく必要があるこ
とや、ブーツバンドを交換する際には等速ジョイントを
分解する必要があるため、所定の長さに切断されたバン
ドをブーツに巻き付け、その両端の重ね合わせ部をシリ
ーズスポット溶接法又はインダイレクトスポット溶接法
によって接合する方法も提案されている(例えば、特開
平4−171,305号公報又は特開平4−171,3
06号公報参照)。
【0004】この種のブーツバンドの締め付け品質は、
等速ジョイントの防水性及び防塵性に影響を与えること
から、ブーツバンドの周長の測定及び検査が行われてい
る。従来では、製造ロット単位で幾つかの等速ジョイン
トを抜き取り、締め付けられたブーツバンドを切断し、
これを平面的に伸ばし、この状態でブーツバンドの周長
が測定されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来のブーツバンドの周長測定方法及び検査方法では、製
造ロット単位の抜き取り検査であるため、ブーツバンド
の締め付け品質を全数保証することができないという問
題があった。
【0006】これに加え、従来のブーツバンドの周長測
定方法及び検査方法では、ブーツバンドを切断して検査
が行われるので、その切断箇所でカッターの厚み分だけ
ブーツバンドが短くなり、測定周長にこの分の誤差が生
じるという問題があった。また、リング状に締め付けら
れたブーツバンドを強制的に平面状に伸ばす際にも、切
断されたブーツバンドは剛性があり完全に平面状にはな
らないので、測定周長にこの分の誤差が生じるという問
題があった。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、全数測定及び検査が可能
で、測定誤差もきわめて小さいブーツバンドの周長測定
装置及びブーツバンドの検査装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】上記目的を達成するために、請求項1記載
の本発明のブーツバンドの周長測定装置は、ブーツのバ
ンド溝に巻き付けられたブーツバンドにより前記ブーツ
が装着された被装着物を第1の定位置に支持するととも
に前記被装着物を前記ブーツバンドの巻き付け方向に回
転させる回転支持手段と、任意の第2の定位置から前記
ブーツ表面までの距離、及び前記第2の定位置から前記
ブーツバンド表面までの距離を測定する距離測定手段
と、前記被装着物の回転中心に沿って前記距離測定手段
又は前記被装着物の少なくとも一方を移動させる移動手
段と、前記移動手段により前記距離測定手段又は前記被
装着物の少なくとも一方を移動させながら、前記距離測
定手段により前記ブーツ表面までの距離を測定し、当該
距離に基づいて前記バンド溝の段差を検出し、前記移動
手段により前記距離測定手段又は前記被装着物の少なく
とも一方を前記段差の検出位置から前記回転中心に沿っ
て所定の距離を移動させた後に前記距離測定手段にて前
記ブーツバンド表面までの距離を測定し、前記距離測定
手段により得られた距離と、前記第1の定位置及び前記
第2の定位置間の距離との差からブーツバンドの半径を
演算すると共にこの半径から当該ブーツバンドの周長を
演算する演算手段と、を有することを特徴とする。この
請求項記載の本発明のブーツバンドの周長測定装置で
は、ブーツバンドを締め付けた状態で距離測定手段によ
り当該ブーツバンドの半径を測定し、演算手段により測
定された半径から周長を演算するので、ブーツバンドを
破壊する必要がない。したがって、全数測定が可能とな
る。また、ブーツバンドを締め付けた状態のままで測定
が行われるので、切断したり、平面的に伸ばす際の測定
誤差が皆無となり、測定値の精度が向上する。さらに、
回転支持手段により被装着物を回転させながら半径を測
定するので、ブーツバンドが真円でなくても測定値の平
均値を採用することで真円誤差が打ち消され、測定精度
が向上する。また、ブーツバンドの周長測定に際して、
距離測定手段及び演算手段が、ブーツ溝の段差を検出し
てブーツバンドの装着位置を検出するので、ブーツバン
ドの周長測定の自動化率を高めることができる。
【0013】上記目的を達成するために、請求項2記載
の本発明のブーツバンドの周長測定装置は、前記第2の
定位置から前記ブーツバンド表面までの距離を測定する
にあたり、前記ブーツバンドの幅方向の中心を測定する
ことを特徴とする。この請求項2記載の本発明のブーツ
バンドの周長測定装置では、ブーツバンドの幅方向の中
心を測定するので、ブーツバンドがテーパコーン状に締
め付けられていたとしても、その平均値を測定すること
となり、正確な測定を行うことができる。
【0014】一方、請求項記載の本発明のブーツバン
ドの検査装置は、ブーツのバンド溝に巻き付けられたブ
ーツバンドにより前記ブーツが装着された被装着物を第
1の定位置に支持するとともに前記被装着物を前記ブー
ツバンドの巻き付け方向に回転させる回転支持手段と、
任意の第2の定位置から前記ブーツ表面までの距離、及
び前記第2の定位置から前記ブーツバンド表面までの距
離を測定する距離測定手段と、前記被装着物の回転中心
に沿って前記距離測定手段又は前記被装着物の少なくと
も一方を移動させる移動手段と、前記移動手段により前
記距離測定手段又は前記被装着物の少なくとも一方を移
動させながら、前記距離測定手段により前記ブーツ表面
までの距離を測定し、当該距離に基づいて前記バンド溝
の段差を検出し、前記移動手段により前記距離測定手段
又は前記被装着物の少なくとも一方を前記段差の検出位
置から前記回転中心に沿って所定の距離を移動させた後
に前記距離測定手段にて前記ブーツバンド表面までの距
離を測定し、前記距離測定手段により得られた距離と、
前記第1の定位置及び前記第2の定位置間の距離との差
からブーツバンドの半径を演算すると共にこの半径から
当該ブーツバンドの周長を演算する演算手段と、を有す
るブーツバンドの周長測定装置を備え、前記周長測定装
置で得られたブーツバンドの周長が、予め定められた基
準範囲であるか否かにより、前記ブーツバンドの締め付
け品質の良否を判定することを特徴とする。この請求項
記載の本発明のブーツバンドの検査装置では、ブーツ
バンドを締め付けた状態で距離測定手段により当該ブー
ツバンドの半径を測定し、演算手段により測定された半
径から周長を演算するブーツバンドの周長測定装置によ
り得られたブーツバンドの周長が予め決められた基準範
囲であるかどうかを判定し、これによってブーツバンド
の締め付け品質の良否を判定するので、全数測定が可能
で測定精度も高くなり、検査精度の向上が期待できる。
また、ブーツバンドの周長測定に際して、距離測定手段
及び演算手段が、ブーツ溝の段差を検出してブーツバン
ドの装着位置を検出するので、ブーツバンドの周長測定
の自動化率を高めることができる。
【0015】また、請求項記載の本発明のブーツバン
ドの検査装置は、前記第2の定位置から前記ブーツバン
ド表面までの距離を測定するにあたり、前記ブーツバン
ドの幅方向の中心を測定することを特徴とする。この請
求項4記載の本発明のブーツバンドの検査装置では、ブ
ーツバンドの幅方向の中心を測定するので、ブーツバン
ドがテーパコーン状に締め付けられていたとしても、そ
の平均値を測定することとなり、正確な測定を行うこと
ができる。
【0016】上記請求項1乃至記載の本発明におい
て、対象となるブーツバンドの締め付け方法は特に限定
されず、所定長に切断されたブーツバンドをブーツに巻
き付け、ブーツバンドの重ね合わせ部をダイレクトスポ
ット溶接法、シリーズスポット溶接法又はインダイレク
トスポット溶接法により接合することができる。また、
予め掌合された閉環状バンドをブーツに取り付けたのち
バンド直径を縮径させるワンタッチ式ブーツバンドも適
用することができる。
【0017】また、上記請求項1乃至記載の本発明に
おいて、被装着物を回転させる場合の回転角度は特に限
定されず、好ましくは少なくとも1回転、より好ましく
は数回転以上行われるが、1回以下であっても測定する
ことは可能である。回転角度を大きくすることで測定値
の誤差が緩和され、測定精度が向上する。
【0018】
【発明の効果】請求項1記載の本発明のブーツバンドの
周長測定装置によれば、全数測定が可能となり、しかも
測定精度が著しく向上する。また、ブーツバンドの周長
測定に際して、距離測定手段及び演算手段が、ブーツ溝
の段差を検出してブーツバンドの装着位置を検出するの
で、ブーツバンドの周長測定の自動化率を高めることが
できる。
【0019】また、請求項2記載の本発明のブーツバン
ドの周長測定装置によれば、上記請求項1記載の発明に
係る効果に加え、ブーツバンドがテーパコーン状に締め
付けられていたとしても、正確な測定を行うことができ
る。
【0020】一方、請求項3記載の本発明のブーツバン
ドの検査装置によれば、全数測定が可能で測定精度も高
くなるので、検査精度の向上が期待でき、ブーツバンド
の締め付け品質の信頼性が向上する。また、ブーツバン
ドの周長測定に際して、距離測定手段及び演算手段が、
ブーツ溝の段差を検出してブーツバンドの装着位置を検
出するので、ブーツバンドの周長測定の自動化率を高め
ることができる。
【0021】また、請求項4記載の本発明のブーツバン
ドの検査装置によれば、上記請求項3記載の発明に係る
効果に加え、ブーツバンドがテーパコーン状に締め付け
られていたとしても、正確な測定を行うことができる。
【0022】
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明のブーツバンドの検査
装置の実施形態を示す構成図、図2は同実施形態の作用
を説明するための概念図、図3は同実施形態に係るブー
ツバンドの締め付け方法を示す断面図、図4は図3の正
面図、図5は本発明に係るブーツが装着された等速ジョ
イントを示す正面図、図6は本発明のブーツバンドの検
査方法の実施形態を示す拡大断面図である。
【0024】まず、本実施形態で測定及び検査される対
象は、自動車用ドライブシャフトに用いられている等速
ジョイントJであって、図5に示すように、この等速ジ
ョイントJには、ジョイント部への水や塵埃の侵入を防
止するためのブーツBが装着されている。このブーツB
は、一方の大径部B1 が等速ジョイントJの外輪J1
装着され、他方の小径部B2 が内輪のシャフトJ2 に装
着され、等速ジョイントJの両シャフトJ2 ,J3 の揺
動に追従可能なように大径部B1 と小径部B2との間に
は蛇腹部B3 が形成されている。このようなブーツB
は、ゴムを射出成形することにより又は合成樹脂をブロ
ー成形することにより成形されるが、大径部B1 及び小
径部B2 それぞれにおける等速ジョイントJとの密着性
を高めるために、これら大径部B1と小径部B2は、そ
れぞれブーツバンド1により等速ジョイントJの外輪J
2 及びシャフトJ2 に締め付けられている。
【0025】本実施形態のブーツバンド1は、所定長に
切断されたステンレス製帯状鋼板をダイレクトスポット
溶接することにより取り付けられる。すなわち、まず図
外のバンド供給装置にて所定長に切断された帯状鋼板
が、図3に示すクランパ60に、当該クランパ60のク
ランパアーム64a,66a,68aが開いた状態でセ
ットされる。これと相前後して、この帯状鋼板がブーツ
Bに巻き付けられる前に、バックプレート電極62bが
ブーツBのバンド溝B4上にセットされる。そして、ク
ランパ60の第1シリンダ64bの作動によって、一対
の第1クランパアーム64a,64aがブーツバンド1
をブーツBのバンド溝B4 に押し付けるとともに、当該
ブーツバンド1はバンド溝B4 にその半周分だけ巻き付
けられ、締め付けられる。
【0026】続いて、第2シリンダ66b、次いで第3
シリンダ68bの作動によって、第2クランパアーム6
6a及び第3クランパアーム68aがこの順序でブーツ
バンド1をクランプして締め付け、当該ブーツバンド1
の両端部はバックプレート電極62b上に重ね合わされ
る。そして、この状態で可動電極62aが前進作動し、
ブーツBのバンド溝B4 に巻き付けられたブーツバンド
1の重ね合わせ部1aに圧接されたのち、両電極62
a,62b間に電流が供給されることにより、重ね合わ
せ部1aがダイレクトスポット溶接される。
【0027】この種の等速ジョイントJにおいて、上述
したブーツバンド1の締め付けが緩いと、ブーツBの大
径部B1 と等速ジョイントJの外輪J1 又はブーツBの
小径部B2 と等速ジョイントJの内輪のシャフトJ2
の密着性が弱くなり、水や塵埃等がブーツBの内部に侵
入するおそれがある。また、逆にブーツバンド1の締め
付けが強すぎると、ブーツBの大径部B1 又は小径部B
2 が疲労劣化するおそれもある。このため、本実施形態
では、かかるブーツバンド1の締め付け状態をインライ
ンで全数検査することとしている。
【0028】特に本実施形態では、等速ジョイントJを
回転させながらブーツバンド1の半径を実測し、この実
測値からブーツバンド1の周長を演算により求め、この
周長が基準範囲に入っているかどうかを判定する。得ら
れたブーツバンド1の周長が規格よりも長い場合には、
ブーツバンド1の締め付けが緩すぎるか或いはブーツバ
ンド1が不適切に接合されていると判断でき、逆にブー
ツバンド1の周長が規格よりも短い場合には、ブーツバ
ンド1の締め付けが強すぎるか或いはブーツバンド1が
装着されていないと判断できるからである。
【0029】すなわち、図1に示すように、本実施形態
のブーツバンドの検査装置は、ブーツBが装着された等
速ジョイントJを位置決めして支持し、これを回転させ
るコレクトチャック10と、このコレクトチャック10
に支持された等速ジョイントJの外部から目的とする位
置までの距離を測定するレーザ変位センサ20と、レー
ザ変位センサ20、及びコレクトチャック10の回転角
度を検出するエンコーダ12からの出力信号を取り込
み、所定の演算を実行するコンピュータとを有してい
る。
【0030】コレクトチャック10は、等速ジョイント
Jの両端のシャフトJ2 ,J3 を把持し、図外の駆動部
により回転中心C1 (第1の定位置)を中心に等速ジョ
イントJを回転させる。また、コレクトチャック10に
取り付けられたエンコーダ12は、当該コレクトチャッ
ク10の回転角度、すなわち等速ジョイントJの回転角
度を検出し、このアナログ信号を所定の時間間隔でコン
ピュータ30に出力する。なお、エンコーダ12が設け
られているのでコレクトチャック10の回転速度は特に
限定されないが、コレクトチャック10の回転速度を定
速にして測定時間により等速ジョイントの回転角度を演
算することで、エンコーダ12を省略することも可能で
ある。
【0031】レーザ変位センサ20は、コレクトチャッ
ク10の回転中心C1 から既知の距離Lだけ離れた第2
の定位置C2 に設けられ、さらにコレクトチャック10
に支持された等速ジョイントJに対して、回転中心C1
に平行に移動可能に設けられている。そして、このレー
ザ変位センサ20は、レーザ光が照射された物体までの
距離をアナログ信号でコンピュータ30に送出する。な
お、本発明では、レーザ変位センサ20と等速ジョイン
トJが回転中心C1 に沿って相対的に移動可能であれば
よいので、レーザ変位センサ20を固定し、コレクトチ
ャック10を可動とすることもできる。また、図1には
ブーツBの大径部B1 及び小径部B2 の両方にレーザ変
位センサ20,20が設けられているが、一つのレーザ
変位センサ20を移動させることで大径部B1 と小径部
2 との測定を共用しても良い。
【0032】コンピュータ30は、レーザ変位センサ2
0からのアナログ信号及びエンコーダ12からのアナロ
グ信号を取り込み、演算及び判定を行ったのち、ディス
プレイ50に検査結果などの各種情報を出力する。具体
的には、レーザ変位センサ20及びエンコーダ12から
のアナログ信号を入力する入力ポートと、これらのアナ
ログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
入力又は出力されるデータを一時的に記憶するRAM
と、演算プログラムが記録されたROMと、RAMから
のデータをROMから読み出された演算プログラムに基
づいて処理するCPUとから構成されている。また、コ
ンピュータ30へ情報を入力するためにキーボード40
が設けられている。
【0033】次に操作手順を説明する。まず最初に、図
1に示すように、ブーツバンド1によりブーツBが装着
された状態の等速ジョイントJをコレクトチャック10
に取り付ける。次に、この等速ジョイントJに対してレ
ーザ変位センサ20を相対的に回転中心C1 に沿って移
動させながら、当該レーザ変位センサ20からの信号を
コンピュータ30に取り込み、図2に点線Gで示すブー
ツBのバンド溝B4 の段差Dを検出する。これによりブ
ーツバンド1の装着位置を検出することができる。な
お、このバンド溝B4 の段差Dは、他方の段差であって
も良い。
【0034】次に、このバンド溝Bの段差位置から
回転中心C に沿ってレーザ変位センサ20を僅かに移
動させ、図2に一点鎖線Fで示すようにレーザ光がブー
ツバンド1の幅方向の中心に照射される位置で停止させ
る。このようにレーザ光をブーツバンド1の幅方向の中
心に照射させるのは、以下の理由による。すなわち、図
6に示すように、ブーツバンド1は、装着状態によって
はいわゆるテーパコーン状になる場合も考えられ、この
ときブーツバンド1の端部を測定すると測定値が実際よ
り大きくなるか或いは小さくなる。このため、本実施形
態では、ブーツバンド1の幅方向の中心で測定すること
により、最も適切な距離、ひいては半径を求めることと
している。
【0035】このようにしてレーザ変位センサ20の位
置が決まると、次にコレクトチャック10を回転させる
ことにより等速ジョイントJを1回転させる。回転角度
はエンコーダ12により検出する。ただし、1回転以上
であっても、或いは1回転未満であっても良い。
【0036】この等速ジョイントJが1回転している間
に、レーザ変位センサ20からのアナログ信号を所定の
時間間隔でコンピュータ30に取り込み、その平均値を
求める。ここで求められた平均値は、図2に示すレーザ
変位センサ20とブーツバンド1の表面との間の距離L
1 である。次に、レーザ変位センサ20と回転中心C1
との間の距離Lは既知であるので、L−L1 を演算して
ブーツバンド1の平均半径R1 を求め、これに2πを乗
じることによりブーツバンド1の周長を求める。
【0037】このようにしてブーツバンド1の周長が装
着状態で求められると、コンピュータ30において、こ
の周長が、予め入力されているブーツバンド1の周長の
基準範囲内に入っているかどうかを判定し、その結果を
ディスプレイ50に表示する。なお、ブーツBの小径部
2 に取り付けられたブーツバンド1の周長についても
同様の操作が同時に或いはこれと相前後して行われる。
【0038】これにより、ブーツバンド1の周長がイン
ラインで全数かつ短時間で測定することができ、同時に
この周長に基づいてブーツバンド1の締め付け状態を高
精度で検査することができる。
【0039】以上の実施形態では、ブーツバンド1の周
長から当該ブーツバンド1の装着状態の良否を判定した
が、本発明においては、上記実施形態に代わり若しくは
上記実施形態に加えて、ブーツBの厚さを測定すること
によりブーツBと等速ジョイントJとの圧着性を直接判
定することもできる。
【0040】すなわち、図2において、等速ジョイント
Jを回転させながら、レーザ変位センサ20によりブー
ツBのバンド溝B4 までの距離の平均値LB を求め、さ
らに等速ジョイントJを回転させながら、レーザ変位セ
ンサ20により外輪J1 までの距離の平均値LJ を求め
る。この測定は、エンコーダ12からの回転角度を基準
に、バンド溝B4 までの距離と外輪J1 までの距離とが
同位相で測定されるように行う。
【0041】そして、得られた距離の平均値LB ,LJ
の差LJ −LB をコンピュータ30で演算し、これによ
りブーツBの厚さが求められる。ゴムなどの弾性体から
なるブーツBの厚さは、締め付けが緩いと厚くなり、締
め付けが強すぎると薄くなるので、このブーツBの厚さ
J −LB が、基準範囲に入っているかどうかを判定
し、基準範囲から外れている場合には不良品である旨を
ディスプレイ50に表示する。このようにしても、ブー
ツバンドの締め付け状態をインラインで、全数かつ短時
間で、しかも高精度で検査することができる。
【0042】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【0043】例えば、ブーツの厚さを測定する際に、図
2に示すようにブーツBまでの距離の平均値LB に基づ
いてブーツBの半径の平均値RB を演算し、また外輪J
1 までの距離の平均値LJ に基づいて外輪J1 の半径の
平均値RJ を演算し、これら半径の平均値の差RB −R
J からブーツBの厚さを求めることもできる。
【0044】また、本発明のブーツバンドの周長測定装
置及びブーツバンドの検査装置は、ブーツバンド1の組
立装置に組み込んで、ブーツバンド1の組み付けを行っ
た直後に検査するように構成しても良い。この場合、ブ
ーツバンドの組付装置で用いられるレーザ変位センサや
コントローラとの共用化が図れ、装置の小型化及びコス
トダウンが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブーツバンドの検査装置の実施形態を
示す構成図である。
【図2】本発明のブーツバンドの検査装置の作用を説明
するための概念図である。
【図3】本発明に係るブーツバンドの締め付け方法を示
す断面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】本発明に係るブーツが装着された等速ジョイン
トを示す正面図である。
【図6】本発明のブーツバンドの検査方法の実施形態を
示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1…ブーツバンド 1a…重ね合わせ部 10…コレクトチャック(回転支持手段) 12…エンコーダ 20…レーザ変位センサ(距離測定手段) 30…コンピュータ(演算手段) 50…ディスプレイ J…等速ジョイント(被装着物) B…ブーツ L…レーザセンサと等速ジョイント回転中心との距離
(第1の定位置及び第2の定位置間の距離) L1…レーザセンサとブーツバンド表面との距離(第2
の定位置からブーツバンド表面までの距離) R1…ブーツバンドの半径

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブーツのバンド溝に巻き付けられたブー
    ツバンドにより前記ブーツが装着された被装着物を第1
    の定位置に支持するとともに前記被装着物を前記ブーツ
    バンドの巻き付け方向に回転させる回転支持手段と、 任意の第2の定位置から前記ブーツ表面までの距離、及
    び前記第2の定位置から前記ブーツバンド表面までの距
    を測定する距離測定手段と、前記被装着物の回転中心に沿って前記距離測定手段又は
    前記被装着物の少なくとも一方を移動させる移動手段
    と、 前記移動手段により前記距離測定手段又は前記被装着物
    の少なくとも一方を移動させながら、前記距離測定手段
    により前記ブーツ表面までの距離を測定し、当該距離に
    基づいて前記バンド溝の段差を検出し、 前記移動手段により前記距離測定手段又は前記被装着物
    の少なくとも一方を前記段差の検出位置から前記回転中
    心に沿って所定の距離を移動させた後に前記距離測定手
    段にて前記ブーツバンド表面までの距離を測定し、 前記
    距離測定手段により得られた距離と、前記第1の定位置
    及び前記第2の定位置間の距離との差からブーツバンド
    の半径を演算すると共にこの半径から当該ブーツバンド
    の周長を演算する演算手段と、を有することを特徴とす
    るブーツバンドの周長測定装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の定位置から前記ブーツバンド
    表面までの距離を測定するにあたり、前記ブーツバンド
    の幅方向の中心を測定することを特徴とする請求項1記
    載のブーツバンドの周長測定装置
  3. 【請求項3】 ブーツのバンド溝に巻き付けられたブー
    ツバンドにより前記ブーツが装着された被装着物を第1
    の定位置に支持するとともに前記被装着物を前記ブーツ
    バンドの巻き付け方向に回転させる回転支持手段と、 任意の第2の定位置から前記ブーツ表面までの距離、及
    び前記第2の定位置から前記ブーツバンド表面までの距
    離を測定する距離測定手段と、 前記被装着物の回転中心に沿って前記距離測定手段又は
    前記被装着物の少なくとも一方を移動させる移動手段
    と、 前記移動手段により前記距離測定手段又は前記被装着物
    の少なくとも一方を移動させながら、前記距離測定手段
    により前記ブーツ表面までの距離を測定し、当 該距離に
    基づいて前記バンド溝の段差を検出し、 前記移動手段により前記距離測定手段又は前記被装着物
    の少なくとも一方を前記段差の検出位置から前記回転中
    心に沿って所定の距離を移動させた後に前記距離測定手
    段にて前記ブーツバンド表面までの距離を測定し、前記
    距離測定手段により得られた距離と、前記第1の定位置
    及び前記第2の定位置間の距離との差からブーツバンド
    の半径を演算すると共にこの半径から当該ブーツバンド
    の周長を演算する演算手段と、を有するブーツバンドの
    周長測定装置を備え、 前記 周長測定装置で得られたブーツバンドの周長が、予
    め定められた基準範囲であるか否かにより、前記ブーツ
    バンドの締め付け品質の良否を判定することを特徴とす
    るブーツバンドの検査装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の定位置から前記ブーツバンド
    表面までの距離を測定するにあたり、前記ブーツバンド
    の幅方向の中心を測定することを特徴とする請求項3記
    載のブーツバンドの検査装置。
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