JP4039737B2 - 増幅器及びサンプルアンドホールド回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、増幅器及びサンプルアンドホールド回路に関し、特に、入出力回路に多用されるサンプルホールド回路の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、時間とともに変化しているアナログ信号のある時点の電圧を保持するために、サンプルアンドホールド回路が用いられている。
図3において符号100は、従来技術のサンプルアンドホールド回路であり、前段のアナログ信号出力回路181と、後段の信号処理回路、例えばA/Dコンバータ182との間に配置されている。
【0003】
このサンプルアンドホールド回路100は、サンプリングスイッチ111、112と、入力切換スイッチ113、114と、コンデンサ121、122とを2個ずつ有し、オペアンプ110を1個有している。
【0004】
オペアンプ110は、非反転入力端子T111と反転入力端子T112と出力端子T113とを有し、反転入力端子T112は出力端子T113に接続され、出力端子T113はサンプルアンドホールド回路100の出力端子T102に接続されている。
【0005】
またコンデンサ121、122の一端はともに接地電位Vssに接続されており、各コンデンサ121、122の他端と、アナログ信号出力回路181の出力端子T101との間には、サンプリングスイッチ111、112がそれぞれ接続されている。また、各コンデンサ121、122の他端と、非反転入力端子T111との間には、入力切換スイッチ113、114がそれぞれ接続されている。
【0006】
このようなサンプルアンドホールド回路100は、その動作にあたって下記のようなA相、B相なる2つの状態を有するものとする。
A相は、サンプリングスイッチ111と入力切換スイッチ114と(一方の組)がオン状態にあり、サンプリングスイッチ112と入力切換スイッチ113と(他方の組)がオフ状態にあり、一方のコンデンサ121がアナログ信号出力回路181の出力端子T101と接続され、かつ他方のコンデンサ122が非反転入力端子T111に接続されている状態である。
【0007】
このA相では出力端子T101に接続されたコンデンサ121が充電される。他方、非反転入力端子T111に接続されたコンデンサ122の電圧が、非反転入力端子T111からオペアンプ110に入力される。オペアンプ110の反転入力端子T112は出力端子T113に接続されており、オペアンプ110はボルテージフォロワ動作をしているので、出力端子T113(出力端子T102)からは、非反転入力端子T111に入力される電圧が出力されて、A/Dコンバータ182に入力される。
【0008】
このとき、非反転入力端子T111に接続されたコンデンサ122は、アナログ信号出力回路181とは切り離されており、非反転入力端子T111に入力される後述のアナログ信号Vinbは、刻々と変化するアナログ信号Vinとは無関係に、一定電圧を維持する。
【0009】
これに対し、B相は、A相とは逆のコンデンサが非反転入力端子T111、出力端子T101に接続された状態であり、A相でオン状態であったサンプリングスイッチ111と入力切換スイッチ114とがオフ状態、A相でオフ状態であったサンプリングスイッチ112と入力切換スイッチ113がオン状態にある場合である。
【0010】
このB相でも、出力端子T101に接続されたコンデンサ122が充電され、非反転入力端子T111に接続されたコンデンサ121の電圧が、非反転入力端子T111からオペアンプ110に入力される。B相においてもオペアンプ110はボルテージフォロワ動作をしているので、出力端子T113(出力端子T102)からは非反転入力端子T111に接続されたコンデンサ121の電圧がA/Dコンバータ182に入力される。このときも、非反転入力端子T111に接続されたコンデンサ121は、一定電圧を維持する。
【0011】
図3に示すサンプルアンドホールド回路100は、上記のA相とB相とを交互に繰り返すように動作しており、A相で一方のコンデンサ121を充電している間に、他方のコンデンサ122の電圧を出力し、B相でそのコンデンサ122を充電している間に、A相で充電したコンデンサ121の電圧を出力することができる。
【0012】
しかしながら、上記のサンプルアンドホールド回路100では、A相とB相との間が切り換わる時に、非反転入力端子T111に接続されるコンデンサ121、122が切り換わるために、各コンデンサ121、122が異なる電圧で充電されている場合、オペアンプ110内部で非反転入力端子T111に接続された入力トランジスタの入力端子の電位が振られてしまう。
【0013】
電位が振られる際に、コンデンサ121又は122と、オペアンプ110内部の寄生容量との間で充放電がなされ、その結果、コンデンサ121、122の電圧が変化し、オペアンプ110から正確な電圧が出力されなくなってしまう。
【0014】
そこで、このような不具合を解決すべく、2つのオペアンプ131、132を用いた図4に示すようなサンプルアンドホールド回路が考えられている。
図4で符号101はサンプルアンドホールド回路であり、アナログ信号出力回路183と、後段のA/Dコンバータ184との間に配置されている。
【0015】
このサンプルホールド回路101は、サンプリングスイッチ141、142と、入力切換スイッチ143、144と、コンデンサ151、152と、オペアンプ131、132とを2個ずつ有している。
【0016】
このサンプルホールド回路101は、各サンプリングスイッチ141、142がアナログ信号出力回路183の出力端子T200と、2個のコンデンサ151、152の一端との間にそれぞれ接続されており、また、各コンデンサ151、152の他端は接地されている。それらの構成は図3のサンプルアンドホールド回路100と同じであるが、このサンプルアンドホールド回路101では、各オペアンプ131、132の非反転入力端子T211、T214には、各コンデンサ121、122の一端が直結されており、他方、それらの出力端子T213、T216は、それぞれ入力切換スイッチ143、144を介して、サンプルアンドホールド回路101全体の出力端子T201に接続されている。
【0017】
その動作については図3のサンプルホールド回路100と同様であって、前述のようなA相、B相の2つの状態を有し、A相では一方のコンデンサ151がアナログ信号出力回路183の出力端子T200と接続されてこのコンデンサ151に充電がなされている間に、他方のコンデンサ152が出力端子T200と切り離された状態で、その電圧がオペアンプ132に入力され、サンプルアンドホールド回路101の出力端子T201から出力されるように動作する。
【0018】
他方、B相では、A相で充電されていたコンデンサ151が出力端子T200と切り離され、コンデンサ151の電圧が、ボルテージフォロワ動作をするオペアンプ131を介して出力端子T201から出力されるとともに、A相で出力端子T200と切り離されていたコンデンサ152が出力端子T200と接続されて充電がなされるように動作する。そして、上記のA相とB相とを交互に繰り返すように動作することにより、A相で一方のコンデンサ151を充電している間に、他方のコンデンサ152の電圧を出力し、B相では、逆にそのコンデンサ152を充電している間に、A相で充電したコンデンサ151の電圧を出力することができる。
【0019】
かかるサンプルアンドホールド回路101では、各非反転入力端子T211、T214が、常時コンデンサ151、152のそれぞれに接続されているので、A相とB相との間が切り換わる時でも、非反転入力端子T211、T214に接続されるコンデンサ151、152が切り換わることはないため、非反転入力端子T211、T214に接続された入力トランジスタの入力端子の電位も振られない。従って、電位が振られることで生じる図3のサンプルアンドホールド回路100で生じていた不具合を防止できる。
【0020】
しかしながら、図4のサンプルアンドホールド回路101では、2個のオペアンプ131、132を必要とするので、回路サイズが大きくなって半導体チップの面積が増大してしまい、また、消費電流が増大してしまうという問題がある。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の技術の課題を解決するために創作されたものであり、その目的は、サンプルホールドの精度が高く、かつ素子数や消費電力が少なくなるサンプルアンドホールド回路を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、第1の入力端子に接続されている第1の副増幅回路と、第2の入力端子に接続されている第2の副増幅回路と、第3の入力端子に接続されている主増幅回路と、上記第1及び第2の副増幅回路と上記主増幅回路との間に配置されている切換回路と、を有し、上記切換回路の切り換え動作により上記第1の副増幅回路と上記主増幅回路又は上記第2の副増幅回路と上記主増幅回路とにより差動増幅回路が構成される増幅器であって、上記各増幅回路は入力トランジスタと当該入力トランジスタの負荷トランジスタとをそれぞれ有し、上記切換回路の切り換え動作により上記主増幅回路の負荷トランジスタと上記第1の副増幅回路の負荷トランジスタ又は上記第2の副増幅回路の負荷トランジスタとでカレントミラー回路が構成され、上記第1又は第2の副増幅回路の負荷トランジスタは、上記切換回路の切り換え動作により、上記主増幅回路の負荷トランジスタとカレントミラー回路を構成しない場合にはダイオード接続となるように構成されている増幅器である。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の増幅器であって、出力端子に接続された増幅回路を更に有し、上記切換回路の切り換え動作により上記第1の副増幅回路又は上記第2の副増幅回路と上記増幅回路とが接続される。
【0024】
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の増幅器であって、上記第1又は第2の入力端子が上記差動増幅回路の非反転入力端子として機能し、上記第3の入力端子が上記差動増幅回路の反転入力端子として機能する。
【0025】
請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3に記載の増幅器であって、上記第1及び第2の副増幅回路、並びに上記主増幅回路のそれぞれが電流源を有する。
【0026】
請求項5記載の発明は、請求項1、2、3又は4に規定された増幅器と、上記第1の入力端子に接続された第1のコンデンサと、上記第2の入力端子に接続された第2のコンデンサとを有するサンプルアンドホールド回路である。
【0027】
本発明の増幅器は、切換回路により、主増幅回路は第1又は第2の副増幅回路のいずれか一方と差動増幅回路を構成できるように構成されており、例えば、第1の副増幅回路と主増幅回路とで差動増幅回路を構成して所定の差動増幅動作を行ったのちに、第2の副増幅回路と主増幅回路とで差動増幅回路を構成して所定の差動増幅動作を行うというように、2種類の差動増幅動作を行うことができる。
【0028】
一般に、差動増幅回路は、電圧増幅回路等で構成された2つの増幅回路が対になることにより構成されるため、2種類の差動増幅動作をするために2つの差動増幅回路を設けると合計4個の増幅回路が必要となるが、本発明の増幅器では、3個の増幅回路で2種類の差動増幅動作を行うことができるので、増幅回路を1個減らすことができる。従って、回路構成に必要な素子数を少なくし、回路の形成面積を小さくすることができる。
【0029】
また、増幅回路が1個減ることにより、増幅回路の駆動に必要な電流(特に差動増幅回路を構成する場合には一定電流)の消費も減るので、消費電力の低減が可能になる。
【0030】
さらに、切換回路により、差動増幅回路の後段に、例えば電流増幅回路等のような増幅回路を接続できる構成としてもよく、第1又は第2の入力端子が非反転入力端子として機能し、第3の入力端子が反転入力端子として機能するようにし、さらに出力端子が主増幅回路(第3の入力端子)に対して帰還するように構成して、2入力のボルテージフォロワ動作をするようにしてもよい。
【0031】
また、差動増幅回路の一対の負荷をトランジスタで構成する場合(以下、このトランジスタを負荷トランジスタと称する)、一方の負荷トランジスタをダイオード接続にし、他方の負荷トランジスタとともにカレントミラー回路を構成させて一対の入力トランジスタにそれぞれ接続させるのが一般的であるが、本発明のように、各負荷トランジスタの入出力端子(例えばMOSトランジスタの場合はゲート端子とソース端子、バイポーラトランジスタの場合はベース端子とコレクタ端子)の間にそれぞれスイッチを設けておくなどして、入出力端子間を短絡させられるようにしておくと、一方の負荷トランジスタを短絡し、他方の負荷トランジスタを短絡しないようにすることができる。
【0032】
このようにすると、短絡された側の負荷トランジスタはダイオード接続に、短絡されない側の負荷トランジスタは非ダイオード接続になるので、これらの負荷トランジスタを対にすることで、差動増幅回路の負荷として一般的に用いられるカレントミラー回路を構成することができる。
【0033】
さらに、第1、第2の副増幅回路においては、負荷トランジスタをダイオード接続にも非ダイオード接続にもできるように構成されており、各々には定電流が供給されるように構成されているので、差動増幅回路を構成しない側の副増幅回路(例えば第1の副増幅回路と主増幅回路とが差動増幅回路を構成しているときには第2の副増幅回路)の負荷トランジスタをダイオード接続にすることにより、ダイオード接続にされた負荷トランジスタを負荷とする入力トランジスタに定電流を流し続けることができる。
【0034】
差動増幅回路の動作中に、差動増幅回路を構成しない側の副増幅回路に一定電流が供給されていないときには、その後この電圧増幅回路が主増幅回路と対になって差動増幅回路を構成する動作に切り替わる時に、急激に電流が電圧増幅回路内に流れて、回路内の各動作点における電位が急激に変動して動作が不安定になり、出力電位が変動するという不具合が生じることがあり得るが、本発明の増幅器では、上述のように差動増幅回路を構成しない側の副増幅回路にも定電流を供給することで、かかる副増幅回路内の電位状態を、差動増幅回路を構成している副増幅回路とほぼ同等の電位状態とすることができる。
【0035】
従って、差動増幅動作の切り換え時に電位変動が生じ、切り換え後に構成された差動増幅回路の内部電位が不安定になることを防止することができる。
さらに、本発明のサンプルアンドホールド回路は、本発明の増幅器と、第1の入力端子に接続された第1のコンデンサと、第2の入力端子に接続された第2のコンデンサとを有する。
【0036】
このため、第1の副増幅回路と主増幅回路とで差動増幅回路を構成し、負帰還をかけた時には、第1のコンデンサに現れる電圧を増幅して出力し(第1のホールド動作)、これとともにアナログ信号によって第2のコンデンサに充電(第1のサンプリング動作)することができる。
【0037】
又、第2の副増幅回路と主増幅回路とで差動増幅回路を構成し、負帰還をかけた時には、第2のコンデンサに現れる電圧を増幅して出力し(第2のホールド動作)、これとともにアナログ信号によって第1のコンデンサに充電(第2のサンプリング動作)することができるので、2個のコンデンサについて、一方のコンデンサについてサンプリング動作を行なっている間に他方のコンデンサについてホールド動作を行なうことができるので、交互にサンプリング動作、ホールド動作を繰り返すことにより、ホールド動作を連続的に行うことができる。
また、本発明の増幅器を用いることにより、2個の差動増幅回路を用いた場合よりも消費電力を少なくでき、回路面積を小さくすることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本実施形態のサンプルアンドホールド回路について説明する。
【0039】
図1(a)において、符号1は液晶表示装置に用いられるサンプルアンドホールド回路である。サンプルアンドホールド回路1の前段には、アナログ信号出力回路81が接続され、後段には、A/Dコンバータ82が接続されている。
【0040】
サンプルアンドホールド回路1は、増幅器70と、出力端子T0とを1個ずつ有し、サンプリングスイッチ31、32と、コンデンサ51、52とを2個ずつ有している。
【0041】
アナログ信号出力回路81は、その出力に出力端子T1を有する。この出力端子T1と、一端がともに接地電位Vssに接続されたコンデンサ51、52の他端との間には、サンプリングスイッチ31、32がそれぞれ接続されている。
【0042】
そしてこれらのサンプリングスイッチ31、32は、いずれか一方がオンすることにより、オンした側のサンプリングスイッチ31、32に接続されたコンデンサ51、52を、アナログ信号出力回路81が出力する電圧で充電できるように構成されている。
【0043】
増幅器70は、第1、第2の入力端子T11、T12と、第1、第2の副増幅回路11、12と、主増幅回路13と、電流増幅回路14(後段の回路)と、定電流回路61〜63と、切換回路15と、出力端子T0とを有している。
【0044】
第1、第2の副増幅回路11、12と主増幅回路13とは、pチャネルMOSトランジスタからなる入力トランジスタ21、23、25をそれぞれ1個ずつ有している。また、第1、第2の副増幅回路11、12と主増幅回路13とは、nチャネルMOSトランジスタからなる負荷トランジスタ22、24、26をそれぞれ1個ずつ有している。入力トランジスタ21、23、25のそれぞれには、nチャネルMOSトランジスタからなる負荷トランジスタ22、24、26がそれぞれ直列接続されている。
【0045】
第1、第2の副増幅回路11、12の入力トランジスタ21、23のゲートは、それぞれ第1、第2の入力端子T11、T12に接続されており、第1、第2の入力端子T11、T12は、コンデンサ51、52にそれぞれ接続されている。そして、各コンデンサ51、52の電圧が、常時第1、第2の副増幅回路11、12の入力トランジスタ21、23のゲートに入力されるように構成されている。
【0046】
これらの各入力トランジスタ21、23、25のソースは、定電流回路61、62、63にそれぞれ接続されている。そして、各定電流回路61、62、63から入力トランジスタ21、23、25のソースへと定電流が供給されることにより、第1、第2の入力端子T11、T12及び出力端子T0の電圧を、それぞれ電圧増幅するように構成されている。
【0047】
さらに、主増幅回路13の入力トランジスタ25のゲートは、出力端子T0に接続されており、出力端子T0からの出力される電圧が、主増幅回路13に帰還されるように構成されている。
【0048】
また、短絡スイッチ41、42は、第1、第2の副増幅回路11、12の負荷トランジスタ22、24のドレイン−ゲート間にそれぞれ接続されており、短絡スイッチ41、42をオン状態にすることにより、負荷トランジスタ22、24のそれぞれをダイオード接続して、負荷トランジスタ22、24のそれぞれに電流を流すことができるように構成されている。主増幅回路13にはこのような短絡スイッチは設けられていないが、主増幅回路13の負荷トランジスタ26のドレイン−ゲート間は常時短絡され、ダイオード接続になっている。
【0049】
電流増幅回路14は、定電流回路64と、これに直列接続されているnチャネルMOSトランジスタからなる出力トランジスタ27とを有している。この出力トランジスタ27は、定電流回路64から供給される定電流によって動作し、ゲートに入力される電圧を電流増幅して出力端子T0からA/Dコンバータ82に出力できるように構成されている。
【0050】
切換回路15は、アナログスイッチ等で構成される負荷接続スイッチ43、44と、入力接続スイッチ45、46と、出力接続スイッチ47、48とを2個ずつ有し、不図示の外部信号によってそれぞれがオン/オフするように構成されている。
【0051】
負荷接続スイッチ43、44は、負荷トランジスタ22、24のゲートと、負荷トランジスタ26のゲートとの間にそれぞれ接続されており、負荷トランジスタ22、24のいずれか一方のゲートを主増幅回路13の負荷トランジスタ26のゲートに接続するように構成されている。
【0052】
入力接続スイッチ45、46は、入力トランジスタ21、23のソースと、入力トランジスタ25のソースとの間にそれぞれ接続されており、入力トランジスタ21、23のいずれか一方のソースを入力トランジスタ25のソースに接続するように構成されている。
【0053】
出力接続スイッチ47、48は、入力トランジスタ21、23のドレインと、出力トランジスタ27のゲートとの間にそれぞれ接続されており、入力トランジスタ21、23のいずれか一方のドレインを出力トランジスタ27のゲートに接続するように構成されている。
【0054】
上記のスイッチ41〜48のうち、短絡スイッチ41、42、負荷接続スイッチ43、44はともにnチャネルMOSトランジスタから構成され、入力接続スイッチ45、46はともにpチャネルMOSトランジスタから構成される。また、2個の出力接続スイッチ47、48はCMOS回路により構成されている。これらのスイッチ41〜48のサイズは、いずれもオペアンプを構成するトランジスタのサイズと比べて充分に小さい。
【0055】
サンプルアンドホールド回路1の出力端子T0は、A/Dコンバータ82の入力に接続されている。そして、出力端子Toから出力された信号は、A/Dコンバータ82に入力され、該A/Dコンバータ82によってディジタル信号に変換され、そのディジタル信号により、液晶表示パネルが駆動されるように構成されている。
【0056】
図1(a)に示す本実施形態のサンプルアンドホールド回路1は、アナログ信号81から出力されるアナログ信号VinをサンプルホールドしてA/Dコンバータ82に出力するにあたって、図2(a)に示すような接続状態のA相と、図2(b)に示すような接続状態のB相の2つの状態があるものとする。
【0057】
A相では、サンプリングスイッチ31と短絡スイッチ41とがオン状態であり、サンプリングスイッチ32と短絡スイッチ42とがオフ状態になっている。また、切換回路15内では、負荷接続スイッチ43、入力接続スイッチ45、出力接続スイッチ48がオン状態になり、他方の負荷接続スイッチ44、入力接続スイッチ46、出力接続スイッチ47がオフ状態になっている。
【0058】
このように各スイッチのオン/オフ状態を規定することで、第1の入力端子T11が出力端子T1に接続されており、第2の入力端子T12がアナログ信号出力回路81の出力端子T1から切り離されている。そして、第1の副増幅回路11に設けられた負荷トランジスタ22はダイオード接続されており、第2の副増幅回路12に設けられた負荷トランジスタ24は非ダイオード接続されている。
【0059】
また、第2の副増幅回路12に設けられた入力トランジスタ23のソースと、主増幅回路13の入力トランジスタ25のソースとは接続されており、第2の副増幅回路12に設けられた負荷トランジスタ24のゲートと、主増幅回路13の負荷トランジスタ26のゲートとは接続されている。
【0060】
さらに、第2の副増幅回路12に設けられた負荷トランジスタ24のドレインと、出力トランジスタ27のゲートとが接続されている。
このときは、第2の副増幅回路12と、主増幅回路13と、電流増幅回路14によって、符号71で示すオペアンプが構成されることになる。
【0061】
ここで、第2の副増幅回路12に信号を入力した場合、入力トランジスタ23によって反転された後に、出力トランジスタ27によって再度反転されて出力端子Toから出力される。従って、第2の副増幅回路12に入力される信号は、同極性で出力されるので、第2の副増幅回路12側が非反転入力となり、主増幅回路13側が反転入力になる。
【0062】
このように反転入力側には負帰還がかけられており、オペアンプ71はボルテージフォロワ動作をしている。従って、A相では、第2の副増幅回路12に接続されたコンデンサ52の電圧がオペアンプ71から出力され、後段のA/Dコンバータ82へと出力される。
【0063】
このとき、第2の副増幅回路12側は、アナログ信号出力回路81から切り離されているので、アナログ信号Vinが変動しても、オペアンプ71から出力される電圧は、一定電圧を保持する(A相でのホールド動作)。
【0064】
他方、第1の副増幅回路11側では、その入力トランジスタ21のゲートに接続されたコンデンサ51は、アナログ信号出力回路81の出力端子T1に接続されているので、A相ではそのコンデンサ51がアナログ信号出力回路81の出力電圧で充電される(A相でのサンプル動作)。
【0065】
このとき、第1の副増幅回路11は差動増幅回路を構成していないが、この第1の副増幅回路11の負荷トランジスタ22はダイオード接続されており、第1の副増幅回路11に設けられた入力トランジスタ21には、定電流回路61から供給される一定電流が流れている。この一定電流は、第2の副増幅回路12や主増幅回路13に供給されるのとほぼ同じ大きさの電流である。
【0066】
以上ではA相について説明したが、以下でもう一つの状態であるB相について説明する。このB相は、図2(b)に示すように、第1、第2の入力端子T11、T12がそれぞれコンデンサ51、52に接続された状態にある点や、出力端子T0がA/Dコンバータ82に直結された状態である点ではA相と同じ接続状態であるが、このB相では、A相でオン状態にあったサンプリングスイッチ31と短絡スイッチ41とをオフ状態にし、A相でオフ状態にあったサンプリングスイッチ32と短絡スイッチ42とをオン状態にしている。
【0067】
そして、A相でオン状態にあった負荷接続スイッチ43、入力接続スイッチ45、出力接続スイッチ48がオフ状態になり、A相でオフ状態にあった負荷接続スイッチ44、入力接続スイッチ46、出力接続スイッチ47がオン状態になっている。
【0068】
すなわち、A相でアナログ信号出力回路81の出力端子T1に接続されていなかったコンデンサ52が出力端子T1に接続されており、A相で出力端子T1に接続されていたコンデンサ51が出力端子T1から切り離されている。
【0069】
また、第2の副増幅回路11が主増幅回路13から切り離されており、第1の副増幅回路11と主増幅回路13とが接続されているとともに第1の副増幅回路11が電流増幅回路14に接続されている。
【0070】
さらに、ダイオード接続していた第1の副増幅回路11の負荷トランジスタ22が非ダイオード接続されており、非ダイオード接続していた第2の副増幅回路12の負荷トランジスタ24がダイオード接続されている。
このときは、第1の副増幅回路11と、主増幅回路13と、電流増幅回路14によって、符号72で示すオペアンプが構成されることになる。
【0071】
ここで、第1の副増幅回路11に信号を入力した場合、入力トランジスタ21によって反転された後に、出力トランジスタ27によって再度反転されて出力端子Toから出力される。従って、第1の副増幅回路11に入力される信号は同極性で出力されるので、第1の副増幅回路11側が非反転入力となり、主増幅回路13側が反転入力になる。
【0072】
このように反転入力側には負帰還がかけられており、オペアンプ72はボルテージフォロワ動作をしている。従って、B相では、第1の副増幅回路11に接続されたコンデンサ52の電圧がオペアンプ72から出力され、後段のA/Dコンバータ82へと出力される。
【0073】
このとき、第1の副増幅回路11側は、アナログ信号出力回路81から切り離されているので、アナログ信号Vinが変動しても、オペアンプ72から出力される電圧は、一定電圧を保持する(B相でのホールド動作)。
【0074】
他方、第2の副増幅回路12側では、その入力トランジスタ23のゲートに接続されたコンデンサ52は、アナログ信号出力回路81の出力端子T1に接続されているので、B相ではそのコンデンサ52がアナログ信号出力回路81の出力電圧で充電される(B相でのサンプル動作)。
【0075】
このとき、第2の副増幅回路12は差動増幅回路を構成していないが、この第2の副増幅回路12に設けられた負荷トランジスタ24はダイオード接続されて
おり、第2の副増幅回路12に設けられた入力トランジスタ23には、定電流回路62から供給される一定電流が流れている。この一定電流は、このB相で第1の副増幅回路11や主増幅回路13に供給されているのとほぼ同じ大きさの電流である。
【0076】
本実施形態のサンプルアンドホールド回路1は、上述のA相、B相を交互に繰り返すように動作しており、A相で一方のコンデンサ51を充電している間に、他方のコンデンサ52の電圧を出力し、B相でそのコンデンサ52を充電している間に、A相で充電したコンデンサ51の電圧を出力することができる。
【0077】
一例として、A相ではアナログ信号出力回路81からアナログ電圧Vinaが、B相ではアナログ電圧Vinbが、それぞれ出力されたものとすると、図1(b)に示すように、時刻t5〜時刻t9の間には、時刻t2〜時刻t3の間(A相)にコンデンサ51に充電されたアナログ電圧Vinaを出力し、時刻t9以降では時刻t6〜時刻t7の間(B相)でコンデンサ52に充電されたアナログ電圧Vinbを出力することができるので、サンプルアンドホールド動作を連続的に行うことができる。
【0078】
以上説明したように、本実施形態のサンプルアンドホールド回路1は、切換回路15内のスイッチ43〜48のオン/オフ状態を切り換えるとともに、短絡スイッチ41、42のオン/オフ状態を切り換えることにより、1つの増幅器70について、A相では第2の副増幅回路12と主増幅回路13と電流増幅回路14とでA相のオペアンプ71を構成することができ、B相では第1の副増幅回路11と主増幅回路13と電流増幅回路14とでB相のオペアンプ72を構成することができるというように、2種類のオペアンプ71、72を構成することができる。
【0079】
1個の差動増幅回路について通常2つの電圧増幅回路が必要なので、2種類の差動増幅動作をするために2つの差動増幅回路を設けた場合には合計4個の電圧増幅回路が必要になるが、本実施形態の増幅器70では3個の電圧増幅回路で2種類のオペアンプ71、72を得ることができるので、電圧増幅回路を1個省略することができ、その分回路面積を小さくすることができる。
【0080】
また、2種類の差動増幅動作を行うために差動増幅回路を2個用いた場合に、i1なる一定電流を1個の差動増幅回路に供給して動作させる場合には、2個の定電流回路が必要になるため、合計2i1の電流が流れることになる。
【0081】
本実施形態の増幅器70では、上述したようにA相、B相とで2種類の差動増幅動作を行うことができる。そして、2種類の差動増幅動作を行うために差動増幅回路を2個用いた場合と同じように、1個の差動増幅回路についてi1なる一定電流を供給して動作させようとするときには、定電流回路61〜63から第1、第2の副増幅回路11、12及び主増幅回路13のそれぞれにi1/2なる大きさの一定電流を供給すれば、第1、第2の副増幅回路11、12のいずれかと主増幅回路13との対で構成される1個の差動増幅回路にi1なる大きさの一定電流が供給される。
【0082】
このとき、差動増幅回路を構成しない側の第1、第2の副増幅回路11、12にもi1/2なる大きさの定電流が供給されるので、本実施形態の増幅器70では常時合計3i1/2なる大きさの電流が流れる。これは、2個の差動増幅回路を用いた場合に必要な電流の大きさ2i1よりも小さいので、同じ電流供給条件で2個の差動増幅回路を用いたときに比して電流消費を少なくし、消費電力を減らすことができることがわかる。
【0083】
さらに、本実施形態では、第1、第2の入力端子T11、T12にはそれぞれコンデンサ51、52が直結されており、A相からB相へ、あるいはB相からA相へと回路状態を切換える時には、図3のサンプルアンドホールド回路100のように、第1、第2の入力端子T11、T12の電位が振られることはないので、第1、第2の副増幅回路11、12内の寄生容量へ充放電がなされ、オペアンプ131、132の出力電位が変動してしまうといった、図3のサンプルアンドホールド回路100で生じていた問題も生じなくて済む。
【0084】
また、本実施形態では、A相で第1の副増幅回路11に設けられた負荷トランジスタ22はダイオード接続されているので、この第1の副増幅回路11に設けられた入力トランジスタ21や負荷トランジスタ22には、第2の副増幅回路12や主増幅回路13に供給されるのと同じ大きさの一定電流が定電流回路61から供給される。
【0085】
一方、B相では、第1の副増幅回路11は主増幅回路13や電流増幅回路14とでオペアンプ72を構成しているので、第1の副増幅回路11の入力トランジスタ21や負荷トランジスタ22には、A相で流れていたのとほぼ同じ大きさの電流が流れる。
【0086】
このように、A相、B相のいずれにおいても、第1の副増幅回路11内にはほぼ同じ大きさの電流が流れるので、第1の副増幅回路11内の各動作点の電位はA相でもB相でもほとんど変化せず、ほぼ同じ電位状態が実現できる。
【0087】
従って、A相、B相の間の切換え時に、急激な電位変動が生じることがないので、かかる電位変動によって、コンデンサ51と第1の副増幅回路11内の寄生容量との間に充放電がなされ、コンデンサ51の電圧が変動してしまい、オペアンプ71の出力電圧が変動してしまうという出力精度の低下を防止することができる。ここでは第1の副増幅回路11について説明したが、このことは、第2の副増幅回路12についても、同様である。
【0088】
下記の表1に、図1(a)に示す本実施形態のサンプルアンドホールド回路1と、従来の図3に示すサンプルアンドホールド回路100、図4に示すサンプルアンドホールド回路101とのそれぞれについて、消費電流、素子数、充放電用のコンデンサの容量及びオフセット電圧について比較した結果を示す。
【0089】
表1において、符号LS,MS,SSは、各々のサンプルアンドホールド回路に設けられ、回路状態を切り換えるのに必要な切換スイッチの数をそれぞれ示している。このうち符号LSは大きいサイズの切換スイッチの数を、符号MSは中程度の大きさの切換スイッチの数を、符号SSは、小さいサイズの切換スイッチの数をそれぞれ示している。そしてCHは、充放電用のコンデンサの容量を示す。
【0090】
また、オペアンプ素子数とは、サンプルアンドホールド回路の有するオペアンプを実際に構成するために必要なトランジスタの総数を示す。
さらに、消費電流とは、全てのサンプルアンドホールド回路100、101、1について、オペアンプの有する差動増幅回路に1個の差動増幅回路の動作中i1なる大きさの一定電流が一律に供給され、差動増幅回路の後段の電流増幅回路にはi2なる大きさの一定電流が一律に供給されるものとしたときの消費電流を示している。
【0091】
また、オフセット電圧とは、5Vのアナログ電圧を各サンプルアンドホールド回路100、101、1に入力させたとき、実際に出力される電圧値と入力電圧との誤差電圧を示している。
【0092】
【表1】
【0093】
上記の表1では、図3のサンプルアンドホールド回路100については、充放電用のコンデンサの容量CHが0.1pFのものと、50pFのものとの2種類について示している。図4のサンプルアンドホールド回路101及び本実施形態の図1(a)に示すサンプルアンドホールド回路1については充放電用のコンデンサの容量CHが0.1pFのものについて示している。
【0094】
この表1をみると、図3のサンプルアンドホールド回路100で充放電用のコンデンサの容量CHが0.1pFのものについては、オペアンプが1個で足りるためオペアンプを構成するトランジスタの数は少なくて済み、また、LSが0であるため大きなサイズの切換スイッチも不要なので、回路面積も比較的少なくて済む。
【0095】
また、オペアンプが1個で済むので消費電流もi1+i2と少ないという利点があることがわかるものの、このときのオフセット電圧は897mVというあまりに大きな値になってしまい、実用不可能であったということがわかる。
【0096】
かかるオフセット電圧を低減するためには、充放電用のコンデンサの容量を大きくすることで対処できるので、表1には、サンプルアンドホールド回路100において充放電用のコンデンサの容量を50pFにしたものを示してある。このときにはオフセット電圧は2.4mVとなり、充放電用のコンデンサの容量CHが0.1pFのものに比してはかなり低減がなされたが、まだ充分とはいえない。
【0097】
これに対し、図4のサンプルアンドホールド回路101では、充放電用のコンデンサCHが0.1pFのものについても、オフセット電圧を0.4mVという実用上問題ない程度にまで低減することができたが、図4に示す2個の入力切換スイッチ143、144は大きなサイズのスイッチである必要があるので大サイズの素子の数LSが2となり、また、2個のオペアンプを要するので、オペアンプ素子数も図3のサンプルアンドホールド回路100の2倍の16になって回路面積が大きく増大する。また、1個のオペアンプについてi1+i2なる消費電流があるので、消費電流も図3のサンプルアンドホールド回路100の2倍の大きさの2(i1+i2)になってしまうことがわかる。
【0098】
本実施形態のサンプルアンドホールド回路1では、オペアンプ素子数は11個になり、図3のサンプルアンドホールド回路100の8個よりは多いが、図4のサンプルアンドホールド回路101の16個よりは少なく、また、中程度の大きさの素子数は8と多いものの、大サイズの素子数は0であって、回路面積の増大も図4のサンプルアンドホールド回路101よりは小さい。
【0099】
また、消費電流についても、第1、第2の副増幅回路11、12と主増幅回路13とに一律にi1/2なる大きさの定電流を供給することで、第1、第2の副増幅回路11、12のいずれか一方と主増幅回路13とが対になって構成される差動増幅回路にi1なる大きさの定電流が供給されることになる。従って、第1、第2の副増幅回路11、12と主増幅回路13の消費電流は3i1/2となり、電流増幅回路14にi2なる電流が流れるので、合計の消費電流は(3i1/2)+i2になる。これは図3(a)の消費電流(i1+i2)よりは大きいものの、図4の消費電流2(i1+i2)よりは小さくなることがわかる。
【0100】
さらに、充放電用のコンデンサを0.1pFにしても、オフセット電圧を0.4mVとすることができるので、精度の良いサンプルホールドを行うことができることが確認できた。
【0101】
なお、本実施形態では、負荷接続スイッチ43、44、入力接続スイッチ45、46及び出力接続スイッチ47、48を有する切換回路15を用いて、A相のオペアンプ71とB相のオペアンプ72とを切り換えて動作させているが、本発明はこのような接続関係に限らず、他の回路で動作を切り換えることができるようにしてもよい。
【0102】
【発明の効果】
本発明のオペアンプでは、2種類の差動増幅動作を1つの増幅器で行うことができ、同じ目的で2個の差動増幅回路を用いた場合に比して回路面積を小さくして、消費電力を少なくすることができる。
また、2種類の差動増幅動作の切換時に電位変動が生じ、切換後に形成された差動増幅回路の内部電位が不安定になって出力が精度が低下することを防止することができる。
さらに、本発明のサンプルアンドホールド回路では、ホールド動作を連続的に行うことができ、また、本発明の増幅器を用いていることにより、2個の差動増幅回路を用いた場合よりも消費電力を少なくでき、回路面積を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a):本発明の実施形態のサンプルアンドホールド回路の構成図
(b):そのタイミングチャート
【図2】(a):本実施形態のA相のサンプルアンドホールド回路を説明する図
(b):本実施形態のB相のサンプルアンドホールド回路を説明する図
【図3】:従来のサンプルホールド回路の回路図
【図4】:オペアンプを2つ有する従来のサンプルアンドホールド回路の回路図
【符号の説明】
1…サンプルアンドホールド回路 11…第1の副増幅回路 12…第2の副増幅回路 13…主増幅回路 14…電流増幅回路(後段の回路) 15…切換回路
21、23、25…入力トランジスタ 22、24、26…負荷トランジスタ 31、32…サンプリングスイッチ 41、42…短絡スイッチ 43、44…負荷接続スイッチ 45、46…入力接続スイッチ 47、48…出力接続スイッチ 51、52…コンデンサ 70…増幅器
T11、T12…入力端子 T0…出力端子
Claims (5)
- 第1の入力端子に接続されている第1の副増幅回路と、
第2の入力端子に接続されている第2の副増幅回路と、
第3の入力端子に接続されている主増幅回路と、
上記第1及び第2の副増幅回路と上記主増幅回路との間に配置されている切換回路と、
を有し、上記切換回路の切り換え動作により上記第1の副増幅回路と上記主増幅回路又は上記第2の副増幅回路と上記主増幅回路とにより差動増幅回路が構成される増幅器であって、
上記各増幅回路は入力トランジスタと当該入力トランジスタの負荷トランジスタとをそれぞれ有し、
上記切換回路の切り換え動作により上記主増幅回路の負荷トランジスタと上記第1の副増幅回路の負荷トランジスタ又は上記第2の副増幅回路の負荷トランジスタとでカレントミラー回路が構成され、
上記第1又は第2の副増幅回路の負荷トランジスタは、上記切換回路の切り換え動作により、上記主増幅回路の負荷トランジスタとカレントミラー回路を構成しない場合にはダイオード接続となるように構成されている、増幅器。 - 出力端子に接続された増幅回路を更に有し、
上記切換回路の切り換え動作により上記第1の副増幅回路又は上記第2の副増幅回路と上記増幅回路とが接続される請求項1に記載の増幅器。 - 上記第1又は第2の入力端子が上記差動増幅回路の非反転入力端子として機能し、上記第3の入力端子が上記差動増幅回路の反転入力端子として機能する請求項2に記載の増幅器。
- 上記第1及び第2の副増幅回路、並びに上記主増幅回路のそれぞれが電流源を有する請求項1、2又は3に記載の増幅器。
- 請求項1、2、3又は4に規定された増幅器と、
上記第1の入力端子に接続された第1のコンデンサと、
上記第2の入力端子に接続された第2のコンデンサと、
を有するサンプルアンドホールド回路。
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