JP4037379B2 - 内燃機関の燃料供給制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の燃料供給制御装置に関し、特に内燃機関の運転状態に応じて燃料供給量の補正を行うものに関する。
複数の気筒の一部の気筒を休止させる一部気筒運転と、全気筒を作動させる全筒運転とを切り換え可能な内燃機関の燃料供給制御において、一部気筒運転から全筒運転に移行する際に、一部気筒運転中に作動していなかった気筒群に対して、作動していた気筒群より増量された燃料量を所定時間に亘って供給する燃料制御装置が、特許文献1に開示されている。
この従来の装置によれば、一部気筒運転時に作動していなかった気筒群の温度が低下することによって、全筒運転復帰時の運転性能(燃焼状態)が悪化することを、防止することができる。
特開昭60−13932号公報
内燃機関の排気弁は、気筒作動時においては、高温の排気にさらされる一方、気筒休止時においては、排気にさらされないため、排気弁の弁体の熱膨張や収縮によって排気弁のリフト量が、気筒作動時と休止時とで若干変化することが確認されている。また、排気弁が開弁されているときには、排気の一部が排気管から燃焼室内に引き戻される場合があるが、排気弁のリフト量が変化すると、その戻り量が変化する。
上述した従来の装置では、このような休止気筒の排気弁のリフト量の変化に着目していないため、一部気筒運転中に作動していなかった気筒群に供給する燃料量の増加量が不適切なものとなり、燃焼室内における混合気の空燃比が所望値からずれて排気特性を悪化させる可能性がある。
さらに、例えば一部気筒運転中において、作動気筒への燃料供給を遮断する燃料遮断運転を行うような場合には、燃料供給再開直後における排気弁のリフト量が若干変化するため、一部気筒運転中に作動している気筒においても、空燃比のずれが発生する可能性がある。
本発明は上述した点に着目してなされたものであり、内燃機関の運転状態に依存して変化する排気弁の温度を考慮した燃料供給量の制御を行い、空燃比の所望値からのずれを抑制することができる燃料供給制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、内燃機関(1)の運転状態を検出する運転状態検出手段(4,7〜10,12)と、前記機関の運転状態に応じて、前記機関に供給する燃料量(TCYL,TCYLB2))を制御する燃料供給量制御手段を備える内燃機関の燃料供給制御装置において、前記機関の排気弁の冷却度合(TEXVLV,TEXVLVB2)を推定する排気弁冷却推定手段と、該排気弁冷却推定手段により推定される前記冷却度合(TEXVLV,TEXVLVB2)に基づいて、前記燃料量(TCYL,TCYLB2)を増量補正する補正手段とを備え、前記補正手段は、前記排気弁の温度変化に対するリフト量変化の無い完全冷却状態に対応する補正量である完全冷却補正量(KTVLV,KTVLVB2)を前記機関の運転状態(NE,PBA)に応じて算出する完全冷却補正量算出手段と、前記冷却度合(TEXVLV,TEXVLVB2)に応じて冷却度合補正係数(KVLVAF,KVLVAFB2)を算出する冷却度合補正係数算出手段とを備え、前記完全冷却補正量(KTVLV,KTVLVB2)及び冷却度合補正係数(KVLVAF,KVLVAFB2)を用いて前記燃料量(TCYL,TCYLB2)の補正を行い、前記燃料供給量制御手段は、前記補正手段により補正された燃料量(TCYL,TCYLB2)を前記機関に供給することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の燃料供給制御装置において、前記運転状態検出手段は、前記機関の回転数(NE)を検出する回転数検出手段(10)と、前記機関の吸気圧(PBA)を検出する吸気圧検出手段(7)とを含み、前記排気弁冷却推定手段は、検出される機関回転数(NE)及び吸気圧(PBA)の少なくとも一方に応じて前記冷却度合(TEXVLV,TEXVLVB2)を推定することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の燃料供給制御装置において、前記運転状態検出手段は、前記機関の吸入空気量(Gair)を検出する吸入空気量検出手段を含み、前記排気弁冷却推定手段は、検出される吸入空気量(Gair)に応じて前記冷却度合(TEXVLV,TEXVLVB2)を推定することを特徴とする。
上記「完全冷却状態」とは、排気弁の温度が例えば300℃以下となり、さらに温度が低下してもリフト量がほとんど変化しない状態をいう。
請求項に記載の発明は、請求項1からの何れか1項に記載の内燃機関の燃料供給制御装置において、前記機関には、複数気筒の一部を休止させる一部気筒運転と、全気筒を作動させる全筒運転とを切り換える切換手段(30)が設けられており、前記燃料供給量制御手段は、前記機関運転状態に応じて作動中の気筒への燃料供給を遮断する燃料供給遮断手段を有し、前記排気弁冷却推定手段は、前記全筒運転中であるか一部気筒運転中であるか、及び前記燃料供給遮断中であるか否かに応じて前記冷却度合(TEXVLV,TEXVLVB2)の推定を行うことを特徴とする。
また、排気弁の冷却度合(TEXVLV,TEXVLVB2)が大きくなるほど、空燃比がリーン方向にずれる傾向があるので、前記補正手段は、前記冷却度合(TEXVLV,TEXVLVB2)が大きくなるほど、前記燃料量が増加するように補正を行うことが望ましい。
請求項1に記載の発明によれば、機関の排気弁の冷却度合が推定され、該推定された冷却度合に基づいて、機関に供給する燃料量が増量補正され、該補正された燃料量が機関に供給される。したがって、機関運転状態により排気弁の冷却度合が変化し、排気弁のリフト量が微少変化する場合でも、燃料量の増量補正を適切に行うことができ、空燃比のずれを抑制することができる。より具体的には、排気弁の完全冷却状態に対応する補正量である完全冷却補正量と、排気弁の冷却度合に応じた冷却度合補正係数とが算出され、これらの完全冷却補正量及び冷却度合補正係数を用いて燃料量の補正が行われる。排気弁の冷却度合と空燃比のずれとの関係は、線形なものではないので、完全冷却補正量を機関運転状態に応じて適切に設定するとともに、冷却度合補正係数を、排気弁の冷却度合と空燃比のずれとの実際の関係に基づいて設定することにより、正確な補正を行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、検出される機関回転数及び吸気圧の少なくとも一方に応じて、排気弁の冷却度合が推定される。すなわち、排気弁の冷却度合に大きな影響を与える排気流量に応じたパラメータを用いて推定が行われるので、精度の良い推定を行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、検出される吸入空気量に応じて、排気弁の冷却度合が推定される。すなわち、排気弁の冷却度合に大きな影響を与える排気流量を示すパラメータを用いて推定が行われるので、精度の良い推定を行うことができる。
請求項に記載の発明によれば、全筒運転中であるか一部気筒運転中であるか、及び機関への燃料供給を遮断する燃料供給遮断中であるか否かに応じて、排気弁の冷却度合の推定が行われる。一部気筒運転が行われるときに作動しない気筒、あるいは燃料供給が遮断される気筒では、排気弁の冷却度合が大きくなるので、これらの要因を考慮することにより、正確な冷却度合の推定が可能となる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。V型6気筒の内燃機関(以下単に「エンジン」という)1は、#1,#2及び#3気筒が設けられた右バンクと、#4,#5及び#6気筒が設けられた左バンクとを備え、右バンクには#1〜#3気筒を一時的に休止させるための気筒休止機構30が設けられている。図2は、気筒休止機構30を油圧駆動するための油圧回路とその制御系を示す図であり、この図も図1と合わせて参照する。
エンジン1の吸気管2の途中にはスロットル弁3が配されている。スロットル弁3には、スロットル弁3の開度THを検出するスロットル弁開度センサ4が設けられており、その検出信号が電子制御ユニット(以下「ECU」という)5に供給される。
燃料噴射弁6は図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射弁6の開弁時間が制御される。
スロットル弁3の直ぐ下流には吸気管内絶対圧(PBA)センサ7が設けられており、この絶対圧センサ7により電気信号に変換された絶対圧信号はECU5に供給される。また、吸気管内絶対圧センサ7の下流には吸気温(TA)センサ8が取付けられており、吸気温TAを検出して対応する電気信号をECU5に供給する。
エンジン1の本体に装着されたエンジン水温(TW)センサ9はサーミスタ等から成り、エンジン水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出力してECU5に供給する。
ECU5には、エンジン1のクランク軸(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置センサ10が接続されており、クランク軸の回転角度に応じた信号がECU5に供給される。クランク角度位置センサ10は、エンジン1の特定の気筒の所定クランク角度位置でパルス(以下「CYLパルス」という)を出力する気筒判別センサ、各気筒の吸入行程開始時の上死点(TDC)に関し所定クランク角度前のクランク角度位置で(6気筒エンジンではクランク角120度毎に)TDCパルスを出力するTDCセンサ及びTDCパルスより短い一定クランク角周期(例えば30度周期)でCRKパルスを発生するCRKセンサから成り、CYLパルス、TDCパルス及びCRKパルスがECU5に供給される。これらの信号パルスは、燃料噴射時期、点火時期等の各種タイミング制御及びエンジン回転数(エンジン回転速度)NEの検出に使用される。
エンジン1の排気管13には、排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ(以下「LAFセンサ」という)12が設けられている。酸素濃度センサ12は、排気中の酸素濃度(空燃比)に比例する検出信号を出力し、ECU5に供給する。
気筒休止機構30は、エンジン1の潤滑油を作動油として使用し、油圧駆動される。オイルポンプ31により加圧された作動油は、油路32及び吸気側油路33i,排気側油路33eを介して、気筒休止機構30に供給される。油路32と、油路33i及び33eとの間に、吸気側電磁弁35i及び排気側電磁弁35eが設けられており、これらの電磁弁35i,35eはECU5に接続されてその作動がECU5により制御される。
油路33i,33eには、作動油圧が所定閾値より低下するとオンする油圧スイッチ34i,34eが設けられており、その検出信号は、ECU5に供給される。また、油路32の途中には、作動油温TOILを検出する作動油温センサ36が設けられており、その検出信号がECU5に供給される。
気筒休止機構30の具体的な構成例は、例えば特開平10−103097号公報に示されており、本実施形態でも同様の機構を用いている。この機構によれば、電磁弁35i,35eが閉弁され、油路33i,33e内の作動油圧が低いときは、各気筒(#1〜#3)の吸気弁及び排気弁が通常の開閉作動を行う一方、電磁弁35i,35eが開弁され、油路33i,33e内の作動油圧が高くなると、各気筒(#1〜#3)の吸気弁及び排気弁が閉弁状態を維持する。すなわち、電磁弁35i,35eの閉弁中は、全ての気筒を作動させる全筒運転が行われ、電磁弁35i,35eを開弁させると、#1〜#3気筒を休止させ、#4〜#6気筒のみ作動させる一部気筒運転が行われる。
吸気管2のスロットル弁3の下流側と、排気管13との間には、排気還流通路21が設けられており、排気還流通路21の途中には排気還流量を制御する排気還流弁(以下「EGR弁」という)22が設けられている。EGR弁22は、ソレノイドを有する電磁弁であり、その弁開度はECU5により制御される。EGR弁22には、その弁開度(弁リフト量)LACTを検出するリフトセンサ23が設けられており、その検出信号はECU5に供給される。排気還流通路21及びEGR弁22より、排気還流機構が構成される。
ECU5には大気圧PAを検出する大気圧センサ14、エンジン1により駆動される車両の走行速度(車速)VPを検出する車速センサ15、及び当該車両の変速機のギヤ位置GPを検出するギヤ位置センサ16が接続されており、これらのセンサの検出信号がECU5に供給される。
ECU5は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路、中央演算処理回路(以下「CPU」という)、CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路、前記燃料噴射弁6に駆動信号を供給する出力回路等から構成される。ECU5は、各種センサの検出信号に基づいて、燃料噴射弁6の開弁時間、点火時期及びEGR弁22の開度を制御するとともに、電磁弁35i,35eの開閉を行って、エンジン1の全筒運転と、一部気筒運転との切り換え制御を行う。
ECU5のCPUは、上記センサの出力信号に基づいて、次式(1)及び(2)により、TDCパルスに同期して開弁作動する燃料噴射弁6の燃料噴射時間TCYL及びTCYLB2を演算する。燃料噴射時間TCYLは、エンジン運転状態に応じて作動が休止される気筒(右バンクの気筒#1,#2,#3)に対応する燃料噴射時間であり、燃料噴射時間TCYLB2は、エンジン運転中、常に作動している気筒(左バンクの気筒#4,#5,#6)に対応する燃料噴射時間である。したがって、一部気筒運転中は、TCYL=0である。また全筒運転においては、通常はTCYL=TCYLB2であるが、エンジン1への燃料供給を停止するフュエルカット運転の終了(燃料供給再開)直後の過渡状態、及び一部気筒運転から全筒運転へ移行した直後の過渡状態(以下これらの過渡状態を「燃料供給再開過渡状態」という)においては、燃料噴射時間TCYL及びTCYLB2は、異なる値をとる。燃料噴射弁6から噴射される燃料量は、燃料噴射時間にほぼ比例するので、TCYL及びTCYLB2は、燃料噴射量ともいう。
TCYL=TIM×KCMD×KAF×KTVLV×K1+K2
(1)
TCYLB2=TIM×KCMD×KAF×KTVLVB2×K1+K2
(2)
ここで、TIMは基本燃料量、具体的には燃料噴射弁6の基本燃料噴射時間であり、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBA応じて設定されたTIマップ(図示せず)を検索して決定される。
KTVLV及びKTVLVB2は、エンジン1の排気弁(図示せず)の冷却度合に応じて設定される第1排気弁温度補正係数及び第2排気弁温度補正係数である。これらの補正係数KTVLV及びKTVLVB2は、通常は「1.0」に設定され、上述した燃料供給再開過渡状態において「1.0」より大きな値に設定され、燃料噴射量が増加方向に補正される。
KCMDは目標空燃比係数であり、エンジン回転数NE、吸気管内絶対圧PBA、エンジン水温TW等のエンジン運転パラメータに応じて設定される。目標空燃比係数KCMDは、空燃比A/Fの逆数、すなわち燃空比F/Aに比例し、理論空燃比のとき値1.0をとるので、目標当量比ともいう。
KAFは、フィードバック制御の実行条件が成立するときに、LAFセンサ12の検出値から算出される検出当量比KACTが目標当量比KCMDに一致するように算出される空燃比補正係数である。
K1及びK2は夫々エンジン運転状態に応じて演算される他の補正係数および補正変数であり、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン加速特性等の諸特性の最適化が図れるような所定値に決定される。
図3は、一部の気筒を休止させる気筒休止(一部気筒運転)の実行条件を判定する処理のフローチャートである。この処理はECU5のCPUで所定時間(例えば10ミリ秒)毎に実行される。
ステップS11では、始動モードフラグFSTMODが「1」であるか否かを判別し、FSTMOD=1であってエンジン1の始動(クランキング)中であるときは、検出したエンジン水温TWを始動モード水温TWSTMODとして記憶する(ステップS13)。次いで、始動モード水温TWSTMODに応じて図4に示すTMTWCSDLYテーブルを検索し、遅延時間TMTWCSDLYを算出する。TMTWCSDLYテーブルは、始動モード水温TWSTMODが第1所定水温TW1(例えば40℃)以下の範囲では、遅延時間TMTWCSDLYが所定遅延時間TDLY1(例えば250秒)に設定され、始動モード水温TWSTMODが第1所定水温TW1(例えば40℃)より高く第2所定水温TW2(例えば60℃)以下の範囲では、始動モード水温TWSTMODが高くなるほど遅延時間TMTWCSDLYが減少するように設定され、始動モード水温TWSTMODが第2所定水温TW2より高い範囲では、遅延時間TMTWCSDLYは「0」に設定されている。
続くステップS15では、ダウンカウントタイマTCSWAITを遅延時間TMTWCSDLYに設定してスタートさせ、気筒休止フラグFCSTPを「0」に設定する(ステップS24)。これは気筒休止の実行条件が不成立であることを示す。
ステップS11でFSTMOD=0であって通常運転モードであるときは、エンジン水温TWが気筒休止判定温度TWCSTP(例えば75℃)より高いか否かを判別する(ステップS12)。TW≦TWCSTPであるときは、実行条件不成立と判定し、前記ステップS14に進む。エンジン水温TWが気筒休止判定温度TWCSTPより高いときは、ステップS12からステップS16に進み、ステップS15でスタートしたタイマTCSWAITの値が「0」であるか否かを判別する。TCSWAIT>0である間は、前記ステップS24に進み、TCSWAI=0となると、ステップS17に進む。
ステップS17では、車速VP及びギヤ位置GPに応じて図5に示すTHCSテーブルを検索し、ステップS18の判別に使用する上側閾値THCSH及び下側閾値THCSLを算出する。図5において、実線が上側閾値THCSHに対応し、破線が下側閾値THCSLに対応する。THCSテーブルは、ギヤ位置GP毎に設定されており、各ギヤ位置(2速〜5速)において、大まかには車速VPが増加するほど、上側閾値THCSH及び下側閾値THCSLが増加するように設定されている。ただし、ギヤ位置GPが2速のときは、車速VPが変化しても上側閾値THCSH及び下側閾値THCSLは一定に維持される領域が設けられている。またギヤ位置GPが1速のときは、常に全筒運転を行うので、上側閾値THCSH及び下側閾値THCSLは例えば「0」に設定される。また車速VPが同一であれば、低速側ギヤ位置GPに対応する閾値(THCSH,THCSL)の方が、高速側ギヤ位置GPに対応する閾値(THCSH,THCSL)より大きな値に設定されている。
ステップS18では、スロットル弁開度THが閾値THCSより小さいか否かの判別をヒステリシスを伴って行う。具体的には、気筒休止フラグFCSTPが「1」であるときは、スロットル弁開度THが増加して上側閾値THCSHに達すると、ステップS18の答が否定(NO)となり、気筒休止フラグFCSTPが「0」であるときは、スロットル弁開度THが減少して下側閾値THCSLを下回ると、ステップS18の答が肯定(YES)となる。
ステップS18の答が肯定(YES)であるときは、大気圧PAが所定圧PACS(例えば86.6kPa(650mmHg))以上であるか否かを判別し(ステップS19)、その答が肯定(YES)であるとき、吸気温TAが所定下限温度TACSL(例えば−10℃)以上であるか否かを判別し(ステップS20)、その答が肯定(YES)であるときは、吸気温TAが所定上限温度TACSH(例えば45℃)より低いか否かを判別し(ステップS21)、その答が肯定(YES)であるときは、エンジン回転数NEが所定回転数NECSより低いか否かを判別する(ステップS22)。ステップS22の判別は、ステップS18と同様にヒステリシスを伴って行われる。すなわち、気筒休止フラグFCSTPが「1」であるときは、エンジン回転数NEが増加して上側回転数NECSH(例えば3500rpm)に達すると、ステップS22の答が否定(NO)となり、気筒休止フラグFCSTPが「0」であるときは、エンジン回転数NEが減少して下側回転数NECSL(例えば3300rpm)を下回ると、ステップS22の答が肯定(YES)となる。
ステップS18〜S22の何れかの答が否定(NO)であるときは、気筒休止の実行条件が不成立と判定し、前記ステップS24に進む。一方ステップS18〜S22の答がすべて肯定(YES)であるときは、気筒休止の実行条件が成立していると判定し、気筒休止フラグFCSTPを「1」に設定する(ステップS23)。
気筒休止フラグFCSTPが「1」に設定されているときは、#1〜#3気筒を休止させ、#4〜#6気筒を作動させる一部気筒運転が実行され、気筒休止フラグFCSTPが「0」に設定されているときは、全気筒#1〜#6を作動させる全筒運転が実行される。
次に図6〜図8を参照して、燃料供給再開過渡状態における排気弁の温度(冷却度合)と、空燃比との関係を説明する。
図6は、排気弁が閉弁する直前のリフトカーブ(クランク角度CAと、排気弁のリフト量LIFTとの関係)を示す。ラインL1は、通常の運転状態におけるリフトカーブであり、ラインL2は、作動停止後30秒程度経過したときのリフトカーブであり、ラインL3は、作動停止後10分程度経過したときのリフトカーブである。この図から明らかなように、排気弁の温度が低下するほど、リフト量LIFTは、減少する傾向を示す。
図7は、クランク角度CAが上死点後10度であるときの排気弁のリフト量LIFT0と、燃料供給再開直後の空燃比AFRとの関係を示す。この図から明らかなように、リフト量LIFT0が減少するほど、空燃比はリーン側にずれる傾向がある。これは、リフト量LIFT0が減少するほど、排気管13から燃焼室に戻る排気の量が減少し(内部排気還流量が減少し)、空燃比がリーン側にずれることによるものと考えられる。
図8は、気筒の休止時間TSTPと、休止気筒の作動開始直後(燃料供給再開直後)の空燃比AFRとの関係を示す。この図から明らかなように、停止時間TSTPが長くなるほど、すなわち排気弁の冷却度合が大きくなるほど、空燃比AFRはリーン方向にずれる傾向がある。
したがって、燃料供給再開過渡状態においては、燃料供給量を増加方向に補正し、かつその補正量を、排気弁の冷却度合が大きいほど増加させることにより、燃料供給再開過渡状態おける空燃比のずれを抑制することができる。
図9は、排気弁の冷却度合を示す第1冷却度合パラメータTEXVLV及び第2冷却度合パラメータTEXVLVB2を算出する処理のフローチャートである。この処理は、所定時間(例えば100ミリ秒)毎にECU5のCPUで実行される。第1冷却度合パラメータTEXVLVは、右バンクの気筒(#1〜#3気筒)の排気弁に対応し、第2冷却度合パラメータTEXVLVB2は、左バンクの気筒(#4〜#6気筒)の排気弁に対応する。
ステップS31では、気筒休止フラグFCSTPが「1」であるか否かを判別し、FCSTP=0であって全筒運転中であるときは、フュエルカットフラグFFCが「1」であるか否かを判別する(ステップS32)。フュエルカットフラグFFCは、図示しない処理において、エンジン1への燃料供給を停止可能な運転状態と判定されたとき、「1」に設定される。
FFC=0であって、通常運転中であるときは、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じてCVLVFマップ(図示せず)を検索し、通常運転係数値CVLVFを算出する(ステップS33)。CVLVFマップは、エンジン回転数NEが増加するほど、また吸気管内絶対圧PBAが増加するほど、通常運転係数値CVLVFが増加するように設定されている。ステップS34では、右バンクの気筒に対応する第1なまし係数CTVLVを、ステップS33で算出した通常運転係数値CVLVFに設定する。第1なまし係数CTVLVは、ステップS53の演算で使用されるなまし係数であり、「0」から「1」の間の値に設定される。
ステップS35では、右バンクの気筒に対応する第1冷却度合目標値TVLVOBJを「0」に設定し、ステップS36では、左バンクの気筒に対応する第2なまし係数CTVLVB2を、第1なまし係数CTVLVと同一の値に設定し、ステップS37では、左バンクの気筒に対応する第2冷却度合目標値TVLVOBJB2を「0」に設定する。第2なまし係数CTVLVB2は、ステップS54の演算で使用されるなまし係数であり、「0」から「1」の間の値に設定される。
ステップS53では、下記式(3)に第1冷却度合目標値TVLVOBJ及び第1なまし係数CTVLVを適用し、右バンクの気筒に対応する第1冷却度合パラメータTEXVLVを算出する。
TEXVLV=CTVLV×TVLVOBJ
+(1−CTVLV)×TEXVLV (3)
ここで右辺のTEXVLVは、前回算出値である。
ステップS54では、下記式(4)に第2冷却度合目標値TVLVOBJB2及び第2なまし係数CTVLVB2を適用し、左バンクの気筒に対応する第2冷却度合パラメータTEXVLVB2を算出する。
TEXVLVB2=CTVLVB2×TVLVOBJB2
+(1−CTVLVB2)×TEXVLVB2 (4)
ここで右辺のTEXVLVB2は、前回算出値である。
ステップS32でFFC=1であってフュエルカット運転中であるときは、エンジン回転数NEに応じて図10に示すCVLVFCテーブルを検索し、フュエルカット係数値CVLVFCを算出する(ステップS38)。CVLVFCテーブルは、エンジン回転数NEが高くなるほど、フュエルカット係数値CVLVFCが増加するように設定されている。ステップS39では、第1なまし係数CTVLVを、ステップS38で算出したフュエルカット係数値CVLVFCに設定する。
ステップS40では、第1冷却度合目標値TVLVOBJを「1.0」に設定し、ステップS41では、第2なまし係数CTVLVB2を、第1なまし係数CTVLVと同一の値に設定し、ステップS42では、第2冷却度合目標値TVLVOBJB2を「1.0」に設定する。その後、前記ステップS53に進む。
ステップS31でFCSTP=1であって一部気筒運転中であるときは、第1なまし係数CTVLVを、所定休止気筒係数値CVLVCSM(例えば、0.001)に設定する。ステップS45では、第1冷却度合目標値TVLVOBJを「1.0」に設定する。
ステップS46では、フュエルカットフラグFFCが「1」であるか否かを判別し、FFC=0であって作動気筒に燃料を供給しているときは、ステップS33及びS34と同様に、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じてCVLVFマップを検索して、通常運転係数値CVLVFを算出し(ステップS47)、第2なまし係数CTVLVB2を通常運転係数値CVLVFに設定する(ステップS48)。ステップS49では、第2冷却度合目標値TVLVOBJB2を「0」に設定する。その後前記ステップS53に進む。
ステップS46でFFC=1であって作動気筒への燃料供給を停止しているときは、ステップS38と同様に、エンジン回転数NEに応じて図10に示すCVLVFCテーブルを検索し、フュエルカット係数値CVLVFCを算出し(ステップS50)、第2なまし係数CTVLVB2を、ステップS50で算出したフュエルカット係数値CVLVFCに設定する(ステップS51)。ステップS52では、第2冷却度合目標値TVLVOBJB2を「1.0」に設定する。その後前記ステップS53に進む。
図9の処理によれば、一部気筒運転中か否か、及びフュエルカット運転中か否かに応じて、第1及び第2冷却度合目標値TVLVOBJ,TVLVOBJB2が「0」または「1.0」に設定され、第1及び第2冷却度合目標値TVLVOBJ,TVLVOBJB2のなまし演算を行うことにより、第1及び第2冷却度合パラメータTEXVLV,TEXVLVB2が算出される。すなわち、第1冷却度合パラメータTEXVLVは、一部気筒運転または全筒運転中のフュエルカット運転の実行時間が長くなるほど、「1.0」に近い値となり、全筒運転(フュエルカット運転を除く)の実行時間が長くなるほど、「0」に近い値となる。また第2冷却度合パラメータTEXVLVB2は、フュエルカット運転の実行時間が長くなるほど、「1.0」に近い値となり、燃料が供給される通常運転の時間が長くなるほど、「0」に近い値となる。したがって、第1及び第2冷却度合パラメータTEXVLV,TEXVLVB2は、排気弁の冷却度合を示すパラメータ(温度が低くなるほど増加するパラメータ)として使用することができる。一部気筒運転が行われるときに作動しない気筒、あるいは作動中に燃料供給が遮断される気筒では、排気弁の冷却度合が大きくなるので、これらの要因を考慮することにより、比較的簡便な演算で正確な冷却度合の推定が可能となる。
なまし係数CTVLV及びCTVLVB2を、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じて、あるいはエンジン回転数NEに応じて設定することにより、排気弁の冷却度合に大きな影響を与える排気流量に対応した冷却度合パラメータTEXVLV及びTEXVLVB2が算出され、冷却度合を精度の良く推定することができる。
図11は、図9の処理で算出される第1冷却度合パラメータTEXVLV及び第2冷却度合パラメータTEXVLVB2に応じて、第1排気弁温度補正係数KTVLV及び第2排気弁温度補正係数KTVLVB2を算出する処理のフローチャートである。この処理は、ECU5のCPUでTDCパルスの発生に同期して実行される。
ステップS61では、故障検出フラグFFSPKTVLVが「1」であるか否かを判別する。故障検出フラグFFSPKTVLVは、排気弁温度推定を正しく行うことができない故障、例えば吸気管内絶対圧センサ7の故障が検出されたとき、「1」に設定される。
FFSPKTVLV=1であって故障が検出されているときは、第1排気弁温度補正係数KTVLV及び第2排気弁温度補正係数KTVLVB2をともに「1.0」に設定する(ステップS62,S63)。
FFSPKTVLV=0であって故障が検出されていないときは、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じてKTVLVMマップ(図示せず)を検索し、第1完全冷却補正量KTVLVMを算出する(ステップS64)。KTVLVMマップは、エンジン回転数NEが高くなるほど、また吸気管内絶対圧PBAが高くなるほど、第1完全冷却補正量KTVLVMが大きくなるように設定されている。第1完全冷却補正量KTVLVMは、排気弁の完全冷却状態に対応する補正量であって、右バンクの気筒に供給する燃料量の補正量である。「完全冷却状態」とは、排気弁の温度が例えば300℃以下となり、さらに温度が低下してもリフト量がほとんど変化しない状態をいう。
ステップS65では、第1冷却度合パラメータTEXVLVに応じて図12に示すKVLVAFテーブルを検索し、右バンクに対応する第1冷却度合補正係数KVLVAFを算出する。KVLVAFテーブルは、第1冷却度合パラメータTEXVLVが増加するほど(排気弁の温度が低下するほど)、第1冷却度合補正係数KVLVAFが増加するように設定されている。
ステップS66では、下記式(5)に第1完全冷却補正量KTVLVM及び第1冷却度合補正係数KVLVAFを適用し、第1排気弁温度補正係数KTVLVを算出する。
KTVLV=1.0+KVLAF×KTVLVM (5)
ステップS67では、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じてKTVLVMB2マップ(図示せず)を検索し、第2完全冷却補正量KTVLVMB2を算出する。KTVLVMB2マップは、エンジン回転数NEが高くなるほど、また吸気管内絶対圧PBAが高くなるほど、第2完全冷却補正量KTVLVMB2が大きくなるように設定されている。第2完全冷却補正量KTVLVMB2は、排気弁の完全冷却状態に対応する補正量であって、左バンクの気筒に供給する燃料量の補正量である。
ステップS68では、第2冷却度合パラメータTEXVLVB2に応じて図12に示すKVLVAFB2テーブルを検索し、第2冷却度合補正係数KVLVAFB2を算出する。KVLVAFB2テーブルは、KVLVAFテーブルと同一である。
ステップS69では、下記式(6)に第2完全冷却補正量KTVLVMB2及び第2冷却度合補正係数KVLVAFB2を適用し、第2排気弁温度補正係数KTVLVB2を算出する。
KTVLVB2=1.0+KVLAFB2×KTVLVMB2 (6)
以上のようにして算出される第1排気弁温度補正係数KTVLVを前記式(1)に適用し、第2排気弁温度補正係数KTVLVB2を前記式(2)に適用することにより、燃料供給再開過渡状態において増量すべき燃料量を、排気弁の冷却度合に応じて適切に制御し、空燃比のずれを抑制することができる。
本実施形態では、気筒休止機構30が切換手段に相当し、クランク角度位置センサ10が回転数検出手段に相当し、吸気管内絶対圧センサ7が吸気圧検出手段に相当し、クランク角度位置センサ10、吸気管内絶対圧センサ7、吸気温センサ8、エンジン水温センサ9、スロットル弁開度センサ4、及びLAFセンサ12が、運転状態検出手段を構成する。またECU5が、燃料供給量制御手段、排気弁冷却推定手段、補正手段、完全冷却補正量算出手段、冷却度合補正係数算出手段、燃料供給遮断手段を構成する。具体的には、ECU5のCPUにより実行される、式(1)及び(2)の演算を行う処理(図示せず)が燃料供給量制御手段及び補正手段の一部に相当し、図9の処理が排気弁冷却推定手段に相当し、図11の処理が補正手段の一部に相当する。さらに、図11のステップS64及びS67が完全冷却補正量算出手段に相当し、同図のステップS65及びS68が冷却度合補正係数算出手段に相当する。また、フュエルカットフラグFFCが「1」に設定されたとき、エンジン1の作動気筒への燃料供給を停止(遮断)する処理(図示せず)が、燃料供給遮断手段に相当する。
(第2の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態において、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じて算出される通常運転係数値CVLVF,及びエンジン回転数NEに応じて算出されるフュエルカット係数値CVLVFCを、エンジン1の吸入空気量(単位時間当たりにエンジン1に吸入される空気量)Gairに応じて算出するようにしたものである。本実施形態は、以下に説明する点以外は、第1の実施形態と同一である。
本実施形態では、エンジン1の吸入空気量Gairを検出する吸入空気量センサ(図示せず)が、エンジン1の吸気管2に設けられ、その検出信号がECU5に供給される。
図13は、本実施形態における、第1冷却度合パラメータTEXVLV及び第2冷却度合パラメータTEXVLVB2を算出する処理のフローチャートである。図13の処理は、図9のステップS33,S38,S47,及びS50を、それぞれステップS33a,38a,47a,及び50aに置き換えたものである。
ステップS33a及びS47aでは、吸入空気量Gairに応じて図14(a)に示すCVLVFテーブルを検索することにより、通常運転係数値CVLVFが算出される。このCVLVFテーブルは、吸入空気量Gairが増加するほど、通常運転係数値CVLVFが増加し、かつその増加率(傾き)が増加するように設定されている。
また、ステップS38a及びS50aでは、吸入空気量Gairに応じて図14(b)に示すCVLVFCテーブルを検索することにより、フュエルカット係数値CVLVFCが算出される。CVLVFCテーブルは、吸入空気量Gairの増加にほぼ比例して、フュエルカット係数値CVLVFCが増加するように設定されている。
図15は、本実施形態における、第1排気弁温度補正係数KTVLV及び第2排気弁温度補正係数KTVLVB2を算出する処理のフローチャートである。図15の処理は、図11のステップS64及びS67をステップS64a及びS67aに置き換えたものである。
ステップS64aでは、吸入空気量Gairに応じて図16に示すKTVLVMテーブルを検索することにより、第1完全冷却補正量KTVLVMが算出される。このKTVLVMテーブルは、吸入空気量Gairが増加するほど、第1完全冷却補正量KTVLVMが増加し、かつその増加率(傾き)が増加するように設定されている。
ステップS67aでは、吸入空気量Gairに応じて図16に示すKTVLVMB2テーブルを検索することにより、第2完全冷却補正量KTVLVMB2が算出される。このKTVLVMB2テーブルは、KTVLVMテーブルを同一である。
本実施形態では、吸入空気量Gairに応じて、なまし係数CTVLV及びCTVLVB2を設定するようにしたので、排気弁の冷却度合に大きな影響を与える排気流量に対応した冷却度合パラメータTEXVLV及びTEXVLVB2が算出され、排気弁の冷却度合を精度良く推定することできる。
本実施形態では、図13の処理が、排気弁冷却推定手段に相当し、図15の処理が補正手段の一部に相当する。さらに、図15のステップS64a及びS67aが完全冷却補正量算出手段に相当し、同図のステップS65及びS68が冷却度合補正係数算出手段に相当する。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、気筒休止機構30は、6気筒のエンジンにおいて、3気筒を休止させるものであるが、これに限るものではなく、1気筒あるいは2気筒を休止させるように構成してもよい。またエンジンの全気筒数は6気筒に限るものではなく、4気筒や8気筒であってもよい。
また上述した実施形態では、気筒休止機構30を備えるエンジンの燃料供給制御に本発明を適用した例を示したが、本発明は、気筒休止機構が設けられていないエンジンの燃料供給制御にも適用可能である。
また上述した図9のステップS33、S43、及びS47では、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じてなまし係数値を算出するようにしたが、エンジン回転数NEまたは吸気管内絶対圧PBAのいずれか一方に応じて、なまし係数値を算出するようにしてもよい。
また本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンなどの燃料供給制御にも適用が可能である。
本発明の一実施形態にかかる内燃機関及びその燃料供給制御装置の構成を示す図である。 気筒休止機構の油圧制御系の構成を示す図である。 気筒休止条件を判定する処理のフローチャートである。 図3の処理で使用されるTMTWCSDLYテーブルを示す図である。 図3の処理で使用されるTHCSテーブルを示す図である。 排気弁のリフトカーブの変化を説明するための図である。 排気弁のリフト量(LIFT)と、空燃比(AFR)との関係を示す図である。 気筒休止時間(TSTP)と、空燃比(AFR)との関係を示す図である。 排気弁の冷却度合を示すパラメータ(TEXVLV,TEXVLVB2)を算出する処理のフローチャートである。 図9の処理で使用されるテーブルを示す図である。 燃料供給量の補正係数(KTVLV,KTVLVB2)を算出する処理のフローチャートである。 図11の処理で使用されるテーブルを示す図である。 排気弁の冷却度合を示すパラメータ(TEXVLV,TEXVLVB2)を算出する処理のフローチャート(第2の実施形態)である。 図13の処理で使用されるテーブルを示す図である。 燃料供給量の補正係数(KTVLV,KTVLVB2)を算出する処理のフローチャート(第2の実施形態)である。 図15の処理で使用されるテーブルを示す図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 吸気管
4 スロットル弁開度センサ(運転状態検出手段)
5 電子制御ユニット(燃料供給制御手段、排気弁冷却推定手段、補正手段、完全冷却補正量算出手段、冷却度合補正係数算出手段、燃料供給遮断手段)
6 燃料噴射弁
7 吸気管内絶対圧センサ(吸気圧検出手段、運転状態検出手段)
8 吸気温センサ(運転状態検出手段)
9 エンジン水温センサ(運転状態検出手段)
10 クランク角度位置センサ(回転数検出手段、運転状態検出手段)
12 酸素濃度センサ(運転状態検出手段)
30 気筒休止機構(切換手段)

Claims (4)

  1. 内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記機関の運転状態に応じて、前記機関に供給する燃料量を制御する燃料供給量制御手段を備える内燃機関の燃料供給制御装置において、
    前記機関の排気弁の冷却度合を推定する排気弁冷却推定手段と、
    該排気弁冷却推定手段により推定される前記冷却度合に基づいて、前記燃料量を増量補正する補正手段とを備え、
    前記補正手段は、前記排気弁の温度変化に対するリフト量変化の無い完全冷却状態に対応する補正量である完全冷却補正量を前記機関の運転状態に応じて算出する完全冷却補正量算出手段と、前記冷却度合に応じて冷却度合補正係数を算出する冷却度合補正係数算出手段とを備え、前記完全冷却補正量及び冷却度合補正係数を用いて前記燃料量の補正を行い、
    前記燃料供給量制御手段は、前記補正手段により補正された燃料量を前記機関に供給することを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置。
  2. 前記運転状態検出手段は、前記機関の回転数を検出する回転数検出手段と、前記機関の吸気圧を検出する吸気圧検出手段とを含み、前記排気弁冷却推定手段は、検出される機関回転数及び吸気圧の少なくとも一方に応じて前記冷却度合を推定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  3. 前記運転状態検出手段は、前記機関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段を含み、前記排気弁冷却推定手段は、検出される吸入空気量に応じて前記冷却度合を推定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  4. 前記機関には、複数気筒の一部を休止させる一部気筒運転と、全気筒を作動させる全筒運転とを切り換える切換手段が設けられており、
    前記燃料供給量制御手段は、前記機関運転状態に応じて作動中の気筒への燃料供給を遮断する燃料供給遮断手段を有し、前記排気弁冷却推定手段は、前記全筒運転中であるか一部気筒運転中であるか、及び前記燃料供給遮断中であるか否かに応じて前記冷却度合の推定を行うことを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
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