JP4037369B2 - 自動車のフード構造 - Google Patents

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この発明は、自動車のフード構造に関するものである。
自動車のフード構造としては、フード裏側にカップコーン状の突起物を配置することにより頭部侵入量を最適化してフードのどの位置であっても均一な衝撃吸収特性が得られるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。また、フード裏面に設けられるフードフレームを部分的に閉断面構造とすることにより反力特性を制御して、フードフレーム断面を潰して衝撃吸収を行うものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−191865号公報 特許第3120658号公報
しかしながら、前者においてはカップコーン状の突起物により頭部侵入量を最適化できるものの、孔があいていた部分を閉塞することになるため、その分だけフードの重量が嵩んで車体重量が増加し、燃費向上に逆行するという問題がある。
また、後者においてフードフレーム断面を潰してエネルギー吸収を行うためには、広い範囲に閉断面構造部を形成する必要があり、その結果、車体重量の増加を免れないという問題がある。
そこで、この発明は車体重量の増加をできるだけ抑えつつ、衝撃荷重によって作用する応力に効果的に対抗して衝撃吸収特性を高めることができる自動車のフード構造を提供するものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、フードスキン(例えば、実施形態におけるフードスキン2)の裏側に設けられた一対のハット型断面形状のメインフレーム(例えば、実施形態におけるメインフレーム7)を高剛性部品(例えば、実施形態におけるシリンダヘッドカバー11)の上方位置で互いに交差するようにして配置し、このメインフレームを入力荷重に対する主応力軸(例えば、実施形態における主応力軸X)方向に形成し、前記各メインフレームの交差部(例えば、実施形態における交差部10)を挟むようにして前記フードスキンとの間に曲げ変形に対して強度的に有利な閉断面構造部を形成するハット型断面形状のサブフレーム(例えば、実施形態におけるサブフレーム8)を一対設け、このサブフレームをメインフレームの交差部(例えば、実施形態における交差部10)を挟むようにしてV字形状に形成し、フードの中心部分から蜘蛛の巣状に前記メインフレームと前記サブフレームとを配置したことを特徴とする。
このように構成することで、作用した入力荷重によりフードが曲げ変形しようとすると、前記メインフレームがフードを湾曲させる方向の荷重に対抗してフードが高剛性部品に底付くのを防止し、かつ、メインフレームはフードに作用する入力荷重に対する主応力軸方向に配置されているため、メインフレームの取付長さ方向に渡って強度的に有利な剪断方向でフードスキンとの間で前記応力に効果的に対抗できる。
また、メインフレームの交差部には、これを車幅方向から挟むV字形状のサブフレームが設けられ、メインフレームとフードスキンとの間、及びサブフレームとフードスキンとの間に複数の閉断面構造部が形成されることとなる。
請求項2に記載した発明は、前記フードスキンの裏側であって、前記メインフレームの交差部を中心とした位置に質量材(例えば、実施形態におけるテープスティフナ5)を設けたことを特徴とする。
このように構成することで、衝突初期における衝撃減速度を高めることが可能となる。
請求項3に記載した発明は、前記V字形状のサブフレームの一部を前記主応力軸方向に形成されたメインフレームに対応して他の主応力軸方向に形成したことを特徴とする。
このように構成することで、サブフレームについてもその長手方向に渡って強度的に有利な剪断方向でフードスキンとの間で入力荷重による応力に効果的に対抗できる。
請求項4に記載した発明は、少なくとも前記フードスキンとメインフレームとで閉断面構造部(例えば、実施形態における閉断面構造部9)が形成され、この閉断面構造部が潰れ変形可能であることを特徴とする。
このように構成することで、最終的にフードが例えば高剛性部品に接触しても、その段階から閉断面構造部を潰しながら短いストロークで衝撃エネルギーを吸収することができる。
また、メインフレームとフードスキンとの間に形成された閉断面構造部によりフードの曲げ変形に対抗し衝突中期における衝撃減速度を高めることが可能となる。
請求項5に記載した発明は、前記高剛性部品に最も近接する部位を中心にして前記メインフレームとフードスキンとの間にシーラ(例えば、実施形態におけるマスチックシーラ22)を塗布することを特徴とする。
このように構成することで、メインフレームとフードスキンとの間に塗布されたシーラによりメインフレームとフードスキンとの間に形成された閉断面構造部の変形を抑えることができる。
請求項1に記載した発明によれば、作用した入力荷重によりフードが曲げ変形しようとすると、前記メインフレームがフードを湾曲させる方向の荷重に対抗してフードが高剛性部品に底付くのを防止し、かつ、メインフレームはフードに作用する入力荷重に対する主応力軸方向に配置されているため、メインフレームの取付長さ方向に渡って強度的に有利な剪断方向でフードスキンとの間で前記応力に効果的に対抗でき、したがって、衝撃吸収特性を高めることができる効果がある。
また、前記メインフレーム及びサブフレームをフードスキンの裏側の全面に渡って設けた場合に比較して車体軽量化に寄与することができる効果がある。
そして、メインフレームの交差部には、これを車幅方向から挟むV字形状のサブフレームが設けられ、メインフレームとフードスキンとの間、及びサブフレームとフードスキンとの間に複数の閉断面構造部が形成されることとなるため、高剛性部品との間のクリアランスが少ない部位においてどの方向から衝撃荷重が作用しても均一なエネルギー吸収特性を発揮することができる。
請求項2に記載した発明によれば、衝突初期おける衝撃減速度を高めることが可能となるため、その分だけストローク量を少なくし底付きに至るまでにエネルギーを吸収して実質的に底付きを少なくすることができる効果がある。
請求項3に記載した発明によれば、サブフレームについてもその長手方向に渡って強度的に有利な剪断方向でフードスキンとの間で入力荷重による応力に効果的に対抗できるため、メインフレームと同様衝撃吸収特性を高めることができる効果がある。
請求項4に記載した発明によれば、最終的にフードが例えば重量物に接触しても、その段階から閉断面構造部を潰しながら短いストロークで衝撃エネルギーを吸収することができるため、底付きを防止して最後まで衝撃荷重を吸収できる効果がある。
また、メインフレームとフードスキンとの間に形成された閉断面構造部によりフードの曲げ変形に対抗し衝突中期における衝撃減速度を高めることが可能となるため、その分だけストローク量を少なくして底付きに至るまでにエネルギーを吸収して実質的に底付きを少なくすることができる効果がある。
請求項5に記載した発明によれば、メインフレームとフードスキンとの間に塗布されたシーラによりメインフレームとフードスキンとの間に形成された閉断面構造部の変形を抑えることができるため、その後に閉断面構造部の変形が始まるまでの間にシーラを剥離させることで衝撃エネルギーを吸収することができる効果がある。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、フード1は車体外表面を構成するアルミニウムあるいはアルミニウム合金製のフードスキン2と、このフードスキン2の裏面に取り付けられ、フードスキン2と同材質でエンジンルーム3内に面して配置されるフードフレーム4とで構成されている。
ここで、前記フードスキン2の裏面には質量材であるテープスティフナ5(図1では鎖線で示す)が裏面の接着材により貼付されている。このテープスティフナ5はフードスキン2の初期衝撃減速度のレベルを高めるためのもので、入力される衝撃荷重の作用点であるフードスキン2の中央部、具体的には後述するメインフレーム7,7の交差部10を中心として直径300mm程度の範囲内に設けられている。この範囲は初期衝撃減速度が発生するタイミングである衝突時から2〜3msの間にフードスキン2の表面が陥没する(後述の図6参照)範囲である。この実施形態におけるテープスティフナ5はブチルゴムで成形され、約300mm角で厚さが約1.5mmの部材を用いている。
前記フードフレーム4は軽量化のため略中央部分が開口した部材であって、この開口部6周縁を跨ぐようにして取り付けられた一対のメインフレーム7,7と、開口部6周縁に端を発する一対のサブフレーム8(8R),8(8L)とを備えている。前記メインフレーム7は各々がフードスキン2の中央部に入力荷重を加えた場合の主応力軸X方向(図1にのみ示す)に沿った位置に形成されたハット型断面形状の部材であるため、フードスキン2との間に曲げ変形に対して強度的に有利な閉断面構造部9を形成し、このメインフレーム7,7が一対交差して設けられている。
そして、このメインフレーム7の交差部10は、図3及び図4に示すようにエンジン、具体的には高剛性部品としてのシリンダヘッドカバー11の上方に位置するようになっている。ここで、この主応力軸X方向とは、フード1の中央部分に入力(衝撃)荷重を印加した場合にフード1の面に沿う方向に作用する応力のうち最大となる応力の方向を意味している。この実施形態では、車体前(図1においてFR)後(図1においてRR)方向でやや車幅方向で傾斜した向きに最大の応力が検出されるため、主応力軸Xは車幅方向で対称となる位置を含めると合計2つ検出される。
したがって、2つの方向にメインフレーム7,7が配置され、2つのメインフレーム7,7が前記交差部10で交差するように配置された状態となる。尚、前記主応力軸X方向を決定するためには、複数の荷重検出用ロゼットゲージをフード1の中央部付近に配置して、インパクタWにより衝撃荷重を印加して主応力軸方向を求めている。
そして、前記各メインフレーム7,7の交差部10を車幅方向から挟むようにしてフードスキン2との間に曲げ変形に対して強度的に有利な閉断面構造部12を形成するハット型断面形状のサブフレーム8が設けられている。このサブフレーム8はV字形状に形成されて前記フードフレーム4の開口部6周縁に端を発した状態で一対設けられている。したがって、フード1の中央部分から蜘蛛の巣状にメインフレーム7R,7Lとサブフレーム8R,8Lが配置されることとなり、図5に示すように、交差部10を中央として車幅方向に凹凸部が形成されることとなる。
また、図1、図2に示すように、前記V字状のサブフレーム8は前側部と後側部とがV字状を成すようにして形成されているが、2つのメインフレーム7R,7Lのうち後側部が車体右側(図1中R方向)に傾いた一方のメインフレーム7Rに対しては、これに垂直に交差する位置に車体左側のサブフレーム8Lの後側部8LRRが、略垂直に交差する位置に車体右側のサブフレーム8Rの前側部8RFRが設けられ、後側部が車体左側(図1中L方向)に傾いた他方のメインフレーム7Lに対しては、これに垂直に交差する位置に車体右側のサブフレーム8Rの後側部8RRRが、略垂直に交差する位置に車体左側のサブフレーム8Lの前側部8LFRが設けられている。
つまり、前記各メインフレーム7R,7Lは各々主応力軸X方向に配置されているが、この主応力軸X方向に対して略垂直方向にも、力の向きが逆である他の主応力軸が各々存在するため、この他の主応軸方向に略沿う方向に前記サブフレーム8R,8Lを配置している。ここで、各サブフレーム8R,8Lの屈曲部13は前記メインフレーム7R,7Lの交差部10に対して略くの字状の連結部14により連結されている。
したがって、前記フードフレーム4にはメインフレーム7,7の交差部10の前方側に台形状開口部15が、後方側に三角形状開口部16が形成され、各サブフレーム8,8の車幅方向外側に各々三角形状開口部17,17が形成され、更に、サブフレーム8,8の前方側と後方側であってメインフレーム7,7の車幅方向外側に各々三角形状開口部18,19が形成されることとなる。
そして、図4に示すように、前述したフードフレーム4が、前記テープスティフナ5が貼付されたフードスキン2に重合され、フードフレーム4の周縁部がフードスキン2の周縁部に包み込まれるようにして巻き締めされ、フードスキン2周縁の折り曲げ部20に対応するフードフレーム4の周縁とフードスキン2の裏面との間にマスチックシーラ21(図1ではハッチングで示す)を塗布した状態でフードスキン2とフードフレーム4とが接合されている。
ここで、前記フードフレーム4の前記各三角形状開口部16〜19及び台形状開口部15の周縁、つまりメインフレーム7,7とサブフレーム8,8の側縁には前記フードスキン2(及びテープスティフナ5)の裏面に密接するフランジ部F(図1、図3にのみ示す)が形成され、このフランジ部Fとフードスキン2との間に所定間隔でマスチックシーラ22(図1ではハッチングで示す)が塗布されてフードフレーム4の開口部6近傍がフードスキン2に固定されている。
つまり、エンジンに最も近接しストロークを抑えなければならない部位を中心にして前記メインフレーム7及びサブフレーム8のフランジ部Fとフードスキン2との間にマスチックシーラ22が塗布されていることとなる。
このように前記各三角形状開口部16〜19及び台形状開口部15の周縁のフランジ部、つまり少なくともメインフレーム7のフランジ部Fとフードスキン2との間にマスチックシーラ22が塗布されていることにより、メインフレーム7とフードスキン2との間に形成された閉断面構造部9が潰れ変形するのに先だって、マスチックシーラ22を剥離させることでも衝撃エネルギーの吸収を行えるようになっている。
ここで、図1において車体右側でかつ後方側に示すように、前記フードスキン2の裏面を基準にすると、フードフレーム4の各部はエンジンルーム側に対して前記フランジ部Fが一番低い位置にあり、次に傾斜部30を経てメインフレーム7及びサブフレーム8の頂部31が一番高い位置に設定され、前記連結部14が前記フランジ部Fと頂部31との間に位置した高さに設定されている。また、前記フードフレーム4の周縁部の内側を囲むようにして該周縁部からやや高い位置にベース部32が形成され、このベース部32から傾斜部33を経て前記開口部6周縁に高位部34が形成され、この高位部34が前記メインフレーム7とサブフレーム8の各頂部31と同じ高さに形成され、これら各頂部31に連設されている。
尚、図1中35はフードストライカを示し、このフードストライカ35の周囲には補強用のレインフォース36が取り付けられている(図2では図示を省略する)。
上記実施形態によれば、図6に示すように、インパクタWがフードスキン2に衝突すると、初期衝撃減速度が発生する2〜3msの間にフードスキン2が陥没する。この時、前記テープスティフナ5によりこの陥没範囲が強化されているため、下方への変位量を抑えることができる。つまり図9に縦軸を衝撃減速度(G)、横軸をストローク(mm)として示すように、衝突初期での衝撃減速度を上げることで、鎖線で示す従来に比較してエネルギー吸収量を増加してエネルギー吸収効率を高めることができる。
次に、図7に示すように、フード1全体が下側に曲がり更に変形しようとするが、前記各メインフレーム7が一方の主応力軸X方向に配置され、更に、サブフレーム8も他の主応力軸方向に略沿う方向に配置され、これらメインフレーム7とサブフレーム8とが長さ方向に渡って強度的に有利な剪断方向で確実にフードスキン2との間で衝撃エネルギーを吸収できる。
また、前記メインフレーム7とサブフレーム8とがフードスキン2との間に形成する閉断面構造部9,12により効果的に前記曲げ変形に対抗してエネルギーの吸収を行うこととも相俟って、図9に示すように衝突中期でも従来に比較して衝撃減速度を高めエネルギー吸収量を増加し、図9の波形を矩形波に近づけることでエネルギー吸収効率を高めることができる。
勿論、このように衝突中期には大きなエネルギーが作用するが、メインフレーム7とサブフレーム8とで曲げ変形量を抑制しているため、エンジンのシリンダヘッドカバー11とのクリアランスが少なくても、シリンダヘッドカバー11にフードフレーム4が衝接するのを防止できる。
そして、更にフード1の変形が進み、前記メインフレーム7又はサブフレーム8(図ではメインフレーム7)がシリンダヘッドカバー11に衝接すると、マスチックシーラ22が強度的に有利な剪断方向の力を受けて切られながら踏ん張り、フランジ部Fでズレを生じながらメインフレーム7及びサブフレーム8の閉断面構造部9,12が開くと共に潰れて変形してゆく。よって、衝突初期、衝突中期で多くのエネルギーを吸収した関係で衝突後期では余裕をもって、つまり衝撃減速度の立ち上がりを少なくしてエネルギー吸収を従来より短い(ΔS分だけ)ストロークで短時間で行うことができ、その結果、フード1がシリンダヘッドカバー11に底付きすることはなくなる。
また、フード1の中央部分から蜘蛛の巣状にメインフレーム7とサブフレーム8が配置されており、図5に示すように、交差部10を中央として車幅方向に凹凸部が形成されることとなるため、交差部10の周囲のその部分にインパクタWを衝接しても略均一な衝撃エネルギー吸収特性を得ることができる。
上記実施形態によれば、フードスキン2に作用した衝撃荷重によりフード1が下側に湾曲変形しようとすると、前記メインフレーム7がフード1を湾曲させる方向の荷重に対抗してフード1がシリンダヘッドカバー11に底付くのを防止し、かつ、メインフレーム7はフード1に作用する衝撃荷重の主応力軸X方向に配置されているため、メインフレーム7の取付長さ方向に渡って強度的に有利な剪断方向でフードスキン2との間で応力を受けることができ、したがって、衝撃エネルギーを確実に吸収することができる。
また、前記メインフレーム7の交差部10には、これを車幅方向から挟むV字形状のサブフレーム8,8が設けられ、メインフレーム7とフードスキン2との間、及びサブフレーム8とフードスキン2との間に複数の閉断面構造部9,12…が形成されることとなり、したがって、高剛性部品との間のクリアランスが少ない部位においてどの方向から衝撃荷重が作用しても均一なエネルギー吸収特性を発揮することができる。
また、衝突初期おける衝撃減速度を高めることが可能となるため、その分だけストローク量を少なくし底付きに至るまでにエネルギーを吸収して実質的に底付きを少なくすることができる。
更に、サブフレーム8についてもその長手方向に渡って強度的に有利な剪断方向でフードスキン2との間で衝撃荷重により生ずる応力を受けることができるため、メインフレーム7と同様衝撃エネルギーを確実に吸収することができる。
そして、衝突後期にフード1がシリンダヘッドカバー11に接触しても、その段階から閉断面構造部9,12を潰しながら短いストロークで衝撃エネルギーを吸収することができるため、底付きを防止して最後まで衝撃荷重を吸収できる。
ここで、メインフレーム7及びサブフレーム8のフランジ部Fとフードスキン2との間に塗布されたマスチックシーラ22によりメインフレーム7とフードスキン2との間に形成された閉断面構造部9の変形を抑えることができるため、その後に閉断面構造部9の変形が始まるまでの間にマスチックシーラ22を剥離させることで衝撃エネルギーを吸収することができる。
このようにして、テープスティフナ5により衝突初期の衝撃減速度をアップし、フードフレーム4のメインフレーム7とサブフレーム8とで衝突中期の衝撃減速度を高め、衝突終期において余裕をもってエネルギー吸収を行い、平均的な衝撃減速度を低減して頭部障害値HIC(Head Injury Criterion)を下げることができ、又は少ないストロークで衝撃エネルギーを吸収できる。
つまり、図9にも示したが、初期及び中期衝撃減速度はある程度高まるが、ストロークを少なくして持続時間を短くすることで頭部障害値HICを下げることができるのである。また、ストロークが少なくて済むためフード1の高さをできるだけ低くできる等、造形上の自由度が高められる。
尚、この発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、テープスティフナ5の材質はブチルゴム以外に様々な樹脂材を使用できる。また、必要であるならテープスティフナ5に替えて金属製の薄板材を使用することもできる。
この発明の実施形態のフードの裏面図である。 この発明の実施形態のフードの分解斜視図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 図1のB−B線に沿う断面図である。 図1のC−C線に沿う断面図である。 衝突状況を説明する図である。 衝突状況を説明する図である。 衝突状況を説明する図である。 衝撃減速度とストロークとの関係を示すグラフ図である。
符号の説明
1 フード
2 フードスキン
5 テープスティフナ(質量材)
7 メインフレーム
8 サブフレーム
9 閉断面構造部
10 交差部
11 シリンダヘッドカバー(高剛性部品)
22 マスチックシーラ(シーラ)
X 主応力軸

Claims (5)

  1. フードスキンの裏側に設けられた一対のハット型断面形状のメインフレームを高剛性部品の上方位置で互いに交差するようにして配置し、このメインフレームを入力荷重に対する主応力軸方向に形成し、前記各メインフレームの交差部を挟むようにして前記フードスキンとの間に曲げ変形に対して強度的に有利な閉断面構造部を形成するハット型断面形状のサブフレームを一対設け、このサブフレームをメインフレームの交差部を挟むようにしてV字形状に形成し、フードの中心部分から蜘蛛の巣状に前記メインフレームと前記サブフレームとを配置したことを特徴とする自動車のフード構造。
  2. 前記フードスキンの裏側であって、前記メインフレームの交差部を中心とした位置に質量材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動車のフード構造。
  3. 前記V字形状のサブフレームの一部を前記主応力軸方向に形成されたメインフレームに対応して他の主応力軸方向に形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動車のフード構造。
  4. 少なくとも前記フードスキンとメインフレームとで閉断面構造部が形成され、この閉断面構造部が潰れ変形可能であることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の自動車のフード構造。
  5. 前記高剛性部品に最も近接する部位を中心にして前記メインフレームとフードスキンとの間にシーラを塗布することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の自動車のフード構造。
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