JP4037321B2 - 電動油圧式パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動油圧式パワーステアリング装置に関し、特に、モータにより駆動される油圧ポンプを油圧動力の発生源とする電動油圧式パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図16は、一般的な電動油圧式パワーステアリング装置の全体構成図であり、1はステアリングホイール、2はステアリングシャフト、3は油圧量を調整するコントロールバルブ、4は油圧シリンダ(図示せず)に油圧を供給する油圧ポンプ、5は油圧ポンプ4の動力を発生するブラシレスDC型のモータ、6はモータ5を駆動するECU、7は操舵角速度を検出し操舵角速度信号ωsを出力する操舵角速度センサ、8はECU6の電源を供給するバッテリ、9はモータ5の回転角度を検出しモータ回転角度信号θmを出力するモータ回転角度センサ、10は車両の走行速度を検出し車速信号Vsを出力する車速センサである。なお、上記のモータ回転角度信号θmはモータ5の機械角をモータ5の極対数倍した電気角とする。
【0003】
図17は、従来のECU6の構成図の一例であり、11は操舵角速度信号ωsと車速信号Vsとによりモータ回転速度目標値TNmを算出するモータ回転速度目標値演算手段、12はモータ回転角度信号θmの時間的な変化量よりモータ回転速度検出値Nmを算出するモータ回転速度検出値演算手段、13はモータ5の各相に流れている電流の最大値を検出してモータ電流検出値Imとして出力するモータ電流検出手段、14は後述する条件にて設定されたモータ電流制限値Ilmtとモータ電流検出値Imとの差に基づいてモータ駆動制限信号Slmtを算出するモータ駆動制限信号演算手段、15はモータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmとの差とモータ駆動制限信号Slmtとに基づいてモータ駆動信号Smを算出するモータ駆動信号演算手段、16はモータ回転角度信号θmとモータ駆動信号Smとに基づいてモータ5を駆動するモータ駆動手段である。なお、モータ駆動信号Smは後述するFETを駆動するPWM信号であり、モータ電流制限値Ilmtはモータ5に通電される電流がモータ5やECU6などに損傷を与える値よりも小さくなるような所定の値に設定される。
【0004】
図18は、モータ駆動手段16の内部回路であり、161は、モータ回転角度信号θmとモータ駆動信号Smとに基づいてFETを駆動する信号を生成するFET駆動ロジック、162は、FET駆動ロジック161の出力にしたがってFETを駆動しモータ5に電流を供給するHブリッジ回路である。
【0005】
次に、上述のような従来の電動パワーステアリング装置の動作について説明する。運転者がステアリングホイール1を操舵すると、ステアリングシャフト2の下端にあるギア装置(図示せず)が作動し、油圧ポンプ4から油圧シリンダ(図示せず)に供給する油圧量を調整するコントロールバルブ3が作動する。油圧シリンダは油圧が供給されると操舵力を軽減するように作動する。このとき、ECU6は油圧ポンプ4が適切な油圧を発生するようにモータ5を制御する。
【0006】
ECU6において、モータ回転速度目標値演算手段11では操舵角速度信号ωsと車速信号Vsとに基づいてモータ回転速度目標値TNmを算出する。モータ回転速度目標値TNmの特性は、たとえば、図19に示すように操舵角速度信号ωsが高まるにつれてモータ回転速度目標値TNmが増加するように設定され、車速信号Vsが高まるにつれてモータ回転速度目標値TNmが減少するように設定される。なお、図19においては、横軸が操舵角速度信号ωs、縦軸がモータ回転速度目標値TNmである。また、図19において、上から順に、車速信号Vsが0km/hの場合、40km/hの場合、80km/hの場合、120km/hの場合を示している。
【0007】
モータ駆動制限信号演算手段14では、モータ電流制限値Ilmtとモータ電流検出値Imの差に基づいてモータ駆動制限信号Slmtを算出する。なお、モータ駆動制限信号Slmtはモータ駆動信号SmのDUTY値の上限であり、図20に示すようにモータ電流検出値Imがモータ電流制限値Ilmtより大きい場合(図20の横軸の0の値より左側の部分)に、モータ駆動信号SmのDUTY値に制限を加える特性に設定される。なお、図20において、横軸は(モータ電流制限値Ilmt−モータ電流検出値Im)、縦軸はモータ駆動制限信号Slmt(モータ駆動信号SmのDUTY値の上限)である。
【0008】
モータ駆動信号演算手段15では、モータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmの差と、モータ駆動制限信号Slmtに基づいてモータ駆動信号Smを算出する。図21にモータ駆動信号SmのDUTY値Sdtyの演算処理の流れ図を示す。ここで、SPは比例項、Kpは比例項ゲイン、SIは積分項、SI0は積分項の前回値、Kiは積分項ゲインである。なお、比例項のゲインKpと積分項のゲインKiは、モータの応答特性に合わせて設定される。
【0009】
図21において、ステップS71はPI制御の比例項を算出しており、モータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmとの差に対して比例項ゲインKpを乗算して比例項SPを求める。ステップS72はPI制御の積分項を算出しており、モータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmとの差に対して積分項ゲインKiを乗算した結果に、積分項の前回値SI0を加算して、積分項SIを求める。ステップS73は積分項の前回値SI0に積分項SIを代入して積分項の前回値SI0を更新する。ステップS74は比例項SPと積分項SIを加算してDUTY値Sdtyを求める。ステップS75はDUTY値Sdtyとモータ駆動制限信号Slmtとを比較し、DUTY値Sdtyがモータ駆動制限信号Slmt以下である場合は処理を終了する。一方、DUTY値Sdtyが大きい場合はステップS76に分岐する。ステップS76はモータ駆動制限信号SlmtをDUTY値Sdtyに代入する。DUTY値Sdtyの演算処理後、モータ駆動信号SmのDUTYをDUTY値Sdtyに設定して出力する。
【0010】
以上より、モータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmの差に対してPI制御を行うとともにモータ電流制限値IlmtによりDUTYを制限するモータ駆動信号Smが算出される。
【0011】
モータ駆動手段16では、モータ回転角度信号θmとモータ駆動信号Smに基づいて図22に示す論理でモータをPWM駆動する。各FETのゲート電圧波形を図23に示す。これによりモータ5は回転トルクを発生して油圧ポンプ4を駆動する。
【0012】
以上の構成により、操舵角速度信号ωsに応じて運転者の操舵力が適切になるようにモータ5を制御するとともに、モータ電流を制限する電動油圧式パワーステアリング装置が実現される。
【0013】
なお、上記の構成では電流制限値Ilmtを一定の値としていたが、他の従来例として、操舵フィーリングを向上するために電流制限値Ilmtを操舵状態に応じて変化させるものが提案されている(特に、特許文献1参照。)。
【0014】
【特許文献1】
特開平9−71254号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
モータ電流検出値がモータ電流制限値より大きいときにのみモータ電流の制限を行うため、モータ電流制限値はモータやECUに損傷を与える電流値に対して充分に小さな値にするとともに、モータ電流がモータ電流制限値を越えてから実際にモータ電流が制限されるまでの時間を考慮して設定する必要があるという問題点があった。
【0016】
また、モータ電流がモータやECUに損傷を与える電流値に対して充分に小さな値に設定されたモータ電流制限値に制限されるため、モータを増速する際にモータ回転速度がモータ回転速度目標値に到達するまでの時間が長くなることがあるという問題点があった。
【0017】
また、モータ電流がモータやECUに損傷を与える電流値に対して充分に小さな値に設定されたモータ電流制限値に制限されるため、モータを停止状態から起動する際に、モータ回転速度がモータ回転速度目標値に到達するまでの時間が長くなることがあるという問題点があった。
【0018】
また、電流制限を行う条件がモータ電流値のみで定められているため、モータ電流値がモータ電流制限値付近で上下した場合、電流制限を行わないモードと電流制限を行うモードがハンチングし、モータの出力が振動的になることがあるという問題点があった。
【0019】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、モータ回転速度に基づいてモータを制御できない状態の場合は、モータ電流に基づいてモータを制御するように切り換えることにより、モータの回転速度に対する応答性の向上および過大電流の発生の抑制を行う電動油圧式パワーステアリング装置を得ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
この発明は、モータにより駆動される油圧ポンプを油圧動力の発生源とする電動油圧式パワーステアリング装置であって、車両の状態を表す信号が入力され、当該車両の状態を表す信号に基づいて、前記油圧ポンプに適切な動力を発生させるための前記モータの回転速度を算出し、モータ回転速度目標値として出力するモータ回転速度目標値演算手段と、前記パワーステアリング装置に損傷を与えるモータ電流値よりも小さい予め設定された所定値を、モータ電流目標値として出力するモータ電流目標値設定手段と、前記モータの回転速度を検出し、モータ回転速度検出値として出力するモータ回転速度検出手段と、前記モータに通電されている電流を検出し、モータ電流検出値として出力するモータ電流検出手段と、前記モータ回転速度検出値と前記モータ回転速度目標値との差に基づいて、前記モータを駆動するための第1のモータ駆動信号を算出する第1のモータ駆動信号演算手段と、前記モータ電流検出値と前記モータ電流目標値との差に基づいて、前記モータを駆動するための第2のモータ駆動信号を算出する第2のモータ駆動信号演算手段と、前記第1のモータ駆動信号演算手段および前記第2のモータ駆動信号演算手段の何れを使用して前記モータを駆動するかを判定して切り換える制御方法切換手段とを備える。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係る電動油圧式パワーステアリング装置について説明する。本実施の形態に係る電動油圧式パワーステアリング装置の全体構成図は、図16に示した上記の従来例のものと基本的に同一であるため、ここでは、図16を参照し、詳細な説明は省略する。本実施の形態と上記の従来例との違いは、ECU6の内部構成である。図1は、本実施の形態におけるECU6の内部構成を示したブロック図であり、符号5、11〜13、16は、図17の従来例と同一または相当箇所であるため、同一符号を付して示し、ここではその説明は省略する。
【0022】
図1において、17はモータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmとの差に基づいてモータ駆動信号Sm1を算出する第1のモータ駆動信号演算手段、18はモータ電流検出値Imと後述する条件にて設定されたモータ電流目標値TImの差に基づいてモータ駆動信号Sm2を算出する第2のモータ駆動信号演算手段、19はスイッチを有して、モータ回転速度目標値TNmおよびモータ回転速度検出値Nmに応じてモータ駆動信号Sm1とモータ駆動信号Sm2のいずれを用いて制御を行うかを当該スイッチにより切り換える制御方法切換手段である。なお、上記のモータ電流目標値TImは、モータ駆動信号Sm2を用いて制御した場合に、モータ5に通電される電流がモータ5やECU6などに損傷を与える値よりも小さくなるという条件を満たすように予め設定される。
【0023】
次に動作について説明する。運転者がステアリングホイール1を操舵すると、ステアリングシャフト2の下端にあるギア装置(図示せず)が作動し、油圧ポンプ4から油圧シリンダ(図示せず)に供給する油圧量を調整するコントロールバルブ3が作動する。油圧シリンダは油圧が供給されると操舵力を軽減するように作動する。このとき、ECU6は油圧ポンプ4が適切な油圧を発生するようにモータ5を制御する。
【0024】
ECU6において、モータ回転速度目標値演算手段11では操舵角速度信号ωsと車速信号Vsに基づいてモータ回転速度目標値TNmを算出する。モータ回転速度目標値TNmの特性は、たとえば、図19に示すように操舵角速度信号ωsが高まるにつれてモータ回転速度目標値TNmが増加するように設定され、かつ、車速信号Vsが高まるにつれてモータ回転速度目標値TNmが減少するように設定される。
【0025】
第1のモータ駆動信号演算手段17では、モータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmとの差に基づいてPI制御の演算を行いモータ駆動信号Sm1を出力する。図2にモータ駆動信号Sm1のDUTY値Sdty1の演算処理の流れ図を示す。ここで、SP1は比例項、Kp1は比例項ゲイン、SI1は積分項、SI01は積分項の前回値、Ki1は積分項ゲインである。なお、比例項のゲインKp1と積分項のゲインKi1は、モータ5の応答特性に合わせて設定される。
【0026】
図2において、ステップS11はPI制御の比例項を算出しており、モータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmの差に対して予め設定されている比例項ゲインKp1を乗算して比例項SP1を求める。ステップS12はPI制御の積分項を算出しており、モータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmとの差に対して予め設定されている積分項ゲインKi1を乗算した結果を積分項の前回値SI01に加算して積分項SI1を求める。ステップS13は積分項の前回値SI01に積分項SI1を代入して積分項の前回値SI01を更新する。ステップS14は比例項SP1と積分項SI1を加算してDUTY値Sdty1を求める。
【0027】
DUTY値Sdty1の演算処理後、モータ駆動信号Sm1のDUTYをDUTY値Sdty1に設定する。
【0028】
第2のモータ駆動信号演算手段18では、モータ電流目標値TImとモータ電流検出値Imとの差に基づいてPI制御の演算を行いモータ駆動信号Sm2を出力する。図3にモータ駆動信号Sm2のDUTY値Sdty2の演算処理の流れ図を示す。ここで、SP2は比例項、Kp2は比例項ゲイン、SI2は積分項、SI02は積分項の前回値、Ki2は積分項ゲインである。なお、比例項のゲインKp2と積分項のゲインKi2は、モータ5の応答特性に合わせて設定される。
【0029】
図3において、ステップS21はPI制御の比例項を算出しており、モータ電流目標値TImとモータ電流検出値Imとの差に対して予め設定されている比例項ゲインKp2を乗算して比例項SP2を求める。ステップS22はPI制御の積分項を算出しており、モータ電流目標値TImとモータ電流検出値Imとの差に対して予め設定されている積分項ゲインKi2を乗算した結果を積分項の前回値SI02に加算して積分項SI2を求める。ステップS23は積分項の前回値SI02に積分項SI2を代入して積分項の前回値SI02を更新する。ステップS24は比例項SP2と積分項SI2を加算してDUTY値Sdty2を求める。
【0030】
DUTY値Sdty2の演算処理後、モータ駆動信号Sm2のDUTYをDUTY値Sdty2に設定する。
【0031】
制御方法切換手段19では、第1のモータ駆動信号演算手段17でモータ5を制御できる状態、すなわち、モータ回転速度に基づいて制御できる状態であると判定した場合はモータ駆動信号Sm1をモータ駆動信号Smとして出力し、第1のモータ駆動信号演算手段17ではモータ5を制御できない状態であると判定した場合は、モータ駆動信号Sm2を駆動信号Smとして出力する。これにより、第2のモータ駆動信号演算手段18でモータ5を制御する状態、すなわち、モータ電流に基づいて制御する状態に切り換えられる。
【0032】
以上の処理の流れを図4の流れ図にまとめると、ステップS31は第1のモータ駆動信号演算手段17の処理でモータ駆動信号Sm1を算出する。ステップS32は第2のモータ駆動信号演算手段18の処理でモータ駆動信号Sm2を算出する。ステップS33は制御方法切換手段19の処理で、第1のモータ駆動信号演算手段17でモータ5を制御できる状態であると判定した場合はステップS34に分岐し、第1のモータ駆動信号演算手段17ではモータ5を制御できない状態であると判定した場合はステップS35に分岐する。ステップS34はモータ駆動信号Sm1をモータ駆動信号Smとして出力するようにモータ駆動信号Sm1をモータ駆動信号Smに代入する。ステップS35はモータ駆動信号Sm2をモータ駆動信号Smとして出力するようにモータ駆動信号Sm2をモータ駆動信号Smに代入する。
【0033】
ここで、第1のモータ駆動信号演算手段17ではモータ5を制御できない状態であると判定する条件を
とし、一方、第1のモータ駆動信号演算手段17でモータ5を制御できる状態であると判定する条件を
とする。なお、切換回転速度差DNm1(>0)は、非操舵時や通常の操舵時に発生するモータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmの差に対して充分に大きい値(例えば200rpm)に設定し、切換回転速度差DNm2(≧0)は切換回転速度差DNm1に対して充分に小さい値(例えば0rpm)に設定することにより、制御方法切換手段19の判定がハンチングすることを防止できる。
【0034】
ここで、たとえば運転者が右方向に操舵したときの動作を図5に示す。図5の上図は制御に用いるモータ駆動信号の推移、次の図はモータ回転速度の推移、次の図は操舵角速度信号の推移、下図は操舵角度の推移を示している。図5に示すように、本実施の形態においては、操舵速度が高くモータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmとの差が所定の切換回転速度差DNm1よりも大きくなった場合にモータ駆動信号Sm2を用いて制御するように切り換わり、モータ回転速度検出値Nmとモータ回転速度目標値TNmとの差が所定の切換回転速度差DNm2よりも小さくなった場合にモータ駆動信号Sm1を用いて制御するように切り換わる。
【0035】
また、図6に、モータ回転速度検出値Nmがモータ回転速度目標値TNmに追従するまでの挙動を示す。図6の上図はモータ電流検出値Imの推移、中間図は制御に用いるモータ駆動信号の推移、下図はモータ回転速度検出値Nmの推移を示しており、いずれの図においても、実線はモータ駆動信号Sm2を用いて制御するように切り換える場合、破線はモータ駆動信号Sm1のみを用いて制御する場合を示している。図6からわかるように、モータ駆動信号Sm1のみを用いて制御する場合とモータ駆動信号Sm2を用いて制御するように切り換える場合とで比較すると、モータ駆動信号Sm2を用いて制御するように切り換える場合の方がより多くのモータ電流を通電でき、より早くモータ回転速度目標値TNmに到達することができる。
【0036】
モータ駆動手段16では、モータ回転角度信号θmとモータ駆動信号Smに基づき、図22に示す論理でモータ5をPWM駆動する。このときのモータ駆動信号Smは、制御方法切換手段19により選択されたSm1かSm2のいずれか一方である。各FETのゲート波形を図23に示す。これによりモータ5は回転トルクを発生して油圧ポンプ4を駆動する。
【0037】
以上の構成により、本実施の形態においては、モータ回転速度で制御できないときに、モータ電流で制御を行うように切り換えるようにしたので、操舵角速度信号ωsに応じて運転者の操舵力が適切になるようにモータ5を制御するとともに、モータ5の回転数に対する応答性を向上し、かつ、過大電流の発生の抑制を行う電動油圧式パワーステアリングが実現される。
【0038】
なお、上記の説明では、ブラシレスDCモータを使用した例を示したが、モータの種類は問わず、例えばブラシ付DCモータにも適用できる。
【0039】
また、モータの駆動方法を120度制御で矩形波駆動した例を説明したが、モータの駆動方法は問わず、例えば180度制御や正弦波駆動でもよい。
【0040】
また、上記の説明では、モータ電流目標値TImを固定値としているが、操舵状態に応じて変化させても良い。
【0041】
実施の形態2.
上記の実施の形態1では、制御方法切換手段19は、モータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmを用いて、第1のモータ駆動信号演算手段17ではモータ5を制御できない状態であることを判定しているが、図7のブロック図に示すように操舵角速度信号ωsを用いて判定してもよい。本実施の形態においては、その場合について説明する。
【0042】
図7において、20は、スイッチを有し、モータ回転速度目標値TNm、モータ回転速度検出値Nmおよび操舵角速度信号ωsに応じてモータ駆動信号Sm1とモータ駆動信号Sm2のいずれを用いて制御するかを切り換える制御方法切換手段である。
【0043】
制御方法切換手段20において、第1のモータ駆動信号演算手段17ではモータ5を制御できない状態であると判定する条件を
操舵角速度信号ωs>所定値ωth1
と設定する。
なお、所定値ωth1(≧0)は、操舵角速度信号ωsの増大により、第1のモータ駆動信号演算手段17ではモータ5を制御できない状態になるまでモータ回転数目標値TNmが増大したこと示す値とする。
【0044】
以上の構成により、上記の実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、操舵速度が増大してモータ回転速度を高める必要がある場合に、モータ駆動信号Sm2を用いて制御するように切り換えるため、モータ駆動信号Sm1のみを用いて制御する場合に比べてモータ回転速度目標値TNmにより早く追従することができる。
【0045】
実施の形態3.
上記の実施の形態1では、制御方法切換手段19はモータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmを用いて第1のモータ駆動信号演算手段17ではモータ5を制御できない状態であることを判定するとともに、第1のモータ駆動信号演算手段17でモータ5を制御できる状態であることを判定しているが、図8のブロック図に示すように、モータ電流検出値Imを用いて判定してもよい。本実施の形態においては、その場合について説明する。
【0046】
図8において、21は、モータ電流検出値Imに応じてモータ駆動信号Sm1とモータ駆動信号Sm2のいずれを用いて制御するかを切り換える制御方法切換手段である。
【0047】
制御方法切換手段21において、第1のモータ駆動信号演算手段17ではモータ5を制御できない状態であると判定する条件を
モータ電流検出値Im>所定値Ith1
とし、
第1のモータ駆動信号演算手段17でモータ5を制御できる状態であると判定する条件を
モータ電流検出値Im<所定値Ith2
とする。
なお、所定値Ith1はモータ5やECU6に損傷を与えるモータ電流よりも小さい電流値(例えば100A)とし、所定値Ith2は、
0≦所定値Ith2≦所定値Ith1
を満足する値とする。
【0048】
以上の構成により、図9に示すように、モータ電流検出値Imが所定値Ith1よりも大きくなったときはモータ駆動信号Sm2を用いて制御するように切り換わる。また、その後、図9に示すように、モータ電流検出値Imが所定値Ith2よりも小さくなったときはモータ駆動信号Sm1を用いて制御するように切り換わる。すなわち、モータ電流検出値Imが増大したときは、モータ駆動信号Sm2により、モータ5をモータ電流に対して制御することになるため、モータ5やECU6に損傷を与えることなくモータ電流を通電することが可能になる。なお、ここで、図9において、上図は制御に用いるモータ駆動信号の推移、下図は検出電流値Imの推移を示しており、いずれの図においても、実線はモータ駆動信号Sm2を用いて制御するように切り換える場合、破線はモータ駆動信号Sm1のみを用いて制御する場合を示している。
【0049】
なお、本実施の形態において、第1のモータ駆動信号演算手段17ではモータ5を制御できない状態であることを判定する条件は、上述したモータ電流検出値Imのみを用いる場合に限らず、例えば、実施の形態1で用いたモータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nm、実施の形態2で用いた操舵角速度ωsおよび本実施の形態で用いたモータ電流検出値Imを組み合わせたものでも良い。
【0050】
また、第1のモータ駆動信号演算手段17でモータ5を制御できる状態であることを判定する条件は、同様に、上述したモータ電流検出値Imのみを用いる場合に限らず、例えば、実施の形態1と実施の形態2で用いたモータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmおよび本実施の形態で用いたモータ電流検出値Imを組み合わせたものでも良い。
【0051】
以上のように、本実施の形態においては、上記の実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、モータ電流検出値Imが所定値Ith1よりも大きくなったときはモータ駆動信号Sm2を用いて制御するように切り換わるようにしたので、モータ電流検出値Imが増大したときは、モータ5をモータ電流に対して制御することになるため、モータ5やECU6に損傷を与えることなくモータ電流を通電することが可能になる。
【0052】
実施の形態4.
上記の実施の形態1、実施の形態2および実施の形態3では、ECU6の内部信号の値に基づいて第1のモータ駆動信号演算手段17ではモータ5を制御できない状態であることを判定していたが、モータ5が停止状態の場合は、あらかじめ第1のモータ駆動信号演算手段17ではモータ5を制御できない状態であると判定させてもよい。本実施の形態においては、その場合について説明する。
【0053】
モータ5を停止状態から起動する際に、モータ駆動信号Sm1を用いて制御する場合とモータ駆動信号Sm2を用いて制御する場合の動作を図10に示す。図10において、左側がモータ駆動信号Sm1を用いて制御する場合、右側がモータ駆動信号Sm2を用いて制御する場合の動作を示しており、いずれも、上から順に、モータ電流Imの推移、制御に用いるモータ駆動信号の推移(実線がSm2に切り換える場合、破線がSm1のみの場合)、駆動Dutyの推移、モータ回転速度検出値Nm、および、モータ回転速度目標値TNmの推移を示している。
【0054】
モータ駆動信号Sm1を用いて制御する場合は、モータ回転速度に対してモータ5を制御する。したがって、例えば、油圧ポンプ側の負荷トルクが増大してモータ回転速度が低下すると(図10の点線の円部分を参照)、モータの逆起電力の低下によりモータ電流Imが増加し、さらにモータ回転速度検出値Nmも低下するため、モータ駆動信号Smの駆動DUTYは増加する。この結果、過大なモータ電流が発生することがある。
【0055】
一方、モータ駆動信号Sm2を用いて制御する場合は、モータ回転速度に対してモータ5を制御する。したがって、例えば油圧ポンプ側の負荷トルクが増大してモータ回転速度が低下すると、モータの逆起電力の低下によりモータ電流が増加するが、モータ電流の増加を検出するとモータ駆動信号SmのDUTYは低減する。この結果、過大なモータ電流の発生を抑制することができる。
【0056】
以上のように、本実施の形態においては、上記の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、さらに、モータを停止状態から起動する際は、予め第2のモータ駆動信号演算手段を用いて制御することにより、起動時の過大なモータ電流が流れることを防止できる。
【0057】
実施の形態5.
上記の実施の形態1では、図4の流れ図に示すように、第1のモータ駆動信号演算手段17と第2のモータ駆動信号演算手段18の両方を演算した後に制御方法切換手段19の処理を行い、モータ駆動信号Sm1もしくはモータ駆動信号Sm2をモータ駆動信号Smに代入するように構成していたが、制御方法切換手段19の処理を先に行い、選択された第1のモータ駆動信号演算手段17もしくは第2のモータ駆動信号演算手段18のいずれか一方の演算のみを行うように構成しても良い。本実施の形態においては、その場合について説明する。なお、本実施の形態における電動油圧式パワーステアリングのECU6の内部構成は、図1の構成と基本的に同じであるため、ここでは図1を参照し、詳細な説明は省略する。
【0058】
図11の流れ図において、ステップS41は制御方法切換手段19の処理で、第1のモータ駆動信号演算手段17でモータ5を制御できる状態であると判定した場合はステップS42に分岐し、第1のモータ駆動信号演算手段17ではモータ5を制御できない状態であると判定した場合はステップS44に分岐する。ステップS42は第1のモータ駆動信号演算手段17の処理でモータ駆動信号Sm1を算出し、ステップS43ではモータ駆動信号Sm1をモータ駆動信号Smとして出力するようにモータ駆動信号Sm1をモータ駆動信号Smに代入する。ステップS44は第2のモータ駆動信号演算手段18の処理でモータ駆動信号Sm2を算出し、ステップS45ではモータ駆動信号Sm2をモータ駆動信号Smとして出力するようにモータ駆動信号Sm2をモータ駆動信号Smに代入する。
【0059】
以上の構成により、本実施の形態においては、上記の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、さらに、1回の演算サイクルにおいて、第1のモータ駆動信号演算手段17もしくは第2のモータ駆動信号演算手段18のいずれか一方のみを処理するため、演算処理時間を短縮できる。したがって、処理速度の遅いマイクロコンピュータを用いた安価な構成でも、本発明が実現可能になる。
【0060】
なお、上記の説明においては、制御方法切換手段により選択されていない状態では、第1のモータ駆動信号演算手段17もしくは第2のモータ駆動信号演算手段18の演算処理の全てを行わない例について説明したが、その場合に限らず、演算処理の一部を行わないようにしてもよい。
【0061】
上記の説明においては、本実施の形態を実施の形態1に適用する例について説明したが、その場合に限らず、本実施の形態は、実施の形態2ないし4のいずれにも適用することができることは言うまでもない。
【0062】
実施の形態6.
上記の実施の形態1では、第1のモータ駆動信号演算手段17および第2のモータ駆動信号演算手段18において制御方法の切換は考慮していなかったが、図12のブロック図に示すように制御方法の切換の前後でモータ駆動信号が変化しないように補正処理を行っても良い。
【0063】
図12において、22は、モータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmとの差と後述する制御方法切換信号Ssと後述する第2のモータ駆動信号演算手段23が算出した駆動DUTY値Sdty2とに基づき、駆動DUTY値Sdty1とモータ駆動信号Sm1とを算出する第1のモータ駆動信号演算手段、23は、モータ電流検出値Imと実施の形態1と同じ条件にて設定されたモータ電流目標値TImとの差と後述する制御方法切換信号Ssと第1のモータ駆動信号演算手段22が算出した駆動DUTY値Sdty1に基づき、駆動DUTY値Sdty2とモータ駆動信号Sm2とを算出する第2のモータ駆動信号演算手段、24はモータ回転速度目標値TNmおよびモータ回転速度検出値Nmに応じてモータ駆動信号Sm1とモータ駆動信号Sm2のいずれを用いて制御するかを切り換えるとともに、切り換えた結果を表す制御方法切換信号Ssを出力する制御方法切換手段である。なお、制御方法切換信号Ssには、切り換えた結果がモータ駆動信号Sm1の場合は1、モータ駆動信号Sm2の場合は2が代入される。
【0064】
次に動作について説明する。第1のモータ駆動信号演算手段22における処理を図13の流れ図に示す。ここで、Ss01を制御方法切換信号の前回値とする。ステップS51は制御方法切換信号Ssと制御方法切換信号の前回値Ss01とを比較して、異なる場合は今回制御方法切換信号Ssが変化したと判定してステップS52に分岐し、同じであればステップS54に分岐する。ステップS52は制御方法切換信号Ssが1であれば、モータ駆動信号Sm2を用いて制御する状態からモータ駆動信号Sm1を用いて制御する状態に切り換わったと判定してステップS53に分岐し、制御方法切換信号Ssが1以外であればステップS54に分岐する。ステップS53は第2のモータ駆動信号演算手段23が算出した駆動DUTY値Sdty2を積分項の前回値SI01に代入する。これが制御方法切換時の補正処理となり、制御方法切換時のモータ回転速度目標値TNmとモータ回転速度検出値Nmが等しい場合、駆動信号Smは変動しない。ステップS54は制御方法切換信号の前回値Ss01を更新する。ステップS11からステップS14までは実施の形態1の図2と同一のため説明は省略する。
【0065】
以上の構成により、第2のモータ駆動信号演算手段から第1のモータ駆動信号演算手段を切り換える際に補正処理が行われ、モータ駆動信号Smの変動を低減させることができる。
【0066】
同様に、第2のモータ駆動信号演算手段23における処理を図14の流れ図に示す。ここで、Ss02を制御方法切換信号の前回値とする。ステップS61は制御方法切換信号Ssと制御方法切換信号の前回値Ss02とを比較して、異なる場合は今回制御方法切換信号Ssが変化したと判定してステップS62に分岐し、同じであればステップS64に分岐する。ステップS62は制御方法切換信号Ssが2であれば、モータ駆動信号Sm1を用いて制御する状態からモータ駆動信号Sm2を用いて制御する状態に切り換わったと判定してステップS63に分岐し、制御方法切換信号Ssが2以外であればステップS64に分岐する。ステップS63は第1のモータ駆動信号演算手段22が算出した駆動DUTY値Sdty1を積分項の前回値SI02に代入する。これが制御方法切換時の補正処理となり、制御方法切換時のモータ電流目標値TImとモータ電流検出値Imが等しい場合、制御方法切換時に駆動信号Smは変動しない。ステップS64では、制御方法切換信号の前回値Ss02を更新する。ステップS21からステップS24までは実施の形態1の図3と同一のため説明は省略する。
【0067】
以上の構成により、第1のモータ駆動信号演算手段から第2のモータ駆動信号演算手段を切り換える際に補正処理が行われ、モータの駆動信号Smの変動を低減させることができる。
【0068】
第2のモータ駆動信号演算手段から第1のモータ駆動信号演算手段へ切り換える際に補正処理を行わなかった場合と補正処理を行った場合のそれぞれの挙動を図15に示す。図15において、左側が駆動方法切換時に1項の補正を行わなかった場合、右側が駆動方法切換時に1項の補正を行った場合の動作を示しており、いずれも、上から順に、駆動DUTYの推移、第1のモータ駆動手段の前回の積分項SI01の推移、駆動方法切換の推移、モータ電流の推移、モータ回転速度の推移を示している。
【0069】
補正処理を行わない場合、第2のモータ駆動信号演算手段18が選択されている状態ではモータ回転速度検出値Nmがモータ回転速度目標値TNmよりも小さい状態が続くため、第1のモータ駆動手段17の積分項SI01は増加し続ける。ここで、第1のモータ駆動信号演算手段17が選択される状態に切り換わると、増加し続けた第1のモータ駆動手段17の積分項SI01の影響によりモータ駆動信号SmのDUTY値が急増する。このため、モータ回転速度がオーバーシュートして操舵フィーリングが悪化する。
【0070】
一方、補正処理を行う場合、第2のモータ駆動信号演算手段23が選択されている状態ではモータ回転速度検出値Nmがモータ回転速度目標値TNmよりも小さい状態が続くため、第1のモータ駆動手段22の積分項SI01は増加し続ける。ここで、第1のモータ駆動信号演算手段22が選択される状態に切り換わると、第2のモータ駆動信号演算手段23の駆動DUTY値Sdty2が第1のモータ駆動信号演算手段22の積分項の前回値Sl01に代入される。これにより、増加し続けた第1のモータ駆動手段22の積分項SI1の影響を受けないため、モータ駆動信号Smの変動を低減させることができる。
【0071】
以上のように、本実施の形態においては、上記の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、さらに、第1のモータ駆動信号演算手段は、制御方法切換手段が第2のモータ駆動信号演算手段から第1のモータ駆動信号演算手段を用いて制御するように切り換える際に、演算処理に補正を加えることにより、切換の前後におけるモータ駆動信号の変動を低減させるものである。
【0072】
また、同様に、第2のモータ駆動信号演算手段は、制御方法切換手段が第1のモータ駆動信号演算手段から第2のモータ駆動信号演算手段を用いて制御するように切り換える際に、演算処理に補正を加えることにより、切換の前後におけるモータ駆動信号の変動を低減させるものである。
【0073】
【発明の効果】
この発明は、モータにより駆動される油圧ポンプを油圧動力の発生源とする電動油圧式パワーステアリング装置であって、車両の状態を表す信号が入力され、当該車両の状態を表す信号に基づいて、前記油圧ポンプに適切な動力を発生させるための前記モータの回転速度を算出し、モータ回転速度目標値として出力するモータ回転速度目標値演算手段と、前記パワーステアリング装置に損傷を与えるモータ電流値よりも小さい予め設定された所定値を、モータ電流目標値として出力するモータ電流目標値設定手段と、前記モータの回転速度を検出し、モータ回転速度検出値として出力するモータ回転速度検出手段と、前記モータに通電されている電流を検出し、モータ電流検出値として出力するモータ電流検出手段と、前記モータ回転速度検出値と前記モータ回転速度目標値との差に基づいて、前記モータを駆動するための第1のモータ駆動信号を算出する第1のモータ駆動信号演算手段と、前記モータ電流検出値と前記モータ電流目標値との差に基づいて、前記モータを駆動するための第2のモータ駆動信号を算出する第2のモータ駆動信号演算手段と、前記第1のモータ駆動信号演算手段および前記第2のモータ駆動信号演算手段の何れを使用して前記モータを駆動するかを判定して切り換える制御方法切換手段とを備え、モータ回転速度で制御できない状態のときにモータ電流で制御を行うように、前記第1のモータ駆動信号演算手段から前記第2のモータ駆動信号演算手段に切り換えることにより、モータの回転速度に対する応答性の向上および過大電流の発生の抑制を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る電動油圧式パワーステアリング装置のECUの内部構成を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1に係る電動油圧式パワーステアリング装置における第1のモータ駆動信号演算手段の演算処理の流れを示した流れ図である。
【図3】 実施の形態1に係る電動油圧式パワーステアリング装置における第2のモータ駆動信号演算手段の演算処理の流れを示した流れ図である。
【図4】 実施の形態1に係る電動油圧式パワーステアリング装置におけるモータ駆動信号を切り換える処理の流れを示した流れ図である。
【図5】 実施の形態1に係る電動油圧式パワーステアリング装置の動作を表す説明図である。
【図6】 実施の形態1に係る電動油圧式パワーステアリング装置におけるモータ駆動信号の切り換え有無時の動作を比較した説明図である。
【図7】 実施の形態2に係る電動油圧式パワーステアリング装置のECUの内部構成を示すブロック図である。
【図8】 実施の形態3に係る電動油圧式パワーステアリング装置のECUの内部構成を示すブロック図である。
【図9】 実施の形態3に係る電動油圧式パワーステアリング装置の動作を表す説明図である。
【図10】 実施の形態4に係る電動油圧式パワーステアリング装置の動作を表す説明図である。
【図11】 実施の形態5に係る電動油圧式パワーステアリング装置におけるモータ駆動信号を切り換える処理の流れを示した流れ図である。
【図12】 実施の形態6に係る電動油圧式パワーステアリング装置のECUの内部構成を示すブロック図である。
【図13】 実施の形態6に係る電動油圧式パワーステアリング装置における第1のモータ駆動信号演算手段の演算処理の流れ図である。
【図14】 実施の形態6に係る電動油圧式パワーステアリング装置における第2のモータ駆動信号演算手段の演算処理の流れ図である。
【図15】 実施の形態6に係る電動油圧式パワーステアリング装置の動作を表す説明図である。
【図16】 電動パワーステアリング装置の全体構成図である。
【図17】 従来の技術によるECUの内部構成を示すブロック図である。
【図18】 モータ駆動手段の内部回路を表すブロック図である。
【図19】 モータ回転速度目標値の特性を表す説明図である。
【図20】 従来の技術によるモータ電流制限信号の特性を表す説明図である。
【図21】 従来の技術によるモータ駆動信号演算手段の演算処理の流れを示した流れ図である。
【図22】 FETに印加するPWM信号のDUTY値を表す説明図である。
【図23】 FETのゲートに印加される電圧波形を表す説明図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール、2 ステアリングシャフト、3 コントロールバルブ、4 油圧ポンプ、5 モータ、6 ECU、7 操舵角速度センサ、8 バッテリ、9 モータ回転角度センサ、10 車速センサ、11 モータ回転速度目標値演算手段、12 モータ回転速度検出値演算手段、13 モータ電流検出手段、14 モータ駆動制限信号演算手段、15 モータ駆動信号演算手段、16 モータ駆動手段、17 第1のモータ駆動信号演算手段、18 第2のモータ駆動信号演算手段、19 制御方法切換手段、20 制御方法切換手段、21 制御方法切換手段、22 第1のモータ駆動信号演算手段、23 第2のモータ駆動信号演算手段、24 制御方法切換手段。
Claims (12)
- モータにより駆動される油圧ポンプを油圧動力の発生源とする電動油圧式パワーステアリング装置であって、
車両の状態を表す信号が入力され、当該車両の状態を表す信号に基づいて、前記油圧ポンプに適切な動力を発生させるための前記モータの回転速度を算出し、モータ回転速度目標値として出力するモータ回転速度目標値演算手段と、
前記パワーステアリング装置に損傷を与えるモータ電流値よりも小さい予め設定された所定値を、モータ電流目標値として出力するモータ電流目標値設定手段と、
前記モータの回転速度を検出し、モータ回転速度検出値として出力するモータ回転速度検出手段と、
前記モータに通電されている電流を検出し、モータ電流検出値として出力するモータ電流検出手段と、
前記モータ回転速度検出値と前記モータ回転速度目標値との差に基づいて、前記モータを駆動するための第1のモータ駆動信号を算出する第1のモータ駆動信号演算手段と、
前記モータ電流検出値と前記モータ電流目標値との差に基づいて、前記モータを駆動するための第2のモータ駆動信号を算出する第2のモータ駆動信号演算手段と、
前記第1のモータ駆動信号演算手段および前記第2のモータ駆動信号演算手段の何れを使用して前記モータを駆動するかを判定して切り換える制御方法切換手段と
を備えることを特徴とする電動油圧式パワーステアリング装置。 - 前記制御方法切換手段は、
前記第1のモータ駆動信号演算手段では前記モータを制御できない状態であると判定した場合に、前記第2のモータ駆動信号演算手段を用いて制御するように切り換え、
前記第1のモータ駆動信号演算手段で前記モータを制御できる状態であると判定した場合に、前記第1のモータ駆動信号演算手段を用いて制御するように切り換える
ことを特徴とする請求項1に記載の電動油圧式パワーステアリング装置。 - 制御方法切換手段は、
前記モータ回転速度目標値から前記モータ回転速度検出値を減算した値が、0よりも大きい所定の第1のモータ回転速度用しきい値よりも大きいときに、前記第1のモータ駆動信号演算手段ではモータを制御できない状態であると判定して、前記第2のモータ駆動信号演算手段を用いて制御するように切り換える
ことを特徴とする請求項2に記載の電動油圧式パワーステアリング装置。 - 運転者が操舵するステアリングの角速度を検出し、操舵角速度信号として出力する操舵角速度検出手段を備え、
前記制御方法切換手段は、
前記操舵角速度信号が0以上の所定の操舵角速度用しきい値よりも高いときに、前記第1のモータ駆動信号演算手段では前記モータを制御できない状態であると判定して、前記第2のモータ駆動信号演算手段を用いて制御するように切り換える
ことを特徴とする請求項2に記載の電動油圧式パワーステアリング装置。 - 前記制御方法切換手段は、
前記パワーステアリング装置に損傷を与えるモータ電流値よりも小さい所定の第1のモータ電流用しきい値より前記モータ電流検出値が大きいときに、前記第1のモータ駆動信号演算手段では前記モータを制御できない状態であると判定して、前記第2のモータ駆動信号演算手段を用いて制御するように切り換える
ことを特徴とする請求項2に記載の電動油圧式パワーステアリング装置。 - 前記制御方法切換手段は、
前記モータ回転速度検出値から前記モータ回転速度目標値を減算した値が0以上の所定の第2のモータ回転速度用しきい値より小さいときに、前記第1のモータ駆動信号演算手段で前記モータを制御できる状態であると判定して、前記第1のモータ駆動信号演算手段を用いて制御するように切り換える
ことを特徴とする請求項2に記載の電動油圧式パワーステアリング装置。 - 前記制御方法切換手段は、
0以上の所定の第2のモータ電流用しきい値より前記モータ電流検出値が小さいときに、前記第1のモータ駆動信号演算手段で前記モータを制御できる状態であると判定して、前記第1のモータ駆動信号演算手段を用いて制御するように切り換える
ことを特徴とする請求項2に記載の電動油圧式パワーステアリング装置。 - 前記制御方法切換手段は、
前記モータを停止状態から起動する際は、あらかじめ、前記第2のモータ駆動信号演算手段を用いて制御するように切り換える
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の電動油圧式パワーステアリング装置。 - 前記第1のモータ駆動信号演算手段は、前記制御方法切換手段により選択されていない状態では、前記第1のモータ駆動信号演算手段の所定の演算処理の一部ないし全てを行わないことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電動油圧式パワーステアリング装置。
- 前記第2のモータ駆動信号演算手段は、前記制御方法切換手段により選択されていない状態では、前記第2のモータ駆動信号演算手段の所定の演算処理の一部ないし全てを行わないことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の電動油圧式パワーステアリング装置。
- 前記第1のモータ駆動信号演算手段は、前記制御方法切換手段が前記第2のモータ駆動信号演算手段から前記第1のモータ駆動信号演算手段を用いて制御するように切り換える際に、前記第1のモータ駆動信号演算手段の所定の演算処理に補正を加えることにより、切換の前後におけるモータ駆動信号の変化を低減させることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の電動油圧式パワーステアリング装置。
- 前記第2のモータ駆動信号演算手段は、前記制御方法切換手段が前記第1のモータ駆動信号演算手段から前記第2のモータ駆動信号演算手段を用いて制御するように切り換える際に、前記第2のモータ駆動信号演算手段の所定の演算処理に補正を加えることにより、切換の前後におけるモータ駆動信号の変化を低減させることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の電動油圧式パワーステアリング装置。
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