JP4037251B2 - 食器洗浄機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、食器の洗浄のほかに、食器等の漂白、除菌ができる食器洗浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、食器洗浄機においては、食器の洗浄を行う洗浄コースのほかに、食器の漂白を行う漂白コースを具えたものがある(例えば、特許文献1参照)。又、その漂白を行うときに、洗浄水の温度を高めにすることによって、効果的な漂白ができることが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平2−36833号公報(第3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の漂白コースは、洗浄槽の内部に漂白剤を収容して該漂白剤及び洗浄水による食器の漂白を行うものである。又、その漂白を行うときに、洗浄水の温度を高めにすることによって効果的な漂白ができるのは、漂白の対象が食器にこびり付いた汚れや、黒ずみ、茶渋等であって、有機物の量が多く、それらを除去するのに、洗浄水の温度の高い方が有効に作用するからである。
【0005】
ところで、食器や、そのほか、まな板、包丁、布巾、そして食器洗浄機内部の洗浄水が触れる箇所等には、それらに付着した残滓から発生する雑菌が残るものであり、これに対して、漂白剤はそれを除去する効果をも有している。従って、上述の漂白コースでも、その食器等の除菌ができる。
しかしながら、漂白コースは食器の漂白を行うのに効果があるように設定されたものであり、その漂白コースで食器等の除菌を行ったのでは、それが効率良くできないことが判明した。
【0006】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、食器の洗浄ができるほかに、食器等の漂白が効果的にでき、そして食器等の除菌が効率良くできる食器洗浄機を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の食器洗浄機は、本体の内部に、洗浄槽と、この洗浄槽の内部に収容した食器を洗浄水により洗浄する洗浄装置とを有すると共に、その洗浄装置の制御をする制御手段を有するものにおいて、その制御手段が実行する運転のコースに、前記食器の洗浄を行う洗浄コースと、前記洗浄槽の内部に漂白及び除菌作用を有する薬剤を収容して該薬剤及び前記洗浄水による食器等の漂白を行う漂白コースと、前記洗浄槽の内部に前記薬剤を収容して該薬剤及び前記洗浄水による食器等の除菌を行う除菌コースとが存し、その漂白コースと除菌コースとについて、前記洗浄水の温度を漂白コースで高く除菌コースで低くし、又は食器等が薬剤と接触する行程の時間を漂白コースで長く除菌コースで短くし、もしくは前記薬剤の濃度を漂白コースで高く除菌コースで低くするようにしたことを特徴とする(請求項1の発明)。
【0008】
本発明者が探究したところ、食器等の除菌をする場合、その対象は前述のように食器等に付着した残滓から発生する雑菌であり、それは、漂白コースで漂白する対象の食器のこびり付き汚れや、黒ずみ、茶渋等に比して、有機物の量が少なく、それらを除去するのに、洗浄水の温度は低くても有効に作用することが判明した。
【0009】
又、食器等が薬剤と接触する行程時間についても、漂白には長い時間を要するものの、除菌には長い時間を要しないことが判明した。
更に、薬剤の濃度についても、漂白には高い濃度を要するものの、除菌には高い濃度を要しないことが判明した。
【0010】
そこで、上述のように、漂白コースと除菌コースとについて、前記洗浄水の温度を漂白コースで高く除菌コースで低くし、又は食器等が薬剤と接触する行程の時間を漂白コースで長く除菌コースで短くし、もしくは前記薬剤の濃度を漂白コースで高く除菌コースで低くすることにより、洗浄水の加熱に要するエネルギー、又は処理所要時間、もしくは薬剤の使用量の適正化ができ、食器等の漂白が効果的にできると共に、食器等の除菌が効率良くできるようになる。
【0011】
この場合、漂白コースと除菌コースとで薬剤の濃度を異ならせるものでは、その薬剤の濃度設定のための、容積の異なる複数の薬剤収容部、又は計量目盛を有する1つの薬剤収容部を具えると良い(請求項2の発明)。
このものでは、薬剤の濃度設定が、容積の異なる複数の薬剤収容部の選択、又は計量目盛を有する1つの薬剤収容部での計量により、容易にできる。
【0012】
又、洗浄コース、漂白コース及び除菌コースで、それぞれ洗浄水が噴出されるようになっているものでは、その噴出量又は噴出速度を、洗浄コースより漂白コース及び除菌コースで小さくするのが好ましい(請求項3の発明)。
【0013】
洗浄コースにおける食器からの汚れの除去は、洗剤が含む界面活性剤による汚れの溶解に、洗浄水の噴射による汚れの剥離が加わってなされるものであるのに対して、漂白コース及び除菌コースにおける食器等の漂白及び除菌は、薬剤による化学反応を主体とするものであり、洗浄コースにおける場合ほどの洗浄水の噴出量又は噴出速度を必要としない。
【0014】
そこで、上述のように、洗浄水の噴出量又は噴出速度を、洗浄コースより漂白コース及び除菌コースで小さくすることにより、漂白コース及び除菌コースにおける洗浄水の噴出量又は噴出速度を適正化でき、その分、ポンプの運転度合を下げることができるので、運転騒音の低減や、ポンプの寿命の長延化ができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例につき、図1ないし図6を参照して説明する。
まず、図4に示す本体1の前面部には、扉2と操作パネル3とを設けており、その下方に2つの脚4を設けている。
扉2は、この場合、下扉2aと、上扉2bから成っており、そのうちの下扉2aに取手5とロック解除ボタン6とを設け、上扉2bには排気口7を設けている。
【0016】
操作パネル3は、後述する食器洗浄機の運転全般に係る操作を使用者がするためのもので、詳しくは図示しないが、コース選択キーやスタートキー等を初めとした各種操作キー8と、各種表示部9とを有している。
ここで、使用者が取手5を持ち、ロック解除ボタン6を押して、取手5を手前に引けば、図5に示すように、下扉2aが下方に回動して開き、それに連動して上扉2bが上方に回動して開くようになっている。
【0017】
下扉2aの内側には、ロック解除ボタン6と連動する2つのロック爪10を設けると共に、上扉2bとの合わせ目を密に封じるパッキン11を設け、更に、洗剤収容部12を設けている。この洗剤収容部12は、下扉2aの内側ボードに形成した凹部である。
【0018】
一方、本体1は、外箱13を外殻とし、その内部に、洗浄槽14を配設している。この洗浄槽14は前面が開口するものであり、その開口部を扉2が開閉するようになっている。洗浄槽14の内部には、最下部に2つの噴水アーム15を配設しており、その1つ(図中右側)の噴水アーム15側の下方(洗浄槽14の底部)にヒータカバー16を配置し、更にその下方にヒータ17(図6参照)を配設している。又、2つの噴水アーム15間の下方(これも洗浄槽14の底部)には、残滓フィルタ18を配置し,更にその下方に貯水タンク(図示せず)を配設している。
【0019】
上記貯水タンクには、図6に示す洗浄ポンプ19と排水ポンプ20とが連通しており、そのうちの洗浄ポンプ19は、洗浄槽14内の洗浄水を貯水タンクから吸入して噴水アーム15の各噴水孔15aから噴出させるものであり、その噴水の反動によって噴水アーム15は共に回転もする。
【0020】
かくして、洗浄水が洗浄槽14内に満遍なく噴射されるものであり、それによって食器の洗浄が行われる。なお、この場合、洗浄される食器は、図示しない食器かごに配列されて洗浄槽14の内部に収容されるようになっており、洗浄ポンプ19と噴水アーム15は、その洗浄槽14の内部に収容した食器を洗浄水により洗浄する洗浄装置21を構成している。
又、排水ポンプ20は、洗浄後の洗浄水を貯水タンクから吸入して図示しない排水ホースを通じ機外に排出する。
【0021】
そして、そのほか、本体1の内部には、図6に示す送風機22をも設けており、この送風機22は、外気を洗浄槽14の下部から内部に送り込むもので、その送り込まれた空気を前記ヒータ17が加熱して温風化するようになっている。又、ヒータ17は前記洗浄水を加熱して温水化するのにも供するようになっており、従って、ヒータ17は前記洗浄装置21に含まれる。
【0022】
以上に対して、図6には制御手段である制御装置23を示している。この制御装置23は、例えばマイクロコンピュータから成るもので、本体1内の例えば前記操作パネル3の裏側に配設しており、該操作パネル3が有した前記各種操作キー8から各種操作信号が入力されると共に、前記洗浄槽14内の洗浄水の温度を検知するように設けた温度検知手段である温度センサ24から温度検知信号が入力され、更に、前記洗浄槽14内の洗浄水の水位を検知するように設けた水位検知手段である水位検知装置25から水位検知信号が入力され、前記扉2の開閉を検知するように設けた扉開閉検知手段であるドアスイッチ26から扉開閉検知信号が入力されるようになっている。
【0023】
そして、それらの入力並びにあらかじめ記憶された制御プログラムに基づき、制御装置23は、駆動回路27を介して、前記操作パネル3が有した各種表示部9と、同じく操作パネル3に設けた警告表示手段であるランプ28、警告報知手段であるブザー29、扉2を閉鎖状態に施錠する例えば電磁石を駆動源とする施錠装置30、洗浄槽14内に洗浄水を供給するための給水弁31、前記洗浄ポンプ19、排水ポンプ20、ヒータ17、送風機22の駆動を制御するようになっている。
【0024】
次に、上記構成のものの作用を述べる。
図1〜3の各(a)は、上記制御装置23による制御内容を運転のコース別に示しており、図3の(a)は洗浄コースの1つである標準コース、図2の(a)は漂白コース、図1の(a)は除菌コースを示している。すなわち、本実施例の制御装置23が実行する運転のコースには、標準コース(洗浄コース)と、漂白コース、及び除菌コースが存在している。
【0025】
このうち、標準コースは、「給水」、「洗い」、「排水」の行程から成る「洗浄」運転と、「給水」、「すすぎ」、「排水」の行程から成る「すすぎ」運転(2回)、「給水」、「加熱すすぎ」、「排水」の行程から成る「加熱すすぎ」運転、及び「乾燥」の行程から成る「乾燥運転」を実行するものである。
【0026】
更に、そのうちの「給水」行程は、給水弁31を開放させて、水位検知装置25で検知される水位まで洗浄槽14内に給水するものであり、「洗い」行程は、ヒータ17の発熱を伴い、洗浄ポンプ19を作動させて噴水アーム15から洗浄水を噴出させるものである。このとき、あらかじめ洗剤収容部12に入れられて扉2の閉鎖により洗浄槽14内に収容された洗剤が、洗浄水に溶解し、食器の汚れの除去を促進する。又、このとき、洗浄水の温度は、図3の(b)に示すように、最高で70〜80〔℃〕(図示例は80〔℃〕)にまで上げられ、これも食器の汚れの除去を促進する。「排水」行程は、排水ポンプ20を作動させて洗浄水を排出するものである。
【0027】
「すすぎ」行程は、洗浄ポンプ19だけを作動させて噴水アーム15から洗浄水(洗剤を含まず)を噴出させるものであり、それに対して、「加熱すすぎ」行程は、ヒータ17の発熱を伴い、洗浄ポンプ19を作動させて噴水アーム15から洗浄水(これも洗剤を含まず)を噴出させるものである。このときの洗浄水の温度も、図3の(b)に示すように、最高で70〜80〔℃〕(図示例は80〔℃〕)にまで上げられる。
そして、「乾燥」行程は、ヒータ17を例えば間欠的に発熱させつつ、送風機22を作動させて、洗浄槽14内に温風を通すものである。
【0028】
これに対して、漂白コースは、「給水」、「漂白」、「排水」の行程から成る「漂白」運転と、「給水」、「すすぎ」、「排水」の行程から成る「すすぎ」運転とを実行するものである。そのうちの「漂白」行程を除く他の行程は上述同様であり、「漂白」行程は、漂白効果が充分に出るように、上記「洗い」行程及び「加熱すすぎ」行程と同様の運転をそれらより長い時間をかけて実行する。又、このとき、洗浄水の温度は、漂白が効果的になされるように、上記「洗い」行程及び「加熱すすぎ」行程におけるそれと同程度、例えば図2の(b)に示すように最高で70〔℃〕にまで上げる。更に、このとき、洗浄槽14内には、漂白及び除菌作用を有する薬剤、この場合、漂白剤をあらかじめ入れておく。
【0029】
そして、除菌コースは、「給水」、「除菌」、「排水」の行程から成る「除菌」運転と、「給水」、「すすぎ」、「排水」の行程から成る「すすぎ」運転とを実行するものである。そのうちの「除菌」行程を除く他の行程はやはり前述同様であり、「除菌」行程は、除菌効果が充分に出るように、上記「漂白」行程と同様の運転をそれと同等の時間をかけて実行する。但し、このとき、洗浄水の温度は、上記「漂白」行程におけるそれと異なって、それよりも低く、例えば図1の(b)に示すように最高で60〔℃〕まで上げるに留める。更に、このときにも、洗浄槽14内には、漂白及び除菌作用を有する薬剤、この場合、漂白剤をあらかじめ入れておく。
【0030】
なお、この除菌コースで除菌し、前記漂白コースで漂白するものは、食器のほかに、まな板や、包丁、及び布巾、そして食器洗浄機内部の洗浄水が触れる箇所等であり、特に布巾は食器かごに例えば掛け置くと良い。
【0031】
又、上記除菌コース及び漂白コースの実行中には、使用者が漂白剤に触れたり、塩素ガスを吸入したりするのを防止すると共に、漂白剤に弱い食器等を不用意に追加投入するのを防止するために、施錠装置30を作動させて扉2を開放不能とし、同時にランプ28を作動させて警告表示をするようにもしている。更に、このとき、扉2を開放させようとした場合には、ブザー29を作動させて警告報知をするようにもしている。なお、これらは、そのうちのいずれか1つ又は2つを選択して実施するようにしても良い。
【0032】
このように本構成のものでは、洗浄槽14の内部に洗剤を収容して該洗剤及び洗浄水による食器の洗浄を行う洗浄コースと、洗浄槽14の内部に漂白及び除菌作用を有する薬剤を収容して該薬剤及び洗浄水による食器等の漂白を行う漂白コース、並びに洗浄槽14の内部に上記薬剤を収容して該薬剤及び洗浄水による食器等の除菌を行う除菌コースとが存し、その漂白コースと除菌コースとで洗浄水の温度を異ならせるようにしている。
【0033】
既述のように、食器等の漂白をする場合、その漂白の対象は、食器にこびり付いた汚れや、黒ずみ、茶渋等であって、有機物の量が多く、それらを除去するには、洗浄水の温度の高い方が有効に作用する。
これに対して、食器等の除菌をする場合、その除菌の対象は、食器等に付着した残滓から発生する雑菌であり、上記漂白コースで漂白する対象の食器のこびり付き汚れや、黒ずみ、茶渋等に比して、有機物の量が少なく、それらを除去するのに、洗浄水の温度は低くても有効に作用する。
【0034】
これは本発明者の探究によるもので、それに基づき、上述のように、漂白コースと除菌コースとで洗浄水の温度を異ならせる(漂白コースにおける洗浄水の温度を高くし、除菌コースにおける洗浄水の温度を低くする)ことにより、洗浄水の加熱に要するエネルギーの適正化ができて、漂白コースにおいては食器等の漂白が効果的にでき、除菌コースにおいては食器等の除菌が効率良くできる。
【0035】
以上に対して、図7ないし図11は本発明の第2ないし第5実施例を示すもので、それぞれ、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
[第2実施例]
図7及び図8に示す第2実施例においては、漂白コースと除菌コースとで、上述の洗浄水の温度を異ならせたのに代え、食器等が薬剤と接触する行程の時間を異ならせるようにしている。
【0036】
具体的には、この場合、漂白コースでは「漂白」行程、除菌コースでは「除菌」行程で、それぞれ洗浄水の温度が所定温度まで上がってから継続する時間を異ならせるもので、それは、例えば洗浄水の初期温度を20〔℃〕として、「漂白」行程では、図8の(b)に示すように、それが70〔℃〕まで上がってからの継続時間を10分間(時間t1)とし、「除菌」行程では、図7の(b)に示すように、同じく70〔℃〕まで上がってからの継続時間を4分間(t2)としている。
【0037】
本発明者の探究によると、食器等の漂白には長い時間を要するものの、除菌には長い時間を要しないことが判明している。これに基づき、上述のように、漂白コースと除菌コースとで食器等が薬剤と接触する行程の時間を異ならせる(漂白コースにおけるその時間を長くし、除菌コースにおけるその時間を短くする)ことにより、漂白及び除菌のそれぞれ処理所要時間の適正化ができ、それに伴い、洗浄水の加熱に要するエネルギーの適正化もできて、食器等の漂白が効果的にできると共に、食器等の除菌が効率良くできるようになる。
【0038】
[第3実施例]
図9に示す第3実施例においては、漂白コースと除菌コースとで、更に、薬剤の濃度を異ならせるようにしている。
【0039】
これも具体的には、扉2、特には下扉2aの内側に、前記洗剤収容部12と並べて、第1の薬剤収容部41と、第2の薬剤収容部42とを設けた構成によるもので、そのうちの洗剤収容部12が1回の洗浄コースで使用する量の洗剤を収容するに適した容積のものであるに対して、第1の薬剤収容部41は、それより小さく、1回の漂白コースで使用する量の薬剤を収容するに適した容積のものであり、そして、第2の薬剤収容部42は、それより更に小さく、1回の除菌コースで使用する量の薬剤を収容するに適した容積のものである。
【0040】
従って、漂白コースでは、第1の薬剤収容部41にその容積に見合った量の漂白剤を入れておき、それを扉2の閉鎖で洗浄槽14内に投入し、洗浄水に溶解させる。又、除菌コースでは、第2の薬剤収容部42にその容積に見合った量の漂白剤を入れておき、それを同じく扉2の閉鎖で洗浄槽14内に投入し、洗浄水に溶解させる。
この結果、漂白コースにおける薬剤の濃度は、除菌コースにおけるそれよりも高くなる。
【0041】
本発明者の探究によると、薬剤の濃度についても、漂白には高い濃度を要するものの、除菌には高い濃度を要しないことが判明している。例えば、次亜塩素酸ナトリウムで漂白する場合、数百〔ppm〕以上の残留塩素濃度が必要であるが、除菌する場合には、1〜10〔ppm〕あれば充分である。
【0042】
これに基づき、上述のように、漂白コースと除菌コースとで薬剤(漂白剤)の濃度を異ならせる(漂白コースにおけるその濃度を高くし、除菌コースにおけるその濃度を低くする)ことにより、薬剤の使用量の適正化ができて、食器等の漂白が効果的にできると共に、食器等の除菌が効率良くできる。
又、この場合、漂白コースと除菌コースとで薬剤の濃度を異ならせるのに、容積の異なる複数の薬剤収容部41,42を具えており、それによって、薬剤の濃度設定が、容積の異なる複数の薬剤収容部41,42の選択により、容易にできる。
【0043】
なお、この容積の異なる薬剤収容部は、2つより多く設けていても良い。又、その選択は、漂白剤の種類の違い(漂白効果の違い)に応じて行うようにしても良い。すなわち、漂白効果の高い漂白剤は小さめの薬剤収容部に入れて少なめに投入し、漂白効果の緩やかな漂白剤は大きめの薬剤収容部に入れて多めに投入するようにしても良い。
【0044】
[第4実施例]
図10に示す第4実施例においては、漂白コースと除菌コースとで薬剤の濃度を異ならせるに当たり、計量目盛51,52を有する1つの薬剤収容部53を、例えば下扉2aの内側に設けている。この場合、具体的には、計量目盛51が漂白コース用であり、それより下位の計量目盛52が除菌コース用である。
このものでは、上述の薬剤の濃度設定が、1つの薬剤収容部53での計量目盛51,52による計量により、容易にできる。
【0045】
[第5実施例]
図11に示す第5実施例においては、洗浄水の噴出量を、洗浄コースより漂白コース及び除菌コースで小さくしている。具体的には、洗浄コースにおける洗浄水の噴出量(単位時間当たりの噴出水量)を1.5〜2.5〔l/min〕としているのに対して、漂白コースにおけるそれを90〔%〕以下、中でも30〜70〔%〕とし、特には1〔l/min〕としているのである。
【0046】
洗浄コースにおける食器からの汚れの除去は、洗剤が含む界面活性剤による汚れの溶解に、洗浄水の噴射による汚れの剥離が加わってなされるものである。それに対して、漂白コース及び除菌コースにおける食器等の漂白及び除菌は、薬剤による化学反応を主体とするものであり、洗浄コースにおける場合ほどの洗浄水の噴出量を必要としない。
【0047】
そこで、上述のように、洗浄水の噴出量を、洗浄コースより漂白コース及び除菌コースで小さくすることにより、漂白コース及び除菌コースにおける洗浄水の噴出量を適正化でき、その分、洗浄ポンプ19の運転度合を下げることができるので、運転騒音の低減や、洗浄ポンプ19の寿命の長延化ができるようになる。
【0048】
なお、この場合、洗浄水の噴出量の調整は、洗浄ポンプ19の運転をインバータ制御等により変化させることにより行っているが、それに代えて、特に噴水アーム15がそれぞれ複数の噴水孔15aを有する前記構成のものの場合には、その噴水孔15aの開口数など開口度を変えることにより行うようにしても良い。又、洗浄水の噴出量を変えるのではなく、噴出速度を変えるようにしても良い。
【0049】
そのほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、特に洗浄装置は、基本的に、噴水によって食器を洗浄するものに限られず、食器を浸漬させた水を撹拌して生成する水流により食器を洗浄するものであっても良く、洗浄槽14も、前面が開口せず、上面が開口するものであっても良いなど、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の食器洗浄機によれば、洗浄コースのほかに、漂白コースと、除菌コースとが存し、その漂白コースと除菌コースとについて、前記洗浄水の温度を漂白コースで高く除菌コースで低くし、又は食器等が薬剤と接触する行程の時間を漂白コースで長く除菌コースで短くし、もしくは前記薬剤の濃度を漂白コースで高く除菌コースで低くするようにしたことにより、食器の洗浄ができるほかに、食器等の漂白が効果的にでき、そして食器等の除菌が効率良くできるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示す除菌コースの行程図(a)と洗浄水温度の経時変化図(b)
【図2】 漂白コースの図1(a),(b)相当図
【図3】 標準コース(洗浄コース)の図1(a),(b)相当図
【図4】 食器洗浄機全体の閉扉状態での斜視図
【図5】 食器洗浄機全体の開扉状態での斜視図
【図6】 電気的構成のブロック図
【図7】 本発明の第2実施例を示す図1(a),(b)相当図
【図8】 図2(a),(b)相当図
【図9】 本発明の第3実施例を示す図5相当図
【図10】 本発明の第4実施例を示す図5部分相当拡大図
【図11】 本発明の第5実施例を示す説明図
【符号の説明】
1は本体、14は洗浄槽、21は洗浄装置、23は制御装置(制御手段)、41は第1の薬剤収容部、42は第2の薬剤収容部、51,52は計量目盛、53は薬剤収容部を示す。
Claims (3)
- 本体の内部に、洗浄槽と、この洗浄槽の内部に収容した食器を洗浄水により洗浄する洗浄装置とを有すると共に、その洗浄装置の制御をする制御手段を有するものにおいて、
その制御手段が実行する運転のコースに、前記食器の洗浄を行う洗浄コースと、前記洗浄槽の内部に漂白及び除菌作用を有する薬剤を収容して該薬剤及び前記洗浄水による食器等の漂白を行う漂白コースと、前記洗浄槽の内部に前記薬剤を収容して該薬剤及び前記洗浄水による食器等の除菌を行う除菌コースとが存し、
その漂白コースと除菌コースとについて、前記洗浄水の温度を漂白コースで高く除菌コースで低くし、又は食器等が薬剤と接触する行程の時間を漂白コースで長く除菌コースで短くし、もしくは前記薬剤の濃度を漂白コースで高く除菌コースで低くするようにしたことを特徴とする食器洗浄機。 - 漂白コースと除菌コースとで薬剤の濃度を異ならせるもので、その薬剤の濃度設定のための、容積の異なる複数の薬剤収容部、又は計量目盛を有する1つの薬剤収容部を具えたことを特徴とする請求項1記載の食器洗浄機。
- 洗浄コース、漂白コース及び除菌コースで、それぞれ洗浄水が噴出されるようになっていて、その噴出量又は噴出速度を、洗浄コースより漂白コース及び除菌コースで小さくすることを特徴とする請求項1記載の食器洗浄機。
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JP2004194722A (ja) | 2004-07-15 |
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