JP2004129772A - 食器洗い機 - Google Patents

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Mitsunori Niimura
新村 光則
Kenichi Saneda
実田 健一
Tetsuo Harada
原田 哲夫
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Abstract

【課題】残菜フィルタの掃除の手間を軽減する。
【解決手段】残菜フィルタ15を通過した水を吸引する排水ポンプ21の吐出口側の流路と残菜を排出する残菜排出口14側の流路とを選択する弁体16dを設け、排水ポンプ21の作動時のみ排水ポンプ側流路を排水管17に連通する。排水管17は逆U字状の屈曲部17aを有し、サイホン現象の発生を制御するために通気管18及び通気バルブ19を設ける。排水時には、通気バルブ19開放状態で排水ポンプ21を作動させ、残菜フィルタ15によって残菜が除去された水を排水管17を介して機外へと流す。その後、排水ポンプ21を停止するとともに通気バルブ19を閉じ、サイホン現象によって残菜を含む水を排水管17を介して機外へと流す。これにより排水毎に残菜を機外へと排出することができるのでフィルタ15の掃除の手間が軽減でき、排水ポンプ21内には残菜が通らないのでインペラ等を損傷する恐れもない。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は食器洗い機に関し、更に詳しくは、洗浄庫底部に溜めた水を吸引してノズルから噴射することにより洗浄庫内に収容されている食器類の洗浄やすすぎを行う食器洗い機に関する。
【0002】
【従来の技術】
家庭用の一般的な食器洗い機は、食器類を収容した洗浄庫に給水源から水を供給し、この洗浄庫の底部に貯留した水を洗浄ポンプによりノズルアームへ送り、該ノズルアームから食器類に水を噴射することにより食器類の洗浄及びすすぎを行う構成を備えている。噴射されて食器類や洗浄庫内壁に当たった水は洗浄庫底部に落下し、再び洗浄ポンプに吸引されて循環的に使用される。
【0003】
こうした食器洗い機において、近年、環境への配慮や洗浄後の食器類に残留する洗剤成分が健康へ及ぼす影響を考慮して、洗剤の使用量を減らしたい、或いは、できれば洗剤を使用したくない、という要望が非常に強くなってきている。こうした要望に対応したものとして、本出願人は、通常の水道水ではなく、水道水を電気分解することにより生成した、洗浄力や除菌力を有する電解水を用いて食器類を洗浄したり除菌を行ったりする食器洗い機を提案している(例えば特許文献1など参照)。また、水道水に塩を添加した塩水をイオン交換器を通すことによって硬水と軟水とを生成し、洗浄作用を有する硬水を用いて食器類を洗浄する食器洗い機も提案されている(例えば非特許文献1など参照)。これらの食器洗い機は、洗剤を用いることなく食器類を洗浄したり或いは除菌したりすることができるという、これまでの食器洗い機にない大きな利点を有している。しかしながら、従来、次のような問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−233160号公報
【非特許文献1】
“食器洗い乾燥機QW−A60”、「塩を使って、硬水・軟水に。これがイオン洗浄の仕組み。」、[Online]、シャープ株式会社、[平成14年10月1日検索]、インターネット〈URL: http://www.sharp.co.jp/products/qwa60/text/chara02.html〉
【非特許文献2】
“三菱食器洗い乾燥機EW−CS51形”、「すみずみまで衛生的」、[Online]、三菱電機株式会社、[平成14年10月1日検索]、インターネット〈URL: http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/dishwasher/index_b.html〉
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、一般に、洗浄対象である食器には料理の残菜が付着しているため、食器洗い機では、洗浄の過程で食器類から流れ落ちた残菜を捕集するため、洗浄庫の底部にメッシュ状の残菜フィルタが設けられている。残菜フィルタに溜まった残菜は一連の食器洗浄・乾燥が終了した後に使用者の手により廃棄されることになるが、洗い運転ややすすぎ運転時には、残菜フィルタに残菜が溜まった状態でそこを水が通過してゆくことになる。上述したような電解水や硬水を用いて洗浄や除菌を行う場合、水に含まれる洗浄成分や除菌成分は残菜フィルタに捕集されている残菜に対しても洗浄力や除菌力を作用させる。実際には、水噴射穴から噴射された水が食器類に接触している時間よりも洗浄庫底部で水が残菜に接触する時間のほうが長いため、残菜に対し、より多く洗浄力や除菌力が作用してしまう。そのため、本来の目的である食器類の洗浄性能や除菌性能が充分に発揮できず、汚れがきれいに落ちないという問題がある。
【0006】
また、食器の洗浄・乾燥が終了して食器類を洗浄庫内から取り出した後に残菜フィルタに残菜が溜まったままにしておくと、残菜が腐敗して臭いの原因となるばかりでなく不衛生でもある。そのため、食器洗浄・乾燥の終了毎に使用者は残菜フィルタを取り外して残菜を捨てる必要があるが、こうした作業は使用者にとってはたいへん面倒であった。特に夜間に食器洗浄を行うようなケースでは残菜を捨て忘れることもよくあるが、そうすると洗浄庫内で異臭が発生し、洗浄庫内に入れたままにしてあった食器類に臭いが移ったり、或いは、次の食器洗いの際に食器類に臭いが付着したりするという問題もあった。
【0007】
なお、従来、非特許文献2に記載のような食器洗い機も知られている。図7は、この非特許文献2に開示されている食器洗い機の洗浄庫底部の概略構成を示す縦断面図である。洗浄庫40の底部に一段窪んで形成された貯水槽41の上部に装着される残菜フィルタ42には、残菜排出口43が設けられており、残菜排出口43を通して貯水槽41の底部と上部とは連通している。排水時に排水ポンプ(ここでは洗浄ポンプと兼用されている)44が駆動されると、排水ポンプ44のインペラ45の回転により、貯水槽11に溜まっている水を吸い込んで排水管46へと吐き出す。この際に、残菜排出口43を通して残菜も吸い込むから、水と一緒に残菜を機外へと排出することができる。
【0008】
しかしながら、このような構成では、排水時に残菜が排水ポンプ44のポンプ室内を通過するため、例えば爪楊枝等の比較的硬い物が誤って流れ込んだ場合に、ポンプ室内のインペラ45に接触して破損の原因となる、或いは、インペラ45の回転が妨げられてポンプモータに異常な負荷が加わり、ポンプモータ自体が故障するなどの不具合が発生する恐れがある。更にまた、ご飯粒のように水に沈むような残菜は残菜排出口43を通して比較的良好に排出することができるものの、例えばワカメなどの水中に浮遊する残菜は最終的に残菜フィルタ42に張り付いてしまい、結局、残菜フィルタ42を取り外して掃除しなければならないような場合も多い。
【0009】
本発明はかかる点に鑑みて成されたものであり、その主たる目的とするところは、電気分解やイオン交換などの処理によって発生させた洗浄力や除菌力を有する水を用いて食器類を洗浄する場合に、その洗浄力や除菌力が残菜に作用してしまうことがなく、その水が有する洗浄性能や除菌性能を充分に発揮させて、洗剤を用いずとも或いはその使用量を大幅に削減しても食器類をきれいにすることができるようにした食器洗い機を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的とするところは、従来、運転の度毎に必要であった残菜フィルタの掃除の手間の軽減を図ることができる食器洗い機を提供することにある。更にまた、本発明の他の目的とするところは、排水ポンプ等に損傷や破損を生じさせることなく、且つ様々な形状の残菜を機外へと円滑に排出することができる食器洗い機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】
上記課題を解決するために成された第1発明は、食器類を収容した洗浄庫の底部に水を貯留し、その水を吸引して食器類に向けて噴射することにより食器類を洗浄する食器洗い機において、
水道水又は洗剤以外の所定物質が添加された水道水を物理的又は化学的に処理することで生成された洗浄作用及び/又は除菌作用を有する特殊な水を洗浄庫底部に貯留し、該特殊な水を吸引して食器類に向けて噴射することで洗い又はすすぎを行う洗浄手段と、
洗浄動作時には洗浄庫の底部に落下した残菜を捕集する一方、該洗浄庫内の水を機外に排出する排水動作時には捕集した残菜を水と共に機外へと排出する残菜処理手段と、
を備える特徴としている。
【0012】
ここで、「水道水又は洗剤以外の所定物質が添加された水道水」に対する「物理的又は化学的」な「処理」とは、例えば、電気分解やイオン交換などの処理のことである。例えば水道水を電気分解する場合、イオン交換膜等の隔膜で以て通電用の両電極を隔てた構成では、一方にアルカリ水、他方に酸性水が生成される。また、そうした隔膜を設けない構成では、次亜塩素酸などの含塩素物質と活性酸素種とを含む水が生成される。また、塩などの所定物質を水に添加してイオン交換を行うことによって硬水を生成することができる。こうした処理によって水中に生成する成分自体が洗浄作用や除菌作用を持つが、水中に残菜が存在しているとそうした洗浄力や除菌力が残菜に作用してしまい、食器類に付着している汚れを洗浄したり除菌したりする作用が相対的に弱くなる。
【0013】
第1発明に係る食器洗いでは、残菜処理手段によって、洗浄動作時には食器類から落ちた残菜を捕集することで残菜が食器類に再付着することを防止しつつ、排水動作時には捕集した残菜を機外へと排出してしまう。そのため、残菜の殆どが洗浄庫内から除去された状態で、洗浄力や除菌力を有する上記特殊な水を用いた洗いやすすぎなどの各行程を実行することができる。それにより、特殊な水に含まれる各種成分が食器類に付着している汚れに効果的に作用し、高い洗い性能やすすぎ性能、除菌性能を達成することができる。また、一連の洗浄行程の終了後に洗浄庫の底部や残菜フィルタなどに残菜が殆ど残らないので、洗浄庫内や残菜フィルタを掃除する手間を大幅に軽減することができる。また、こうした掃除を忘れたときでも、異臭を発生することがなく洗浄庫内を清潔に保つことができる。
【0014】
なお、洗剤を使用せずに洗いを行うには上記のような特殊な水を用いて洗い行程を実行すればよいが、その場合、上記理由により、その洗い行程以前に食器類に付着している残菜をできる限り洗浄庫内から除去しておくことが望ましい。そのため、第1発明の好ましい一態様としては、前記特殊な水を用いて食器類の洗いを行う本洗い行程の前に、前記洗浄手段及び残菜処理手段により、食器類に付着している残菜を落として機外へと排出することを主目的とする予洗い行程を実行するとよい。これによれば、上述のように本洗い行程に先立つ予洗い行程時に残菜の多くが洗浄庫内から除去されているので、電解水や硬水等の特殊な水による洗浄力や除菌力を食器類の汚れに効果的に作用させることができ、高い洗浄性能や除菌性能を得ることができる。
【0015】
上記課題を解決するために上記第1発明をより具体化した第2発明は、食器類を収容した洗浄庫の底部に水を貯留し、その水を吸引して食器類に向けて噴射することにより食器類を洗浄する食器洗い機において、
a)その最高部が洗浄庫内の規定水位以上の高さに位置する逆U字状の屈曲部を有する排水管と、
b)該排水管内でのサイホン現象の発生を制御するために該排水管の途中に接続された通気制御手段と、
c)前記洗浄庫の底部に落下した残菜が除去された後の水を吸引して前記排水管の入口端へと吐出する排水ポンプが設けられた第1排出流路と、
d)前記排水ポンプを介さずに前記洗浄庫底部の残菜を含んだ水を前記排水管の入口端に送り込むための第2排出流路と、
e)前記排水ポンプを駆動することにより前記第1排出流路を通して洗浄庫底部から吸引した水を、少なくとも前記排水管の屈曲部を通過するように該排水管へと送給し、その後に、前記通気制御手段により前記排水管内にサイホン現象を生じさせ、前記第2排出流路を通して洗浄庫底部から吸い込んだ水を排水管を通して機外へと排出するように、前記排水ポンプ及び通気制御手段を制御する排水制御手段と、
を備えることを特徴としている。
【0016】
第2発明に係る食器洗い機において、排水動作時には、排水制御手段はまず排水ポンプを作動させ、第1排出流路を通して洗浄庫の底部から水を吸引し排水管へと送給する。なお、洗いやすすぎを行うべく洗浄庫の底部に規定水位までの水を貯留するためには、排水管内でサイホン現象が生じないようにする必要があるため、通常、排水の開始時には通気制御手段により排水管の屈曲部に通気が行われている。上記送給圧力によって水は排水管内を押し上げられ、逆U字状の屈曲部を乗り越えて機外へと排出される。このときには、例えば適度な大きさの目を有するメッシュ状のフィルタで残菜が除去された後の水が排水ポンプへと吸引されるので、排水ポンプのポンプ室内にはこうした残菜(及びフィルタの目を通過し得ないその他の固形物)が通過しない。
【0017】
排水ポンプの駆動力によって排水管を通して排水が機外へと排出された始めた後の適宜の時点で、排水制御手段は、通気制御手段により屈曲部への通気を遮断し、排水管内にサイホン現象を発生させる。一旦サイホン現象が発生すると、排水ポンプによる水の押し上げがなくなっても水は屈曲部を乗り越えて機外へと排出されるようになる。これによって、第2排出流路を通して洗浄庫の底部から水が吸い込まれ、排水管を経て機外へと排出される。第2排出流路の入口側では残菜が除去されていないので、洗浄庫の底部に溜まっている残菜が水とともに第2排出流路から排水管に流れ込み、残菜が機外へと排出される。このとき、残菜は排水ポンプのポンプ室内を通過しないから、たとえポンプ室内のインペラなどに損傷を与え得るような固形物が残菜に混じっていたとしても、こうした固形物による損傷や破損を確実に防止することができる。また、残菜がインペラに巻き付くことも防止できる。
【0018】
また、排水時に水とともに残菜も機外に排出されてしまうため、洗浄庫の底部や残菜フィルタに残菜が殆ど残ることがなく、残菜フィルタを掃除する手間を大幅に軽減することができる。また、従来の食器洗い機のように残菜フィルタの掃除を忘れたとき残菜が腐敗するようなことがないので、異臭を発生することがなく、洗浄庫内を清潔に保つことができる。また、例えば洗い行程の排水の際に残菜を機外に排出してしまうことによって、それ以降のすすぎ行程の際に残菜が食器に再付着して汚してしまうことを防止することができる。
【0019】
第2発明に係る食器洗い機では、洗浄庫の底部に、残菜を捕集するメッシュ状のフィルタ部を有する残菜フィルタを着脱可能に備え、該フィルタ部で覆われない位置に第2排出流路の入口開口を設けるとともに、フィルタ部はその入口開口に向かって下方向に傾斜した形状である構成とすることができる。
【0020】
この構成によれば、フィルタ部で残菜を除去した水を排水ポンプにより吸引させる一方、フィルタ部に捕集された残菜は傾斜に沿って移動して第2排出流路に入り込むから、第2排出流路と排水管とを接続して水を機外に排出する際に、残菜を効率的に機外へと排出することができる。また、仮に機外に排出されなかった残菜が残菜フィルタに残った場合には、残菜フィルタを取り外して掃除することができる。
【0021】
また、第2発明に係る食器洗い機では、排水管の入口端に対し第1排出流路の出口端と第2排出流路の出口端とを択一的に連通させる流路切替手段を備える構成とすることが好ましい。
【0022】
この構成によれば、第1排出流路を介した残菜を含まない水が排水管に供給されるときには第2排出流路は排水管と遮断されており、逆に、第2排出流路を介した残菜を含む水が排水管に供給されるときには第1排出流路は排水管と遮断されている。そのため、残菜が第1排出流路に入り込むことがなく、排水ポンプのポンプ室内に残菜や固形物が入ることを一層確実に防止することができる。また、排水ポンプの作動時に排水ポンプから吐出された水が第2排出流路を逆流することがないので、排水能力が無駄に消費されず、円滑に排水が行える。
【0023】
上記流路切替手段の一態様としては、排水ポンプの作動時にその吐水に応動して第1排出流路と排水管とを連通させ、該排水ポンプの停止時に第2排出流路と排水管とを連通させる弁体を含む構成とすることができる。
【0024】
この構成では、排水ポンプを作動すれば第1排出流路を介して残菜を含まない水が排水管へと送られ、排水ポンプを停止すると第2排出流路と排水管とが接続される。従って、排水ポンプを停止した状態で排水管内にサイホン現象を生じさせれば、残菜を含む水が第2排出流路を介して排水管へと送られ、残菜を機外へと排出することができる。このように簡単な構成で、残菜を円滑に機外へと排出することができる。
【0025】
また、第2発明に係る食器洗い機においては、第1排出流路にあって排水ポンプの吐出口側に入口端を有し、洗浄庫底部であって残菜フィルタの装着位置よりも上部に出口端を有する分岐環流管を備える構成とすると更に好ましい。
【0026】
この構成では、排水ポンプが作動されると上述したように第1排出流路を通して排水管へと水が送られるのと並行して、その水の一部が分岐環流管を経て洗浄庫内に戻される。この分岐環流管からは残菜フィルタの上部に水が吐き出されるため、残菜フィルタの周囲から第2排出流路の入口開口に向かって水の移動が促進される。この水流に乗って、残菜フィルタのフィルタ部に張り付いていた残菜の移動が促進されるとともに、水中に浮遊している残菜の移動も促進される。それにより、残菜が円滑に第2排出流路に吸い込まれて排水管を介して機外へと排出される。従って、この構成によれば、残菜フィルタに残菜が残ることを一層確実に防止することができる。
【0027】
また、第2発明に係る食器洗い機において、通気制御手段は、排水管の屈曲部と洗浄庫にあって上記規定水位よりも高い部位との間に接続された通気管と、該通気管の途中に設けられた開閉弁とから成るものとすることができる。
【0028】
この構成では、排水ポンプの駆動力によって排水を行う場合には開放弁を開放し、排水管の屈曲部内を洗浄庫内と連通させる。これにより屈曲部内の空気圧は略大気圧となるので、サイホン現象が発生しない。このとき、屈曲部を通過する水の一部が通気管へ入り込んだしまった場合でも、その水は洗浄庫内へと戻るから、機外へと水が漏出することを防止することができる。また、屈曲部内に水が通過している状態で開閉弁を閉鎖すれば、排水管内でサイホン現象が生じ、排水ポンプの駆動を停止しても屈曲部を乗り越えて水の流出は継続される。
【0029】
第2発明に係る食器洗い機の一態様としては、洗い行程の前に予洗い行程を実行し、少なくともその予洗い行程の排水時に、排水制御手段は排水ポンプの駆動による排水とサイホン現象を用いた排水とを行う構成とすることができる。
【0030】
この構成によれば、予洗い行程時に食器類に付着している残菜の殆どが洗浄庫内から除去され、残菜が殆ど無い状態で洗い運転を実行することができる。そのため、食器類から一旦落ちた残菜が食器類に再付着することを防止するのに効果的である。また、洗い運転時の水の汚れが少ないので、その分だけ高い洗浄性能を得ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による食器洗い機の一実施例を、図面を参照して説明する。図1は本実施例による食器洗い機の概略構成を示す断面図である。
【0032】
筐体1内には乾燥室を兼用する洗浄庫2が配設され、該洗浄庫2を開閉するドア(図示しない)を開いた状態で洗浄庫2内に食器類が出し入れされる。洗浄庫2の底部には、上面に水噴射穴4を有するノズルアーム3が回転自在に設けられている。また、外部の給水栓から給水口5に供給される水を洗浄庫2に注ぎ込むための給水手段6として、第1、第2、第3なる3つのバルブ7、8、9と電解水生成部10とが設けられている。
【0033】
洗浄庫2の底部には一段窪んで貯水槽11が形成されており、該貯水槽11の側壁には循環口12と排水口13とが開口している。循環口12は洗浄ポンプ20の吸引口に連結され、洗浄ポンプ20の吐出口は上記ノズルアーム3内の水路に連通している。また、貯水槽11には残菜排出用の筒状の残菜排出口14が立設されており、貯水槽11の上部には、その周囲から残菜排出口14に向かって下方に傾斜するメッシュ状の残菜フィルタ15が着脱可能に設けられている。残菜フィルタ15の最底部つまり残菜排出口14の上端面に対応する部分のみは開口部15aとなっているため、貯水槽11に集まってくる残菜は、メッシュ状のフィルタ部15bに捕集されるか、或いは開口部15aを通り抜けて残菜排出口14内に落ち込む。
【0034】
排水口13は排水ポンプ21の吸引口に接続され、排水ポンプ21の吐出口は残菜排出口14の直下の流路切替弁室16の第1選択流路口16aに接続されている。すなわち、排水口13と第1選択流路口16aとの間の流路が本発明における第1排出流路である。また、他方の第2選択流路口16bは残菜排出口14の下端に連通している。すなわち、残菜排出口14が本発明における第2排出流路である。流路切替弁室16の共通流路口16cには、最高部が洗浄庫2内の規定水位Hよりも高い位置であるような逆U字状の屈曲部17aを有する排水管17の一端が接続される。流路切替弁室16内には軸を中心に回動する蝶番状の弁体16dが設けられ、排水ポンプ21の作動による吐出水の圧力がない場合には、弁体16dは自重(洗浄庫2底部に水が貯留している場合にはこの水の水圧も加わる)によって第1選択流路口16a(吐出口側の流路)を閉塞し、これによって残菜排出口14と排水管17とが連通している。排水ポンプ21の作動による吐出水の圧力が生じると、弁体16dは軸を中心に反時計回り方向に回動し第2選択流路口16b(残菜排出口14側の流路)を閉塞し、排水ポンプ21の吐出口と排水管17とが連通する。
【0035】
排水管17の屈曲部17aの最高部(空気溜まりとなる部分)と洗浄庫2内とは通気管18で接続されており、その通気管18にはその管路を開閉する通気バルブ19が設けられている。更にまた、排水ポンプ21の吐出口には洗浄庫2の残菜フィルタ15のすぐ上部に連結される分岐環流管22が接続され、排水ポンプ21が駆動される際に排水ポンプ21から吐出される水の一部が洗浄庫2内に環流するようになっている。
【0036】
なお、上記本実施例の構成では、電解水生成部10を含む給水手段6、洗浄ポンプ20、ノズルアーム3などが本発明における洗浄手段として機能し、残菜フィルタ15、排水ポンプ21、流路切替弁室16などを含む排水に関わる全ての構成要素が本発明における残菜処理手段として機能する。
【0037】
図2は本実施例の食器洗い機の要部の電気系構成図である。制御部30はCPU、ROM、RAM等を含むマイクロコンピュータを中心に構成されており、負荷駆動回路31を介して、洗浄ポンプ20、排水ポンプ21、ヒータ37、ブロアモータ38、第1バルブ7、第2バルブ8、第3バルブ9、電解水生成部10及び通気バルブ19の動作をそれぞれ制御する。また、制御部30には、操作部32、表示部33、ドアスイッチ(SW)34、温度センサ35、水位検知スイッチ(SW)36などが接続されている。制御部30のROMには制御プログラムが格納されており、CPUがこの制御プログラムを実行することによって後述するような各種の運転制御を遂行する。
【0038】
本実施例の食器洗い機において、洗浄庫2内に収容された食器類を洗浄したりすすいだりする際には、上記給水手段6により水道水又は電解水のいずれかを洗浄庫2内に供給し、ほぼ規定水位Hの水を洗浄庫2の底部に貯留する。図3は洗い運転やすすぎ運転時の水の流れを示す拡大図である。
【0039】
洗浄庫2内に給水を行う際には、制御部30は通気バルブ19を開放する。これにより、排水管17の屈曲部17aの空気溜まりには外部(ここでは洗浄庫2内)から空気が自由に出入りする。これによって排水管17内ではサイホン現象が生じず、排水管17の立ち上がり部17b内の水位は洗浄庫2内の水位とほぼ同じとなる。従って、図3に描いたように、洗浄庫2内に給水された水は機外へ排出されることなく、洗浄庫2底部に規定水位Hの水を貯留することができる。
【0040】
洗浄庫2底部に規定水位Hまでの水が貯留された状態で洗浄ポンプ20を作動させると、洗浄ポンプ20は循環口12を通して貯水槽11内の水を吸い込み、その吐出口に吐出する。この水は高い吐出圧でノズルアーム3まで達し、水噴射穴4から勢いよく噴射される。ノズルアーム3はこの水の噴射の反動によって、垂直軸を中心に所定方向に自転する。水噴射穴4から噴射された水は食器類に当たり、食器類に付いている汚れを洗い流す。食器類や洗浄庫2内壁に当たった水は落下して洗浄庫2の底部に戻り、再び洗浄ポンプ20により吸引されることで循環する。
【0041】
食器類に付着している残菜は洗浄庫2底部に落下すると、水の移動に伴って貯水槽11に集まり、一部は残菜排出口14に落ち込み、残りはメッシュ状のフィルタ部15bに張り付いた状態となる。従って、所定の洗い運転やすすぎ運転が終了して洗浄ポンプ20の動作が停止されるときには、残菜の多くがフィルタ部15bに張り付いている。また、例えばワカメなどの水中に浮遊し易い形状の残菜は洗浄庫2底部に貯留した水中に浮遊した状態にある。
【0042】
本実施例の食器洗い機の特徴の1つは、こうして残菜排出口14に落ち込んだり、フィルタ部15bに張り付いたり、或いは洗浄庫2底部の貯留水中で浮遊したりしている残菜を、排水時に円滑に機外へと排出する点にある。次に、この特徴的な排水動作について、図4及び図5を参照しながら説明する。
【0043】
まず、排水運転の準備段階として、フィルタ部15bに張り付いた残菜を開口部15aまで移動させるため、洗浄ポンプ20を間欠的(例えば0.2秒オン−1秒オフを10回繰り返す)に駆動する。これにより、洗浄ポンプ20による貯水槽11からの水の吸い込みが断続的に途切れるので、フィルタ部15bに張り付いていた残菜が移動し易くなり、フィルタ部15bの傾斜に沿って開口部15aへと徐々に移動してゆく。
【0044】
排水運転が開始されると、制御部30は上記のように通気バルブ19を開放状態としたまま排水ポンプ21を作動させる。図4に示すように、排水ポンプ21は排水口13を通して貯水槽11内の水を吸い込み、吐出口へと吐き出す。吐き出された水は弁体16dを押し上げるから、弁体16dは残菜排出口14側の第2選択流路口16bをほぼ閉塞する。排水ポンプ21により吸引される水は残菜フィルタ15のフィルタ部15bを通過した水であるから、少なくともそのフィルタ部15bの目よりも大きなサイズの固形物は除去されている。従って、排水ポンプ21のポンプ室内には微細なものを除き、少なくとも排水ポンプ21内のインペラを損傷する恐れのあるような大きな固形物は入り込まない。
【0045】
排水ポンプ21から吐出された水の一部は、分岐環流管22を通して洗浄庫2内へと戻される。この分岐環流管22から環流される水は残菜フィルタ15の傾斜上部に吐き出される。そのため、分岐環流管22から吐出される水の流れによって残菜フィルタ15のフィルタ部15bに張り付いている残菜の移動は一層促進され、フィルタ部15b上を転がりながら残菜排出口14内に落下する。また、ワカメのように水中に浮遊している残菜も分岐環流管22から吐出される水流に乗って、残菜排出口14に吸い込まれるように誘導される。
【0046】
上記のように排水ポンプ21から吐出された水の大部分は流路切替弁室16内を通過して排水管17内へ流入する。そして、水は排水管17の立ち上がり部17b内を押し上げられ、屈曲部17aを越えて機外へと排出される。その際に通気管18に水が入り込む場合もあるが、通気管18に入り込んだ水は洗浄庫2内へと戻るので、機外へと漏出することはない。
【0047】
排水ポンプ21の駆動開始から所定時間が経過して機外への排水が安定したならば、制御部30は通気バルブ19を閉鎖するとともに排水ポンプ21を停止する。図5に示すように、排水ポンプ21の動作が停止して水の吐出が無くなると、弁体16dは軸を中心に時計回り方向に回動して第1選択流路口16aをほぼ閉塞し、反対に残菜排出口14と排水管17とが連通する。一方、通気バルブ19が閉鎖されたことによって排水管17の屈曲部17aへの空気の出入りがなくなるから、洗浄庫2内の水位が下がっていても屈曲部17a内に空気溜まりは形成されず、サイホン現象によって水の流出は続く。そのため、残菜排出口14に溜まっていた残菜は排水管17へと一気に流れ込み、水とともに機外へと排出される。
【0048】
更には、サイホン現象による排水時に給水用の第1バルブ7を所定時間開放すれば、洗浄庫2底部に残っている残菜を給水された水と共に残菜フィルタ15まで運ぶことができる。これにより、洗浄庫2内で残菜をより効率的に且つ漏れなく収集し、機外へと排出することができる。
【0049】
なお、排水ポンプ21の駆動による排水動作と排水ポンプ21を駆動しないサイホン現象を利用した排水動作とを比較的短時間で交互に繰り返し、それによって洗浄庫2に貯留されている水を全部排出するようにしてもよい。排水ポンプ21を間欠的に駆動すると、分岐環流管22から洗浄庫2内へと間欠的に水が吐き出されるから、それによって、残菜フィルタ15のフィルタ部15bに張り付いて移動しにくくなっている残菜を効果的に剥離させて、残菜排出口14まで移動させることができる。
【0050】
次に、本実施例の食器洗い機における特徴的な運転の手順について説明する。この食器洗い機では、洗剤を用いて洗いを行う通常洗いコースと、洗剤を用いずに(又は使用した場合でもその使用量を減らして)水道水を電解水生成部10で電気分解することによって生成した電解水を用いて洗いを行う電解水洗いコースとが、選択できるようになっている。
【0051】
図6は電解水洗いコースが選択された場合の運転手順の概要を示すフローチャートである。使用者が洗浄庫2内に食器類を収容した後、操作部32により電解水洗いコースを選択した上でスタートキーを操作すると、制御部30はこの指示を受けて、まず水道水を用いた予洗い行程を実行する(ステップS1)。すなわち、第1バルブ7を開き、洗浄庫2内に水道水を供給する。水位検知スイッチ36により規定水位Hまで(或いはそれ以下の適宜の水位まで)の水が貯留されたことが検知されると、第1バルブ7は閉鎖され、洗浄ポンプ20が駆動される。それによって、上述したように、貯水槽11内から吸引した水をノズルアーム3へと圧送し、水噴射穴4から食器類に向けて水を噴射する。
【0052】
水は洗浄庫2内に収容されている食器類に吹き掛かり、食器類に付着している比較的大きな固形物(残菜)を剥離させる。残菜は水とともに洗浄庫2底部に落下し、その多くは残菜フィルタ15のフィルタ部15bに捕集され、水はそのフィルタ部15bの目を通り抜けて貯水槽11へと戻り、再び洗浄ポンプ20により吸引される。また、一部の残菜は開口部15aから残菜排出口14内に落下する。
【0053】
こうした予洗い行程と同時並行して、制御部30は第2バルブ8を開き、電解水生成部10に水道水を引き入れ、電解水生成部10に通電を行うことによって水道水を電気分解する。ここでは、電解水生成部10として反対極性の一対の電極間にイオン交換膜等の隔膜を設けないものを用いる。この場合、水が電気分解されると、次亜塩素酸、次亜塩素酸イオン、塩素ガス等の含塩素物質や活性酸素種を含む電解水が生成される。
【0054】
所定の予洗い運転時間が経過したならば、洗浄ポンプ20を停止するとともに、上述した手順で洗浄庫2に貯留されている水を機外へと排出する。その際に、残菜フィルタ15に捕集されていたり、残菜排出口14に溜まったりしている残菜が機外へと排出される。予洗い運転時には食器類に付着している汚れ成分の多くは残るが、食器類に付着していた残菜の殆どは落下して洗浄庫2内から取り除かれることになる。
【0055】
排水が終了すると、次に電解水を用いた本洗いを実行する(ステップS2)。すなわち、制御部30は第3バルブ9を開いて電解水生成部10に貯留されている電解水を洗浄庫2内に供給し、規定水位Hまでの電解水を貯留する。そして、先の予洗い時と同様に洗浄ポンプ20を作動させてノズルアーム3の水噴射穴4から電解水を食器類に向けて噴射し食器類を洗浄する。
【0056】
電解水に含まれる含塩素物質や活性酸素種は、酸化還元反応によって汚れ成分(有機物)を分解・変性させることで洗浄を行うとともに滅菌作用を有する。洗浄庫2内に残菜が多く残っていると、残菜自体が有機物であるために含塩素物質や活性酸素種が残菜に作用してしまい、食器類に付着している汚れ成分や汚れた水を除菌する作用が相対的に弱くなる。しかしながら、本食器洗い機では、電解水を用いた本洗いを行う前に、上記予洗いによって残菜の多くが食器類から落とされるのみならず機外へと排出されているため、電解水の洗浄作用や除菌作用が本来の目的とするところの汚れ成分に有効に作用する。従って、電解水の洗浄性能や除菌性能を充分に発揮させて、食器類を効果的に洗浄することができる。
【0057】
所定時間、上記洗い運転が行われた後、洗浄ポンプ20は停止され、代わりに排水ポンプ21が駆動されて上述した手順で排水が行われる。このときにも、残菜フィルタ15に捕集されていたり残菜排出口14に溜まったりしている残菜が在る場合には水と共に機外へと排出されるから、これによってほぼ残菜はなくなる。
【0058】
その後、水道水又は必要に応じて電解水を用いてすすぎを行う(ステップS3)。洗剤を用いた通常洗いコースでは食器類に洗剤成分が残留することを防止するために、水を入れ替えて2〜3回のすすぎを行い、最後にヒータにより水を70〜80℃程度まで加熱する高温すすぎを行うが、電解水洗いコースの場合には洗剤分が食器類に残る恐れがなく(洗剤の使用がゼロであれば)、また排水毎に残菜が機外に排出されるために水が汚れにくい。そのため、通常洗いコースよりも1〜2回程度、すすぎ回数を減らしても充分なすすぎ性能を得ることができる。また、すすぎに電解水を用いれば食器類を除菌する効果も得られるから、場合によっては高温すすぎも省くことができる。もちろん、高温すすぎを併用すれば、更に一層の除菌効果が得られることは言うまでもない。
【0059】
所定回数のすすぎ行程が終了した後、乾燥行程を行う(ステップS4)。すなわち、制御部30はヒータ37及びブロアモータ38を作動させて、洗浄庫2内に高温の空気を充満させる。それによって、洗浄庫2内の食器類を乾燥させる。そして、所定の乾燥運転時間が終了したならば、全ての動作を終了する。
【0060】
以上のようにして、本実施例の食器洗い機では、ステップS1の予洗いの排水時に残菜を機外へ排出することによって、ステップS2の電解水による本洗い運転時の洗浄効果や除菌効果を充分に発揮させることができる。従って、特に酷い汚れでない限り、洗剤を用いずとも或いはごく少量の洗剤を使用するだけで、食器類をきれいに洗浄することができる。また、本洗い運転時の洗浄性能が高まるために、場合によっては本洗いの運転時間自体を短縮することも可能である。それによって、単に洗浄・乾燥所要時間が短縮できるのみならず、省電力であるとともに騒音の発生時間が短くなって静粛性を高めるにも有用である。また、運転終了時に残菜フィルタ15に残菜が残っていることは殆どないので、残菜フィルタ15の掃除の手間が省けるとともに、掃除を行わずとも清潔さが保て残菜の腐敗による異臭発生の恐れもない。
【0061】
なお、上記実施例は本発明を電解水(ここでは含塩素物と活性酸素種を含む水)を利用して洗いを行う食器洗い機に適用したものであるが、通常の水道水を利用し洗剤を用いて洗いを行う食器洗い機にも適用できることは当然である。但し、本発明は、洗いの際に利用される水に含まれる洗浄作用を持つ成分(上記実施例では含塩素物や活性酸素種)が残菜に作用して洗浄作用を失い易いような場合に特に有用である。こうしたものとしては、例えば水に食塩等を添加して電気分解することにより硬水や軟水を生成し、硬水を用いて洗いを行うものが考えられる。また、同じ電解水であっても、電極対の間をイオン交換膜等の隔膜で隔てて酸性水とアルカリ水とを生成し、アルカリ水で洗いを行うようなものも考え得る。
【0062】
また、それ以外の点についても、上記実施例は本発明の一例に過ぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜修正や変更を行なえることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による食器洗い機の概略構成を示す断面図。
【図2】本実施例の食器洗い機の要部の電気系構成図。
【図3】本実施例の食器洗い機における洗い運転及びすすぎ運転時の水の流れを示す構成図。
【図4】本実施例の食器洗い機における排水時で排水ポンプ使用時の水の流れを示す構成図。
【図5】本実施例の食器洗い機における排水時でサイホン効果利用時の水の流れを示す構成図。
【図6】本実施例の食器洗い機において電解水洗いコースが選択された場合の運転手順の概要を示すフローチャート。
【図7】残菜を機外に排出する機能を有する従来の食器洗い機の要部の構成図。
【符号の説明】
1…筐体
2…洗浄庫
3…ノズルアーム
4…水噴射穴
5…給水口
6…給水手段
7…第1バルブ
8…第2バルブ
9…第3バルブ
10…電解水生成部
11…貯水槽
12…循環口
13…排水口
14…残菜排出口
15…残菜フィルタ
15a…開口部
15b…フィルタ部
16…流路切替弁室
16a…第1選択流路口
16b…第2選択流路口
16c…共通流路口
16d…弁体
17…排水管
17a…屈曲部
17b…立ち上がり部
18…通気管
19…通気バルブ
20…洗浄ポンプ
21…排水ポンプ
22…分岐環流管
30…制御部
31…負荷駆動回路

Claims (8)

  1. 食器類を収容した洗浄庫の底部に水を貯留し、その水を吸引して食器類に向けて噴射することにより食器類を洗浄する食器洗い機において、
    水道水又は洗剤以外の所定物質が添加された水道水を物理的又は化学的に処理することで生成された洗浄作用及び/又は除菌作用を有する特殊な水を洗浄庫底部に貯留し、該特殊な水を吸引して食器類に向けて噴射することで洗い又はすすぎを行う洗浄手段と、
    洗浄動作時には洗浄庫の底部に落下した残菜を捕集する一方、該洗浄庫内の水を機外に排出する排水動作時には捕集した残菜を水と共に機外へと排出する残菜処理手段と、
    を備える特徴とする食器洗い機。
  2. 前記特殊な水を用いて食器類の洗いを行う本洗い行程の前に、前記洗浄手段及び残菜処理手段により、食器類に付着している残菜を落として機外へと排出することを主目的とする予洗い行程を実行することを特徴とする請求項1に記載の食器洗い機。
  3. 食器類を収容した洗浄庫の底部に水を貯留し、その水を吸引して食器類に向けて噴射することにより食器類を洗浄する食器洗い機において、
    a)その最高部が洗浄庫内の規定水位以上の高さに位置する逆U字状の屈曲部を有する排水管と、
    b)該排水管内でのサイホン現象の発生を制御するために該排水管の途中に接続された通気制御手段と、
    c)前記洗浄庫の底部に落下した残菜が除去された後の水を吸引して前記排水管の入口端へと吐出する排水ポンプが設けられた第1排出流路と、
    d)前記排水ポンプを介さずに前記洗浄庫底部の残菜を含んだ水を前記排水管の入口端に送り込むための第2排出流路と、
    e)前記排水ポンプを駆動することにより前記第1排出流路を通して洗浄庫底部から吸引した水を、少なくとも前記排水管の屈曲部を通過するように該排水管へと送給し、その後に、前記通気制御手段により前記排水管内にサイホン現象を生じさせ、前記第2排出流路を通して洗浄庫底部から吸い込んだ水を排水管を通して機外へと排出するように、前記排水ポンプ及び通気制御手段を制御する排水制御手段と、
    を備えることを特徴とする食器洗い機。
  4. 前記洗浄庫の底部に、残菜を捕集するメッシュ状のフィルタ部を有する残菜フィルタを着脱可能に備え、該フィルタ部で覆われない位置に前記第2排出流路の入口開口を設けるとともに、前記フィルタ部はその入口開口に向かって下方向に傾斜した形状であることを特徴とする請求項3に記載の食器洗い機。
  5. 前記排水管の入口端に対し前記第1排出流路の出口端と第2排出流路の出口端とを択一的に連通させる流路切替手段を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の食器洗い機。
  6. 前記第1排出流路にあって前記排水ポンプの吐出口側に入口端を有し、前記洗浄庫底部であって前記残菜フィルタの装着位置よりも上部に出口端を有する分岐環流管を備えることを特徴とする請求項4に記載の食器洗い機。
  7. 前記通気制御手段は、前記排水管の屈曲部と前記洗浄庫にあって前記規定水位よりも高い部位との間に接続された通気管と、該通気管の途中に設けられた開閉弁と、から成ることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の食器洗い機。
  8. 洗い行程の前に予洗い行程を実行し、少なくともその予洗い行程の排水時に、前記排水制御手段は排水ポンプの駆動による排水とサイホン現象を用いた排水とを行うことを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の食器洗い機。
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