JP4035959B2 - 浴室間接照明装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室照明装置に関する。さらに詳しくは、照明器具からの光が直接目に入ることなく、間接的に浴室内に投光して浴室を照明する浴室間接照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、浴室内の照明において、照明器具が露出した直接照明を用いると、光が強すぎてリラックスしにくい雰囲気となるため、光源を不透明又は半透明パネルで覆ったり、一旦反射パネルで反射させた後、光を投光部を経て浴室内に投光する等の方法で浴室を照明する、いわゆる間接照明が一般的となっている。上記、浴室内の間接照明に関しては、従来から種々の提案がなされており、例えば、実開平5−85948号、実開平3−23564号、実開平4−110859号、実開平1−92459号等、各公報には、浴室を間接照明するための浴室の天井構造、照明装置等が提案されている。
【0003】
ところで、上記間接照明においては、照明器具からの光を不透明又は半透明材料からなる反射板で一旦反射した後、浴室内に投光する方法が一般的に採用されている。この場合、上記反射板は通常、照明器具と一体化して照明装置とされているため、大型化しにくく、浴室内の空間に広がりを持たせ、リラックスした雰囲気にすることが困難であるという問題があった。
【0004】
一方、照明器具からの光が直接、浴室内に投光しないよう、その下方に設けられ、遮光するため照明器具カバ−の取付作業は、通常、浴室天井付近での作業となる。このとき、従来の方法では、取付けが終了するまで、照明器具カバ−を長時間、人力によって保持しつづけなければならず、そのため作業性が悪いという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した問題点を解決することを目的としてなされたものであって、
上記反射板を複数で構成することによって大型化し、又、照明器具カバ−の取付け作業を効率的に行うことを可能とした浴室間接照明装置を提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては、次のような技術的手段を講じている。すなわち、本発明によれば、浴室天井部に膨出するように設けられた浴室照明装置において、該浴室照明装置は、照明器具と、この照明器具の下方への光を遮る照明器具カバーと、この照明器具からの光を反射するとともに天井面の一部を構成する横断面が略孤状であって且つ該孤状に沿って互いに連接された複数の反射板と、該反射板に該孤状に沿って連接されて上記照明器具を保持する照明器具保持部とからなり、この照明器具保持部下部には、さらに上記照明器具カバーを取付けるための照明器具カバー取付部が設けられた浴室間接照明装置であって、上記複数の反射板及び照明器具保持部のそれぞれの連接部は上下に重合する嵌合部となっており、該嵌合部に止水パッキンを介装するための平面部を備え、この止水パッキンを介して相互に嵌合して連接可能とされるとともに、上記複数の反射板と、該反射板に連接されて上記照明器具を保持する照明器具保持部とがその孤状周面をアーチ型補強リブによって補強された浴室間接照明装置であり、上記嵌合部は、反射板の弧状方向上端に設けられた嵌合凸部材と、反射板の弧状方向両端に設けられた嵌合凹部材の一方の嵌合凹部材とからなって上下に押圧することにより嵌合し、連接されるものであり、上記嵌合凸部材には、上記嵌合凹部材に形成されたフック部と嵌合するフック部が設けられるとともに、上記嵌合凸部材にはフック部から延設されて嵌合凹部材の内面と対面する折曲片が設けられていることを特徴とする浴室間接照明装置が提供される。
【0007】
上記構成においては、複数の反射板及び照明器具保持部のそれぞれの連接部は上下に重合する嵌合部となっており、該嵌合部に止水パッキンを介装するための平面部を備え、この止水パッキンを介して相互に嵌合して連接可能とされたため、全体として反射面を大きく取ることが可能となり、浴室内の空間に広がりを持たせ、リラックスした雰囲気にすることができる。又、上記複数の反射板を嵌合連接させたとき、嵌合部に備えられた平面部上の止水パッキンが、圧延してしっかりと隙間を塞ぎ、止水効果を発揮するため、天井の一部とすることができる。
【0008】
又、上記複数の反射板の少なくとも一枚の浴室側表面に、光を乱反射するための凹凸部を設けることが好ましい。このようにすることによって、照明器具からの光が乱反射するため、様々な間接照明効果、例えば、浴室側壁に縞模様を浮かび上がらせる等、多様な演出をすることができる。
【0009】
上記照明器具カバ−取付部には、上記横断面方向と直交する縦断面方向に沿って上記照明器具カバ−の下端凸部を嵌装するための溝部が凹設されているとともに、該溝部の上方に、ネジ穴が穿設された円形突部が適当な間隔で設けられている。一方、上記照明器具カバ−には、上記円形突部と相対する位置にこの円形突部が嵌挿する嵌挿孔が数個設けられている。そこで、照明器具カバ−を取付けるときは、この照明器具カバ−に適当な間隔で設けられた嵌挿孔に上記円形突部を嵌めこむとともに、その下方に位置する照明器具カバ−の下端凸部を上記照明器具カバ−取付部に凹設されている溝部に嵌装することにより、照明器具カバ−を、その取付部の上部、下部で仮固定することができる。したがって、このようにしっかりと仮固定した後、照明器具カバ−を、円形突部の中央に穿設されたネジ穴を利用してビス留めすれば、照明器具カバ−取付作業を効率よく行うことができる。
【0010】
上記照明器具カバ−の浴室側表面には、光を乱反射するための凹凸部が設けられていることが好ましい。このようにすることによって、前出の反射板からの光が、又、乱反射するため、前出と同じように、多様な間接照明効果を演出することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照してより詳細に説明する。図1(イ)に、本発明の浴室間接照明装置Aの側断面図を示す。図1(イ)から明らかなように、浴室間接照明装置Aは、浴室側壁9寄りの浴室天井部8に上方に膨出するように設けられている。図1(イ)において、浴室間接照明装置Aは、照明器具1と、照明器具1の下方への光を遮る照明器具カバ−2と、照明器具1からの光を反射するとともに天井面の一部を構成する横断面が略弧状であって且つ該弧状に沿って互いに連接された2枚の反射板3a、3bと、反射板3bに該弧状に沿って連接されて照明器具1を保持する照明器具保持部4とからなり、照明器具保持部4の下部には、照明器具カバ−2を取付けるための照明器具カバ−取付部Cが上記横断面方向と直交する縦断面方向(以下長手方向という)に沿って設けられている。上記反射板3a、3b及び照明器具保持部4は、例えば、乳白色のアクリル板等、半透明の材料で構成されており、反射板3aと3b及び、反射板3bと照明器具保持部4は、各々の長手方向に沿って設けられた嵌合部Bによって、互いに嵌合して連接されている。さらに、該反射板3aと3b及び照明器具保持部4とで構成される弧状の天井面の長手方向最両端部は、側板(図示しない)によって、外部から遮蔽され、浴室としての気密性を保つようにされている。又、反射板3aの浴室側表面には、照明器具1からの光を乱反射するための凹凸部6が設けられている。同様に照明器具カバ−2の浴室側表面には光を乱反射するための凹凸部7が設けられている。なお、本実施形態において、浴室間接照明装置Aは、上記長手方向と直交する数本のア−チ型補強リブ5で、適当な間隔で補強され、公知の固定手段10、例えばビス留め等の方法によって、上記ア−チ型補強リブ5に固定される。
【0013】
図1(ロ)は、図1(イ)の嵌合部Bにおける部分分解拡大側断面図である。図1(ロ)において、反射板3aの弧状方向上端に設けられた嵌合凸部材B1と、反射板3bの弧状方向両端に設けられた嵌合凹部材B2の一方の嵌合凹部材B2とは、押圧することにより嵌合し、連接される。図1(ロ)からよくわかるように、嵌合凸部材B1と嵌合凹部材B2とはそれぞれ、平面部B11、平面部B21を備えているため、上記反射板3aと反射板3bとを嵌合させたとき、平面部B11と平面部B21とが嵌合し、両者の間で、止水パッキンB3が圧延して隙間を塞ぎ、シ−ルする。反射板3bの弧状方向他端の嵌合凹部材B2と照明器具保持部4の上端の嵌合凸部材との連接嵌合も反射板3a、3bの連接嵌合と同様の構成で行われる。その結果、反射板3a、3b、及び照明器具保持部4のそれぞれの連接嵌合部は、しっかりと連接されて浴室天井面の一部を構成する。このとき、上記嵌合凸部材B1、嵌合凹部材B2の材料としては、弾性、剛性のあるプラスチック類が用いられ、又、止水パッキンB3は耐水性のある軟質部材例えば、軟質プラスチック製、合成ゴム製等のものを用いる。
【0014】
ところで、照明器具保持部4の下部には、照明器具カバ−2を取付けるための照明器具カバ−取付部Cが長手方向に沿って設けられている。図2に照明器具カバ−2を照明器具カバ−取付部Cにネジ留めする状態を分解斜視図によって示す。図2からよくわかるように、照明器具カバ−取付部Cには、その長手方向に沿って照明器具カバ−2の下端凸部21を嵌装するための溝部C1が凹設されているとともに、該溝部C1の上方に円形突部C2が長手方向に適当な間隔で数個設けられ、円形突部C2の中央にはネジ穴C21が穿設されている。一方、照明器具カバ−2の下部には、円形突部C2が嵌挿できる大きさの嵌挿孔22が、円形突部C2と相対する位置に数個設けられている。符号C3は、照明器具カバ−2を円形突部C2の中央に穿設されたネジ穴C21にネジ留めするためのビスである。
【0015】
照明器具カバ−2を取付けるときは、まず、照明器具カバ−2の下部に適当な間隔で設けられた数個の嵌挿孔22に上記円形突部C2を嵌め込むとともに、その下方に位置する照明器具カバ−2の下端凸部21を照明器具カバ−取付部Cに凹設されている溝部C1に嵌装し、仮固定する。この状態を示す側断面図を図3(イ)に示す。図3(イ)からよくわかるように、照明器具カバ−2は、照明器具カバ−取付部Cの、上部、下部2ケ所で仮固定されているため、人力によって支える必要がなく、作業性よく照明器具カバ−2を照明器具カバ−取付部CにビスC3によって固定することができる。このようにして、照明器具カバ−2を固定した状態の側断面図を図3(ロ)に示す。
【0016】
なお、本実施形態において、浴室間接照明装置Aは、公知の固定手段10、例えば、ビス等を用いてア−チ型補強リブ5に固定されているが、その状態を本発明の浴室間接照明装置Aを備えた浴室を図4の平面図で示す。又、本発明の浴室間接照明装置Aを浴室に備えたときの概略構成を、図5の側断面図で示す。
【0017】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、浴室天井部に膨出するように設けられた浴室照明装置において、該浴室照明装置は、照明器具と、この照明器具の下方への光を遮る照明器具カバーと、この照明器具からの光を反射するとともに天井面の一部を構成する横断面が略孤状であって且つ該孤状に沿って互いに連接された複数の反射板と、該反射板に該孤状に沿って連接されて上記照明器具を保持する照明器具保持部とからなり、この照明器具保持部下部には、さらに上記照明器具カバーを取付けるための照明器具カバー取付部が設けられた浴室間接照明装置であって、上記複数の反射板及び照明器具保持部のそれぞれの連接部は上下に重合する嵌合部となっており、該嵌合部に止水パッキンを介装するための平面部を備え、この止水パッキンを介して相互に嵌合して連接可能とされるとともに、上記複数の反射板と、該反射板に連接されて上記照明器具を保持する照明器具保持部とがその孤状周面をアーチ型補強リブによって補強された浴室間接照明装置であり、上記嵌合部は、反射板の弧状方向上端に設けられた嵌合凸部材と、反射板の弧状方向両端に設けられた嵌合凹部材の一方の嵌合凹部材とからなって上下に押圧することにより嵌合し、連接されるものであり、上記嵌合凸部材には、上記嵌合凹部材に形成されたフック部と嵌合するフック部が設けられるとともに、上記嵌合凸部材にはフック部から延設されて嵌合凹部材の内面と対面する折曲片が設けられていることを特徴とする浴室間接照明装置である。
【0018】
このように複数の反射板で、反射面を構成することによって、反射面を大きく取ることが可能となり、浴室内の空間に広がりを持たせ、リラックスした雰囲気にすることができる。又、上記複数の反射板と、該反射板に連接されて上記照明器具を保持する照明器具保持部とが、その孤状周面を、アーチ型補強リブで、適当な間隔で補強されることによって、嵌合によって連接されている複数の反射板と照明器具保持部とを、構造的に強固なものとすることができる。又、上記複数の反射板を嵌合させたとき、嵌合部に備えられた平面部上の止水パッキンが圧延してしっかりと隙間を塞ぎ、止水効果を発揮するため、天井の一部とすることができる。
【0019】
又、複数の反射板の少なくとも一枚の表面に、光を乱反射するための凹凸部を設けることが好ましい。このようにすることによって、照明器具からの光が乱反射するため、様々な間接照明効果、例えば、浴室側壁に縞模様を浮かび上がらせる等、多様な演出をすることができる。同様に、照明器具カバ−の浴室側表面には、光を乱反射するための凹凸部が設けられていることが好ましい。このようにすることによって、反射板から反射された光が、又、乱反射するため、上記と同様、多様な間接照明効果を演出することができる。
【0020】
一方、照明器具保持部下部に設けられた照明器具カバ−取付部には、その長手方向に沿って照明器具カバ−の下端凸部を嵌装するための溝部が凹設されているとともに、該溝部の上方にネジ穴が穿設された複数の円形突部が適当な間隔で設けられている。したがって、照明器具カバ−を取付けるときは、まず、この照明器具カバ−下部に適当な間隔で、上記円形突部と相対する位置に設けられた複数の嵌挿孔に円形突部を嵌めこむと同時に、その下方に位置する照明器具カバ−の下端凸部を上記照明器具カバ−取付部に凹設されている溝部に嵌装する。このようにすれば、照明器具カバ−は、その取付部の上部下部、2ケ所で仮固定することができる。そこで、上記のようにしっかりと仮固定した後、照明器具カバ−を、円形突部の中央に穿設されたネジ穴を利用してネジ留めすれば、照明器具カバ−取付作業を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)本発明の浴室間接照明装置を示す側断面図である。
(ロ)図1(イ)の嵌合部Bにおける部分分解拡大側断面図である。
【図2】照明器具カバ−をネジ留めする状態を示す分解斜視図である。
【図3】(イ)照明器具カバ−を仮固定した状態を示す側断面図である。
(ロ)照明器具カバ−をビスにより固定した状態を示す側断面図である。
【図4】本発明の浴室間接照明装置を備えた浴室の天井裏を示す平面図である。
【図5】本発明の浴室間接照明装置を備えた浴室の概略構成を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 照明器具
2 照明器具カバ−
21 照明器具カバ−下端凸部
22 嵌挿孔
3a 反射板
3b 反射板
4 照明器具保持部
5 ア−チ型補強リブ
6 反射板に設けられた凹凸部
7 照明器具カバ−に設けられた凹凸部
8 浴室天井部
9 浴室側壁
10 ア−チ型補強リブ固定手段
A 本発明にかかる浴室間接照明装置
B 嵌合部
B1 嵌合凸部材
B11 嵌合凸部材に備えられた平面部
B2 嵌合凹部材
B21 嵌合凹部材に備えられた平面部
B3 止水パッキン
C 照明器具カバ−取付部
C1 溝部
C2 円形突部
C21 ネジ穴
C3 ビス
Claims (5)
- 浴室天井部に膨出するように設けられた浴室照明装置において、該浴室照明装置は、照明器具と、この照明器具の下方への光を遮る照明器具カバーと、この照明器具からの光を反射するとともに天井面の一部を構成する横断面が略孤状であって且つ該孤状に沿って互いに連接された複数の反射板と、該反射板に該孤状に沿って連接されて上記照明器具を保持する照明器具保持部とからなり、この照明器具保持部下部には、さらに上記照明器具カバーを取付けるための照明器具カバー取付部が設けられた浴室間接照明装置であって、上記複数の反射板及び照明器具保持部のそれぞれの連接部は上下に重合する嵌合部となっており、該嵌合部に止水パッキンを介装するための平面部を備え、この止水パッキンを介して相互に嵌合して連接可能とされるとともに、上記複数の反射板と、該反射板に連接されて上記照明器具を保持する照明器具保持部とがその孤状周面をアーチ型補強リブによって補強された浴室間接照明装置であり、上記嵌合部は、反射板の弧状方向上端に設けられた嵌合凸部材と、反射板の弧状方向両端に設けられた嵌合凹部材の一方の嵌合凹部材とからなって上下に押圧することにより嵌合し、連接されるものであり、上記嵌合凸部材には、上記嵌合凹部材に形成されたフック部と嵌合するフック部が設けられるとともに、上記嵌合凸部材にはフック部から延設されて嵌合凹部材の内面と対面する折曲片が設けられていることを特徴とする浴室間接照明装置。
- 上記複数の反射板の少なくとも一枚に光を乱反射するための凹凸部が設けられた請求項1記載の浴室間接照明装置。
- 上記複数の反射板が2枚の反射板である請求項1記載の浴室間接照明装置。
- 上記照明器具カバー取付部には、上記横断面方向と直交する縦断面方向に沿って上記照明器具カバーの下端凸部を嵌装するための溝部が凹設されているとともに、該溝部の上方に、ネジ穴が穿設された円形突部が適当な間隔で設けられており、この円形突部が上記照明器具カバー下部の相対する位置に設けられた嵌挿孔に嵌挿するようにされた請求項1記載の浴室間接照明装置。
- 上記照明器具カバーの浴室側表面に光を乱反射するための凹凸部が設けられた請求項1記載の浴室間接照明装置。
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