JP4034078B2 - 内視鏡用可撓管および内視鏡用可撓管の製造方法 - Google Patents

内視鏡用可撓管および内視鏡用可撓管の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡用可撓管および内視鏡用可撓管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡の挿入部や光源装置との接続部に用いられる内視鏡用可撓管は、一般に、螺旋管の外周を網状管(編組体)で被覆した中空部を有する芯材に、可撓性を有する外皮が被覆された構成となっている。
【0003】
ここで、医療用内視鏡は、感染等を予防するため、使用する都度、消毒・滅菌を行う必要がある。この消毒・滅菌を行う方法として、従来の消毒液等の使用に代わり、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)が普及してきている。この高圧蒸気滅菌では、内視鏡は、例えば、135℃、2気圧程度の高温高圧の水蒸気に5〜20分程度さらされる。
【0004】
内視鏡をこの高圧蒸気滅菌に対応可能なものとするためには、内視鏡用可撓管の外皮は、高圧蒸気滅菌時の高温に耐える耐熱性が求められる。よって、内視鏡用可撓管の外皮の材料としては、主に、耐熱性に優れ、かつ成形性の良いシリコーンゴムが用いられている。
【0005】
しかしながら、このような内視鏡用可撓管には、次のような問題がある。すなわち、シリコーンゴムを主とする材料で構成された内視鏡用可撓管の外皮は、水蒸気を透過し易いため、高圧蒸気滅菌を行った際に、内視鏡用可撓管の中空部に配設された例えばファイバーバンドル等の内蔵物が水蒸気にさらされ、これらの劣化が速まる、という問題である。
【0006】
この問題を解決するために、内視鏡用可撓管の外皮を、水蒸気バリヤー性および耐熱性を有するフッ素ゴム等の材料と、シリコーンゴムとの2層構造とすることが考えられるが、この場合には、フッ素ゴムとシリコーンゴムとで加硫条件が異なるために、外皮を芯材に被覆するのに2回に分けて押し出し成形を行うことを要し、生産効率の低下、製造コストの増大を招くという問題が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、製造が容易であり、高圧蒸気滅菌時等における内蔵物の劣化、損傷を防止することができる内視鏡用可撓管および内視鏡用可撓管の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(18)の本発明により達成される。
【0009】
(1) 帯状材を螺旋状に間隔を置いて巻回して形成された螺旋管を有する芯材と、
前記芯材の外周に被覆された外皮とを有する内視鏡用可撓管であって、
水蒸気バリヤー性を有し、前記間隔を塞ぐ封止部材を設け、該封止部材は、前記帯状材の縁部が嵌合する凹部を有することを特徴とする内視鏡用可撓管。
【0010】
これにより、製造が容易であり、高圧蒸気滅菌時等における内蔵物の劣化、損傷を防止することができる内視鏡用可撓管が得られる。
【0011】
(2) 前記封止部材は、前記間隔に沿って螺旋状に設けられている上記(1)に記載の内視鏡用可撓管。
これにより、優れた可撓性(柔軟性)が得られる。
【0014】
(3) 前記内視鏡用可撓管の湾曲による前記間隔の変化に伴なって、前記帯状材の縁部が前記凹部内で変位可能である上記(1)または(2)に記載の内視鏡用可撓管。
これにより、優れた可撓性(柔軟性)が得られる。
【0015】
(4) 前記封止部材は、横断面形状が略「エ」字状をなす長尺物を螺旋状に巻回して形成されている上記(1)ないし()のいずれかに記載の内視鏡用可撓管。
【0016】
これにより、螺旋管と封止部材との間の気密性および液密性が向上し、水蒸気をより確実に遮断することができる。
【0019】
(5) 帯状材を螺旋状に間隔を置いて巻回して形成された螺旋管を有する芯材と、
前記芯材の外周に被覆された外皮とを有する内視鏡用可撓管であって、
水蒸気バリヤー性を有し、前記間隔に沿って螺旋状に設けられ、前記間隔を塞ぐ封止部材を有し、
前記封止部材は、自然状態で螺旋状をなすものであって、自然状態より縮径した状態で設置されており、自然状態での形状に戻ろうとする復元力により、前記封止部材の外周面が前記螺旋管に内側から圧接された状態になっていることを特徴とする内視鏡用可撓管。
【0020】
これにより、螺旋管と封止部材との間の気密性および液密性が向上し、水蒸気をより確実に遮断することができる。
【0021】
(6) 前記封止部材を構成する長尺物の横断面形状は、前記封止部材の外側に臨む部分が凸に湾曲している上記()に記載の内視鏡用可撓管。
【0022】
これにより、封止部材が螺旋管に対しズレを生じるのをより確実に防止することができる。
【0023】
(7) 前記封止部材を構成する長尺物の横断面形状は、ほぼ円弧状をなしている上記()に記載の内視鏡用可撓管。
これにより、封止部材を容易な工程で製造することができる。
【0024】
(8) 前記封止部材の外周面は、前記螺旋管を構成する帯状材の縁部付近に接触している上記(5)ないし(7)のいずれかに記載の内視鏡用可撓管。
【0025】
これにより、螺旋管と封止部材との間の気密性および液密性がさらに向上する。
【0026】
(9) 前記螺旋管の前記封止部材と接触する部分に面取り部が形成されている上記()に記載の内視鏡用可撓管。
【0027】
これにより、内蔵物の設置スペースの拡大が図れるとともに、封止部材のズレ防止効果がより確実に発揮される。
【0028】
(10) 前記封止部材の少なくとも一部は、前記間隔内に挿入している上記(5)ないし(9)のいずれかに記載の内視鏡用可撓管。
これにより、内蔵物の設置スペースの拡大が図れる。
【0029】
(11) 前記封止部材は、主に金属材料で構成されている上記(5)ないし(10)のいずれかに記載の内視鏡用可撓管。
これにより、水蒸気をより確実に遮断することができる。
【0031】
(12) 前記外皮は、シリコーンゴムを含む材料で構成されている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の内視鏡用可撓管。
これにより、外皮は、特に優れた耐熱性および成形性が得られる。
【0032】
(13) 細線を編組して形成された筒状の編組体の外周に外皮を被覆してチューブ部材を作製する工程と、
帯状材を螺旋状に間隔を置いて巻回して形成された螺旋管と、水蒸気バリヤー性を有し、前記間隔を塞ぐ封止部材とを組み合わせて螺旋管組立体を作製する工程と、
前記螺旋管組立体の内腔に細長い棒状体を挿入し、前記螺旋管組立体をその外径が前記チューブ部材の自然状態での内径より小さくなるように縮径させた状態にして前記棒状体に仮止めする工程と、
前記棒状体に仮止めした前記螺旋管組立体を前記チューブ部材内に挿入し、前記仮止めを解除して前記棒状体を抜去する工程とを備えることを特徴とする内視鏡用可撓管の製造方法。
【0033】
これにより、高圧蒸気滅菌時等における内蔵物の劣化、損傷を防止することができる内視鏡用可撓管を容易に製造することができる。
【0034】
(14) 前記螺旋管組立体の自然状態での外径は、前記チューブ部材の自然状態での内径より大きい上記(13)に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
【0035】
これにより、チューブ部材と螺旋管組立体とが強固に固定され、両者がズレにくくなる。
【0036】
(15) 前記螺旋管組立体を作製する工程は、前記封止部材が前記間隔に沿って螺旋状をなすように前記螺旋管と前記封止部材とを組み合わせる上記(13)または(14)に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
これにより、可撓性に優れた内視鏡用可撓管が得られる。
【0037】
(16) 前記螺旋管組立体を作製する工程は、前記螺旋管の端部から前記封止部材を前記間隔に沿わせて滑らせていくことにより、前記螺旋管と前記封止部材とを組み合わせる上記(13)ないし(15)のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
これにより、より容易に製造することができる。
【0038】
(17) 前記封止部材は、前記帯状材の縁部が嵌合する凹部を有する上記(13)ないし(16)のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
【0039】
これにより、螺旋管と封止部材との間の気密性および液密性が向上し、水蒸気をより確実に遮断することができる。
【0040】
(18) 前記封止部材は、横断面形状が略「エ」字状をなす帯状体で構成されている上記(13)ないし(17)のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
【0041】
これにより、螺旋管と封止部材との間の気密性および液密性が向上し、水蒸気をより確実に遮断することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内視鏡用可撓管および内視鏡用可撓管の製造方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0043】
図7は、本発明の内視鏡用可撓管を有する内視鏡の一例を示す全体図である。まず、同図を参照して、本発明の内視鏡用可撓管を有する内視鏡の全体構成について説明する。なお、以下の説明では、図7中の右側を「基端」、左側を「先端」と言う。
【0044】
図7に示す内視鏡(ファイバースコープ)10は、可撓性(柔軟性)を有する長尺の挿入部可撓管11と、該挿入部可撓管11の先端側に設けられた湾曲部12と、挿入部可撓管11の基端側に設けられ、術者が把持して内視鏡10全体を操作する操作部13と、該操作部13の基端側に設けられ、被写体の像を直接観察する接眼部14と、一端部が操作部13に接続された長尺の接続部可撓管15と、接続部可撓管15の他端側に設けられた光源差込部16とを有している。
【0045】
これらのうち、挿入部可撓管11と湾曲部12とは、生体の管腔内に挿入する挿入部を構成するものである。挿入部可撓管11および湾曲部12の内部(中空部)には、例えば、光ファイバー、電線ケーブル、ケーブル、またはチューブ類等の内蔵物(図示せず)が配置、挿通されている。
【0046】
操作部13には、操作レバー17が設置されている。この操作レバー17を操作すると、挿入部可撓管11内に配設されたワイヤー(図示せず)が牽引されて、湾曲部12が2方向に湾曲し、その湾曲方向および湾曲度合いを遠隔操作することができる。
【0047】
接続部可撓管15と光源差込部16とは、光源装置(図示せず)に対する接続部を構成するものである。すなわち、光源差込部16の先端部には、光源用コネクタ161が設置されており、内視鏡10の使用時には、この光源用コネクタ161を光源装置に差し込むことにより、内視鏡10と光源装置とが光学的に接続される。
【0048】
そして、光源装置に内蔵された光源から発せられた光は、光源用コネクタ161内、光源差込部16内、接続部可撓管15内、操作部13内、挿入部可撓管11内および湾曲部12内に連続して配設された光ファイバー束によるライトガイド(図示せず)を通り、湾曲部12の先端部121より観察部位に照射され、照明する。
【0049】
前記照明光により照明された観察部位からの反射光(被写体像)は、挿入部可撓管11内および操作部13内に連続して配設された光ファイバー束によるイメージガイド(図示せず)を通り、接眼部14へ伝達される。
【0050】
接眼部14の内部には、接眼レンズ(図示せず)が設置され、イメージガイド内を通って到達した反射光がこの接眼レンズを通して観察される。
【0051】
本発明の内視鏡用可撓管は、以上説明したような内視鏡10における挿入部可撓管11や接続部可撓管15に適用することができる。
【0052】
また、本発明の内視鏡用可撓管は、内視鏡10のようなファイバー内視鏡に限らず、電子内視鏡等の各種の内視鏡における挿入部可撓管および接続部可撓管に適用することができることは、言うまでもない。
【0053】
次に、本発明の内視鏡用可撓管および内視鏡用可撓管の製造方法について説明する。
【0054】
図1は、本発明の内視鏡用可撓管の第1実施形態を示す縦断面図、図2は、図1に示す内視鏡用可撓管の湾曲状態を示す縦断面図、図3ないし図5は、本発明の内視鏡用可撓管の製造方法を順を追って説明するための縦断面図、図6は、螺旋管組立体を棒状体に仮止めした状態を軸方向の視線で見た図である。
【0055】
図1および図2に示す内視鏡用可撓管1は、中空部21を有する芯材2と、該芯材2の外周を被覆する外皮5とを有している。中空部21には、例えば、光ファイバー、電線ケーブル、ケーブルまたはチューブ類等の内蔵物(図中省略)を配置、挿通することができる。
【0056】
芯材2は、螺旋管3と、螺旋管3の外周を被覆する網状管(編組体)4とを有する長尺物であり、内視鏡用可撓管1において機械的強度を確保する機能を有する。特に、螺旋管3と網状管4を組合わせたことにより、内視鏡用可撓管1は、十分な機械的強度を確保することができる。また、図示を省略するが、芯材2は、螺旋管3を2重、あるいは3重に設けることにより、さらに高い機械的強度が得られる。
【0057】
螺旋管3は、帯状材を均一な径で螺旋状に間隔31を置いて巻回して形成されている。該帯状材を構成する材料としては、例えば、ステンレス鋼、銅合金等が好ましく用いられる。
【0058】
網状管4は、金属製または非金属製の細線41を複数並べたものを編組して形成されている。細線41を構成する材料としては、例えば、ステンレス鋼、銅合金等が好ましく用いられる。また、網状管4を形成する細線41のうち少なくとも1本に合成樹脂の被覆(図示せず)が施されていてもよい。
【0059】
芯材2の外周には、可撓性を有する外皮5が被覆されている。
外皮5の構成材料は、特に限定されないが、シリコーンゴム(シリコーン系材料)を含むものであるのが好ましい。シリコーンゴムは、優れた耐熱性を有することから、内視鏡用可撓管1を高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)に対応可能なものとすることができる。よって、高圧蒸気滅菌を繰り返し行った場合でも、劣化が少なく、内視鏡用可撓管1の長寿命化が図れる。また、シリコーンゴムは、成形性に優れることから、例えば押し出し成形により芯材2の外周に外皮5を被覆する際に、容易にこれを行うことができる。
【0060】
外皮5の厚さは、特に限定されないが、通常、0.1〜2mmであるのが好ましく、0.2〜1mmであるのがより好ましい。
【0061】
また、外皮5は、網状管4の少なくとも一部が外皮5に埋め込まれるように被覆されているのが好ましい。これにより、次のような効果が得られる。
【0062】
・外皮5と網状管4との間の結合力が強くなり、外皮5が網状管4から剥離(分離)しにくいものとなる。これにより、内視鏡用可撓管1は、優れた弾力性が得られる。
【0063】
・外皮5の耐久性が向上し、亀裂等を生じにくいものとなる。
【0064】
・網状管4の材質、編組の密度等の選択や埋め込み部分の厚さを調整することにより、外皮5の可撓性(弾力性)を所望に調節することができる。
【0065】
・内視鏡用可撓管1の強度等の性能を維持しつつ、網状管4の厚さの分だけ内視鏡用可撓管1の外径を細径化(または、内径を拡大化)することができる。
【0066】
このような本発明の内視鏡用可撓管1は、螺旋管3の間隔(隙間)31を塞ぐ封止部材6を設けたことを特徴とする。
【0067】
封止部材6は、水蒸気バリヤー性を有しており、例えば高圧蒸気滅菌時等の湿熱環境下において、内視鏡用可撓管1の内部(中空部21)に水蒸気が侵入することを防止する機能を有するものである。
【0068】
この封止部材6は、間隔31に沿って螺旋状に設けられている。換言すれば、封止部材6は、長尺物を螺旋管3と同方向に螺旋状に巻回して形成されている。
【0069】
また、封止部材6は、螺旋管3を形成する帯状材の縁部32が嵌合する凹部(溝)61を有している。すなわち、封止部材6には、互いに反対方向を向く1対(2個)の凹部61が形成されており、この凹部61内に縁部32が挿入、嵌合している。
【0070】
また、封止部材6を形成する長尺物の横断面形状は、両側にそれぞれ凹部61を有する略「エ」字状をなしているのが好ましい。
【0071】
螺旋管3の縁部32の少なくとも一部と封止部材6の凹部61内面の少なくとも一部は、隙間なく接触しており、気密性(液密性)が確保されている。
【0072】
このような封止部材6により螺旋管3の間隔31が塞がれている(封止されている)ことから、例えば内視鏡10に対して高圧蒸気滅菌等を行った際、水蒸気が内視鏡用可撓管1の外皮5を透過した場合であっても、該水蒸気は、封止部材6により遮断されるため、螺旋管3の間隔31から中空部21に侵入することが防止される。その結果、内視鏡用可撓管1の中空部21に配設された例えば光ファイバー、ケーブル、チューブ類等の内蔵物が侵入した水蒸気により劣化・損傷することを防止することができる。
【0073】
本発明では、封止部材6を装着した螺旋管3(螺旋管組立体8)の水蒸気透過度が10g/m2・24hrs・40℃・90%RH以下であるのが好ましく、2g/m2・24hrs・40℃・90%RH以下であるのがより好ましい。これにより、例えば高圧蒸気滅菌時等の湿熱環境下においても中空部21に配設された内蔵物をより確実に保護することができる。なお、上記水蒸気透過度は、JIS K 7129(A法)に記載の方法により測定される。
【0074】
図2に示すように、このような内視鏡用可撓管1の湾曲状態では、湾曲外側において、螺旋管3の間隔31が拡大する(大きくなる)。
【0075】
これに伴なって、内視鏡用可撓管1の湾曲外側において、螺旋管3の縁部32は、封止部材6の凹部61内で外側に変位する。換言すれば、縁部32の凹部61への挿入深さが浅くなる。この縁部32の凹部61内での変位により、湾曲外側では、凹部61の底部と、縁部32の端部との間に、空隙62が形成される。
【0076】
このように、内視鏡用可撓管1の湾曲による間隔31の変化に伴なって、縁部32が凹部61内で変位可能であることから、封止部材6は、螺旋管3が自由に湾曲することを許容する。換言すれば、封止部材6が螺旋管3の湾曲を妨げることがない。よって、内視鏡用可撓管1は、優れた可撓性(柔軟性)が得られる。
【0077】
仮に、本発明と異なり、中空部21への水蒸気の侵入を防止するために螺旋管3の外周または内周を被覆する層状(膜状)の部材を設けたような場合には、内視鏡用可撓管1の湾曲外側において該層状の部材が引き伸ばされ、湾曲を阻害することとなるため、内視鏡用可撓管1の可撓性(柔軟性)を低下させるおそれがある。これに対し、本発明では、そのようなおそれがなく、優れた可撓性(柔軟性)を維持しつつ、中空部21への水蒸気の侵入を防止することができる。
【0078】
なお、凹部61は、内視鏡用可撓管1が実用上最小の曲率半径で湾曲したときに、縁部32が凹部61から脱しない(抜け出ない)ような深さ(寸法)を有するものであるのが好ましい。
【0079】
また、図示の構成では、内視鏡用可撓管1が伸直した(まっすぐな)状態(図1に示す状態)のときに空隙62が形成されないような構成になっているが、このような構成と異なり、内視鏡用可撓管1の伸直状態においても空隙62が形成されているような構成であってもよい。この場合には、内視鏡用可撓管1の湾曲状態における湾曲内側で、縁部32が凹部61により深く挿入されるように(空隙62が縮小または消滅するように)変位することができる。これにより、螺旋管3の湾曲の自由度がより増大し、内視鏡用可撓管1は、より優れた可撓性(柔軟性)が得られる。
【0080】
封止部材6の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、四フッ化エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン:PTFE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP樹脂)、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA樹脂)、四フッ化エチレン・エチレン共重合体(ETFE樹脂)、ビニリデンフルオライド樹脂(ポリフッ化ビニリデン:PVDF)、ビニルフルオライド樹脂(PVF樹脂)、クロロトリフルオロエチレン樹脂(CTFE樹脂)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン樹脂(ECTFE樹脂)等のフッ素系樹脂を含むものであることが好ましい。
【0081】
これにより、封止部材6は、優れた水蒸気バリアー性および耐熱性が得られる。さらに、凹部61の内面の摩擦係数が小さくなり、縁部32との摩擦抵抗が低減され、内視鏡用可撓管1の可撓性(柔軟性)がより優れたものとなる。
【0082】
以上説明したような内視鏡用可撓管1の製造方法は、特に限定されないが、例えば、以下に説明する方法によって、容易に製造することができる。
【0083】
本発明の内視鏡用可撓管の製造方法は、以下の各工程を有する。
[1]チューブ部材7を作製する工程
本工程は、網状管4の外周に外皮5を被覆して、図4に示すようなチューブ部材7を作製する工程である。チューブ部材7は、例えば、網状管4内に図示しない芯金を挿入した状態とし、これに、溶融、混練した外皮5の材料を押し出し成形により被覆して作製することができる。
【0084】
[2]螺旋管3と封止部材6とを組み合わせて螺旋管組立体8を作製する工程本工程は、それぞれ別個に作製した螺旋管3と封止部材6とを組み合わせて、螺旋管組立体8を作製する工程である。
【0085】
なお、前記工程[1]と、本工程[2]とは、言うまでもなくいずれを先に行ってもよく、また、同時に行ってもよい。
【0086】
本工程は、長尺の封止部材6が螺旋管3の間隔31に沿って螺旋状をなすように、螺旋管3と封止部材6とを組み合せる。
【0087】
螺旋管3と封止部材6とは、次のようにして容易に組み合せることができる。図3に示すように、螺旋管3の端部33において、封止部材6の凹部61に縁部32を挿入した状態とする。次いで、この封止部材6を間隔31に沿わせて滑らせていく(封止部材6を螺旋管3に対し図3中矢印方向に回転させる)ことにより、封止部材6が間隔31に沿って順次送られていく。このようにして、封止部材6を端部33の反対側の端部まで到達させると、螺旋管組立体8が得られる。
【0088】
封止部材6は、自然状態(外力を付与しない状態)において、直線状をなすように形成されているものであってもよいが、図3に示すように、自然状態において螺旋管3と同方向に巻回された螺旋状をなすように形成されているのが好ましい。これにより、より容易に両者を組み合せることができる。
【0089】
封止部材6の自然状態における凹部61の幅(図3中のHで示す長さ)は、特に限定されないが、螺旋管3の縁部32の厚さ(図3中のhで示す長さ)より短い(H<h)であることが好ましい。
【0090】
また、封止部材6の自然状態における図3中のTで示す長さは、特に限定されないが、螺旋管3の自然状態における間隔31(図3中のtで示す長さ)より長い(T>t)であることが好ましい。
【0091】
前記HやTで示す長さが前記範囲にあることにより、縁部32と凹部61との密着性がより高くなり、高圧蒸気滅菌時等における水蒸気の中空部21への侵入をより確実に防止することができる。
【0092】
また、螺旋管組立体8の自然状態(チューブ部材7と螺旋管組立体8を組み合せる前の状態)での外径(図4中のDで示す長さ)は、チューブ部材7の自然状態(チューブ部材7と螺旋管組立体8を組み合せる前の状態)での内径(図4中のdで示す長さ)より大きいのが好ましい。これにより、チューブ部材7と螺旋管組立体8を組み合せた状態で、螺旋管組立体8が元の大きさに戻ろうとして拡大しようとする力を発揮し、この力で螺旋管組立体8の外周がチューブ部材7の内周に圧接される。よって、チューブ部材7と螺旋管組立体8との間に摩擦力が強く作用し、内視鏡用可撓管1が繰り返し曲げ変形したような場合でも、両者が互いにズレにくい。
【0093】
なお、前記Dとdとで示す長さの比D/dの値は、特に限定されないが、1.05〜1.2であるのが好ましく、1.1〜1.15であるのがより好ましい。
【0094】
[3]螺旋管組立体8を縮径状態で仮止めする工程
本工程は、螺旋管組立体8をチューブ部材7内に挿入するために、螺旋管組立体8の外径を小さくした状態で仮止めする工程である。
【0095】
図5および図6に示すように、螺旋管3の一端には、螺旋管3を形成する帯状材の端部を内周側に折り曲げて、折り曲げ部34を形成しておく。
【0096】
次いで、螺旋管組立体8内に他端から棒状体100を挿入する。棒状体100の一端には、溝101が形成されており、折り曲げ部34をこの溝101に挿入して、螺旋管組立体8の一端部が棒状体100に対して回転しないようにする。
【0097】
次いで、螺旋管組立体8の他端を帯状材の巻回方向に捩じっていく。これにより、螺旋管組立体8は、その外径D’が次第に縮小するように変形する。
【0098】
螺旋管組立体8の外径D’がチューブ部材7の自然状態における内径dより小さくなるまで、螺旋管組立体8の他端を帯状材の巻回方向に捩じった後、螺旋管組立体8の他端を棒状体100に固定し、螺旋管組立体8が元の形状に復元しないように仮止めする。
【0099】
[4]チューブ部材7と螺旋管組立体8とを一体化する工程
縮径状態で棒状体100に仮止めした螺旋管組立体8をチューブ部材7内に挿入する。その後、一端または両端において螺旋管3の棒状体100に対する仮止め(固定)を解除する。これにより、螺旋管組立体8は、元の形状に戻ろうとして、径が拡大し、螺旋管組立体8の外周がチューブ部材7の内周に密着する。次いで、棒状体100を抜去し、必要に応じて両端を切断して両端部を平坦にする。これにより、チューブ部材7と螺旋管組立体8とが一体となり、内視鏡用可撓管1が得られる。
【0100】
このようにして得られた内視鏡用可撓管1の端部には、図示しない口金部材がろう付けまたは接着剤による接着などにより液密的(気密的)に取り付けられ、内視鏡10の操作部13等に接続される。
【0101】
図8は、本発明の内視鏡用可撓管の第2実施形態を示す縦断面図、図9は、図8に示す内視鏡用可撓管の湾曲状態を示す縦断面図である。
【0102】
以下、これらの図を参照して本発明の内視鏡用可撓管の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0103】
本実施形態の内視鏡用可撓管1Aは、封止部材の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0104】
本実施形態の封止部材9は、前記封止部材6と同様に、間隔31に沿って螺旋状に設けられている。すなわち、封止部材9は、長尺物(条材)91を螺旋管3と同方向に巻回して形成されている。
【0105】
この封止部材9は、螺旋管3の間隔31を内側から塞ぐ(封止する)ように設けられている。すなわち、封止部材9の外周面92は、間隔31の両側の縁部32の角部321に内側から接触(当接)している。
【0106】
封止部材9は、自然状態(封止部材9単体の状態)においても、螺旋状をなすものである。封止部材9の自然状態における外径は、内視鏡用可撓管1Aにおける螺旋管3の内径より大きくなっている。また、封止部材9の自然状態における外径は、内視鏡用可撓管1Aにおける螺旋管3の外径より大きいことが好ましい。
【0107】
すなわち、封止部材9は、内視鏡用可撓管1Aにおいて、自然状態より縮径した状態で設置されている。よって、封止部材9は、その弾性により、自然状態における形状に戻ろうとする(拡径しようとする)復元力を発揮しており、この復元力により、外周面92は、角部321に圧接されている。これにより、外周面92と角部321とは、隙間なく密着しており、気密性が確保されている。
【0108】
このように、内視鏡用可撓管1Aは、間隔31が封止部材9により気密的に封止されていることによって、高圧蒸気滅菌時等において水蒸気が中空部21に侵入するのが防止される。
【0109】
本実施形態では、縁部32の角部321が外周面92に接触していることにより、高い接触面圧が得られ、より密着性が高い。よって、水蒸気の中空部21への侵入をより確実に防止することができる。
【0110】
封止部材9の構成材料としては、水蒸気バリヤー性を有するものであれば特に限定されないが、より高い水蒸気バリヤー性を得る観点から、ステンレス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタンまたはチタン合金、銅または銅系合金等の各種金属材料であるのが好ましい。また、これにより、より大きな復元力(弾性力)が得られ、縁部32の角部321と外周面92との密着性をより高めることもできる。
【0111】
また、外周面92と角部321との一方または両方には、パッキンの機能を発揮するものとして、各種合成樹脂材料や各種ゴム材料からなる被覆層が設けられていてもよい。
【0112】
本実施形態では、長尺物91の横断面形状は、封止部材9の外側に臨む部分が凸に湾曲している。すなわち、図8に示すように、外周面92は、湾曲凸面になっている。これにより、次の2つの利点がある。
【0113】
第1の利点として、外周面92の中央部が間隔31内に挿入した状態となるため、封止部材9(長尺物91)が間隔31に対しズレを生じるのを防止する効果を発揮する。よって、特に内視鏡用可撓管1Aが繰り返し湾曲操作されたような場合であっても、封止部材9(長尺物91)のズレをより確実に防止することができる。
【0114】
第2の利点として、図9に示すように、内視鏡用可撓管1Aが湾曲して、間隔31の幅の変化したとき、角部321が外周面92に対し密着性を確実に維持しつつ円滑に摺動することができる。よって、内視鏡用可撓管1Aの湾曲状態においても、水蒸気の中空部21への侵入をより確実に防止することができる。また、封止部材9を設けたことによる内視鏡用可撓管1Aの可撓性の低下も防止することができる。
【0115】
なお、図示の構成では、長尺物91の内側の面は、湾曲凹面になっているが、長尺物91の内側の面の形状は、特に限定されるものではなく、平坦になっていてもよい。すなわち、長尺物91は、横断面形状が弓形をなすようなものであってもよい。また、長尺物91は、外周面92が湾曲凸面になっているようなものに限らず、横断面形状が例えばV字状、台形状をなすようなものであってもよい。
【0116】
図示の構成では、長尺物91は、帯状材を横断面形状がほぼ円弧状となるように湾曲して形成されており、この円弧の湾曲外側の面が外周面92となっている。これにより、簡単な製造工程で、外周面92が湾曲凸面となった封止部材9を得ることができる。
【0117】
また、封止部材9を縮径状態で内視鏡用可撓管1Aに設置する方法としては、例えば、前記棒状体100のような部材に封止部材9を縮径させて仮止めし、これを螺旋管3の内側に挿入した後、この仮止めを解除して封止部材9を拡径させることにより、容易に行うことができる。
【0118】
また、封止部材9の内側には、中空部21に設置される前記のような内蔵物を保護する保護膜が設けられていてもよい。
【0119】
図10は、本発明の内視鏡用可撓管の第3実施形態を示す縦断面図、図11は、図10に示す内視鏡用可撓管の湾曲状態を示す縦断面図である。
【0120】
以下、これらの図を参照して本発明の内視鏡用可撓管の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0121】
本実施形態の内視鏡用可撓管1Bは、螺旋管3の封止部材9と接触する部分に面取り部が形成されていること以外は前記第2実施形態と同様である。
【0122】
すなわち、本実施形態では、螺旋管3の縁部32の内側に面取り部322が形成されている。この面取り部322に外周面92が圧接されている。面取り部322は、角部321に面取り加工を施すことにより、容易に形成することができる。
【0123】
図示の構成では、面取り部322は、平面的に形成されているが、外周面92に対応した凹面になっていてもよい。
【0124】
本実施形態では、このような面取り部322が設けられていることにより、次の3つの利点がある。
【0125】
▲1▼図10に示すように、封止部材9(長尺物91)が間隔31内により深く挿入することとなるため、封止部材9をより外周側に配置することができ、よって、中空部21を拡大することができる。すなわち、光ファイバーやチューブ類等の内蔵物の設置スペースを広くとることができる。
【0126】
▲2▼封止部材9(長尺物91)の間隔31内への挿入深さが増大するため、封止部材9(長尺物91)の間隔31に対するズレ防止効果がより確実に発揮される。
【0127】
▲3▼外周面92と螺旋管3(面取り部322)との接触面積が増大することにより、外周面92と面取り部322との間の密着性(気密性)をより高めることができる。また、図11に示すように、内視鏡用可撓管1Bが湾曲して、間隔31の幅の変化したとき、面取り部322が外周面92に対し密着性を確実に維持しつつ、より滑らかに摺動することができる。このようなことから、高圧蒸気滅菌時等における水蒸気の中空部21への侵入をより確実に防止することができる。また、封止部材9を設けたことによる内視鏡用可撓管1Bの可撓性の低下もより確実に防止することができる。
【0128】
なお、面取り部322には、パッキンの機能を発揮するものとして、各種合成樹脂材料や各種ゴム材料からなる被覆層が設けられていてもよい。
【0129】
以上、本発明の内視鏡用可撓管および内視鏡用可撓管の製造方法を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0130】
また、内視鏡用可撓管を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
【0131】
例えば、外皮は、その全部または一部が複数の層(特に異種材料の層)を積層した多層積層体で構成されているようなものであってもよい。
【0132】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、製造が容易であるとともに、中空部(内部)への水蒸気の侵入を防止することができる内視鏡用可撓管が得られる。すなわち、高圧蒸気滅菌等による湿熱環境化に置かれた場合でも、中空部に配設された内蔵物の劣化、損傷を防止することができる内視鏡用可撓管が得られる。
【0133】
また、内視鏡用可撓管の優れた可撓性(柔軟性)を維持しつつ、上記効果を達成することができる。
【0134】
特に、封止部材をフッ素系樹脂を含む材料や金属材料で構成した場合には、特に優れた水蒸気バリヤー性、耐熱性および可撓性が得られる。よって、高圧蒸気滅菌に特に適した内視鏡用可撓管が得られる。
【0135】
また、シリコーンゴムを含む材料で外皮を構成した場合には、外皮に優れた耐熱性が得られる。よって、高圧蒸気滅菌に特に適した内視鏡用可撓管が得られる。また、この場合には、製造時の優れた成形性も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内視鏡用可撓管の第1実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す内視鏡用可撓管の湾曲状態を示す縦断面図である。
【図3】本発明の内視鏡用可撓管の製造方法を順を追って説明するための縦断面図である。
【図4】本発明の内視鏡用可撓管の製造方法を順を追って説明するための縦断面図である。
【図5】本発明の内視鏡用可撓管の製造方法を順を追って説明するための縦断面図である。
【図6】螺旋管組立体を棒状体に仮止めした状態を軸方向の視線で見た図である。
【図7】本発明の内視鏡用可撓管を有する内視鏡の一例を示す全体図である。
【図8】本発明の内視鏡用可撓管の第2実施形態を示す縦断面図である。
【図9】図8に示す内視鏡用可撓管の湾曲状態を示す縦断面図である。
【図10】本発明の内視鏡用可撓管の第3実施形態を示す縦断面図である。
【図11】図10に示す内視鏡用可撓管の湾曲状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1、1A、1B 内視鏡用可撓管
2 芯材
21 中空部
3 螺旋管
31 間隔
32 縁部
321 角部
322 面取り部
33 端部
34 折り曲げ部
4 網状管
41 細線
5 外皮
6 封止部材
61 凹部
62 空隙
7 チューブ部材
8 螺旋管組立体
9 封止部材
91 長尺物
92 外周面
10 内視鏡
11 挿入部可撓管
12 湾曲部
121 先端部
13 操作部
14 接眼部
15 接続部可撓管
16 光源差込部
161 光源用コネクタ
17 操作レバー
100 棒状体
101 溝

Claims (18)

  1. 帯状材を螺旋状に間隔を置いて巻回して形成された螺旋管を有する芯材と、
    前記芯材の外周に被覆された外皮とを有する内視鏡用可撓管であって、
    水蒸気バリヤー性を有し、前記間隔を塞ぐ封止部材を設け、該封止部材は、前記帯状材の縁部が嵌合する凹部を有することを特徴とする内視鏡用可撓管。
  2. 前記封止部材は、前記間隔に沿って螺旋状に設けられている請求項1に記載の内視鏡用可撓管。
  3. 前記内視鏡用可撓管の湾曲による前記間隔の変化に伴なって、前記帯状材の縁部が前記凹部内で変位可能である請求項1または2に記載の内視鏡用可撓管。
  4. 前記封止部材は、横断面形状が略「エ」字状をなす長尺物を螺旋状に巻回して形成されている請求項1ないしのいずれかに記載の内視鏡用可撓管。
  5. 帯状材を螺旋状に間隔を置いて巻回して形成された螺旋管を有する芯材と、
    前記芯材の外周に被覆された外皮とを有する内視鏡用可撓管であって、
    水蒸気バリヤー性を有し、前記間隔に沿って螺旋状に設けられ、前記間隔を塞ぐ封止部材を有し、
    前記封止部材は、自然状態で螺旋状をなすものであって、自然状態より縮径した状態で設置されており、自然状態での形状に戻ろうとする復元力により、前記封止部材の外周面が前記螺旋管に内側から圧接された状態になっていることを特徴とする内視鏡用可撓管。
  6. 前記封止部材を構成する長尺物の横断面形状は、前記封止部材の外側に臨む部分が凸に湾曲している請求項に記載の内視鏡用可撓管。
  7. 前記封止部材を構成する長尺物の横断面形状は、ほぼ円弧状をなしている請求項に記載の内視鏡用可撓管。
  8. 前記封止部材の外周面は、前記螺旋管を構成する帯状材の縁部付近に接触している請求項5ないし7のいずれかに記載の内視鏡用可撓管。
  9. 前記螺旋管の前記封止部材と接触する部分に面取り部が形成されている請求項に記載の内視鏡用可撓管。
  10. 前記封止部材の少なくとも一部は、前記間隔内に挿入している請求項5ないし9のいずれかに記載の内視鏡用可撓管。
  11. 前記封止部材は、主に金属材料で構成されている請求項5ないし10のいずれかに記載の内視鏡用可撓管。
  12. 前記外皮は、シリコーンゴムを含む材料で構成されている請求項1ないし11のいずれかに記載の内視鏡用可撓管。
  13. 細線を編組して形成された筒状の編組体の外周に外皮を被覆してチューブ部材を作製する工程と、
    帯状材を螺旋状に間隔を置いて巻回して形成された螺旋管と、水蒸気バリヤー性を有し、前記間隔を塞ぐ封止部材とを組み合わせて螺旋管組立体を作製する工程と、
    前記螺旋管組立体の内腔に細長い棒状体を挿入し、前記螺旋管組立体をその外径が前記チューブ部材の自然状態での内径より小さくなるように縮径させた状態にして前記棒状体に仮止めする工程と、
    前記棒状体に仮止めした前記螺旋管組立体を前記チューブ部材内に挿入し、前記仮止めを解除して前記棒状体を抜去する工程とを備えることを特徴とする内視鏡用可撓管の製造方法。
  14. 前記螺旋管組立体の自然状態での外径は、前記チューブ部材の自然状態での内径より大きい請求項13に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
  15. 前記螺旋管組立体を作製する工程は、前記封止部材が前記間隔に沿って螺旋状をなすように前記螺旋管と前記封止部材とを組み合わせる請求項13または14に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
  16. 前記螺旋管組立体を作製する工程は、前記螺旋管の端部から前記封止部材を前記間隔に沿わせて滑らせていくことにより、前記螺旋管と前記封止部材とを組み合わせる請求項13ないし15のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
  17. 前記封止部材は、前記帯状材の縁部が嵌合する凹部を有する請求項13ないし16のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
  18. 前記封止部材は、横断面形状が略「エ」字状をなす帯状体で構成されている請求項13ないし17のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
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