JP4033591B2 - Sf6ガス回収装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はSF6ガス(6フッ化硫黄ガス,以下同じ)の回収に関する。
【0002】
【従来の技術】
SF6ガスは高電圧電力用トランスや電力回路の遮断器に充填し、その熱的安定性,電気的安定性,高絶縁耐圧性を生かして装置の小型化に役立ち、都市の変電所の小容積化でその効果は大いに役立っている。それ等に用いられている機器の保守,修理のときはこれ等のガスを抜出さなければならないが従来はこれ等のガスによる人体等への害は少ないので大気中に放出していた。しかし、地球温暖化防止による炭酸ガス等の放出が規制されるようになってきた1997年世界環境会議が京都で開かれ、その結果炭酸ガスの24000倍の温暖化係数を持つSF6ガスもその放出を厳しく規制されるようになった。 従来、加圧圧縮冷却による液化回収の方法はあったが、被回収容器に残留するガスや混合ガスを厳密に分離した後に放出するようなことはされていなかった。
【0003】
従来、SF6ガスの分解したガスであるSF4や酸化硫黄,フッ化酸化硫黄は、使用機器の特性劣化を防止するためにそれらのガスの除去は行っていたが回収時の分離精製はなかった。トランスや遮断器に充填されるSF6ガスはその純度が100%のものや窒素ガスにより適度にうすめて充填されるものがある。これ等の装置からのガスを、SF6ガスのみを分離しながら回収するに当たってこの濃度を考慮するとともに装置の故障による空気の混入もあるので、これ等を考えたガスの回収が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
被回収容器よりSF6ガスを大気中に漏出することなく回収すること。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は上記課題を解決するために、臨界温度45.64℃,臨界圧力3.76MPa・G,融点−50.8℃,昇華点−63.8度のSF6ガスの特徴を考慮し、さらに被回収容器としてのトランス又は電路の遮断器は密閉容器でありその中にSF6ガスが高圧(約0.7MPa・G)で充填されている。
【0006】
この被回収ガスはSF6ガス100%のものと窒素ガス等の混入ガスによりうすめられている場合がある。この混入ガスが存在していてもこれをSF6ガスと分離するガス分離部を設ける。ガス分離部は特定ガスを吸着する吸着剤を用いたPSA法(Pressure Swing Adsorption)により行う。特定ガスを含む混合ガスを、該吸着剤を充填した吸着筒に圧力を加えながら送り込むとこの吸着剤に特定ガスが吸着して除かれ、吸着されないガスが吸着筒の他端から分離されて取り出される。この工程を吸着工程という。そして吸着剤に吸着ガスが吸着されていっぱいになる少し前に混合(原料)ガスの送入を止め、その吸着筒の入口より吸着筒の圧力を減じてやると、吸着剤に吸着した特定ガスが吸着剤より離脱して排出され、吸着剤の吸着能力が再生する。これを再生工程という。この吸着工程と再生工程を繰り返しながら、すなわち吸着筒に圧力を加えたり、減じたりしながらガスを分離するのでPressure Swing Adsorption(圧力変動吸着)法という。
【0007】
そして吸着剤には対象ガスであるSF6ガスを吸着して、混合ガスを吸着しない吸着剤と、対象ガスであるSF6ガスを吸着せず混合している他のガスを吸着する吸着剤とがある。その使用する吸着剤により、対象ガスを取り出す方法が少し異なる。
例えばSF6ガスを対象ガスとし、前者は活性炭に分子篩機能を持たせた分子篩炭がある。後者にはゼオライトの5Aタイプ,4Aタイプ他がある。前者の場合は対象ガスであるSF6ガスが吸着剤に吸着し、分離されているのであるから、減圧再生工程で吸着剤より離脱する工程内でSF6ガスを回収する。後者ではは加圧吸着工程でSF6ガスが吸着筒の他端より分離されて出てくるので吸着工程で得られる。
これ等両方の吸着剤を用いたPSA法によるガス分離部が含まれる。例えば、ゼオライトはSF6ガスはほとんど吸着せず窒素ガスや炭酸ガス,水分を良く吸着除去する、酸素ガスはわずかに吸着するのでSF6ガスとこれ等のガスが混合しているガスからSF6ガスを分離するガス分離部に吸着剤として使用する場合を次に示す。
【0008】
原料ガスを一定の圧力にするガス一定圧化部と除去ガスを吸着する吸着剤を充填した吸着筒と弁類で構成するPSAガス分離部と分離濃縮されたガスを加圧する加圧ポンプと加圧されたガスを冷却する冷却器と加圧冷却されたガスを入れる液化タンクより構成する。被回収容器は当初ガスは約0.7MPa・Gの圧力で充填されているが、SF6ガス回収装置により導出されるに従って圧力は下がってくる。また、PSAガス分離は吸着筒内に充填されている吸着剤であるアルミナやゼオライトの量により吸着ガス量は有限であるため、吸着筒に導入するガス量も一定である必要がある。そのため被回収容器内の圧力が変化してもPSAガス分離部に供給するガス圧は一定である必要がある。このため被回収容器内の圧力が高圧である範囲は減圧弁を用いて一定圧P1まで減圧してPSAガス分離に供給し、続いてガスが減少して一定圧P1より下がった場合は加圧ポンプによりP1まで昇圧して供給し、更に被回収容器内圧力が負の圧力範囲に入った場合は真空ポンプと加圧ポンプを直列にして一定圧P1でPSAガス分離部に供給する。PSAガス分離部は吸着筒内の吸着剤に圧力を加えながらガスを送り込むとまず入口側に充填されているアルミナにより水分やSF4が吸着除去し、続いてゼオライトで酸化硫黄,フッ化酸化硫黄や窒素ガスを吸着除去する、SF6ガスはこれ等の吸着剤には吸着しないので、吸着筒出口より濃縮して出てくる。吸着したこれ等のガス成分は吸着筒の圧力を大気圧あるいはそれ以下に下げることにより脱離して大気中に放出される。この吸着工程の加圧,再生工程の減圧でPSA(Pressure Swing Adsorption)の動作が成り立つので一定圧P1が必要である。
【0009】
このようにしてSF6ガスは95〜99%に濃縮されるのでこれを加圧ポンプにより液化に必要な圧力P2に加圧され、断熱圧縮で昇圧したSF6ガスを冷却器で冷却し、液化タンクに送り込んで液化する。温度10℃では1.7MPa・G以上に加圧する必要がある。ここでの加圧値は冷却温度との関係で変わるし、濃縮濃度との関係で変わる。濃度はPSAの能力により決定され温度は冷却器の能力で変わる。0℃まで下がれば圧力は1.3MPa・G以上となろう。しかし、液化タンクではSF6ガスは液化していくが液化しない窒素ガス等は蓄積し、その濃度が増してくる。そしてSF6ガスの分圧低下により液化圧力が上昇してくるので、原料ガスを一定の圧力にするガス一定圧化部と吸着剤を充填した吸着筒と弁類で構成するPSAガス分離部と分離濃縮されたガスを加圧する加圧ポンプと加圧されたガスを冷却する冷却器と加圧冷却されたガスを入れる液化タンクより構成するSF6ガス回収装置において、液化タンクより一定圧以上になったガスを抜出しPSAガス分離部より前の工程に戻し、再びPSAガス分離を行うようにする。液化タンクはその容積は小さいので取り出すガスも少ないのでPSA分離装置の吸着工程中の吸着筒に戻すようにしてもよい。
【0010】
また、吸着工程の終了した吸着筒内の吸着剤に吸着しているガスは一定の量にするよう制御する必要があるが被回収容器内のSF6ガス等の濃度により変わるので、原料ガスを同じ圧力で一定時間送り込んでも吸着剤に吸着されるガス量は一定とならない。そのため吸着する量に従って吸着筒内の圧力が昇圧する事に注目し、吸着筒内の圧力を監視しながら一定圧力に達すると吸着工程から再生工程に切替えるようにする。
【0011】
すなわち、原料ガスを一定の圧力にするガス一定圧化部と吸着剤を充填した吸着筒と弁類で構成するPSAガス分離部と分離濃縮されたガスを加圧する加圧ポンプと加圧されたガスを冷却する冷却器と加圧冷却されたガスを入れる液化タンクより構成するSF6ガス回収装置において、PSAガス分離部の吸着工程から再生工程に切り替えるタイミングを吸着筒内圧が一定値に達したことにより行なうようにした。
PSAガス分離部は吸着剤を充填した吸着筒は1本で吸着工程,再生工程を交互に行いながら間歇的にSF6ガスを分離することもできるが、2本の吸着筒を用いて交互に吸着工程と再生工程を行い連続してSF6ガスの分離を行うようにし、かつ吸着工程終了後の吸着筒内に残留するSF6ガスや吸着筒入口導管や出口導管内にある空間のSF6ガスをも再生工程の終了した他の吸着筒に入口側のガス供給弁と吸着筒出口側の取出弁を同時に開にすることにより吸着工程終了後の吸着筒内の吸着剤に吸着していない空間ガスを再生工程の終了した吸着筒に移して、吸着工程終了後の吸着筒内にSF6ガスを無くした後、これを再生することにより脱離排気するガスにSF6ガスを含まないようにする。
【0012】
すなわち、原料ガスを一定の圧力にするガス一定圧化部と吸着剤を充填した吸着筒と弁類で構成するPSAガス分離部により構成するSF6ガス回収装置において、PSAガス分離部で吸着剤を充填した2本の吸着筒のそれぞれの入口にガス供給弁と排気弁と吸着筒出口に取出弁を有する吸着筒のそれぞれの弁の開閉を制御して2本の吸着筒を交互に吸着工程と再生工程を行ってSF6ガスを分離する際、吸着工程から再生工程に切替わる間に両吸着筒間を各々のガス供給弁と取出弁を同時に開いて吸着工程完了後の吸着筒から再生工程完了後の吸着筒にガスを一部移した後、吸着工程終了後の吸着筒を再生工程に入れ、吸着したガスを排気するようにした。そして再生工程で減圧排気する際に大気圧に開放する場合に加えて真空ポンプにより真空排気することにより更に脱離をよくすることも出来る。
【0013】
すなわち、原料ガスを一定の圧力にするガス一定圧化部と吸着剤を充填した吸着筒と弁類で構成するPSAガス分離部と分離濃縮されたガスを加圧する加圧ポンプと加圧されたガスを冷却する冷却器と加圧冷却されたガスを入れる液化タンクより構成するSF6ガス回収装置において、PSAガス分離部で吸着剤を充填した2本の吸着筒のそれぞれの入口にガス供給弁と排気弁と吸着筒出口に取出弁を有する吸着筒のそれぞれの弁の開閉を制御して2本の吸着筒を交互に吸着工程と再生工程を行ってSF6ガスを分離する際、吸着工程から再生工程に切替わる間に両吸着筒間を各々のガス供給弁と取出弁を同時に開いて吸着工程完了後の吸着筒から再生工程完了後の吸着筒にガスを一部移した後、吸着工程終了後の吸着筒を再生工程に入れ、真空排気ポンプにより吸着したガスを排気するようにした。しかし吸着剤にSF6ガスを吸着する分子篩炭を用いる場合は吸着工程において吸着筒内の吸着剤にSF6ガスが吸着し除去されるので他端口よりSF6ガスを含まない窒素ガスが出るのでこれを廃棄し、再生工程で真空ポンプにより排気されるガスにSF6ガスが含まれるのでこれを加圧冷却し液化回収することになる。そして通常、液化する為の加圧後のガスの冷却はフロンやアンモニア等の冷媒を用いた電気式冷凍機により冷却を行うが、これを液体窒素を用いて冷却する。このとき温度が低いので熱交換器すなわち冷却器も小型簡易なものとすることができ、あるいは直接液化容器を液体窒素により冷却して冷却器(熱交換器)を省くことも出来る。
【0014】
すなわち、原料ガスを一定の圧力にするガス一定圧化部と除去ガスを吸着する吸着剤を充填した吸着筒と弁類で構成するPSAガス分離部と分離濃縮されたガスを加圧する加圧ポンプと加圧されたガスを冷却する冷却器と加圧冷却されたガスを入れる液化タンクより構成するSF6ガス回収装置において、加圧ガスを冷却する冷却器と液化タンクを液体窒素の蒸発潜熱を主に用いて冷却するようにした。さらに液体窒素ガスの蒸発潜熱を用いる際、気体化する窒素ガスを被回収容器内に入れることにより容器内の圧力を真空領域に入れないようにすることによりこの場合はガス一定化部の真空ポンプを省略し、構成を簡易化する。
すなわち、通常は減圧弁と加圧ポンプ、さらに真空ポンプと加圧ポンプを組合せた並列回路により原料ガスの圧力を一定にするガス一定圧化部となるが、気体化した窒素ガスを被回収容器内に入れる場合のガス一定圧化部は減圧弁と加圧ポンプを組合せた並列回路となる。
【0015】
【実施例1】
図1に実施例のフローチャートを示す。
被回収容器1からガス一定圧化部2により圧力を一定化した後PSAガス分離部3に供給される。PSAガス分離部により高濃度に分離濃縮されたSF6ガスがバッファタンク4に入り、これを加圧ポンプ5で高圧(約2MPa・G)に加圧し、液化部6に入り、液化され回収する、液化部よりSF6ガス以外のガスは液化しないため濃縮されるのでこのガスを弁25を短時間、開にして抜き出しPSAガス分離部3の前に戻して再びPSAガス分離部に入れるようにする。
ガス一定圧化部2は被回収容器1内の圧力は初期は高圧(約0.7MPa・G)であるためPSAガス分離部2に供給する一定圧P1(ここでは0.25MPa・G)より高いため弁12,18を開いて減圧弁17により一定圧P1まで落として供給する、ガスの回収が進につれて容器内の圧力が下がり、一定圧P1以下になると弁12を閉じ、弁13,15を開き加圧ポンプ11を運転して圧力を上げて供給する。更に回収が進むと真空の領域まで被回収容器の圧力が下がると弁13を閉じ、弁14を開き真空ポンプ10と加圧ポンプ11により圧力をP1に保ちながら回収する。
【0016】
PSAガス分離部3は吸着剤として水分やSF4を吸着するアルミナ少々とフッ化酸化硫黄,窒素ガスを吸着するがSF6ガスをほとんど吸着しないゼオライト(5A又は13Xタイプ)を二層に分けて充填した吸着筒を用いる。
【0017】
但し、水分やフッ化酸化硫黄他のSF6ガスの分解ガスを取り除く純化部を本装置の前に取付けることもあるが、本実施例ではその詳細な記載は省く。アルミナの充填は省くこともある。この吸着筒23,24と2本を用いガス一定圧化部2より導入したP1の圧力を持つガスは弁19を開いて吸着筒23に導入されると吸着筒内の吸着剤であるゼオライトに窒素ガスが吸着される。当ゼオライトは水分,炭酸ガス及びフッ化酸化硫黄,酸素をもその分圧に比例して吸着除去するものである。
【0018】
SF6ガスは吸着しないので弁26,28を通ってバッファタンク4に入る。その濃度はこの場合99%である。吸着筒内の入口,出口の圧力差は0.01〜0.03MPa・G以下であるので吸着筒内の圧力はその入口でも出口でも、吸着筒内でも検出できるが、入口端で検出すると吸着筒23,24を共通の検出器で検出できるのでここでは弁18の後に圧力センサーを取付けて測定している。窒素ガス等の吸着が進むにつれてこの圧力が高まり、一定圧P1に近づく圧力P2になると弁を切替えて吸着筒24でガス分離を行い、吸着筒23に吸着した窒素ガス他を脱離放出する再生工程に入るが、その前に吸着筒23内の吸着剤空隙中にあるSF6ガスと入口,出口配管内にあるSF6ガスを再生の完了した吸着筒24に移す均圧工程を行う。
【0019】
すなわち弁18,28を閉とし弁19,21及び弁26,27を開とし、弁20,22は閉とする。圧力の高い吸着筒23と圧力の低い吸着筒24を接続することにより空隙中や配管内のSF6ガスが吸着筒24に移り、圧力はほぼ1/2に下がるので、一部吸着している窒素ガスも脱離して吸着筒24に移る。このことはほぼSF6ガスが再生後の吸着筒24に移すために行う工程である。その後、弁19,22,26を閉、弁20,21,31を開にし、少し遅れて弁27も開にして原料ガスを弁21から吸着筒24に導入し、SF6ガスを分離濃縮して弁27より導出する。
【0020】
吸着筒では排出口33より大気に開放することにより吸着筒内の圧力を大気圧まで下げることにより吸着剤に吸着している窒素ガス他が脱離して吸着剤が再生される。更に再生を促進させるため弁31を閉とし弁32を開にして真空ポンプ35により真空域まで減圧を行うこともある。これは使用する吸着剤の種類や吸着筒にかかる吸着工程時の圧力により異なる。バッファタンク4内のSF6ガスを加圧ポンプ5により加圧し、液化部6に導入するが液化部6内の温度と、加圧値及びSF6ガスの濃縮濃度(分圧)がSF6ガスの液化条件に関係する。本実施例では液化部の温度を7℃,圧力値を1.7〜2MPa・Gとした。液化部は加圧後のガスの冷却部7,液化タンク8,貯留タンク9を冷凍式冷却器で冷却した。SF6ガスは臨界温度が45.64℃であるため、この温度より絶対に上がらないよう気をつける必要がある。
【0021】
尚、貯留タンク9は魔法瓶(保温容器)であることが望ましい。液化タンク8に圧送されるSF6ガスは100%純粋でない場合はSF6ガスが液化するにつれて、液化しない残留ガス濃度が高まってくる。この濃度が高まるにつれSF6ガスの分圧が下がり、液化圧力が高くなってくる。このため圧力を監視しながら弁25を開にしてガスを抜出し、PSAガス分離部3の前へ抜出し、この場合は中間タンク16に入れ、再びPSAガス分離部3に入れて回収するようにする。
【0022】
【実施例2】
液化部6の冷却を冷凍式冷却器に代えて液体窒素の蒸発潜熱を用いる。この場合沸点−195.81℃であり、これを直接では低温すぎるので、蒸発潜熱を蒸発冷気の中に液化部6を置くようにするもので、液化タンク8の温度を0℃とするよう計測しながら行い、加圧ポンプ5による加圧値を1.4〜1.7MPa・Gの値とする。
そして液体窒素の熱交換後の窒素ガスを被回収容器内のガス回収が進み、その内部圧力が負圧になると被回収容器内に導入し、ガス圧一定圧化部2の真空ポンプ10及びそれに関係する弁14等を省く構成とするものである。その他の構成は実施例1と同じである。
排気ガス中に含まれるSF6ガス濃度は100ppm以下であった。
【実施例3】
同図1においてPSAガス分離部3の吸着剤にSF6ガスを吸着する分子篩炭を用いる。この場合はPSA操作の再生工程で真空ポンプ35により出口34から抜出されるガスにSF6ガスが濃縮されているのでこのガスを弁28の入口に接続し、バッファタンク4に導出し、弁26,27より導出する図1の弁28入口に接続されている方のガスがSF6ガスを含まないのでこれを弁28より切り放して、大気に放出し廃ガスとする。このとき弁31の回路は取り除く。このときの均圧工程を実施するとSF6ガスが吸着している吸着筒の吸着剤の間に浮遊している窒素ガスを再生済みの吸着筒に移すことになるので再生工程で取り出すSF6ガス濃度を上げることができる。真空ポンプで十分にSF6ガスをくみ出し、吸着剤を十分に再生する方がよい。
【0023】
【発明の効果】
本装置によればSF6ガスを混合ガスを分離濃縮の後、加圧冷却し、液化回収することが出来るので、純度の高いSF6が貯留タンクに回収でき、再使用することが出来る。更に排気ガスはSF6をほとんど含まないものとするため、残留SF6ガスが大変少なくできる。液化窒素ガスを冷却に用いるものによっては窒素ガスを導入しながら回収するため、同じく残留SF6ガスを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施例1のフローシートである。
【符号の説明】
1 被回収容器
2 ガス一定圧化部
3 PSAガス分離部
4 バッファタンク
5 加圧ポンプ
6 液化部
7 冷却器
8 液化タンク
9 貯留タンク
11 真空ポンプ
12 加圧ポンプ
13〜15 弁
16 中間タンク
17 減圧弁
18〜22 弁
23 吸着筒
24 吸着筒
25〜32 弁
33 排気口
34 排気口
35 真空ポンプ
Claims (8)
- 原料ガスを一定の圧力にするガス一定圧化部と、
原料ガスに含まれるSF6ガス又はSF6以外のガスのいずれかを吸着する吸着剤を充填した吸着筒と弁類で構成され、ガス一定圧化部で圧力が一定にされた原料ガスが導入され、SF6ガスが分離濃縮されるPSAガス分離部と、
PSAガス分離部でSF6ガスが濃縮されたガスを加圧する加圧ポンプと、
加圧ポンプで加圧された加圧ガスを冷却する冷却器と、
冷却器で冷却されたガスを入れる液化タンク
より構成するSF6ガス回収装置。 - 液化タンクで液化されずに一定圧以上になった残留ガスをPSAガス分離部より前の工程に戻し、再びPSAガス分離を行うようにした請求項1記載のSF6ガス回収装置。
- 液化タンクで液化されずに一定圧以上になった残留ガスをPSAガス分離部の吸着工程中の吸着筒に戻すようにした請求項1記載のSF6ガス回収装置。
- 加圧ガスを冷却する冷却器と液化タンクを液体窒素の蒸発潜熱を主に用いて冷却するようにした請求項1〜3いずれか記載のSF6ガス回収装置。
- 液体窒素が気化した窒素ガスを原料ガス元である被回収容器に充填するようにした請求項4記載のSF6ガス回収装置。
- 減圧弁と加圧ポンプ、さらに真空ポンプと加圧ポンプとを組合せた並列回路により原料ガスの圧力を一定にすることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のSF6ガス回収装置。
- 原料ガスを一定の圧力にするガス一定圧化部と、
原料ガスに含まれるSF6ガス又はSF6以外のガスのいずれかを吸着する吸着剤を充填した吸着筒と弁類で構成され、ガス一定圧化部で圧力が一定にされた原料ガスが導入され、SF6ガスが分離濃縮されるPSAガス分離部
より構成するSF6ガス回収装置において、
PSAガス分離部における吸着剤を充填した2本の吸着筒のそれぞれの入口にガス供給弁と排気弁とを配し、2本の吸着筒のそれぞれの出口に取出弁を配し、ガス供給弁と排気弁と取出弁の開閉を制御して2本の吸着筒で交互に吸着工程と再生工程を行ってSF6ガスを分離するようにし、吸着工程から再生工程に切替わる間に両吸着筒間を各々のガス供給弁と取出弁を同時に開いて吸着工程完了後の吸着筒から再生工程完了後の吸着筒にガスを一部移した後、吸着工程終了後の吸着筒を再生工程に入れ、再生工程に入った吸着筒の吸着剤に吸着されているガスを排気するようにしたSF6ガス回収装置。 - 再生工程に入った吸着筒の吸着剤に吸着されているガスを真空排気ポンプにより排気するようにした請求項7記載のSF6ガス回収装置。
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