JP4033027B2 - 自動車のフロア前部構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車体の側部をサイドシルの前端部において補強するための自動車のフロア前部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車のフロア前部構造としては、シルインナーとシルアウターからなる閉断面構造のサイドシルが車体の左右両側部にそれぞれ設けられ、前記左右のサイドシル間に配設されたフロアパネルの両側部が前記左右のサイドシルのシルインナーに接合されていると共に、前記フロアパネルの前端部に連設され且つ車幅方向及び上下方向に延びるダッシュロアパネルが設けられ、前記ダッシュロアパネルの両側部にダッシュサイドパネルが接合され、前記ダッシュロアパネルの両側部及び前記ダッシュサイドパネルが前記シルインナーに接合されているものが知られている(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平9−254819号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この様な自動車のフロア前部構造では、ダッシュロアパネルがシルインナーの上面に接合されていたため、乗降性向上を目的としてサイドシルの上端を下げた場合、ダッシュロアパネルとシルインナーとの接合部も下がることになる。
【0005】
この場合には、例えばフロントタイヤ等からダッシュロアパネルの側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されたとき、この衝撃荷重に対する反力を持たせる部材がサイドシルの先端に存在しないことになり、入力される衝撃荷重によりダッシュロアパネルの側部が変形しやすくなり、好ましいものではなかった。
【0006】
そこで、この発明は、サイドシルの上端を下げた場合でもダッシュロアパネルの側部に後方へ向かう衝撃荷重をサイドシルで受けることができる自動車のフロア前部構造を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1の発明の自動車のフロア前部構造は、シルインナーとシルアウターからなる閉断面構造のサイドシルが車体の左右両側部にそれぞれ設けられ、前記左右のサイドシル間に配設されたフロアパネルの前端部に連設され且つ車幅方向及び上下方向に延びるダッシュロアパネルが設けられ、前記ダッシュロアパネルの両側部にダッシュサイドパネルが接合されていると共に、前記フロアパネルの両側部が前記左右両側部のサイドシルのシルインナーにそれぞれ接合され、前記ダッシュロアパネルの両側部及び前記ダッシュサイドパネルが前記シルインナーに接合されている自動車のフロア前部構造において、前記サイドシルの前端には前壁が設けられ、前記前壁には前記ダッシュロアパネルの側縁部が接合されていると共に、前記シルインナーの前端部及び前記ダッシュロアパネルの側部には、側面形状が三角形状且つ中空で、前記ダッシュロアパネルの側部に後方に向けて入力される衝撃荷重を受けて、この衝撃荷重を前記サイドシルの前端部に入力させる柱状閉断面構造部が一体に設けられていることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、乗降性向上を目的としてサイドシルの上端を下げた場合でも、上端を下げる前のサイドシルの高さと同等の高さの荷重受部をサイドシルの前端部に設けることができる。
【0009】
この結果、乗降性向上を目的としてサイドシルの上端を下げた場合でも、例えばフロントタイヤ等からダッシュロアパネルの側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されたとき、この衝撃荷重に対する反力を持たせる柱状閉断面構造部がサイドシルの先端に存在することになる。
【0010】
従って、フロントタイヤ等からダッシュロアパネルの側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されても、この衝撃荷重は柱状閉断面構造部を介してサイドシルの前端部に入力されてサイドシルで受けることになり、ダッシュロアパネルの側部が後方へ向かう衝撃荷重で大きく変形するのを防止できる。
【0011】
また、請求項2の自動車のフロア前部構造は、前記柱状閉断面構造部は前記ダッシュロアパネルフロアパネルの前端部に跨って設けられていることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、ダッシュロアパネルに大きな柱状閉断面構造部を設けることができるので、ダッシュロアパネルの両側部下面から前側に延びるフロントサイドメンバーに後方に向かう衝撃荷重が入力されても、この衝撃荷重を柱状閉断面構造部を介してサイドシルに入力させ、この衝撃荷重をサイドシルで受けることができる。この結果、フロントサイドメンバーからダッシュロアパネルの側部に入力される衝撃荷重でダッシュロアパネルの側部が大きく変形するのを防止できる。
【0013】
更に、請求項3の自動車のフロア前部構造は、前記柱状閉断面構造部は、前記ダッシュサイドパネルに形成されていると共に前記サイドシルのシルインナーの上面に設けられていることを特徴とする。この構成によれば、乗降性向上を目的としてサイドシルの上端を下げると共に、上述した柱状閉断面構造部を設ける場合でも、ブラケットのような新規補強部材を設ける必要はないので、部品点数が増加せず、コストアップがほとんどない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1(a)において、1は自動車の車体、1aは車体1の車室、2は車体1のダッシュロアパネル、3,3はダッシュロアパネル2の両側部下面に接合され且つダッシュロアパネル2から前側に延設されたフロントサイドメンバー、4,4は車体1の両側部のサイドシルである。このサイドシル4は、図1(b)に示したようにシルインナー5と、シルアウター6を有する。
【0016】
このシルインナー5は、上壁5aと、下壁5bと、この上壁5a及び下壁5bを連設している内側壁(縦壁)5cと、上壁5a及び下壁5bの縁部に突設されたフランジ5d,5eから断面ハット状に形成されている。5fは上壁5a,下壁5b及び内側壁5cの前端に設けられた前壁である。この前壁5fにはダッシュロアパネル2の側縁部が溶接固定されている。
【0017】
また、シルアウター6は、上壁6aと、下壁6bと、この上壁6a及び下壁6bを連設している内側壁(縦壁)6cと、上壁6a及び下壁6bの縁部に突設されたフランジ6d,6eから断面ハット状に形成されている。そして、フランジ5d,6d同士及びフランジ5e,6e同士が溶接固定されて、シルインナー5とシルアウター6は方形状の閉断面を形成している。尚、図示は省略したが前壁5fと同様な前壁が上壁6a,下壁6b及び内側壁6cの前端に設けられている。
【0018】
更に、左右のサイドシル4,4間にはフロアパネル7が配設されている。このフロアパネル7の両側部はサイドシル4,4のシルインナー5に溶接固定されている。また、シルインナー5上にはダッシュサイドパネル8が配設されている。このダッシュサイドパネル8は、縦板部8aと、縦板部8aの下端部に車室1a側に向けて突設されたフランジ8bを有する。このダッシュサイドパネル8は、フランジ5dに溶接固定されていると共に、フランジ8bがシルインナー5の上壁5aに溶接固定されている。
【0019】
しかも、ダッシュロアパネル2の下部には後方に延びる延設部2aが設けられ、この延設部2aはフロアパネル7の前縁部上(前端部上)に溶接固定により連設されている。このダッシュロアパネル2の前側には、フロントサイドメンバー3とサイドシル4とに溶接固定されて、フロントサイドメンバー3とサイドシル4とを連結しているアウトリガー9が溶接固定されている。10は車体1のフロントピラーである。
【0020】
また、ダッシュロアパネル2の側部には、側面形状が三角形状で中空の柱状閉断面構造部2bが一体に形成されている。この柱状閉断面構造部2bは、側面形状が三角形状になるように且つ前側が持ち上がるように、ダッシュロアパネル2を上方に膨出させることにより形成したものである。この柱状閉断面構造部2bは、前側に向かうに従って上方に傾斜する傾斜壁2cと、三角形状の側壁2dを有する。
【0021】
そして、この柱状閉断面構造部2bは、下方がフロアパネル7により閉成され且つ前側がアウトリガー9により閉成されて、柱状閉断面構造に形成されている。尚、柱状閉断面構造部2bは、シルインナー5の側壁5cに溶接固定されている。
【0022】
更に、ダッシュサイドパネル8の縦板部8aの前端部上には、側面形状が三角形状で中空の柱状閉断面構造部11が設けられている。この柱状閉断面構造部11は、ダッシュロアパネル2,ダッシュサイドパネル8及びブラケット12により形成されている。このブラケット12は、前端側に向かうに従って上方に傾斜する傾斜上壁12aと、三角形状の側壁12bと、傾斜上壁12a及び側壁12bの縁部に沿って設けられたフランジ部12cを有する。このフランジ部12cは、ダッシュロアパネル2,ダッシュサイドパネル8の縦板部8a及びフランジ8bに溶接固定されて、柱状閉断面構造部11を形成している。13は、側壁12bに形成されたスポット溶接のための作業穴である。
【0023】
次に、この様な構成の自動車のフロア前部構造の作用を説明する。
【0024】
この様な構成において、乗降性向上を目的としてサイドシル4の上端(フランジ5d,6d又は上壁5a,6a)を下げた場合でも、上端(フランジ5d,6d又は上壁5a,6a)を下げる前のサイドシル4の高さと同等の高さの荷重受部をサイドシル4の前端部に設けることができる。即ち、サイドシル4をHだけ下げた場合でも、柱状閉断面構造部11がサイドシル4を下げる前のサイドシル4の高さと同等の高さHの部分の荷重受部となる。
【0025】
この結果、乗降性向上を目的としてサイドシルの上端を下げた場合でも、例えばフロントタイヤ等からダッシュロアパネル2の側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されたとき、この衝撃荷重に対する反力を持たせる柱状閉断面構造部11がサイドシルの先端に存在することになる。
【0026】
従って、フロントタイヤ等からダッシュロアパネル2の側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されても、この衝撃荷重は柱状閉断面構造部11を介してサイドシル4の前端部に入力されてサイドシル4で受けることになり、ダッシュロアパネル2の側部が後方へ向かう衝撃荷重で大きく変形するのを防止できる。
【0027】
また、ダッシュロアパネル2に柱状閉断面構造部2bを設けることで、ダッシュロアパネル2の両側部下面から前側に延びるフロントサイドメンバー3、3に後方に向かう衝撃荷重が入力されても、この衝撃荷重を柱状閉断面構造部2bを介してサイドシル4に入力させ、この衝撃荷重をサイドシル4で受けることができる。この結果、フロントサイドメンバー3,3からダッシュロアパネル2の側部に入力される衝撃荷重でダッシュロアパネル2の側部が大きく変形するのを防止できる。
(変形例1)
以上説明した実施例では、ブラケット12によりシルインナー5の上壁5a上に柱状閉断面構造部11を形成するようにした例を示したが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。例えば、図1のブラケット12を省略すると共に、図1の柱状閉断面構造部2bを図2に示したようにシルインナー5の上壁5a及びダッシュサイドパネル8の縦板部8aの前端部上まで延設した構成としても良い。即ち、柱状閉断面構造部2bの傾斜壁2cの上側部をシルインナー5の上壁5a上まで延設した構成としても良い。
【0028】
この構成によれば、乗降性向上を目的としてサイドシル4の上端(フランジ5d,6d又は上壁5a,6a)を下げた場合でも、上端(フランジ5d,6d又は上壁5a,6a)を下げる前のサイドシル4の高さと同等の高さの荷重受部をサイドシル4の前端部に設けることができる。即ち、サイドシル4をHだけ下げた場合でも、柱状閉断面構造部2bがサイドシル4を下げる前のサイドシル4の高さと同等の高さHの部分の荷重受部となる。
【0029】
この結果、乗降性向上を目的としてサイドシルの上端を下げた場合でも、例えばフロントタイヤ等からダッシュロアパネル2の側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されたとき、この衝撃荷重に対する反力を持たせる柱状閉断面構造部11がサイドシルの先端に存在することになる。
【0030】
従って、フロントタイヤ等からダッシュロアパネル2の側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されても、この衝撃荷重は柱状閉断面構造部2bを介してサイドシル4の前端部に入力されてサイドシル4で受けることになり、ダッシュロアパネル2の側部が後方へ向かう衝撃荷重で大きく変形するのを防止できる。
【0031】
また、ダッシュロアパネル2に柱状閉断面構造部2bを設けることで、ダッシュロアパネル2の両側部下面から前側に延びるフロントサイドメンバー3、3に後方に向かう衝撃荷重が入力されても、この衝撃荷重を柱状閉断面構造部2bを介してサイドシル4に入力させ、この衝撃荷重をサイドシル4で受けることができる。この結果、フロントサイドメンバー3,3からダッシュロアパネル2の側部に入力される衝撃荷重でダッシュロアパネル2の側部が大きく変形するのを防止できる。
【0032】
尚、柱状閉断面構造部2bはダッシュロアパネル2に設けているが、この柱状閉断面構造部2bと同じ柱状閉断面構造部をフロアパネル7に形成するようにしても良い。
(変形例3)
また、以上説明した実施例では、ダッシュロアパネル2の側部を上方に膨出変形させることにより、ダッシュロアパネル2に柱状閉断面構造部2bを設けた構成としたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、図3に示したように構成しても良い。
【0033】
即ち、サイドシル4のシルインナー5の前端部とシルアウター6の前端部間には、図4に示したフロントピラー10のピラーインナーレインフォース14が図5,図6に示したように介装されて溶接固定されている。また、図6に示したようにダッシュロアパネル2がシルインナー5の前壁5fに溶接固定されている。尚、図4において6fはシルアウター6の前壁である。
【0034】
更に、ダッシュサイドパネル8には、図3,図7に示したように縦板部8aとフランジ8bに跨る三角形状の柱状閉断面構造部15が形成されている。この柱状閉断面構造部15は、前側に向かうに従って上方に傾斜する傾斜壁15aと、傾斜壁15aに連設された側壁15b及び前壁15cを有する。
【0035】
そして、側壁15bにはスポット溶接等のための作業穴16が形成されている。また、前壁15cにはダッシュロアパネル2が溶接固定されている。尚、ダッシュサイドパネル8はピラーインナーレインフォース14に溶接固定されている。また、各部材の板厚は、全体の形状から比較すると図示したものよりは薄いものであるが、説明の便宜上厚く図示している。実際には、図3の各部材は図8に示したような状態となる。
【0036】
この構成によれば、乗降性向上を目的としてサイドシル4の上端(フランジ5d,6d又は上壁5a,6a)を下げた場合でも、上端(フランジ5d,6d又は上壁5a,6a)を下げる前のサイドシル4の高さと同等の高さの荷重受部をサイドシル4の前端部に設けることができる。即ち、サイドシル4をHだけ下げた場合でも、柱状閉断面構造部15がサイドシル4を下げる前のサイドシル4の高さと同等の高さHの部分の荷重受部となる。
【0037】
この結果、乗降性向上を目的としてサイドシル4の上端を下げた場合でも、例えばフロントタイヤ等からダッシュロアパネル2の側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されたとき、この衝撃荷重に対する反力を持たせる柱状閉断面構造部15がサイドシルの先端に存在することになる。
【0038】
従って、フロントタイヤ等からダッシュロアパネル2の側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されても、この衝撃荷重は柱状閉断面構造部15を介してサイドシル4の前端部に入力されてサイドシル4で受けることになり、ダッシュロアパネル2の側部が後方へ向かう衝撃荷重で大きく変形するのを防止できる。
【0039】
尚、本実施例でも、柱状閉断面構造部2bはダッシュロアパネル2に設けているが、この柱状閉断面構造部2bと同じ柱状閉断面構造部をフロアパネル7に形成するようにしても良い。
【0040】
以上説明したように、この発明の実施の形態の自動車のフロア前部構造では、シルインナー5とシルアウター6からなる閉断面構造のサイドシル4が車体1の左右両側部にそれぞれ設けられ、前記左右のサイドシル4,4間に配設されたフロアパネル7の前端部に連設され且つ車幅方向及び上下方向に延びるダッシュロアパネル2が設けられている。また、前記ダッシュロアパネル2の両側部にダッシュサイドパネル8が接合されていると共に、前記フロアパネル7の両側部が前記左右両側部のサイドシル4のシルインナー5にそれぞれ接合され、前記ダッシュロアパネル2の両側部及び前記ダッシュサイドパネル8が前記シルインナー5に接合されている。さらに、この自動車のフロア前部構造では、側面形状が三角形状で中空の柱状閉断面構造部(2b,11,15)が前記シルインナー5の前端部の上面(上壁5aの上面)に設けられている。
【0041】
この構成によれば、乗降性向上を目的としてサイドシル4の上端を下げた場合でも、上端を下げる前のサイドシル4の高さと同等の高さの荷重受部をサイドシル4の前端部に設けることができる。
【0042】
この結果、乗降性向上を目的としてサイドシル4の上端を下げた場合でも、例えばフロントタイヤ等からダッシュロアパネル2の側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されたとき、この衝撃荷重に対する反力を持たせる柱状閉断面構造部(2b,11,15)がサイドシル4の先端に存在することになる。
【0043】
従って、フロントタイヤ等からダッシュロアパネル2の側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されても、この衝撃荷重は柱状閉断面構造部(2b,11,15)を介してサイドシルの前端部に入力されてサイドシルで受けることになり、ダッシュロアパネル2の側部が後方へ向かう衝撃荷重で大きく変形するのを防止できる。
【0044】
また、この発明の実施の形態の自動車のフロア前部構造では、前記柱状閉断面構造部は前記ダッシュロアパネル2又はフロアパネル7の前端部に形成されている。
【0045】
この構成によれば、ダッシュロアパネル2に大きな柱状閉断面構造部を設けることができるので、ダッシュロアパネル2の両側部下面から前側に延びるフロントサイドメンバー3に後方に向かう衝撃荷重が入力されても、この衝撃荷重を柱状閉断面構造部(2b)を介してサイドシル4に入力させ、この衝撃荷重をサイドシル4で受けることができる。この結果、フロントサイドメンバー3からダッシュロアパネル2の側部に入力される衝撃荷重でダッシュロアパネル2の側部が大きく変形するのを防止できる。この構成によれば、乗降性向上を目的としてサイドシル4の上端を下げると共に、上述した柱状閉断面構造部2bを設ける場合でも、ブラケットのような新規補強部材を設ける必要はないので、部品点数が増加せず、コストアップがほとんどない。
【0046】
更に、この発明の実施の形態の自動車のフロア前部構造では、前記ダッシュサイドパネル8に前記柱状閉断面構造部15が形成されている。この構成によれば、乗降性向上を目的としてサイドシル4の上端を下げると共に、上述した柱状閉断面構造部15を設ける場合でも、ブラケットのような新規補強部材を設ける必要はないので、部品点数が増加せず、コストアップがほとんどない。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明の自動車のフロア前部構造によれば、乗降性向上を目的としてサイドシルの上端を下げた場合でも、上端を下げる前のサイドシルの高さと同等の高さの荷重受部をサイドシルの前端部に設けることができる。この結果、乗降性向上を目的としてサイドシルの上端を下げた場合でも、例えばフロントタイヤ等からダッシュロアパネルの側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されたとき、この衝撃荷重に対する反力を持たせる柱状閉断面構造部がサイドシルの先端に存在することになる。
【0048】
従って、フロントタイヤ等からダッシュロアパネルの側部に後方へ向かう衝撃荷重が入力されても、この衝撃荷重は柱状閉断面構造部を介してサイドシルの前端部に入力されてサイドシルで受けることになり、ダッシュロアパネルの側部が後方へ向かう衝撃荷重で大きく変形するのを防止できる。
【0049】
また、請求項2の自動車のフロア前部構造によれば、ダッシュロアパネルに大きな柱状閉断面構造部を設けることができるので、ダッシュロアパネルの両側部下面から前側に延びるフロントサイドメンバーに後方に向かう衝撃荷重が入力されても、この衝撃荷重を柱状閉断面構造部を介してサイドシルに入力させ、この衝撃荷重をサイドシルで受けることができる。この結果、フロントサイドメンバーからダッシュロアパネルの側部に入力される衝撃荷重でダッシュロアパネルの側部が大きく変形するのを防止できる。
【0050】
更に、請求項3の自動車のフロア前部構造によれば、乗降性向上を目的としてサイドシルの上端を下げると共に、上述した柱状閉断面構造部を設ける場合でも、ブラケットのような新規補強部材を設ける必要はないので、部品点数が増加せず、コストアップがほとんどない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は自動車の車体の斜視図、(b)はこの発明に係るフロア前部構造の概略斜視図である。
【図2】この発明に係るフロア前部構造の他の例を示す概略斜視図である。
【図3】この発明に係るフロア前部構造の更に他の例を示す概略斜視図である。
【図4】図3に示したサイドシルとピラーインナーレインフォースとの関係を示す分解斜視図である。
【図5】図4に示したサイドシルとピラーインナーレインフォースとを結合した斜視図である。
【図6】図4の構造にダッシュロアパネルを結合した状態の斜視図である。
【図7】図3のダッシュサイドパネルの斜視図である。
【図8】図3の各パネルの肉厚を省略して示したフロア前部構造の概略的斜視図である。
【符号の説明】
1…車体
2…ダッシュロアパネル
2b…柱状閉断面構造部
4…サイドシル
5…シルインナー
5a…上壁
6…シルアウター
7…フロアパネル
8…ダッシュサイドパネル
11…柱状閉断面構造部
15…柱状閉断面構造部

Claims (3)

  1. シルインナーとシルアウターからなる閉断面構造のサイドシルが車体の左右両側部にそれぞれ設けられ、前記左右のサイドシル間に配設されたフロアパネルの前端部に連設され且つ車幅方向及び上下方向に延びるダッシュロアパネルが設けられ、前記ダッシュロアパネルの両側部にダッシュサイドパネルが接合されていると共に、前記フロアパネルの両側部が前記左右両側部のサイドシルのシルインナーにそれぞれ接合され、前記ダッシュロアパネルの両側部及び前記ダッシュサイドパネルが前記シルインナーに接合されている自動車のフロア前部構造において、
    前記サイドシルの前端には前壁が設けられ、前記前壁には前記ダッシュロアパネルの側縁部が接合されていると共に、
    前記シルインナーの前端部及び前記ダッシュロアパネルの側部には、側面形状が三角形状且つ中空で、前記ダッシュロアパネルの側部に後方に向けて入力される衝撃荷重を受けて、この衝撃荷重を前記サイドシルの前端部に入力させる柱状閉断面構造部が一体に設けられていることを特徴とする自動車のフロア前部構造。
  2. 前記柱状閉断面構造部は前記ダッシュロアパネルフロアパネルの前端部に跨って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動車のフロア前部構造。
  3. 前記柱状閉断面構造部は、前記ダッシュサイドパネルに形成されていると共に前記サイドシルのシルインナーの上面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動車のフロア前部構造。
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