JP4031773B2 - 動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法 - Google Patents

動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法に関し、詳しくは、駆動軸に動力を出力する動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、遊星歯車機構の各回転要素にエンジンの出力軸と発電機の回転軸と駆動軸とを接続すると共に駆動軸に変速機を介して電動機の回転軸を接続した自動車に搭載されたものが提案されている(特許文献1参照)。この装置では、変速機の変速段を車速に応じて変更することにより電動機からの動力を車速に応じた動力に変換して駆動軸に出力している。
特開2002−225578号公報
上述の動力出力装置では、変速段を車速に応じて変更することについては記載されているものの、変速機の変速段を変更する際の動作については言及されていない。例えば、電動機から駆動力を出力している状態で変速機の変速段の変更が指示されたときに、指示された変速段への変更に必要なクラッチやブレーキが何らかの原因でオンできずに変速機における動力の伝達が遮断されてしまうと、電動機の回転が異常上昇する場合が生じる。このとき、この電動機を駆動制御することによりその回転数を安定させることができるが、発電機の駆動状態によっては発電機や電動機と電力をやり取りする蓄電装置に過充電や過大な電力による充電が生じる場合がある。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、駆動軸と電動機の回転軸との間で動力の伝達を行なう変速機の変速段を変更する際に電動機が通常とは異なる回転状態となるのを抑制することを目的の一つとする。また、本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、駆動軸と電動機の回転軸との間で動力の伝達を行なう変速機の変速段を変更する際に電動機と電力をやり取りする蓄電装置の過充電や過放電、過大な電力による充放電を抑制することを目的の一つとする。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、
発電可能な電動機と、
変更可能な変速段をもって前記電動機の回転軸と前記駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段と、
前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
前記変速伝達手段における変速段の変更が指示されたとき、該指示された変速段に変更されるよう該変速伝達手段を駆動制御し、該変速段の変更の最中に駆動力を出力している電動機が通常とは異なる回転状態に至ったとき、該電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰可能なときには前記変速段の変更を継続しながら該通常の回転状態に復帰させるよう該電動機を駆動制御する第1の復帰制御を実行し、前記電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰不能なときには前記変速段の変更の指示に拘わらず前記変速伝達手段によって該通常の回転状態に復帰させるよう該変速伝達手段を駆動制御する第2の復帰制御を実行する変速時制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明の動力出力装置では、変更可能な変速段をもって電動機の回転軸と駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段における変速段の変更が指示されたとき、指示された変速段に変更されるよう変速伝達手段を駆動制御し、変速段の変更の最中に駆動力を出力している電動機が通常とは異なる回転状態に至ったとき、電動機の駆動制御によって電動機を通常の回転状態に復帰可能なときには変速段の変更を継続しながら通常の回転状態に復帰させるよう電動機を駆動制御し、電動機の駆動制御によって電動機を通常の回転状態に復帰不能なときには変速段の変更の指示に拘わらず変速伝達手段によって通常の回転状態に復帰させるよう変速伝達手段を駆動制御する。従って、変速段の変更の最中に電動機が通常とは異なる回転状態に至ったときでもより確実に通常の回転状態に復帰させることができる。
こうした本発明の動力出力装置において、前記電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰不能なときは、前記内燃機関と前記電力動力入出力手段とが駆動制御されている最中の前記電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰させようとすると入出力制限を越える電力が前記蓄電手段に入出力されるときであるものとすることもできる。こうすれば、電動機を通常の回転状態に復帰させる際の蓄電手段の過充電や過放電、過大な電力による充放電を抑制することができる。
また、本発明の動力出力装置において、前記通常とは異なる回転状態は、前記電動機の回転数が所定回転数を超えている状態であり、前記変速時制御手段は、前記第1の復帰制御として、前記電動機から駆動力が出力されないよう該電動機を駆動制御する手段であるものとすることもできる。
さらに、本発明の動力出力装置において、前記変速時制御手段は、前記第2の復帰制御として、前記変更が指示された変速段とは異なる変速段に変更されるよう前記変速伝達手段を駆動制御する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の動力出力装置において、前記変速時制御手段は、前記第2の復帰制御として、前記変速段の変更が指示される前の元の変速段に切り替わるよう前記変速伝達手段を駆動制御する手段であるものとすることもできる。
また、本発明の動力出力装置において、前記通常とは異なる回転状態は、前記電動機の回転数が通常とは異なる回転数に至った状態であるものとすることもできる。こうすれば、変速段の変更の最中に電動機が通常とは異なる回転数に至ったときでもその回転数を通常の回転数に復帰させることができる。
本発明の動力出力装置において、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の回転軸との3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力が決定されると残余の1軸に入出力される動力が決定される3軸式動力入出力手段と、前記第3の回転軸に動力を入出力可能な発電機とを備える手段であるものとすることもできるし、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し、電磁気的な作用に基づく電力と動力の入出力により前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な対回転子電動機であるものとすることもできる。
本発明の自動車は、
上述した各態様のいずれかの本発明の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、発電可能な電動機と、変更可能な変速段をもって前記電動機の回転軸と前記駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、前記変速伝達手段における変速段の変更が指示されたとき該指示された変速段に変更されるよう該変速伝達手段を駆動制御し該変速段の変更の最中に駆動力を出力している電動機が通常とは異なる回転状態に至ったとき該電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰可能なときには前記変速段の変更を継続しながら該通常の回転状態に復帰させるよう該電動機を駆動制御する第1の復帰制御を実行し前記電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰不能なときには前記変速段の変更の指示に拘わらず前記変速伝達手段によって該通常の回転状態に復帰させるよう該変速伝達手段を駆動制御する第2の復帰制御を実行する変速時制御手段とを備える動力出力装置を搭載し、前記駆動軸が車軸に接続されて走行する
ことを要旨とする。
この本発明の自動車では、上述した各態様のいずれかの本発明の動力出力装置を搭載するから、本発明の動力出力装置が備える効果と同様の効果、例えば、変速段の変更の最中に電動機が通常とは異なる回転状態に至ったときでもより確実に通常の回転状態に復帰させることができる効果やその際に蓄電手段の過充電や過放電、過大な電力による充放電を抑制することができる効果などを奏することができる。
本発明の駆動装置は、
内燃機関から動力を入力すると共に駆動軸に動力を出力する駆動装置であって、
前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、
発電可能な電動機と、
変更可能な変速段をもって前記電動機の回転軸と前記駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段と、
前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
前記変速伝達手段における変速段の変更が指示されたとき、該指示された変速段に変更されるよう該変速伝達手段を駆動制御し、該変速段の変更の最中に駆動力を出力している電動機が通常とは異なる回転状態に至ったとき、該電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰可能なときには前記変速段の変更を継続しながら該通常の回転状態に復帰させるよう該電動機を駆動制御する第1の復帰制御を実行し、前記電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰不能なときには前記変速段の変更の指示に拘わらず前記変速伝達手段によって該通常の回転状態に復帰させるよう該変速伝達手段を駆動制御する第2の復帰制御を実行する変速時制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明の駆動装置では、変更可能な変速段をもって電動機の回転軸と駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段における変速段の変更が指示されたとき、指示された変速段に変更されるよう変速伝達手段を駆動制御し、変速段の変更の最中に駆動力を出力している電動機が通常とは異なる回転状態に至ったとき、電動機の駆動制御によって電動機を通常の回転状態に復帰可能なときには変速段の変更を継続しながら通常の回転状態に復帰させるよう電動機を駆動制御し、電動機の駆動制御によって電動機を通常の回転状態に復帰不能なときには変速段の変更の指示に拘わらず変速伝達手段によって通常の回転状態に復帰させるよう変速伝達手段を駆動制御する。従って、変速段の変更の最中に電動機が通常とは異なる回転状態に至ったときでもより確実に通常の回転状態に復帰させることができる。
本発明の動力出力装置の制御方法は、
内燃機関と、該内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、発電可能な電動機と、変更可能な変速段をもって前記電動機の回転軸と前記駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
(a)前記変速伝達手段における変速段の変更が指示されたとき、該指示された変速段に変更されるよう該変速伝達手段を駆動制御し、
(b)該変速段の変更の最中に駆動力を出力している電動機が通常とは異なる回転状態に至ったとき、該電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰可能なときには前記変速段の変更を継続しながら該通常の回転状態に復帰させるよう該電動機を駆動制御する第1の復帰制御を実行し、前記電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰不能なときには前記変速段の変更の指示に拘わらず前記変速伝達手段によって該通常の回転状態に復帰させるよう該変速伝達手段を駆動制御する第2の復帰制御を実行する
ことを要旨とする。
この本発明の動力出力装置の制御方法によれば、変更可能な変速段をもって電動機の回転軸と駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段における変速段の変更が指示されたとき、指示された変速段に変更されるよう変速伝達手段を駆動制御し、変速段の変更の最中に駆動力を出力している電動機が通常とは異なる回転状態に至ったとき、電動機の駆動制御によって電動機を通常の回転状態に復帰可能なときには変速段の変更を継続しながら通常の回転状態に復帰させるよう電動機を駆動制御し、電動機の駆動制御によって電動機を通常の回転状態に復帰不能なときには変速段の変更の指示に拘わらず変速伝達手段によって通常の回転状態に復帰させるよう変速伝達手段を駆動制御する。従って、変速段の変更の最中に電動機が通常とは異なる回転状態に至ったときでもより確実に通常の回転状態に復帰させることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、変速機60を介して動力分配統合機構30に接続されたモータMG2と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して変速機60がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構37,デファレンシャルギヤ38を介して駆動輪39a,39bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、共に発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の一方で発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2から生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1とモータMG2とにより電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、共にモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンによりモータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2やリングギヤ軸32aの回転数Nrを計算している。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
変速機60は、モータMG2の回転軸48とリングギヤ軸32aとの接続および接続の解除を行なうと共に両軸の接続をモータMG2の回転軸48の回転数を2段に減速してリングギヤ軸32aに伝達できるよう構成されている。変速機60の構成の一例を図2に示す。この図2に示す変速機60は、ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bと二つのブレーキB1,B2とにより構成されている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aは、外歯歯車のサンギヤ61と、このサンギヤ61と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ62と、サンギヤ61に噛合する複数の第1ピニオンギヤ63aと、この第1ピニオンギヤ63aに噛合すると共にリングギヤ62に噛合する複数の第2ピニオンギヤ63bと、複数の第1ピニオンギヤ63aおよび複数の第2ピニオンギヤ63bを連結して自転かつ公転自在に保持するキャリア64とを備えており、サンギヤ61はブレーキB1のオンオフによりその回転を自由にまたは停止できるようになっている。シングルピニオンの遊星歯車機構60bは、外歯歯車のサンギヤ65と、このサンギヤ65と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ66と、サンギヤ65に噛合すると共にリングギヤ66に噛合する複数のピニオンギヤ67と、複数のピニオンギヤ67を自転かつ公転自在に保持するキャリア68とを備えており、サンギヤ65はモータMG2の回転軸48に、キャリア68はリングギヤ軸32aにそれぞれ連結されていると共にリングギヤ66はブレーキB2のオンオフによりその回転が自由にまたは停止できるようになっている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bとは、リングギヤ62とリングギヤ66、キャリア64とキャリア68とによりそれぞれ連結されている。変速機60は、ブレーキB1,B2を共にオフとすることによりモータMG2の回転軸48をリングギヤ軸32aから切り離すことができ、ブレーキB1をオフとすると共にブレーキB2をオンとしてモータMG2の回転軸48の回転を比較的大きな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達し(以下、この状態をLoギヤの状態という)、ブレーキB1をオンとすると共にブレーキB2をオフとしてモータMG2の回転軸48の回転を比較的小さな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達する(以下、この状態をHiギヤの状態という)。ブレーキB1,B2を共にオンとする状態は回転軸48やリングギヤ軸32aの回転を禁止するものとなる。ブレーキB1,B2のオンオフは、実施例では、図示しない油圧式のアクチュエータの駆動によりブレーキB1,B2に対して作用させる油圧を調節することにより行なわれている。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量に対応したアクセル開度Accを検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、変速機60のブレーキB1,B2の図示しないアクチュエータへの駆動信号などが出力されている。なお、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、変速機60の変速段を切り替える際の動作について説明する。図3は、実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の残容量SOC,バッテリ50の入力制限Win,変速機60の現在の減速比Grなどのデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転数センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。残容量SOCは、電流センサにより検出されたバッテリ50の充放電電流に基づいて演算されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。入力制限Winは、残容量SOCや電池温度などに基づいて設定されたものを入力するものとした。現在の減速比Grは、現在の変速機60のギヤの状態に基づいて設定されたものを入力するものとした。
続いて、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*と要求パワーPr*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると要求トルク設定用マップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図4に要求トルク設定用のマップの一例を示す。要求パワーPr*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとして計算するものとした。なお、回転数Nrは、例えば、車速Vに換算係数kを乗じることにより計算したり、モータMG2の回転数Nm2を現在の変速機60の減速比Grで除することにより計算したりすることができる。
そして、設定した要求パワーPr*とバッテリ50が充放電すべき充放電要求量Pch*とロス(Loss)との和によりエンジン要求パワーPe*を設定する(ステップS120)。ここで、充放電要求量Pch*は、バッテリ50の残容量(SOC)やアクセル開度Accなどによって設定することができる。
エンジン要求パワーPe*を設定すると、設定したエンジン要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する処理を行なう(ステップS130)。この処理は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインとエンジン要求パワーPe*とに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定することにより行なう。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図5に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと目標パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定すると、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(=Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて次式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS140)。動力分配統合機構30の各回転要素の回転数とトルクの力学的な関係を示す共線図を図6に示す。図中、左のS軸はサンギヤ31の回転数を示し、C軸はキャリア34の回転数を示し、R軸はリングギヤ32(リングギヤ軸32a)の回転数Nrを示す。前述したように、サンギヤ31の回転数はモータMG1の回転数Nm1でありキャリア34の回転数はエンジン22の回転数Neであるから、モータMG1の目標回転数Nm1*はリングギヤ軸32aの回転数Nrとエンジン22の目標回転数Ne*と動力分配統合機構30のギヤ比ρとに基づいて式(1)により計算することができる。したがって、モータMG1が目標回転数Nm1*で回転するよう目標トルクTm1*を設定してモータMG1を駆動制御することにより、エンジン22の目標回転数Ne*で回転させることができる。ここで、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「KP」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「KI」は積分項のゲインである。
Figure 0004031773
モータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと現在の変速機60の減速比Grとに基づいて次式(3)により要求トルクTr*をリングギヤ軸32aに出力するためにモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを設定すると共に(ステップS150)、バッテリ50の入力制限WinとモータMG1のトルク指令Tm1*と回転数Nm1と回転数Nm2とに基づいて次式(4)によりモータMG2から出力してもよいトルクの下限としてのトルク制限値Tminを計算し(ステップS160)、仮モータトルクTm2tmpとトルク制限値Tminのうち大きい方をモータMG2のトルク指令Tm2*として設定する(ステップS170)。これにより、トルク指令Tm2*を、バッテリ50の入力制限Winの範囲内で制限したトルクとして求めることができる。
Figure 0004031773
次に、変速機60の変速要求がなされているか否かを判定する(ステップS180)。変速要求は、Hiギヤの状態からLoギヤの状態への切替やLoギヤの状態からHiギヤの状態への切替として要求され、そのタイミングとしては要求トルクTr*や車速Vに基づいて行なわれる。変速機60の変速要求がなされていないと判定されると、前述の処理により設定された目標回転数Ne*および目標トルクTe*をエンジンECU24に送信すると共にトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS190)、本ルーチンを終了する。これにより、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*でエンジン22が運転されるよう燃料噴射制御や点火制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がそれぞれトルク指令Tm1*,Tm2*に見合うトルクを出力するようインバータ41,42のスイッチング素子をスイッチング制御する。
一方、変速機60の変速要求がなされていると判定されると、後述する変速時処理ルーチンを行なうと共に(ステップS200)、ステップS190の処理を行なって本ルーチンを終了する。以下、変速時処理ルーチンについて説明する。図7は、実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される変速時処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、図3の駆動制御ルーチンのステップS180で変速機60の変速要求がなされていると判定されたときに実行される。即ち、図3の駆動制御ルーチンは所定時間毎に繰り返し実行されるから、変速機60の変速要求がなされている間に亘って所定時間毎に繰り返し実行される。
変速時処理ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、フラグF1の値を調べ(ステップS210)、フラグF1が値0のときには、変速機60の変速処理を開始すると共に(ステップS220)、フラグF1を値1に設定して(ステップS230)、処理を終了する。ここで、フラグF1は、変速時処理ルーチンの実行が初回か否かを示すフラグであり、初期値としては値0に設定されている。また、変速機60の変速処理は、具体的には、変速要求がLoギヤの状態からHiギヤの状態への切替であるときにはブレーキB1がオフでブレーキB2がオンの状態からブレーキB1がオンでブレーキB2がオフの状態に切り替り、変速要求がHiギヤの状態からLoギヤの状態への切替であるときにはブレーキB1がオンでブレーキB2がオフの状態からブレーキB1がオフでブレーキB2がオンの状態に切り替わるよう油圧式のアクチュエータを駆動制御してブレーキB1,B2に油圧を作用または作用させている油圧を解除する処理となる。
変速機60の変速処理を開始してフラグF1に値1が設定されると、モータMG2の回転数Nm2を入力し(ステップS240)、入力した回転数Nm2と所定回転数N2refとを比較する(ステップS250)。ここで、所定回転数N2refは、変速機60(特にブレーキB1,B2)が正常な状態にあるときにモータMG2がとりうる回転数の上限としてモータMG2や変速機60などにより予め定められている。回転数Nm2が所定回転数N2ref以下のときには、変速が終了していないときにはそのまま処理を終了し、変速が終了したときには(ステップS260)、フラグF1を値0に設定すると共にフラグF2を値1に設定して(ステップS270)、処理を終了する。このフラグF2が値1に設定されると、一連の変速処理が終了したことを意味し、次に図3の駆動制御ルーチンが実行されたときにステップS180で変速機60の変速要求がなされていないと判定されることになる。
一方、モータMG2の回転数Nm2が所定回転数N2refよりも大きいときには、何らかの原因により変速要求により対応するブレーキへの油圧が正常に作用していないためにモータMG2の回転数が異常上昇したと判断して、まず、モータMG1のトルク指令Tm1*に回転数Nm1を乗じたもの、即ちモータMG1のパワー(=Tm1*×Nm1)とバッテリ50の入力制限Winとを比較する(ステップS280)。モータMG1のパワーがバッテリ50の入力制限Win以上のときには、変速機60の変速を継続しながら、図3の駆動制御ルーチンのステップS170で設定されたトルク指令Tm2*に拘わらずモータMG2からトルクが出力されないよう値0をモータMG2のトルク指令Tm2*として設定し直して(ステップS290)、変速が終了するまで待つ処理を行なう(ステップS260,S270)。これにより、モータMG2の回転数の上昇が一時的な油圧の異常によるものでありその後油圧が回復したときには、通常どおり変速要求に応じた変速段に切り替えられて処理を終了することになる。一方、こうした処理は、モータMG2の回転数Nm2が所定回転数N2refよりも大きくなった状態のときに行なわれる処理であるから、例えば、所定時間を経過したにも拘わらず変速が終了しない(モータMG2の回転数Nm2と車速Vから求まるリングギヤ軸32aの回転数Nrとが要求された変速段における減速比に一致しない)ときには、変速機60に異常が発生したと判定され、所定の異常時処理が実行されることになる。
モータMG1のパワー(=Tm1*×Nm1)がバッテリ50の入力制限Win未満のときには、ステップS290のようにモータMG2を値0のトルク指令Tm2*で駆動制御するとモータMG1の発電パワーがバッテリ50の入力制限Winを越えるためにモータMG2の駆動制御によってはその回転数の異常上昇を抑えることができないと判断して、変速要求がなされる前の元の変速段に切り替わるよう変速機60を駆動制御し(ステップS300)、フラグF1を値0に設定すると共にフラグF2に値1を設定して(ステップS270)、処理を終了する。即ち、変速要求がHiギヤの状態からLoギヤの状態への切替でありブレーキB1がオンでブレーキB2がオフの状態からブレーキB1がオフでブレーキB2がオンの状態に切り替えているときには、オフしている途中のブレーキB1を再びオンの状態に戻し、変速要求がLoギヤの状態からHiギヤの状態への切替でありブレーキB1がオフでブレーキB2がオンの状態からブレーキB1がオンでブレーキB2がオフの状態に切り替えているときには、オフしている途中のブレーキB2を再びオンの状態に戻すのである。
図8に、変速機60をLoギヤの状態からHiギヤの状態に切り替える際のモータMG2の回転数Nm2とブレーキB1,B2に作用する油圧の時間変化の様子を説明する説明図を示す。図8(a)では、通常に変速が行なわれたときの様子を示し、図8(b)では、変速途中でモータMG2の回転数Nm2が所定回転数N2refを越えたときの様子を示す。通常、図8(a)に示すように、時刻t0でLoギヤの状態からHiギヤの状態への変速要求がなされると、変速ショックを抑制するためにブレーキB1に油圧を徐々に作用させると共にブレーキB2に作用させていた油圧を徐々に抜いていき、時刻t1でブレーキB1に作用させる油圧を最大にして変速処理を終了する。一方、図8(b)に示すように、時刻t3でLoギヤの状態からHiギヤの状態への変速要求がなされてブレーキB2の油圧を抜くと共にブレーキB1に油圧が作用させようとしたときにブレーキB1に油圧が作用せずにモータMG2の回転数Nm2が所定回転数N2refを越えたとき、モータMG1の発電パワーがバッテリ50の入力制限Win以上であればモータMG2からトルクを出力しないようにして変速を継続するが、モータMG1の発電パワーがバッテリ50の入力制限Win未満のときにはブレーキB2の油圧を再び作用させて変速機60をLoギヤの状態に戻す。従って、モータMG2の回転数はLoギヤの状態に対応したものとなり、モータMG2の過回転が抑制される。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、変速要求がなされて変速機60を変速している最中にモータMG2の回転数Nm2が異常上昇したとき、モータMG1の発電パワーがバッテリ50の入力制限Win以上のときには変速機60の変速をそのまま継続しながらモータMG2からトルクが出力されないよう制御して変速処理が終了するまで待ち、モータMG1の発電パワーがバッテリ50の入力制限Win未満のときには変速要求に拘わらず元の変速段に切り替わるよう変速機60を制御するから、変速機60を要求された変速段に変速できないときでも、モータMG2が過回転するのをより確実に防止することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、変速の途中でモータMG2の回転数Nm2が所定回転数N2refを越えたときに、トルクが出力されないよう値0のトルク指令Tm2*でモータMG2を駆動制御したが、バッテリ50の入力制限Winの範囲内でモータMG2の回転数の上昇を抑えることができれば、例えば、モータMG2の回転数を強制的に下げるように負の値のトルク指令Tm2*を設定してモータMG2を駆動制御するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2から正の駆動力を出力している状態で変速機60を変速している最中にモータMG2の回転数が所定回転数N2refを越えたときの処理として説明したが、モータMG2から負の駆動力即ち制動力を出力している状態で変速機60を変速している最中についての処理としても適用可能である。この場合、図7のステップS250,S280〜S300に代えて、変速要求により変速機60を変速している最中にモータMG2の回転数Nm2が変速機60が正常な状態にあるときにモータMG2がとりうる回転数の下限としての所定回転数未満となったとき、モータMG1のパワー(Tm1*×Nm1)がバッテリ50の出力制限Wout以下のときには変速を継続しながらモータMG2からトルクが出力されないよう或いは出力制限Woutの範囲内で正のトルクを出力するようモータMG2を駆動制御して変速が終了するまで待ち、モータMG1のパワーが出力制限Woutよりも大きいときには変速要求に拘わらず元の変速段に切り替えるよう変速機60を駆動制御すればよい。なお、出力制限Woutは、バッテリ50の残容量SOCや電池温度などに基づいて設定することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、変速機60としてLoギヤの状態とHiギヤの状態とを切り替える2段の変速段をもつものとしたが、3段以上の変速段をもつものとしてもよい。この場合、変速要求により変速機60を変速している最中にモータMG2の回転数が通常とは異なる回転数となったときに要求前の元の変速段に戻すものとしてもよいし、切替可能な他の変速段に変速するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22からの動力をモータMG1が接続された動力分配統合機構30を介して駆動輪39a,39bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものに適用したが、図9の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、エンジン22からの動力を、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ132と駆動輪39a,39bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ134とを有しエンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機130を介して駆動輪39a,39bに出力するものに適用するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の回転軸を、駆動輪39a,39bに接続された駆動軸に変速機60を介して接続するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、モータMG2の回転軸を、駆動輪39a,39bとは異なる駆動輪39c,39dに接続された駆動軸に変速機60を介して接続するものとしても構わない。また、これに加えて、駆動輪39a,39bに接続された駆動軸にモータを接続するものとしても構わない。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施形態としての動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 変速機60の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン要求パワーPe*から目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を説明する説明図である。 動力分配統合機構30の各回転要素における回転数とトルクの力学的な関係を示す共線図である。 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される変速時処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変速機60をLoギヤの状態からHiギヤの状態に切り替える際のモータMG2の回転数Nm2とブレーキB1,B2に作用する油圧の時間変化の様子を説明する説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b,39c,39d 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、48 回転軸、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 変速機、60a ダブルピニオンの遊星歯車機構、60b シングルピニオンの遊星歯車機構、61 サンギヤ、62 リングギヤ、63a 第1ピニオンギヤ、63b 第2ピニオンギヤ、64キャリア、65 サンギヤ、66 リングギヤ、67 ピニオンギヤ、68 キャリア、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、130 対ロータ電動機、132 インナーロータ、134 アウターロータ、MG1,MG2 モータ、B1,B2 ブレーキ。

Claims (11)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、
    発電可能な電動機と、
    変更可能な変速段をもって前記電動機の回転軸と前記駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段と、
    前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
    前記変速伝達手段における変速段の変更が指示されたとき、該指示された変速段に変更されるよう該変速伝達手段を駆動制御し、該変速段の変更の最中に駆動力を出力している電動機が通常とは異なる回転状態に至ったとき、該電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰可能なときには前記変速段の変更を継続しながら該通常の回転状態に復帰させるよう該電動機を駆動制御する第1の復帰制御を実行し、前記電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰不能なときには前記変速段の変更の指示に拘わらず前記変速伝達手段によって該通常の回転状態に復帰させるよう該変速伝達手段を駆動制御する第2の復帰制御を実行する変速時制御手段と
    を備える動力出力装置。
  2. 前記電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰不能なときは、前記内燃機関と前記電力動力入出力手段とが駆動制御されている最中の前記電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰させようとすると入出力制限を越える電力が前記蓄電手段に入出力されるときである請求項1記載の動力出力装置。
  3. 請求項1または2記載の動力出力装置であって、
    前記通常とは異なる回転状態は、前記電動機の回転数が所定回転数を超えている状態であり、
    前記変速時制御手段は、前記第1の復帰制御として、前記電動機から駆動力が出力されないよう該電動機を駆動制御する手段である
    動力出力装置。
  4. 前記変速時制御手段は、前記第2の復帰制御として、前記変更が指示された変速段とは異なる変速段に変更されるよう前記変速伝達手段を駆動制御する手段である請求項1ないし3いずれか記載の動力出力装置。
  5. 前記変速時制御手段は、前記変速段の変更が指示される前の元の変速段に切り替わるよう前記変速伝達手段を駆動制御する手段である請求項4記載の動力出力装置。
  6. 前記通常とは異なる回転状態は、前記電動機の回転数が通常とは異なる回転数に至った状態である請求項1ないし5いずれか記載の動力出力装置。
  7. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の回転軸との3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力が決定されると残余の1軸に入出力される動力が決定される3軸式動力入出力手段と、前記第3の回転軸に動力を入出力可能な発電機とを備える手段である請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置。
  8. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し、電磁気的な作用に基づく電力と動力の入出力により前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な対回転子電動機である請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置。
  9. 請求項1ないし8いずれか記載の動力出力装置を搭載し、前記駆動軸が車軸に接続されて走行する自動車。
  10. 内燃機関から動力を入力すると共に駆動軸に動力を出力する駆動装置であって、
    前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、
    発電可能な電動機と、
    変更可能な変速段をもって前記電動機の回転軸と前記駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段と、
    前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
    前記変速伝達手段における変速段の変更が指示されたとき、該指示された変速段に変更されるよう該変速伝達手段を駆動制御し、該変速段の変更の最中に駆動力を出力している電動機が通常とは異なる回転状態に至ったとき、該電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰可能なときには前記変速段の変更を継続しながら該通常の回転状態に復帰させるよう該電動機を駆動制御する第1の復帰制御を実行し、前記電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰不能なときには前記変速段の変更の指示に拘わらず前記変速伝達手段によって該通常の回転状態に復帰させるよう該変速伝達手段を駆動制御する第2の復帰制御を実行する変速時制御手段と
    を備える駆動装置。
  11. 内燃機関と、該内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、発電可能な電動機と、変更可能な変速段をもって前記電動機の回転軸と前記駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
    (a)前記変速伝達手段における変速段の変更が指示されたとき、該指示された変速段に変更されるよう該変速伝達手段を駆動制御し、
    (b)該変速段の変更の最中に駆動力を出力している電動機が通常とは異なる回転状態に至ったとき、該電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰可能なときには前記変速段の変更を継続しながら該通常の回転状態に復帰させるよう該電動機を駆動制御する第1の復帰制御を実行し、前記電動機の駆動制御によって該電動機を通常の回転状態に復帰不能なときには前記変速段の変更の指示に拘わらず前記変速伝達手段によって該通常の回転状態に復帰させるよう該変速伝達手段を駆動制御する第2の復帰制御を実行する
    動力出力装置の制御方法。
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