JP2004236406A - 動力出力装置およびこれを備える自動車 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率の良い動力出力装置およびこれを備える自動車を提供する。
【解決手段】運転者のアクセルペダル83の踏み込み量と車速センサ88により検出される車速に基づいて駆動軸64に出力すべき要求トルクT*を設定すると共に要求トルクT*に見合うパワーが効率よく出力されるようエンジン22を運転制御し、エンジン22側から駆動軸64に出力されるトルクが要求トルクT*の直近下位となるよう変速機60の変速段を選択してモータMG1,MG2を駆動制御する。いずれの変速段を選択してもエンジン22側から駆動軸64に出力されるトルクが要求トルクT*より大きくなるときには、ブレーキ38を作動させてモータMG1をロックし、エンジン22からの動力により要求トルクT*が出力されるようエンジン22を制御する。この結果、動力の循環が抑止されるから、装置全体のエネルギ効率を向上させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】運転者のアクセルペダル83の踏み込み量と車速センサ88により検出される車速に基づいて駆動軸64に出力すべき要求トルクT*を設定すると共に要求トルクT*に見合うパワーが効率よく出力されるようエンジン22を運転制御し、エンジン22側から駆動軸64に出力されるトルクが要求トルクT*の直近下位となるよう変速機60の変速段を選択してモータMG1,MG2を駆動制御する。いずれの変速段を選択してもエンジン22側から駆動軸64に出力されるトルクが要求トルクT*より大きくなるときには、ブレーキ38を作動させてモータMG1をロックし、エンジン22からの動力により要求トルクT*が出力されるようエンジン22を制御する。この結果、動力の循環が抑止されるから、装置全体のエネルギ効率を向上させることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動力出力装置およびこれを備える自動車に関し、詳しくは、駆動軸に動力を出力する動力出力装置およびこれを備える自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の動力出力装置としては、プラネタリギヤのキャリアには内燃機関の出力軸を、プラネタリギヤのサンギヤには発電機を、プラネタリギヤのリングギヤには車軸に接続された変速機を、各々接続すると共に車軸に電動機を取り付けてなるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、発電機の負荷の調節によるプラネタリギヤの変速比の制御と変速機の変速比の制御とを併用することにより、定格負荷の小さな発電機や電動機を用いて所望の要求動力を車軸に出力できるものとしている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−6676号公報(図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした動力出力装置を記載した文献には、動力出力装置に定格負荷の小さな発電機や電動機を用いることができることが記載されているものの、装置の効率的な運転制御については記載されていない。
【0005】
本発明の動力出力装置およびこれを備える自動車は、効率の良い動力出力装置およびこれを備える自動車を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の動力出力装置およびこれを備える自動車は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
発電可能な第1の電動機と、
前記内燃機関の出力軸と前記第1の電動機の回転軸と第3の軸とに接続され、該3軸のうち2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
前記第3の軸と前記駆動軸とに接続され、該第3の軸の回転数を変速して該駆動軸に伝達する変速機と、
前記第3の軸または前記駆動軸に動力を入出力可能な第2の電動機と、
前記駆動軸に出力すべき目標動力が指示されたとき、該設定された目標動力を該駆動軸に出力するにあたり、前記内燃機関が効率よく運転されると共に該内燃機関から前記3軸式動力入出力手段を介して前記第3の軸に出力される動力が大きくなるよう前記内燃機関と前記第1の電動機と前記第2の電動機と前記変速機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の動力出力装置では、駆動軸に出力すべき目標動力が指示されたときには、この設定された目標動力を駆動軸に出力するにあたって、内燃機関が効率よく運転されると共に内燃機関から3軸式動力入出力手段を介して第3の軸に出力される動力が大きくなるよう内燃機関と第1の電動機と第2の電動機と変速機とを制御する。即ち、効率よく運転される内燃機関からの動力の多くが3軸式動力入出力手段を介して第3の軸、即ち変速機の入力軸に出力されるように制御するのである。この結果、内燃機関を効率よく運転すると共に第1の電動機や第2の電動機を介して駆動軸に出力される動力を小さくすることにより、装置全体の効率を良くすることができる。
【0009】
こうした本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記第1の電動機が電動機として機能すると共に前記第2の電動機が発電機として機能する運転モードとならないよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1の電動機が電動機として機能すると共に第2の電動機が発電機として機能する運転モードで運転されることにより生じる動力の循環を抑止することができ、動力の循環に伴う効率の悪化を防止することができる。
【0010】
また、本発明の動力出力装置において、前記第1の電動機の回転軸を停止した状態で固定可能な固定手段を備え、前記制御手段は、前記第1の電動機が電動機として機能すると共に前記第2の電動機が発電機として機能する運転モードによる運転が必要か否かを判定し、該運転モードによる運転が必要であると判定したときには、前記第1の電動機の回転軸が停止した状態で固定されるよう前記固定手段を制御すると共に前記目標動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記第2の電動機と前記変速機とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、動力の循環を抑止することができると共に内燃機関からの動力を変速機により変速して駆動軸に出力することができ、装置の効率を向上させることができる。
【0011】
さらに、本発明の動力出力装置において、前記変速機は有段変速機であるものとすることもできる。この態様の本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記目標動力を前記駆動軸に出力するために前記内燃機関から前記3軸式動力入出力手段と前記変速機を介して前記駆動軸に出力される第1のトルクが前記目標動力から導き出される前記駆動軸の第2のトルク以上となるよう前記変速機の変速段を設定すると共に該設定された変速段で運転されるよう該変速機を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1のトルクが第2のトルク未満となることによって生じる動力の循環を抑止することができ、装置の効率を向上させることができる。この場合、前記制御手段は、前記変速機の変速段のうち該第1のトルクと該第1のトルクとの偏差が最も小さくなる変速段を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、装置の効率を更に向上させることができる。
【0012】
本発明の自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、発電可能な第1の電動機と、前記内燃機関の出力軸と前記第1の電動機の回転軸と第3の軸とに接続され該3軸のうち2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸と前記駆動軸とに接続され該第3の軸の回転数を変速して該駆動軸に伝達する変速機と、前記第3の軸または前記駆動軸に動力を入出力可能な第2の電動機と、前記駆動軸に出力すべき目標動力が指示されたとき、該設定された目標動力を該駆動軸に出力するにあたり、前記内燃機関が効率よく運転されると共に該内燃機関から前記3軸式動力入出力手段を介して前記第3の軸に出力される動力が大きくなるよう前記内燃機関と前記第1の電動機と前記第2の電動機と前記変速機とを制御する制御手段と、を備える動力出力装置を備え、前記駆動軸が機械的に車軸に接続されてなることを要旨とする。
【0013】
この本発明の自動車では、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置を備えるから、本発明の動力出力装置が奏する効果、例えば、装置全体の効率を向上させる効果などと同一の効果を奏することができる。この結果、自動車の燃費を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、同じく動力分配統合機構30に接続された変速機60と、変速機60の出力軸である駆動軸64に減速ギヤ48を介して取り付けられたモータMG2と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
【0015】
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0016】
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1の回転軸47が、リングギヤ32には変速機60の入力軸62がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32に出力する。リングギヤ32は入力軸62を介して変速機60に接続されており、この変速機60は出力軸としての駆動軸64とデファレンシャルギヤ66とを介して駆動輪68a,68bに接続されているから、リングギヤ32に出力された動力は変速機60により変速されて駆動輪68a,68bに出力されることになる。また、サンギヤ31に接続されたモータMG1の回転軸47は、ブレーキ38によりその回転が停止した状態で固定されるようになっている。なお、駆動系として見たときの動力分配統合機構30に接続される3軸は、キャリア34に接続されたエンジン22の出力軸であるクランクシャフト26とサンギヤ31に接続されたモータMG1の回転軸と、リングギヤ32に接続された変速機60の入力軸62となる。
【0017】
変速機60は、例えば複数の遊星歯車ギヤと複数のクラッチおよびブレーキとにより複数段の変速比をもって入力軸62に入出力される動力を変速して出力軸としての駆動軸64に入出力する一般的な変速機として構成されている。実施例では、説明の容易のために3段の変速段(1〜3速)として構成されているものとする。
【0018】
モータMG1およびモータMG2は、共に発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の一方で発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2から生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1とモータMG2とにより電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、共にモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンによりモータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2も計算している。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0019】
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
【0020】
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量に対応したアクセル開度Accを検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、ブレーキ38のアクチュエータへの駆動信号や変速機60の変速段を変更するアクチュエータ(クラッチやブレーキのアクチュエータ)への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
【0021】
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸64に出力すべき要求トルクT*を計算し、この要求トルクT*に対応する要求パワーP*が駆動軸64に出力されるように、エンジン22と変速機60と両モータMG1,MG2とが運転制御される。エンジン22と変速機60と両モータMG1,MG2の運転制御としては、要求パワーP*に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30と変速機60と両モータMG1,MG2とによってトルク変換されて駆動軸64に出力されるよう変速機60およびモータMG1,MG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求パワーP*とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30と変速機60とモータMG1,MG2とによるトルク変換により要求パワーP*が駆動軸64に出力されるよう変速機60およびモータMG1,MG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2から要求パワーP*に見合う動力を駆動軸64に出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。以下、基本的なトルク変換運転モードによる運転制御における動作について説明する。
【0022】
図2は、実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータECU40からのモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2などを読み込む処理を実行する(ステップS100)。続いて、読み込んだアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸64に要求される要求トルクT*や要求パワーP*,駆動軸64の回転数Ndを計算する(ステップS110)。ここで、要求トルクT*については、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクT*との関係を予め設定してマップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると、マップから対応する要求トルクT*が導出されるものとした。また、駆動軸64の回転数Ndについては、モータMG2の回転数Nm2から減速ギヤ48のギヤ比を用いて計算したり、車速Vから換算計数を用いて計算するものとした。さらに、要求パワーP*については、導出した要求トルクT*と計算した回転数Ndとの積として計算するものとした。
【0023】
次に、計算した要求パワーP*を駆動軸64に出力するためにエンジン22から出力すべきパワー(例えば、要求パワーP*を伝達効率で割った値)を求めると共にそのパワーを効率よく出力することができるエンジン22の運転ポイントを計算し、その運転ポイントのトルクと回転数とをエンジン22の目標トルクTe*と目標回転数Ne*として設定する(ステップS120)。実施例では、要求パワーP*と目標トルクTe*と目標回転数Ne*との関係を実験などにより予め求めてマップとしてROM74に記憶しておき、要求パワーP*が与えられると、マップから対応する目標トルクTe*と目標回転数Ne*とが導出されるものとした。なお、各パワーを効率よく出力することができるエンジン22の運転ポイント(トルクと回転数)は、エンジン22の特性により実験などにより求めることができる。
【0024】
駆動軸64の回転数Ndに基づいて変速機60の各変速段に対する入力軸62の回転数Nin1〜Nin3を次式(1)により計算する(ステップS130)。ここで、式(1)中、Gは各変速段のギヤ比である。
【0025】
【数1】
Nin=Nd/G (1)
【0026】
そして、変速機60の各変速段に対してエンジン22から駆動軸64に出力されるトルクT1〜T3を次式(2)により計算する(ステップS140)。ここで、式(2)中、ρは動力分配統合機構30のギヤ比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)である。
【0027】
【数2】
T=G・Te*/(1+ρ) (2)
【0028】
こうしてトルクT1〜T3を求めると、求めたトルクT1〜T3と要求トルクT*とを比較する(ステップS150)。要求トルクT*がトルクT3以上のときには、モータMG1のロック解除を確認すると共に(ステップS160)、トルクT1〜T3のうち要求トルクT*の直近下位となるトルクに相当する変速段を選択する(ステップS170)。即ち、エンジン22から動力分配統合機構30や変速機60を経て駆動軸64に出力されるトルクを要求トルクT*よりは小さいが要求トルクT*に近いものとなるよう変速段を選択するのである。ここで、駆動軸64に要求トルクT*を出力するためにモータMG2から出力するトルクは要求トルクT*とエンジン22側から駆動軸64に出力されるトルクTとの偏差により計算されるから、要求トルクT*の直近下位となるトルクTが選択されることにより、モータMG1は比較的小さな負荷で電動機として駆動することになる。このことは、トルク変換運転モードでは、モータMG1を比較的小さな負荷の発電機として駆動することになる。即ち、モータMG1とモータMG2とにより機械的な動力(パワー)を電力の形態を介して再び機械的な動力(パワー)に変換する動力を小さくすることができるのであり、モータ効率を考慮すれば、装置全体のエネルギ効率を向上させることができるのである。
【0029】
変速機60の変速段を選択すると、選択した変速段としたときにエンジン22からのパワーがトルク変換されて要求トルクT*として駆動軸64に出力されるよう次式(3)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に(ステップS180)、式(4)によりモータMG2のトルク指令Tm2*を計算する(ステップS190)。ここで、式(4)中、G4は減速ギヤ48のギヤ比である。
【0030】
【数3】
Nm1*=Nin+(1+ρ)(Ne*−Nin)/ρ (3)
Tm2*=(T*−T)/G4 (4)
【0031】
そして、エンジン22が目標トルクTe*,目標回転数Ne*で運転されると共に変速機60が選択された変速段とされ、モータMG1が目標回転数Nm1*で駆動されると共にモータMG2がトルク指令Tm2*で駆動されるよう制御して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。エンジン22やモータMG1,MG2の制御は、計算した目標トルクTe*と目標回転数Ne*とをエンジンECU24に送信すると共に目標回転数Nm1*とトルク指令Tm2*とモータECU40に送信することにより、エンジンECU24とモータECU40とにより行なわれる。
【0032】
一方、要求トルクT*がトルクT3未満のときには、変速機60の変速段として3速を選択すると共に(ステップS200)、ブレーキ38を作動させてモータMG1をロックさせる(ステップS210)。そして、変速機60の変速段を3速とすると共にモータMG1をロックした状態で駆動軸64に要求トルクT*が出力されるよう次式(5)および式(6)によりエンジン22の運転ポイント(目標回転数Ne*,目標トルクTe*)を計算する(ステップS220)。ここで、式(6)中、ηは変速機60の変速段を3速とすると共にモータMG1をロックした状態でエンジン22から出力されたパワーが駆動軸64に伝達されるときの効率である。
【0033】
【数4】
Ne*=Nd/{G3・(1+ρ)} (5)
Te*=Pe*/(Ne*・η) (6)
【0034】
そして、モータMG2のトルク指令Tm2*に値0を設定し(ステップS230)、エンジン22が目標トルクTe*,目標回転数Ne*で運転されると共に変速機60の変速段が3速とされ、モータMG1およびモータMG2が停止するよう制御して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。
【0035】
要求トルクT*がトルクT3未満のときに変速機60の変速段として3速とすると共にモータMG1をロックするのは、要求トルクT*がトルクT3以上のときと同様にしてモータMG1の目標回転数Nm1*とモータMG2のトルク指令Tm2*とを計算して駆動制御することにより、モータMG1が電動機として駆動すると共にモータMG2が発電機として駆動するのを防止するためである。モータMG1が電動機として駆動すると共にモータMG2が発電機として駆動する運転は、動力(パワー)の流れを図1を用いて示すと、エンジン22から出力された動力とモータMG1から出力された動力とを動力分配統合機構30で統合し、変速機60で変速し、その一部をモータMG2で電力に変換してモータMG2に供給するものとなり、機械的な動力と電力とがモータMG1,動力分配統合機構30,変速機60,モータMG2,モータMG1の順に循環するものとなる。こうした動力(パワー)の循環は、装置のエネルギ効率を低下させる。実施例のハイブリッド自動車20では、こうした動力(パワー)の循環が生じないようにしているのである。
【0036】
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、動力(パワー)の循環が生じないようエンジン22と変速機60とモータMG1,MG2を制御するから、装置全体のエネルギ効率を向上させることができる。また、実施例のハイブリッド自動車20によれば、要求トルクT*がトルクT3未満となって動力(パワー)の循環が生じるときには、ブレーキ38を作動させてモータMG1をロックしてエンジン22からの動力を動力分配統合機構30と変速機60とにより変速して出力するから、動力(パワー)の循環によるエネルギ効率の低下を抑止することができる。さらに、実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22側から駆動軸64に出力されるトルクTが要求トルクT*に近いものとなるよう変速機60の変速段を選択するから、モータMG1やモータMG2の負荷を小さくすることができる。この結果、装置全体のエネルギ効率を向上させることができると共にモータMG1やモータMG2として定格の小さな電動機を用いることができる。もとより、エンジン22を効率のよい運転ポイントで運転するから、装置全体のエネルギ効率を向上させることができる。
【0037】
実施例では、トルク変換運転モードについて説明したが、バッテリ50の充放電を伴う充放電運転モードの場合には、バッテリ50を充放電するための充放電電力Pbを要求トルクT*に加えて処理すればよい。
【0038】
実施例のハイブリッド自動車20では、変速機60として3速の有段変速機を用いるものとしたが、変速段は2段であっても4段以上であってもかまわない。また、変速機60として無段変速機を用いるものとしても差し支えない。
【0039】
実施例のハイブリッド自動車20では、回転軸47の回転を停止した状態で固定するブレーキ38を設けるものとしたが、ブレーキ38を設けないものとしてもよい。この場合、要求トルクT*がトルクT3未満となるときに動力(パワー)の循環が生じるため、若干のエネルギ効率の低下を招く場合が生じる。
【0040】
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2を減速ギヤ48を介して駆動軸64に取り付けるものとしたが、モータMG2を減速ギヤ48を介さずに直接駆動軸64に取り付けるものとしてもよい。また、実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2を駆動軸64に取り付けるものとしたが、入力軸62に取り付けるものとしてもかまわない。この場合、モータMG2のトルク指令Tm2*の計算に変速機60の選択された変速段のギヤ比を考慮すればよい。
【0041】
実施例では、本発明の一実施例としての動力出力装置をハイブリッド自動車20に搭載したものとして説明したが、自動車以外の航空機や船舶などの種々の移動体に搭載するものとしてもよい。
【0042】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図3】要求トルクT*を設定するマップの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)24、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、38 ブレーキ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、47 回転軸、48 減速ギヤ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 変速機、62 入力軸、64 駆動軸、66 デファレンシャルギヤ、68a,68b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、動力出力装置およびこれを備える自動車に関し、詳しくは、駆動軸に動力を出力する動力出力装置およびこれを備える自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の動力出力装置としては、プラネタリギヤのキャリアには内燃機関の出力軸を、プラネタリギヤのサンギヤには発電機を、プラネタリギヤのリングギヤには車軸に接続された変速機を、各々接続すると共に車軸に電動機を取り付けてなるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、発電機の負荷の調節によるプラネタリギヤの変速比の制御と変速機の変速比の制御とを併用することにより、定格負荷の小さな発電機や電動機を用いて所望の要求動力を車軸に出力できるものとしている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−6676号公報(図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした動力出力装置を記載した文献には、動力出力装置に定格負荷の小さな発電機や電動機を用いることができることが記載されているものの、装置の効率的な運転制御については記載されていない。
【0005】
本発明の動力出力装置およびこれを備える自動車は、効率の良い動力出力装置およびこれを備える自動車を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の動力出力装置およびこれを備える自動車は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
発電可能な第1の電動機と、
前記内燃機関の出力軸と前記第1の電動機の回転軸と第3の軸とに接続され、該3軸のうち2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
前記第3の軸と前記駆動軸とに接続され、該第3の軸の回転数を変速して該駆動軸に伝達する変速機と、
前記第3の軸または前記駆動軸に動力を入出力可能な第2の電動機と、
前記駆動軸に出力すべき目標動力が指示されたとき、該設定された目標動力を該駆動軸に出力するにあたり、前記内燃機関が効率よく運転されると共に該内燃機関から前記3軸式動力入出力手段を介して前記第3の軸に出力される動力が大きくなるよう前記内燃機関と前記第1の電動機と前記第2の電動機と前記変速機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の動力出力装置では、駆動軸に出力すべき目標動力が指示されたときには、この設定された目標動力を駆動軸に出力するにあたって、内燃機関が効率よく運転されると共に内燃機関から3軸式動力入出力手段を介して第3の軸に出力される動力が大きくなるよう内燃機関と第1の電動機と第2の電動機と変速機とを制御する。即ち、効率よく運転される内燃機関からの動力の多くが3軸式動力入出力手段を介して第3の軸、即ち変速機の入力軸に出力されるように制御するのである。この結果、内燃機関を効率よく運転すると共に第1の電動機や第2の電動機を介して駆動軸に出力される動力を小さくすることにより、装置全体の効率を良くすることができる。
【0009】
こうした本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記第1の電動機が電動機として機能すると共に前記第2の電動機が発電機として機能する運転モードとならないよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1の電動機が電動機として機能すると共に第2の電動機が発電機として機能する運転モードで運転されることにより生じる動力の循環を抑止することができ、動力の循環に伴う効率の悪化を防止することができる。
【0010】
また、本発明の動力出力装置において、前記第1の電動機の回転軸を停止した状態で固定可能な固定手段を備え、前記制御手段は、前記第1の電動機が電動機として機能すると共に前記第2の電動機が発電機として機能する運転モードによる運転が必要か否かを判定し、該運転モードによる運転が必要であると判定したときには、前記第1の電動機の回転軸が停止した状態で固定されるよう前記固定手段を制御すると共に前記目標動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記第2の電動機と前記変速機とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、動力の循環を抑止することができると共に内燃機関からの動力を変速機により変速して駆動軸に出力することができ、装置の効率を向上させることができる。
【0011】
さらに、本発明の動力出力装置において、前記変速機は有段変速機であるものとすることもできる。この態様の本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記目標動力を前記駆動軸に出力するために前記内燃機関から前記3軸式動力入出力手段と前記変速機を介して前記駆動軸に出力される第1のトルクが前記目標動力から導き出される前記駆動軸の第2のトルク以上となるよう前記変速機の変速段を設定すると共に該設定された変速段で運転されるよう該変速機を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1のトルクが第2のトルク未満となることによって生じる動力の循環を抑止することができ、装置の効率を向上させることができる。この場合、前記制御手段は、前記変速機の変速段のうち該第1のトルクと該第1のトルクとの偏差が最も小さくなる変速段を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、装置の効率を更に向上させることができる。
【0012】
本発明の自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、発電可能な第1の電動機と、前記内燃機関の出力軸と前記第1の電動機の回転軸と第3の軸とに接続され該3軸のうち2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸と前記駆動軸とに接続され該第3の軸の回転数を変速して該駆動軸に伝達する変速機と、前記第3の軸または前記駆動軸に動力を入出力可能な第2の電動機と、前記駆動軸に出力すべき目標動力が指示されたとき、該設定された目標動力を該駆動軸に出力するにあたり、前記内燃機関が効率よく運転されると共に該内燃機関から前記3軸式動力入出力手段を介して前記第3の軸に出力される動力が大きくなるよう前記内燃機関と前記第1の電動機と前記第2の電動機と前記変速機とを制御する制御手段と、を備える動力出力装置を備え、前記駆動軸が機械的に車軸に接続されてなることを要旨とする。
【0013】
この本発明の自動車では、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置を備えるから、本発明の動力出力装置が奏する効果、例えば、装置全体の効率を向上させる効果などと同一の効果を奏することができる。この結果、自動車の燃費を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、同じく動力分配統合機構30に接続された変速機60と、変速機60の出力軸である駆動軸64に減速ギヤ48を介して取り付けられたモータMG2と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
【0015】
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0016】
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1の回転軸47が、リングギヤ32には変速機60の入力軸62がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32に出力する。リングギヤ32は入力軸62を介して変速機60に接続されており、この変速機60は出力軸としての駆動軸64とデファレンシャルギヤ66とを介して駆動輪68a,68bに接続されているから、リングギヤ32に出力された動力は変速機60により変速されて駆動輪68a,68bに出力されることになる。また、サンギヤ31に接続されたモータMG1の回転軸47は、ブレーキ38によりその回転が停止した状態で固定されるようになっている。なお、駆動系として見たときの動力分配統合機構30に接続される3軸は、キャリア34に接続されたエンジン22の出力軸であるクランクシャフト26とサンギヤ31に接続されたモータMG1の回転軸と、リングギヤ32に接続された変速機60の入力軸62となる。
【0017】
変速機60は、例えば複数の遊星歯車ギヤと複数のクラッチおよびブレーキとにより複数段の変速比をもって入力軸62に入出力される動力を変速して出力軸としての駆動軸64に入出力する一般的な変速機として構成されている。実施例では、説明の容易のために3段の変速段(1〜3速)として構成されているものとする。
【0018】
モータMG1およびモータMG2は、共に発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の一方で発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2から生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1とモータMG2とにより電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、共にモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンによりモータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2も計算している。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0019】
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
【0020】
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量に対応したアクセル開度Accを検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、ブレーキ38のアクチュエータへの駆動信号や変速機60の変速段を変更するアクチュエータ(クラッチやブレーキのアクチュエータ)への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
【0021】
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸64に出力すべき要求トルクT*を計算し、この要求トルクT*に対応する要求パワーP*が駆動軸64に出力されるように、エンジン22と変速機60と両モータMG1,MG2とが運転制御される。エンジン22と変速機60と両モータMG1,MG2の運転制御としては、要求パワーP*に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30と変速機60と両モータMG1,MG2とによってトルク変換されて駆動軸64に出力されるよう変速機60およびモータMG1,MG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求パワーP*とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30と変速機60とモータMG1,MG2とによるトルク変換により要求パワーP*が駆動軸64に出力されるよう変速機60およびモータMG1,MG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2から要求パワーP*に見合う動力を駆動軸64に出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。以下、基本的なトルク変換運転モードによる運転制御における動作について説明する。
【0022】
図2は、実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータECU40からのモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2などを読み込む処理を実行する(ステップS100)。続いて、読み込んだアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸64に要求される要求トルクT*や要求パワーP*,駆動軸64の回転数Ndを計算する(ステップS110)。ここで、要求トルクT*については、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクT*との関係を予め設定してマップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると、マップから対応する要求トルクT*が導出されるものとした。また、駆動軸64の回転数Ndについては、モータMG2の回転数Nm2から減速ギヤ48のギヤ比を用いて計算したり、車速Vから換算計数を用いて計算するものとした。さらに、要求パワーP*については、導出した要求トルクT*と計算した回転数Ndとの積として計算するものとした。
【0023】
次に、計算した要求パワーP*を駆動軸64に出力するためにエンジン22から出力すべきパワー(例えば、要求パワーP*を伝達効率で割った値)を求めると共にそのパワーを効率よく出力することができるエンジン22の運転ポイントを計算し、その運転ポイントのトルクと回転数とをエンジン22の目標トルクTe*と目標回転数Ne*として設定する(ステップS120)。実施例では、要求パワーP*と目標トルクTe*と目標回転数Ne*との関係を実験などにより予め求めてマップとしてROM74に記憶しておき、要求パワーP*が与えられると、マップから対応する目標トルクTe*と目標回転数Ne*とが導出されるものとした。なお、各パワーを効率よく出力することができるエンジン22の運転ポイント(トルクと回転数)は、エンジン22の特性により実験などにより求めることができる。
【0024】
駆動軸64の回転数Ndに基づいて変速機60の各変速段に対する入力軸62の回転数Nin1〜Nin3を次式(1)により計算する(ステップS130)。ここで、式(1)中、Gは各変速段のギヤ比である。
【0025】
【数1】
Nin=Nd/G (1)
【0026】
そして、変速機60の各変速段に対してエンジン22から駆動軸64に出力されるトルクT1〜T3を次式(2)により計算する(ステップS140)。ここで、式(2)中、ρは動力分配統合機構30のギヤ比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)である。
【0027】
【数2】
T=G・Te*/(1+ρ) (2)
【0028】
こうしてトルクT1〜T3を求めると、求めたトルクT1〜T3と要求トルクT*とを比較する(ステップS150)。要求トルクT*がトルクT3以上のときには、モータMG1のロック解除を確認すると共に(ステップS160)、トルクT1〜T3のうち要求トルクT*の直近下位となるトルクに相当する変速段を選択する(ステップS170)。即ち、エンジン22から動力分配統合機構30や変速機60を経て駆動軸64に出力されるトルクを要求トルクT*よりは小さいが要求トルクT*に近いものとなるよう変速段を選択するのである。ここで、駆動軸64に要求トルクT*を出力するためにモータMG2から出力するトルクは要求トルクT*とエンジン22側から駆動軸64に出力されるトルクTとの偏差により計算されるから、要求トルクT*の直近下位となるトルクTが選択されることにより、モータMG1は比較的小さな負荷で電動機として駆動することになる。このことは、トルク変換運転モードでは、モータMG1を比較的小さな負荷の発電機として駆動することになる。即ち、モータMG1とモータMG2とにより機械的な動力(パワー)を電力の形態を介して再び機械的な動力(パワー)に変換する動力を小さくすることができるのであり、モータ効率を考慮すれば、装置全体のエネルギ効率を向上させることができるのである。
【0029】
変速機60の変速段を選択すると、選択した変速段としたときにエンジン22からのパワーがトルク変換されて要求トルクT*として駆動軸64に出力されるよう次式(3)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に(ステップS180)、式(4)によりモータMG2のトルク指令Tm2*を計算する(ステップS190)。ここで、式(4)中、G4は減速ギヤ48のギヤ比である。
【0030】
【数3】
Nm1*=Nin+(1+ρ)(Ne*−Nin)/ρ (3)
Tm2*=(T*−T)/G4 (4)
【0031】
そして、エンジン22が目標トルクTe*,目標回転数Ne*で運転されると共に変速機60が選択された変速段とされ、モータMG1が目標回転数Nm1*で駆動されると共にモータMG2がトルク指令Tm2*で駆動されるよう制御して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。エンジン22やモータMG1,MG2の制御は、計算した目標トルクTe*と目標回転数Ne*とをエンジンECU24に送信すると共に目標回転数Nm1*とトルク指令Tm2*とモータECU40に送信することにより、エンジンECU24とモータECU40とにより行なわれる。
【0032】
一方、要求トルクT*がトルクT3未満のときには、変速機60の変速段として3速を選択すると共に(ステップS200)、ブレーキ38を作動させてモータMG1をロックさせる(ステップS210)。そして、変速機60の変速段を3速とすると共にモータMG1をロックした状態で駆動軸64に要求トルクT*が出力されるよう次式(5)および式(6)によりエンジン22の運転ポイント(目標回転数Ne*,目標トルクTe*)を計算する(ステップS220)。ここで、式(6)中、ηは変速機60の変速段を3速とすると共にモータMG1をロックした状態でエンジン22から出力されたパワーが駆動軸64に伝達されるときの効率である。
【0033】
【数4】
Ne*=Nd/{G3・(1+ρ)} (5)
Te*=Pe*/(Ne*・η) (6)
【0034】
そして、モータMG2のトルク指令Tm2*に値0を設定し(ステップS230)、エンジン22が目標トルクTe*,目標回転数Ne*で運転されると共に変速機60の変速段が3速とされ、モータMG1およびモータMG2が停止するよう制御して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。
【0035】
要求トルクT*がトルクT3未満のときに変速機60の変速段として3速とすると共にモータMG1をロックするのは、要求トルクT*がトルクT3以上のときと同様にしてモータMG1の目標回転数Nm1*とモータMG2のトルク指令Tm2*とを計算して駆動制御することにより、モータMG1が電動機として駆動すると共にモータMG2が発電機として駆動するのを防止するためである。モータMG1が電動機として駆動すると共にモータMG2が発電機として駆動する運転は、動力(パワー)の流れを図1を用いて示すと、エンジン22から出力された動力とモータMG1から出力された動力とを動力分配統合機構30で統合し、変速機60で変速し、その一部をモータMG2で電力に変換してモータMG2に供給するものとなり、機械的な動力と電力とがモータMG1,動力分配統合機構30,変速機60,モータMG2,モータMG1の順に循環するものとなる。こうした動力(パワー)の循環は、装置のエネルギ効率を低下させる。実施例のハイブリッド自動車20では、こうした動力(パワー)の循環が生じないようにしているのである。
【0036】
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、動力(パワー)の循環が生じないようエンジン22と変速機60とモータMG1,MG2を制御するから、装置全体のエネルギ効率を向上させることができる。また、実施例のハイブリッド自動車20によれば、要求トルクT*がトルクT3未満となって動力(パワー)の循環が生じるときには、ブレーキ38を作動させてモータMG1をロックしてエンジン22からの動力を動力分配統合機構30と変速機60とにより変速して出力するから、動力(パワー)の循環によるエネルギ効率の低下を抑止することができる。さらに、実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22側から駆動軸64に出力されるトルクTが要求トルクT*に近いものとなるよう変速機60の変速段を選択するから、モータMG1やモータMG2の負荷を小さくすることができる。この結果、装置全体のエネルギ効率を向上させることができると共にモータMG1やモータMG2として定格の小さな電動機を用いることができる。もとより、エンジン22を効率のよい運転ポイントで運転するから、装置全体のエネルギ効率を向上させることができる。
【0037】
実施例では、トルク変換運転モードについて説明したが、バッテリ50の充放電を伴う充放電運転モードの場合には、バッテリ50を充放電するための充放電電力Pbを要求トルクT*に加えて処理すればよい。
【0038】
実施例のハイブリッド自動車20では、変速機60として3速の有段変速機を用いるものとしたが、変速段は2段であっても4段以上であってもかまわない。また、変速機60として無段変速機を用いるものとしても差し支えない。
【0039】
実施例のハイブリッド自動車20では、回転軸47の回転を停止した状態で固定するブレーキ38を設けるものとしたが、ブレーキ38を設けないものとしてもよい。この場合、要求トルクT*がトルクT3未満となるときに動力(パワー)の循環が生じるため、若干のエネルギ効率の低下を招く場合が生じる。
【0040】
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2を減速ギヤ48を介して駆動軸64に取り付けるものとしたが、モータMG2を減速ギヤ48を介さずに直接駆動軸64に取り付けるものとしてもよい。また、実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2を駆動軸64に取り付けるものとしたが、入力軸62に取り付けるものとしてもかまわない。この場合、モータMG2のトルク指令Tm2*の計算に変速機60の選択された変速段のギヤ比を考慮すればよい。
【0041】
実施例では、本発明の一実施例としての動力出力装置をハイブリッド自動車20に搭載したものとして説明したが、自動車以外の航空機や船舶などの種々の移動体に搭載するものとしてもよい。
【0042】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図3】要求トルクT*を設定するマップの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)24、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、38 ブレーキ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、47 回転軸、48 減速ギヤ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 変速機、62 入力軸、64 駆動軸、66 デファレンシャルギヤ、68a,68b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。
Claims (7)
- 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
発電可能な第1の電動機と、
前記内燃機関の出力軸と前記第1の電動機の回転軸と第3の軸とに接続され、該3軸のうち2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
前記第3の軸と前記駆動軸とに接続され、該第3の軸の回転数を変速して該駆動軸に伝達する変速機と、
前記第3の軸または前記駆動軸に動力を入出力可能な第2の電動機と、
前記駆動軸に出力すべき目標動力が指示されたとき、該設定された目標動力を該駆動軸に出力するにあたり、前記内燃機関が効率よく運転されると共に該内燃機関から前記3軸式動力入出力手段を介して前記第3の軸に出力される動力が大きくなるよう前記内燃機関と前記第1の電動機と前記第2の電動機と前記変速機とを制御する制御手段と、
を備える動力出力装置。 - 前記制御手段は、前記第1の電動機が電動機として機能すると共に前記第2の電動機が発電機として機能する運転モードとならないよう制御する手段である請求項1記載の動力出力装置。
- 請求項1または2記載の動力出力装置であって、
前記第1の電動機の回転軸を停止した状態で固定可能な固定手段を備え、
前記制御手段は、前記第1の電動機が電動機として機能すると共に前記第2の電動機が発電機として機能する運転モードによる運転が必要か否かを判定し、該運転モードによる運転が必要であると判定したときには、前記第1の電動機の回転軸が停止した状態で固定されるよう前記固定手段を制御すると共に前記目標動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記第2の電動機と前記変速機とを制御する手段である動力出力装置。 - 前記変速機は有段変速機である請求項1ないし3いずれか記載の動力出力装置。
- 前記制御手段は、前記目標動力を前記駆動軸に出力するために前記内燃機関から前記3軸式動力入出力手段と前記変速機を介して前記駆動軸に出力される第1のトルクが前記目標動力から導き出される前記駆動軸の第2のトルク以上となるよう前記変速機の変速段を設定すると共に該設定された変速段で運転されるよう該変速機を制御する手段である請求項4記載の動力出力装置。
- 前記制御手段は、前記変速機の変速段のうち該第1のトルクと該第1のトルクとの偏差が最も小さくなる変速段を設定する手段である請求項5記載の動力出力装置。
- 請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置を備え、前記駆動軸が機械的に車軸に接続されてなる自動車。
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2003
- 2003-01-29 JP JP2003020228A patent/JP2004236406A/ja active Pending
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