JP4030495B2 - 抗アレルギー剤 - Google Patents

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本発明は、ヘスペリジンを含有する未成熟な柑橘類果実のエタノール抽出エキスを有効成分として含有することを特徴とする抗アレルギー剤に関する。
従来、抗アレルギー剤および抗炎症剤としては、グルココルチコイド型の副腎皮質ホルモン剤や、インドメタシンなどの非ステロイド性抗炎症剤などが用いられている。しかしながら、ステロイドホルモン剤は抗アレルギー作用および抗炎症作用を有するものの副作用が強いという問題があり、また、インドメタシンなどは抗炎症作用のみを有するため抗アレルギー剤としては有用でなかった。
また、薬物の投与で一時的に症状が抑制されることがあっても、効果および副作用の面で、充分とはいえない実状にある。かかる現状において、各種アレルギー疾患の中でも、特に気管支ぜん息、アレルギー性鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎などに対して強い抗アレルギー効果を有し、しかも長時間の投与に耐え得る安全性の高い、かつ経口投与可能な新しい治療薬の開発が望まれている。
一方、ミカン科植物のCitrus属植物やFortunella属植物の果実は柑橘類果実と総称され、世界的に食用とされているものが数多くある。また、柑橘類果実は古来、薬用に供されるものも多く、『第十四改正日本薬局方』には陳皮[ミカン科
(Rutaceae)のウンシュウミカン(Citrus unshiu)あるいはCitrus reticulataの成熟した果皮]、枳実・枳殻[ミカン科(Rutaceae)のダイダイCitrus aurantium var.
daidai、Citrus aurantium又はナツミカンCitrus natsudaidaiの未熟果をそのまま或いはそれを半分に横切したもの]、橙皮[ミカン科(Rutaceae)のCitrus aurantium又はダイダイCitrus aurantium var. daidaiの成熟した果皮]が収載されている。
これら柑橘系生薬はいずれも特有の芳香と苦味を有し、中国では、陳皮および橙皮は芳香性苦味健胃薬として用いられ、枳実は堅く充実したうっ滞、うっ血による腫脹の改善を目的とした漢方方剤に配合される。
柑橘系生薬には、精油成分としてリモネン(limonene)、フラボノイド配糖体としてヘスペリジン(hesperidin)、ネオヘスペリジン(neohesperidin)、ナリンギン
(naringin)、アルカロイドとしてシネフリン(synephrine)などが含まれている。
ミカン類生薬(陳皮、橘皮、枳実、橙皮)には、消化器系に対する作用や抗アレルギー作用などが証明されている。抗アレルギー作用に関しては、陳皮水製エキスの経口投与によりラット受身皮膚アナフィラキシー反応は抑制される。ウンシュウミカン果実についてもマスト細胞からのcompound 48/80によるヒスタミン遊離抑制作用を指標に、抗アレルギー作用を検討され、成熟したものよりも未成熟なものにより強い作用が認められている。たとえば、特許文献1参照。また、ヘスペリジンが主要成分と考えられている。たとえば、特許文献2参照。また、フラボノイド成分のノビレチン、タンゲリチン、3−メトキシノビレチンにもラット腹腔マスト細胞からのヒスタミン遊離抑制作用が認められている。また、枳実、枳殻の水エキスや50%エタノールエキスにはラット受身皮膚アナフィラキシー反応やマウス塩化ピクリル誘発接触性皮膚炎を抑制する作用が報告されている。
特開昭63−170323 特開平4−295428
特許文献1記載の技術は、有効成分として柑橘類の未成熟な果実の水溶性エキスを含有してなる抗アレルギー剤を提供するものである。特許文献2記載の技術はヘスペリジンを有効成分としてなる抗アレルギー剤を提供するものである。しかし、ヘスペリジンは極めて水に難溶性故、柑橘類の未成熟な果実を水で抽出した抗アレルギー剤に抗アレルギー効果は期待できない。したがって、エキス中に多量のヘスペリジンを含有してなる抗アレルギー剤が求められている。
本発明の目的は、抗アレルギー効果に優れ、気管支ぜん息、アレルギー性鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患の予防・改善・治療に有効でかつ安全な抗アレルギー剤を提供することにある。
かかる事情により、本発明者らは鋭意研究を行った結果、ヘスペリジンを含有する未成熟な柑橘系果実のエタノール抽出エキスあるいは乾燥粉末がジニトロフルオロベンゼン誘発3相性皮膚反応試験において極めて強い抗アレルギー作用を示すことを見出した。
本発明は、和歌山県有田郡産であって、5月20日頃に着果した後2カ月ないし3カ月を経過した横径が2.0cm以上、4.5cm以下の未成熟なウンシュウミカンの果実を採取、細切後、凍結乾燥し、粉砕後、10倍量のエタノール水溶液(エタノール濃度60%)で2時間、2回熱時抽出し、抽出液を熱時ろ過し、ろ液を減圧下に凝縮することにより得られたエキスを含有する抗アレルギー剤である。
本発明のヘスペリジンを含有する未成熟な柑橘系果実とは、一般に柑橘系果実の着果後の生長過程において、果皮が黄変する以前の未成熟段階の果実を意味するものである。たとえば、実施例で実験材料に供した和歌山有田郡金屋町産のウンシュウミカンにおいては、5月20日頃に着果し、その後2ヶ月ないし3ヶ月を経過したウンシュウミカンにおいては、着果後2カ月ないし3カ月を経過した横径が約2.0cm以上、約4.5cm以下の未成熟な果実がこれに相当する。
本発明のヘスペリジン含有未成熟柑橘系果実のエキスは、次に述べる抽出方法によって得られる。即ち、果実を細切後、凍結乾燥し、粉砕後、10倍量のエタノール水溶液(エタノール濃度60%)で抽出、ろ過後、そのろ液を減圧下でエタノールを留去後、抽出エキスを得る
このようにして、得られるエキスは、そのままあるいは必要に応じて他の公知の添加剤、たとえば、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤などを混合して常法により、顆粒剤、散剤、カプセル剤、錠剤、ドライシロップ剤、液剤などの経口剤とすることができる。
本発明の抗アレルギー剤の有効成分であるヘスペリジン含有未成熟柑橘系果実のエキスは、1日0.1g〜20g用いる。特に1日0.5gから5g用いることが好ましい。
本発明に従えば、未成熟な柑橘類果実をエタノール濃度が60%のエタノール水溶液で抽出する。エタノール濃度が60%未満の場合と比較してエタノール濃度が60%であると抽出されるエキス中に急激にヘスペリジン含有量が増加する。したがって、抗アレルギー効果に優れた抗アレルギー剤を提供することができる。
本発明に従えば、ヘスペリジンを含有する未成熟な柑橘類果実の乾燥粉末を有効成分として含有するので、抗アレルギー効果に優れた抗アレルギー剤を提供することができる。
発明に従えば、未成熟なウンシュウミカンにはヘスペリジンが多く含まれている。したがって、抗アレルギー効果に優れたヘスペリジンを多量に含有する抗アレルギー剤を提供することができる。
本発明に従えば、5月20日頃に着果した時点から2カ月ないし3カ月を経過した横径が2.0cm以上、4.5cm以下の未成熟なウンシュウミカンには多量のヘスペリジンが含まれている。したがって、抗アレルギー効果に優れたヘスペリジンを多量に含有する抗アレルギー剤を提供することができる。
本発明によれば、本発明の抗アレルギー剤の有効成分であるヘスペリジン含有未成熟柑橘系果実の60%のエタノール抽出エキスは、抗アレルギー作用を有し、3相性皮膚反応試験に惹起されるアレルギー性の炎症像を抑制するので、アトピー性皮膚炎、花粉症、気管支ぜん息などのアレルギー性疾患の改善、治療に有効である。
本発明によれば、未成熟なウンシュウミカンにはヘスペリジンが多く含まれている。したがって、抗アレルギー効果に優れたヘスペリジンを多量に含有する抗アレルギー剤を提供することができる。
本発明によれば、5月20日頃に着果した時点から2カ月ないし3カ月を経過した横径が2.0cm以上、4.5cm以下の未成熟なウンシュウミカンには多量のヘスペリジンが含まれている。したがって、抗アレルギー効果に優れたヘスペリジンを多量に含有する抗アレルギー剤を提供することができる。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
試験例1
ジニトロフルオロベンゼン(DNFB)誘発3相性皮膚反応に及ぼす未成熟なウンシュウミカン果実の影響
検体1;2003年、8月5日、和歌山県有田郡金屋町で栽培されている未成熟なウンシュウミカン果実を採取、細切後乾燥し、さらに粉砕、粉末とし、被検体に供した。
検体2;2003年、8月5日、和歌山県有田郡金屋町で栽培されている未成熟なウンシュウミカン果実を採取、細切後乾燥し、粉砕後、10倍量の水で2時間、2回熱時(約100℃)抽出した。抽出液を熱時ろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、凍結乾燥を施して得た乾燥水抽出エキス(収率;34.0%)を被検体に供した。
検体3;検体2の水を20%エタノールで熱時(約85℃)抽出した以外は同様にして得られたエキス(収率;36.0%)。
検体4;検体2の水を40%エタノールで熱時(約85℃)抽出した以外は同様にして得られたエキス(収率;38.0%)。
検体5;検体2の水を60%エタノールで熱時(約80℃)抽出した以外は同様にして得られたエキス(収率;39.7%)。
検体6;検体2の水をエタノールで熱時(約80℃)抽出した以外は同様にして得られたエキス(収率;34.9%)。
(試験方法)
1)ジニトロフェニル化卵白アルブミン(DNP−OVA)の調製;卵白アルブミン(ovalbumin、type V)およびKCOを各2gずつ100mlの水に溶解し、この溶液に2gのジニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(dinitrobenzenesulfonic acid
sodium salt)を加え、遮光下で37℃にて、24時間スターラーで攪拌し、得られた反応液を水で2日間透析後、その内液を凍結乾燥し、調製した。
2)DNFB誘発3相性皮膚反応試験;ICR系雌性マウスにゲル状の水酸化アルミニウム(aluminumhydroxide gel) 1mgとDNP−OVA 10μgを含む生理食塩液0.2mLを腹腔内投与し、能動的に感作する。その1週間後、0.1% DNFBエタノール溶液を両耳の表裏に10μlずつ塗布し、誘発24時間後に充分に腫脹しているマウス(浮腫率10%以上)を選別する。その後、選別したマウスに再度感作し、1週間後に反応を惹起する。耳介の厚さは反応惹起前および惹起後1、24時間および8日後に
dial thickness gaugeを用いて測定し、耳介浮腫率として算定する。反応を惹起した時点から1時間後の耳介浮腫率をIPR(Immediate Phase Response)浮腫率、24時間後の耳介浮腫率をLPR(Late Phase Response)浮腫率、8日後の耳介浮腫率をvLPR(very
Late Phase Response)浮腫率とする。なお、被検体は反応惹起1時間前および惹起2日後から8日後まで連日経口投与する。被検体および陽性対照薬は、0.2%CMC・Naに溶解あるいは懸濁し、ウンシュウミカン粉末は水に懸濁し、マウス体重10gあたり0.2mLの用量で経口投与した。
(結果)結果を表1に示す。
表1は、3相性皮膚反応に及ぼす未成熟ウンシュウミカン果実の影響を示す。
Figure 0004030495
マウスに3相性皮膚反応を惹起させたところ、IPRにおいては19.7±1.3%、LPRにおいては18.1±1.2%、vLPRにおいては19.7±0.9%の耳浮腫が観察された。検体1は200mg/kg用量の経口投与で、いずれの耳浮腫も有意に抑制した。未成熟なウンシュウミカン果実を水で抽出した検体2はいずれの耳浮腫に対しても有意な抑制作用が認められなかった。ウンシュウミカン果実を20%のエタノールで抽出した検体2においては、IPRとLPRの耳浮腫を有意に抑制したが、vLPRには無効であった。ウンシュウミカン果実を40%以上のエタノールで抽出すると、いずれの浮腫に対しても有意な抑制作用がみられる。その作用強度はエタノールの含量が高まるほど強まった。特に60%のエタノールで抽出した検体5では検体4に比べて急激に作用強度が強まった。
試験例2
ジニトロフルオロベンゼン(DNFB)誘発3相性皮膚反応に及ぼすヘスペリジンの影響
検体1;2003年、8月5日、和歌山県有田郡金屋町で栽培されている未成熟なウンシュウミカン果実を採取、その後細切、乾燥した。乾燥未成熟ウンシュウミカン果実から、松田ら[薬学雑誌、111、193−198(1991)]の方法でヘスペリジンを単離・同定し、被検体に供した。
(試験方法)
1)ジニトロフェニル化卵白アルブミン(DNP−OVA)の調製;卵白アルブミン(ovalbumin、type V)およびKCOを各2gずつ100mlの水に溶解し、この溶液に2gのジニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(dinitrobenzenesulfonic acid
sodium salt)を加え、遮光下で37℃にて、24時間スターラーで攪拌し、得られた反応液を水で2日間透析後、その内液を凍結乾燥し、調製した。
2)DNFB誘発3相性皮膚反応試験;ICR系雌性マウスにゲル状の水酸化アルミニウム(aluminumhydroxide gel) 1mgとDNP−OVA 10μgを含む生理食塩液0.2mLを腹腔内投与し、能動的に感作する。その1週間後、0.1%DNFBエタノール溶液を両耳の表裏に10μlずつ塗布し、誘発24時間後に充分に腫脹しているマウス(浮腫率10%以上)を選別する。その後、選別したマウスに再度感作し、1週間後に反応を惹起する。耳介の厚さは反応惹起前および惹起後1、24時間および8日後にdial thickness gaugeを用いて測定し、耳介浮腫率として算定する。なお、被検体は反応惹起1時間前および惹起2日後から8日後まで連日経口投与する。被検体および陽性対照薬は、0.2%CMC・Naに溶解あるいは懸濁し、ウンシュウミカン粉末は水に懸濁し、マウス体重10gあたり0.2mLの用量で経口投与した。
(結果)結果を表2に示す。
表2は、3相性皮膚反応に及ぼすヘスペリジンの影響を示す。
Figure 0004030495
ヘスペリジンは20mg/kgおよび100mg/kgの用量で、DNFBによって誘発される3相性皮膚反応による耳浮腫を有意に抑制する作用を示した。100mg/kg用量のヘスペリジンの作用強度はステロイド剤のプレゾニゾロン 10mg/kg用量の抑制作用とほぼ同程度であった。
試験例3
未成熟なウンシュウミカン果実エキスおよび乾燥果実中のヘスペリジン含量の測定
検体1;2003年、8月5日、和歌山県有田郡金屋町で栽培されている未成熟なウンシュウミカン果実を採取乾燥し、粉砕後、粉末とした。この粉末10gに100mLのメタノールを加え、2時間、2回熱時抽出した。抽出液を熱時ろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、凍結乾燥を施して得た乾燥メタノール抽出エキス(収率;41.0%)を被検体とした。
検体2;2003年、8月5日、和歌山県有田郡金屋町で栽培されている未成熟なウンシュウミカン果実を採取、細切後乾燥し、粉砕後、10倍量の水で2時間、2回熱時抽出した。抽出液を熱時ろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、凍結乾燥を施して得た乾燥水抽出エキス(収率;34.0%)を被検体に供した。
検体3;検体2の水を20%エタノールで抽出した以外は同様にして得られたエキス(収率;36.0%)。
検体4;検体2の水を40%エタノールで抽出した以外は同様にして得られたエキス(収率;38.0%)。
検体5;検体2の水を60%エタノールで抽出した以外は同様にして得られたエキス(収率;39.7%)。
検体6;検体2の水をエタノールで抽出した以外は同様にして得られたエキス(収率;34.9%)。
(試験方法)
各検体を500mg精秤した。100mLのメタノールで30分、3回還流抽出した(水浴80℃)。抽出液をろ紙ろ過し、そのろ液をエバポレーターで濃縮した。濃縮した抽出液をメタノールで50mLにメスアップ後、メタノールで10倍に希釈した。希釈液をウルトラフリーMC(0.22mm)(MILLIPORE)にてろ過した後、下記の方法でHPLC分析を行った。
[HPLC分析条件]
1)検量線の作成;ヘスペリジンの標準品はSIGMA社より購入し、再結晶したものを使用した。メタノールにて1mg/mLに調製後、25、50、100、250、500(mg/mL)に調製し、ウルトラフリーMC(0.22mm)(MILLIPORE)にてろ過したものを検量線作成用の溶液とした。これについて、下記の条件により、HPLC分析を行い、得られたヘスペリジンのピーク面積値から検量線を作成した。
2)HPLCの分析条件
装置 ;バイナリポンプ:G1312A(Agilent製)
デガッサー;G13779A DEGASSER(Agilent製)
検出器;UV−Vis検出器G1314A VWD(Agilent製)
カラム恒温槽;G1316A COLCOM(Agilent製)
オートサンプラー;G1313A ALS(Agilent製)
カラム;YMC−Pack Pro C18(250×4.6mm i.d.)(YMC製)
ガードカラム;C−KGC−324ASC−3(YMC製)
移動相;acetonitrile/10mM HPO(20:80(v/v))
流速;1.0mL/min
温度;37℃
検出波長;280nm
注入量;5mL
データ処理ソフト;Xcalibur(Thermo Finnigan製)ヘスペリジンのRetention Time;18.5−19.5min
(結果)結果を表3に示す。
表3は、未成熟なウンシュウミカン果実からのエキス収率とヘスペリジン含量を示す。
Figure 0004030495
未成熟なウンシュウミカン果実の乾燥粉末(検体1)をメタノールで抽出し、その含量
を測定した結果、12.1%であった。未成熟なウンシュウミカン果実を水で抽出したエキス(検体2)1g中には16.4mgのヘスペリジンが含まれ、エキス中の含量から求められる乾燥果実1g中のヘスペリジン含量(%)はわずか0.56%となり、乾燥果実に含まれるヘスペリジンの約1/20量しか抽出されていない。抽出溶媒を水からエタノールに変換すると、その濃度は増加するにつれて抽出されてくるヘスペリジン含量が増加する。エタノール濃度が40%以上であると、水に比べてヘスペリジンの量が明らかに増加している。さらに、エタノール濃度40%(検体4)と比較してエタノール濃度60%(検体5)では急激にヘスペリジン含量が増加している。100%エタノールで抽出すると、果実に含まれているヘスペリジンの約1/6量が抽出された(検体6)。検体1〜4,6は比較例であり、検体5は本発明に従う実施例である。

Claims (1)

  1. 和歌山県有田郡産であって、5月20日頃に着果した後2カ月ないし3カ月を経過した横径が2.0cm以上、4.5cm以下の未成熟なウンシュウミカンの果実を採取、細切後、凍結乾燥し、粉砕後、10倍量のエタノール水溶液(エタノール濃度60%)で2時間、2回熱時抽出し、抽出液を熱時ろ過し、ろ液を減圧下に凝縮することにより得られたエキスを含有する抗アレルギー剤。
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