JP4029215B2 - 位相調整回路およびこれを備えた発振器 - Google Patents

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Description

この発明は、伝送する信号の位相を調整する位相調整回路、およびこれを発振ループ回路内に備えた発振器に関するものである。
共振素子としてSAW共振子を用いたSAW発振器においては、発振周波数安定化のためインダクタを含む位相調整回路をSAW共振子に直列接続した構成が通常用いられている。このような位相調整回路の定数は、予め設定された発振周波数に基づき、SAW共振子等の電気特性を考慮して決定されている。
しかしながら、SAW共振子等の素子は全てが同じ特性を示すのではなく、略同じ特性ではあるが設定されたバラツキの範囲で異なる特性を示す。このため、このようなSAW共振子を用いて発振器を形成した場合、用いるSAW共振子により発振周波数がばらついてしまうという問題が生じる。
このような問題を解決するSAW発振器として、図6に示すように発振ループ内で共振素子に直列接続される位相調整回路のインダクタのインダクタンス値を変更可能なものが考案されている(例えば、特許文献1参照)。
図6は従来例(特許文献1に記載)の位相調整回路の概略構成を示す斜視図である。
図6に示すように、位相制御回路100は、ベース基板10の表面に形成された線路電極11を所定点で分離して、それぞれ線路電極11に垂直な方向に屈曲させて、平行な1組の先端開放線路12a,12bを形成した形状を為している。また、位相制御回路100は、これら先端開放線路12a,12bの所定位置を0Ω抵抗器13で導通させており、線路の屈曲点から先端開放線路12a、0Ω抵抗器13、先端開放線路12bからなる部分でインダクタを形成している。そして、この0Ω抵抗器13の実装位置を変化させることにより、そのインダクタンス値を変化させている。
特開平2−306705号公報
ところが、図6に示すような位相調整回路では、先端開放線路12a,12bの途中点を0Ω抵抗器13で導通させるため、0Ω抵抗器13と先端部との間の先端開放線路12a,12bがオープンスタブとして機能し、SAW発振器の発振特性に悪影響を与える。これにより、予め設定した通りの発振周波数の信号を得ることが難しくなってしまう。さらに、0Ω抵抗器13との接続点と先端部との間の長さは、0Ω抵抗器13の実装により調整を行うまでは分からず、実装位置により回路にどのような影響が発生するかを事前に予測することができない。
また、インダクタが平行2線路のみで形成されるため、インダクタンス値の可変範囲が狭くなってしまう。さらに、実装基板上の占有面積が大きくなるので、発振器を小型化する場合に弊害となる。
この発明の目的は、インダクタのインダクタンス値を変更しても発振回路に悪影響を与えず、小型に形成することができる位相調整回路を構成すること、およびこの位相調整回路を用いて発振周波数の安定した発振器を構成することにある。
この発明は、インダクタを含み、該インダクタのインダクタンスにより信号の位相を調整する位相調整回路において、インダクタを、少なくとも3本の平行線路部と該少なくとも3本の平行線路部の端部を順次接続する複数の接続部とからなり平行線路部の長さをそれぞれに異ならせたミアンダ形状に形成し、インダクタの少なくとも3本の平行線路部の内の奇数本の平行線路部を挟む両側の平行線路部同士を、平行線路部の配列方向で導通する導通用素子を備えたことを特徴としている。
この構成では、インダクタの導通用素子で導通された部分では、信号はこの導通用素子を伝送するので実質的にインダクタの線路長が短くなり、インダクタンス値が小さくなる。すなわち、導通用素子を接続する場合と接続しない場合とでインダクタンス値が異なる。また、平行線路部の長さがそれぞれ異なることにより、平行線路の配列方向(平行線路の延びる方向(長さ方向)に垂直な方向)での導通用素子の実装位置を変更することで、インダクタの実質的線路長が変化する。これにより、導通用素子の実装位置に応じてインダクタンス値が変化し、位相調整量(位相遅延量)が変化する。
また、この発明の位相調整回路は、インダクタの平行線路部の延びる方向の長さを平行線路部の配列方向に沿って順に短くすることを特徴としている。
この構成では、インダクタの平行線路部の長さが一定方向(平行線路部の配列方向)に沿って徐々に長くなるまたは短くなるので、導通用素子の実装位置を前記一定方向に沿って変更することで、インダクタンス値が徐々に小さくまたは大きくなる。
また、この発明の発振器は、前述の位相調整回路を備え、位相調整回路を発振ループ内で共振素子に直列接続したことを特徴としている。
この構成では、共振素子の特性に応じて、位相調整回路のインダクタのインダクタンス値が調整されることで発振周波数に対する適切なインダクタンス値が設定されるので、共振素子と位相調整回路とを含む発振器の発振周波数が安定化される。
また、この発明の発振器は、共振素子をSAW共振子とすることを特徴としている。
この構成では、SAW共振子の特性に応じて、位相調整回路のインダクタのインダクタンス値が調整されることで発振周波数に対する適切なインダクタンス値が設定されるので、SAW共振子と位相調整回路とを含む発振器の発振周波数が安定化される。
この発明によれば、ミアンダ形状のインダクタを構成する平行線路部を導通用素子で導通することで、インダクタのインダクタンス値が変化するので、位相調整回路の位相調整量を容易に変化させることができる。また、導通用素子により導通された間のインダクタの線路部は伝送信号に対して機能しないので、位相調整に応じた発振器への悪影響の発生を防止できる。これにより、所望の位相調整量に設定でき、発振器に悪影響を与えない位相調整回路を構成することができる。さらに、この位相調整回路を用いることで、所望の発振周波数で安定して発振する発振器を構成することができる。
さらに、平行線路部に導通用素子を実装することで、導通用素子は、ミアンダ形状のインダクタの形成領域内に存在するので、実装基板に対する占有面積が大きくならず、位相調整回路およびこれを備えた発振器を小型化することができる。
また、この発明によれば、ミアンダ形状のインダクタの平行線路部が一定方向に沿って徐々に変化することで、導通用素子の実装位置をこの方向に沿って変化させれば徐々にインダクタンス値すなわち位相調整量を変化させることができる。これにより、所望の位相調整量を容易に設定できる位相調整回路を構成することができ、ひいては、所望の発振周波数で安定して発振する発振器を容易に構成することができる。
本発明の実施形態に係る位相調整回路およびこれを備えた発振器について図を参照して説明する。なお、本実施形態では、発振器として周波数可変SAW発振器を例に説明する。
図1は本実施形態に係る周波数可変SAW発振器の等価回路図である。
図1に示すように、SAW共振子SAWRの一方端は発振周波数付近の周波数で負性抵抗を示すNPN型トランジスタ(以下、単にトランジスタと称す)Trのベースに接続され、このトランジスタTrのエミッタはコンデンサC3 を介して出力端子RFoutに接続されている。また、トランジスタTrのエミッタは抵抗器R3 とコンデンサC2 とをそれぞれ介して接地されており、トランジスタTrのエミッタとベースとの間にはコンデンサC1 が接続されている。トランジスタTrのベースは抵抗器R1 を介して駆動電圧信号入力端子Vccに接続されるととも、抵抗器R2 を介して接地されている。トランジスタTrのコレクタは駆動電圧信号入力端子Vccに接続されており、この駆動電圧信号入力端子VccはコンデンサC4 により高周波的に接地されている。
一方、SAW共振子SAWRの他方の端子は位相調整回路1のインダクタLに接続されている。インダクタLはバラクタダイオードVDのカソードに接続され、バラクタダイオードVDのアノードは接地されている。また、インダクタLとバラクタダイオードVDとの接続点はコンデンサC0 を介して接地されるとともに、抵抗器R0 を介して制御電圧信号入力端子Vcontに接続されている。
このような構成とすることで、負性抵抗トランジスタTrを用い、制御電圧信号に応じて発振周波数が変化する周波数可変コルピッツ型発振器が構成される。なお、これらの構成素子および端子は、ベース基板に実装されるかまたは電極形成されている。
このようなコルピッツ型発振器では、発振周波数が負性抵抗トランジスタTrを含む発振ループに接続される素子の定数により設定され、本実施形態に示すSAW発振器では、バラクタダイオードVD、位相調整回路1のインダクタL、およびSAW共振子SAWRの直列回路において、バラクタダイオードVDに印加する電圧、すなわち制御電圧信号を変化させてバラクタダイオードVDのキャパシタンスを調整することにより設定される。この際、位相調整回路1のインダクタLをSAW共振子SAWRに直列接続させることで、発振周波数が調整されるとともに、発振周波数の可変範囲が調整される。また、このインダクタLを用いることで、位相が調整されて発振周波数のバラツキが抑制される。
次に、前述の位相調整回路1の構造について図2、図3を参照して説明する。
図2は図1に示したSAW発振器に用いる本実施形態の位相調整回路1の概略構成を示す斜視図である。
図3(a)は図2に示した位相調整回路1の平面図である。また、図3(b)〜(d)は位相調整回路1の他の構成を示す平面図である。
図2および図3(a)に示すように、位相調整回路1は、ベース基板10の表面にミアンダ状に形成された回路電極からなるインダクタと、このインダクタの回路電極に実装された0Ω抵抗器4とから構成される。そして、この位相調整回路1の両端の電極は記載を省略したSAW共振子SAWRとバラクタダイオードVDとにそれぞれ接続されている。ここで、0Ω抵抗器4が本発明の「導通用素子」に相当する。
ミアンダ形状のインダクタはほぼ等間隔で配列形成された5本の平行線路部2a〜2eと、平行線路部2a,2b間を接続する接続部3a、平行線路部2b,2c間を接続する接続部3b、平行線路部2c,2d間を接続する接続部3c、平行線路部2d,2e間を接続する接続部3dとからなり、バラクタダイオードVD側の端部から順に平行線路部2a、接続部3a、平行線路部2b、接続部3b、平行線路部2c、接続部3c、平行線路部2d、接続部3d、平行線路部2eで、SAW共振子SAWR側の端部に接続する構造を為している。また、各平行線路部2a〜2eは、その延びる方向(配列方向に垂直な方向)の長さが配列方向に沿って順に短くなるように形成されている。なお、平行線路部2eは平行線路部2dより長くみえるが、それは引き出し線路が平行線路部2eに連続して形成されているためであり、順に短くなるという表現に矛盾するものではない。
0Ω抵抗器4は端子間方向(長手方向)がインダクタの平行線路部の配列方向に略平行となるよう配置され、0Ω抵抗器4の両端子は、1本の平行線路部2bを跨いでそれぞれ平行線路部2aと平行線路部2cとに実装されている。このような構成とすることで、インダクタの平行線路部2a,2cの一部と、平行線路部2b、接続部3a,3bの全部がインダクタの構成要素として実質的に機能せず、0Ω抵抗器4を実装しない状態(図3(c)に示す状態)よりも線路長が短くなり、インダクタンス値が小さくなる。この際、0Ω抵抗器4により短絡された部分の線路、すなわち、平行線路部2a,2cの一部と、平行線路部2b、接続部3a,3bの全部とはオープンスタブとしては機能しないので、伝送信号に対してほとんど作用を及ぼさず、SAW発振器に悪影響を与えない。
次に、図3(b)に示す状態について説明する。
図3(b)に示す状態では、0Ω抵抗器4は平行線路部2dを跨いで平行線路部2c,2eに実装されている。この状態では、インダクタの平行線路部2c,2eの一部と、平行線路部2d、接続部3c,3dの全部がインダクタの構成要素として実質的に機能せず、0Ω抵抗器4を実装しない状態(図3(c)に示す状態)よりも線路長が短くなり、インダクタンス値が小さくなる。さらには、平行線路部2dは平行線路部2bよりも短く、平行線路部2c,2eは平行線路部2a,2cと比較してそれぞれ短いので、0Ω抵抗器4により短絡できる線路長が図3(a)の状態に対して図3(b)に示す状態の方が短くなる。換言すれば、図3(a)の状態に対して図3(b)に示す状態の方がインダクタの線路長が長くなる。これにより、同じように1本の平行線路部を跨いで0Ω抵抗器4を実装しているにもかかわらず、図3(b)に示す状態のインダクタンス値は、図3(a)に示す状態のインダクタンス値よりも大きくなる。
次に、図3(d)に示す状態について説明する。
図3(d)に示す状態では、0Ω抵抗器4aは平行線路部2bを跨いで平行線路部2a,2cに実装されており、0Ω抵抗器4bは平行線路部2dを跨いで平行線路部2c,2eに実装されている。この状態では、インダクタの平行線路部2a,2c,2eの一部と、平行線路部2b,2d、接続部3a〜3dの全部とがインダクタの構成要素として実質的に機能せず、0Ω抵抗器4a,4bを実装しない状態(図3(c)に示す状態)よりも線路長が短くなり、インダクタンス値が小さくなる。この状態では、位相調整回路1のインダクタは平行線路部2a,2eの一部と平行線路部2cの0Ω抵抗器4a,4b間のみで形成されるので、図3(d)に示す状態のインダクタンス値は、図3(a)、(b)に示す状態のインダクタンス値よりもさらに小さくなる。
ここで、0Ω抵抗器を実装した状態および実装しない状態でのインダクタンス値についてのシミュレーション結果について説明する。
図4(a)はシミュレーション条件を示す寸法図であり、(b)はこのシミュレーションにより得られるインダクタンス値の周波数特性を示す図である。
このシミュレーションは、図4(a)に示す平面図の寸法で形成されたベース基板を用いて、0Ω抵抗器を実装した状態と実装していない状態とについて行った。
具体的には、シミュレーションに用いたベース基板の基板材質はFR4であり、外形寸法は6.0mm×2.5mmであり、基板厚みは1.0mmである。インダクタを形成する電極パターンの幅は0.2mmであり、電極パターンの厚みは0.05mmである。また、Port1に接続する平行線路部2aの線路長は2.0mmであり、接地電位GNDに接続する平行線路部2eの線路長は1.5mmであり、Port1に接続する側から順に各平行線路部2b、2c、2dの線路長は、1.5mm、1.0mm、0.5mmである。さらに、平行線路部2a〜2eの線路間幅は0.2mmである。そして、0Ω抵抗器が、(1)使用されていない場合と、(2)平行線路部2c,2eに接続する場合と、(3)平行線路部2a,2cに接続する場合とについて、シミュレーションを行った。
また、シミュレーションは前記条件下で、3次元電磁界シミュレータを用いて100MHzから1GHzまで100MHz毎に各パターンのSパラメータ(反射係数)を演算し、インピーダンス(Zパラメータ)に変換した後、インダクタンス値を算出した。このシミュレーション結果を表1〜表3に示し、表1が前記(1)の状態を、表2が前記(2)の状態を、表3が前記(3)の状態を示す。また、これらから得られたインダクタンス値の周波数特性を図4(b)に示す。
Figure 0004029215
Figure 0004029215
Figure 0004029215
表1〜表3および図4(b)に示すように、0Ω抵抗器を実装することにより位相調整回路のインダクタのインダクタンス値が変化する。具体的には、(1)の状態ではインダクタンス値が約0.196nHであるのに対し、(2)の状態ではインダクタンス値が約0.152nHとなり、(3)の状態ではインダクタンス値が約0.139nHとなる。すなわち、10%〜20%程度インダクタンス値を変化させることができる。
このように0Ω抵抗器を実装したり、実装する平行線路部を変更することにより、位相調整回路1のインダクタ(図1のインダクタL)のインダクタンス値を変更することができる。例えば、図3(a)〜(d)の場合であれば、図3(c)、図3(b)、図3(a)、図3(d)の順にインダクタンス値が小さくなる。これにより、位相調整回路1のインダクタンス値が変化し、位相遅延量を調整することができる。すなわち、SAW共振子SAWRの電気特性に応じて位相遅延量を調整し、SAW発振器を安定して発振させることができる。
なお、0Ω抵抗器は、ベース基板10に形成されたインダクタに対して、SAW共振子SAWRの特性に応じて予め計算したインダクタンス値になるように実装してもよく、SAW発振器として完成した時点で、発振器の発振周波数および周波数可変範囲を観測しながら実装してもよい。これにより、所望の発振特性(発振周波数および周波数可変範囲等)となるSAW発振器を容易に調整することができる。
また、0Ω抵抗器は、実装される平行線路部が同じで有れば、その実装位置が平行線路部の伸びる方向に関してはどの位置であってもよい。これは、1本の平行線路部を跨いで0Ω抵抗器を実装して線路長を短絡させることで、実装位置に関係なく短絡される線路長が殆ど変化しないからである。このため、0Ω抵抗器の実装位置が厳しく制限されず、容易に0Ω抵抗器を実装することができる。これにより、容易に位相調整回路のインダクタのインダクタンス値を調整することができ、ひいてはSAW発振器の発振特性を容易に調整することができる。
また、0Ω抵抗器をミアンダ形状のインダクタ上に実装することで、位相調整回路の占有面積が拡大されない。これにより、小型の位相調整回路およびSAW発振器を構成することができる。
ところで、前述の説明では、位相調整回路のインダクタの線路長を0Ω抵抗器を実装することにより変化させたが、インダクタンス値の小さいチップインダクタや、キャパシタンス値の大きいチップコンデンサのような信号に対するインピーダンスの小さい部品(素子)を用いてもよい。
さらに、前述の説明では、平行線路部が5本のインダクタを例に説明したが、少なくとも3本の平行線路部が備えられていればよい。例えば、図5に示すように平行線路部が4本であるインダクタでもよく、少なくとも3本の平行線路部を備えるインダクタであれば、前述の構成を適用することができる。
図5は平行線路部が4本のインダクタを備える位相調整回路1’の平面図であり、(a)は平面線路部2a,2cに0Ω抵抗器4が実装された状態、(b)は平行線路部2b,2dに0Ω抵抗器4が実装された状態、(c)は0Ω抵抗器が実装されていない状態を示す。このような場合では、図5(c)、図5(b)、図5(a)の順にインダクタの線路長が短くなり、インダクタンス値が小さくなる。
なお、上記の各実施形態においては、0Ω抵抗器が1本の平行線路部を跨ぐ構成について示したが、0Ω抵抗器で跨ぐ平行線路部の本数は1本に限られるものではなく、奇数本であれば1本の場合と同様の作用効果を奏するものである。
また、前述の説明では、バラクタダイオードVD側からSAW共振子SAWR側にかけて平行線路部の長さを短くしたが、逆にバラクタダイオードVD側からSAW共振子SAWR側にかけて平行線路部の長さを長くしてもよい。
また、前述の説明では、1ポート入力のSAW共振子を用いたSAW発振器について説明したが、2ポート入力の遅延線型SAW共振子を用いたSAW発振器についても、前述の位相調整回路の構成を適用することができ、前述と同様の効果を奏することができる。
本発明の実施形態に係るSAW発振器の等価回路図 図1に示したSAW発振器に用いる位相調整回路の概略構成を示す斜視図 本発明の位相調整回路の平面図 シミュレーション条件を示す寸法図、およびインダクタンス値の周波数特性(シミュレーション結果)を示す図 平行線路部が4本のインダクタを備える位相調整回路の平面図 従来例(特許文献1に記載)の位相調整回路の概略構成を示す斜視図
符号の説明
1,1’,100−位相調整回路
2a〜2e−インダクタの平行線路部
3a〜3d−インダクタの接続部
4,4a,4b,13−0Ω抵抗器
10−ベース基板
11−線路電極
12a,12b−先端開放線路

Claims (4)

  1. インダクタを含み、該インダクタのインダクタンスにより信号の位相を調整する位相調整回路において、
    前記インダクタは、少なくとも3本の平行線路部と該少なくとも3本の平行線路部の端部を順次接続する複数の接続部とからなり前記平行線路部の長さがそれぞれに異なるミアンダ形状に形成され、
    前記インダクタの少なくとも3本の平行線路部の内、奇数本の平行線路部を挟む両側の平行線路部同士を、該平行線路部の配列方向で導通する導通用素子を備えたことを特徴とする位相調整回路。
  2. 前記インダクタの少なくとも3本の平行線路部は、延びる方向の長さが前記平行線路部の配列方向に沿って順に短くなる請求項1に記載の位相調整回路。
  3. 請求項1または請求項2に記載の位相調整回路を備え、
    該位相調整回路を発振ループ内で共振素子に直列接続したことを特徴とする発振器。
  4. 前記共振素子がSAW共振子である請求項3に記載の発振器。
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