JP4028214B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関し、より詳しくは、通常遊技と比較して遊技者に有利な特別遊技を行うことができる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の遊技機としてパチンコ機が知られている。従来のパチンコ機は、始動入賞口へ打球が入賞すると、図柄表示装置において複数の特別図柄を変動表示させる。そして、図柄表示装置に停止表示される特別図柄の組み合わせが所定の賞態様を構成した場合に、通常遊技と比較して有利な特別遊技を行わせるようになっている。
【0003】
図柄表示装置に表示される特別図柄は、例えば左右に並んだ3群に区分されており、各図柄群毎に複数の数字が変動表示される。そして、左図柄群(第1停止図柄)、右図柄群(第2停止図柄)、中図柄群(第3停止図柄)の順に数字の変動表示が停止し、各群に停止表示された数字の組み合わせが、「7」「7」「7」等のように同一の組み合わせとなった場合に特別遊技を行うことができる。
【0004】
このようなパチンコ機では、第1停止図柄および第2停止図柄が同一の数字となった場合に、いわゆるリーチ状態が発生する。すなわち、第1停止図柄および第2停止図柄が同一の数字となったリーチ状態から、さらに第3停止図柄も同一の数字であれば「大当たり」となって特別遊技を行うことができる。このため、リーチ状態は、特別遊技へ移行することへの期待感が増加し、遊技の面白さが高められる場面となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のパチンコでは、第1停止図柄および第2停止図柄が確定した際にリーチ状態が発生していなければ、特別遊技へ移行することができないため、第3停止図柄の確定を待たずして遊技者の期待感が消失してしまい、遊技全体を通じて遊技の面白さを十分に楽しむことができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、遊技の全過程において遊技の面白さを十分に楽しむことができる遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る遊技機は、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を備えている。
【0008】
すなわち、本発明に係る遊技機は、所定の開始条件が成立すると複数の図柄群毎に複数の特別図柄を変動表示させ、所定時間経過後に前記複数の図柄群毎に前記特別図柄を停止表示するための、表面に前記複数の特別図柄が表示された透光性を有する複数の回転リールからなる図柄表示手段と、
前記複数の回転リールの内部に設けられ、全ての停止図柄の各々を透過照明するための複数のバックランプと、
前記図柄表示手段に停止表示された特別図柄の組み合せが当たりの組み合わせであるか否かの第1の判定を行うための第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により前記当たりの組み合わせであると判定された場合に、通常遊技と比較して遊技者にとって有利な特別遊技へ移行させる特別遊技移行手段と、
前記図柄表示手段において前記当たりの組み合わせではない組み合わせで前記複数の特別図柄が停止表示された場合に、前記第1の判定とは異なる基準を用いて、前記停止表示された特別図柄の表示態様が前記当たりの組み合わせと同等の価値を有する裏当たりであるか否かの第2の判定を行うための第2の判定手段と、
前記第2の判定手段による判定結果を、前記複数のバックランプの発光態様で報知する判定結果報知手段と、を備え、
前記特別遊技移行手段は、前記第2の判定手段により前記裏当たりであると判定された場合においても、前記特別遊技へ移行させ
前記判定結果報知手段は、前記複数のバックランプを所定の順序で順次点灯させ、前記第2の判定手段は、前記バックランプの点灯が所定の特別図柄の位置にまで到達した場合に、前記裏当たりであると判定することを特徴とするものである。
【0010】
また、前記所定の特別図柄とは、有効ライン上において同一の図柄の組み合わせとなることで前記特別遊技へ移行させることとなる大当たり図柄であり、
前記バックランプの点灯が前記大当たり図柄の位置にまで到達して、前記第2の判定手段により前記裏当たりであると判定された場合に、前記複数の回転リールを再変動させて当たりの組み合わせを停止表示する再変動制御手段を備え、
前記再変動制御手段は、前記バックランプの点灯が到達した位置の前記大当たり図柄による前記当たりの組み合わせを停止表示することが可能である。
【0011】
また、前記複数の回転リールを所定の順序で停止制御する停止制御手段を備え、
前記第2の判定手段は、前記図柄表示手段において、前記停止制御手段により制御され、有効ライン上に最終停止図柄を除く停止図柄が同一となったリーチ状態とはならない非リーチ状態を経て、かつ前記最終停止図柄が停止した時に前記有効ライン上に同一図柄が停止した場合に、判定を行うことが可能である。
【0012】
また、前記複数の回転リールを所定の順序で停止制御する停止制御手段を備え、
前記第2の判定手段は、前記図柄表示手段において、前記停止制御手段により制御され、有効ライン上に最終停止図柄を除く停止図柄が同一となったリーチ状態とはならない非リーチ状態を経て、かつ前記最終停止図柄が停止した時に前記有効ライン上に停止した図柄が互いに異なる場合に、判定を行うことが可能である。
【0016】
なお、「当たり」および「裏当たり」は、遊技機を制御するための制御装置において乱数を用いた抽選を行った結果、特別遊技への移行を許可した場合に発生するもので、特別図柄を用いて特別遊技への移行許可を表現した場合が「当たり」となり、これ以外の方法を用いて特別遊技への移行許可を表現した場合が「裏当たり」となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明に係る遊技機の一実施形態を説明する。なお、以下の説明では、代表的な遊技機としてパチンコ機を例にとって説明を行う。
図1は、本発明の一実施形態に係るパチンコ機に使用する遊技盤1の正面図である。
【0018】
本発明の一実施形態に係るパチンコ機は、発射装置(図示せず)により遊技球を発射して遊技を行うための遊技盤1を備えている。この遊技盤1の表面には、図1に示すように、一対のガイドレール2で囲まれた略円形の遊技部3を備えており、遊技部3内には、複数の障害釘や風車等の障害部材4を配設するとともに、複数の特別図柄を変動表示するための3個の回転リール5a〜cと、複数の普通図柄を変動表示するための普通図柄表示装置6と、複数の入賞口と、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技部3内から排出するためのアウト口7等を備えている。
【0019】
<入賞口>
上記入賞口は、その機能によって複数種類に分かれており、遊技球が入賞したことを条件として所定数の賞球を排出するための一般入賞口8と、遊技球が通過したことを条件として、普通図柄表示装置6における普通図柄の変動表示を開始させるための普通図柄始動口9と、遊技球を受け入れ易い状態と、遊技球を受け入れ難い状態との間で切換可能な変動部材(以下、普通電動役物10と称す)を有し、遊技球が入賞したことを条件として回転リール5a〜cにおける特別図柄の変動表示を開始させるための始動入賞口11と、遊技球を受け入れ易い状態と、遊技球を受け入れ難い状態との間で切換可能となっており、回転リール5a〜cにおける特別図柄の停止表示態様が所定の賞態様を構成した場合等に、所定時間および所定回数だけ遊技球を受け入れ易い状態に切り換えられる大入賞口12とからなる。
【0020】
<回転リール>
上記回転リール5a〜cは、図1に示すように、遊技部3のほぼ中央に横並びに3個設けられた表示窓13a〜cにそれぞれ臨むようにして、パチンコ機の内部に回転可能に支持されている。各回転リール5a〜cは、それぞれステッピングモータ14(図2参照)の駆動により回転する。
【0021】
また、各回転リール5a〜cの表面には透光性を有するリールテープが貼り付けられており、リールテープには複数の特別図柄が描かれている。この特別図柄は、例えば、「竜」、「1」〜「7」の数字からなり、さらに「竜」および「7」には、それぞれ赤色、緑色、青色の3種類がある。各表示窓13a〜cには、図4に示すように、これらの特別図柄が縦並びに3個停止表示される。図4に示す例では、左側の回転リール5aにおいて上から順に「2」(15a)、「青竜」(15b)、「1」(15c)が停止表示され、中央の回転リール5bにおいて上から順に「赤7」(15d)、「緑竜」(15e)、「青7」(15f)が停止表示され、右側の回転リール5cにおいて上から順に「3」(15g)、「赤竜」(15h)、「2」(15i)が停止表示されている。本実施形態では、これらの特別図柄のうち「竜」および「7」が当たり図柄となっており、「1」〜「6」がハズレ図柄となっている。
【0022】
遊技盤1の左側に配設された表示窓13a〜cの左側方には、図1に示すように、始動入賞の保留球記憶を表示するための4個の保留球記憶表示ランプ16a〜dが設けられている。各表示窓13a〜c内には、それぞれ特別図柄が縦並びに3個ずつ停止表示され、3個の表示窓13a〜cを合わせると特別図柄が3行3列に停止表示されることとなる。これらの特別図柄の組み合わせの中から、横3ラインおよびこれらのラインと交差する斜め2ラインの合計5ラインが有効ラインとなり、当該有効ライン上に停止表示された特別図柄の組み合わせに基づいて「大当たり」か否かが判定される。
【0023】
また、各回転リール5a〜cの内部には、図2、図3に示すように、リールテープに描かれた特別図柄を透過照明するためのバックランプ17が、縦並びに3箇所設けられている。各バックランプ17は、白色、赤色、白色、赤色、白色の発光ダイオード(以下、回転リール内ランプ18a〜eと称する)をこの順で横並びに配設したもので、各回転リール内ランプ18a〜eを適宜組み合わせて点灯することにより、赤色、白色、桃色の3色でバックランプ17を発光させることができる。
【0024】
各回転リール5a〜cは、始動入賞口11へ遊技球が入賞したことを条件として回転を開始し、所定時間経過後に、第1停止図柄(左図柄)、第2停止図柄(右図柄)、第3停止図柄(中図柄)の順に回転が停止して、表示窓13a〜c内に特別図柄が縦並びに3個停止表示される。
【0025】
ここで、有効ライン上に停止表示された特別図柄の組み合わせが「赤7」「赤7」「赤7」、「赤竜」「赤竜」「赤竜」等のように同一の図柄の組み合わせとなった場合を「大当たり」として、一般遊技と比較して遊技者に有利な特別遊技を行うことができる。
この特別遊技とは、例えば大入賞口12を、所定時間および所定回数だけ遊技球を受け入れ易い状態に切り換えて、一般遊技よりも多くの遊技球を入賞させることにより、多くの賞球を獲得することができるような遊技である。
【0026】
この回転リール5a〜cは、図柄表示装置として機能する部材で、図5に示すように、各回転リール5a〜cを内部から照明するための回転リール内ランプ18a〜eからなるバックランプ17と、各回転リール5a〜cおよび各回転リール5a〜cを駆動するためのステッピングモータ14とからなる図柄表示部19とに大別される。
【0027】
なお、本実施形態に係るパチンコ機では、上述した特別図柄の組み合わせが「大当たり」となった場合のほか、後に詳述するように、バックランプ17の点灯態様が所定の裏当たりとなった場合にも特別遊技へ移行することができる。この「裏当たり」とは、特別図柄の組み合わせが「大当たり」となった場合と同等の価値を有するもので、制御装置における抽選結果が特別遊技への移行を許可した場合に、特別図柄を用いて表現される「大当たり」が発生するか、あるいはバックランプ17の点灯態様を用いて表現される「裏当たり」が発生する。
【0028】
また、上述した回転リール5a〜cにより図柄表示装置を構成するのではなく、液晶表示装置等の画面において各回転リール5a〜cを画像として表示することにより図柄表示装置を構成してもよい。この場合、バックランプの点灯、点滅等は、液晶表示装置等の画面に画像として表示される。
【0029】
<普通図柄表示装置>
普通図柄表示装置6は、始動入賞口11の前面に設けられた7セグメント表示器からなり、普通図柄として、例えば「0」「1」「2」・・・「7」「8」「9」等の数字を変動表示する。この普通図柄表示装置6において停止表示された数字が「3」あるいは「7」となった場合を「当たり」として、普通電動役物10が所定時間だけ遊技球を受け入れ易い状態に変換される。
【0030】
<パチンコ機における遊技>
次に、上記パチンコ機における遊技を説明する。
上記パチンコ機では、発射装置(図示せず)により遊技部3内に発射された遊技球が、一般入賞口8等に入賞すると、所定数(例えば10個)の賞球を払い出す。
【0031】
また、普通図柄始動口9を遊技球が通過したことを条件として、普通図柄表示装置6における普通図柄の変動表示を開始させる。そして、乱数を用いた抽選により、普通図柄表示装置6における普通図柄の停止表示態様を決定し、この決定に基づいて普通図柄の変動表示を停止させる。
【0032】
ここで、普通図柄表示装置6における普通図柄の停止表示態様が、「当たり」となると、始動入賞口11に設けられた普通電動役物10を所定時間(例えば、0.3秒間)だけ遊技球を受け入れ易い状態に切り換える。
【0033】
また、始動入賞口11に遊技球が入賞したことを条件として、回転リール5a〜cを回転させて特別図柄の変動表示を開始させる。そして、乱数を用いた抽選により、回転リール5a〜cの停止位置を決定し、この決定に基づいて特別図柄の変動表示を停止させる。
【0034】
ここで、有効ライン上に停止表示された特別図柄の組み合わせが「大当たり」となると、大入賞口12を所定時間(例えば30秒)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球を受け入れるまで開放する。また、大入賞口12内には継続入賞口(図示せず)が設けられており、大入賞口12内に入賞した遊技球が継続入賞口にも入賞すると、上述した大入賞口12の開放動作が、所定回数(例えば16回)に達するまで繰り返される。
【0035】
また、有効ライン上に停止表示された特別図柄の組み合わせが「大当たり」とならない所定の組み合わせとなった場合には、後に詳述するようにバックランプ17を順次点灯させて、バックランプ17の点灯態様に基づいて「大当たり」の発生を演出するようになっている。
【0036】
<制御装置>
上述したパチンコ機を構成する各機器は、マイクロコンピュータ等を備えた制御装置50により制御されている。
図5に基づいて、この制御装置50の概略構成を説明する。
【0037】
パチンコ機を構成する各機器を制御するための制御装置50は、図5に示すように、大当たりの発生等に関する主たる制御を行うための主基板51と、この主基板51の制御に基づいて、図柄表示装置(回転リール5a〜c)における特別図柄の変動表示等の従たる制御を行うための図柄制御基板52により構成されている。また、主基板51から図柄制御基板52に対しては、一方向にのみ通信が可能となっている。
【0038】
<主基板>
主基板51は、主制御プログラムを記憶したROM53と、演算処理を行うためのCPU54と、一時記憶領域であるRAM55を備えており、ROM53に記憶された制御プログラムに従ってCPU54が動作することにより、遊技発射制御、賞球排出制御および音声制御等が行われる。なお、CPU54は、定期的に発生するリセット信号の入力に基づいて、制御プログラムの先頭から処理を実行する。
【0039】
また、主基板51には、始動入賞口11への入賞球を検出するための始動入賞球センサ56、一般入賞口8への入賞球を検出するための一般入賞球センサ57、大入賞口12への入賞球を検出するための大入賞球センサ58、大入賞口12内に設けたV入賞口(継続入賞口)への入賞球を検出するためのV入賞球センサ59、普通図柄始動口9を通過する遊技球を検出するための普通図柄始動センサ60が接続されており、これらのセンサからの球検出信号が入力される。
【0040】
パチンコ機の遊技において、普通図柄始動センサ60が普通図柄始動口9を通過した遊技球を検出すると、CPU54は当該検出信号に基づいて乱数を用いた抽選を行い、当該抽選結果に基づいて普通図柄表示装置6における普通図柄の停止表示態様を決定する。また、始動入賞球センサ56が入賞球を検出すると、CPU54は当該検出信号に基づいて乱数を用いた抽選を行い、当該抽選結果に基づいて特別図柄の停止表示態様を決定する。
【0041】
また、主基板51には、始動入賞口11に設けた普通電動役物10、および大入賞口12の駆動装置である大入賞装置61が接続されており、始動入賞口11に設けた普通電動役物10の開閉動作および大入賞口12の開閉動作が制御される。
【0042】
さらに、主基板51には、ランプ制御基板62、音声制御基板63、賞球制御基板64が接続されている。ランプ制御基板62は、装飾ランプ表示装置65を制御することにより装飾ランプを用いた演出を行う。また、音声制御基板63は、スピーカ等からなる音声出力装置66を制御することにより、効果音等を発生させる。また、賞球制御基板64は、払出装置67および球発射装置68を制御することにより、賞球排出動作および打球発射動作を行う。
【0043】
<図柄制御基板>
図柄制御基板52は、主基板51を構成する基板とは別個の基板により構成されており、主基板51から受信したコマンドに基づいて回転リール5a〜cを回転および停止させて特別図柄の変動表示を制御するとともに、バックランプ17の点灯・消灯を制御する。
【0044】
この図柄制御基板52は、主基板51から受信したコマンドの解釈を行うためのCPU71、一時記憶領域であるRAM72、所定時間ごとに割込をかけるためのCTC(Counter Timer Circuit)70、回転リール5a〜cの駆動プログラム等を記憶したROM69、バックランプ17との間のインターフェイスであるランプ制御インターフェイス74、回転リール5a〜cを回転駆動するためのステッピングモータ14との間のインターフェイスであるステッピングモータ制御インターフェイス75、図柄制御プログラムが異常な処理ルーチンに入ったときにCPU71を初期状態に戻すためのリセット命令を発生リセットIC73とを備えている。
【0045】
図柄制御基板52では、ROM69に記憶された制御プログラムに従ってCPU71等が動作することにより、回転リール5a〜cにおける特別図柄の変動表示およびバックランプ17の点灯・消灯動作が制御される。
【0046】
<パチンコ機における遊技制御>
次に、上述した制御装置によるパチンコ機の遊技制御を説明する。
図6〜11は、パチンコ機における遊技制御の手順を示すフローチャートである。
【0047】
<主基板における主な制御処理>
主基板51では、図6に示すようなメイン遊技制御処理(S1−1〜S1−3)を繰り返して行うとともに、割込許可フラグがセットされていることを条件として、定期的(例えば3ms毎)に、図7に示す割込処理(S2−1〜S2−11)を行う。
【0048】
<メイン遊技制御処理>
メイン遊技制御処理では、図6に示すように、電源が投入されると、CPUの動作をリセットして主基板51の初期設定処理(S1−1)を行う。続いて、割り込み許可フラグをセットし(S1−2)、回転リール5a〜cの回転を制御して特別図柄を変動表示させるための特別図柄変動処理(S1−3)を行うループに入る。
【0049】
<割込処理>
割込許可フラグがセットされている場合に行う定期的な割込処理は、図7に示すように、まず、各レジスタを待避させ(S2−1)、大当たりの判定や回転リール5a〜cの停止制御に用いる乱数の更新処理(S2−2)を行うとともに、タイマを更新するためのタイマ更新処理(S2−3)を行う。
【0050】
続いて、一般入賞球センサ57、始動入賞球センサ56、大入賞球センサ58、V入賞球センサ59および普通図柄始動センサ60等からの入力信号の有無を検出する各種入力信号処理(S2−4)を行なう。
【0051】
続いて、普通図柄の変動に関する普通図柄処理(S2−5)を行い、装飾ランプ表示装置65を制御するための装飾制御処理(S2−6)を行い、一般入賞口8、始動入賞口11および大入賞口12に遊技球が入賞した場合の賞球の払出処理(S2−7)を行う。
【0052】
続いて、エラーに対応するためのエラー処理(S2−8)を行い、図柄制御基板52に対してコマンドを送信するためのコマンド送信処理(S2−9)を行う。
【0053】
続いて、各レジスタを復帰させ(S2−10)、割込許可を行って(S2−11)、割り込み処理から復帰する。
【0054】
<特別図柄制御処理>
上述した特別図柄変動処理(S1−3)では、図8に示すように、始動入賞口11に遊技球が入賞して始動入賞球センサ56により検出されたか否かを判断し(S3−1)、始動入賞口11への入賞球がない場合には、デモ画面を表示するためのデモ制御処理(S3−2)を行う。
【0055】
一方、始動入賞口11へ遊技球が入賞した場合には、乱数を用いた抽選結果が大当たりの発生を許可しているか否かを判断し(S3−3)、大当たりの発生を許可している場合には、大当たり図柄を決定するとともに(S3−4)、当たり演出を決定する(S3−5)。
【0056】
また、乱数を用いた抽選結果が大当たりの発生を許可していない場合には、決定された演出がリーチ演出であるか否かを判断する(S3−6)。この判断の結果がリーチ演出であった場合には、リーチ有りハズレ停止図柄を選択して決定するとともに(S3−7)、リーチ演出を決定し(S3−8)、リーチ演出でなかった場合には、リーチ無しハズレ停止図柄を選択するとともに(S3−9)、ハズレ演出を決定する(S3−10)。
【0057】
続いて、決定した図柄に対応する変動コマンドを生成してRAM55に格納し(S3−11)、有効ライン上に停止表示された特別図柄の組み合わせが実際に大当たりとなったか否かを判断し(S3−12)、大当たりが発生している場合には、特別遊技を行わせるための特別遊技処理(S3−13)を行った後、特別図柄の変動処理を終了するための特別図柄変動処理終了処理(S3−14)を行い、処理を復帰する。
【0058】
なお、大当たりか否かを判定するステップ(S3−12)では、上述したように特別図柄の組み合わせが大当たりとなったか否かを判定する他に、バックランプ17の表示態様が裏当たりとなったか否かの判定も行う。
【0059】
一方、大当たりが発生していない場合には、特別遊技処理(S3−13)を行わずに、特別図柄変動処理終了処理(S3−14)を行い、処理を復帰する。
【0060】
<図柄制御基板における主な制御処理>
図柄制御基板52では、主基板51の制御の下に、回転リール5a〜cの回転・停止制御およびバックランプ17の点灯・消灯制御を行う。
【0061】
<メイン制御処理>
メイン制御処理では、図9に示すように、電源が投入されると、RAM等をクリアするための初期設定処理(S4−1)を行い、図柄制御基板52における処理のループに入る。
処理のループでは、主基板51からの受信コマンドを解析するための受信コマンド解析処理(S4−2)、回転リール5a〜cを用いた演出を管理するための演出管理処理(S4−3)を行い、演出等に用いる乱数を更新する(S4−4)。
【0062】
<内部タイマ割込処理>
メイン制御処理に対して、所定時間毎に内部タイマ割込処理が行われる。この内部タイマ割込処理では、図10に示すように、各種のデータを出力するためのデータ出力処理(S5−1)、入力ポートからコマンドを読み込むための入力ポート読込処理(S5−2)、回転リール5a〜cの回転・停止を制御するための特別図柄制御処理(S5−3)、バックランプ17の点灯・消灯を制御するためのランプ制御処理(S5−4)を順次行う。
【0063】
<主基板STB入力処理>
また、図柄制御基板52における制御処理では、主基板STB入力処理として、図11に示すように、主基板51からコマンドデータを受信し(S6−1)、受信したコマンドデータをRAM72に格納する(S6−2)。
【0064】
<ランプ制御処理の具体例>
次に、具体的な実施例を用いて、バックランプ17を用いた演出であるランプ制御処理を説明する。
図12は、全ての回転リール5a〜cが停止され、停止表示された特別図柄の組み合わせでは「大当たり」が発生しない場合に、バックランプ17を用いて「裏当たり」の発生を演出するようにした演出例を示す説明図である。なお、図12において、(a)〜(l)の順で演出表示が進行する。
【0065】
バックランプ17を用いて「裏当たり」の発生を演出する場合には、停止表示された特別図柄の組み合わせでは「大当たり」が発生しないようにして全てのリールを停止させる(図12(a))。具体的には、第1停止図柄(左側の回転リール5a)において上から順に「6」「5」「赤竜」を停止表示させ、第3停止図柄(中央の回転リール5b)において上から順に「2」「青竜」「1」を停止表示させ、第2停止図柄(右側の回転リール5c)において上から順に「赤7」「6」「青竜」を停止表示させる。ここでは、左上から右下へかけての斜めラインで「青竜」が2つ並ぶ状態が発生しているものの、「大当たり」は発生していない。
【0066】
この状態から、各停止図柄に対応するバックランプ17を順次点灯させて、最終的にバックランプ17が点灯した図柄位置に応じて「裏当たり」が発生するか否かの演出を行う。
まず、左側の回転リール5aにおいて、下から上に向かってバックランプ17を順次点灯させる(図12(b)、(c)、(d))。続いて、中央の回転リール5bにおいて、上から下に向かってバックランプ17を順次点灯させる(図12(e)、(f)、(g))。さらに、右側の回転リール5cにおいて、下から上に向かってバックランプ17を順次点灯させる(図12(h)、(i)、(j))。
【0067】
このように、左側下段から始まったバックランプ17の点灯が右側上段まで行き着くと「裏当たり」となる。この場合には、再抽選演出として全ての回転リール5a〜cを再度回転させた後(図12(k))、全ての回転リール5a〜cを停止させ(図12(l))、確率変動遊技へ移行するか否かを表示する。なお、確率変動遊技とは、「大当たり」および「裏当たり」が発生して特別遊技を行った後の遊技において、「大当たり」および「裏当たり」が発生する確率を通常よりも高くして、遊技の面白さを高めるような遊技である。
【0068】
上述したように、図13(a)において矢印で示すようにバックランプ17が順次点灯した場合、すなわち、バックランプ17の点灯が、図12(b)に示す状態から図12(j)に示す状態まで行き着いた場合に「裏当たり」が発生する。
【0069】
一方、図13(b)あるいは(c)において矢印で示すようにバックランプ17が順次点灯した場合、すなわち、バックランプ17の点灯が、図12(b)に示す状態から図12(j)に示す状態まで行き着かずに、図12(g)に示す状態で終了したり、図12(i)に示す状態で終了した場合には「ハズレ」となる。
【0070】
なお、特別図柄の停止表示態様では「大当たり」が発生しなかった場合に、このようなバックランプ17を用いて「裏当たり」の発生を演出するが、特別図柄の停止表示態様では「大当たり」が発生しなかった全ての場合にバックランプ17を用いた演出を行うのではなく、例えば図12(a)に示すように、所定の停止態様となった場合にのみバックランプ17を用いた演出を行うようにしてもよい。
【0071】
また、バックランプ17を順次点灯させるとともに、スピーカから効果音を発生させ、当該効果音により「裏当たり」あるいは「ハズレ」を報知するようにしてもよい。
【0072】
<コンピュータプログラム>
本発明に係る遊技機の機能を実現するためのコンピュータプログラムは、CD−ROM等の記憶媒体に記憶させることができ、あるいはインターネット等の電気通信回線や衛星通信回線を利用して配布することができる。
【0073】
<他の実施形態>
なお、本発明に係る遊技機は、上述した実施形態に限定されるものではなく、アレンジボール遊技機等の他の遊技機にも適用することができる。
【0074】
【発明の効果】
本発明に係る遊技機は、上述した構成を備えているため、以下に説明する効果を奏することができる。
すなわち、本発明に係る遊技機では、図柄表示手段において当たりの組み合わせではない組み合わせで複数の特別図柄が停止表示された場合に、特別図柄の組み合わせとは異なる基準を用いて特別遊技へ移行させるか否かの判定を行う。
【0075】
このため、本来、当たりとはならないような特別図柄の組み合わせが発生したにもかかわらず、最終的に当たりが発生する可能性があるため、遊技者の期待感が遊技の途中で失われることがなく、遊技の全過程を通じて遊技の面白さを十分に味わうことができる。
【0076】
また、ハズレとなる組み合わせで特別図柄が停止表示されたにもかかわらず、最終的に当たりが発生した場合には、遊技者に対してより大きな喜びを与えることができる。
【0077】
また、特別遊技への移行可能性が全くない特別図柄の組み合わとなるように特別図柄を停止表示させることにより、一見ハズレのように思われる場合であっても、その後に当たりが発生する可能性があるため、遊技者は最後まで図柄表示手段から目を離すことができず、演出効果を高めることができる。
【0078】
また、全ての図柄群における特別図柄を互いに異なる種類で停止表示させることにより、いわゆるリーチ状態に発展しない態様であったとしても、その後に当たりが発生する可能性があるため、演出に意外性が生じ、さらに演出効果を高めることができる。
【0079】
また、ランプの発光態様により判定結果を報知することにより、遊技者が判定結果を理解しやすくなるとともに、視覚的な演出効果を高めることができる。
【0080】
また、回転リールを内部から透過照明するためのバックランプにより判定結果を報知することにより、図柄の変動および停止を目視している遊技者に対して確実に判定結果を報知することができる。
【0081】
また、複数のバックランプを所定の順序で順次点灯させ、その点灯到達位置により判定結果を報知することにより、遊技者の期待感を高めることができるとともに、優れた演出効果を奏することができる。
【0082】
また、音声により判定結果を報知することにより、より確実に判定結果を報知することができるとともに、聴覚的な演出効果を高めることができる。
【0083】
また、本発明に係る遊技機の機能を実現するためのコンピュータプログラムをCD−ROM等の記憶媒体に記憶させ、あるいはインターネット等の電気通信回線や衛星通信回線を利用して配布することにより、家庭用ゲーム機等において本発明の遊技機と同様の遊技を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るパチンコ機に使用する遊技盤の正面図
【図2】回転リールの内部構造を示す縦断面図
【図3】バックランプの配置を示す模式図
【図4】特別図柄の停止表示例を示す説明図
【図5】パチンコ機を制御するための制御装置の概略構成を示すブロック図
【図6】パチンコ機の制御手順を示すフローチャート(主基板:メイン遊技制御処理)
【図7】パチンコ機の制御手順を示すフローチャート(主基板:割込処理)
【図8】パチンコ機の制御手順を示すフローチャート(主基板:特別図柄変動処理)
【図9】パチンコ機の制御手順を示すフローチャート(図柄制御基板:メイン制御処理)
【図10】パチンコ機の制御手順を示すフローチャート(図柄制御基板:内部タイマ割込処理)
【図11】パチンコ機の制御手順を示すフローチャート(図柄制御基板:主基板STB入力処理)
【図12】バックランプの点灯制御の一例を示す説明図
【図13】バックランプの点灯制御による「当たり」および「ハズレ」パターンの説明図
【符号の説明】
1 遊技盤
2 ガイドレール
3 遊技部
4 障害部材
5 回転リール
6 普通図柄表示装置
7 アウト口
8 一般入賞口
9 普通図柄始動口
10 普通電動役物
11 始動入賞口
12 大入賞口
13 表示窓
14 ステッピングモータ
15 特別図柄
16 保留球記憶表示ランプ
17 バックランプ
18 回転リール内ランプ
19 図柄表示部
50 制御装置
51 主基板
52 図柄制御基板
53 ROM(主基板)
54 CPU(主基板)
55 RAM(主基板)
56 始動入賞球センサ
57 一般入賞球センサ
58 大入賞球センサ
59 V入賞球センサ
60 普通図柄始動センサ
61 大入賞装置
62 ランプ制御基板
63 音声制御基板
64 賞球制御基板
65 装飾ランプ表示装置
66 音声出力装置
67 払出装置
68 球発射装置
69 ROM(図柄制御基板)
70 CTC
71 CPU(図柄制御基板)
72 RAM(図柄制御基板)
73 リセットIC
74 ランプ制御インターフェイス
75 ステッピングモータ制御インターフェイス

Claims (4)

  1. 所定の開始条件が成立すると複数の図柄群毎に複数の特別図柄を変動表示させ、所定時間経過後に前記複数の図柄群毎に前記特別図柄を停止表示するための、表面に前記複数の特別図柄が表示された透光性を有する複数の回転リールからなる図柄表示手段と、
    前記複数の回転リールの内部に設けられ、全ての停止図柄の各々を透過照明するための複数のバックランプと、
    前記図柄表示手段に停止表示された特別図柄の組み合せが当たりの組み合わせであるか否かの第1の判定を行うための第1の判定手段と、
    前記第1の判定手段により前記当たりの組み合わせであると判定された場合に、通常遊技と比較して遊技者にとって有利な特別遊技へ移行させる特別遊技移行手段と、
    前記図柄表示手段において前記当たりの組み合わせではない組み合わせで前記複数の特別図柄が停止表示された場合に、前記第1の判定とは異なる基準を用いて、前記停止表示された特別図柄の表示態様が前記当たりの組み合わせと同等の価値を有する裏当たりであるか否かの第2の判定を行うための第2の判定手段と、
    前記第2の判定手段による判定結果を、前記複数のバックランプの発光態様で報知する判定結果報知手段と、を備え、
    前記特別遊技移行手段は、前記第2の判定手段により前記裏当たりであると判定された場合においても、前記特別遊技へ移行させ
    前記判定結果報知手段は、前記複数のバックランプを所定の順序で順次点灯させ、前記第2の判定手段は、前記バックランプの点灯が所定の特別図柄の位置にまで到達した場合に、前記裏当たりであると判定することを特徴とする遊技機。
  2. 前記所定の特別図柄とは、有効ライン上において同一の図柄の組み合わせとなることで前記特別遊技へ移行させることとなる大当たり図柄であり、
    前記バックランプの点灯が前記大当たり図柄の位置にまで到達して、前記第2の判定手段により前記裏当たりであると判定された場合に、前記複数の回転リールを再変動させて当たりの組み合わせを停止表示する再変動制御手段を備え、
    前記再変動制御手段は、前記バックランプの点灯が到達した位置の前記大当たり図柄による前記当たりの組み合わせを停止表示することを特徴とする請求項記載の遊技機。
  3. 前記複数の回転リールを所定の順序で停止制御する停止制御手段を備え、
    前記第2の判定手段は、前記図柄表示手段において、前記停止制御手段により制御され、有効ライン上に最終停止図柄を除く停止図柄が同一となったリーチ状態とはならない非リーチ状態を経て、かつ前記最終停止図柄が停止した時に前記有効ライン上に同一図柄が停止した場合に、判定を行うことを特徴とする請求項1または2記載の遊技機。
  4. 前記複数の回転リールを所定の順序で停止制御する停止制御手段を備え、
    前記第2の判定手段は、前記図柄表示手段において、前記停止制御手段により制御され、有効ライン上に最終停止図柄を除く停止図柄が同一となったリーチ状態とはならない非リーチ状態を経て、かつ前記最終停止図柄が停止した時に前記有効ライン上に停止した図柄が互いに異なる場合に、判定を行うことを特徴とする請求項1または2記載の遊技機。
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