JP4027835B2 - 部品作成装置、衛星運用計画立案装置およびプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、衛星の運用計画を立案するための支援を行う部品作成装置、衛星運用計画立案装置およびプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人工衛星の制御は衛星制御局から複数のコマンドを送信して実施される。コマンドの実行時刻を指定して時間軸上に配置するには、人工衛星の制御方法に関する知識とコマンドに関する知識の双方を要する。人工衛星の制御方法は一般的な知識ではなく、またコマンド数は、例えば運輸多目的衛星「MTSAT2」の場合は数百存在し、さらにコマンドに与えるべきパラメータに関する知識も必要であるため、人工衛星の制御を行うためには高度の専門的知識が必要となる。例えば、特許文献1に開示される衛星運用のためのコマンド実行、また、特許文献2および特許文献3に開示される衛星の運用計画の配置、競合の回避には高度な専門知識が必要となる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−233300号公報
【特許文献2】
特開2002−318889号公報
【特許文献3】
特開平10−203498号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の衛星運用計画立案装置では、衛星の運用計画の配置、競合の回避を行うためには高度な専門知識が必要であるため、非専門家が行うことは困難であるという課題があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、人工衛星の制御方法に関する知識またはコマンドに関する知識を持たない非専門家が衛星の運用計画の配置、競合の回避を行うことを容易にする部品作成装置、衛星運用計画立案装置およびプログラムを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る衛星運用計画立案装置は、衛星運用のための各種コマンドのうち実行時刻が近接するコマンドを一塊の群として集結した運用手順部品と、一つの運用作業を完結するための運用手順部品を一塊の群として集結した運用部品とを使用し、運用手順部品に含まれるコマンドの競合情報を設定する競合情報作成手段と、運用手順部品に含まれるコマンドの競合を回避する方法を作成する競合回避知識作成手段と、運用部品に含まれる所定のコマンドの絶対実行時刻を設定して時間軸上に配置する運用配置手段と、競合情報を参照して、運用配置手段が配置したコマンドのうち競合するコマンドを検出し、検出したコマンドの競合を競合回避知識作成手段が作成した競合を回避する方法に基づいて回避させる競合検出回避手段とを備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の様々な実施の形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、人工衛星の制御に用いられるコマンドについて説明する図である。この図では、一コマンドを1つの長方形で表して時間軸上に表示している。衛星を運用する際は、このように時間軸上に配置されたコマンドを順に制御局から送信する。コマンドを配置するためには高度な知識が必要となる。そこで、この実施の形態1ではコマンド列を抽象化して部品にすることを考える。
【0010】
まず、コマンド列のうち実行タイミングが近接したコマンド同士を一塊の群として集結する。この一塊の群を「運用手順」と呼ぶ。コマンドの実行タイミングが近接しているかどうかの判断は、近接するコマンド同士の実行時間の間隔が閾値(例えば500ミリ秒)以下であれば近接していると判断し、閾値(例えば500ミリ秒)より大きければ近接していないと判断するようにしてもよい。図2は図1のコマンド列のうち近接したコマンドを集結し、複数の「運用手順」とした例を示す図である。図において1から5はそれぞれ運用手順を示す。
【0011】
続いて、ある特定の運用作業を完結するための作業単位となる運用手順を一塊の群として集結する。この一塊の群を「運用」と呼ぶ。図3は図2の運用手順列のうち特定の作業を構成する運用手順を集結し、複数の「運用」としたものを示す図である。図において6,7はそれぞれ運用を示す。衛星の運用作業には、例えば撮像作業、通信作業、軌道維持作業などがある。
【0012】
以上の手順によってコマンド列を「運用」の単位に分割した後、各運用から絶対時刻の情報を取り除いたものを「運用部品」と呼ぶ。図4は運用部品を示す図である。図において8,9はそれぞれ運用部品を示す。各運用部品には、運用開始時刻、運用終了時刻、運用手順開始時刻、運用手順終了時刻、コマンド実行時刻の相対関係が定義されており、いずれか1つに絶対時刻を与えると他の全ての時刻が一意に決まる。
【0013】
次に上記部品の作成について説明する。
図5は、この実施の形態1による衛星運用計画立案装置を示す図である。図に示すように、衛星運用計画立案装置10は、運用手順部品作成部(部品作成装置)11、運用部品作成部(部品作成装置)12、運用配置部(運用配置手段)13、運用手順部品保存部14、運用部品保存部15、運用計画保存部16を備える。
【0014】
運用手順部品作成部11は、上述したコマンドの組み合わせである運用手順から絶対時刻の情報を取り除いたもの、すなわち運用手順部品を作成する。運用手順部品を作成するためには運用のためのコマンド配置知識が必要であるため、この部品作成処理は専門家の指示に基づいて行われる。運用手順部品保存部14は、運用手順部品作成部11で作成された運用手順部品を保存する。運用部品作成部12は、運用手順部品保存部14に保存される運用手順部品を使用して、上述した運用から絶対時刻の情報を取り除いたもの、すなわち運用部品を作成する。この部品の作成も専門家の指示に基づいて行われる。運用部品保存部15は、運用部品作成部12で作成された運用部品を保存する。
【0015】
運用配置部13は、運用部品保存部15に保存された部品を使用して運用配置要求、例えば使用する運用部品の種類、配置時刻、設定すべきパラメータ等に基づいて運用の配置を行う。この配置は専門知識を有さない者でも行うことができる。運用計画保存部16は、運用配置部13で作成された運用計画を保存する。
【0016】
図6は運用手順部品の構成を示す図である。図に示すように、運用手順部品は、部品ID、コマンド、部品内部の相対関係、コメント等を備える。部品内部の相対関係には、運用手順開始時刻、運用手順終了時刻、コマンド実行時刻の相対関係が指定される。また、コメントには部品を用いる際の注意事項、例えばコマンドパラメータの設定方法、選択方法等が記述される。図6は部品ID=100の運用手順部品はコマンドA、コマンドBというコマンドの組み合わせを備えることを示している。
【0017】
図7は運用手順部品作成部11の動作を示すフローチャートである。この図を参照して運用手順部品作成部11が運用手順部品を作成する手順について説明する。運用手順部品作成部11は、図6の各項目に相当するGUI画面を表示して、作成者(専門家)に入力させるようにしてもよい。
【0018】
運用手順部品作成部11は、作成者に対して運用手順部品保存部14に保存される運用手順部品の部品IDと部品名称等を含む運用手順部品一覧を表示する。作成者が部品一覧にない新規の部品を作成すると判断し運用手順部品作成部11に指示すると、運用手順部品作成部11はその旨を検出し(ステップST100)、空の運用手順部品、すなわち図6のような運用手順部品の構成要素が空である運用手順部品を表示する(ステップST101)。作成者は、この表示画面から運用手順部品ID、コマンド、部品内部の相対関係、コメントを設定する。運用手順部品作成部11はこれらの情報を取得する(ステップST103)。作成者が運用手順部品の作成終了と判断し運用手順部品作成部11に指示すると、運用手順部品作成部11はその旨を検出し(ステップST104)、取得した部品の情報を運用手順部品保存部14に保存する(ステップST105)。
【0019】
また、ステップST100において作成者が運用手順部品一覧からある部品を選択した場合、運用手順部品作成部11はその部品IDを検出して対応する運用手順部品の情報、すなわちコマンド、部品内部の相対関係、コメントの編集画面を表示する(ステップST102)。作成者は前記情報の編集を行う。運用手順部品作成部11はこれらの情報を取得する(ステップST103)。作成者が編集終了と判断し運用手順部品作成部11に指示すると、運用手順部品作成部11はその旨を検出し(ステップST104)、編集された情報を運用手順部品保存部14の該当する部品に上書き保存する(ステップST105)。
【0020】
図8は運用部品の構成を示す図である。図に示すように、運用部品は部品ID、運用手順部品、部品内部の相対関係、コメントを備える。部品内部の相対関係には、運用開始時刻、運用終了時刻、運用手順部品実行時刻の相対関係が指定される。また、コメントには運用部品の配置を行う際の注意事項等が記述される。図8は部品ID=75の運用部品は部品ID=100と部品ID=20の運用手順部品を備えることを示している。
【0021】
図9は運用部品作成部12の動作を示すフローチャートである。この図を参照して運用部品作成部12が運用部品を作成する手順について説明する。運用部品作成部12は、図8の各項目に相当するGUI画面を表示して、作成者(専門家)に入力させるようにしてもよい。
【0022】
運用部品作成部12は、作成者に対して運用部品保存部15に保存される運用部品の部品IDと部品名称等を含む運用部品一覧を表示する。作成者が部品一覧にない新規の運用部品を作成すると判断し運用部品作成部12に指示すると、運用部品作成部12はその旨を検出し(ステップST200)、空の運用部品、すなわち図8のような運用部品の構成要素が空である運用部品を表示する(ステップST201)。作成者はこの表示画面から、運用部品ID、運用手順部品、部品内部の相対関係、コメントを設定する。運用部品作成部12はこれらの情報を取得する(ステップST203)。作成者が運用部品の作成終了と判断し運用部品作成部12に指示すると、運用部品作成部12はその旨を検出し(ステップST204)、取得した部品の情報を運用部品保存部15に保存する(ステップST205)。
【0023】
また、ステップST200において作成者が運用部品一覧からある部品を選択した場合、運用部品作成部12はその部品IDを検出して対応する運用部品の情報、すなわち運用手順部品、部品内部の相対関係、コメントの編集画面を表示する(ステップST202)。作成者が運用部品の編集を行う。運用部品作成部12はこれらの情報を取得する(ステップST203)。作成者が編集終了と判断し運用部品作成部12に指示すると、運用部品作成部12はその旨を検出し(ステップST204)、編集された情報を運用部品保存部15の該当する部品に上書き保存する(ステップST205)。
【0024】
以上の手順によって、運用手順部品と運用部品が作成される。次に、作成された運用部品を時間軸上に配置する手順について説明する。運用部品は専門知識に基づいてコマンド配置、パラメータ設定が行われているため、配置処理はコマンドに関する知識を持たない者でも行うことができる。
【0025】
図10は運用配置部13の動作を示すフローチャートである。この図を参照して運用配置部13の運用配置手順について説明する。
運用配置部13は、部品を配置するために運用計画立案者に対して図11に示すような配置画面を表示する。図に示すように、配置画面は、計画を行う運用部品の名称、部品ID、運用種別、開始日時、終了日時、キータイム、コメント、パラメータ等を備える。ここで、キータイムとは運用部品に最初に設定する絶対時刻であり、運用部品に含まれるコマンドのうち最重要コマンドの絶対実行時刻である。
【0026】
続いて、運用計画立案者に配置を行う運用部品を選択させるため、運用配置部13は運用部品保存部15から運用部品を取得して部品ID、名称等を一覧表示する(ステップST300)。運用計画立案者が運用配置要求に従って前記一覧から運用部品を選択すると、運用配置部13はその部品IDに対応する名称、運用種別、キータイムからの開始日時、終了日時の相対関係を運用部品保存部15から取得し、図11の各項目に表示する。運用計画立案者は、表示画面からキータイムおよびパラメータを入力する。パラメータとは、運用部品に含まれるコマンドのパラメータである。運用配置部13は入力されたキータイムとパラメータを取得する(ステップST301)。運用計画立案者が配置終了と判断し運用配置部13に指示すると、運用配置部13はその旨を検出し(ステップST302)、運用部品の名称、部品ID、運用種別、開始日時、終了日時等とキータイム、パラメータを関連付けて運用計画保存部16に保存する(ステップST303)。
【0027】
以上のように、この実施の形態1によれば、運用手順部品作成部11、運用部品作成部12が、専門家の指示に従って運用手順部品、運用部品を作成し、運用配置部13が運用部品を用いて運用配置を行えるようにしたので、コマンドに関する専門知識を有さない者でも衛星の運用計画の配置を行うことができる効果が得られる。
【0028】
実施の形態2.
図12はコマンド同士の時間的な重なりについて説明する図である。この図では、一コマンドを1つの長方形で表して時間軸1と時間軸2上に表している。時間軸1と時間軸2には、異なる運用作業のコマンド列を配置している。図において、時間軸1上にある左から二つ目のコマンドと時間軸2上にある左から一つ目のコマンドとが、また、時間軸1上にある左から三つ目のコマンドと時間軸2上にある左から二つ目のコマンドとが、それぞれ時間的に重なっている。すなわち、コマンドの実行時刻が同一である。このような状況は、バス系コマンドとミッション系コマンドとを配置する場合や、既にコマンド列が配置されている区間にコマンド列を追加するような場合に容易に発生すると考えられる。
【0029】
しかしながら、コマンドの配置においては時間的に重なるコマンドがあってはならない。これは、1つの衛星制御局から同時刻に複数のコマンドを送信することができないからである。また、時間的に重なる複数のコマンドを異なる制御局から送信することができたとしても、衛星側で同時に実行できないため、やはりコマンド同士の時間的な重なりは避けるべきである。
【0030】
上記のようなコマンドの時間的な重なりを解消する方法としてはいくつかの方法が考えられる。図13(a)から図13(c)は図12に示すようなコマンドの時間的な重なりを解消する方法を説明する図である。図13(a)の方法では、時間的な重なりが生じた複数のコマンドをまとめて時間的に後方にずらしている。図13(b)の方法では、時間的な重なりが生じた複数のコマンドをまとめて時間的に前方にずらしている。また、図13(c)の方法では、時間的な重なりが生じた複数のコマンドを時間的に後方にずらすものと、前方にずらすものとに分けてずらしている。
【0031】
しかしながら、図13(a)から図13(c)に示すような方法でコマンドの時間的な重なりを解消すると、衛星運用上の不具合を引き起こす可能性があるものがある。不具合を引き起こさないように時間的な重なりを解消するためには専門的な知識が必要となる。そこで、この実施の形態2では、専門的な知識を持たない者でも、時間的な重なりが生じることなくコマンドを配置できる衛星運用計画立案装置を提供する。コマンドの実行時刻が重なる場合など、実行時刻を含む一定期間に別のコマンドの実行を許さない状況を「競合」と呼ぶ。
【0032】
図14はこの実施の形態2による衛星運用計画立案装置を示す図である。図に示すように、衛星運用計画立案装置20は、競合情報作成部(競合情報作成手段)21、競合回避知識作成部(競合回避知識作成手段)22、競合検出・回避部(競合検出回避手段)23、競合回避知識保存部24を備える。また、図5と共通する要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0033】
運用手順部品保存部14には、実施の形態1に示す手順で作成された運用手順部品が保存されている。競合情報作成部21は、コマンド競合に関する知識を有する者の指示に基づいて運用手順部品保存部14に保存される運用手順部品の情報、例えば、部品ID、コマンド等を画面表示する。専門家はこの画面から各コマンドの競合情報を入力する。競合情報作成部21は、入力された競合情報を取得し、運用手順部品と関連付けて運用手順部品保存部14に保存する。ここで、競合情報には「競合属性」、「競合範囲」がある。競合属性および競合範囲は、あるコマンドが別のコマンドと競合関係にあるかどうかの判断に用いられる。競合範囲とは、別のコマンドの実行を許さない、実行時間を含む一定期間のことである。競合範囲が時間的に重なるコマンド同士が競合関係にあるか否かは、競合属性の関係を示す競合マトリクスを用いて判断される(詳細は後述する)。
【0034】
競合回避知識作成部22は、コマンド競合回避に関する知識を有する者の指示に基づいて運用手順部品保存部14に保存される競合属性および競合範囲が設定された運用手順部品の情報を画面表示する。専門家はこの画面から、競合の回避情報を入力する。競合回避知識作成部22は、入力された回避情報を取得し、運用手順部品と関連付けて競合回避知識保存部24に保存する。ここで、回避情報には「競合回避方法およびヘルプ情報」がある。例えば、競合回避方法には「コマンドを前後に5秒の範囲で移動させる」、ヘルプ情報には「競合属性がAのコマンド同士は競合するので、どちらかを移動させる」という指示を記述する。また、競合回避方法には「コマンドの競合属性をAからBに変える」、ヘルプ情報には「競合属性Aのコマンド同士は競合するので、どちらかの属性をBに変える」という指示を記述する。競合回避知識保存部24は、競合回避知識作成部22によって競合回避方法およびヘルプ情報が設定された運用手順部品を保存する。競合情報と回避情報の設定にはコマンド配置、競合回避に関する知識が必要であるため、専門家の指示に基づいて行われる。
【0035】
図15はコマンドの競合回避の概念を説明する図である。コマンド1は競合属性=A、競合回避方法=「コマンドを前後に5秒の範囲で移動させる」であり、コマンド2は競合属性=A、競合回避方法=「コマンドを前後に5秒の範囲で移動させる」である。図に示すように、コマンド1の競合範囲とコマンド2の競合範囲が時間的に重なっている。図15では競合マトリクスから競合属性がともにAのコマンド同士は競合関係にあると判断されたために、運用計画立案者がコマンド1の実行時刻を後方に2秒移動したことを示している。
【0036】
運用部品作成部12は、実施の形態1に示した手順で運用手順部品保存部14に保存される運用手順部品から運用部品を作成し、運用部品保存部15に保存する。また、運用配置部13は実施の形態1に示した手順で運用部品の配置を行う。この配置は専門知識を有さない者によっても行われる。
【0037】
競合検出・回避部23は、運用配置部13が配置したコマンドのうち競合関係にあるコマンドの検出を行う。上述したように、あるコマンドの競合範囲と別のコマンドの競合範囲とが時間的に重なる場合、それらのコマンドが競合関係にあるかどうかの判断は、競合マトリクスに基づいて行われる。図16は競合マトリクスの例を示す図である。この図では、競合範囲が時間的に重なる2つのコマンドの属性が、AとA、AとC、CとCの場合、競合関係にあることを表している。競合関係の判断には専門的な知識が必要であるため、専門家があらかじめ競合マトリクスを作成して競合検出・回避部23に保存しておく。競合検出・回避部23は、運用配置部13のコマンド配置に競合関係があるか否かを、運用手順部品保存部14に保存される競合情報と競合マトリクスに従って判断し、競合の検出を行う。
【0038】
競合検出・回避部23はまた、検出した競合の回避を行う。競合検出・回避部23は、検出結果を一覧表示する。一覧には、競合するコマンドの実行時刻、競合属性、競合範囲、競合回避方法およびヘルプ情報等を表示する。運用計画立案者は、表示される競合回避方法およびヘルプ情報に従って、この一覧表示画面からコマンドの情報を変更する。例えば、コマンドの競合属性を変更してもよいし、実行時刻を変更してもよい。競合検出・回避部23は変更された情報を取得し、保存する。運用配置部13は、変更された情報に基づいてコマンドの再配置を行う。競合検出・回避部23は以上の処理を競合するコマンドがなくなるまで繰り返す。運用配置部13は、競合検出・回避部23によって競合が検出されなくなったら、運用計画を運用計画保存部16に保存する。競合情報、回避情報はコマンド配置、競合回避の知識を有する者の指示に基づいて作成されるため、運用計画立案者はこれらの知識がなくても競合を回避してコマンドを配置できる。
【0039】
以上のように、この実施の形態2によれば、競合情報作成部21が運用手順部品の競合情報を設定し、競合回避知識作成部22が競合の回避情報を設定するようにしたので、運用計画立案者はコマンドの競合に関する知識を持たなくても競合情報と回避情報とに基づいて競合を回避したコマンド配置を行うことができる効果が得られる。
【0041】
【発明の効果】
この発明によれば、衛星運用計画立案装置は、衛星運用のための各種コマンドのうち実行時刻が近接するコマンドを一塊の群として集結した運用手順部品と、一つの運用作業を完結するための運用手順部品を一塊の群として集結した運用部品とを使用し、運用手順部品に含まれるコマンドの競合情報を設定する競合情報作成手段と、運用手順部品に含まれるコマンドの競合を回避する方法を作成する競合回避知識作成手段と、運用部品に含まれる所定のコマンドの絶対実行時刻を設定して時間軸上に配置する運用配置手段と、競合情報を参照して、運用配置手段が配置したコマンドのうち競合するコマンドを検出し、検出したコマンドの競合を競合回避知識作成手段が作成した競合を回避する方法に基づいて回避させる競合検出回避手段とを備えるように構成したので、コマンドに関する専門知識を有さない者でも競合を回避したコマンド配置を行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 人工衛星の制御に用いられるコマンドについて説明する図である。
【図2】 運用手順を示す図である。
【図3】 運用を示す図である。
【図4】 運用部品を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による衛星運用計画立案装置を示す図である。
【図6】 運用手順部品の構成を示す図である。
【図7】 運用手順部品作成部の動作を示すフローチャートである。
【図8】 運用部品の構成を示す図である。
【図9】 運用部品作成部の動作を示すフローチャートである。
【図10】 運用配置部の動作を示すフローチャートである。
【図11】 運用配置部が表示する配置画面の例を示す図である。
【図12】 コマンド同士の時間的な重なりについて説明する図である。
【図13】 (a)から(c)はコマンドの時間的な重なりを解消する方法を説明する図である。
【図14】 この発明の実施の形態2による衛星運用計画立案装置を示す図である。
【図15】 コマンドの競合回避の例を示す図である。
【図16】 競合マトリクスの例を示す図である。
【符号の説明】
1〜5 運用手順、6,7 運用、8,9 運用部品、10,20 衛星運用計画立案装置、11 運用手順部品作成部(部品作成装置)、12 運用部品作成部(部品作成装置)、13 運用配置部(運用配置手段)、14 運用手順部品保存部、15 運用部品保存部、16 運用計画保存部、21、競合情報作成部(競合情報作成手段)、22 競合回避知識作成部(競合回避知識作成手段)、23 競合検出・回避部(競合検出回避手段)、24 競合回避知識保存部。
Claims (4)
- 衛星運用のための各種コマンドのうち実行時刻が近接するコマンドを一塊の群として集結した運用手順部品と、一つの運用作業を完結するための運用手順部品を一塊の群として集結した運用部品とを使用し、
前記運用手順部品に含まれるコマンドの競合情報を設定する競合情報作成手段と、
前記運用手順部品に含まれるコマンドの競合を回避する方法を作成する競合回避知識作成手段と、
前記運用部品に含まれる所定のコマンドの絶対実行時刻を設定して時間軸上に配置する運用配置手段と、
前記競合情報を参照して、前記運用配置手段が配置したコマンドのうち競合するコマンドを検出し、検出したコマンドの競合を前記競合回避知識作成手段が作成した競合を回避する方法に基づいて回避させる競合検出回避手段とを備えた衛星運用計画立案装置。 - 運用手順部品は、含まれるコマンドの識別情報と、前記各コマンド間の相対関係の情報とを備え、
運用部品は、含まれる運用手順部品の識別情報と、前記各運用手順部品間の相対関係の情報とを備えることを特徴とする請求項1記載の運用計画立案装置。 - 競合検出回避手段が、競合するコマンドの実行時刻、競合情報、競合を回避する方法を画面表示することによって、前記コマンドの実行時刻または競合情報の変更の入力を使用者に促し、入力に応じて前記実行時刻または競合属性の変更情報を取得して保存し、
運用配置手段が、前記変更を反映させてコマンドを時間軸上に配置することを特徴とする請求項1記載の衛星運用計画立案装置。 - コンピュータを、
衛星運用のための各種コマンドのうち実行時刻が近接するコマンドを一塊の群として集結した運用手順部品と、一つの運用作業を完結するための運用手順部品を一塊の群として集結した運用部品とを使用し、
前記運用手順部品に含まれるコマンドの競合情報を設定する競合情報作成手段と、
前記運用手順部品に含まれるコマンドの競合を回避する方法を作成する競合回避知識作成手段と、
前記運用部品に含まれる所定のコマンドの絶対実行時刻を設定して時間軸上に配置する運用配置手段と、
前記競合情報を参照して、前記運用配置手段が配置したコマンドのうち競合するコマンドを検出し、検出したコマンドの競合を前記競合回避知識作成手段が作成した競合を回避する方法に基づいて回避させる競合検出回避手段として機能させるためのプログラム。
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