JP4027708B2 - ヘミング加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この本発明は、例えば自動車用のドアパネルやフードパネル等のパネル部品(ワーク)の縁部をヘミング加工する際に好適なヘミング加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種のヘミング加工装置では、例えば上記ドアパネルやフードパネルの場合、アウタパネルの縁部を折り返し状に曲げ加工してインナパネルの縁部を挟み込むことにより、アウタパネルとインナパネルを重ね合わせ状態に一体化することが行われている。以下、縁部を折り返し状に曲げ加工する対象を単にワークという。
ワークの縁部を折り返し状に曲げ加工するには、ワークをセットする下型と、曲げ刃を備えた上型を用いるプレス型方式が一般的に行われている。この場合、下型にセットしたワークの縁部に対して、上型を下降して曲げ刃を押し付けることにより当該縁部を折り返し状に折り曲げることができる。このことから、このようなプレス型方式のヘミング加工装置では、下型および曲げ刃はワークの種類(形状、大きさ等)に応じて専用のものが必要となるため、従来、複数種類のワークに対応して下型および上型を交換するシステムが提供されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の型交換システムは、下型および上型の取り付け位置と保管場所との間の移動を大型の移動装置を用いる等していたため、という該型交換システムが大がかりなものになり、従ってその設置スペースが嵩張る等の問題があった。本発明は、ワークをセットするための下型、ワークの縁部に押し付けて折り返し状に曲げ加工するための曲げ刃を備えたヘミング加工装置であって、ワークの種類に応じて下型および曲げ刃等を交換する構成でありながら、設置スペースが少なくて済むコンパクトなヘミング加工装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため、本願発明は前記請求項に記載した構成のヘミング加工装置とした。請求項1記載のヘミング加工装置によれば、ワークの種類に応じて下型と曲げ刃が交換される。下型と曲げ刃の交換は、従来のような大型の移動装置ではなく多関節形のロボットハンドによりなされるので、その設置スペースを大幅に少なくすることができ、これにより当該ヘミング加工装置をコンパクト化することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1および図2は、本実施形態のヘミング加工装置1の全体を示している。このヘミング加工装置1は、ワークWをセットするための下型10と、この下型10を着脱可能に支持する支持台11と、ワークWを曲げ加工するための曲げ刃21を着脱可能に備えた複数組(本例では3組)の加工ユニット20〜20と、ワークWの種類に応じて用意した複数種類の下型10〜10を保管する下型保管装置80と、ワークWの種類に応じて用意した複数種類の曲げ刃21〜21を保管する曲げ刃保管装置70と、ワークWの種類に応じて下型10を支持台11に対して交換し、曲げ刃21(本例では本曲げ刃21Bのみ)を加工ユニット20に対して交換するための多関節型のロボットハンド50を備えている。
【0006】
さて、図2に示すようにこのヘミング加工装置1のメインベース2の上面には、支持台11が載置されている。この支持台11上に下型10が着脱可能に載置されている。この下型10は、例えば鋳物製であって、平面視で中央部分が開放された略矩形の枠状に形成されている。下型10の中央部(空間部)には、メインベース2上に縦向きに設置されたエアシリンダ4によって昇降動作されるリフター3が配置されている。このリフター3はその上面にワークWを載置して昇降可能となっている。このリフター3が下型10の上面よりも高い位置に上昇した状態で、このリフター3に、後述するロボットハンド50の作動によってワークWが移載される。ワークWが移載された後、リフター3が下型10の上面よりも低い位置まで下降すると、その下降途中の段階でワークWが下型10上に移載される。逆に、下型10上にワークWが存在する状態で、リフター3が上昇すると、このワークWがリフター3に移載され、これによりワークWが下型10から取り出される。
【0007】
次に、ロボットハンド50の先端には、ワーク搬送治具5が取り付けられている。このワーク搬送治具5は、ロボットハンド50の先端に設けたチャック装置52を介してこのロボットハンド50の先端に着脱可能に装備されている。このワーク搬送治具5は、以下説明するようにワークWをクランプする機能とワークWを下型10に押し付ける機能を有している。このワーク搬送治具5のフレーム5aの下面には、ワークWの周囲適数ヶ所(例えば4箇所)に対応する位置に押さえブロック5b〜5bとクランプハンガーが配置されている。図ではクランプハンガーは省略されている。このクランプハンガーは、シリンダにより進退可能に設けられている。このクランプハンガーをワークWの下側に進入させて引き上げることにより、ワークWはフレーム5aの下面側に沿って吊り下げ状態で保持される。クランプハンガーを退避させると、ワークWはアンクランプされる。
各押さえブロック5b〜5bは、ロボットハンド50の動作によりワークWの上面に当接され、この当接状態でロボットハンド50の動作力によりワークWに押し付けられ、これによりワークWが下型10上に押し付けられるようにして固定される。
また、フレーム5aの下面には、当該ワーク搬送治具5に対してワークWを位置決めするための位置決めピン6が設けられている。
【0008】
次に、図3には加工ユニット20の詳細が示されている。図3に示すように下型10は、支持台11に載置された状態で固定されている。この支持台11の側部の複数箇所(図では1箇所のみ示した)には、下型クランプ装置60が配置されている。なお、図2ではこの下型クランプ装置60が省略されている。
この下型クランプ装置60は、駆動源としてのエアシリンダ61と、支軸62を介して上下に傾動可能に支持されたクランプアーム63を備えている。クランプアーム63の後端には、支軸64を介してエアシリンダ61のロッド先端部が回転可能に連結されている。エアシリンダ61が伸長方向(クランプ側)に作動すると、クランプアーム63が図2において反時計回り方向に回動し、これによりその先端部が下型10に押し付けられて下型10が支持台11上に固定される。逆に、エアシリンダ61が収縮方向(アンクランプ側)に作動すると、クランプアーム63が図2において時計回り方向に約90゜回動してその先端部が下型の上方から退去する。複数箇所の下型クランプ装置60〜60は同期して作動される。全ての下型クランプ装置60〜60が同期してアンクランプ側に作動することにより、後述するように下型10を支持台11上から取り外すことができる。
【0009】
次に、加工ユニット20〜20は、図1に示すように下型10の左右側方および後方の合計3箇所に配置されている。各加工ユニット20は同様の構成であるので、以下図3に示すように左側の加工ユニット20について説明する。
加工ユニット20は、ワークWを曲げ加工するための曲げ刃21を備えている。本実施形態において曲げ刃21には、予備曲げ刃21Aと本曲げ刃21Bの2つが用意されている。予備曲げ刃21AがワークWの周縁部に押し付けられてこの周縁部が折り返し方向へ約45程度まで折り曲げられ(予備曲げ)、その後この周縁部に本曲げ刃21Bが押し付けられて完全な折り返し状態まで折り曲げられる(本曲げ)。
予備曲げ刃21Aおよび本曲げ刃21Bは、電動駆動装置22を駆動源としてワークWに押し付けられる。この電動駆動装置22は、電動モータ23とこれにより回転するねじ軸24と、これに噛み合わされたナット25を備えている。この電動駆動装置22は、下型10の側方に支持台26を介して立ち上げ状態に配置されたメインブラケット28に、支軸27を介して上下に傾動可能に支持されている。電動モータ23には、その回転方向、回転速度、回転数および出力トルク等を任意に制御可能ないわゆるサーボモータが用いられている。この電動モータ23は、後述するロボットハンド50の制御装置Cに組み込まれた制御回路により制御される。
【0010】
ナット25は、連結軸31を介してトグル機構30に連結されている。トグル機構30は、上側アーム32と下側アーム33が上記連結軸31を介して相互に回転可能に連結されたリンク機構で、上側アーム32の上部は連結軸34を介して四節リンク機構40に回転可能に連結され、下側アーム33の下部は連結軸35を介して受けアーム36の後端部(図示左端部)に回転可能に連結されている。この受けアーム36は支軸37を介してメインブラケット28に上下に傾動可能に支持されている。この受けアーム36の先端側(図2において右端側)は、下型10の下面側に至っている。
四節リンク機構40は、上側アーム41と下側アーム42を備えている。上側アーム41は、支軸41aを介してメインブラケット28に上下に回動可能に支持されている。下側アーム42は、支軸42aを介してメインブラケット28に上下に回動可能に支持されている。上側アーム41の先端部と下側アーム42の先端部には、曲げ刃ブラケット45が上下に回動可能に連結されている。この曲げ刃ブラケット45の右端面(図3において右端面)に、本曲げ刃21Bが装着されている。また、この曲げ刃ブラケット45には、連結アーム46を介して補助ブラケット47が図2において左右方向に移動可能に設けられている。この補助ブラケット47の前面(図3において右端面)に予備曲げ刃21Aが装着されている。補助ブラケット47は図示省略したエアシリンダを駆動源として図示左右に移動し、これにより予備曲げ刃21Aが本曲げ刃21Bに対して相対移動して、予備曲げ加工と本曲げ加工の切り換えがなされる。
【0011】
本曲げ刃21Bは、曲げ刃ブラケット45に対して、図示省略した本曲げ刃クランプ装置により、一定の状態に固定されるようになっている。この本曲げ刃クランプ装置をアンクランプすることにより、本曲げ刃21Bは曲げ刃ブラケット45から取り外し可能な状態となる。本曲げ刃21Bは、曲げ刃ブラケット45に設けた位置決め凸部45aにより一定の位置に位置決めされた状態で取り付けられる。
また、予備曲げ刃21Aは、補助ブラケット47に対して図示省略した予備曲げ刃クランプ装置により一定の状態に固定されるようになっている。この予備曲げ刃クランプ装置をアンクランプすることにより、予備曲げ刃21Aは、補助ブラケット47から取り外し可能な状態となる。予備曲げ刃21Aは、補助ブラケット47に設けた位置決め凸部47aにより一定の位置に位置決めされた状態で取り付けられる。
本曲げ刃21Bには、前記ロボットハンド50が把持するための把持部21cが上方へ張り出し状に設けられている。
【0012】
このように構成した加工ユニット20は、電動駆動装置22の電動モータ23が起動すると、ねじ軸24の回転によるナット25の移動によりトグル機構30を経て四節リンク機構40が上下に傾動し、これにより予備曲げ刃21Aまたは本曲げ刃21BがワークWの周縁に押し付けられて、予備曲げ加工または本曲げ加工がなされる。また、四節リンク機構40の下方への傾動に連動して、受けアーム36が支軸37を中心にして図2において反時計回り方向に回転し、これにより受けアーム36の先端側が下型10の下面に押し付けられる。受けアーム36の先端側が電動駆動装置22の推力により下型10の下面に押し付けられることにより、曲げ刃21のワークWの周縁に対する押し付け力が受けられるので、下型10にさほど大きな剛性を必要とせず、従って下型10を薄肉化してその軽量化を図ることができる。この点で、以下説明するロボットハンド50による下型10の搬送を容易にするとともに、後述する下型保管装置80における下型10〜10の取り扱い性を良くすることができる。
【0013】
次に、ロボットハンド50は多関節形(多数軸制御式)のもので、制御装置Cにより任意の動作制御される。このロボットハンド50にはティーチング等の手段により一定の軌跡で動作するよう予めプログラミングされている。
このロボットハンド50のアーム先端には、電磁石を主体とするチャック装置52が取り付けられている。このチャック装置52に対して上記制御装置Cからのオンオフ信号に基づいて磁力が発生、遮断される。チャック装置52により下型10または曲げ刃21または前記ワーク搬送治具5を吸着保持した状態で、ロボットハンド50が動作することにより下型10または曲げ刃21またはワーク搬送治具5が搬送される。下型10または曲げ刃21またはワーク搬送治具5を一定の位置に搬送した後、制御装置Cのオフ信号に基づいてチャック装置52の磁力が遮断されると、吸着保持した下型10または曲げ刃21またはワーク搬送治具5がアンチャックされる。
【0014】
図1に示すように、ロボットハンド50は、スライド装置51により図示左右方向へ一定の範囲で移動できるようになっている。このスライド装置51による移動方向に対して一方の側方(図1において上側)の加工エリアに、上記説明した下型10および加工ユニット20〜20が配置され、他方の側方(図1において下側)の保管エリアに、下型保管装置80および曲げ刃保管装置70が配置されている。
また、加工エリアの図示右側には、ヘミング加工前のワークW〜Wを待機させておくための搬入エリアが設けられている。加工エリアの図示左側には、ヘミング加工後のワークW〜Wを保管しておくための搬出エリアが設けられている。搬入エリアに準備されたヘミング加工前のワークWがワーク搬送治具5にクランプされ、このクランプ状態でロボットハンド50が動作することによりこのワークWが加工エリアへ搬送される。逆に、加工エリアにおいてヘミング加工が完了したワークWは、再びワーク搬送治具5にクランプされ、このクランプ状態でロボットハンド50が動作することにより加工エリアから搬出エリアへ搬出される。搬入エリアへの未加工ワークWの補充は作業者M1によりなされ、搬出エリアからの加工済みワークの取り出し作業は作業者M2によりなされる。
【0015】
下型保管装置80には、車種変更等に伴うワークWの形状、大きさ等の変更に合わせて種々形態の下型10〜10が保管されている。この下型保管装置80も、ロボットハンド50の制御装置Cに組み込まれた制御回路により各種動作が制御される。この下型保管装置80は、制御装置Cからの信号に基づいて、多数保管する下型10〜10のうち適切なものを選択して所定の位置に位置決めした状態に取り出す機能を有している。
また、この下型保管装置80には、ロボットハンド50から取り外したワーク搬送治具5を一時的に保管するスペース(ワーク搬送治具保管スペース)が並設されている。
さらに、曲げ刃保管装置70にも、車種変更等に伴うワークWの形状、大きさ等の変更に合わせて種々形態の曲げ刃21〜21(予備曲げ刃21A〜21A、本曲げ刃21B〜21B)が保管されている。この曲げ刃保管装置70も、制御装置Cに組み込まれた制御回路により各種動作が制御されるようになっている。この曲げ刃保管装置70も、制御装置Cからの信号に基づいて多数保管する曲げ刃21〜21のうち適切なものを選択して所定の位置に位置決めした状態に取り出す機能を有している。
【0016】
以上のように構成した本実施形態のヘミング装置1によれば、ワークWのヘミング加工が以下のようにして行われる。先ず、ヘミング加工すべきワークWが、ワーク搬送治具5によりクランプされ、このクランプ状態でロボットハンド50が動作することにより搬入エリアから加工エリアへ搬送される。ワークWは、ワーク搬送治具5のクランプハンガーを介して吊り下げ状態でクランプされる。
ワークWは、ワーク搬送治具5によりクランプされた状態でリフター3の上方まで搬送され、然る後クランプハンガーがアンクランプ側へ退避されることによりこのリフター3上に移載される。ワークWを受け取ったリフター3は、その後下降し、その下降途中の段階でワークWが下型10上に移載される。
こうしてワークWが下型10上に移載された後、ロボットハンド50の動作によりワーク搬送治具5がさらに下降してワーク押さえブロック5b〜5bがワークWに当接される。この当接状態において、ロボットハンド50の動作力によりワークWが下型10上に移動不能に押さえ付けられて固定される。また、この固定状態では、位置決めピン6がワークWの基準孔(図示省略)に挿入され、これによりワークWが下型10に対して位置決めされる。この位置決め状態はヘミング加工完了まで維持される。
こうしてワークWが下型10上に固定された後、制御装置Cからの信号に基づいて、加工ユニット20〜20が作動し、これによりワークWのヘミング加工がなされる。
ヘミング加工完了後、ロボットハンド50の動作による押し付け状態が解除され、その後リフター3が上昇してワークWが下型10から取り出される。然る後、クランプハンガーがクランプ側に作動してワークWが再びワーク搬送治具5にクランプされる。このクランプ状態でロボットハンド50が動作することによりこの加工済みのワークWが下型10から取り出されて搬出エリアに搬送される。搬出エリアに搬出された加工済みのワークWは作業者M2により加工済みワーク保管場所に保管されていく。以上で、一連のヘミング加工が完了する。
【0017】
次に、ヘミング加工すべきワークWの種類が変更になった場合には、制御装置CにワークWに関する情報が入力され、これに基づいて、ワーク搬送治具5の一時的な脱着、および下型10と曲げ刃21の交換が行われる。先ず、ロボットハンド50の動作によりワーク搬送治具5を下型保管装置80に並設したワーク搬送治具保管スペースに移動させ、ここでチャック装置52がアンチャックされてワーク搬送治具5がロボットハンド50から取り外される。取り外したワーク搬送治具5は、前記下型保管装置80に設けたワーク搬送治具保管スペースに一時的に保管される。このワーク搬送治具5の脱着作業は、ロボットハンド50の動作およびチャック装置52が制御装置Cからの信号に基づいて制御されることにより自動的になされる。
次に、制御装置Cからの信号に基づいて、下型クランプ装置60〜60がアンクランプされて、下型10のクランプ状態が解除される。然る後、ワーク搬送治具5を取り外した状態のロボットハンド50が移動して、下型10がチャック装置52を介してロボットハンド50にチャックされる。このチャック状態でロボットハンド50が動作することにより下型10が支持台11上から取り外される。取り外された下型10は、下型保管装置80の受け台上に移載され、然る後所定の場所に格納される。これに代わって、下型保管装置80では、上記新しいワークWに適合した別の下型10が一定の位置に位置決めされた状態で取り出される。この新しい下型10がロボットハンド50のチャック装置52によりチャックされ、これが支持台11上にセットされる。
こうして新しい下型10が支持台11上にセットされたのち、チャック装置52がアンチャックされるとともに、下型クランプ装置60〜60がクランプ側に作動し、これにより新しい下型10が支持台11上に固定される。以上で下型10の交換が完了する。
【0018】
次に、曲げ刃21(本例では本曲げ刃21B)の交換が行われる。ロボットハンド50が動作してそのチャック装置52が本曲げ刃21Bの把持部21cに当接され、この当接状態で制御装置Cからの信号により磁力が発生して当該曲げ刃21がチャックされる。然る後、曲げ刃クランプ装置がアンクランプ側に作動され、次いでロボットハンド50が動作してこの曲げ刃21が曲げ刃ブラケット45から取り外される。取り外された曲げ刃21は、曲げ刃保管装置70の受け台上に移載され、然る後この曲げ刃21は所定の場所に格納される。
一方、これに伴って曲げ刃保管装置70では、上記新しいワークWに適合した曲げ刃21が所定の位置に位置決めされた状態に取り出されている。この新しい曲げ刃21がその把持部21cを介してロボットハンド50のチャック装置52にチャックされる。チャック後、ロボットハンド50の動作によりこの新しい曲げ刃21が加工ユニット20に向けて搬送される。この新しい曲げ刃21は、加工ユニット20の曲げ刃ブラケット47の前面に位置決めされる。こうして新しい曲げ刃21が位置決めされた後、曲げ刃クランプ装置がクランプ側に作動してこの新しい曲げ刃21が曲げ刃ブラケット45に固定される一方、チャック装置52の磁力が遮断されてこの新しい曲げ刃21がチャック装置52からアンチャックされる。
【0019】
こうして新しい曲げ刃21がアンチャックされた後、ロボットハンド50は下型保管装置80のワーク搬送治具保管スペースに移動して、保管しておいたワーク搬送治具5のフレーム5aの上面にチャック装置52を当接させ、この当接状態で制御装置Cからの信号に基づいてチャック装置52をオンさせることにより、このワーク搬送治具5が再びロボットハンド50の先端に取り付けられる。ワーク搬送治具5が取り付けられた後、ロボットハンド50は初期位置に戻される。以上で、ワーク搬送治具5の脱着および下型10と曲げ刃21の交換作業が完了する。こうして、下型10および曲げ刃21の交換作業が完了した後、ロボットハンド50の動作によりワーク搬送治具5に新しいワークWがクランプされ、さらにロボットハンド50が所定の軌跡で動作することによりこのワークWが下型10上に移載される。以後前記したと同様の手順によりこの新しいワークWのヘミング加工が行われる。
【0020】
以上説明したように、本実施形態のヘミング装置1によれば、下型10は支持台11から分離して交換可能であり、また加工ユニット20から曲げ刃21だけを分離して交換可能であるので、ワークWの形状、大きさ等が変更になった場合に、下型10を支持台11から分離して交換し、また曲げ刃21を加工ユニット20から分離して交換すれば新しいワークWに対応することができる。支持台11から分離した下型10および加工ユニット20から分離した曲げ刃21のみを交換すれば足りるので、これらを多関節型のロボットハンド50により搬送して交換することができる。以上のことから、従来上型および下型の全体を交換する場合に比して、この種の交換システムを備えたヘミング加工装置を大幅にコンパクト化し、従ってその必要な設置スペースを小さくすることができる。
また、支持台11から分離した下型10のみを保管し、加工ユニット20から分離した曲げ刃21のみを保管すれば足りるので、曲げ刃保管装置70および下型保管装置80をコンパクト化することでき、この点でもこの種の交換システムを備えたヘミング加工装置の設置スペースを小さくすることができる。
【0021】
以上説明した実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、曲げ刃21は、予備曲げ刃21Aと本曲げ刃21Bを別体とする構成を例示したが、一体であってもよい。
また、曲げ刃21をワークの周縁に押し付けるための駆動源として電動モータ23を主体とする電動駆動装置22を用いる構成を例示したが、これに代えて油圧シリンダ、エアシリンダを用いることができる。また、トグル機構30、四節リンク機構40に代えて曲げ刃21を単に上下方向にスライド可能に支持する直線スライド機構を用いることもできる。
さらに、ワーク搬送治具5は、種類の異なるワークWに対して共通して用いる構成を例示したが、必要に応じてワークWの種類に合わせて複数種類のワーク搬送治具を用意し、これを下型10および曲げ刃21と同様のワーク搬送治具保管装置に格納して、ワークWの種類が変更になった場合に適切な種類のワーク搬送治具を選択して交換する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図であり、ヘミング加工装置全体の平面図である。
【図2】ヘミング加工装置全体の正面図である。
【図3】下型および加工ユニットの側面図である。
【符号の説明】
W…ワーク
1…ヘミング加工装置
10…下型
11…支持台
20…加工ユニット
21…曲げ刃、21A…予備曲げ刃、21B…本曲げ刃、21c…把持部
22…電動駆動装置
23…電動モータ、24…ねじ軸、25…ナット
28…メインブラケット
30…トグル機構
36…受けアーム
40…四節リンク機構
45…曲げ刃ブラケット、45a…位置決め凸部
47…補助ブラケット、47a…位置決め凸部
50…多関節型ロボットハンド、C…制御装置
52…チャック装置
60…下型クランプ装置
63…クランプアーム
70…曲げ刃保管装置
80…下型保管装置
Claims (1)
- ワークをセットするための下型と、該下型を着脱可能に支持する支持台と、前記ワークを曲げ加工するための加工ユニットと、前記ワークの種類に応じて用意した複数種類の下型を保管する下型保管装置と、前記ワークの種類に応じて用意した複数種類の曲げ刃を保管する曲げ刃保管装置と、前記下型および前記曲げ刃を搬送可能な多関節型のロボットハンドと、前記支持台に取り付けた下型を前記下型保管装置に保管される複数の下型のうちワークの種類に適合した下型に交換し、前記加工ユニットに取り付けた曲げ刃を前記曲げ刃保管装置に保管される複数の曲げ刃のうちワークの種類に適合した曲げ刃に交換するように前記ロボットハンドを制御する制御装置を備えたヘミング加工装置であって、
前記加工ユニットは、前記ワークの端縁に押圧される曲げ刃と、前記下型の下面に押圧される受けアームと、前記曲げ刃を前記ワークの端縁に押圧するとともに前記受けアームを前記下型の下面に押圧する電動駆動装置を備え、該電動駆動装置による前記曲げ刃の前記ワークの端縁に対する押圧力と、前記ワークを前記下型に押し付けて固定する前記ロボットハンドの押し付け力を前記受けアームで受けつつ前記ワークの曲げ加工を行う構成とされ、しかも前記曲げ刃のみを前記ロボットハンドで交換して、前記受けアーム及び前記電動駆動装置については複数の曲げ刃について共用する構成としたヘミング加工装置。
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