JP4026729B2 - 半導体レーザ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザプリンタ、デジタル複写機、光ディスク装置、光通信装置等における光源として用いられる半導体レーザの駆動制御に関し、特に微分量子効率の検出に好適な半導体レーザ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザは極めて小型であって、かつ、駆動電流により高速に直接変調を行うことができるので、近年、レーザプリンタ等の光源として広く使用されている。
【0003】
しかし、半導体レーザの駆動電流と光出力との関係は、温度により著しく変化するので、半導体レーザの光強度を所望の値に設定しようとする場合に問題となる。この問題を解決して半導体レーザの利点を活かすために、従来、様々なAPC(Automatic Power Control)回路が提案されている。
【0004】
このAPC回路は以下の(1)〜(3)の3つの方式に大別される。
(1)半導体レーザの光出力を受光素子によりモニタし、この受光素子に発生する半導体レーザの光出力に比例する受光電流に比例する信号と、発光レベル指令信号とが等しくなるように、常時、半導体レーザの順方向電流を制御する光・電気負帰還ループにより半導体レーザの光出力を所望の値に制御する方式。
(2)パワー設定期間内には半導体レーザの光出力を受光素子によりモニタし、この受光素子に発生する受光電流(半導体レーザの光出力に比例する)に比例する信号と、発光レベル指令信号とが等しくなるように半導体レーザの順方向電流を制御し、パワー設定期間外にはパワー設定期間中に設定した半導体レーザの順方向の値を保持することにより、半導体レーザの光出力を所望の値に制御するとともに、パワー設定期間外にはパワー設定期間中に設定した半導体レーザの順方向電流を情報に基づいて変調することにより半導体レーザの光出力に情報を載せる方式。
(3)半導体レーザの温度を測定し、その測定した温度信号によって半導体レーザの順方向電流を制御したり、又は、半導体レーザの温度を一定とするように制御することで、半導体レーザの光出力を所望の値に制御する方式。
【0005】
半導体レーザの光出力を所望の値とするためには、(1)の方式が望ましい。しかし、受光素子の動作速度や、光・電気負帰還ループを構成している増幅素子の動作速度等の限界により制御速度に限界が生じる。例えば、制御速度の目安として、光・電気負帰還ループの開ループでの交叉周波数を考慮した場合、この交叉周波数をf0としたとき、半導体レーザの光出力のステップ応答特性は、
out=P{1−exp(−2πft)}
out;半導体レーザの光出力
;半導体レーザの設定された光強度
t;時間
により近似される。
【0006】
半導体レーザの多くの使用目的では、半導体レーザの光出力を変化させた直後から、設定された時間τが経過するまでの全光量(光出力の積分値∫Pout・dt)が所定の値となることが必要とされ、
∫Pout・dt=P・τ{1−(1/2πfτ
[1−exp(−2πfτ)]}
のような式で表される。
【0007】
仮に、τ=50ns、誤差の許容範囲を0.4%とした場合、f>800MHzとしなければならず、これは極めて困難である。
【0008】
また、(2)の方式では、(1)の方式による上記のような問題は発生せず、半導体レーザを高速に変調することが可能であるので多用されている。しかし、この(2)の方式によると、半導体レーザの光出力を常時制御している訳ではないので、外乱等により容易に半導体レーザの光量変動を生じてしまう。外乱としては、例えば、半導体レーザのドゥループ特性があり、半導体レーザの光量はこのドゥループ特性により容易に数%程度の誤差を生じてしまう。半導体レーザのドゥループ特性を抑制する試みとして、半導体レーザの熱時定数に半導体レーザ駆動電流の周波数特性を合わせて補償する方法などが提案されているが、半導体レーザの熱時定数は各半導体レーザ毎に個別にばらつきがあり、また、半導体レーザの周囲環境により異なる等の問題がある。
【0009】
このような点を考慮した改良方式が、例えば、特開平2−205086号公報により提案されている。同公報によれば、図10に示すように、半導体レーザ1の光出力を受光素子2によりモニタし、その出力と発光レベル指令信号(DATA)とが等しくなるように、常時、半導体レーザ1の順方向電流を制御する光・電気負帰還ループ3と、発光レベル指令信号(DATA)を半導体レーザ1の順方向電流に変換する電流駆動部4とを有し、光・電気負帰還ループ3の制御電流と電流駆動部4により生成された駆動電流の和(又は、差)の電流によって半導体レーザ1の光出力を制御する方式が開示されている。図示例では、前記光・電気負帰還ループ3は半導体レーザ1と受光素子2とIDA1なる定電流源5と反転増幅器6とにより構成され、この反転増幅器6の出力により、抵抗Rとともに半導体レーザ1に直列に接続された駆動トランジスタ7を駆動制御するように構成されている。また、電流駆動部4はIDA2なる定電流源8により構成されている。
【0010】
これによれば、半導体レーザ1を電流駆動部4により直接駆動する電流に相当する光出力をPS とした場合、半導体レーザ1の光出力のステップ応答特性は、
out=P+(P−P){1−exp(−2πft)}
で近似される。P≒Pであれば、瞬時に半導体レーザの光出力がPに等しくなるので、fの値は光・電気負帰還ループ3のみの場合に比べて小さくてよい。図11(a)が光・電気負帰還ループ3のみによる場合の光出力の変化の様子を示すのに対し、図11(b)は電流駆動部4による定電流分IDA2が付加された場合の光出力の変化の様子を示す。現実的には、f=40MHz程度であればよく、この程度の交叉周波数であれば容易に実現できる。
【0011】
次に、レーザプリンタを例に採り、1ドット多値化技術の経緯について説明する。レーザプリンタは、当初、ラインプリンタに代わるノンインパクトプリンタとして開発されたが、レーザプリンタの高速高解像性からイメージプリンタとしての適用が早くから検討され、ディザ法をベースとした様々な記録方法が実用化されている。また、近年の半導体技術の急速な進展により、処理可能な情報量が急速に増大し、レーザプリンタにおいては、1ドット多値化技術が実用化され、より確実にイメージプリンタとしての地位を固めつつある。しかしながら、現行の多値化レベルはハイエンド機においては8ビット相当の出力レベルを備えているが、ローエンド機では高々数値程度に抑えられている。これは、一因としては情報量の多さもあるが、主として、1ドット多値化出力を実現する半導体レーザ制御変調部の回路規模が大きく高価であることによる。
【0012】
現在、1ドット多値化出力を行う半導体レーザ制御変調方式としては、
A.光強度変調方式
B.パルス幅変調方式
C.パルス幅強度混合変調方式
が提案されている。
【0013】
A.光強度変調方式(PM=Power Modulation)
光出力自身を変化させて記録する方式であり、中間露光領域を利用して中間調記録を実現するため、印字プロセスの安定化が重要な要件であり、印字プロセスに対する要求が厳しくなる。しかしながら、半導体レーザの制御変調は容易となる。
【0014】
B.パルス幅変調方式(PWM=Pulse Width Modulation)
光出力レベルとしては2値であるが、その発光時間(つまり、パルス幅)を変化させて記録する方式であるので、PM方式と比較すると、中間露光領域の利用度が少なく、さらに、隣接ドットを結合させることにより中間露光領域を一層低減させることが可能となる(印字プロセス安定性に対する要求が低減する)。しかし、パルス幅設定を8ビット、かつ、隣接ドット結合を実現する場合には半導体レーザ制御変調部の構成は複雑となる。
【0015】
C.パルス幅強度混合変調方式(PWM+PM方式)
PM方式では印字プロセスの安定化への要求が厳しくなり、PWM方式では半導体レーザ制御変調部が複雑となる問題を有することから、これらのPM方式とPWM方式とを組み合わせた方式であり、例えば、特開平6−347852号公報中に開示されている。
【0016】
この変調方式は、基本的には2値記録方式であり、印字プロセスに対して安定であるPWM方式を基調とし、そのパルス間の移り変わり部をPM方式により補完する方式である。この変調方式は、同じ階調数を実現する場合、各々単独の変調方式に比較して、必要となるパルス幅数、パワー値数が組み合わせることにより少なくなるので、各々の方式分の構成を容易に達成でき、印字プロセスに対して安定であると同時に集積化に適しており、小型化・低コスト化を図ることができる。
【0017】
このような変調方式を実現するため、半導体レーザ制御装置には、基本的には図12に示すような画像データと画素クロックとを入力とするパルス幅生成部及びデータ変調部11が設けられ、このパルス幅生成部及びデータ変調部11が図10に例示したような回路構成の半導体レーザ制御部及び半導体レーザ駆動部12に対する発光レベル指令信号なるDATAを出力するように構成されている。即ち、入力される画像データに従ってパルス幅生成部及びデータ変調部11によりPWM方式を基調とし、その移り変わり部をPM方式により補完する。その半導体レーザの光出力波形の基本概念図を図13に示す。図13にはパルス幅3値、パワー6値の合計18階調を出力する場合における半導体レーザの光出力波形を模式的に示すものである。
【0018】
この変調方式は、図示のように基本的にはPWM方式であるので、中間露光領域を利用するパワー変調部は最小パルス幅で出力する必要がある。このような光出力を得るためには、例えば、図14に示すようにパルス幅をPWMとすると、PWMOUTとPWMOUT+PMOUT(PMOUTは最小パルス幅)、又は、PWMOUTとPMOUT(PMOUTは最小パルス幅)との2パルスを生成すればよい。PWMOUTのパルスにおいて全ビットをHレベルにし、PMOUTのパルスにおいてデータに従って各ビットをオン・オフさせれば、図13や図14に示すような光出力の波形を得ることができる。図13中、上段が右寄せの右モード、下段が左寄せの左モードを示す。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
このような技術的背景を考えた場合、常時最適化された理想的な光出力の波形を高速制御下に得るためには、図11(b)中に示すP分を適正に設定し、より矩形波に近付けることが重要といえる。特に、図13等で説明したパルス幅強度混合方式を用いてより多階調の変調を実現しようとする場合には重要となる。
【0020】
ここに、半導体レーザはその一般的な特性として、図15に示すような温度による動作電流変化特性、図16に示すような経時変化(特に、微分量子効率の変化)による動作電流変化特性がある。この内、温度による動作電流変化特性に関しては図10中に示したような光・電気負帰還ループ3を常に動作させることにより半導体レーザ1の発振閾値電流Ithが温度により変化してもその変化に制御系が追従するため、常に、制御系が発振閾値電流Ithを半導体レーザ1の順方向電流として流すことにより対処される。
【0021】
しかし、経時変化、特に、微分量子効率の変化に伴う動作電流変化特性は、図示の如く、一般に、温度による場合よりも大きな変化特性を示す。この変化特性が、図11(b)中に示すP分に影響を及ぼし、得ようとする光出力Poutに対して大きすぎたり小さすぎたりして波形を鈍らせ高速制御に支障を来す等の不都合がある。
【0022】
つまり、上述したような技術的背景においては、半導体レーザの微分量子効率の検出精度に関して特に工夫されておらず、その検出精度が悪く、自由度が少ないため、光出力波形を理想的な矩形波に近付ける点で不十分となっている。特に、微分量子効率検出時には画像データ(即ち、具体的な発光レベル指令信号)を入力しなければ検出動作を行えない現状にある。つまり、入力される画像データと無関係に装置内部のみの処理で微分量子効率の検出に伴う光出力Pの設定を行うことができない不都合がある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべく、入力データあるいは外部からの電流設定信号に対応した発光指令信号を生成する発光指令生成部と、
半導体レーザと、該半導体レーザの光出力をモニタする受光素子と、該受光素子から得られる前記半導体レーザの光出力に比例した受光信号と前記発光指令生成部から与えられる発光指令信号との誤差分に応じて前記半導体レーザの順方向電流を制御する誤差増幅部とで構成される光・電気負帰還ループと、
前記発光指令生成部から与えられる発光指令信号に応じて、前記光・電気負帰還ループの制御電流との和又は差の電流により前記半導体レーザの駆動を制御する駆動電流を生成して前記半導体レーザに順方向電流を流す電流駆動部と、
を具備する半導体レーザ制御装置において、
イニシャライズ時に、前記光・電気負帰還ループの前記誤差増幅部の制御速度より十分に遅い複数のタイミング信号TS,T0,T1,T2,…,Tnからなるタイミング信号列を生成するタイミング生成部を有し
前記発光指令生成部が、イニシャライズ時に、前記タイミング信号TSで前記半導体レーザの最大発光に対応する電流値の発光指令信号を前記誤差増幅部に与えた後、前記タイミング信号T0でオフセット発光に対応する電流値の発光指令信号に切り換えて、イニシャライズの期間、前記半導体レーザをオフセット発光状態に維持すると共に、
前記光・電気負帰還ループの前記誤差増幅部の出力を入力し、前記タイミング信号T0で前記半導体レーザの最大発光に対応する電流値に相当する電位を保持し、前記タイミング信号T1,T2,…,Tn毎に、前記入力を前記電位と比較して、比較結果を出力する微分量子効率検出部と、
前記微分量子効率検出部から出力される比較結果を記憶する記憶部と、
前記タイミング信号T0で所定電流値を出力し、その後は前記タイミング信号T1,T2,…,Tnで前記記憶部に記憶された比較結果に応じて前記所定電流値から徐々に増加した電流値を出力し、前記誤差増幅部の出力が前記半導体レーザの最大発光に対応する電流値に相当する電位になるように、前記電流駆動部による前記半導体レーザの駆動電流を調整する加算電流設定部と、
を備えることを特徴とする。
【0024】
また、本発明は、前記発光指令生成部は、入力データに基づいて、前記入力データに対しパルス幅変調と強度変調とを同時に行う発光指令信号を生成するために、入力クロックと同一周波数で位相が一定量ずつ異なる複数個のパルスを生成するパルス生成手段と、入力データをパルス幅変調データとパワー変調データとに変換するデータ変換手段と、前記パルス生成手段により生成されたパルスより前記パルス幅変調データに基づきパルス幅変調した複数個のパルスを生成するパルス幅変調手段とを有することを特徴とする。
【0025】
また、本発明は、前記発光指令生成部と誤差増幅部と前記電流駆動部と前記微分量子効率検出部と前記タイミング生成部と前記メモリ部と前記加算電流設定部とが1チップの集積回路として構成されていることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図1ないし図9に基づいて説明する。本発明の半導体レーザ制御装置は、例えば、レーザプリンタ等における光書込用に用いられる半導体レーザの光出力を制御するための制御装置として適用されている。ここに、本実施の形態にあっても基本的には前述したようなパルス幅強度混合変調方式や、光・電気負帰還ループの負担を軽減させる光・電気負帰還ループ+加算電流値制御方式を踏襲しており、図10ないし図16で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示す。
【0027】
即ち、本実施の形態における半導体レーザ制御装置13は、概略的には、図12に示したように、パルス幅生成部及びデータ変調部11と半導体レーザ制御部及び半導体レーザ駆動部12とにより構成されている。ここに、前記半導体レーザ制御部及び半導体レーザ駆動部12は、図10に示したように光・電気負帰還ループ3と電流駆動部4とを主体として構成されている。これにより、パルス幅生成部及びデータ変調部11によって既にPWM変調を受けたデータが定電流源5,8に入力され、定電流源5の電流値IDA1は反転増幅器6、半導体レーザ1、受光素子2を介して光・電気負帰還ループ3を形成し、定電流源8の電流値IDA2は半導体レーザ1の順方向電流となり高速に半導体レーザ1の光出力に変換されることで、高速に半導体レーザ1の制御及び駆動が可能となる。この場合、電流駆動部4として機能する定電流源8による電流IDA2、従って、光出力Pの値を所望の値に設定することで、前述したように半導体レーザ1の光出力を高速にPWM及びPM変調することが可能とされている。
【0028】
図1に、本実施の形態における半導体レーザ制御装置13の、より詳細な構成例を示す。まず、本実施の形態では、画像データ(入力データ)に基づいて、この画像データに対しパルス幅変調と強度変調とを同時に行う発光指令信号、具体的には、パルス幅変調データと強度変調データとに変換した複数のパルスを生成するパルス幅生成部及びデータ変調部11と半導体レーザ制御部及び駆動部12とが、その一部の構成要素を除く殆どの要素に関して1チップの集積回路20として集積化されて構成されている。より詳細には、一部の回路構成に関して後述する如く、バイポーラトランジスタにより1チップ化されている。
【0029】
まず、半導体レーザ制御部及び駆動部12側について説明する。光・電気負帰還ループ3は、発光指令信号設定部21と発光指令信号生成部22と誤差増幅器23(反転増幅器6に相当する)と電流駆動部24と半導体レーザ1と受光素子2とにより構成されている。動作としては、変調されたデータに従って発光指令信号生成部22にて生成された電流と、半導体レーザ1の光出力に比例して受光素子2より出力されるモニタ電流とを比較し、その誤差分を誤差増幅器23及び電流駆動部24を介して半導体レーザ1の順方向電流に変換することにより光・電気負帰還ループ3を構成する。ここで、一般に半導体レーザ1の微分量子効率や受光素子2の光・電気変換受光感度には素子ばらつきがあるので、各々の特性に合わせて、電流値を設定する必要がある。このような素子ばらつきに関しては、前記発光指令信号設定部21において、半導体レーザ1が所望の光出力となるように外部からの電流設定信号により電流値IDA1、即ち、直流動作的には受光素子2のモニタ電流値を設定することにより、個体差を吸収して半導体レーザ1が常に所望の光出力となるように設定することが可能となる。
【0030】
半導体レーザ1の微分量子効率を検出し、電圧シフト量を設定する機能を実現するためのブロックが、図1中では、タイミング生成部31、微分量子効率検出部32、メモリ部33及び加算電流設定部34により構成されている。これにより、概略的には、タイミング生成部31において誤差増幅器23の制御速度より十分遅いタイミング信号を生成し、そのタイミングにおいて半導体レーザ1の微分量子効率を微分量子効率検出部32により検出し、その検出結果をメモリ部33に記録し、そのメモリ部33のデータに従い、加算電流設定部34の電流値を設定する。この動作は電源投入時若しくはリセット時(半導体レーザ1の光出力オフ時)といった所定のイニシャライズ時だけイニシャライズ動作として行われ、通常動作時には、加算電流設定部34の電流値を保持する。
【0031】
また、タイミング生成部31に対してはスタートアップ部35が接続されている。このスタートアップ部35は、電源投入時に電源電圧がまだ所定の値に達するまでの期間に、半導体レーザ1に過大電流が流れることにより発生する半導体レーザ1の劣化や破損からの保護と、前記タイミング生成部31において必要なイニシャライズ開始信号の生成を行う役目を担う。このスタートアップ部35に設定される或る設定電位は、なるべく電源電圧の所定の電位に近い電位に設定される。例えば、電源電圧の所定の電位が5.0Vの場合において、或る設定電位が2〜3V程度に設定した場合にはまだ回路全体が所望の動作をしているとはいえないが、4.5V程度に設定すればほぼ回路全体が所望の動作をしていると考えてよく、より安全に半導体レーザ1の保護とイニシャライズ開始信号の生成とを行うことができる。具体的制御としては、受光素子2の端子の電位を強制的にHレベルとすることにより誤差増幅器23の出力が強制的なLレベルとされ、半導体レーザ1の順方向電流が流れないように抑制することで半導体レーザ1の保護を行う。また、同時に、後述するように、TDSTART端子の電位を強制的にHレベルとすることで、前記タイミング生成部31における発振回路(後述する)を強制的に発振しないように抑制する。そして、電源電圧(ここでは、Vcc)が或る設定電位以上になると、半導体レーザ1の保護を解除して通常動作状態とし、かつ、前記タイミング生成部31における発振回路の発振抑制を解除することにより発振開始信号とする。同時に、前記タイミング生成部31の電流源を生成するVPTDSTART端子電位を出力する。
【0032】
前記タイミング生成部31は、例えば、遅延回路を用いて構成することも可能であるが、本実施の形態では、発振回路36とバイアス回路(図示せず)とラッチ回路37とにより構成されている。概略的には、発振回路36において生成された発振信号をラッチ回路37にてラッチし、ラッチしたデータを次段に順次伝達することにより、例えば、T0〜T5なる6個のタイミング信号を生成し、最終タイミングと同時に前記発振回路36を強制的に発振しないように抑制する構成とされている。
【0033】
前記微分量子効率検出部32は、例えば、前記誤差増幅器23の誤差出力中のピーク値を検出するサンプルホールド回路38と、このサンプルホールド回路38の出力値を所定値と比較する比較器39とにより構成されている。
【0034】
前記メモリ部33は、前記比較器39の比較結果を前記タイミング生成部31により生成されるタイミングT1〜T5に同期して保持する機能を有する。前記加算電流設定部34は、例えば、5ビットのD/A変換器40により構成されている。
【0035】
次に、これらの各部の構成、作用等について説明する。まず、前記発振回路36のバイポーラトランジスタによる回路構成例を図3に示す。また、イニシャライズ時の概略動作を図6に示す。トランジスタQ22のコレクタ電位VQ22Cが図6中の発振動作として表され、このトランジスタQ22のコレクタ電流が、トランジスタQ24,Q25で構成される差動スイッチ46によりオン、オフし、トランジスタQ22のコレクタ電流がオンの時にトランジスタQ21のコレクタ電流よりも大きい場合には、トランジスタQ22のコレクタ電位VQ22Cは、各々の電流がコンデンサCへのチャージ、ディスチャージを繰り返すことにより発振する。
【0036】
まず、図6中に示すタイミング0、即ち、電源投入時より、前記スタートアップ部35から発振開始タイミング信号TSが送られてくるまでの間は、TDSTART端子の電位は強制的にHレベル(殆どVccと同電位)であり、また、VPTDSTART端子は0Vであるので、VPTDSTART端子より生成されるトランジスタQ23のコレクタ電流は0であり、差動スイッチ46もトランジスタQ25がLレベルであるが、トランジスタQ23のコレクタ電流が0であるので、トランジスタQ22のコレクタ電流も0となっている。
【0037】
ここに、ラッチ回路37の最終段の構成を示す図5を参照すると、VPTDSTART端子の電位は0V、トランジスタQ31のコレクタ電流は0Aである。この結果、トランジスタQ23のベース電位はVccであり、トランジスタQ23のコレクタ電流は0Aとなる。また、差動スイッチ46において、トランジスタQ23のコレクタ電流が0Aであり、トランジスタQ25のベース電位がLレベルであるので、トランジスタQ22のコレクタ電流は0Aとなる。
【0038】
その後、発振開始タイミング信号TSを過ぎると、トランジスタQ22のコレクタ電流が流れ始め、差動スイッチ46においてトランジスタQ25がLレベルであるので、トランジスタQ23のコレクタ電流がトランジスタQ22,Q26によるカレントミラー回路47により折り返され、トランジスタQ22のコレクタ電流となる。このタイミングTSでは、電源部(図示せず)の電流は0であるので、トランジスタQ22のコレクタ電流がトランジスタQ21のコレクタ電流より大きい場合にはトランジスタQ22のコレクタ電位VQ22C、即ち、TDSTART端子電位は、徐々に低下する。そして、トランジスタQ24のベース電位がトランジスタQ25のべース電位と同電位若しくはより低下する瞬間に、差動スイッチ46が動作し、トランジスタQ24がオンとなりトランジスタQ26のコレクタ電流、従って、トランジスタQ22のコレクタ電流がオフとなり、トランジスタQ25のベース電位はトランジスタQ24のコレクタ電流と抵抗R11とで決まる電位分上昇する。この瞬間が、タイミングT0である。
【0039】
タイミングT0を過ぎると、トランジスタQ22のコレクタ電流がオフとなるので、トランジスタQ22のコレクタ電位VQ22C、即ち、TDSTART端子電位は、徐々に上昇する。そして、トランジスタQ24のベース電位がトランジスタQ25のベース電位と同電位若しくはより上昇する瞬間に、差動スイッチ46が反転し、トランジスタQ22のコレクタ電流がオンとなる発振動作を繰り返す。この発振の振幅は、トランジスタQ24のコレクタ電流と抵抗R11とで決まる電位で決定され、周期はトランジスタQ21のコレクタ電流、トランジスタQ22のコレクタ電流、コンデンサCの容量により決定され、これらの値を適正に決定することにより所望のタイミング信号を得ることができる。
【0040】
このような動作において、トランジスタQ22のコレクタ電流がトランジスタQ21のコレクタ電流の丁度2倍の時、トランジスタQ21のコレクタ電流と、(トランジスタQ22のコレクタ電流)−(トランジスタQ21のコレクタ電流)なる電流とが等しくなり、コンデンサCにチャージ、ディスチャージされる単位時間当たりの電荷量が等しくなるので、図6中に示すような、立上り時間と立下り時間とが等しい三角波となる。
【0041】
このような発振回路36の発振出力としてトランジスタQ25のベースに方形波が得られ、電圧シフト、スイング量調整、反転なる処理がなされた後、図6中に示すトランジスタQのエミッタ電位VQXEの出力波形が得られる。
【0042】
次に、前記ラッチ回路37の1構成単位となるラッチ回路48の回路構成例を図4に示す。前記ラッチ回路37は、本実施の形態においては、タイミング信号T0〜T5を生成するため、ラッチ回路48が6段に接続されて構成されるが、図4にその1構成単位となりタイミング信号T0生成用のラッチ回路48を示す。図示例にあっては、複数のトランジスタ、抵抗を構成要素として構成されており、この内、トランジスタQ31〜Q33で1つのスイッチ49aを形成し、また、トランジスタQ34〜Q36で1つのスイッチ49bを形成している。前記スイッチ49aにおいては、前記トランジスタQ33のコレクタ電流がオンの時、トランジスタQ31のベース電位、即ち、データをトランジスタQ37のベース電位及びエミッタ電位に反転して出力する。また、スイッチ49bにおいては、トランジスタQ36のコレクタ電流がオンの時、トランジスタQ34のベースがトランジスタQ37のエミッタに接続されるので、出力をそのまま保持する動作となる。
【0043】
トランジスタQ33のベースをCLK、トランジスタQ36のベースを/CLK(信号に関して、“/”は反転を示す)、トランジスタQ31のベースをDATA0、トランジスタQ37のエミッタを出力Qとして、これらの関係を論理式で表すと、
Q=CLK・DATA0+/CLK・Q
となる。
【0044】
ここで、前述したようにトランジスタQ(図6参照)のエミッタ電位VQXE、つまり、トランジスタQ36のベース/CLKは、タイミングTSよりタイミングT0までHレベルで出力保持状態にあり、また、トランジスタQ38,Q39等で構成される電流源50は、スタートアップ部35からのVPTDSTARTをベース電位とすることにより、タイミングTSまでは電流が0でタイミングTSとなる瞬間より電流が流れるので、出力QはタイミングT0までHレベルとなっている。タイミングT0となると、出力Qが初めてLレベルとなり、タイミングT0以降、トランジスタQ31のベース(入力データ)がLレベルであるので、出力QはLレベルの状態を保持する。この状態を、図6中のトランジスタQ37のエミッタ電位VQ3 7E(タイミング信号T0)の波形として示す。
【0045】
図示しない次段では、CLKを反転入力し、トランジスタQ37のエミッタ電位VQ37EをDATA1とすると、
Q′=/CLK・DATA1+CLK・Q′
とすることで、図6中にVQ37(1)Eで示すタイミング信号T1を得ることができる。
【0046】
以下、同様にタイミング信号T2〜T5を得ることができる。図6中のVQ37 (n)Eにおける“n”は段数1〜5を示す。
【0047】
さらに、図5に示すように、タイミング信号T5を生成する最終段のラッチ回路48において、トランジスタQ31のコレクタ電流は発振回路36中のトランジスタQ23のベースに与えられており、発振回路36を駆動させる電圧とされている。従って、トランジスタQ23のベース電位はタイミングTSからタイミングT5までの間、供給される。しかし、トランジスタQ23のベース電位は、タイミングT5となる瞬間にトランジスタQ23のコレクタ電流をオフさせると供給されない。
【0048】
つまり、必要なタイミング信号を生成する間のみ発振し、所望のタイミング信号を生成し終わると同時に発振を停止することで、発振回路36の発振動作が他の回路に雑音や電流変動等の悪影響を及ぼさない回路構成とされている。また、前述したようなタイミング信号T0〜T5を生成するためには遅延回路等を用いて構成することも可能であるが、本実施の形態のように、発振回路36を用いて構成することにより、唯一、コンデンサCをLSI(集積回路20)外の外付け素子とすることで多数のタイミング信号を生成する場合であっても、発振回路36のタイミングを自在に設定することができる。もっとも、タイミング生成部31を遅延回路を用いて構成した場合、タイミングを自在に設定するためには各々のタイミングを決定する外付け素子を必要とするが、必要とするタイミング数が少ない場合には遅延回路を用いるほうがラッチ回路を必要としない利点がある。何れにしても、光・電気負帰還ループ3の制御速度を自由に設定できる上に、半導体レーザ1・受光素子2の周波数特性の影響を受けない光出力波形を得ることもでき、集積回路20のイニシャライズ時間を最適化を図る上で都合がよい。
【0049】
また、一般に、半導体レーザ1・受光素子2間には、周波数特性が存在し、この周波数特性が、上述の制御系(光・電気負帰還ループ3)の動作や上述のタイミング設定に影響を及ぼさない良好な特性である場合には問題はないが、この周波数特性がよくない場合には、もし、上述のタイミングが一定である場合には、この半導体レーザ1・受光素子2間の周波数特性を補償するための回路を追加するか、或いは、上述のタイミングを十分遅くなるように設定する必要がある。しかし、このようなタイミングを十分に遅く設定すると、それだけイニシャライズの時間が長くなってしまい、かといって、周波数特性補償回路を付加すると素子数が増えてしまい、何れにしても好ましくない。この点、本実施の形態のように、タイミング生成部31を発振回路36を用いて構成することにより、コンデンサCの容量を変更するだけで周波数特性を補償するための回路を必要とせず、かつ、全てのイニシャライズ時間が長くなることもないので、素子数を低減させつつ効率的なイニシャライズを行わせることができる。さらに、このような発振回路36を用いてタイミング信号を生成する場合、通常は、フリップフロップを用いるが、本実施の形態のように必要段数のラッチ回路48を組み合わせたラッチ回路37を用いることにより、素子数を低減させ得る。
【0050】
次に、これらのタイミング信号により制御されるイニシャライズ時の概略動作を図6のタイムチャート、図7に示す微分量子効率検出部32の回路構成例を参照して説明する。まず、半導体レーザ1の光出力を、タイミングTSに強制的なオフ状態より所望の最大発光状態とする。この最大発光値は、発光指令電流生成部22において既に設定されているものとする。そして、タイミングT0に入力データを全て0としてオフセット発光状態とし、この状態をタイミングT5まで維持した後、タイミングT5以降を本来の入力データを受け付ける通常動作状態とする。光・電気負帰還ループ3を動作させるためには、半導体レーザ1の光出力を完全にオフにはさせず、わずかに光らせるオフセット発光が必要であり、実際には、半導体レーザ1の光出力は、設定した最大発光とオフセット発光との間で光・電気負帰還ループ3により制御される。
【0051】
半導体レーザ1の光出力は、イニシャライズ時、即ち、電源投入時やリセット解除時において、必ず、図6に示すようなシーケンス動作を実行することにより微分量子効率をその度に検出し、適切な加算電流値を設定する。
【0052】
図6中に示すような最大発光とオフセット発光との差分、即ち、動作電流Iop−発振閾値電流Ithが微分量子効率を反映するので、微分量子効率検出部32中のサンプルホールド回路38においてこの差分を検出しホールドする。概略動作としては、電流駆動部24が動作していない状態においては、この差分は誤差増幅器23における電位出力であるので、最大発光時のこの電位をサンプルホールドし、タイミングT0においては0であった電流駆動部24の電位シフト量を加算電流設定部34により徐々に変化させて、前記差分を、電流駆動部24における電位変化とすることにより微分量子効率を反映した値を検出する。
【0053】
詳細には、VCOMP端子はトランジスタQ42のエミッタフォロワ51を介してトランジスタQ43のベース電位となる。このトランジスタQ43のベース電位はトランジスタQ45等で構成される電流源52の電流が流れている間は、トランジスタQ41,Q46,Q47,Q48等で構成されるボルテージフォロワ53によりトランジスタQ44のベース電位と同電位となる。タイミングT0で電流源52の電流をオフさせると、トランジスタQ43のベース電位の変化はVCOMP端子の電位変化をそのまま示すが、トランジスタQ44のベース電位はコンデンサCの容量が大きいほど変化せず、タイミングT0におけるトランジスタQ43のベース電位、つまり、最大発光時の電流駆動部24の電位をサンプルホールドすることが可能となる。図6中の下部にこれらのトランジスタQ43,Q44によりサンプルホールドされる概略波形を示す。
【0054】
サンプルホールドされたこれらのトランジスタQ43,Q44のベース電位をトランジスタQ49,Q50等による比較器39に入力してその大小を比較し、比較結果をタイミング信号T1〜T5に同期してメモリ部33にて保持する。従って、このメモリ部33は、特に構成例を図示しないが、比較器39の比較出力をタイミング信号T1〜T5に同期して保持し得る機能を有していればよく、例えば、タイミング生成部31で用いたような5段のラッチ回路で構成し、比較器39の比較においてトランジスタQ43側のベース電位がトランジスタQ44側のベース電位よりも高い場合にLレベルを出力するように構成すればよい。
【0055】
加算電流設定部34は、2段の差動スイッチで構成される5個のスイッチと、これらのスイッチ部の電流源に電流を供給するカレントミラー回路と、各スイッチ部の出力を加算して電流駆動部24の出力とするカレントミラー回路とにより構成されている。ここに、5個のスイッチ部により基本的に5ビットのD/A変換器40が構成され、これらのスイッチ部の電流源は、最小ビット電流をI1とすると、次のビットのスイッチ部では2*I1、さらに上位ビットのスイッチ部毎に4*I1,8*I1,16*I1となるように設定されている。これにより、スイッチ部全体の出力電流としては最大31*I1となり、この時に、電流駆動部(電圧シフト部25)において設定される最大電流(最大電圧)が、前述した(動作電流Iop)−(発振閾値電流Ith)の最大値よりも大きくなるように設定する。
【0056】
ここで、タイミングT0に、図6に示すように半導体レーザ1の光出力を最大発光状態よりオフセット発光状態とすると同時にスイッチ部の最上位ビットの電流を強制的に出力する。この状態では、最大発光状態からオフセット状態となって最上位ビットのスイッチ部の電流を強制的に出力することにより電流駆動部24にも電位変化を生ずるので、光・電気負帰還ループ3なる制御系により半導体レーザ1の光出力がオフセット発光状態となるように制御が働くので、これらの電位変化の差分を補うように変化する。このような変化分を微分量子効率検出部32において検出しその出力を最大発光状態と比較し、その比較結果をメモリ部33に格納する。メモリ部33ではこの結果をタイミングT1においてラッチし、加算電流設定部34の最上位ビットのスイッチ部を再設定し、最大発光状態の電位より大きい場合にはオフ、小さい場合にはオンとする。ここで、タイミングT1−T0は、この間に光・電気負帰還ループ3なる制御系が十分収束する時間に設定する必要がある。
【0057】
タイミングT1においてもタイミングT0の場合と同様に、上位2ビット目を強制的に出力させ、タイミングT2にてその結果を再設定する。本実施の形態では、微分量子効率を5ビット分のD/Aの精度で検出しているので、5ビット分、同様に繰り返して行う。この時のベース電位の変化の様子を図示すると、図6中の下部に示すトランジスタQ44のベース電位の場合と同様になる。この場合の図示例は、下位ビットより順に1,1,1,0,1となった場合の波形を示している。
【0058】
本実施の形態では、微分量子効率検出部32及び加算電流設定部34の検出精度を5ビットとしているが、さらにビット数を増やして検出精度を上げれば、図11(b)に示す光出力波形において、P分の光出力分が所望の光出力となり、光・電気負帰還ループ3なる制御系による光出力の制御分が少なくなり、光出力波形がより理想的な方形波に近付く。
【0059】
次に、パルス幅生成部及びデータ変調部11側について説明する。いま、本実施の形態では、パルス幅変調を3ビット(即ち、8値)、強度変調を5ビット(即ち、32値)組合せ、合計で1ドット当たり8ビット階調(256値)を出力し得る構成例とする。このパルス幅生成部及びデータ変調部11は、大別すると、パルス幅変調・強度変調信号生成部61と、発光指令信号生成部22とにより構成されている。パルス幅変調・強度変調信号生成部61は概略的には、タイミングの異なる複数のパルスを生成するPLL構成のパルス生成部62と、入力された画像データをパルス幅変調データと強度変調データとに変換する論理記述を含むデータ変換部63と、このデータ変換部63から得られるパルス幅変調データに従ってパルス生成手段の出力中からパルスを選択するパルス幅変調部64等を備えて構成されるが、これらの論理記述等を実行するバイポーラトランジスタによる回路構成とされている。
【0060】
まず、発光指令信号生成部22は図8(a)に示すように強度変調データPMDATAに従って電流IDA,/IDA(信号に関して“/”は反転を示す;以下、同様とする)に変換するD/A変換器(DAC)65と、パルス1に応じて電流IDAを流すか否かをスイッチングする差動スイッチ66aと、パルス2に応じて電流IDAを流すか否かをスイッチングする差動スイッチ66bと、差動スイッチ66a,66bのスイッチングに従い流れる電流/IDA,IDAを各々電圧/VDA,VDAに変換する電流‐電圧変換器(I‐V)67a,67bとにより構成されている。ここに、/IDA+IDA=Ifullなる関係がある。電流値Ifullは強度変調データPMDATAを全てオンにした場合の電流IDAの値であり、発光指令信号の最大電流値である。差動スイッチ66a,66bはパルス1,2がともにHレベルの場合にはIDA1=Ifullとなるように機能する。パルス1がLレベルでパルス2がHレベルの場合にはIDA1=IDAとなる。パルス1,2がともにLレベルの場合にはIDA1=0となる。つまり、パルス1,2がともにHレベルの場合にはIDAの値(即ち、強度変調データPMDATA)によらず、IDA1=Ifullとなる。よって、強度変調データPMDATAは1画素クロックの間、一定でよい。この結果、半導体レーザ制御装置の高速化を図る点で有利となる。このような差動スイッチ66a,66bは例えば各々一対ずつのバイポーラトランジスタを差動接続することにより構成される。よって、発光指令信号生成部22自体もバイポーラトランジスタ構成として容易に集積化されて形成される。
【0061】
ちなみに、1ドット当たり8ビット(=256値)の階調数を出力し、強度変調を5ビット(=32値)とする場合、5ビットのD/A変換器65に流れる最大電流値は31I(Iは最下位ビットに流れる電流値)であり、これを所望の最大電流値Ifullに設定すると、図8(a)に示す構成においては、31/256と32/256とが同じ出力となる。同様に、63/256と64/256、〜、223/256と224/256が各々同一となり、1ドット当たりの階調数が実質的に249値階調となってしまう。この点を考慮した場合には、図8(b)に示すように、差動スイッチ66aに対して常に電流Iを流す定電流源68を付加し、Ifull=32Iとなるように設定すれば、0/256〜255/256なる256値階調を実現でき、階調数が増加する。もっとも、画像データが全てHレベルとなっても半導体レーザ3はフル点灯(=256/256)しない(図8(a)では、255/256と256/256とが同一であるためフル点灯する)。この点をも考慮した場合には、図8(c)に示すように、フルオン信号(画像データが全てHレベルの場合のみHレベルとなる信号)により電流Iを差動スイッチ66a又は66bに流す差動スイッチ69を付加すればよい。これによれば、フルオン信号生成のための素子数は増加するものの、0/256〜254/256、256/256の256値階調が実現できる。よって、発光指令信号生成部22に関しては、目的に応じて、図8(a)〜(c)の何れかの構成を用いればよい。
【0062】
一方、パルス幅生成部及びデータ変調部11中のパルス幅変調・強度変調信号生成部61は、前述したように、データ変換手段となるデータ変換部63と、パルス幅変調手段となるパルス幅変調部64と、PLL構成でパルス生成手段となるパルス生成発振器62とにより構成されている。前記パルス生成発振器62は図9に示すように入力クロックに同期した内部クロックXと、このXと同一周波数(即ち、入力クロックとも同一周波数)で一定量ずつの位相差を持つパルスX,X,〜,Xの位相差が異なる複数個のパルスを生成するもので、特に図示しないが、位相周波数比較器と電圧制御発振器とローパスフィルタとにより構成されている。パルス幅変調を8値とした場合、k=7であり、各々のパルスの位相差は1/8・TCK(TCKは入力クロックの周期)である。また、X,X,X,Xは、各々X,X,X,Xの反転信号である。ここに、入力クロックに同期させるパルスは何れであってもよく、図9ではパルスXを同期させており、入力クロックから1/4周期遅れたXを内部クロックとしている。
【0063】
前記データ変換部63は入力された画像データをパルス幅変調データPWMDATAと強度変調データPMDATAとに変換する機能を持つ。前記パルス幅変調部64は前記データ変換部63から得られるパルス幅変調データPWMDATAに従ってパルス生成発振器62の出力X中から2つのパルスPWon,PWdaを生成する機能を持つ。
【0064】
さらに、本実施の形態では、図1に示すように、発光指令信号生成部22と誤差増幅器23及び電流駆動部24との間にスイッチ部70が介在されている。このスイッチ部70も具体的にはバイポーラトランジスタ構成よりなるもので、前記タイミング生成部31から与えられる強制発光指令信号や強制消灯指令信号に応じて、前記発光指令信号生成部22から誤差増幅器23や電流駆動部24に与えられる発光指令信号に代えて半導体レーザ1に与えられ、画像データに無関係に半導体レーザ1を強制的に発光又は消灯させるように切り換えられる。
【0065】
より具体的な構成例として、発光指令信号生成部22が例えば図8(a)に準じた構成の場合であれば、図2に示すように構成される。即ち、パルス1,2に応じて電流I又は/Iが流れるスイッチ66a,66bに対して、強制発光指令信号によりスイッチングされるスイッチ70aと、強制消灯指令信号によりスイッチングされるスイッチ70bとが、発光指令信号の入力ラインに接続されている。ここに、強制発光指令信号や強制消灯指令信号はタイミング生成部31によって適宜生成出力される。本実施の形態では、前述したような半導体レーザ1の微分量子効率の検出動作を行う際、適宜、強制発光指令信号や強制消灯指令信号が生成される。これにより、画像データ(パルス1,2)に拘らず、半導体レーザ1を強制的に発光又は消灯させることができる構成とされている。ただし、強制発光指令信号と強制消灯指令信号とが同時にHレベルになることはないものとする。また、これらのスイッチ66a,66b,70a,70bは何れもトランジスタ対のエミッタ同士を接続したECL(エミッタカップルドロジック)としてバイポーラ構成されている。
【0066】
このような構成によれば、前述した微分量子効率の検出時に、強制消灯指令信号をHレベルにすると、スイッチ70bがスイッチ66a,66b経由の発光指令信号の経路を断つので、画像データに関係なく半導体レーザ1が強制的にオフ状態とされる。その後、強制消灯指令信号をLレベルとし、強制発光指令信号をHレベルにすると、スイッチ70aがスイッチ66a,66b経由の発光指令信号の経路が強制発光指令信号による最大発光状態に切り換えられるので、画像データに関係なく半導体レーザ1が強制的に最大発光する。これにより、図7等で説明した半導体レーザ1の微分量子効率の検出動作を、画像データに関係なく、半導体レーザ制御装置13単独で任意に行うことができる。
【0067】
なお、本実施の形態では、発光指令信号生成部22と誤差増幅器23との間にスイッチ部70を設けたが、発光指令信号生成部22とパルス幅変調部64との間にスイッチ部70を設けるようにしてもよい。
【0068】
また、本実施の形態では、半導体レーザ制御装置13の大半をバイポーラトランジスタを用いた集積回路20として集積化した例で説明したが、必ずしもバイポーラトランジスタにより集積化したものに限らず、C‐MOSトランジスタを用いたもの、両者を組み合わせたもの等であってもよく、さらには、集積化されていない構成にも適用し得る。
【0069】
【発明の効果】
本発明による半導体レーザ制御装置によれば、経時変化に伴う半導体レーザの微分量子効率の変化を、電源投入時やリセット解除時といったイニシャライズ時に検出して最適な電流加算値を設定し直すことにより、光・電気負帰還ループなる制御部による高速制御分を極力少なくすることができ、半導体レーザの光出力波形をオーバシュートやアンダシュートのない、理想の方形波に近付け、常時、最適化された理想的な光出力波形を得ることができる。また、パルス幅変調・強度変調信号生成部等を含む発光指令生成部、誤差増幅部、電流駆動部、微分量子効率検出部、メモリ部、加算電流設定部、タイミング生成部などを1チップの集積回路に集積化して構成した場合にも、光出力波形の理想化を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す概略ブロック図である。
【図2】発光指令信号生成部及びスイッチ部の構成例を示すブロック図である。
【図3】発振回路の構成例を示す回路図である。
【図4】ラッチ回路の構成例を示す回路図である。
【図5】最終段のラッチ回路の構成例を示す回路図である。
【図6】各部の波形を示すタイムチャートである。
【図7】微分量子効率検出部の構成例を示す回路図である。
【図8】発光指令信号生成部の構成例を示すブロック図である。
【図9】パルス幅生成方法を説明するためのタイムチャートである。
【図10】従来の電流駆動部によるIDA2加算方式を示す回路図である。
【図11】IDA2に伴うPの有無による光出力制御例を示す特性図である。
【図12】パルス幅強度混合方式用の構成例を示すブロック図である。
【図13】パルス幅強度混合方式の光出力とドットイメージとの関係を示す模式図である。
【図14】その波形生成法を示すタイムチャートである。
【図15】温度による動作電流変化特性を示す特性図である。
【図16】経時変化による動作電流変化特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ
2 受光素子
3 光・電気負帰還ループ
23 誤差増幅部
24 電流駆動部
25 電圧シフト部
31 タイミング生成部
32 微分量子効率検出部
33 メモリ部
34 加算電流設定部
36 発振回路
37 ラッチ回路
42 差動回路
70 スイッチ部

Claims (3)

  1. 入力データあるいは外部からの電流設定信号に対応した発光指令信号を生成する発光指令生成部と、
    半導体レーザと、該半導体レーザの光出力をモニタする受光素子と、該受光素子から得られる前記半導体レーザの光出力に比例した受光信号と前記発光指令生成部から与えられる発光指令信号との誤差分に応じて前記半導体レーザの順方向電流を制御する誤差増幅部とで構成される光・電気負帰還ループと、
    前記発光指令生成部から与えられる発光指令信号に応じて、前記光・電気負帰還ループの制御電流との和又は差の電流により前記半導体レーザの駆動を制御する駆動電流を生成して前記半導体レーザに順方向電流を流す電流駆動部と、
    を具備する半導体レーザ制御装置において、
    イニシャライズ時に、前記光・電気負帰還ループの前記誤差増幅部の制御速度より十分に遅い複数のタイミング信号TS,T0,T1,T2,…,Tnからなるタイミング信号列を生成するタイミング生成部を有し
    前記発光指令生成部が、イニシャライズ時に、前記タイミング信号TSで前記半導体レーザの最大発光に対応する電流値の発光指令信号を前記誤差増幅部に与えた後、前記タイミング信号T0でオフセット発光に対応する電流値の発光指令信号に切り換えて、イニシャライズの期間、前記半導体レーザをオフセット発光状態に維持すると共に、
    前記光・電気負帰還ループの前記誤差増幅部の出力を入力し、前記タイミング信号T0で前記半導体レーザの最大発光に対応する電流値に相当する電位を保持し、前記タイミング信号T1,T2,…,Tn毎に、前記入力を前記電位と比較して、比較結果を出力する微分量子効率検出部と、
    前記微分量子効率検出部から出力される比較結果を記憶する記憶部と、
    前記タイミング信号T0で所定電流値を出力し、その後は前記タイミング信号T1,T2,…,Tnで前記記憶部に記憶された比較結果に応じて前記所定電流値から徐々に増加した電流値を出力し、前記誤差増幅部の出力が前記半導体レーザの最大発光に対応する電流値に相当する電位になるように、前記電流駆動部による前記半導体レーザの駆動電流を調整する加算電流設定部と、
    を備えることを特徴とする半導体レーザ制御装置。
  2. 前記発光指令生成部は、入力データに基づいて、前記入力データに対しパルス幅変調と強度変調とを同時に行う発光指令信号を生成するために、入力クロックと同一周波数で位相が一定量ずつ異なる複数個のパルスを生成するパルス生成手段と、入力データをパルス幅変調データとパワー変調データとに変換するデータ変換手段と、前記パルス生成手段により生成されたパルスより前記パルス幅変調データに基づきパルス幅変調した複数個のパルスを生成するパルス幅変調手段とを有することを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ制御装置。
  3. 前記発光指令生成部と誤差増幅部と前記電流駆動部と前記微分量子効率検出部と前記タイミング生成部と前記メモリ部と前記加算電流設定部とが1チップの集積回路として構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体レーザ制御装置。
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