JPH1079547A - 半導体レーザ制御方法及び装置 - Google Patents

半導体レーザ制御方法及び装置

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JPH1079547A
JPH1079547A JP9146294A JP14629497A JPH1079547A JP H1079547 A JPH1079547 A JP H1079547A JP 9146294 A JP9146294 A JP 9146294A JP 14629497 A JP14629497 A JP 14629497A JP H1079547 A JPH1079547 A JP H1079547A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経時変化に伴う微分量子効率の検出に関し
て、入力データと無関係に検出を行えるようにする。 【解決手段】 イニシャライズ時にタイミング生成部3
1により誤差増幅部23の制御速度より十分に遅いタイ
ミング信号を生成し、そのタイミング信号に基づき微分
量子効率検出部32により半導体レーザ1の微分量子効
率を検出し、この検出結果をメモリ部33に記憶し、こ
のメモリ部33のデータに従い加算電流設定部34の電
流値を設定する際、強制発光指令信号と強制消灯指令信
号とが選択的に入力されて入力データに基づく発光指令
信号と択一的な出力を出すスイッチ部70を付加して半
導体レーザ1を強制発光させることで、入力データとは
無関係に微分量子効率を検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザプリンタ、
デジタル複写機、光ディスク装置、光通信装置等におけ
る光源として用いられる半導体レーザを駆動制御するた
めの半導体レーザ制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザは極めて小型であって、か
つ、駆動電流により高速に直接変調を行うことができる
ので、近年、レーザプリンタ等の光源として広く使用さ
れている。
【0003】しかし、半導体レーザの駆動電流と光出力
との関係は、温度により著しく変化するので、半導体レ
ーザの光強度を所望の値に設定しようとする場合に問題
となる。この問題を解決して半導体レーザの利点を活か
すために、従来、様々なAPC(Automatic Power C
ontrol)回路が提案されている。
【0004】このAPC回路は以下の〜の3つの方
式に大別される。 半導体レーザの光出力を受光素子によりモニタし、
この受光素子に発生する半導体レーザの光出力に比例す
る受光電流に比例する信号と、発光レベル指令信号とが
等しくなるように、常時、半導体レーザの順方向電流を
制御する光・電気負帰還ループにより半導体レーザの光
出力を所望の値に制御する方式。 パワー設定期間内には半導体レーザの光出力を受光
素子によりモニタし、この受光素子に発生する受光電流
(半導体レーザの光出力に比例する)に比例する信号
と、発光レベル指令信号とが等しくなるように半導体レ
ーザの順方向電流を制御し、パワー設定期間外にはパワ
ー設定期間中に設定した半導体レーザの順方向の値を保
持することにより、半導体レーザの光出力を所望の値に
制御するとともに、パワー設定期間外にはパワー設定期
間中に設定した半導体レーザの順方向電流を情報に基づ
いて変調することにより半導体レーザの光出力に情報を
載せる方式。 半導体レーザの温度を測定し、その測定した温度信
号によって半導体レーザの順方向電流を制御したり、又
は、半導体レーザの温度を一定とするように制御するこ
とで、半導体レーザの光出力を所望の値に制御する方
式。
【0005】半導体レーザの光出力を所望の値とするた
めには、の方式が望ましい。しかし、受光素子の動作
速度や、光・電気負帰還ループを構成している増幅素子
の動作速度等の限界により制御速度に限界が生じる。例
えば、制御速度の目安として、光・電気負帰還ループの
開ループでの交叉周波数を考慮した場合、この交叉周波
数をf0 としたとき、半導体レーザの光出力のステップ
応答特性は、 Pout =P0{1−exp(−2πf0t)} Pout ;半導体レーザの光出力 P0 ;半導体レーザの設定された光強度 t ;時間 により近似される。
【0006】半導体レーザの多くの使用目的では、半導
体レーザの光出力を変化させた直後から、設定された時
間τ0 が経過するまでの全光量(光出力の積分値∫P
out・dt)が所定の値となることが必要とされ、 ∫Pout ・dt=P0・τ0{1−(1/2πf0τ0 )
[1−exp(−2πf0τ0 )]} のような式で表される。
【0007】仮に、τ0 =50ns、誤差の許容範囲を
0.4%とした場合、f0 >800MHzとしなければ
ならず、これは極めて困難である。
【0008】また、の方式では、の方式による上記
のような問題は発生せず、半導体レーザを高速に変調す
ることが可能であるので多用されている。しかし、この
の方式によると、半導体レーザの光出力を常時制御し
ている訳ではないので、外乱等により容易に半導体レー
ザの光量変動を生じてしまう。外乱としては、例えば、
半導体レーザのドゥループ特性があり、半導体レーザの
光量はこのドゥループ特性により容易に数%程度の誤差
を生じてしまう。半導体レーザのドゥループ特性を抑制
する試みとして、半導体レーザの熱時定数に半導体レー
ザ駆動電流の周波数特性を合わせて補償する方法などが
提案されているが、半導体レーザの熱時定数は各半導体
レーザ毎に個別にばらつきがあり、また、半導体レーザ
の周囲環境により異なる等の問題がある。
【0009】このような点を考慮した改良方式が、例え
ば、特開平2−205086号公報により提案されてい
る。同公報によれば、図10に示すように、半導体レー
ザ1の光出力を受光素子2によりモニタし、その出力と
発光レベル指令信号(DATA)とが等しくなるように、常
時、半導体レーザ1の順方向電流を制御する光・電気負
帰還ループ3と、発光レベル指令信号(DATA)を半導体
レーザ1の順方向電流に変換する電流駆動部4とを有
し、光・電気負帰還ループ3の制御電流と電流駆動部4
により生成された駆動電流の和(又は、差)の電流によ
って半導体レーザ1の光出力を制御する方式が開示され
ている。図示例では、前記光・電気負帰還ループ3は半
導体レーザ1と受光素子2とIDA1 なる定電流源5と反
転増幅器6とにより構成され、この反転増幅器6の出力
により、抵抗Re とともに半導体レーザ1に直列に接続
された駆動トランジスタ7を駆動制御するように構成さ
れている。また、電流駆動部4はIDA2 なる定電流源8
により構成されている。
【0010】これによれば、半導体レーザ1を電流駆動
部4により直接駆動する電流に相当する光出力をPS
した場合、半導体レーザ1の光出力のステップ応答特性
は、 Pout =P0 +(PS −P0 ){1−exp(−2πf0
)} で近似される。PS ≒P0 であれば、瞬時に半導体レー
ザの光出力がP0 に等しくなるので、f0 の値は光・電
気負帰還ループ3のみの場合に比べて小さくてよい。図
11(a)が光・電気負帰還ループ3のみによる場合の
光出力の変化の様子を示すのに対し、図11(b)は電
流駆動部4による定電流分IDA2 が付加された場合の光
出力の変化の様子を示す。現実的には、f0 =40MH
z程度であればよく、この程度の交叉周波数であれば容
易に実現できる。
【0011】次に、レーザプリンタを例に採り、1ドッ
ト多値化技術の経緯について説明する。レーザプリンタ
は、当初、ラインプリンタに代わるノンインパクトプリ
ンタとして開発されたが、レーザプリンタの高速高解像
性からイメージプリンタとしての適用が早くから検討さ
れ、ディザ法をベースとした様々な記録方法が実用化さ
れている。また、近年の半導体技術の急速な進展によ
り、処理可能な情報量が急速に増大し、レーザプリンタ
においては、1ドット多値化技術が実用化され、より確
実にイメージプリンタとしての地位を固めつつある。し
かしながら、現行の多値化レベルはハイエンド機におい
ては8ビット相当の出力レベルを備えているが、ローエ
ンド機では高々数値程度に抑えられている。これは、一
因としては情報量の多さもあるが、主として、1ドット
多値化出力を実現する半導体レーザ制御変調部の回路規
模が大きく高価であることによる。
【0012】現在、1ドット多値化出力を行う半導体レ
ーザ制御変調方式としては、 A.光強度変調方式 B.パルス幅変調方式 C.パルス幅強度混合変調方式 が提案されている。
【0013】A.光強度変調方式(PM=Power Modu
lation) 光出力自身を変化させて記録する方式であり、中間露光
領域を利用して中間調記録を実現するため、印字プロセ
スの安定化が重要な要件であり、印字プロセスに対する
要求が厳しくなる。しかしながら、半導体レーザの制御
変調は容易となる。
【0014】B.パルス幅変調方式(PWM=Pulse
Width Modulation) 光出力レベルとしては2値であるが、その発光時間(つ
まり、パルス幅)を変化させて記録する方式であるの
で、PM方式と比較すると、中間露光領域の利用度が少
なく、さらに、隣接ドットを結合させることにより中間
露光領域を一層低減させることが可能となる(印字プロ
セス安定性に対する要求が低減する)。しかし、パルス
幅設定を8ビット、かつ、隣接ドット結合を実現する場
合には半導体レーザ制御変調部の構成は複雑となる。
【0015】C.パルス幅強度混合変調方式(PWM+
PM方式) PM方式では印字プロセスの安定化への要求が厳しくな
り、PWM方式では半導体レーザ制御変調部が複雑とな
る問題を有することから、これらのPM方式とPWM方
式とを組み合わせた方式であり、例えば、特開平6−3
47852号公報中に開示されている。
【0016】この変調方式は、基本的には2値記録方式
であり、印字プロセスに対して安定であるPWM方式を
基調とし、そのパルス間の移り変わり部をPM方式によ
り補完する方式である。この変調方式は、同じ階調数を
実現する場合、各々単独の変調方式に比較して、必要と
なるパルス幅数、パワー値数が組み合わせることにより
少なくなるので、各々の方式分の構成を容易に達成で
き、印字プロセスに対して安定であると同時に集積化に
適しており、小型化・低コスト化を図ることができる。
【0017】このような変調方式を実現するため、半導
体レーザ制御装置には、基本的には図12に示すような
画像データと画素クロックとを入力とするパルス幅生成
部及びデータ変調部11が設けられ、このパルス幅生成
部及びデータ変調部11が図10に例示したような回路
構成の半導体レーザ制御部及び半導体レーザ駆動部12
に対する発光レベル指令信号なるDATAを出力するように
構成されている。即ち、入力される画像データに従って
パルス幅生成部及びデータ変調部11によりPWM方式
を基調とし、その移り変わり部をPM方式により補完す
る。その半導体レーザの光出力波形の基本概念図を図1
3に示す。図13にはパルス幅3値、パワー6値の合計
18階調を出力する場合における半導体レーザの光出力
波形を模式的に示すものである。
【0018】この変調方式は、図示のように基本的には
PWM方式であるので、中間露光領域を利用するパワー
変調部は最小パルス幅で出力する必要がある。このよう
な光出力を得るためには、例えば、図14に示すように
パルス幅をPWMとすると、PWMOUT とPWMOUT
PMOUT(PMOUT は最小パルス幅)、又は、PWMOU
T とPMOUT (PMOUT は最小パルス幅)との2パルス
を生成すればよい。PWMOUT のパルスにおいて全ビッ
トをHレベルにし、PMOUT のパルスにおいてデータに
従って各ビットをオン・オフさせれば、図13や図14
に示すような光出力の波形を得ることができる。図13
中、上段が右寄せの右モード、下段が左寄せの左モード
を示す。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】このような技術的背景
を考えた場合、常時最適化された理想的な光出力の波形
を高速制御下に得るためには、図11(b)中に示すP
S 分を適正に設定し、より矩形波に近付けることが重要
といえる。特に、図13等で説明したパルス幅強度混合
方式を用いてより多階調の変調を実現しようとする場合
には重要となる。
【0020】ここに、半導体レーザはその一般的な特性
として、図15に示すような温度による動作電流変化特
性、図16に示すような経時変化(特に、微分量子効率
の変化)による動作電流変化特性がある。この内、温度
による動作電流変化特性に関しては図10中に示したよ
うな光・電気負帰還ループ3を常に動作させることによ
り半導体レーザ1の発振閾値電流Ithが温度により変化
してもその変化に制御系が追従するため、常に、制御系
が発振閾値電流Ithを半導体レーザ1の順方向電流とし
て流すことにより対処される。
【0021】しかし、経時変化、特に、微分量子効率の
変化に伴う動作電流変化特性は、図示の如く、一般に、
温度による場合よりも大きな変化特性を示す。この変化
特性が、図11(b)中に示すPS 分に影響を及ぼし、
得ようとする光出力Pout に対して大きすぎたり小さす
ぎたりして波形を鈍らせ高速制御に支障を来す等の不都
合がある。
【0022】つまり、上述したような技術的背景におい
ては、半導体レーザの微分量子効率の検出精度に関して
特に工夫されておらず、その検出精度が悪く、自由度が
少ないため、光出力波形を理想的な矩形波に近付ける点
で不十分となっている。特に、微分量子効率検出時には
画像データ(即ち、具体的な発光レベル指令信号)を入
力しなければ検出動作を行えない現状にある。つまり、
入力される画像データと無関係に装置内部のみの処理で
微分量子効率の検出に伴う光出力PS の設定を行うこと
ができない不都合がある。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
入力データに基づいて、前記入力データに対しパルス幅
変調と強度変調とを同時に行う発光指令信号を生成する
パルス幅変調・強度変調信号生成部と、半導体レーザ
と、この半導体レーザの光出力をモニタする受光素子と
ともに光・電気負帰還ループを形成して前記受光素子か
ら得られる前記半導体レーザの光出力に比例した受光信
号と前記パルス幅変調・強度変調信号生成部から与えら
れる発光指令信号とが等しくなるように前記半導体レー
ザの順方向電流を制御する誤差増幅部と、前記光・電気
負帰還ループの制御電流との和又は差の電流により前記
半導体レーザの駆動を制御するように生成されて前記パ
ルス幅変調・強度変調信号生成部から与えられる発光指
令信号に応じた駆動電流を前記半導体レーザに順方向電
流として流す電流駆動部と、前記半導体レーザの微分量
子効率を検出する微分量子効率検出部と、この微分量子
効率検出部の検出結果を記憶するメモリ部と、このメモ
リ部に記憶された前記微分量子効率検出部の検出結果に
より発光指令信号に対応する電流を設定する加算電流設
定部と、タイミング生成部と、強制発光指令信号と強制
消灯指令信号とが選択的に入力されて入力データに基づ
く発光指令信号と択一的な出力を出すスイッチ部とを備
え、イニシャライズ時に前記タイミング生成部により前
記誤差増幅部の制御速度より十分に遅いタイミング信号
を生成し、そのタイミング信号に基づき前記微分量子効
率検出部により前記半導体レーザの微分量子効率を検出
し、各タイミングでの検出結果を前記メモリ部に記憶
し、このメモリ部に記憶された検出結果に従い発光指令
信号又は強制発光指令信号に対応する電流を設定するよ
うにした。
【0024】請求項2記載の発明は、入力データに基づ
いて、前記入力データに対しパルス幅変調と強度変調と
を同時に行う発光指令信号を生成するパルス幅変調・強
度変調信号生成部と、半導体レーザと、この半導体レー
ザの光出力をモニタする受光素子とともに光・電気負帰
還ループを形成して前記受光素子から得られる前記半導
体レーザの光出力に比例した受光信号と前記パルス幅変
調・強度変調信号生成部から与えられる発光指令信号と
が等しくなるように前記半導体レーザの順方向電流を制
御する誤差増幅部と、前記光・電気負帰還ループの制御
電流との和又は差の電流により前記半導体レーザの駆動
を制御するように生成されて前記パルス幅変調・強度変
調信号生成部から与えられる発光指令信号に応じた駆動
電流を前記半導体レーザに順方向電流を流す電流駆動部
と、強制発光指令信号と強制消灯指令信号とが選択的に
入力されて入力データに基づく発光指令信号と択一的な
出力を出すスイッチ部と、タイミング信号に基づき前記
半導体レーザの微分量子効率を検出する微分量子効率検
出部と、イニシャライズ時にこの微分量子効率検出部の
検出動作を制御するために前記誤差増幅部の制御速度よ
り十分に遅い前記タイミング信号を生成するタイミング
生成部と、前記微分量子効率検出部の各タイミングでの
検出結果を記憶するメモリ部と、このメモリ部に記憶さ
れた前記微分量子効率検出部の検出結果により発光指令
信号又は強制発光指令信号に対応する電流を設定する加
算電流設定部とを備えている。
【0025】従って、これらの請求項1や請求項2に記
載の発明によれば、経時変化に伴う半導体レーザの微分
量子効率の変化を、電源投入時やリセット解除時といっ
たイニシャライズ時に検出して最適な電流加算値を設定
し直すことにより、光・電気負帰還ループなる制御部に
よる高速制御分を極力少なくすることができ、半導体レ
ーザの光出力波形をオーバシュートやアンダシュートの
ない、理想の方形波に近付け、常時、最適化された理想
的な光出力波形が得られる。特に、スイッチ部を有して
強制発光指令信号と強制消灯指令信号とが選択的に入力
されて入力データに基づく発光指令信号と択一的な出力
が可能で、微分量子効率の検出時に半導体レーザを強制
的に発光させたり消灯させることができるので、入力デ
ータによらず、内部処理のみで微分量子効率を検出して
最適な光出力の設定を行うことができる。
【0026】特に、請求項3記載の発明のように、パル
ス幅変調・強度変調信号生成部が、入力クロックと同一
周波数で位相が一定量ずつ異なる複数個のパルスを生成
するパルス生成手段と、入力データをパルス幅変調デー
タとパワー変調データとに変換するデータ変換手段と、
前記パルス生成手段により生成されたパルスより前記パ
ルス幅変調データに基づきパルス幅変調した複数個のパ
ルスを生成するパルス幅変調手段とを有する構成とすれ
ば、簡単な構成で入力データと無関係に微分量子効率の
検出を行うことができる。
【0027】また、請求項4記載の発明のように、パル
ス幅変調・強度変調信号生成部と誤差増幅部と電流駆動
部とスイッチ部と微分量子効率検出部とメモリ部と加算
電流設定部とタイミング生成部とが1チップの集積回路
に集積化して構成された場合にも、光出力波形の理想化
を維持することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1ない
し図9に基づいて説明する。本発明の半導体レーザ制御
装置は、例えば、レーザプリンタ等における光書込用に
用いられる半導体レーザの光出力を制御するための制御
装置として適用されている。ここに、本実施の形態にあ
っても基本的には前述したようなパルス幅強度混合変調
方式や、光・電気負帰還ループの負担を軽減させる光・
電気負帰還ループ+加算電流値制御方式を踏襲してお
り、図10ないし図16で示した部分と同一部分は同一
符号を用いて示す。
【0029】即ち、本実施の形態における半導体レーザ
制御装置13は、概略的には、図12に示したように、
パルス幅生成部及びデータ変調部11と半導体レーザ制
御部及び半導体レーザ駆動部12とにより構成されてい
る。ここに、前記半導体レーザ制御部及び半導体レーザ
駆動部12は、図10に示したように光・電気負帰還ル
ープ3と電流駆動部4とを主体として構成されている。
これにより、パルス幅生成部及びデータ変調部11によ
って既にPWM変調を受けたデータが定電流源5,8に
入力され、定電流源5の電流値IDA1 は反転増幅器6、
半導体レーザ1、受光素子2を介して光・電気負帰還ル
ープ3を形成し、定電流源8の電流値IDA 2 は半導体レ
ーザ1の順方向電流となり高速に半導体レーザ1の光出
力に変換されることで、高速に半導体レーザ1の制御及
び駆動が可能となる。この場合、電流駆動部4として機
能する定電流源8による電流IDA2 、従って、光出力P
Sの値を所望の値に設定することで、前述したように半
導体レーザ1の光出力を高速にPWM及びPM変調する
ことが可能とされている。
【0030】図1に、本実施の形態における半導体レー
ザ制御装置13の、より詳細な構成例を示す。まず、本
実施の形態では、画像データ(入力データ)に基づい
て、この画像データに対しパルス幅変調と強度変調とを
同時に行う発光指令信号、具体的には、パルス幅変調デ
ータと強度変調データとに変換した複数のパルスを生成
するパルス幅生成部及びデータ変調部11と半導体レー
ザ制御部及び駆動部12とが、その一部の構成要素を除
く殆どの要素に関して1チップの集積回路20として集
積化されて構成されている。より詳細には、一部の回路
構成に関して後述する如く、バイポーラトランジスタに
より1チップ化されている。
【0031】まず、半導体レーザ制御部及び駆動部12
側について説明する。光・電気負帰還ループ3は、発光
指令信号設定部21と発光指令信号生成部22と誤差増
幅器23(反転増幅器6に相当する)と電流駆動部24
と半導体レーザ1と受光素子2とにより構成されてい
る。動作としては、変調されたデータに従って発光指令
信号生成部22にて生成された電流と、半導体レーザ1
の光出力に比例して受光素子2より出力されるモニタ電
流とを比較し、その誤差分を誤差増幅器23及び電流駆
動部24を介して半導体レーザ1の順方向電流に変換す
ることにより光・電気負帰還ループ3を構成する。ここ
で、一般に半導体レーザ1の微分量子効率や受光素子2
の光・電気変換受光感度には素子ばらつきがあるので、
各々の特性に合わせて、電流値を設定する必要がある。
このような素子ばらつきに関しては、前記発光指令信号
設定部21において、半導体レーザ1が所望の光出力と
なるように外部からの電流設定信号により電流値
DA1 、即ち、直流動作的には受光素子2のモニタ電流
値を設定することにより、個体差を吸収して半導体レー
ザ1が常に所望の光出力となるように設定することが可
能となる。
【0032】半導体レーザ1の微分量子効率を検出し、
電圧シフト量を設定する機能を実現するためのブロック
が、図1中では、タイミング生成部31、微分量子効率
検出部32、メモリ部33及び加算電流設定部34によ
り構成されている。これにより、概略的には、タイミン
グ生成部31において誤差増幅器23の制御速度より十
分遅いタイミング信号を生成し、そのタイミングにおい
て半導体レーザ1の微分量子効率を微分量子効率検出部
32により検出し、その検出結果をメモリ部33に記録
し、そのメモリ部33のデータに従い、加算電流設定部
34の電流値を設定する。この動作は電源投入時若しく
はリセット時(半導体レーザ1の光出力オフ時)といっ
た所定のイニシャライズ時だけイニシャライズ動作とし
て行われ、通常動作時には、加算電流設定部34の電流
値を保持する。
【0033】また、タイミング生成部31に対してはス
タートアップ部35が接続されている。このスタートア
ップ部35は、電源投入時に電源電圧がまだ所定の値に
達するまでの期間に、半導体レーザ1に過大電流が流れ
ることにより発生する半導体レーザ1の劣化や破損から
の保護と、前記タイミング生成部31において必要なイ
ニシャライズ開始信号の生成を行う役目を担う。このス
タートアップ部35に設定される或る設定電位は、なる
べく電源電圧の所定の電位に近い電位に設定される。例
えば、電源電圧の所定の電位が5.0Vの場合におい
て、或る設定電位が2〜3V程度に設定した場合にはま
だ回路全体が所望の動作をしているとはいえないが、
4.5V程度に設定すればほぼ回路全体が所望の動作を
していると考えてよく、より安全に半導体レーザ1の保
護とイニシャライズ開始信号の生成とを行うことができ
る。具体的制御としては、受光素子2の端子の電位を強
制的にHレベルとすることにより誤差増幅器23の出力
が強制的なLレベルとされ、半導体レーザ1の順方向電
流が流れないように抑制することで半導体レーザ1の保
護を行う。また、同時に、後述するように、TDSTART端
子 の電位を強制的にHレベルとすることで、前記タイ
ミング生成部31における発振回路(後述する)を強制
的に発振しないように抑制する。そして、電源電圧(こ
こでは、Vcc)が或る設定電位以上になると、半導体レ
ーザ1の保護を解除して通常動作状態とし、かつ、前記
タイミング生成部31における発振回路の発振抑制を解
除することにより発振開始信号とする。同時に、前記タ
イミング生成部31の電流源を生成するVPTDSTART端子
電位 を出力する。
【0034】前記タイミング生成部31は、例えば、遅
延回路を用いて構成することも可能であるが、本実施の
形態では、発振回路36とバイアス回路(図示せず)と
ラッチ回路37とにより構成されている。概略的には、
発振回路36において生成された発振信号をラッチ回路
37にてラッチし、ラッチしたデータを次段に順次伝達
することにより、例えば、T0〜T5なる6個のタイミ
ング信号を生成し、最終タイミングと同時に前記発振回
路36を強制的に発振しないように抑制する構成とされ
ている。
【0035】前記微分量子効率検出部32は、例えば、
前記誤差増幅器23の誤差出力中のピーク値を検出する
サンプルホールド回路38と、このサンプルホールド回
路38の出力値を所定値と比較する比較器39とにより
構成されている。
【0036】前記メモリ部33は、前記比較器39の比
較結果を前記タイミング生成部31により生成されるタ
イミングT1〜T5に同期して保持する機能を有する。
前記加算電流設定部34は、例えば、5ビットのD/A
変換器40により構成されている。
【0037】次に、これらの各部の構成、作用等につい
て説明する。まず、前記発振回路36のバイポーラトラ
ンジスタによる回路構成例を図3に示す。また、イニシ
ャライズ時の概略動作を図6に示す。トランジスタQ22
のコレクタ電位VQ22Cが図6中の発振動作として表さ
れ、このトランジスタQ22のコレクタ電流が、トランジ
スタQ24,Q25で構成される差動スイッチ46によりオ
ン、オフし、トランジスタQ22のコレクタ電流がオンの
時にトランジスタQ21のコレクタ電流よりも大きい場合
には、トランジスタQ22のコレクタ電位VQ22Cは、各々
の電流がコンデンサC1 へのチャージ、ディスチャージ
を繰り返すことにより発振する。
【0038】まず、図6中に示すタイミング0、即ち、
電源投入時より、前記スタートアップ部35から発振開
始タイミング信号TSが送られてくるまでの間は、TDST
ART端子の電位は強制的にHレベル(殆どVccと同電
位)であり、また、VPTDSTART端子は0Vであるので、V
PTDSTART 端子より生成されるトランジスタQ23のコレ
クタ電流は0であり、差動スイッチ46もトランジスタ
25がLレベルであるが、トランジスタQ23のコレクタ
電流が0であるので、トランジスタQ22のコレクタ電流
も0となっている。
【0039】ここに、ラッチ回路37の最終段の構成を
示す図5を参照すると、VPTDSTART端子の電位は0V、
トランジスタQ31のコレクタ電流は0Aである。この結
果、トランジスタQ23のベース電位はVccであり、トラ
ンジスタQ23のコレクタ電流は0Aとなる。また、差動
スイッチ46において、トランジスタQ23のコレクタ電
流が0Aであり、トランジスタQ25のベース電位がLレ
ベルであるので、トランジスタQ22のコレクタ電流は0
Aとなる。
【0040】その後、発振開始タイミング信号TSを過
ぎると、トランジスタQ22のコレクタ電流が流れ始め、
差動スイッチ46においてトランジスタQ25がLレベル
であるので、トランジスタQ23のコレクタ電流がトラン
ジスタQ22,Q26によるカレントミラー回路47により
折り返され、トランジスタQ22のコレクタ電流となる。
このタイミングTSでは、電源部(図示せず)の電流は
0であるので、トランジスタQ22のコレクタ電流がトラ
ンジスタQ21のコレクタ電流より大きい場合にはトラン
ジスタQ22のコレクタ電位VQ22C、即ち、TDSTART端子
電位 は、徐々に低下する。そして、トランジスタQ24
のベース電位がトランジスタQ25のべース電位と同電位
若しくはより低下する瞬間に、差動スイッチ46が動作
し、トランジスタQ24がオンとなりトランジスタQ26
コレクタ電流、従って、トランジスタQ22のコレクタ電
流がオフとなり、トランジスタQ25のベース電位はトラ
ンジスタQ24のコレクタ電流と抵抗R11とで決まる電位
分上昇する。この瞬間が、タイミングT0である。
【0041】タイミングT0を過ぎると、トランジスタ
22のコレクタ電流がオフとなるので、トランジスタQ
22のコレクタ電位VQ22C、即ち、TDSTART端子電位 は、
徐々に上昇する。そして、トランジスタQ24のベース電
位がトランジスタQ25のベース電位と同電位若しくはよ
り上昇する瞬間に、差動スイッチ46が反転し、トラン
ジスタQ22のコレクタ電流がオンとなる発振動作を繰り
返す。この発振の振幅は、トランジスタQ24のコレクタ
電流と抵抗R11とで決まる電位で決定され、周期はトラ
ンジスタQ21のコレクタ電流、トランジスタQ22のコレ
クタ電流、コンデンサC1 の容量により決定され、これ
らの値を適正に決定することにより所望のタイミング信
号を得ることができる。
【0042】このような動作において、トランジスタQ
22のコレクタ電流がトランジスタQ21のコレクタ電流の
丁度2倍の時、トランジスタQ21のコレクタ電流と、
(トランジスタQ22のコレクタ電流)−(トランジスタ
21のコレクタ電流)なる電流とが等しくなり、コンデ
ンサC1 にチャージ、ディスチャージされる単位時間当
たりの電荷量が等しくなるので、図6中に示すような、
立上り時間と立下り時間とが等しい三角波となる。
【0043】このような発振回路36の発振出力として
トランジスタQ25のベースに方形波が得られ、電圧シフ
ト、スイング量調整、反転なる処理がなされた後、図6
中に示すトランジスタQX のエミッタ電位VQXE の出力
波形が得られる。
【0044】次に、前記ラッチ回路37の1構成単位と
なるラッチ回路48の回路構成例を図4に示す。前記ラ
ッチ回路37は、本実施の形態においては、タイミング
信号T0〜T5を生成するため、ラッチ回路48が6段
に接続されて構成されるが、図4にその1構成単位とな
りタイミング信号T0生成用のラッチ回路48を示す。
図示例にあっては、複数のトランジスタ、抵抗を構成要
素として構成されており、この内、トランジスタQ31
33で1つのスイッチ49aを形成し、また、トランジ
スタQ34〜Q36で1つのスイッチ49bを形成してい
る。前記スイッチ49aにおいては、前記トランジスタ
33のコレクタ電流がオンの時、トランジスタQ31のベ
ース電位、即ち、データをトランジスタQ37のベース電
位及びエミッタ電位に反転して出力する。また、スイッ
チ49bにおいては、トランジスタQ36のコレクタ電流
がオンの時、トランジスタQ34のベースがトランジスタ
37のエミッタに接続されるので、出力をそのまま保持
する動作となる。
【0045】トランジスタQ33のベースをCLK 、トラン
ジスタQ36のベースを/CLK (信号に関して、“/”は
反転を示す)、トランジスタQ31のベースをDATA0 、ト
ランジスタQ37のエミッタを出力Qとして、これらの関
係を論理式で表すと、 Q=CLK・DATA0 +/CLK・Q となる。
【0046】ここで、前述したようにトランジスタQX
(図6参照)のエミッタ電位VQXE、つまり、トランジ
スタQ36のベース/CLK は、タイミングTSよりタイミ
ングT0までHレベルで出力保持状態にあり、また、ト
ランジスタQ38,Q39等で構成される電流源50は、ス
タートアップ部35からのVPTDSTART をベース電位とす
ることにより、タイミングTSまでは電流が0でタイミ
ングTSとなる瞬間より電流が流れるので、出力Qはタ
イミングT0までHレベルとなっている。タイミングT
0となると、出力Qが初めてLレベルとなり、タイミン
グT0以降、トランジスタQ31のベース(入力データ)
がLレベルであるので、出力QはLレベルの状態を保持
する。この状態を、図6中のトランジスタQ37のエミッ
タ電位VQ3 7E(タイミング信号T0)の波形として示
す。
【0047】図示しない次段では、CLK を反転入力し、
トランジスタQ37のエミッタ電位VQ37EをDATA1 とする
と、 Q′=/CLK・DATA1 +CLK・Q′ とすることで、図6中にVQ37(1)Eで示すタイミング信
号T1を得ることができる。
【0048】以下、同様にタイミング信号T2〜T5を
得ることができる。図6中のVQ37 (n)E における“n”
は段数1〜5を示す。
【0049】さらに、図5に示すように、タイミング信
号T5を生成する最終段のラッチ回路48L において、
トランジスタQ31のコレクタ電流は発振回路36中のト
ランジスタQ23のベースに与えられており、発振回路3
6を駆動させる電圧とされている。従って、トランジス
タQ23のベース電位はタイミングTSからタイミングT
5までの間、供給される。しかし、トランジスタQ23
ベース電位は、タイミングT5となる瞬間にトランジス
タQ23のコレクタ電流をオフさせると供給されない。
【0050】つまり、必要なタイミング信号を生成する
間のみ発振し、所望のタイミング信号を生成し終わると
同時に発振を停止することで、発振回路36の発振動作
が他の回路に雑音や電流変動等の悪影響を及ぼさない回
路構成とされている。また、前述したようなタイミング
信号T0〜T5を生成するためには遅延回路等を用いて
構成することも可能であるが、本実施の形態のように、
発振回路36を用いて構成することにより、唯一、コン
デンサC1 をLSI(集積回路20)外の外付け素子と
することで多数のタイミング信号を生成する場合であっ
ても、発振回路36のタイミングを自在に設定すること
ができる。もっとも、タイミング生成部31を遅延回路
を用いて構成した場合、タイミングを自在に設定するた
めには各々のタイミングを決定する外付け素子を必要と
するが、必要とするタイミング数が少ない場合には遅延
回路を用いるほうがラッチ回路を必要としない利点があ
る。何れにしても、光・電気負帰還ループ3の制御速度
を自由に設定できる上に、半導体レーザ1・受光素子2
の周波数特性の影響を受けない光出力波形を得ることも
でき、集積回路20のイニシャライズ時間を最適化を図
る上で都合がよい。
【0051】また、一般に、半導体レーザ1・受光素子
2間には、周波数特性が存在し、この周波数特性が、上
述の制御系(光・電気負帰還ループ3)の動作や上述の
タイミング設定に影響を及ぼさない良好な特性である場
合には問題はないが、この周波数特性がよくない場合に
は、もし、上述のタイミングが一定である場合には、こ
の半導体レーザ1・受光素子2間の周波数特性を補償す
るための回路を追加するか、或いは、上述のタイミング
を十分遅くなるように設定する必要がある。しかし、こ
のようなタイミングを十分に遅く設定すると、それだけ
イニシャライズの時間が長くなってしまい、かといっ
て、周波数特性補償回路を付加すると素子数が増えてし
まい、何れにしても好ましくない。この点、本実施の形
態のように、タイミング生成部31を発振回路36を用
いて構成することにより、コンデンサC1 の容量を変更
するだけで周波数特性を補償するための回路を必要とせ
ず、かつ、全てのイニシャライズ時間が長くなることも
ないので、素子数を低減させつつ効率的なイニシャライ
ズを行わせることができる。さらに、このような発振回
路36を用いてタイミング信号を生成する場合、通常
は、フリップフロップを用いるが、本実施の形態のよう
に必要段数のラッチ回路48を組み合わせたラッチ回路
37を用いることにより、素子数を低減させ得る。
【0052】次に、これらのタイミング信号により制御
されるイニシャライズ時の概略動作を図6のタイムチャ
ート、図7に示す微分量子効率検出部32の回路構成例
を参照して説明する。まず、半導体レーザ1の光出力
を、タイミングTSに強制的なオフ状態より所望の最大
発光状態とする。この最大発光値は、発光指令電流生成
部22において既に設定されているものとする。そし
て、タイミングT0に入力データを全て0としてオフセ
ット発光状態とし、この状態をタイミングT5まで維持
した後、タイミングT5以降を本来の入力データを受け
付ける通常動作状態とする。光・電気負帰還ループ3を
動作させるためには、半導体レーザ1の光出力を完全に
オフにはさせず、わずかに光らせるオフセット発光が必
要であり、実際には、半導体レーザ1の光出力は、設定
した最大発光とオフセット発光との間で光・電気負帰還
ループ3により制御される。
【0053】半導体レーザ1の光出力は、イニシャライ
ズ時、即ち、電源投入時やリセット解除時において、必
ず、図6に示すようなシーケンス動作を実行することに
より微分量子効率をその度に検出し、適切な加算電流値
を設定する。
【0054】図6中に示すような最大発光とオフセット
発光との差分、即ち、動作電流Iop−発振閾値電流Ith
が微分量子効率であるので、微分量子効率検出部32中
のサンプルホールド回路38においてこの差分を検出す
る。概略動作としては、電流駆動部24が動作していな
い状態においては誤差増幅器23における電位出力であ
るので、最大発光時のこの電位をサンプルホールドし、
タイミングT0においては0であった電流駆動部24の
電位シフト量を加算電流設定部34により徐々に変化さ
せて、前記差分を、電流駆動部24における電位変化と
することにより微分量子効率を検出する。
【0055】詳細には、VCOMP 端子はトランジスタQ42
のエミッタフォロワ51を介してトランジスタQ43のベ
ース電位となる。このトランジスタQ43のベース電位は
トランジスタQ45等で構成される電流源52の電流が流
れている間は、トランジスタQ41,Q46,Q47,Q48
で構成されるボルテージフォロワ53によりトランジス
タQ44のベース電位と同電位となる。タイミングT0で
電流源52の電流をオフさせると、トランジスタQ43
ベース電位の変化はVCOMP 端子の電位変化をそのまま示
すが、トランジスタQ44のベース電位はコンデンサC2
の容量が大きいほど変化せず、タイミングT0における
トランジスタQ43のベース電位、つまり、最大発光時の
電流駆動部24の電位をサンプルホールドすることが可
能となる。図6中の下部にこれらのトランジスタQ43
44によりサンプルホールドされる概略波形を示す。
【0056】サンプルホールドされたこれらのトランジ
スタQ43,Q44のベース電位をトランジスタQ49,Q50
等による比較器39に入力してその大小を比較し、比較
結果をタイミング信号T1〜T5に同期してメモリ部3
3にて保持する。従って、このメモリ部33は、特に構
成例を図示しないが、比較器39の比較出力をタイミン
グ信号T1〜T5に同期して保持し得る機能を有してい
ればよく、例えば、タイミング生成部31で用いたよう
な5段のラッチ回路で構成し、比較器39の比較におい
てトランジスタQ43側のベース電位がトランジスタQ44
側のベース電位よりも高い場合にLレベルを出力するよ
うに構成すればよい。
【0057】加算電流設定部34は、2段の差動スイッ
チで構成される5個のスイッチと、これらのスイッチ部
の電流源に電流を供給するカレントミラー回路と、各ス
イッチ部の出力を加算して電流駆動部24の出力とする
カレントミラー回路とにより構成されている。ここに、
5個のスイッチ部により基本的に5ビットのD/A変換
器40が構成され、これらのスイッチ部の電流源は、最
小ビット電流をI1とすると、次のビットのスイッチ部
では2*I1、さらに上位ビットのスイッチ部毎に4*
I1,8*I1,16*I1となるように設定されてい
る。これにより、スイッチ部全体の出力電流としては最
大31*I1となり、この時に、電流駆動部(電圧シフ
ト部25)において設定される最大電流(最大電圧)
が、前述した(動作電流Iop)−(発振閾値電流Ith)
の最大値よりも大きくなるように設定する。
【0058】ここで、タイミングT0に、図6に示すよ
うに半導体レーザ1の光出力を最大発光状態よりオフセ
ット発光状態とすると同時にスイッチ部の最上位ビット
の電流を強制的に出力する。この状態では、最大発光状
態からオフセット状態となって最上位ビットのスイッチ
部の電流を強制的に出力することにより電流駆動部23
にも電位変化を生ずるので、光・電気負帰還ループ3な
る制御系により半導体レーザ1の光出力がオフセット発
光状態となるように制御が働くので、これらの電位変化
の差分を補うように変化する。このような変化分を微分
量子効率検出部32において検出しその出力を最大発光
状態と比較し、その比較結果をメモリ部33に格納す
る。メモリ部33ではこの結果をタイミングT1におい
てラッチし、加算電流設定部34の最上位ビットのスイ
ッチ部を再設定し、最大発光状態の電位より大きい場合
にはオフ、小さい場合にはオンとする。ここで、タイミ
ングT1−T0は、この間に光・電気負帰還ループ3な
る制御系が十分収束する時間に設定する必要がある。
【0059】タイミングT1においてもタイミングT0
の場合と同様に、上位2ビット目を強制的に出力させ、
タイミングT2にてその結果を再設定する。本実施の形
態では、微分量子効率を5ビット分のD/Aの精度で検
出しているので、5ビット分、同様に繰り返して行う。
この時のベース電位の変化の様子を図示すると、図6中
の下部に示すトランジスタQ44のベース電位の場合と同
様になる。この場合の図示例は、下位ビットより順に 1,1,1,0,1 となった場合の波形を示している。
【0060】本実施の形態では、微分量子効率検出部3
2及び加算電流設定部34の検出精度を5ビットとして
いるが、さらにビット数を増やして検出精度を上げれ
ば、図11(b)に示す光出力波形において、PS 分の
光出力分が所望の光出力となり、光・電気負帰還ループ
3なる制御系による光出力の制御分が少なくなり、光出
力波形がより理想的な方形波に近付く。
【0061】次に、パルス幅生成部及びデータ変調部1
1側について説明する。いま、本実施の形態では、パル
ス幅変調を3ビット(即ち、8値)、強度変調を5ビッ
ト(即ち、32値)組合せ、合計で1ドット当たり8ビ
ット階調(256値)を出力し得る構成例とする。この
パルス幅生成部及びデータ変調部11は、大別すると、
パルス幅変調・強度変調信号生成部61と、発光指令信
号生成部22とにより構成されている。パルス幅変調・
強度変調信号生成部61は概略的には、タイミングの異
なる複数のパルスを生成するPLL構成のパルス生成部
62と、入力された画像データをパルス幅変調データと
強度変調データとに変換する論理記述を含むデータ変換
部63と、このデータ変換部63から得られるパルス幅
変調データに従ってパルス生成手段の出力中からパルス
を選択するパルス幅変調部64等を備えて構成される
が、これらの論理記述等を実行するバイポーラトランジ
スタによる回路構成とされている。
【0062】まず、発光指令信号生成部22は図8
(a)に示すように強度変調データPMDATAに従って電
流IDA,/IDA(信号に関して“/”は反転を示す;以
下、同様とする)に変換するD/A変換器(DAC)6
5と、パルス1に応じて電流IDAを流すか否かをスイッ
チングする差動スイッチ66aと、パルス2に応じて電
流IDAを流すか否かをスイッチングする差動スイッチ6
6bと、差動スイッチ66a,66bのスイッチングに
従い流れる電流/IDA,IDAを各々電圧/VDA,VDA
変換する電流‐電圧変換器(I‐V)67a,67bと
により構成されている。ここに、/IDA+IDA=Ifull
なる関係がある。電流値Ifullは強度変調データPMDA
TAを全てオンにした場合の電流IDAの値であり、発光指
令信号の最大電流値である。差動スイッチ66a,66
bはパルス1,2がともにHレベルの場合にはIDA1
fullとなるように機能する。パルス1がLレベルでパ
ルス2がHレベルの場合にはIDA1 =IDAとなる。パル
ス1,2がともにLレベルの場合にはIDA1 =0とな
る。つまり、パルス1,2がともにHレベルの場合には
DAの値(即ち、強度変調データPMDATA)によらず、
DA1 =Ifullとなる。よって、強度変調データPMDA
TAは1画素クロックの間、一定でよい。この結果、半導
体レーザ制御装置の高速化を図る点で有利となる。この
ような差動スイッチ66a,66bは例えば各々一対ず
つのバイポーラトランジスタを差動接続することにより
構成される。よって、発光指令信号生成部22自体もバ
イポーラトランジスタ構成として容易に集積化されて形
成される。
【0063】ちなみに、1ドット当たり8ビット(=2
56値)の階調数を出力し、強度変調を5ビット(=3
2値)とする場合、5ビットのD/A変換器65に流れ
る最大電流値は31I0 (I0 は最下位ビットに流れる
電流値)であり、これを所望の最大電流値Ifullに設定
すると、図8(a)に示す構成においては、31/25
6と32/256とが同じ出力となる。同様に、63/
256と64/256、〜、223/256と224/
256が各々同一となり、1ドット当たりの階調数が実
質的に249値階調となってしまう。この点を考慮した
場合には、図8(b)に示すように、差動スイッチ66
aに対して常に電流I0 を流す定電流源68を付加し、
full=32I0 となるように設定すれば、0/256
〜255/256なる256値階調を実現でき、階調数
が増加する。もっとも、画像データが全てHレベルとな
っても半導体レーザ3はフル点灯(=256/256)
しない(図8(a)では、255/256と256/2
56とが同一であるためフル点灯する)。この点をも考
慮した場合には、図8(c)に示すように、フルオン信
号(画像データが全てHレベルの場合のみHレベルとな
る信号)により電流I0 を差動スイッチ66a又は66
bに流す差動スイッチ69を付加すればよい。これによ
れば、フルオン信号生成のための素子数は増加するもの
の、0/256〜254/256、256/256の2
56値階調が実現できる。よって、発光指令信号生成部
22に関しては、目的に応じて、図8(a)〜(c)の
何れかの構成を用いればよい。
【0064】一方、パルス幅生成部及びデータ変調部1
1中のパルス幅変調・強度変調信号生成部61は、前述
したように、データ変換手段となるデータ変換部63
と、パルス幅変調手段となるパルス幅変調部64と、P
LL構成でパルス生成手段となるパルス生成発振器62
とにより構成されている。前記パルス生成発振器62は
図9に示すように入力クロックに同期した内部クロック
0 と、このX0 と同一周波数(即ち、入力クロックと
も同一周波数)で一定量ずつの位相差を持つパルスX
1 ,X2 ,〜,Xk の位相差が異なる複数個のパルスを
生成するもので、特に図示しないが、位相周波数比較器
と電圧制御発振器とローパスフィルタとにより構成され
ている。パルス幅変調を8値とした場合、k=7であ
り、各々のパルスの位相差は1/8・TCK(TCKは入力
クロックの周期)である。また、X4 ,X5 ,X6 ,X
7 は、各々X0 ,X1 ,X2 ,X3 の反転信号である。
ここに、入力クロックに同期させるパルスは何れであっ
てもよく、図9ではパルスX6 を同期させており、入力
クロックから1/4周期遅れたX0 を内部クロックとし
ている。
【0065】前記データ変換部63は入力された画像デ
ータをパルス幅変調データPWMDATAと強度変調データ
PMDATAとに変換する機能を持つ。前記パルス幅変調部
64は前記データ変換部63から得られるパルス幅変調
データPWMDATAに従ってパルス生成発振器62の出力
k 中から2つのパルスPWon,PWdaを生成する機能
を持つ。
【0066】さらに、本実施の形態では、図1に示すよ
うに、発光指令信号生成部22と誤差増幅器23及び電
流駆動部24との間にスイッチ部70が介在されてい
る。このスイッチ部70も具体的にはバイポーラトラン
ジスタ構成よりなるもので、前記タイミング生成部31
から与えられる強制発光指令信号や強制消灯指令信号に
応じて、前記発光指令信号生成部22から誤差増幅器2
3や電流駆動部24に与えられる発光指令信号に代えて
半導体レーザ1に与えられ、画像データに無関係に半導
体レーザ1を強制的に発光又は消灯させるように切り換
えられる。
【0067】より具体的な構成例として、発光指令信号
生成部22が例えば図8(a)に準じた構成の場合であ
れば、図2に示すように構成される。即ち、パルス1,
2に応じて電流I又は/Iが流れるスイッチ66a,6
6bに対して、強制発光指令信号によりスイッチングさ
れるスイッチ70aと、強制消灯指令信号によりスイッ
チングされるスイッチ70bとが、発光指令信号の入力
ラインに接続されている。ここに、強制発光指令信号や
強制消灯指令信号はタイミング生成部31によって適宜
生成出力される。本実施の形態では、前述したような半
導体レーザ1の微分量子効率の検出動作を行う際、適
宜、強制発光指令信号や強制消灯指令信号が生成され
る。これにより、画像データ(パルス1,2)に拘ら
ず、半導体レーザ1を強制的に発光又は消灯させること
ができる構成とされている。ただし、強制発光指令信号
と強制消灯指令信号とが同時にHレベルになることはな
いものとする。また、これらのスイッチ66a,66
b,70a,70bは何れもトランジスタ対のエミッタ
同士を接続したECL(エミッタカップルドロジック)
としてバイポーラ構成されている。
【0068】このような構成によれば、前述した微分量
子効率の検出時に、強制消灯指令信号をHレベルにする
と、スイッチ70bがスイッチ66a,66b経由の発
光指令信号の経路を断つので、画像データに関係なく半
導体レーザ1が強制的にオフ状態とされる。その後、強
制消灯指令信号をLレベルとし、強制発光指令信号をH
レベルにすると、スイッチ70aがスイッチ66a,6
6b経由の発光指令信号の経路が強制発光指令信号によ
る最大発光状態に切り換えられるので、画像データに関
係なく半導体レーザ1が強制的に最大発光する。これに
より、図7等で説明した半導体レーザ1の微分量子効率
の検出動作を、画像データに関係なく、半導体レーザ制
御装置13単独で任意に行うことができる。
【0069】なお、本実施の形態では、発光指令信号生
成部22と誤差増幅器23との間にスイッチ部70を設
けたが、発光指令信号生成部22とパルス幅変調部64
との間にスイッチ部70を設けるようにしてもよい。
【0070】また、本実施の形態では、半導体レーザ制
御装置13の大半をバイポーラトランジスタを用いた集
積回路20として集積化した例で説明したが、必ずしも
バイポーラトランジスタにより集積化したものに限ら
ず、C‐MOSトランジスタを用いたもの、両者を組み
合わせたもの等であってもよく、さらには、集積化され
ていない構成にも適用し得る。
【0071】
【発明の効果】請求項1及び2記載の発明によれば、パ
ルス幅変調・強度変調信号生成部と誤差増幅部と電流駆
動部とともに、強制発光指令信号と強制消灯指令信号と
が選択的に入力されて入力データに基づく発光指令信号
と択一的な出力を出すスイッチ部と、半導体レーザの微
分量子効率を検出する微分量子効率検出部と、この微分
量子効率検出部の検出結果を記憶するメモリ部と、この
メモリ部に記憶された微分量子効率検出部の検出結果に
より発光指令信号又は強制発光指令信号に対応する電流
を設定する加算電流設定部と、タイミング生成部とを備
え、イニシャライズ時にタイミング生成部により誤差増
幅部の制御速度より十分に遅いタイミング信号を生成
し、そのタイミング信号に基づき微分量子効率検出部に
より半導体レーザの微分量子効率を検出し、各タイミン
グでの検出結果をメモリ部に記憶し、このメモリ部に記
憶された検出結果に従い発光指令信号又は強制発光指令
信号に対応する電流を設定するようにしたので、経時変
化に伴う半導体レーザの微分量子効率の変化を、電源投
入時やリセット解除時といったイニシャライズ時に検出
して最適な電流加算値を設定し直すことにより、光・電
気負帰還ループなる制御部による高速制御分を極力少な
くすることができ、半導体レーザの光出力波形をオーバ
シュートやアンダシュートのない、理想の方形波に近付
け、常時、最適化された理想的な光出力波形を得ること
ができる上に、微分量子効率の検出を入力データと無関
係に行うことができ、よって、内部処理のみで微分量子
効率を検出して最適な光出力の設定を行うことができ
る。特に、請求項4記載の発明のように、パルス幅変調
・強度変調信号生成部と誤差増幅部と電流駆動部とスイ
ッチ部と微分量子効率検出部とメモリ部と加算電流設定
部とタイミング生成部とを1チップの集積回路に集積化
して構成した場合にも、光出力波形の理想化を維持する
ことができる。
【0072】また、請求項3記載の発明によれば、パル
ス幅変調・強度変調信号生成部を、入力クロックと同一
周波数で位相が一定量ずつ異なる複数個のパルスを生成
するパルス生成手段と、入力された画像データをパルス
幅変調データとパワー変調データとに変換するデータ変
換手段と、前記パルス生成手段により生成されたパルス
より前記パルス幅変調データに基づきパルス幅変調した
複数個のパルスを生成するパルス幅変調手段とを有する
構成としているので、簡単な構成で入力データと無関係
に微分量子効率の検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す概略ブロック図で
ある。
【図2】発光指令信号生成部及びスイッチ部の構成例を
示すブロック図である。
【図3】発振回路の構成例を示す回路図である。
【図4】ラッチ回路の構成例を示す回路図である。
【図5】最終段のラッチ回路の構成例を示す回路図であ
る。
【図6】各部の波形を示すタイムチャートである。
【図7】微分量子効率検出部の構成例を示す回路図であ
る。
【図8】発光指令信号生成部の構成例を示すブロック図
である。
【図9】パルス幅生成方法を説明するためのタイムチャ
ートである。
【図10】従来の電流駆動部によるIDA2 加算方式を示
す回路図である。
【図11】IDA2 に伴うPS の有無による光出力制御例
を示す特性図である。
【図12】パルス幅強度混合方式用の構成例を示すブロ
ック図である。
【図13】パルス幅強度混合方式の光出力とドットイメ
ージとの関係を示す模式図である。
【図14】その波形生成法を示すタイムチャートであ
る。
【図15】温度による動作電流変化特性を示す特性図で
ある。
【図16】経時変化による動作電流変化特性を示す特性
図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 受光素子 3 光・電気負帰還ループ 23 誤差増幅部 24 電流駆動部 25 電圧シフト部 31 タイミング生成部 32 微分量子効率検出部 33 メモリ部 34 加算電流設定部 36 発振回路 37 ラッチ回路 42 差動回路 70 スイッチ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力データに基づいて、前記入力データ
    に対しパルス幅変調と強度変調とを同時に行う発光指令
    信号を生成するパルス幅変調・強度変調信号生成部と、 半導体レーザと、この半導体レーザの光出力をモニタす
    る受光素子とともに光・電気負帰還ループを形成して前
    記受光素子から得られる前記半導体レーザの光出力に比
    例した受光信号と前記パルス幅変調・強度変調信号生成
    部から与えられる発光指令信号とが等しくなるように前
    記半導体レーザの順方向電流を制御する誤差増幅部と、 前記光・電気負帰還ループの制御電流との和又は差の電
    流により前記半導体レーザの駆動を制御するように生成
    されて前記パルス幅変調・強度変調信号生成部から与え
    られる発光指令信号に応じた駆動電流を前記半導体レー
    ザに順方向電流として流す電流駆動部と、 前記半導体レーザの微分量子効率を検出する微分量子効
    率検出部と、 この微分量子効率検出部の検出結果を記憶するメモリ部
    と、 このメモリ部に記憶された前記微分量子効率検出部の検
    出結果により発光指令信号に対応する電流を設定する加
    算電流設定部と、 タイミング生成部と、 強制発光指令信号と強制消灯指令信号とが選択的に入力
    されて入力データに基づく発光指令信号と択一的な出力
    を出すスイッチ部とを備え、 イニシャライズ時に前記タイミング生成部により前記誤
    差増幅部の制御速度より十分に遅いタイミング信号を生
    成し、そのタイミング信号に基づき前記微分量子効率検
    出部により前記半導体レーザの微分量子効率を検出し、
    各タイミングでの検出結果を前記メモリ部に記憶し、こ
    のメモリ部に記憶された検出結果に従い発光指令信号又
    は強制発光指令信号に対応する電流を設定するようにし
    たことを特徴とする半導体レーザ制御方法。
  2. 【請求項2】 入力データに基づいて、前記入力データ
    に対しパルス幅変調と強度変調とを同時に行う発光指令
    信号を生成するパルス幅変調・強度変調信号生成部と、 半導体レーザと、この半導体レーザの光出力をモニタす
    る受光素子とともに光・電気負帰還ループを形成して前
    記受光素子から得られる前記半導体レーザの光出力に比
    例した受光信号と前記パルス幅変調・強度変調信号生成
    部から与えられる発光指令信号とが等しくなるように前
    記半導体レーザの順方向電流を制御する誤差増幅部と、 前記光・電気負帰還ループの制御電流との和又は差の電
    流により前記半導体レーザの駆動を制御するように生成
    されて前記パルス幅変調・強度変調信号生成部から与え
    られる発光指令信号に応じた駆動電流を前記半導体レー
    ザに順方向電流を流す電流駆動部と、 強制発光指令信号と強制消灯指令信号とが選択的に入力
    されて入力データに基づく発光指令信号と択一的な出力
    を出すスイッチ部と、 タイミング信号に基づき前記半導体レーザの微分量子効
    率を検出する微分量子効率検出部と、 イニシャライズ時にこの微分量子効率検出部の検出動作
    を制御するために前記誤差増幅部の制御速度より十分に
    遅い前記タイミング信号を生成するタイミング生成部
    と、 前記微分量子効率検出部の各タイミングでの検出結果を
    記憶するメモリ部と、 このメモリ部に記憶された前記微分量子効率検出部の検
    出結果により発光指令信号又は強制発光指令信号に対応
    する電流を設定する加算電流設定部と、を備えることを
    特徴とする半導体レーザ制御装置。
  3. 【請求項3】 パルス幅変調・強度変調信号生成部は、
    入力クロックと同一周波数で位相が一定量ずつ異なる複
    数個のパルスを生成するパルス生成手段と、入力データ
    をパルス幅変調データとパワー変調データとに変換する
    データ変換手段と、前記パルス生成手段により生成され
    たパルスより前記パルス幅変調データに基づきパルス幅
    変調した複数個のパルスを生成するパルス幅変調手段と
    を有することを特徴とする請求項2記載の半導体レーザ
    制御装置。
  4. 【請求項4】 パルス幅変調・強度変調信号生成部と誤
    差増幅部と電流駆動部とスイッチ部と微分量子効率検出
    部とタイミング生成部とメモリ部と加算電流設定部とが
    1チップの集積回路として構成されていることを特徴と
    する請求項2又は3記載の半導体レーザ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2007013356A1 (ja) * 2005-07-26 2009-02-05 株式会社アドバンテスト 信号送信装置、信号受信装置、試験装置、テストモジュール、及び半導体チップ
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