JP4026442B2 - 特殊設定カード作成システムを備えたタイムレコーダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はタイムレコーダにおいて勤務時間帯等の変更や月度毎に行う新カード作成及びタイムレコーダ内の時計の修正等の特殊な操作を行う際に、これらの各特殊操作毎に設定されている特殊設定カードをカード挿入口に挿入することにより上記各設定変更や新規カード作成等の処理を行うようにした特殊設定カード作成システムを備えたタイムレコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】
識別コードを持った個人毎のタイムカードを挿入口に挿入して出勤や退勤の時間を記録して個人毎の勤務時間を記憶・集計するようにしたタイムレコーダにおいては、引継カードの作成、勤務時間帯(シフト)の変更、データ削除、及び時計時刻の修正等の特殊設定モード処理と設定のロック並びに解除を行う際に、これらの作成、変更、削除及び設定のロック並びに解除等の処理を操作を、複数キーの操作によってこれらのモードを呼び出して操作しなければならず、操作が煩わしいものであった。そこで煩わしいキー操作を行わなくてもこれらの処理を特殊設定カードの挿入により行うようにしたタイムレコーダが既に知られている。
【0003】
図4(a)に示すように、一般的なタイムレコーダで使用する通常のタイムカード10は、カード利用者名の記入欄11や日付及び出勤と退社等の時刻を内蔵されているプリンタにより印字する印字欄12が設けられるとともに、カード10の側縁に沿ってパンチ穴やバーコードによる識別コード13が付与されており、タイムレコーダに挿入されたカード10をタイムレコーダ内でこの識別コード13を読み取りして個別のカードを認識するようにしている。
【0004】
前述の新カードの作成、シフトの変更、データの削除及び内蔵された時計の日付や時刻の修正を行うときに設定ロックの解除及びロック等の操作を行うための特殊設定カード14は図4(b)に示すように、シフト変更、カード引継、データクリア及び設定ロック等の処理毎にそれぞれ専用のカードが設けられており、これらの特殊設定カード14には一般に使用されるカード10とは区別されたパンチ穴やバーコードによる特殊な識別コード15が付与されている。この特殊設定カード14がタイムレコーダに挿入されるとこの識別コード15を読み取りしてシフト変更、カード引継、データクリア及び設定ロック等を行う処理に入れるようにしている。更にこれらの特殊設定カード14には特殊設定カードであることを表示したカード名称16やイメージ17が印刷表示されるとともに、これらの特殊設定カードの使用手順18などが印刷表示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特殊設定カード14は通常のカード10と同じ紙カードによって形成されているため傷みやすく劣化が激しいため、頻繁に使用することによって傷んだり破損してタイムレコーダによる識別コード15の読みとりができなくなったりすることがある。又は、特殊設定カード14自体を紛失してしまい、タイムレコーダの各種の設定変更等の処理ができなくなってしまうことがある。従来の特殊設定カード14はそれぞれ特殊な識別コード15に設定されているため、改めて特殊設定カード14をメーカーに発注して取り寄せる必要がある。発注から納入までには所定の時間を要しその間の変更処理等ができなくなるとともに再購入のための費用が発生してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来技術における問題点を解決して、一般に使用しているカードを利用してユーザ側で特殊設定カードが作成でき、この特殊設定カードを使用してシフト変更、カード引継、データクリア及び設定ロック等の特殊処理が行えるようにした特殊設定カード作成システムを備えたタイムレコーダを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の特殊設定カード作成システムを備えたタイムレコーダは、識別コードを持った個人毎のタイムカードを挿入口に挿入して出勤や退勤等の時間を記録して個人毎の勤務時間を記憶・集計するとともに、引継カードの作成、勤務時間帯(シフト)の変更、データ削除、及び時計時刻の修正等の特殊設定モード処理と設定のロック並びに解除を特殊設定カードの挿入により起動させるようにしたタイムレコーダにおいて、前記識別コードが付与されているタイムカードを上記各特殊処理を行う特殊設定カードとしてタイムレコーダに認識させる特殊設定カード作成システムを設けるとともに、前記認識したカードが挿入されることより各特殊設定モードを起動させるようにしたことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、前記特殊設定カード発行モード時に、特殊設定カードであることを新規カードに印字する印字処理を行うようにしたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を説明する。本発明のタイムレコーダは、識別コードを持った個人毎のタイムカードを挿入口に挿入して出勤や退社の時間を記録するとともに個人毎の勤務時間を記憶・集計する通常のタイムレコーダと同様のシステムが搭載されており、更に、一般の識別コードが付与されているカードを特殊設定カードとしてタイムレコーダに認識させる特殊設定カード作成システムが設けられており、該特殊設定カード作成システムにより作成された特殊設定カードが挿入されることより特殊設定モードが起動するように構成されている。
【0010】
図1は本発明のタイムレコーダの特殊設定カード発行システムで作成した特殊設定カード1の一例を示すもので、カード自体は通常に使用するタイムカード10と同じもので、個人の氏名を記入する記入欄2や出勤及び退社等の時刻を印字する印字欄3等がカードの表面に印刷表示されている。カードの両側縁に沿ってタイムレコーダ内で読み取りされるパンチ穴4が穿孔されており、これらのパンチ穴4の配列によってカード特有の識別コード5が設定されており、この識別コード5はタイムカードとして通常に使用される識別コードと共通の256000通りの中の任意の一つであり、この識別コード5がタイムレコーダ内で特定の特殊設定カード1であることが認識されている。この特殊設定カード1の時刻等の印字欄3には特殊設定カード1であることを表す印字表示6がされている。また、記入欄には手書き等によって特殊設定カード1の名称7及び使用手順8が記入されている。
【0011】
上記図1に示した実施例では、通常時には設定がロック状態となっていて変更ができないようにされているタイムレコーダの内部時計の日付や時刻を修正する際に、特殊設定カードを挿入する事で設定ロック状態を解除し、日付や時刻の修正後に再度カードを挿入することによって設定状態がロックされるように使用する設定ロックカードを示しているが、特殊設定カードにはこのほかに、勤務時間帯が変更される際に特殊設定カードを入れた後に自分の勤務用カードを入れて勤務時間帯の変更の操作を行う際に使用するシフト変更カード、及び、新しいタイムカードに旧カードと同じ社員コード等の内容を登録して新カードを作成する時に使用する引継ぎカード等がある。
【0012】
次に、本発明の特殊設定カード発行システムを備えたタイムレコーダを使用して図1に示した特殊設定カードの1つである設定ロックカードを発行する手順を図2に示すフローチャートにより説明する。まずステップ1において例えばタイムレコーダの2つのキーの同時押し等によりタイムレコーダの特殊設定カート作成システムの設定ロックカードの作成モードを起動させる。このときのキーの組み合わせにより発行する特殊設定カード1の種類が選択でき設定ロックカード以外の特殊設定カード1の作成も行うことができる。この後ステップ2により未使用の通常に使用するカード10をカード挿入口に挿入する。ユーザが使用できる通常のカード10は例えば256000通りの一連の識別コードが付与されておりこのカードの中から任意の未使用のカードが特殊設定カード1として使用できる。
【0013】
ステップ3において、挿入されたカード1に予め付与されている識別コード5をタイムレコーダ内で読みとり、タイムレコーダの内部メモリにこの識別コード5のカードが設定ロック用の特殊設定カードである事を記録する。同時に、タイムレコーダ内の印字機構により特殊設定カード1の表面にこの特殊設定カードのカード名称6をカードの表面へ印字させる。また必要により記入欄や印字欄へ特殊設定カード1の名称7や使用手順8等を手書き等により記入する。この後ステップ4でカードを排出して特殊設定カード1の作成が完了する。
【0014】
なお、特殊設定カード1にある識別コード5を割り当ててこのような特殊設定カード1を複数発行してしまうと、通常にタイムカードとして使用できるカード10が足りなくなることがある。このような場合には、上記の手順により作成した特殊設定カード1を使用する際に、設定キー等の特定のキーを押す等によりタイムレコーダに特殊設定カード1を挿入することを認知させてから特殊設定カード1を挿入するようにすれば特殊設定カード1として使用することができ、設定キーを押すことなくカード10を挿入することで通常のタイムカードとして使用することが可能である。更に、特殊設定カード1の識別コード5が一般の通常のタイムカード10として使用する識別コード13と重複していても問題なく使用することが可能である。
【0015】
上記により本発明のタイムレコーダで発行された特殊設定カードの1つである設定ロックカードを使用してタイムレコーダの日付や時刻等の設定を変更する操作手順を図3に示すフローチャートにより説明する。まずステップ1により設定キーを押してこれから特殊設定カード1が挿入されることをタイムレコーダに認識させる。このステップ1は前述のように特殊設定カード1として登録したカードを通常のタイムカードとしても使用可能としたときに必要であり、特殊設定カード1と通常にタイムカード10として使用するカードの識別コードが重複していない場合には不要である。ステップ2により設定ロックカードとして作成した特殊設定カード1を挿入する。ステップ3によりタイムレコーダ内では、挿入された特殊設定カード1の識別コード5を読みとりして設定ロックカードあることを認識し、各種設定のロック状態を解除して一旦特殊設定カード1を排出する。
【0016】
設定のロック状態が解除された後ではタイムレコーダ内の時計の日付や時刻の修正が行えるので、ステップ4で時計の日付や時刻の修正を行い、その後ステップ5で再び設定ロックカードを挿入する。この設定ロックカードの挿入によりタイムレコーダ内では再び各種設定状態がロックされて、設定ロックカードを排出して設定の変更操作が完了する。
【0017】
【発明の効果】
以上のように本発明の特殊設定カード発行システムを備えたタイムレコーダによれば、劣化したり破損したりしてパンチ穴やバーコード等による識別コードの読み取りができなくなったり、又は紛失してしまった特殊設定カードを、通常に使用しているタイムカードを利用してユーザーが特殊設定カードを作成することができ、従来のように特殊の識別コードが付与されている特殊設定カードをメーカーから取り寄せたりする時間やコストが不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイムレコーダにより発行した特殊設定カードの正面図
【図2】本発明のタイムレコーダの特殊設定カード発行システムにより特殊設定カードを作成する手順を示すフローチャート図
【図3】本発明のタイムレコーダにより発行された設定ロックカードによる内蔵時計の修正等の設定を変更操作する手順を示すフローチャート図
【図4】従来のタイムレコーダで使用されている(a)通常に使用されるタイムカードと、(b)特殊設定カードの正面図
【符号の説明】
1 特殊設定カード
2 記入欄
3 印字欄
4 パンチ穴
5 識別コード
6 カード名称
7 名称
8 使用手順
10 タイムカード
13 識別コード
14 特殊設定カード
15 識別コード
16 カード名称
Claims (2)
- 識別コードを持った個人毎のタイムカードを挿入口に挿入して出勤や退勤等の時間を記録して個人毎の勤務時間を記憶・集計するとともに、引継カードの作成、勤務時間帯(シフト)の変更、データ削除、及び時計時刻の修正等の特殊設定モード処理と設定のロック並びに解除を特殊設定カードの挿入により起動させるようにしたタイムレコーダにおいて、前記識別コードが付与されているタイムカードを上記各特殊処理を行う特殊設定カードとしてタイムレコーダに認識させる特殊設定カード作成システムを設けるとともに、前記認識したカードが挿入されることより各特殊設定モードを起動させるようにしたことを特徴とする特殊設定カード作成システムを備えたタイムレコーダ。
- 前記特殊設定カード発行モード時に、特殊設定カードであることを新規カードに印字する印字処理を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の特殊設定カード作成システムを備えたタイムレコーダ。
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