JP4026114B2 - 安定化されたメタロセンポリプロピレン - Google Patents

安定化されたメタロセンポリプロピレン Download PDF

Info

Publication number
JP4026114B2
JP4026114B2 JP2001319532A JP2001319532A JP4026114B2 JP 4026114 B2 JP4026114 B2 JP 4026114B2 JP 2001319532 A JP2001319532 A JP 2001319532A JP 2001319532 A JP2001319532 A JP 2001319532A JP 4026114 B2 JP4026114 B2 JP 4026114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
rtm
alkyl
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001319532A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002128971A (ja
JP2002128971A5 (ja
Inventor
ググム フランコイス
レリ ニコラ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF Schweiz AG
Original Assignee
Ciba Spezialitaetenchemie Holding AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ciba Spezialitaetenchemie Holding AG filed Critical Ciba Spezialitaetenchemie Holding AG
Publication of JP2002128971A publication Critical patent/JP2002128971A/ja
Publication of JP2002128971A5 publication Critical patent/JP2002128971A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4026114B2 publication Critical patent/JP4026114B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/34Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring
    • C08K5/3467Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having more than two nitrogen atoms in the ring
    • C08K5/3477Six-membered rings
    • C08K5/3492Triazines
    • C08K5/34926Triazines also containing heterocyclic groups other than triazine groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L23/10Homopolymers or copolymers of propene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2201/00Properties
    • C08L2201/08Stabilised against heat, light or radiation or oxydation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2314/00Polymer mixtures characterised by way of preparation
    • C08L2314/06Metallocene or single site catalysts

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Hydrogenated Pyridines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタロセン触媒上における重合により製造されたポリプロピレンまたはメタロセン触媒上における重合により製造されたポリプロピレンコポリマーを含む組成物、および特定の立体障害アミン光安定剤系に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】
立体障害アミン光安定剤系は、例えば米国特許US-A-4,863,981号、米国特許US-A-5,719,217号、欧州特許EP-A-632,092号、欧州特許EP-A-741,163号、欧州特許EP-A-723,990号、英国特許GB-A-2,267,499号およびリサーチディスクロジャー(Research Disclosure) 34,549 (1993年1月)に記載されている。欧州特許EP-A-814,127号には、耐脆化性ポリオレフィン組成物が記載されている。米国特許US-A-5,955,522号には、立体障害アミンの添加を伴う遷移メタロセン触媒上における重合によるオレフィンポリマーの製造方法が記載されている。安定化されたメタロセンポリオレフィンは、英国特許GB-A-2,346,147号からも公知である。
【0003】
【課題を解決するための手段】
より詳細には、本発明は、
メタロセン触媒上における重合により製造されたポリプロピレン、またはメタロセン触媒上における重合により製造されたポリプロピレンコポリマー、ならびに(A)次式(A−I)
【化25】
Figure 0004026114
〔式中、A1、A3、A4およびA5は互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルキル−置換炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、フェニル基、−OH−および/もしくは炭素原子数1ないし10のアルキル−置換フェニル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、フェニル基上で−OHおよび/もしくは炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、または次式(a−1)
【化26】
Figure 0004026114
(式中、A6は水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、−O・、−OH、−CH2CN、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数5ないし12のシクロアルコキシ基、炭素原子数3ないし6のアルケニル基、未置換の、もしくはフェニル基上で炭素原子数1ないし4のアルキル基の1、2もしくは3個により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、または炭素原子数1ないし8のアシル基を表わす。)で表わされる基を表わし、
2は炭素原子数2ないし18のアルキレン基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキレン基または炭素原子数1ないし4のアルキレンジ(炭素原子数5ないし7のシクロアルキレン)基を表すか、あるいは
基A1、A2およびA3は、それらが結合している窒素原子と一緒になって5ないし10員の複素環式環を形成するか、あるいは
4およびA5は、それらが結合している窒素原子と一緒になって5ないし10員の複素環式環を形成し、
1は2ないし50の数であり、そして
基A1、A3、A4およびA5の少なくとも1個は式(a−1)で表わされる基を表わす。〕で表わされる化合物、あるいは
次式(A−II−1)
【化27】
Figure 0004026114
(式中、n’2、n’’2およびn’’’2は互いに独立して2ないし12の数である。)で表わされるポリアミンを塩化シアヌルと反応させることにより得られる生成物を、次式(A−II−2)
【化28】
Figure 0004026114
(式中、A7は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、フェニル基または炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし、そして
8はA6の意味の一つを有する。)で表わされる化合物と反応させることにより得ることが可能な生成物(A−II)、あるいは
次式(A−III)
【化29】
Figure 0004026114
〔式中、A9およびA13は互いに独立して、水素原子または炭素原子数1ないし12のアルキル基を表わし、
10、A11およびA12は互いに独立して、炭素原子数2ないし10のアルキレン基を表わし、そして
1、X2、X3、X4、X5、X6、X7およびX8は互いに独立して、次式(V)
【化30】
Figure 0004026114
(式中、A14は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルキル−置換炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、フェニル基、−OH−および/または炭素原子数1ないし10のアルキル置換フェニル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、フェニル基上で−OHおよび/もしくは炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、または前記の通り定義された式(a−1)で表わされる基を表わし、そして
15はA6の意味の一つを有する。)で表わされる基を表わす。〕で表わされる化合物、および
(B)次式(B−I)
【化31】
Figure 0004026114
〔式中、E1は水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、−O・、−OH、−CH2CN、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−OHにより置換された炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数5ないし12のシクロアルコキシ基、炭素原子数3ないし6のアルケニル基、未置換の、もしくはフェニル基上で炭素原子数1ないし4のアルキル基の1、2もしくは3個により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、または炭素原子数1ないし8のアシル基を表わし、
1は1、2または4であり、
1が1である場合、E2は炭素原子数1ないし25のアルキル基を表わし、
1が2である場合、E2は炭素原子数1ないし14のアルキレン基または次式(b−1)
【化32】
Figure 0004026114
(式中、E3は炭素原子数1ないし10のアルキル基または炭素原子数2ないし10のアルケニル基を表わし、
4は炭素原子数1ないし10のアルキレン基を表わし、そして
5およびE6は互いに独立して炭素原子数1ないし4のアルキル基、シクロヘキシル基またはメチルシクロヘキシル基を表わす。)で表わされる基を表わし、そして
1が4である場合、E2は炭素原子数4ないし10のアルカンテトライル基を表わす。〕で表わされる化合物、
次式(B−II)
【化33】
Figure 0004026114
〔式中、基E7のうち2個は−COO−(炭素原子数1ないし20のアルキル)基を表わし、そして
基E7のうち他の2個は次式(b−2)
【化34】
Figure 0004026114
(式中、E8はE1の意味の一つを有する。)で表わされる基を表わす。〕で表わされる化合物、あるいは
次式(B−III)
【化35】
Figure 0004026114
(式中、基E9は互いに独立してE1の意味の一つを有し、そして
10は炭素原子数2ないし22のアルキレン基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキレン基、炭素原子数1ないし4のアルキレンジ(炭素原子数5ないし7のシクロアルキレン)基、フェニレン基またはフェニレンジ(炭素原子数1ないし4のアルキレン)基を表わす。)で表わされる化合物
を含む安定剤混合物からなる組成物に関する。
【0004】
【発明の実施の形態】
25個までの炭素原子を有するアルキル基の例は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、2−エチルブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−ジメチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルペンチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルウンデシル基、ドデシル基、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、エイコシル基およびドコシル基である。A6、A8、E1、E8およびE9の好ましい定義の一つは、炭素原子数1ないし4のアルキル基、特にメチル基である。A7は好ましくはブチル基である。
【0005】
18個までの炭素原子を有するアルコキシ基の例は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、ペントキシ基、イソペントキシ基、ヘキソキシ基、ヘプトキシ基、オクトキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基およびオクタデシルオキシ基である。A6、A8、E1、E8およびE9の好ましい意味の一つはプロポキシ基またはオクトキシ基である。
−OHにより置換された炭素原子数1ないし18のアルコキシ基の好ましい例は、2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ基である。
【0006】
炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基の例は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基およびシクロドデシル基である。炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、特にシクロヘキシル基が好ましい。
炭素原子数1ないし4のアルキル置換炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基の例は、例えばメチルシクロヘキシル基またはジメチルシクロヘキシル基である。
【0007】
炭素原子数5ないし12のシクロアルコキシ基の例は、シクロペントキシ基、シクロヘキソキシ基、シクロヘプトキシ基、シクロオクトキシ基、シクロデシルオキシ基およびシクロドデシルオキシ基である。炭素原子数5ないし8のシクロアルコキシ基、特にシクロペントキシ基およびシクロヘキソキシ基が好ましい。−OH−および/または炭素原子数1ないし10のアルキル−置換フェニル基は、例えばメチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、第三ブチルフェニル基または3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル基である。
【0008】
炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基の例は、ベンジル基およびフェニルエチル基である。
フェニル基上で−OHにより、そして/または10個までの炭素原子を有するアルキル基により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基は、例えばメチルベンジル基、ジメチルベンジル基、トリメチルベンジル基、第三ブチルベンジル基または3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル基である。
【0009】
10個までの炭素原子を有するアルケニル基の例は、アリル基、2−メタリル基、ブテニル基、ペンテニル基およびヘキセニル基である。アリル基が好ましい。1位の炭素原子は、好ましくは飽和である。
8個より多くない炭素原子を有するアシル基の例は、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基およびベンゾイル基である。炭素原子数1ないし8のアルカノイル基、炭素原子数3ないし8のアルケニル基およびベンゾイル基が好ましい。アセチル基およびアクリロイル基は特に好ましい。
【0010】
22個までの炭素原子を有するアルキレン基の例は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン基、ヘキサメチレン基、トリメチルヘキサメチレン基、オクタメチレン基およびデカメチレン基である。
炭素原子数4ないし10のアルカンテトライル基の例は、1,2,3,4−ブタンテトライル基である。
炭素原子数5ないし7のシクロアルキレン基の例は、シクロヘキシレン基である。
【0011】
炭素原子数1ないし4のアルキレンジ(炭素原子数5ないし7のシクロアルキレン)基の例は、メチレンジシクロヘキシレン基である。
フェニレンジ(炭素原子数1ないし4のアルキレン)基の例は、メチレン−フェニレン−メチレン基またはエチレン−フェニレン−エチレン基である。
【0012】
基A1、A2およびA3が、それらが結合している窒素原子と一緒になって5ないし10員複素環を形成する場合、この環は例えば
【化36】
Figure 0004026114
を表わす。6員複素環が好ましい。
【0013】
基A4およびA5が、それらが結合している窒素原子と一緒になって5ないし10員複素環を形成する場合、この環は例えば1−ピロリジル基、ピペリジノ基、モルホリノ基、1−ピペラジニル基、4−メチル−1−ピペラジニル基、1−ヘキサヒドロアゼピニル基、5,5,7−トリメチル−1−ホモピペラジニル基または4,5,5,7−テトラメチル−1−ホモピペラジニル基を表わす。モルホリノ基が特に好ましい。
【0014】
1は、好ましくは2ないし25、特に2ないし20の数である。
n’2およびn’’’2は好ましくは3であり、そしてn’’2は好ましくは2である。
6、A8、E1、E8およびE9は、好ましくは水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数1ないし8のアルコキシ基である。
【0015】
成分(A)および(B)として上記された化合物は本質的に公知であり、そして市販品として入手可能である。それらの全ては公知の方法により製造され得る。
成分(A)の化合物の製造方法は、例えば米国特許US-A-4,086,204号、米国特許US-A-6,046,304号、米国特許US-A-4,331,586号および米国特許US-A-4,477,615号(CAS 136,504-96-6)、ならびに米国特許US-A-4,108,829号に記載されている。
【0016】
成分(B)の化合物の製造方法は、例えば米国特許US-A-5,679,733号、米国特許US-A-3,640,928号、米国特許US-A-4,198,334号、米国特許US-A-5,204,473号、米国特許US-A-4,619,958号、米国特許US-A-4,110,306号および米国特許US-A-4,976,889号に記載されている。
【0017】
生成物(A−II)は公知の方法と同様に、例えば式(A−II−1)で表わされるポリアミンを塩化シアヌルとモル比1:2ないし1:4で、無水炭酸リチウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムの存在下、1,2−ジクロロエタン、トルエン、キシレン、ベンゼン、ジオキサンまたは第三アミルアルコールのような有機溶媒中で、−20℃ないし+10℃、好ましくは−10℃ないし+10℃、特に0ないし+10℃の温度で、2ないし8時間反応させ、続いて得られた生成物を式(A−II−2)で表わされる2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミンと反応させることにより製造され得る。2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミンと使用される式(A−II−1)で表わされるポリアミンのモル比は、例えば4:1ないし8:1である。2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミンの分量は、一部で、または一より多い部で数時間の間隔ごとに添加されてもよい。
【0018】
式(A−II−1)で表わされるポリアミンと塩化シアヌルと式(A−II−2)で表わされる2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミンのモル比は、好ましくは1:3:5ないし1:3:6である。
【0019】
以下に、好ましい生成物(A−II−a)の製造方法の一例を示す。
:塩化シアヌル23.6g(0.128モル)、N,N’−ビス[3−アミノプロピル]エチレンジアミン7.43g(0.0426モル)および無水炭酸カリウム18g(0.13モル)を5℃で3時間、1,2−ジクロロエタン250ml中で撹拌しながら反応させる。更に4時間かけて、混合物を室温で保温する。N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミン27.2g(0.128モル)を添加し、そして得られた混合物を60℃で2時間加熱する。更に無水炭酸カリウム18g(0.13モル)を添加し、そして混合物を更に6時間60℃で加熱する。わずかに真空(200ミリバール)下で蒸留することにより溶媒を除去し、そしてキシレンで置換する。N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミン18.2g(0.085モル)および粗粒子状水酸化ナトリウム5.2g(0.13モル)を添加し、混合物を還流下で2時間加熱し、そして更に12時間、反応の間に生成された水を水蒸気蒸留により除去する。混合物をろ過する。溶液を水で洗浄し、そしてNa2SO4上で乾燥させる。溶媒をエバポレーションし、そして残渣を120ないし130℃、真空(0.1ミリバール)下で乾燥させる。望ましい生成物は無色樹脂として得られる。
【0020】
一般的に、生成物(A−II)は例えば、次式(A−II−α)、(A−II−β)または(A−II−γ)
【化37】
Figure 0004026114
で表わされる化合物により表わされ得る。これら三種の化合物の混合物の形態であることも可能である。
【0021】
式(A−II−α)の好ましい意味は
【化38】
Figure 0004026114
である。
【0022】
式(A−II−β)の好ましい意味は
【化39】
Figure 0004026114
である。
【0023】
式(A−II−γ)の好ましい意味は
【化40】
Figure 0004026114
である。
上記の式(A−II−α)ないし(A−II−γ)において、n2は好ましくは2ないし20、特に2ないし10である。
【0024】
成分(A)は、好ましくは以下の市販製品からなる群から選択される。
チマソルブ(CHIMASSORB) 944 (RTM)、チマソルブ 2020 (RTM)、シアソルブ(CYASORB) UV 3346 (RTM)、シアソルブ UV 3529 (RTM)、ダスチブ(DASTIB) 1082 (RTM)、ユバソルブ(UVASORB) HA 88 (RTM)およびチマソルブ 119 (RTM)。
成分(B)は、好ましくは以下の市販製品からなる群から選択される。
ダスチブ(DASTIB) 845 (RTM)、チヌビン(TINUVIN) 770 (RTM)、チヌビン 765 (RTM)、チヌビン 123 (RTM)、チヌビン 144 (RTM)、エーディーケー スタブ(ADK STAB) LA 52 (RTM)、エーディーケー スタブ LA 57 (RTM)、エーディーケー スタブLA 62 (RTM)、エーディーケー スタブ LA 67 (RTM)およびユビヌル(UVINUL) 4050 (RTM)。
【0025】
式(A−I)、(A−II−α)、(A−II−β)および(A−II−γ)で表わされる化合物における遊離原子価を飽和する末端基の意味は、それらの製造に使用された方法に依存する。また末端基は、化合物の製造後にも変性され得る。
【0026】
式(A−I)で表わされる化合物が次式
【化41】
Figure 0004026114
(式中、Xは例えばハロゲン原子、特に塩素原子を表わし、そしてA4およびA5は上記で定義された通りである。)で表わされる化合物を次式
【化42】
Figure 0004026114
(式中、A1、A2およびA3は上記で定義された通りである。)で表わされる化合物と反応させることにより製造される場合、ジアミノ基に結合している末端基は水素原子または
【化43】
Figure 0004026114
であり、そしてトリアジン基に結合している末端基はXまたは
【化44】
Figure 0004026114
である。
【0027】
Xがハロゲン原子である場合、反応終了時、これを例えば−OHまたはアミノ基により置換することは有利である。言及されてよいアミノ基の例は、ピロリジン−1−イル基、モルホリノ基、−NH2、−N(炭素原子数1ないし8のアルキル)2基および−NR*(炭素原子数1ないし8のアルキル)基(式中、R*は水素原子または式(a−I)で表わされる基を表わす。)である。
【0028】
式(A−I)で表わされる化合物はまた、次式
【化45】
Figure 0004026114
(式中、A1、A2、A3、A4、A5およびn1は上記で定義された通りであり、そしてA4 *はA4の意味の一つを有し、そしてA5 *はA5の意味の一つを有する。)で表わされる化合物も包括する。
【0029】
特に好ましい式(A−I)で表わされる化合物の一つは次式
【化46】
Figure 0004026114
で表わされる。
この化合物の製造方法は例えば米国特許US-A-6,046,304号に記載されている。
【0030】
式(A−II−α)、(A−II−β)および(A−II−γ)で表される化合物において、トリアジン基に結合している末端基は例えば塩素原子または
【化47】
Figure 0004026114
であり、そしてアミノ基に結合している末端基は例えば水素原子または
【化48】
Figure 0004026114
基である。
【0031】
好ましい態様によると、A1、A3、A4およびA5は互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、メチル−置換炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、フェニル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基または式(a−1)で表わされる基を表わすか、あるいは
基A4およびA5は、それらが結合している窒素原子と一緒になって6員の複素環式環を形成し、
2は炭素原子数2ないし10のアルキレン基を表わし、そして
1は2ないし25の数であり、
n’2、n’’2およびn’’’2は互いに独立して2ないし4の数であり、そして
7は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、フェニル基またはベンジル基を表わし、
1は1、2または4であり、
1が1である場合、E2は炭素原子数12ないし20のアルキル基を表わし、
1が2である場合、E2は炭素原子数2ないし10のアルキレン基または式(b−1)で表わされる基を表わし、
3は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
4は炭素原子数1ないし6のアルキレン基を表わし、そして
5およびE6は互いに独立して炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、そして
1が4である場合、E2は炭素原子数4ないし8のアルカンテトライル基を表わし、
基E7のうち2個は−COO−(炭素原子数10ないし15のアルキル)基を表わし、そして
基E7のうち他の2個は式(b−2)で表わされる基を表わし、そして
10は炭素原子数2ないし8のアルキレン基を表わす。
【0032】
特に好ましい態様によると、成分(A)は次式(A−I−1)、(A−I−2)、(A−I−3)または(A−I−4)
【化49】
Figure 0004026114
(式中、A6は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数1ないし8のアルコキシ基を表わし、そしてn1は2ないし25の数である。)で表わされる化合物、あるいは
次式(A−II−1−a)
【化50】
Figure 0004026114
で表わされるポリアミンを塩化シアヌルと反応させることにより得られる生成物を、次式(A−II−2−a)
【化51】
Figure 0004026114
(式中、A8は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数1ないし8のアルコキシ基を表わす。)で表わされる化合物と反応させることにより得ることが可能な生成物(A−II−a)、あるいは
次式(A−III−1)
【化52】
Figure 0004026114
で表わされる化合物であり、そして
成分(B)は次式(B−I−1)、(B−I−2)、(B−I−3)または(B−I−4)
【化53】
Figure 0004026114
(式中、E1は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、または−OHにより置換された炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表わす。)で表わされる化合物、
次式(B−II−1)
【化54】
Figure 0004026114
(式中、基E7のうち2個は−COO−C1327を表わし、そして
基E7のうち他の2個は
【化55】
Figure 0004026114
を表わし、そして
8はE1の意味の一つを有する。)で表わされる化合物、あるいは
次式(B−III−1)
【化56】
Figure 0004026114
(式中、E9はE1の意味の一つを有する。)で表わされる化合物である。
【0033】
興味深い組成物は、
成分(A)が式(A−I−1)で表わされる化合物であり、そして成分(B)が式(B−I−1)、(B−I−2)、(B−I−3)、(B−I−4)、(B−II−1)または(B−III−1)で表わされる化合物であるか、あるいは
成分(A)が式(A−I−2)で表わされる化合物であり、そして成分(B)が式(B−I−1)、(B−I−2)、(B−I−3)、(B−I−4)、(B−II−1)または(B−III−1)で表わされる化合物であるか、あるいは
成分(A)が式(A−I−3)で表わされる化合物であり、そして成分(B)が式(B−I−1)、(B−I−2)、(B−I−3)、(B−I−4)、(B−II−1)または(B−III−1)で表わされる化合物であるか、あるいは
成分(A)が式(A−I−4)で表わされる化合物であり、そして成分(B)が式(B−I−1)、(B−I−2)、(B−I−3)、(B−I−4)、(B−II−1)または(B−III−1)で表わされる化合物であるか、あるいは
成分(A)が生成物(A−II−a)であり、そして成分(B)が式(B−I−1)、(B−I−2)、(B−I−3)、(B−I−4)、(B−II−1)または(B−III−1)で表わされる化合物であるか、あるいは
成分(A)が式(A−III−1)で表わされる化合物であり、そして成分(B)が式(B−I−1)、(B−I−2)、(B−I−3)、(B−I−4)、(B−II−1)または(B−III−1)で表わされる化合物であるものである。
【0034】
特に興味深い組成物は、成分(A)が次式(A−I−1−a)
【化57】
Figure 0004026114
(式中、n1は2ないし20の数である。)で表わされる化合物に相当し、そして
成分(B)が次式(B−I−2−a)
【化58】
Figure 0004026114
で表わされる化合物に相当するものである。
【0035】
特に興味深い更なる組成物は、成分(A)が次式(A−I−2−a)
【化59】
Figure 0004026114
(式中、n1は2ないし20の数である。)で表わされる化合物、または
次式(A−III−1)
【化60】
Figure 0004026114
で表わされる化合物に相当し、そして
成分(B)が次式(B−I−2−a)
【化61】
Figure 0004026114
で表わされる化合物に相当するものである。
【0036】
好ましい安定剤混合物の例を以下に列挙する。
1.チマソルブ 944 (RTM) + ダスチブ 845 (RTM)
2.チマソルブ 944 (RTM) + チヌビン 770 (RTM)
3.チマソルブ 944 (RTM) + チヌビン 765 (RTM)
4.チマソルブ 944 (RTM) + チヌビン 123 (RTM)
5.チマソルブ 944 (RTM) + チヌビン 144 (RTM)
6.チマソルブ 944 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 52 (RTM)
7.チマソルブ 944 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 57 (RTM)
8.チマソルブ 944 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 62 (RTM)
9.チマソルブ 944 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 67 (RTM)
10.チマソルブ 944 (RTM) + ユビヌル 4050 H (RTM)
11.チマソルブ 2020 (RTM) + ダスチブ 845 (RTM)
12.チマソルブ 2020 (RTM) + チヌビン 770 (RTM)
13.チマソルブ 2020 (RTM) + チヌビン 765 (RTM)
14.チマソルブ 2020 (RTM) + チヌビン 123 (RTM)
15.チマソルブ 2020 (RTM) + チヌビン 144 (RTM)
16.チマソルブ 2020 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 52 (RTM)
17.チマソルブ 2020 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 57 (RTM)
18.チマソルブ 2020 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 62 (RTM)
19.チマソルブ 2020 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 67 (RTM)
20.チマソルブ 2020 (RTM) + ユビヌル 4050 H (RTM)
21.シアソルブ UV 3346 (RTM) + ダスチブ 845 (RTM)
22.シアソルブ UV 3346 (RTM) + チヌビン 770 (RTM)
23.シアソルブ UV 3346 (RTM) + チヌビン 765 (RTM)
24.シアソルブ UV 3346 (RTM) + チヌビン 123 (RTM)
25.シアソルブ UV 3346 (RTM) + チヌビン 144 (RTM)
26.シアソルブ UV 3346 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 52 (RTM)
27.シアソルブ UV 3346 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 57 (RTM)
28.シアソルブ UV 3346 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 62 (RTM)
29.シアソルブ UV 3346 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 67 (RTM)
30.シアソルブ UV 3346 (RTM) + ユビヌル 4050 H (RTM)
31.シアソルブ UV 3529 (RTM) + ダスチブ 845 (RTM)
32.シアソルブ UV 3529 (RTM) + チヌビン 770 (RTM)
33.シアソルブ UV 3529 (RTM) + チヌビン 765 (RTM)
34.シアソルブ UV 3529 (RTM) + チヌビン 123 (RTM)
35.シアソルブ UV 3529 (RTM) + チヌビン 144 (RTM)
36.シアソルブ UV 3529 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 52 (RTM)
37.シアソルブ UV 3529 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 57 (RTM)
38.シアソルブ UV 3529 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 62 (RTM)
39.シアソルブ UV 3529 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 67 (RTM)
40.シアソルブ UV 3529 (RTM) + ユビヌル 4050 H (RTM)
41.ダスチブ 1082 (RTM) + ダスチブ 845 (RTM)
42.ダスチブ 1082 (RTM) + チヌビン 770 (RTM)
43.ダスチブ 1082 (RTM) + チヌビン 765 (RTM)
44.ダスチブ 1082 (RTM) + チヌビン 123 (RTM)
45.ダスチブ 1082 (RTM) + チヌビン 144 (RTM)
46.ダスチブ 1082 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 52 (RTM)
47.ダスチブ 1082 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 57 (RTM)
48.ダスチブ 1082 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 62 (RTM)
49.ダスチブ 1082 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 67 (RTM)
50.ダスチブ 1082 (RTM) + ユビヌル 4050 H (RTM)
51.ユバソルブ HA 88 (RTM) + ダスチブ 845 (RTM)
52.ユバソルブ HA 88 (RTM) + チヌビン 770 (RTM)
53.ユバソルブ HA 88 (RTM) + チヌビン 765 (RTM)
54.ユバソルブ HA 88 (RTM) + チヌビン 123 (RTM)
55.ユバソルブ HA 88 (RTM) + チヌビン 144 (RTM)
56.ユバソルブ HA 88 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 52 (RTM)
57.ユバソルブ HA 88 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 57 (RTM)
58.ユバソルブ HA 88 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 62 (RTM)
59.ユバソルブ HA 88 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 67 (RTM)
60.ユバソルブ HA 88 (RTM) + ユビヌル 4050 H (RTM)
61.チマソルブ 119 (RTM) + ダスチブ 845 (RTM)
62.チマソルブ 119 (RTM) + チヌビン 770 (RTM)
63.チマソルブ 119 (RTM) + チヌビン 765 (RTM)
64.チマソルブ 119 (RTM) + チヌビン 123 (RTM)
65.チマソルブ 119 (RTM) + チヌビン 144 (RTM)
66.チマソルブ 119 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 52 (RTM)
67.チマソルブ 119 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 57 (RTM)
68.チマソルブ 119 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 62 (RTM)
69.チマソルブ 119 (RTM) + エーディーケー スタブ LA 67 (RTM)
70.チマソルブ 119 (RTM) + ユビヌル 4050 H (RTM)
【0037】
市販製品チマソルブ 944 (RTM)は、式(A−I−1)で表わされる化合物であってA6が水素原子であるものに相当する。
市販製品チマソルブ 2020 (RTM)は、式(A−I−2)で表わされる化合物であってA6が水素原子であるものに相当する。
市販製品シアソルブ UV 3346 (RTM)は、式(A−I−3)で表わされる化合物であってA6が水素原子であるものに相当する。
市販製品シアソルブ UV 3529 (RTM)は、式(A−I−3)で表わされる化合物であってA6がメチル基であるものに相当する。
市販製品ダスチブ 1082 (RTM)は、式(A−I−4)で表わされる化合物であってA6が水素原子であるものに相当する。
市販製品ユバソルブ HA 88 (RTM)は、式(A−II−a)で表わされる生成物であってA8が水素原子であるものに相当する。
市販製品チマソルブ 119 (RTM)は、式(A−III−1)で表わされる化合物に相当する。
市販製品ダスチブ 845 (RTM)は、式(B−I−1)で表わされる化合物であってE1が水素原子であるものに相当する。
市販製品チヌビン 770 (RTM)は、式(B−I−2)で表わされる化合物であってE1が水素原子であるものに相当する。
市販製品チヌビン 765 (RTM)は、式(B−I−2)で表わされる化合物であってE1がメチル基であるものに相当する。
市販製品チヌビン 123 (RTM)は、式(B−I−2)で表わされる化合物であってE1がオクチルオキシ基であるものに相当する。
市販製品チヌビン 144 (RTM)は、式(B−I−3)で表わされる化合物であってE1がメチル基であるものに相当する。
市販製品エーディーケー スタブ LA 57 (RTM)は、式(B−I−4)で表わされる化合物であってE1が水素原子であるものに相当する。
市販製品エーディーケー スタブ LA 52 (RTM)は、式(B−I−4)で表わされる化合物であってE1がメチル基であるものに相当する。
市販製品エーディーケー スタブ LA 67 (RTM)は、式(B−II−1)で表わされる化合物であってE8が水素原子であるものに相当する。
市販製品エーディーケー スタブ LA 62 (RTM)は、式(B−II−1)で表わされる化合物であってE8がメチル基であるものに相当する。
市販製品ユビヌル 4050 H (RTM)は、式(B−III−1)で表わされる化合物であってE9が水素原子であるものに相当する。
【0038】
本発明のさらに好ましい態様は、(X−1)顔料、または(X−2)紫外線吸収剤、または(X−3)顔料および紫外線吸収剤を付加的に含む安定剤混合物に関する。
【0039】
顔料(成分(X−1))は無機または有機顔料であってよい。
無機顔料の例は、二酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、硫化カドミウム、セレン化カドミウム、酸化クロム、酸化鉄、酸化鉛等である。
有機顔料の例は、アゾ顔料、アントラキノン、フタロシアニン、テトラクロロイソインドリノン、キナクリドン、イソインドリン、ペリレン、ピロロピロール(ピグメントレッド254のようなもの)等である。
【0040】
「ゲヘター/ミューラー(Gachter/Muller)著:プラスチック添加剤ハンドブック(Plastics Additives Handbook)(第3版),ハンサー出版(Hanser Publishers),ミュンヘン ウィーン ニューヨーク」の第647ないし659頁、第11.2.1.1ないし11.2.4.2項に記載されている染料は全て、成分(X−1)として使用され得る。
特に好ましい顔料は二酸化チタンであり、所望により有機顔料と組み合わせて使用され得る。
【0041】
そのような有機顔料の例は、C.I.(カラーインデックス)ピグメントイエロー 93、C.I.ピグメントイエロー 95、C.I.ピグメントイエロー 138、C.I.ピグメントイエロー 139、C.I.ピグメントイエロー 155、C.I.ピグメントイエロー 162、C.I.ピグメントイエロー 168、C.I.ピグメントイエロー 180、C.I.ピグメントイエロー 183、C.I.ピグメントレッド 44、C.I.ピグメントレッド 170、C.I.ピグメントレッド 202、C.I.ピグメントレッド 214、C.I.ピグメントレッド 254、C.I.ピグメントレッド 264、C.I.ピグメントレッド272、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド 53:1、C.I.ピグメントレッド 57:1、C.I.ピグメントグリーン 7、C.I.ピグメントブルー 15:1、C.I.ピグメントブルー 15:3およびC.I.ピグメントバイオレット 19である。
【0042】
紫外線吸収剤(成分(X−2))の例は、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、未置換の、または置換された安息香酸のエステル、アクリレート、オキサミド、2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、レゾルシノールのモノベンゾエート、またはホルムアミジンである。
【0043】
2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールは、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾ−ル、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾ−ル、2−(3’−第二ブチル−5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(3’,5’−ジ−第三アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(3’,5’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾ−ルの混合物、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾ−ル、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾ−ル、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾ−ル, 2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾ−ル, 2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾ−ル、2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾ−ル−2−イルフェノール]、
または2−[3’−第三ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾ−ルとポリエチレングリコール300;[R−CH2CH2−COO(CH23−]2(式中、Rは3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾール−2−イルフェニル基を表わす。)のエステル交換生成物である。
【0044】
2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾ−ル、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾ−ルおよび2−(3’,5’−ジ−第三アミル−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾ−ルが好ましい。
2−ヒドロキシベンゾフェノンは例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシまたは2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体である。
2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノンが好ましい。
【0045】
置換された、または未置換の安息香酸のエステルは、例えば4−第三ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−第三ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−第三ブチルフェニル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートまたは2−メチル−4,6−ジ−第三ブチルフェニル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートである。
2,4−ジ−第三ブチルフェニル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートおよびヘキサデシル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートが好ましい。
【0046】
アクリレートは例えば、エチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル α−カルボメトキシシンナメート、メチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチル α−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメートまたはN−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリンである。
【0047】
オキサミドは例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−第三ブチル−2’−エトキサニリド、またはその2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−第三ブトキサニリドとの混合物、あるいはオルト−およびパラ−メトキシ二置換オキサニリドの混合物またはo−およびp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物である。
【0048】
2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジンは、例えば2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシ−プロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシ−プロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシ−フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシ−プロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシ−プロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジンまたは2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジンである。
【0049】
2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンおよび2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンが好ましい。
【0050】
レゾルシノールのモノベンゾエートは例えば、次式
【化62】
Figure 0004026114
で表わされる化合物である。
ホルムアミジンは例えば、次式
【化63】
Figure 0004026114
で表わされる化合物である。
紫外線吸収剤は特に、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−ヒドロキシベンゾフェノンまたはヒドロキシフェニルトリアジンである。
【0051】
本発明の更に好ましい態様は、更なる成分(XX)としてカルシウムの有機塩、カルシウムの無機塩、酸化カルシウムまたは水酸化カルシウムを付加的に含む組成物に関する。
カルシウムの有機塩の例は、ステアリン酸カルシウム、ラウリル酸カルシウム、乳酸カルシウムおよびカルシウム−ステアロイル−ラクテートである。
カルシウムの無機塩の例は、CaCO3、CaCl2、CaF2、Ca3(PO42、CaHPO4、Ca(PO32、Ca227、CaSO4およびCaSiO3である。
【0052】
本発明のもう一つの好ましい態様は、更なる成分(XXX)として少なくとも亜鉛の有機塩、亜鉛の無機塩、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、マグネシウムの有機塩、マグネシウムの無機塩、酸化マグネシウムまたは水酸化マグネシウムをを付加的に含む組成物に関する。
【0053】
成分(XXX)で定義された亜鉛またはマグネシウムの有機塩は、好ましくは式MeL2(式中、Meは亜鉛またはマグネシウムを表わし、そしてLは有機酸またはエノールのアニオンを表わす。)で表わされる化合物である。有機酸は、例えばスルホン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸であり得るが、好ましくはカルボン酸である。上記酸は脂肪族、芳香族、芳香族脂肪族(araliphatic)または脂環族であり得、直鎖または分枝鎖であり得、ヒドロキシル基またはアルコキシ基により置換され得、飽和または不飽和であり得、そして好ましくは1ないし24個の炭素原子を含む。
【0054】
この種類のカルボン酸の例は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチルカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、乳酸、リシノール酸、2−エトキシプロピオン酸、安息香酸、サリチル酸、4−ブチル安息香酸、トルイル酸、4−ドデシル安息香酸、フェニル酢酸、ナフチル酢酸、シクロヘキサンカルボン酸、4−ブチルシクロヘキサンカルボン酸またはシクロヘキシル酢酸である。カルボン酸は、カルボン酸の技術的混合物、例えば脂肪酸の技術的混合物またはアルキル化安息香酸の混合物であってもよい。
【0055】
イオウ原子またはリン原子を含む有機酸の例は、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、α,α−ジメチルエタンスルホン酸、n−ブタンスルホン酸、n−ドデカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、4−ノニルベンゼンスルホン酸、4−ドデシルベンゼンスルホン酸またはシクロヘキサンスルホン酸、ドデカンスルフィン酸、ベンゼンスルフィン酸またはナフタレンスルフィン酸、ブチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスホン酸モノメチルまたはモノエチル、ベンジルホスホン酸モノブチル、ジブチルホスフィン酸またはジフェニルホスフィン酸である。
【0056】
Lがエノラートアニオンを表わす場合、好ましくはβ−ジカルボニル化合物またはo−アシルフェノールのアニオンである。β−ジカルボニル化合物の例は、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン、アセト酢酸エチル、アセト酢酸ブチル、アセト酢酸ラウリルまたはα−アセチルシクロヘキサノンである。o−アシルフェノールの例は、2−アセチルフェノール、2−ブチロイルフェノール、2−アセチル−1−ナフトール、2−ベンゾイルフェノールまたはサリチルアルデヒドである。エノラートは、好ましくは5ないし20個の炭素原子を有するβ−ジカルボニル化合物のアニオンである。
【0057】
亜鉛またはマグネシウムの有機塩は、好ましくはアセチルアセトン酸塩または例えば1ないし24個の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸塩である。酢酸マグネシウム、ラウリン酸マグネシウムおよびステアリン酸マグネシウム、ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、エナント酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛およびステアリン酸亜鉛、ならびにアセチルアセトン酸亜鉛およびアセチルアセトン酸マグネシウムは、いくつかの特に好ましい例である。
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、アセチルアセトン酸亜鉛、アセチルアセトン酸マグネシウム、酢酸亜鉛および酢酸マグネシウムは特に興味深い。
【0058】
亜鉛またはマグネシウムの無機塩は例えば、
・亜鉛−ヒドロキシド−カーボネート、マグネシウム−ヒドロキシド−カーボネート、ドロマイト、例えばマイクロミネラル社(Micro Minerals)(RTM)からのマイクロドールスーパー(Microdol Super)(RTM)のような炭酸カルシウム/マグネシウム、または
・天然または合成ヒドロタルサイト
のような化合物を含む炭酸塩である。
【0059】
天然ヒドロタルサイトは、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oの構造を有する必要がある。合成ヒドロタルサイトの代表的な実験式は、Al2Mg4.35OH11.36CO3(1.67)・xH2Oである。
合成製品の例には、Mg0.7Al0.3(OH)2(CO30.15・0.54H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2OまたはMg4.2Al(OH)12.4CO3が含まれる。
好ましい合成ヒドロタルサイトは、レヘイス社(REHEIS)(RTM)からのL-55R II(RTM)ならびに協和化学工業株式会社(RTM)からのZHT-4A(RTM)およびDHT-4A(RTM)である。
【0060】
成分(XXX)は、二種の異なるマグネシウム−および/または亜鉛−化合物の混合物でもあり得、例えば
・ステアリン酸マグネシウムおよびヒドロタルサイト(DHT-4A (RTM))、
・ステアリン酸亜鉛およびヒドロタルサイト(DHT-4A (RTM))、
・アセチルアセトン酸マグネシウムおよびヒドロタルサイト(DHT-4A (RTM))、
・酸化マグネシウムおよびヒドロタルサイト(DHT-4A (RTM))、
・水酸化マグネシウムおよびヒドロタルサイト(DHT-4A (RTM))、
・亜鉛−ヒドロキシド−カーボネートおよびステアリン酸マグネシウム、
・亜鉛−ヒドロキシド−カーボネートおよびステアリン酸亜鉛、
・亜鉛−ヒドロキシド−カーボネートおよびアセチルアセトン酸マグネシウム、
・亜鉛−ヒドロキシド−カーボネートおよび酸化マグネシウム、
・亜鉛−ヒドロキシド−カーボネートおよび酸化亜鉛、
・亜鉛−ヒドロキシド−カーボネートおよび水酸化マグネシウム、
・ヒドロタルサイト(レヘイス(RTM))およびステアリン酸マグネシウム、
・ヒドロタルサイト(レヘイス(RTM))およびステアリン酸亜鉛、
・ヒドロタルサイト(レヘイス(RTM))および酸化マグネシウム、
・ドロマイト(マイクロドールスーパー(RTM))およびステアリン酸亜鉛、
・ドロマイト(マイクロドールスーパー(RTM))およびステアリン酸マグネシウム、
・ドロマイト(マイクロドールスーパー(RTM))および酸化亜鉛、
・ドロマイト(マイクロドールスーパー(RTM))および水酸化マグネシウム、
・ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸亜鉛、
・ステアリン酸マグネシウムおよびアセチルアセトン酸亜鉛、
・ステアリン酸マグネシウムおよび酸化マグネシウム、
・ステアリン酸マグネシウムおよび酸化亜鉛、
・ステアリン酸マグネシウムおよび水酸化マグネシウム、
・ステアリン酸亜鉛および酢酸マグネシウム、
・ステアリン酸亜鉛および酸化マグネシウム、
・ステアリン酸亜鉛および水酸化マグネシウム、
・アセチルアセトン酸マグネシウムおよびアセチルアセトン酸亜鉛、
・アセチルアセトン酸マグネシウムおよび酸化マグネシウム、
・アセチルアセトン酸マグネシウムおよび酸化亜鉛、
・アセチルアセトン酸マグネシウムおよび水酸化マグネシウム、
・アセチルアセトン酸亜鉛および酸化マグネシウム、
・アセチルアセトン酸亜鉛および酸化亜鉛、または
・酸化マグネシウムおよび酸化亜鉛である。
この場合、成分(XXX)の二種の異なる化合物は1:10ないし10:1の重量比で存在し得る。
【0061】
本発明の好ましい態様は、付加的な成分(XXX)が、カルボン酸マグネシウム、カルボン酸亜鉛、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、炭酸マグネシウムおよび炭酸亜鉛からなる群から選択される一種または二種の異なる化合物に相当する安定剤混合物に関する。
本発明の特に好ましい態様は、付加的な成分(XXX)が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ヒドロタルサイト、特にDHT-4A(RTM)、またはステアリン酸マグネシウムおよびヒドロタルサイトの混合物からなる群から選択される一種または二種の異なる化合物に相当する安定剤混合物に関する。
【0062】
メタロセン触媒、より詳しくは遷移メタロセン触媒上における重合により製造されたポリプロピレンまたはポリプロピレンコポリマーは、市販品として入手可能である。それらはまた、“メタロセンポリプロピレン”または“メタロセンポリプロピレンコポリマー”の名称の下で公知である。市販品として入手可能なメタロセンポリプロピレンの例は、メトセン(METOCENE) X 5049 (RTM)およびメトセンX 50212 (RTM)である。
【0063】
遷移メタロセン錯体をベースとする触媒系は、特に狭い分子量分布を有するポリマーまたは特定の構造を有する(コ)ポリマーの製造のいずれをも可能にした。これらの系は均一な触媒系または支持された触媒のいずれでもあり得る。可能性のある触媒系に関する更なる詳細は、例えば欧州特許EP-A-563,917号、欧州特許EP-A-578,838号、米国特許US-A-4,659,685号、米国特許US-A-5,240,894号およびWO-A-92/333号に見出される。
【0064】
メタロセン触媒、およびそれらの触媒上における重合により製造されたポリプロピレンまたはポリプロピレンコポリマーに関する具体的な説明を以下にいくつか示す。
メタロセン触媒上において重合され得るオレフィンは、例えばプロピレンまたはオレフィンの混合物、例えばエチレン−プロピレンまたは高級α−オレフィンの少量とともに混合されたプロピレンである。この場合、好ましいものは、炭素原子数2および炭素原子数3のオレフィンコポリマーである。
【0065】
遷移メタロセン触媒は、例えば次式(A*
{[(R1)(R2M)aan+an/q[LQmq-} (A*
(式中、aは1または2であり、そしてnおよびqは互いに独立して1ないし4の整数であり、Mは元素周期表IVbないしVIIb、VIIIまたはIb族からの一価ないし四価金属のカチオンを表わし、mはL+qの原子価に相当する整数であり、Qはハロゲン原子を表わし、Lは二価ないし六価金属または非金属を表わし、R1はπ−アレーンを表わし、そしてR2はπ−アレーンまたはπ−アレーンのアニオンを表わす。)で表わされる化合物である。特に適当なπ−アレーンR1およびR2は炭素原子数6ないし24の芳香族基、炭素原子数3ないし30の複素芳香族基を表わし、これらの基に関してはハロゲン原子、好ましくは塩素原子もしくは臭素原子、または炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数1ないし8のアルコキシ基、シアノ基、炭素原子数1ないし8のアルキルチオ基、炭素原子数2ないし6のモノカルボン酸アルキルエステル基、フェニル基、炭素原子数2ないし5のアルカノイル基またはベンゾイル基のような、同一の、または異なる一価の基により一回またはそれより多く置換されていることが可能である。これらのπ−アレーン基は、単環式、縮合多環式または、環が直接または−S−もしくは−O−のような架橋員を経由して結合し得る、非縮合多環式であってよい。π−アレーンのアニオンとしてのR2は、上記されたタイプのπ−アレーンのアニオン、例えばインデニルアニオンおよび、特にシクロペンタジエニルアニオンであり得、これらのアニオンに関しても、炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数2ないし6のモノカルボン酸アルキルエステル基、シアノ基、炭素原子数2ないし5のアルカノイル基またはベンゾイル基のような、同一の、または異なる一価の基により一回またはそれより多く置換されていることが可能である。
【0066】
アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、モノカルボン酸アルキルエステルおよびアルカノイル置換基は直鎖または分枝鎖であり得る。代表的なアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、モノカルボン酸アルキルエステルおよびアルカノイル置換基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基およびn−オクチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基およびn−オクチルオキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基およびn−ヘキシルチオ基、カルボン酸メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびn−ペンチルエステル基、ならびにアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基およびバレロイル基である。これらの中で、好ましいものは、アルキル部分における炭素原子数が1ないし4の、特に炭素原子数が1または2のアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基およびモノカルボン酸アルキルエステル基、ならびに炭素原子数2または3のアルカノイル基である。好ましい置換されたπ−アレーンまたは置換されたπ−アレーンのアニオンは、上記された置換基、特に塩素原子もしくは臭素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、シアノ基、カルボン酸メチルもしくはエチルエステル基およびアセチル基の一個もしくは二個を含むものである。
【0067】
π−アレーンR1およびR2は、同一であっても、または異なっていてもよい。適当な複素芳香族π−アレーンはイオウ原子、窒素原子および/または酸素原子を含む系である。イオウ原子および/または酸素原子を含む複素芳香族π−アレーンが好ましい。
【0068】
適当なπ−アレーンの例は、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メトキシベンゼン、エトキシベンゼン、ジメトキシベンゼン、p−クロロトルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、アセチルベンゼン、トリメチルベンゼン、トリメトキシベンゼン、ナフタレン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、メチルナフタレン、メトキシナフタレン、エトキシナフタレン、クロロナフタレン、ブロモナフタレン、ビフェニル、インデン、ジフェニレン、フルオレン、フェナントレン、アントラセン、9,10−ジヒドロアントラセン、トリフェニレン、ピレン、ナフタセン、コロネン、チオフェン、クロメン、キサンテン、チオキサンテン、ベンゾチオフェン、ナフトチオフェン、チアントレン、ジフェニレンオキシド、ジフェニレンスルフィド、アクリジンおよびカルバゾールである。
【0069】
aが2である場合、R2は好ましくはそれぞれの場合において、π−アレーンのアニオンを表わし、そしてMはそれぞれの場合において同一の金属原子を表わす。
適当なπ−アレーンのアニオンの例は、メチル−、エチル−、n−プロピル−およびn−ブチルシクロペンタジエンのアニオン、ジメチルシクロペンタジエンのアニオン、シクロペンタジエンカルボン酸メチルおよびエチルエステルのアニオン、ならびにまたアセチルシクロペンタジエン、プロピオニルシクロペンタジエン、シアノシクロペンタジエンおよびベンゾイルシクロペンタジエンのアニオンである。好ましいアニオンは、未置換のインデンのアニオンおよび特に未置換のシクロペンタジエンのものである。
【0070】
好ましくは、aは1であり、R1はベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン、クロロベンゼン、p−クロロトルエン、ナフタレン、メチルナフタレン、クロロナフタレン、メトキシナフタレン、ビフェニル、インデン、ピレンまたはジフェニレンスルフィドを表わし、そしてR2はシクロペンタジエン、アセチルシクロペンタジエンまたはインデンのアニオンを表すか、またはベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、ナフタレンまたはメチルナフタレンを表わす。
【0071】
特に好ましい式(A*)で表わされる錯体は、aが1であり、R1がη6−ピレンまたはη6−ナフタレンを表わし、そしてR2はη5−シクロペンタジエンのアニオンを表わし、nは好ましくは1または2、特に1であり、そしてqは好ましくは1である。Mは例えばTi2+、Ri3+、Ti4+、Zr+、Zr2+、Zr3+、Zr4+、Hf+、Hf2+、Hf3+、Hf4+、Nb+、Nb2+、Nb3+、Cr+、Mo+、Mo2+、W+、W2+、Mn+、Mn2+、Re+、Fe2+、Co2+、Co3+、Ni2+またはCu2+である。Mは好ましくは、チタン、ジルコニウムまたはハフニウムカチオン、特にチタンまたはジルコニウムカチオンであり、特に好ましくはTi4+またはZr4+である。
【0072】
適当な金属または非金属Lの例は、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ga、In、Ti、Zr、Sc、V、Cr、MnおよびCu;Ce、PrおよびNdのようなランタニド、あるいはTh、Pa、UまたはNpのようなアクチニドである。
特に適当な非金属はB、PおよびAsである。Lは好ましくはP、As、BまたはSbであり、Pが特に好ましい。
錯アニオン[LQmq-は、例えばBF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、FeCl4 -、SnCl6 -、SbCl6 -およびBiCl6 -である。特に好ましい錯アニオンは、SbF6 -、BF4 -、AsF6 -およびPF6 -である。
【0073】
式(A*)で表わされる化合物はそれ自体公知の方法で、例えば次式(B*
{[R1(R2M)aan+an/q[X]q-} (B*
で表わされる化合物をアニオンの塩
[LQmq-
(式中、a、m、n、q、R1、R2、MおよびLは式(A*)で定義された通りであり、そして[X]q-は[LQmq-とは異なるアニオンである。)と反応させることにより製造され得る。
【0074】
式(B*)で表わされる化合物および次式(C*
{[(R’1)(R2a)]} (C*
(式中、aおよびMは上記で定義された通りであり、そしてR’1はπ−アレーンまたはπ−アレーンのアニオンを表わし、そしてR2はπ−アレーンのアニオンを表わす。)で表わされる化合物のいずれも、同一の、もしくは異なるπ−アレーンをルイス酸の存在下で元素周期表のIVbないしVIIb、VIIIまたはIbからの金属の塩を反応させることにより製造され得る。式(A*)、(B*)および(C*)で表わされる化合物も、これらの化合物をルイス酸の存在下で、R1および/またはR2、またはR’1とは異なるπ−アレーンと反応させることにより、配位子交換を行うために適当である。その場合、nは好ましくは2、そして特に好ましくは1である。
【0075】
Lが金属である式(A*)で表わされる化合物は、同一の、もしくは異なるπ−アレーンをルイス酸の存在下で元素周期表のIVbないしVIIb、VIIIまたはIbからの金属の適当な塩、例えばチタン、ジルコニウム、クロム、マンガンまたは特に鉄塩を反応させることにより製造され得る。最後に式(A*)で表わされる化合物は慣用の方法で、アニオン交換により、異なるアニオン[LQmq-を有する式(A*)で表わされる錯体に変換され得る。
【0076】
好ましい態様において、使用される出発材料は、式(C*)で表わされる電荷を持たないπ−錯体で、例えばフェロセンまたはビス(η5−インデニル)鉄(II)であって、そしてこれらの出発材料は、配位子交換により式(B*)で表わされる錯体に変換され、これは続いてアニオン[LQmq-の塩と反応する。この操作で中間体として得られる式(B*)で表わされる錯体は、通常単離されない。
アニオン[LQmq-の適当な塩の例は、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウム塩である。アルカリ金属塩を使用することが好ましく、そして特に好ましいものはナトリウム塩およびカリウム塩である。
【0077】
上記反応のための適当なルイス酸の例は、AlCl3、AlBr3、BF3、SnCl4およびTiCl4であって、好ましくはAlCl3である。反応混合物に還元剤、例えばアルミニウムまたはマグネシウムを添加することにより配位子交換反応を行うこと、または続いて反応混合物に還元剤、例えばNa2SO3またはアスコルビン酸を添加することは有利である。アルミニウムは好ましい還元剤である。配位子交換反応は、便宜上、不活性有機溶媒中で行われる。適当な溶媒の例は、オクタン、ノナン、デカンおよびシクロヘキサンのような脂肪族または環式脂肪族炭化水素である。所望であれば、過剰量のπ−アレーンも溶媒として使用され得る。
【0078】
アニオン[LQmq-の塩との式(B*)で表わされる化合物の反応、および式(A*)で表わされる化合物のアニオン交換は、便宜上、水性または水性アルコール性媒体、例えば水およびメタノールまたはエタノールの混合物において行われる。アニオン[LQmq-の塩は少なくとも化学量論的量で、好ましくは過剰量で使用される。
【0079】
重合のために、付加的に、二種の主成分(A*−1およびA*−2)からなるメタロセン触媒を使用することも可能である。
これらのうちの成分A*−1は、メタロセン化合物である。原則的に、その構造および組成に関係なく、いずれのメタロセンも使用可能である。メタロセンは架橋されていても、または架橋されていなくてもよく、そして同一の、または異なる配位子を持ち得る。包括される化合物は、周期表のIVb、VbまたはVIb族の金属のもの、例えばチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデンおよびタングステンの化合物、好ましくはジルコニウム、ハフニウムおよびチタン、特にはジルコニウムのものである。
【0080】
そのようなメタロセンは公知であり、例えば以下の刊行物に記載されている。欧州特許EP-A-336,127号、欧州特許EP-A-336,128号、欧州特許EP-A-387,690号、欧州特許EP-A-387,691号、欧州特許EP-A-302,424号、欧州特許EP-A-129,368号、欧州特許EP-A-320,762号、欧州特許EP-A-284,707号、欧州特許EP-A-316,155号、欧州特許EP-A-351,392号、米国特許US-A-5,017,714号、J. Organomet. Chem., 342 (1988) 21。
【0081】
非常に重要なメタロセンは次の一般式:
【化64】
Figure 0004026114
[式中、Mm+は周期表のIVb、VまたはVIb族の金属、例えばチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデンまたはタングステン、好ましくはジルコニウム、ハフニウムまたはチタン、特にジルコニウムのm価カチオンを表し;
(C55-xx)は、置換基Rの0ないし5個により置換されたシクロペンタジエニル環を表し;
xは0、1、2、3、4または5であり;
nは1または2であり;
それぞれのRは、互いに独立して炭素原子数1ないし20の炭化水素基、ハロゲン原子1個もしくはそれ以上により置換された炭素原子数1ないし20個の炭化水素基、メタロイド−置換炭素原子数1ないし20の炭化水素基もしくはハロゲン原子を表すか;または二つの隣接した基Rは炭素原子数4ないし20の環を表すか;
あるいは、nが1である場合、別の基By−JR’z-l-y(式中、Jは周期表Va族の配位数3の元素であるか、または周期表VIa族の配位数2の元素、好ましくはN、P、OまたはSであり;
それぞれのR’は、互いに独立して炭素原子数1ないし20の炭化水素基またはハロゲン原子1個もしくはそれ以上により置換された炭素原子数1ないし20個の炭化水素基を表し;
zは元素Jの配位数であり;
yは0または1であり;
yが1である場合、Bは周期表IVAまたはVA族の元素を含む架橋基であり、例えば炭素原子数1ないし20のアルキレン基、ジ炭素原子数1ないし20のアルキル−、炭素原子数7ないし20のアルキルアリール−またはジ炭素原子数6ないし20のアリールケイ素もしくはゲルマニウム基またはアルキル−もしくはアリール−ホスフィンまたはアミン基を表す。)を表し;
またはnが2である場合、Rは−M2(R10)(R11)−、−M2(R10)(R11)−M2(R10)(R11)−、−C(R10)(R11)−C(R10)(R11)−、−O−M2(R10)(R11)−O−、−C(R10)(R11)−、−O−M2(R10)(R11)−、−C(R10)(R11)−M2(R10)(R11)−、−B(R10)−、−Al(R10)−、−Ge−、−Sn−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−N(R10)−、−C(O)−、−P(R10)−または−P(O)(R10)−から選択された基(式中、R10およびR11は同一であるか、または異なって水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のフルオロアルキル基、炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数6ないし10のフルオロアリール基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基、炭素原子数2ないし10のアルケニル基、炭素原子数7ないし40のアリールアルキル基、炭素原子数8ないし40のアリールアルケニル基または炭素原子数7ないし40のアルキルアリール基を表すか、またはR10およびR11は、それぞれの場合においてそれらが結合している原子と一緒になって環を形成し、そしてM2はケイ素、ゲルマニウムまたはスズを表す。)を表し;
それぞれのQは、互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし50の炭化水素基、電子吸引基1個またはそれより多くにより置換された炭素原子数1ないし50の炭化水素基、たとえばハロゲン原子もしくはアルコキシ基、またはメタロイド置換炭素原子数1ないし50の炭化水素基を表し、該メタロイドは周期表IVA族の元素であるが式(C55-xx)で表される炭化水素基を除外し;または基Qの二個はアルキリデン、オレフィン、アセチレンまたはシクロ金属化された炭化水素基を表し;
Lは中性ルイス酸、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルアニリン、アニリン、トリメチルホスフィンまたはn−ブチルアミンを表し;そしてwは0ないし3である。]で表されるものである。
【0082】
メタロイドという表記は、例えば元素ケイ素、ゲルマニウム、スズおよび鉛に帰属する。
このような場合には、好ましいタイプのメタロセンは次の構造:
【化65】
Figure 0004026114
(式中、MはTiまたはZrを表し、そしてほかの置換基は上述で定義された通りである。)に相当する。
上述のタイプのメタロセンに関する更なる詳細は、WO-A-92/333号にも記載されている。
【0083】
置換オレフィン、例えばプロペン、ブテンおよびスチレンのイソスペシフィック(isospecific)重合ならびに他のオレフィンとのものを含むそれらの共重合に関して、興味深いメタロセン、特にジルコノセンはインデニル誘導体を配位子として有する。
【0084】
これらは、好ましくは次式(1):
【化66】
Figure 0004026114
〔式中、M1は周期表IVb、VbまたはVIb族の金属であり;
1およびR2は同一であるか、または異なって水素原子、炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基、炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数6ないし10のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし10のアルケニル基、炭素原子数7ないし40のアリールアルキル基、炭素原子数7ないし40のアルキルアリール基、炭素原子数8ないし40のアリールアルケニル基またはOH基もしくはハロゲン原子を表し、そして基R3は同一であるか、または異なって水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよい炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数6ないし10のアリール基または基−NR2、−SR、−OSiR3、−SiR3またはPR2(式中、Rはハロゲン原子、炭素原子数1ないし10のアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基を表す。)を表し;
4ないしR8はR3に関して定義された通りであるか、隣接した基R4ないしR8はそれらが結合している原子と一緒になって芳香族または脂肪族環を形成し;
9は−M2(R10)(R11)−、−M2(R10)(R11)−M2(R10)(R11)−、−C(R10)(R11)−C(R10)(R11)−、−O−M2(R10)(R11)−O−、−C(R10)(R11)−、−O−M2(R10)(R11)−、−C(R10)(R11)−M2(R10)(R11)−、−B(R10)−、−Al(R10)−、−Ge−、−Sn−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−N(R10)−、−C(O)−、−P(R10)−または−P(O)(R10)−からなる群から選択された基(式中、R10およびR11は同一であるか、または異なって水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のフルオロアルキル基、炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数6ないし10のフルオロアリール基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基、炭素原子数2ないし10のアルケニル基、炭素原子数7ないし40のアリールアルキル基、炭素原子数8ないし40のアリールアルケニル基または炭素原子数7ないし40のアルキルアリール基を表すか、またはR10およびR11は、それぞれの場合においてそれらが結合している原子と一緒になって環を形成し、そしてM2はケイ素、ゲルマニウムまたはスズを表す。)を表す。〕で表される化合物である。
【0085】
また、式(1)で表される化合物に相当する4,5,6,7−テトラヒドロインデニル類似体も重要である。
【0086】
好ましくは式(1)において、
1がジルコニウムを表し、
1およびR2が同一であって、メチル基または塩素原子、特に塩素原子を表し、R3ないしR8が水素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
9は−Si(R10)(R11)−、−C(R10)(R11)−または−C(R10)(R11)−C(R10)(R11)−を表し、そして
10およびR11は同一であるか、または異なっており、炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基を表す。特に、R10およびR11は同一であるか、または異なっており、メチル基、またはフェニル基を表す。
【0087】
式(1)におけるインデニルおよび/またはテトラヒドロインデニル配位子は、好ましくは2、2,4、4,7、2,6、2,4,6、2,5,6、2,4,5,6または2,4,5,6,7位、特に2,4,6位に置換されている。置換基は好ましくは、メチル基、エチル基またはイソプロピル基のような炭素原子数1ないし4のアルキル基である。好ましくは2位がメチル基により置換される。
【0088】
インデニル基(R5およびR6)の4および5位の置換基が、それらが結合している原子と一緒になってベンゼン環を形成する式(1)で表されるそれらの化合物もまた特に重要である。この縮合環系は更にR3ないしR8の定義を有する基により置換され得る。そのような化合物Iの例は、ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリドである。
式(1)で表されるメタロセンは、立体規則性の高い高分子量ポリオレフィンの製造に特に適している。
また式(1)で表される化合物であって(置換)フェニル基または4位に置換されたナフチル基を有するものも特に重要である。
【0089】
置換オレフィン、例えばプロペン、ブテンおよびスチレンのシンジオスペシフィック(syndiospecific)重合および他のオレフィンとのものを含むそれらの共重合に関して、興味深いメタロセンは次式(2):
【化67】
Figure 0004026114
〔式中、M1は周期表IVb、VbまたはVIb族の金属であり;
1およびR2は同一であるか、または異なって水素原子、炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基、炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数6ないし10のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし10のアルケニル基、炭素原子数7ないし40のアリールアルキル基、炭素原子数7ないし40のアルキルアリール基、炭素原子数8ないし40のアリールアルケニル基またはOH基もしくはハロゲン原子を表し、そして基R3は同一であるか、または異なって水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよい炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数6ないし10のアリール基または基−NR2、−SR、−OSiR3、−SiR3またはPR2(式中、Rはハロゲン原子、炭素原子数1ないし10のアルキル基または炭素原子数6ないし10のアリール基を表す。)を表し;
4ないしR8はR3に関して定義された通りであるか、隣接した基R4ないしR8はそれらが結合している原子と一緒になって芳香族または脂肪族環を形成し;
9は−M2(R10)(R11)−、−M2(R10)(R11)−M2(R10)(R11)−、−C(R10)(R11)−C(R10)(R11)−、−O−M2(R10)(R11)−O−、−C(R10)(R11)−、−O−M2(R10)(R11)−、−C(R10)(R11)−M2(R10)(R11)−、−B(R10)−、−Al(R10)−、−Ge−、−Sn−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−N(R10)−、−C(O) −、−P(R10)−または−P(O)(R10)−から選択された基(式中、R10およびR11は同一であるか、または異なって水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のフルオロアルキル基、炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数6ないし10のフルオロアリール基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基、炭素原子数2ないし10のアルケニル基、炭素原子数7ないし40のアリールアルキル基、炭素原子数8ないし40のアリールアルケニル基または炭素原子数7ないし40のアルキルアリール基を表すか、またはR10およびR11は、それぞれの場合においてそれらが結合している原子と一緒になって環を形成し、そしてM2はケイ素、ゲルマニウムまたはスズを表す。)を表し;そしてR12ないしR17はR3に関して定義された通りである。〕で表されるものである。
【0090】
重合に使用され得るメタロセンの例は以下の化合物である。
ビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド、ビスシクロペンタジエニルジルコニウムジメチル、ビスシクロペンタジエニルジルコニウムジフェニル、ビスシクロペンタジエニルジルコニウムジベンジル、ビスシクロペンタジエニルジルコニウムビストリメチルシリル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1,2−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビスインデニルジルコニウムジクロリド、ビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス−1−テトラヒドロインデニルジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス−1−(2−メチルテトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス−1−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス−1−(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス−1−インデニルジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス−1−インデニルジルコニウムジメチル、ジメチルゲルミルビス−1−インデニルジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス−1−(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス−1−(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシリルビス−1−(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス−1−(2−メチル−4−エチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス−1−(4,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、フェニル(メチル)シリルビス−1−インデニル−ジルコニウムジクロリド、フェニル(ビニル)シリルビス−1−インデニルジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリルビス−1−インデニルジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(1−(2−メチル−4−第三−ブチルインデニル))ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリルビス(1−(2−メチル−4−イソプロピルインデニル))ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(1−(2−エチル−4−メチルインデニル))ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(1−(2,4−ジメチルインデニル))ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(1−(2−メチル−4−エチルインデニル))ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(2,4,6−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリル−ビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、1,2−エタンジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリル(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリル(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(9−フルオレニル)シクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(9−フルオレニル)シクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド、フェニルメチルメチレン(9−フルオレニル)シクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(9−フルオレニル)(1−(3−イソプロピル)シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(9−フルオレニル)(1−(3−メチル)シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(9−フルオレニル)(1−(3−メチル)シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルメチレン(9−フルオレニル)(1−(3−メチル)シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリル(9−フルオレニル)(1−(3−メチル)シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリル(9−フルオレニル)(1−(3−メチル)シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(9−フルオレニル)(1−(3−第三−ブチル)シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドおよびイソプロピリデン(9−フルオレニル)(1−(3−第三−ブチル)シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド。
【0091】
触媒の製造において、好ましくはラセミ体として掌性メタロセンが使用される。しかしながら、純粋なRまたはS体も使用され得る。それらの純粋な立体異性体を使用することにより、光学活性ポリマーを製造することができる。しかしながらメタロセンのメソ体の重合活性中心(金属原子)は、中心金属における鏡面対称のため掌性ではなく、そのため高度のタクチックポリマーを製造することが不可能であるので、これらの化合物は分離されるべきである。メソ体を分離しない場合、イソタクチックまたはシンジオタクチックポリマーに加えてアタクチックポリマーが製造される。ある種の用途、例えば軟質成形品に関しては、もしくはポリエチレン製品の製造に関しては、これは非常に望ましい。上記立体異性体は文献から公知の方法により製造される。
【0092】
成分A*−2としての適当な化合物の例を以下に示す。
a)アルミノキサン
使用されるアルミノキサンは、好ましくは直鎖タイプに対しては次式(3):
【化68】
Figure 0004026114
で表される化合物および/または環式タイプに対しては次式(4):
【化69】
Figure 0004026114
(式(3)および(4)において、基Rは同一であっても、または異なっていてもよく、炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数6ないし18のアリール基、ベンジル基または水素原子を表し、そしてpは2ないし50、好ましくは10ないし35の整数である。)で表される化合物である。
【0093】
基Rは好ましくは同一であり、メチル基、イソブチル基、n−ブチル基、フェニル基またはベンジル基、特に好ましくはメチル基を表す。
基Rが異なる場合、それらは好ましくはメチル基および水素原子、メチル基およびイソブチル基、またはメチル基およびn−ブチル基を表し、水素原子またはイソブチル基またはn−ブチル基の含有量は好ましくは(基Rの数に対して)0.01ないし40%である。
【0094】
アルミノキサンを公知の種々の方法により製造することができる。例えば方法の一つとして不活性溶媒(例えばトルエン)中でのアルミニウム炭化水素化合物および/または水素化アルミニウム−炭化水素化合物と水(気体、固体または液体状、あるいは結晶水のような結合した状態の水)との反応が挙げられる。異なるアルキル基Rを有するアルミノキサンを製造するために、望ましい組成物および反応性に依存して、異なるアルミニウムトリアルキルの二種(AlR3+AlR’3)を水と反応させる(S. Pasynkiewicz, Polyhedron 9 (1990) 429および欧州特許EP-A-302,424号参照)。
【0095】
式(3)および(4)で表されるアルミノキサンの正確な構造に関しては知られていない。
それらの製造方法に関わらず、全てのアルミノキサン溶液は、遊離状態で、または付加物として存在する種々含有量の未反応アルミニウム出発化合物の特徴を共有する。
【0096】
b)イオン交換化合物
イオン交換化合物は、成分A*−1の配位子と不可逆に反応するカチオン、ならびに嵩高く、不安定で、そして化学的に不活性な、配位していないアニオンからなる化合物である。成分A*−1およびA*−2を組み合わせることにより、A*−2のカチオンおよびA*−1の配位子からイオン対が形成される。成分A*−2のカチオンの例は、アンモニウムイオンのようなブレーンステッド酸、またはAg+もしくはフェロセンイオンのような還元性ルイス酸である。
【0097】
成分A*−2として使用され得るアルミノキサンはまた、トリメチルアルミニウムから支持触媒の製造手順に従って製造され得る。
均一な触媒系に加えて、不均一な触媒としてもメタロセンを使用することができる。この場合、文献から当業者に公知である方法により、無機または有機担体に触媒を適用する。無機担体材料はシリカゲルが好ましく、これに関する更なる詳細は、例えば米国特許US-A-5,240,894号に見出され得る。
【0098】
有機担体材料の例は、市販で入手可能な微孔性ポリマー担体(例えばアクゾ (AKZO)製 登録商標アキュレル(Accurel)製品、例えば登録商標アキュレル−PE、登録商標アキュレル−PP、登録商標アキュレル−PA−6または登録商標アキュレル−PA−12であり、空隙率は約75体積%である。)である。登録商標アキュレル材料の孔サイズは0.5ないし5μm(PP)、1.0ないし5μm(HDPE)または0.5ないし3μm(PA−6またはPA−12)である。
微孔性ポリマー担体はあらかじめ乾燥しておくことが有利であり、例えばアルミニウムアルキル溶液で処理され、次いで洗浄され、保護気体下で不活性にされる。
【0099】
これに関する好ましい方法では、第一に適当な溶媒、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエンまたはジクロロメタン中で、激しい混合、例えば撹拌によりアルミノキサンをメタロセンの少なくとも一種と反応させる。反応温度は好ましくは−20ないし+120℃、特に15ないし40℃である。アルミニウムとメタロセンの遷移金属Mのモル比は好ましくは10:1ないし10000:1、特に100:1ないし2000:1である。反応時間は一般的に5ないし120分、好ましくは10ないし30分である。好ましくは、0.01モル/リットルより高い、特に0.5モル/リットルより高いアルミニウム濃度で反応を行う。反応は不活性条件下で行われる。
【0100】
アルミノキサンの代わりに、トリメチル−、トリエチル−またはトリイソブチルアルミニウムのような更なるアルミニウムアルキル化合物とのアルミノキサン混合物を、上述のメタロセンとの反応に使用することも可能である。
【0101】
反応後、例えば真空下で溶媒を除去すること、もしくは濃縮の後に溶媒を異なる溶媒で置き換えることが可能である。そのように製造された溶液を適当な方法で微孔性ポリマー担体と反応させることができる。これに関して担体は、少なくとも全孔容積が前の反応からの溶液を吸収し得る量で添加される。上記反応は好ましくは−20ないし+120℃の温度、特に15ないし40℃で、撹拌のような激しい混合または超音波処理により行われる。完全な均一化が行われるべきである。これに関して孔容積の不活性気体の交換は、例えば短時間の排気により促進され得る。
【0102】
原則的に、支持触媒はワン−ポット反応で製造され得る。すなわち三種の出発成分全てをお互い同時に適当な溶媒/懸濁媒体中で反応させる。これに関してポリマー担体の量は、液体の全容積を吸収できるように好ましく算出されるべきである。
懸濁状態で、例えばヘプタン、n−デカン、ヘキサンまたはディーゼル油のような不活性懸濁媒体中で、あるいは乾燥状態で、可能であれば例えば真空下で行われる乾燥段階により残りの溶媒を除去した後で触媒を重合系に添加することができる。
【0103】
気体相で、液体モノマー中で、または更なる有機アルミニウム化合物の添加が省かれ得る懸濁液中で触媒を初期重合させることができる。
これらの触媒を使用した重合は公知の方法により液体中で、または気体相中で実行され得る。液体相は、例えば脂肪族炭化水素または液体モノマー自体であり得る。上記メタロセン触媒は、他のタイプの触媒、例えばチグラー(Ziegler)またはフィリップス(Phillips)触媒との混合物として使用することも可能である。重合の最後に、例えば水(蒸気)、湿式窒素、二酸化炭素またはアルコールの添加により触媒を分解する。
【0104】
メタロセンポリオレフィンは更に、"New Trends in Polyolefin Catalysts and Influence on Polymer Stability"(Rolf Mulhaupt;スイス国,ルゼン(Luzern)において1990年5月21ないし23日に開催された、ポリマーの安定化および制御された分解に関する進歩 第12回国際会議(the Twelfth Annual International Conference on Advances in the Stabilization and Controlled Degradation of Polymers),会議論文の第181ないし196頁)に記載されている。
本発明の更に好ましい態様は、メタロセン触媒上での重合によって製造されたものでないポリオレフィンを付加的に含む組成物に関する。
【0105】
そのようなポリオレフィンは例えば、
a)ラジカル重合(通常、高圧下および高温で)によって;または
b)フィリップス、チグラー(−ナッタ)(Ziegler(-Natta))触媒上での触媒重合によって製造される。
【0106】
低密度ポリエチレン(LDPE;ラジカル重合によって製造される。)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE;チグラー(−ナッタ)触媒上での触媒重合によって製造される。)、ポリプロピレン(PP;チグラー(−ナッタ)触媒上での触媒重合によって製造される。)および高密度ポリエチレン(HDPE;フィリップス触媒上での触媒重合によって製造される。)が特に好ましい。
メタロセン触媒上における重合によって製造されたポリプロピレンまたはポリプロピレンコポリマーとメタロセン触媒上における重合によって製造されたものでないポリオレフィンとの重量比は、例えば1:10ないし10:1である。
【0107】
本発明の更なる態様はメタロセン触媒上における重合によって製造されたポリプロピレンまたはメタロセン触媒上における重合によって製造されたポリプロピレンコポリマーを安定化させる方法であり、該ポリプロピレンまたはポリプロピレンコポリマー中に上記安定剤混合物を混入することからなる方法である。
【0108】
成分(A)、(B)および任意の(X−1)および/または(X−2)、ならびに任意の成分(XX)および/または(XXX)は個々に、または互いに混合されて安定化されるべき材料に添加されてもよい。
安定化されるべき材料における成分(A)および(B)の全量は、該材料の重量に対して好ましくは0.005ないし5%、特に0.01ないし1%または0.05ないし1%である。
【0109】
顔料(成分(X−1))は、安定化されるべき材料中に、該材料の重量に対して好ましくは0.01ないし20%、特に0.05ないし1%の量で任意に存在する。
紫外線吸収剤(成分(X−2))は、安定化されるべき材料中に、該材料の重量に対して好ましくは0.01ないし1%、特に0.05ないし0.5%の量で任意に存在する。
成分(X−3)(紫外線吸収剤と組み合わせられた顔料)の全量は、安定化されるべき材料の重量に対して好ましくは0.01ないし20%である。紫外線吸収剤と顔料の重量比は、例えば2:1ないし1:10である。
【0110】
使用された顔料が、上記の有機顔料と組み合わせられた二酸化チタンである場合、二酸化チタンは、安定化されるべき材料中に、該材料の重量に対して好ましくは0.01ないし20%または0.01ないし10%の量で好ましく存在し、そして有機顔料は上記材料の重量に対して、例えば0.01ないし2%の量で存在し得る。
カルシウム化合物(成分(XX))は、安定化されるべき材料中に、例えば0.005ないし1%、好ましくは0.05ないし0.2%の量で任意に存在する。
成分(XXX)は、安定化されるべき材料中に、該材料の重量に対して例えば0.005ないし1%、特に0.05ないし0.2%の量で任意に存在する。
【0111】
二つの成分(A)および(B)の重量比は、例えば1:10ないし20:1、好ましくは1:5ないし5:1、特に1:2ないし2:1である。
成分(A):(X−1)の重量比は、例えば1:100ないし10:1、好ましくは1:5ないし5:1、特に1:2ないし2:1である。
成分(A):(X−2)の重量比は、例えば1:5ないし5:1、好ましくは1:2ないし2:1である。
成分(A):(X−3)の重量比は、例えば1:100ないし10:1、好ましくは1:5ないし5:1、特に1:2ないし2:1である。
成分(A):(XX)の重量比は、例えば1:10ないし100:1、好ましくは1:5ないし5:1、特に1:2ないし2:1である。
成分(A):(XXX)の重量比は、例えば1:10ないし20:1、好ましくは1:5ないし5:1、特に1:2ないし2:1である。
【0112】
上記成分は公知の方法により、例えば形成の前もしくは間に、または溶解もしくは分散された化合物を有機材料に適用し、必要であれば続いて溶媒をエバポレーションすることにより、安定化されるべき材料中に配合され得る。上記成分は、粉末、グラニュールまたは例えば2.5ないし25重量%の濃度でこれらの成分を含むマスターバッチの形態で安定化されるべき材料に添加され得る。
所望であれば、成分(A)、(B)および任意の(X−1)および/または(X−2)、ならびに任意の成分(XX)および/または(XXX)は、安定化されるべき材料に配合される前に、互いに溶融ブレンドされ得る。それらは重合の前もしくは間、または架橋の前にポリマーに添加され得る。
本発明に従って安定化された有機材料は、様々な形態で、例えばフィルム、繊維、テープ、成形材料、異形材として、または塗料、接着剤もしくはパテの結合剤として使用され得る。
【0113】
本発明によるプラスチックの加工または変換例は、以下の通りである。
射出吹込成形、押出、吹込成形、回転成形、モルドデコレーション(mold decoration)において(バックインジェクション(back injection))、スラッシ成形、射出成形、コ−インジェクション成形、二次成形、圧縮成形、プレス成形、フィルム押出(キャストフィルム、吹込フィルム)、紡糸(織物、不織物)、圧伸成形(一軸、二軸)、アニール、深絞り成形、カレンダリング、機械的変換、燒結、同時押出、コーティング、積層、架橋(放射線、過酸化物、シラン)、蒸着、溶接、接着、加硫、熱形成、パイプ押出、異形押出、シート押出、シートキャスティング、スピンコーティング、ストラップ、発泡、再循環/再生、押出被覆、ビスブレーキング(過酸化物、熱)、繊維溶融吹込、スパンボンド処理(spun bonded)、表面処理(コロナ放電、火炎、プラズマ)、滅菌(ガンマ線、電子ビームによる)、流し込み重合(R&Mプロセス、RAM押出)、ゲル−コーティング、テープ押出、GMT−プロセス、SMC−プロセス、プラスチゾル、および浸漬(PVC、ラテックス)。
【0114】
本発明によるプラスチックは、以下の物品の製造に使用され得る。
I−1)浮動装置、海洋に関する用途、平底船、ブイ、
デッキ、桟橋、ボート、カヤック、オールおよび海岸補強材のためのプラスチック用材。
I−2)自動車に関する用途、特にバンパー、ダッシュボード、バッテリー、リアおよびフロントライニング、ボンネット下の成形部品、ハットシェルフ、トランクライニング、内部ライニング、エアバックカバー、付属部品(ライト)のための電子用成形品、ダッシュボード用窓ガラス、前照灯ガラス、計器パネル、外部ライニング、内装、自動表示灯、前照灯、駐車灯、後方灯、停止灯、内部および外部装備品、ドアパネル、ガスタンク、透明板ガラスフロントサイド、後部窓、シート裏材料、外部パネル、電線絶縁物、
シール用異形材押出物、クラッド、
柱カバー、シャシー部、排気系、燃料フィルター/充填剤、燃料ポンプ、燃料タンク、車体サイド成形物、コンバーチブルトップ、外部鏡、外部装備品、留め金具/固定具、フロント端モジュール、ガラス、ヒンジ、ロックシステム、手荷物/天井棚、プレスされた/スタンプされた部品、シール、側方衝撃保護、消音材/防音材、およびサンルーフ。
【0115】
I−3)道路交通装置、特に看板、道標、カーアクセサリー、警告用三角板、医薬品箱、ヘルメット、タイヤ。
I−4)備品を含む、飛行機、鉄道、自動車(車、モーターバイク)のための装置。
I−5)宇宙用途、特にロケットおよび衛星、例えば再突入シールドのための装置。
I−6)建築およびデザイン、鉱業に関する用途、音響静穏化システム、道路廃物およびシェルターのための装置。
【0116】
II−1)一般物品および電気/電子装置(パーソナルコンピュータ、電話、ハンディ、プリンター、テレビセット、オーディオおよびビデオ装置)、植木鉢、衛生放送アンテナ、およびパネル装置のための装置、ケースおよびカバー。
II−2)鋼鉄または織物のような他の材料のためのジャケット。
II−3)電子工業、特にプラグ、特にコンピューター用プラグ用絶縁材のための装置、電気及び電子部品のケース、プリントボード、およびチップ、チェックカードまたはクレジットカードのような電子データ保存のための材料。
II−4)電気製品、特に洗濯機、タンブラー、オーブン(電子レンジ)、皿洗い機、ミキサーおよびアイロン。
II−5)明かり用カバー(例えば街灯、ランプシェード用)。
II−6)電線およびケーブルにおける用途(半導体、絶縁体およびケーブルジャケット)。
II−7)冷却機、冷蔵庫、加熱機、エアコン、電子封入材(encapsulating of electronics)、半導体、コーヒー機および真空掃除機のためのホイル。
【0117】
III−1)はめば歯車(ギア)、スライド部品、スペーサー、スクリュー、ボルト、ハンドルおよびノブのような技術部品。
III−2)ローター刃、換気口および風車の翼、太陽電池装置、スイミングプール、スイミングプールのカバー、プールのライナー、池のライナー、クローゼット、ワードローブ、ダイビングウォール、スラットウォール、フォルディングウォール、ルーフ、シャッター(例えばローラーシャッター)、建具類、パイプ間の連結、スリーブ、およびコンベアベルト。
III−3)衛生物品、特にシャワー室、便器シート、カバーおよび流し。
III−4)衛生物品、特におしめ(赤ちゃん用、大人の失禁用)、女性用衛生用品、シャワーカーテン、ブラシ、マット、おけ、移動トイレ、歯ブラシおよびベッドトイレ。
III−5)水、廃水および試薬のためのパイプ(架橋しているもの、またはそうではないもの)、電線およびケーブル保護のためのパイプ、ガス、オイルおよび汚水のためのパイプ、横とい、縦とい、および排水システム。
【0118】
III−6)いずれかの形状寸法の異形材(窓ガラス)およびサイジング。
III−7)ガラス代用品、特に押出板、ビル(一枚岩的な、二重の、または多数の壁からなる)、飛行機、学校のガラス板、押出シート、建築物の窓ガラス、電車、輸送機関、衛生用品、および温室のための窓フィルム。
III−8)プレート(ウォール、カッティングボード)、押出コーティング(写真紙、テトラパックおよびパイプコーティング)、サイロ、木材代用品、プラスチックランバー、木材構造物、ウォール、表面材、家具、装飾箔、床カバー材(室内および室外用)、フローリング、踏み板、およびタイル。
III−9)取り入れおよび排出マニホールド。
III−10)セメント、コンクリート、複合材料に関する用途およびカバー、サイジングおよびクラッド、手すり、バニスター、台所作業表面、ルーフ、ルーフシート、タイルおよびタール塗り防水シート。
【0119】
IV−1)プレート(ウォールおよびカッティングボード)、トレイ、スタジアム場(体育館)の人工芝、アストロターフ、人工カバー、スタジアム場(体育館)の人工床、およびテープ。
IV−2)連続織布およびステープル、繊維(カーペット/衛生用品/ジオテキスタイル/モノフィラメント、フィルター、ワイプ/カーテン(シェード)/医薬品に関する用途)、バルク繊維(ガウン/保護服のような用途)、ネット、ロープ、ケーブル、ひも、綱、糸、安全シートベルト、衣服、下着、グローブ、ブーツ、ゴムブーツ、肌着、衣類、スイムウェア、スポーツウェア、かさ(パラソル、日除け)、パラシュート、パラグライダー、帆、“バルーン−シルク”、キャンプ用品、テント、エアベッド、サンベッド、バルクバッグ、およびバッグ。
IV−3)ルーフ、トンネル、ゴミ捨て場、池、ウォールルーフィングメンブレン、ジオメンブレン、スイミングプール、カーテン(シェード)/サンシールド、日よけ、キャノピー、壁紙、食品包装材およびラッピング材(柔軟なもの、および硬質のもの)、医薬品包装材(柔軟なもの、および硬質のもの)、エアバック/安全ベルト、ひじかけおよびヘッドレスト、カーペット、センターコンソール、ダッシュボード、コクピット、ドア、オーバーヘッドコンソールモジュール、ドア装備、ヘッドライナー、内装照明、内装鏡、小包棚、後部荷物カバー、シート、ステアリングカラム、ハンドル、テキスタイルおよびトランク装置のための膜、絶縁材、カバーおよびシール。
【0120】
V)フィルム(パッケージ、ごみ捨て場、積層物、農業および園芸、温室、根おおい、トンネル、サイレージ)、梱包ラップ、スイミングプール、屑入れバック、壁紙、ストレッチフィルム、ラフィア、脱塩フィルム、バッテリー、およびコネクタ。
VI−1)食品包装材とラッピング材(柔軟なもの、および硬質のもの)、BOPP、BOPET、ボトル。
VI−2)箱(かご)、荷物、チェスト、家庭内ボックス、パレット、棚、トラック、ねじ箱、パック、および缶のような格納システム。
VI−3)カートリッジ、シリンジ、医薬用途、いかなる輸送のためのコンテナ、屑入れバスケットおよび屑入れ容器、屑入れバック、容器、ごみ容器、容器ライナー、ホイリー容器、一般的コンテナ、水/使用済み水/試薬/ガス/油/ガソリン/ディーゼルのためのタンク;タンクライナー、ボックス、かご、バッテリーケース、槽、
ピストン、眼科用途、診断装置のような医療装置、および医薬発疱剤のための包装。
【0121】
VII−1)押出コーティング(写真紙、テトラパック、パイプコーティング)、いずれかの種類の家庭内物品(例えば、器具、魔法瓶/洋服ハンガー)、プラグ、ワイヤーおよびケーブル留め金、ジッパー、クロージャア、錠、およびスナップクロージャアなどの締め具システム。
VII−2)スポーツおよびフィットネス装置、体操マット、スキーブーツ、インラインスケート、スキー、ビッグフット、運動場の表面(例えば、テニスグラウンド)などのレジャー時間のための補助装置、物品;ボトル、および缶のためのスクリュートップ、トップおよびストッパー。
VII−3)一般的な家具、発泡物品(クッション、衝撃吸収装置)、フォーム、スポンジ、皿ふき布、マット、ガーデンチェア、スタジアムシート、テーブル、寝椅子、おもちゃ、ビルディングキット(ボード/フィギャア/ボール)、プレイハウス、スライド、および遊び用乗り物。
【0122】
VII−4)光学と磁気データ格納のための材料。
VII−5)キッチンウエア(食事用、飲料用、料理用、貯蔵用)。
VII−6)CD、カセットおよびビデオテープのための箱、DVD電子物品、全種類の事務用物品(ボールペン、スタンプおよび印肉、マウス、棚、トラック)、いずれかの体積および内容のボトル(飲料、洗剤、香水を含む化粧品)、および粘着テープ。
VII−7)履き物(靴/靴ソール)、インソール、スパッツ、接着剤、構造的な接着剤、食物箱(果物、野菜、肉、魚)、合成紙、ボトルのためのラベル、寝椅子、人工の関節(人間の)、印刷プレート(フレキソグラフィック)、プリント回路板、および表示技術物品。
VII−8)充填剤(タルク、チョーク、陶土(カオリン)、ウォラストナイト、顔料、カーボンブラック、二酸化チタン、雲母、ナノコンポサイト、ドロマイト、シリケート、ガラス、アスベスト)入りポリマーの装置。
【0123】
安定化された材料は付加的に、例えば以下に示すような種々の慣用添加剤を含み得る。
1.酸化防止剤
1.1.アルキル化モノフェノール、例えば、
2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−第三ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、直鎖または側鎖において分枝鎖であるノニルフェノール、例えば、2,6−ジノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシ−1’−イル)フェノールおよびそれらの混合物。
【0124】
1.2.アルキルチオメチルフェノール、例えば、
2,4−ジオクチルチオメチル−6−第三ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
1.3.ヒドロキノンおよびアルキル化ヒドロキノン、例えば、
2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三アミルヒドロキノン、2,6−ジ−フェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0125】
1.4.トコフェロール、例えば、
α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロールおよびそれらの混合物(ビタミンE)。
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、
2,2’−チオビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−第二アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0126】
1.6.アルキリデンビスフェノール、例えば、
2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−第三ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−第三ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−第三ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0127】
1.7.O−、N−およびS−ベンジル化合物、例えば、
3,5,3’,5’−テトラ−第三ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0128】
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、
ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジオクタデシル−2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
1.9.芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば、
1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0129】
1.10.トリアジン化合物、例えば、
2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0130】
1.11.ベンジルホスホネート、例えば、
ジメチル−2,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸モノエチルエステルのカルシウム塩。
1.12.アシルアミノフェノール、例えば、
4−ヒドロキシラウラニリド、4−ヒドロキシステアラニリド、N−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸オクチル。
【0131】
1.13.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル
アルコール例、メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0132】
1.14.β−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル
アルコール例、メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0133】
1.15.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル
アルコール例、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0134】
1.16.3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸の以下の一価または多価アルコールとのエステル
アルコール例、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0135】
1.17.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、
N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド。
1.18.アスコルビン酸(ビタミンC)
【0136】
1.19.アミン系酸化防止剤、例えば、
N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−第三オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−第三オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−第三ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、第三オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−およびジアルキル化第三ブチル/第三オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−およびジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−およびジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−およびジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−およびジアルキル化第三ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−およびジアルキル化第三ブチル/第三オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−およびジアルキル化第三オクチルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブテ−2−エン、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジ−4−イル)ヘキサメチレンジアミン、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール。
【0137】
2.UV吸収剤および光安定剤
ニッケル化合物、例えば、
2,2’−チオ−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば1:1または1:2錯体であって、n−ブチルアミン、トリエタノールアミンまたはN−シクロヘキシルジエタノールアミンのような更なる配位子を伴うまたは伴わないもの、
ニッケルジブチルジチオカルバメート、
4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルホスホン酸のモノアルキルエステル、例えばメチルまたはエチルエステルのニッケル塩、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのようなケトキシムのニッケル錯体、1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体であって、さらなる配位子を伴うまたは伴わないもの。
【0138】
3.金属奪活剤、例えば、
N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラル−N’−サリチロイルヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0139】
4.ホスフィットおよびホスホナイト、例えば、
トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス(第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット。
【0140】
5.ヒドロキシルアミン、例えば、
N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0141】
6.ニトロン、例えば、
N−ベンジル−α−フェニル−ニトロン、N−エチル−α−メチル−ニトロン、N−オクチル−α−ヘプチル−ニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシル−ニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシル−ニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシル−ニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシル−ニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシル−ニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシル−ニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシル−ニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシル−ニトロン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されたニトロン。
【0142】
7.チオ相乗剤、例えば、
ジラウリルチオジプロピオネートまたはジステアリルチオジプロピネート。
8.過酸化物捕捉剤、例えば、
β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチルまたはトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾールまたは2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
【0143】
9.塩基性補助安定剤、例えば、
メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、例えばカルシウムステアレート、亜鉛ステアレート、マグネシウムベヘネート、マグネシウムステアレート、ナトリウムリシノレートおよびカリウムパルミテート、アンチモンピロカテコレートまたは亜鉛ピロカテコレート。
【0144】
10.核剤、例えば、
タルク、二酸化チタンもしくは酸化マグネシウムのような金属酸化物、ホスフェート、カーボネートまたはスルフェートであって、好ましくはアルカリ土類金属のもののような無機材料、
モノ−またはポリカルボン酸およびそれらの塩、例えば、4−第三ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、ナトリウムスクシネートまたはナトリウムベンゾエートのような有機化合物、
イオン性コポリマー(“アイオノマー”)のようなポリマー性化合物。
【0145】
11.充填剤および強化剤、例えば、
炭酸カルシウム、シリケート、ガラス繊維、ガラス球、アスベスト、タルク、カオリン、雲母、バリウムスルフェート、金属オキシドおよびヒドロキシド、カーボンブラック、グラファイト、木粉および他の天然生成物の粉末または繊維、合成繊維。
12.その他の添加剤、例えば、
可塑剤、潤滑剤、乳化剤、顔料、流動添加剤、触媒、流れ調整剤、蛍光増白剤、難燃剤、帯電防止剤、発泡剤および浄化剤。
【0146】
13.ベンゾフラノンおよびインドリノン、例えば、
米国特許US-A-4,325,863号、米国特許US-A-4,338,244号、米国特許US-A-5,175,312号、米国特許US-A-5,216,052号、米国特許US-A-5,252,643号、独国特許DE-A-4316611号、独国特許DE-A-4316622号、独国特許DE-A-4316876号、欧州特許EP-A-0589839号もしくは欧州特許EP-A-0591102号に記載されているもの、あるいは3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン−2−オン]、5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラン−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラン−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラン−2−オン。
【0147】
成分(A)、(B)および任意の(X−1)および/または(X−2)、ならびに任意の成分(XX)および/または(XXX)の全量と、慣用添加剤の全量の重量比は、例えば100:1ないし1:100であり得る。
【0148】
【実施例】
以下に示される実施例により本発明を詳細に説明する。他に言及されない限り、全ての百分率および部は重量に基づくものである。
以下の実施例Iで使用される安定剤:
化合物(A−I−1−a):
(チマソルブ944(RTM))
【化70】
Figure 0004026114
式中、b1は4.5である(重合度を意味する。)。
【0149】
化合物(B−I−2−a):
(チヌビン770(RTM))
【化71】
Figure 0004026114
化合物(X−2−a):
(チヌビン326(RTM))
【化72】
Figure 0004026114
【0150】
実施例I:メタロセンポリプロピレンフィルムの光安定化
安定化されていないメタロセンポリプロピレン粉末100部を200℃で10分間、ブラベンダープラストグラフ中で、ペンタエリトリチル−テトラキス{3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}0.05部、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット0.10部、ステアリン酸カルシウム0.10部および表1に示されている安定剤系の示された量と均一化する。そのようにして得られた材料を実験室用プレスで、2枚のアルミホイル間で6分間、260℃で厚さ0.5mmのフィルムとなるまで圧縮成形し、直ちに水冷プレスで室温まで冷却する。これらの0.5mmのフィルムから60mm×25mmの試料を切断し、ウェザー−オーメーターCi65(ブラックパネル温度63±2℃、水噴霧なし)で暴露する。
【0151】
定期的に、これらの試料を暴露装置から取り出し、そしてそれらのカルボニル含量を赤外線分光光度計で測定する。0.1のカルボニル吸収の形成に相当する暴露時間(時間)(T0.1)は安定剤系の安定化効果に関する基準である。得られた値を表1にまとめる。
【表1】
Figure 0004026114
【0152】
実施例II:メタロセンポリプロピレンホモポリマーフィルムの光安定化
安定化されていないメタロセンポリプロピレン粉末(メルトフローインデックス:230℃および2160gにおいて19ないし20g/10分)100部を200℃で10分間、ブラベンダープラストグラフ中で、ペンタエリトリチル−テトラキス{3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}0.05部、トリス{2,4−ジ−第三ブチルフェニル}ホスフィット0.05部、ステアリン酸カルシウム0.1部および表2に示されている安定剤系と均一化する。そのようにして得られた材料を実験室用プレスで、2枚のアルミホイル間で6分間、260℃で厚さ0.45mmのフィルムとなるまで圧縮成形し、直ちに水冷プレスで室温まで冷却する。これらの0.45mmのフィルムから60mm×25mmの試料を切断し、ウェザー−オーメーターCi65(ブラックパネル温度63±2℃、水噴霧なし)で暴露する。
【0153】
定期的に、これらの試料を暴露装置から取り出し、そしてそれらのカルボニル含量を赤外線分光光度計で測定する。0.1のカルボニル吸収の形成に相当する暴露時間(時間)(T0.1)は安定剤系の安定化効果に関する基準である。得られた値を以下の表にまとめる。
【表2】
Figure 0004026114

Claims (5)

  1. メタロセン触媒上における重合により製造されたポリプロピレン、またはメタロセン触媒上における重合により製造されたポリプロピレンコポリマー、ならびに
    (A)次式(A−I)
    Figure 0004026114
    〔式中、A1、A3、A4およびA5は互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルキル−置換炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、フェニル基、−OH−および/もしくは炭素原子数1ないし10のアルキル−置換フェニル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、フェニル基上で−OHおよび/もしくは炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、または次式(a−1)
    Figure 0004026114
    (式中、A6は水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、−O・、−OH、−CH2CN、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数5ないし12のシクロアルコキシ基、炭素原子数3ないし6のアルケニル基、未置換の、もしくはフェニル基上で炭素原子数1ないし4のアルキル基の1、2もしくは3個により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、または炭素原子数1ないし8のアシル基を表す。)で表される基を表し、
    2は炭素原子数2ないし18のアルキレン基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキレン基または炭素原子数1ないし4のアルキレンジ(炭素原子数5ないし7のシクロアルキレン)基を表すか、あるいは
    基A1、A2およびA3は、それらが結合している窒素原子と一緒になって5−ないし10員の複素環式環を形成するか、あるいは
    4およびA5は、それらが結合している窒素原子と一緒になって5ないし10員の複素環式環を形成し、
    1は2ないし50の数であり、そして
    基A1、A3、A4およびA5の少なくとも1個は式(a−1)で表される基を表す。〕で表される化合物、あるいは
    次式(A−II−1)
    Figure 0004026114
    (式中、n’2、n’’2およびn’’’2は互いに独立して2ないし12の数である。)
    で表されるポリアミンを塩化シアヌルと反応させることにより得られる生成物を、次式(A−II−2)
    Figure 0004026114
    (式中、A7は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、フェニル基または炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表し、そして
    8はA6の意味の一つを有する。)で表される化合物と反応させることにより得ることが可能な生成物(A−II)、あるいは
    次式(A−III)
    Figure 0004026114
    〔式中、A9およびA13は互いに独立して、水素原子または炭素原子数1ないし12のアルキル基を表し、
    10、A11およびA12は互いに独立して、炭素原子数2ないし10のアルキレン基を表し、そして
    1、X2、X3、X4、X5、X6、X7およびX8は互いに独立して、次式(V)
    Figure 0004026114
    (式中、A14は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルキル−置換炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、フェニル基、−OH−および/または炭素原子数1ないし10のアルキル置換フェニル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、フェニル基上で−OHおよび/もしくは炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、または前記の通り定義された式(a−1)で表される基を表し、そしてA15はA6の意味の一つを有する。)で表される基を表す。〕で表される化合物、および
    (B)次式(B−I)
    Figure 0004026114
    〔式中、E1は水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、−O・、−OH、−CH2CN、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−OHにより置換された炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数5ないし12のシクロアルコキシ基、炭素原子数3ないし6のアルケニル基、未置換の、もしくはフェニル基上で炭素原子数1ないし4のアルキル基の1、2もしくは3個により置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、または炭素原子数1ないし8のアシル基を表し、
    1は1、2または4であり、
    1が1である場合、E2は炭素原子数1ないし25のアルキル基を表し、
    1が2である場合、E2は炭素原子数1ないし14のアルキレン基または次式(b−1)
    Figure 0004026114
    (式中、E3は炭素原子数1ないし10のアルキル基または炭素原子数2ないし10のアルケニル基を表し、
    4は炭素原子数1ないし10のアルキレン基を表し、そして
    5およびE6は互いに独立して炭素原子数1ないし4のアルキル基、シクロヘキシル基またはメチルシクロヘキシル基を表す。)で表される基を表し、そして
    1が4である場合、E2は炭素原子数4ないし10のアルカンテトライル基を表す。〕で表される化合物、
    次式(B−II)
    Figure 0004026114
    〔式中、基E7のうち2個は−COO−(炭素原子数1ないし20のアルキル)基を表し、そして
    基E7のうち他の2個は次式(b−2)
    Figure 0004026114
    (式中、E8はE1の意味の一つを有する。)で表される基を表す。〕で表される化合物、あるいは
    次式(B−III)
    Figure 0004026114
    (式中、基E9は互いに独立してE1の意味の一つを有し、そして
    10は炭素原子数2ないし22のアルキレン基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキレン基、炭素原子数1ないし4のアルキレンジ(炭素原子数5ないし7のシクロアルキレン)基、フェニレン基またはフェニレンジ(炭素原子数1ないし4のアルキレン)基を表す。)で表される化合物
    を含む安定剤混合物からなる組成物。
  2. 付加的に更なる成分として
    (X−1)顔料、もしくは
    (X−2)紫外線吸収剤、または
    (X−3)顔料および紫外線吸収剤
    を含む、請求項1記載の安定剤混合物。
  3. 付加的に更なる成分として
    (XX)カルシウムの有機塩、カルシウムの無機塩、酸化カルシウムまたは水酸化カルシウム
    を含む、請求項1記載の安定剤混合物。
  4. 付加的に更なる成分として
    (XXX)少なくとも亜鉛の有機塩、亜鉛の無機塩、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、マグネシウムの有機塩、マグネシウムの無機塩、酸化マグネシウムまたは水酸化マグネシウム
    を含む、請求項1記載の安定剤混合物。
  5. メタロセン触媒上における重合により製造されたポリプロピレン、またはメタロセン触媒上における重合により製造されたポリプロピレンコポリマーの安定化方法であって、該ポリプロピレンまたはポリプロピレンコポリマーに請求項1で定義された安定剤混合物を配合することからなる方法。
JP2001319532A 2000-10-17 2001-10-17 安定化されたメタロセンポリプロピレン Expired - Lifetime JP4026114B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP00810957 2000-10-17
EP00810957.1 2000-10-17

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002128971A JP2002128971A (ja) 2002-05-09
JP2002128971A5 JP2002128971A5 (ja) 2005-06-30
JP4026114B2 true JP4026114B2 (ja) 2007-12-26

Family

ID=8174972

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001319532A Expired - Lifetime JP4026114B2 (ja) 2000-10-17 2001-10-17 安定化されたメタロセンポリプロピレン

Country Status (10)

Country Link
US (1) US6747077B2 (ja)
JP (1) JP4026114B2 (ja)
BE (1) BE1014430A3 (ja)
CA (1) CA2358843C (ja)
DE (1) DE10150793B4 (ja)
ES (1) ES2186577B1 (ja)
FR (1) FR2815353B1 (ja)
GB (1) GB2370276B (ja)
IT (1) ITMI20012085A1 (ja)
NL (1) NL1019181C2 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10123732A1 (de) * 2001-05-15 2002-11-21 Basf Ag Stabilisierte Metallocen-Polyolefine
JP3952797B2 (ja) * 2002-02-14 2007-08-01 住友化学株式会社 ポリプロピレン系樹脂組成物
US20030225191A1 (en) * 2002-04-12 2003-12-04 Francois Gugumus Stabilizer mixtures
US20030236325A1 (en) * 2002-05-30 2003-12-25 Michela Bonora Agricultural articles
US6825253B2 (en) * 2002-07-22 2004-11-30 General Cable Technologies Corporation Insulation compositions containing metallocene polymers
EP1338622A3 (en) * 2003-03-14 2003-09-10 Ciba SC Holding AG Stabilizer mixtures
EP1469104A1 (en) * 2003-04-16 2004-10-20 ATOFINA Research Société Anonyme Metallocene produced polyethylene for fibres applications
US8127691B2 (en) * 2004-03-03 2012-03-06 Fitzpatrick Technologies, Llc SMC pallet
US20070017422A1 (en) * 2005-07-19 2007-01-25 Fitzpatrick Technologies, Llc Pallet with composite components
US20070017423A1 (en) * 2005-07-19 2007-01-25 Ingham Terry L Pallet With Recycled Components
US7416766B2 (en) * 2005-08-16 2008-08-26 S.C. Johnson & Son, Inc. Bottles made from metallocene polypropylene for delivery of fragrances
US20070078203A1 (en) * 2005-10-04 2007-04-05 Gohill Bharatkumar B Propylene copolymer compositions
WO2007130755A1 (en) * 2006-05-03 2007-11-15 Polyone Corporation Stabilized polyolefin nanocomposites
KR101433138B1 (ko) 2006-12-27 2014-09-25 시바 홀딩 인코포레이티드 멀티필라멘트, 모노필라멘트, 부직포 또는 테이프
WO2009042872A1 (en) * 2007-09-26 2009-04-02 Fitzpatrick Technologies Pallet with lead board
TWI473851B (zh) * 2008-07-22 2015-02-21 Basell Polyolefine Gmbh 在包含生質柴油及氧之液態燃料存在下具改良抗熱氧化降解力之乙烯聚合物及由其所製成之塑料燃料槽
JP5760364B2 (ja) * 2010-08-19 2015-08-12 オイレス工業株式会社 球帯状シール体
PT2619357T (pt) * 2010-09-23 2019-11-29 Total Res & Technology Feluy Relva artificial
JP5531885B2 (ja) * 2010-09-28 2014-06-25 トヨタ自動車株式会社 球帯状シール体及びその製造方法
US9855682B2 (en) 2011-06-10 2018-01-02 Columbia Insurance Company Methods of recycling synthetic turf, methods of using reclaimed synthetic turf, and products comprising same
JP2014062189A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Mitsubishi Motors Corp 車輌用バッテリーケース
CN105348525B (zh) * 2015-10-19 2017-10-27 北京天罡助剂有限责任公司 一种低碱性聚合型受阻胺光稳定剂及其制备方法
CN105153120B (zh) * 2015-10-19 2018-11-02 北京天罡助剂有限责任公司 一种低碱性受阻胺光稳定剂及其制备方法
CN105153121B (zh) * 2015-10-20 2018-09-11 北京天罡助剂有限责任公司 受阻胺光稳定剂及其合成方法
CN109013236B (zh) * 2018-08-01 2021-11-19 深圳市善营自动化股份有限公司 一种涂布方法
WO2020104312A1 (en) * 2018-11-23 2020-05-28 Sabic Global Technologies B.V. Soft touch polypropylene composition
SG11202106588VA (en) * 2018-12-21 2021-07-29 Basf Se A polypropylene composition
CN111423658A (zh) * 2020-04-10 2020-07-17 天津大学 一种极性翻转工况下聚丙烯电缆材料及其制备方法、用途

Family Cites Families (55)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3640928A (en) 1968-06-12 1972-02-08 Sankyo Co Stabilization of synthetic polymers
DE2647452A1 (de) 1975-11-07 1977-05-18 Ciba Geigy Ag Neue hydroxybenzylmalonsaeure-derivate
JPS5266551A (en) 1975-12-01 1977-06-02 Adeka Argus Chem Co Ltd Stabilizer for plastics
IT1052501B (it) 1975-12-04 1981-07-20 Chimosa Chimica Organica Spa Composti politriazinici utilizzabili per la stabilizzazione di polimeri sintetici e procedimento per la loro preparazione
IT1060458B (it) 1975-12-18 1982-08-20 Chimosa Chimica Organica Spa Composti piperidil triazinici adatti per la stabilizzazione di polimeri sintetici e procedimento per la loro preparazione
GB2044272B (en) 1979-02-05 1983-03-16 Sandoz Ltd Stabilising polymers
US4331586A (en) 1981-07-20 1982-05-25 American Cyanamid Company Novel light stabilizers for polymers
IT1152192B (it) 1982-05-19 1986-12-31 Apital Prod Ind Composti per stabilizzare i polimeri
JPS5962651A (ja) 1982-10-02 1984-04-10 Adeka Argus Chem Co Ltd 高分子材料用光安定剤
ZA844157B (en) 1983-06-06 1986-01-29 Exxon Research Engineering Co Process and catalyst for polyolefin density and molecular weight control
US4659685A (en) 1986-03-17 1987-04-21 The Dow Chemical Company Heterogeneous organometallic catalysts containing a supported titanium compound and at least one other supported organometallic compound
US4863981A (en) 1986-06-30 1989-09-05 Ciba-Geigy Corporation Synergistic mixture of stabilizers
US4794096A (en) 1987-04-03 1988-12-27 Fina Technology, Inc. Hafnium metallocene catalyst for the polymerization of olefins
DE3726067A1 (de) 1987-08-06 1989-02-16 Hoechst Ag Verfahren zur herstellung von 1-olefinpolymeren
US5204473A (en) 1987-09-21 1993-04-20 Ciba-Geigy Corporation O-substituted N-hydroxy hindered amine stabilizers
US4931417A (en) 1987-11-09 1990-06-05 Chisso Corporation Transition-metal compound having a bis-substituted-cyclopentadienyl ligand of bridged structure
DE3738736A1 (de) 1987-11-14 1989-05-24 Basf Ag 4-formylaminopiperidinderivate und deren verwendung als stabilisatoren
DE3742934A1 (de) 1987-12-18 1989-06-29 Hoechst Ag Verfahren zur herstellung einer chiralen, stereorigiden metallocen-verbindung
DE3808267A1 (de) 1988-03-12 1989-09-21 Hoechst Ag Verfahren zur herstellung von 1-olefinpolymeren
DE3808268A1 (de) 1988-03-12 1989-09-21 Hoechst Ag Verfahren zur herstellung eines 1-olefinpolymers
US5017714A (en) 1988-03-21 1991-05-21 Exxon Chemical Patents Inc. Silicon-bridged transition metal compounds
US4892851A (en) 1988-07-15 1990-01-09 Fina Technology, Inc. Process and catalyst for producing syndiotactic polyolefins
DE3907965A1 (de) 1989-03-11 1990-09-13 Hoechst Ag Verfahren zur herstellung eines syndiotaktischen polyolefins
DE3907964A1 (de) 1989-03-11 1990-09-13 Hoechst Ag Verfahren zur herstellung eines syndiotaktischen polyolefins
US5175312A (en) 1989-08-31 1992-12-29 Ciba-Geigy Corporation 3-phenylbenzofuran-2-ones
JP2803300B2 (ja) 1990-03-14 1998-09-24 住友化学工業株式会社 安定化されたポリプロピレン樹脂組成物
EP0672688B2 (en) 1990-06-22 2002-04-17 ExxonMobil Chemical Patents Inc. Aluminum-free monocyclopentadienyl metallocene catalysts for olefin polymerization
IT1243719B (it) 1990-09-18 1994-06-21 Enichem Sintesi Miscela stabilizzante per composti ad attivita' fotocromatica
TW206220B (ja) 1991-07-01 1993-05-21 Ciba Geigy Ag
US5252643A (en) 1991-07-01 1993-10-12 Ciba-Geigy Corporation Thiomethylated benzofuran-2-ones
FI112233B (fi) 1992-04-01 2003-11-14 Basell Polyolefine Gmbh Katalyytti olefiinipolymerointia varten, menetelmä sen valmistamiseksi ja sen käyttö
EP0578838A1 (en) 1992-04-29 1994-01-19 Hoechst Aktiengesellschaft Olefin polymerization catalyst, process for its preparation, and its use
US5240894A (en) 1992-05-18 1993-08-31 Exxon Chemical Patents Inc. Method for making and using a supported metallocene catalyst system
GB2267490B (en) 1992-05-22 1995-08-09 Ciba Geigy Ag 3-(Carboxymethoxyphenyl)benzofuran-2-one stabilisers
TW260686B (ja) 1992-05-22 1995-10-21 Ciba Geigy
NL9300801A (nl) 1992-05-22 1993-12-16 Ciba Geigy 3-(acyloxyfenyl)benzofuran-2-on als stabilisatoren.
GB9211602D0 (en) 1992-06-02 1992-07-15 Sandoz Ltd Improvements in or relating to organic compounds
TW255902B (ja) 1992-09-23 1995-09-01 Ciba Geigy
MX9305489A (es) 1992-09-23 1994-03-31 Ciba Geigy Ag 3-(dihidrobenzofuran-5-il)benzofuran-2-onas, estabilizadores.
CA2127334A1 (en) 1993-07-02 1995-01-03 Edward A. Bourbonais Synergistic combination of uv light stabilizers for use with organic polymers
ES2148464T5 (es) 1994-10-28 2005-06-16 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. Mezcla de estabilizadores sinergicos.
TW357174B (en) 1995-01-23 1999-05-01 Ciba Sc Holding Ag Synergistic stabilizer mixture
TW401437B (en) 1995-02-10 2000-08-11 Ciba Sc Holding Ag Synergistic stabilizer mixture
TW358820B (en) 1995-04-11 1999-05-21 Ciba Sc Holding Ag Synergistic stabilizer mixture
TW360678B (en) 1995-05-03 1999-06-11 Ciba Sc Holding Ag Synergistic stabilizer mixture for polyolefins
TW338046B (en) 1995-06-29 1998-08-11 Ciba Sc Holding Ag Process for the preparation of stabilized olefin polymers
TW390897B (en) 1995-07-21 2000-05-21 Ciba Sc Holding Ag Synergistic stabilizer mixture
US6046304A (en) 1995-12-04 2000-04-04 Ciba Specialty Chemicals Corporation Block oligomers containing 2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl groups as stabilizers for organic materials
EP0796888B1 (de) 1996-03-22 2005-12-14 Wolfgang Wehner Stabilisatorkombination für chlorhaltige Polymere
US5929147A (en) 1996-06-18 1999-07-27 Montell North America Inc. Embrittlement-resistant polyolefin composition and flexible articles therefrom
JPH10101866A (ja) 1996-08-06 1998-04-21 Idemitsu Petrochem Co Ltd 軟質ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれからなるフィルム又はシート並びに表面保護フィルム又はシート
IL133922A (en) * 1999-02-01 2005-03-20 Ciba Sc Holding Ag Compositions comprising polyolefins produced by polymerization over a metallocene catalyst and a stabilizer mixture and a method for stabilizing said polyolefins
GB2378952B (en) 2000-05-31 2004-04-21 Ciba Sc Holding Ag Stabiliser mixtures
WO2001092393A2 (en) 2000-05-31 2001-12-06 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. Stabilizer mixtures
US6828364B2 (en) 2000-07-14 2004-12-07 Ciba Specialty Chemicals Corporation Stabilizer mixtures

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002128971A (ja) 2002-05-09
CA2358843A1 (en) 2002-04-17
GB2370276A (en) 2002-06-26
CA2358843C (en) 2010-06-22
US6747077B2 (en) 2004-06-08
GB0124377D0 (en) 2001-11-28
GB2370276B (en) 2002-12-18
FR2815353B1 (fr) 2005-03-04
US20020077394A1 (en) 2002-06-20
NL1019181C2 (nl) 2002-08-07
BE1014430A3 (fr) 2003-10-07
DE10150793A1 (de) 2002-05-29
ES2186577A1 (es) 2003-05-01
DE10150793B4 (de) 2020-06-18
NL1019181A1 (nl) 2002-04-18
ITMI20012085A1 (it) 2003-04-09
ES2186577B1 (es) 2004-08-16
FR2815353A1 (fr) 2002-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4026114B2 (ja) 安定化されたメタロセンポリプロピレン
CA2420549C (en) Synergistic combinations of uv absorbers for pigmented polyolefins
KR100931573B1 (ko) 세 개의 특정 입체장애 아민 화합물을 함유하는 안정화제혼합물
JP5498636B2 (ja) 安定剤混合物
ES2825902T3 (es) Composiciones de resina
JP2005534783A (ja) ポリプロピレン用ベータ−造核・光安定剤
JP4684230B2 (ja) 添加剤混合物
TW201908391A (zh) 包含苯并呋喃酮及受阻酚系抗氧化劑之安定化聚烯烴組合物
TW201920427A (zh) 包含苯并呋喃酮及有機磷安定劑之安定化聚烯烴組合物
TW201920426A (zh) 包含苯并呋喃酮及受阻胺光穩定劑之安定化聚烯烴組合物
TW201920425A (zh) 包含苯并呋喃酮及除酸劑之安定化聚烯烴組合物
EP1338622A2 (en) Stabilizer mixtures
RU2374277C2 (ru) Смеси добавок

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041013

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041013

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070131

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070427

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070927

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101019

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4026114

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111019

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131019

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250