JP4023640B2 - 椅子の背もたれ構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、椅子の背もたれの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の椅子の背もたれフレームの構造を示している。背もたれフレーム(50)は、正面視U字状の大パイプフレーム(52)及び小パイプフレーム(54)と、上下の水平連結杆(56)(56)と、取付基板(58)とをもって構成されている。
【0003】
小パイプフレーム(54)は、大パイプフレーム(52)の内側下部の所定箇所に溶接接合されている。上下の水平連結杆(56)(56)は、それぞれ、大パイプフレーム(52)及び小パイプフレーム(54)の左右側杆(52a)(52a)、(54a)(54a)同士を連結し、背もたれ用フレーム(50)を補強している。
【0004】
取付基板(58)は、大パイプフレーム(52)の水平杆(52b)と、小パイプフレーム(54)の水平杆(54b)との間に取り付けられて、両者を連結している。取付基板(58)は、ボルト孔(58a)により、図示しない椅子の座フレームまたは支基と接続される。背もたれフレーム(50)には、図示しない背当てが、適宜取り付けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の背もたれの構造では、荷重が、椅子の座フレームまたは支基との付け根部分である取付基板(58)に集中するため、取付基板(58)を、大型化、厚肉化して、その強度を上げなければならず、椅子全体の重量増を招くという問題がある。しかも、背もたれフレームそのものが、大パイプフレーム(52)と、小パイプフレーム(54)との2本のパイプフレームによって構成されているため、コスト高と、重量増を招いている。
【0006】
本発明は、従来の技術が有する上述のような問題点に鑑みてなされたもので、安価で、十分な強度を得ることができるとともに、軽量化を図った椅子の背もたれ構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、次のようにして上記課題を解決している。
(1)正面視U字状のフレームと、このフレームの左右側杆の間を連結する水平連結杆とを備え、フレームの水平杆と前記水平連結杆とを連結して接合する取付基板を設け、この取付基板に、椅子の座フレームまたは支基と取り付けられ、前記フレームの水平杆よりも下方へと延びる取付部を延設している。
【0008】
(2)上記(1)項において、フレームの水平杆及び水平連結杆のうち、少なくとも一方を、前記取付基板と裏面板とによって挟着している。
【0009】
(3)上記(1)項または(2)項において、フレームは、パイプ材からなることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る椅子の背もたれ構造の実施形態を、添付図面を参照しながら説明する。
【0011】
図1及び図2は、本実施形態の椅子の背もたれ構造を示す。
これらの図に示すように、本実施形態の背もたれ(10)は、パイプフレーム(11)と、水平連結杆(12)(14)と、取付基板(16)等とから構成されている。
【0012】
図2に示すように、パイプフレーム(11)は、正面視U字状に形成され、その左右側杆(11a)(11a)の適所同士は、パイプ材からなる上下の水平連結杆(12)(14)により連結されている。下方の水平連結杆(14)は、上方の水平連結杆(12)よりも大径のパイプ材からなっている。これらのパイプフレーム(11)、及び水平連結杆(12)(14)には、図示しない背当てを取り付けて、椅子の背当て部が形成される。
【0013】
図3〜図5は、取付基板(16)との取付関係、または取付基板(16)を示す。
図5に示すように、取付基板(16)は、側面形状が、後向くの字状をなし、その上端部には、水平連結杆(14)が嵌合支持される受け部(16a)が形成されている。取付基板(16)の中央部には、パイプフレーム(11)の水平杆(11b)を嵌入支持する凹入孔(16b)が形成されている。
【0014】
図3に示すように、取付基板(16)は、断面コ字状に形成されており、水平連結杆(14)に対して、受け部(16a)と、直線状部(16c)のうち3箇所とで溶接接合されている。
【0015】
取付基板(16)における前記凹入孔(16b)の下方へ延びる取付部(17)には、図2に示すように、椅子の座フレーム、または支基への取り付け用のビス孔(18)が、4箇穿設されている。即ち、パイプフレーム(11)は、椅子の座フレームまたは支基に取り付けられた状態で、取付基板(16)の取付部(17)の分だけ、上方に位置する。
【0016】
図1に示すように、パイプフレーム(11)は、着席者の背中の丸みに沿うように側面視くの字状に形成されている。下方の水平連結杆(14)は、図2及び図3に示すように、両端から等距離の2箇所の部分で、後方へやや屈曲され、中央の直線状の部分に、取付基板(16)の受け部(16a)が取り付けられている。
【0017】
図1及び図4に示すように、取付基板(16)には、水平杆(11b)を、凹入孔(16b)とともに支持する平断面コ字状の裏面板(20)が、溶接によって取り付けられている。このため、水平杆(11b)は、取付基板(16)の凹入孔(16b)と、裏面板(20)の受け部(20a)とによって挟着された状態となり、十分な取付強度を得ることができる。
【0018】
以上説明したように、本実施形態の椅子の背もたれ構造によれば、前述した従来の背もたれに比較して、椅子の着座フレームまたは支基に、取付部(17)を介してパイプフレーム(11)を取り付けるようにしているので、背もたれ自体がコンパクト化され、そのため、背もたれを構成するパイプ等の構成部材が少なくてすみ、椅子本体の軽量化、コストダウンを図ることができる。
【0019】
また、取付基板(16)には、その上端部(16a)に水平連結杆(14)を支持させるとともに、パイプフレーム(11)の水平杆(11b)を、裏面板(20)とで挟着した状態で取り付けているので、従来のように、2本のパイプフレームを利用しなくても強度を保持することができる。
【0020】
本実施の形態では、水平杆(11b)を、取付基板(16)と裏面板(20)とによって挟着しているが、水平連結杆(14)をも水平杆(11b)とともに、裏面板(20)によって同時に挟着するようにしてもよい。これによれば、更に強度が向上する。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(a)請求項1の発明によると、椅子の背もたれの構造が単純化されるとともに、コンパクト化が可能となるので、椅子本体の軽量化、コストダウンを図ることができる。
【0022】
(b)請求項2の発明によると、取付基板と、裏面板とで水杆部を、挟着した状態で支持しているので、背もたれの取付強度を向上させることができる。
【0023】
(C)請求項3の発明によると、フレームをパイプ材で構成しているので、強度を保持しつつ、軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の椅子の背もたれ構造の一実施形態を示す右側面図である。
【図2】本発明の椅子の背もたれ構造の一実施形態を示す背面図である。
【図3】図1のIII-III線における横断平面図である。
【図4】図1のIV-IV線における横断平面図である。
【図5】取付基板を示す側面図である。
【図6】従来の椅子の背もたれ構造を示す背面図である。
【符号の説明】
(10)背もたれ
(11)パイプフレーム
(11a)側杆
(11b)水平杆
(12)(14)水平連結杆
(16)取付基板
(16a)受け部
(16b)凹入孔
(16c)直線状部
(17)取付部
(18)ビス孔
(20)裏面板
(20a)受け部
Claims (3)
- 正面視U字状のフレームと、このフレームの左右側杆の間を連結する水平連結杆とを備え、フレームの水平杆と前記水平連結杆とを連結して接合する取付基板を設け、この取付基板に、椅子の座フレームまたは支基と取り付けられ、前記フレームの水平杆よりも下方へと延びる取付部を延設したことを特徴とする椅子の背もたれ構造。
- フレームの水平杆及び水平連結杆のうち、少なくとも一方を、前記取付基板と裏面板とによって挟着したことを特徴とする請求項1記載の椅子の背もたれ構造。
- フレームは、パイプ材からなることを特徴とする請求項1または2記載の椅子の背もたれ構造。
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JP35977097A JP4023640B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 椅子の背もたれ構造 |
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JPH11187952A JPH11187952A (ja) | 1999-07-13 |
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1997
- 1997-12-26 JP JP35977097A patent/JP4023640B2/ja not_active Expired - Fee Related
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