JP4022876B2 - 眼乾燥防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗員の眼の乾燥を防ぐ眼乾燥防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1に記載の車両用空調装置は、乗員の顔の方向に向けて加湿風が供給される様に加湿風吹出し口を設定した加湿器を具備している。
【0003】
【特許文献1】
特開平4- 183634号公報 (第2頁〜第4頁、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1の技術は、下記に示す課題を有する。
眼部が充分保湿してる場合でも加湿風が供給されるので煩わしい。
眼部が乾いてきた際に警告がなされない。
加湿風の湿度や温度が適正でない場合がある。
【0005】
本発明の目的は、眼が乾く虞があるか乾いている場合に、乾燥警告や眼部への加湿空気の吹き出しが成され、安全に運転を続けることができる眼乾燥防止装置の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1について〕
撮影手段は、乗員の眼部を撮影する。
画像処理手段は、撮影手段が撮影する眼部の動画像を処理する。
【0007】
眼状態判定手段は、画像処理手段が処理した画像データに基づいて、所定時間内の瞬き回数を検出し、この検出結果に基づいて眼の状態を判定する。
【0008】
乾燥警告手段は、眼が乾く虞があることを乗員に警告する。
加湿空気吹出手段は、乗員の眼部近傍への加湿空気の吹き出しが可能である。
眼保湿制御手段は、所定時間内の瞬き回数が第1所定回数未満である場合には眼が乾く虞があることを乾燥警告手段により警告し、所定時間内の瞬き回数が前記第1所定回数より大きく設定した第2所定回数を越える場合には加湿空気吹出手段を作動させる。
【0009】
運転者の眼の、所定時間内の瞬き回数が第1所定回数未満であり眼が乾く虞があると眼保湿制御手段が判定した場合には、眼が乾く虞があることを乾燥警告手段により警告する。
これにより、運転者は、瞬き回数を増やしたり、休息したりして、眼の乾きを防止する措置を取ることが促されるので、安全に運転を続けることができる。
所定時間内の瞬き回数が第1所定回数より大きく設定した第2所定回数を越える場合には加湿空気吹出手段を作動させる。
眼が乾く虞があることを認識でき、且つ、加湿空気により、乾燥した眼を保湿化することができる。よって、眼の乾きに起因する不快感や疲れを解消することができ、運転者が安全に運転を続けることができる。
【0010】
〔請求項2について〕
撮影手段は、乗員の眼部を撮影する。
眼部位置把握手段は、撮影手段の撮影画像に基づいて車室内における眼部の位置を把握する。
画像処理手段は、撮影手段が撮影する眼部の動画像を処理する。
【0011】
眼状態判定手段は、画像処理手段が処理した画像データに基づいて、所定時間内の瞬き回数を検出し、この検出結果に基づいて眼の状態を判定する。
【0012】
乾燥警告手段は、乾く虞があることを乗員に警告する。
【0013】
加湿空気吹出手段は、乗員の眼部近傍への加湿空気の吹き出しが可能である。
眼保湿制御手段は、所定時間内の瞬き回数が第1所定回数未満である場合には眼が乾く虞があることを乾燥警告手段により警告し、所定時間内の瞬き回数が第1所定回数より大きく設定した第2所定回数を越える場合には加湿空気吹出手段を作動させる。
【0014】
運転者の眼の、所定回数の瞬き回数が第1所定回数未満であり眼が乾く虞があると眼保湿制御手段が判定した場合には、眼が乾く虞があることを乾燥警告手段により警告する。 これにより、運転者は、瞬き回数を増やしたり、休息したりして、眼の乾きを防止する措置を取ることが促されるので、安全に運転を続けることができる。
所定時間内の瞬き回数が第1所定回数より大きく設定した第2所定回数を越える場合には加湿空気吹出手段を作動させる。
眼が乾く虞があることを認識でき、且つ、加湿空気により、乾燥した眼を保湿化することができる。よって、眼の乾きに起因する不快感や疲れを解消することができ、運転者が安全に運転を続けることができる。
可動吹出口駆動手段は、可動吹出口の吹出口を、眼部位置把握手段が把握した眼部位置に向けるので、眼部の保湿化を効率良く行うことができる。
【0015】
〔請求項3について〕
車両用空調装置の作動に連動して眼乾燥防止装置を作動させる。
眼乾燥防止装置が車両用空調装置の機能を使う構成であるので、乗員の眼部に吹き出す加湿空気を冷たくしたり、加湿空気の流れを作るのに、別途、冷却装置や送風装置を用意する必要がない。
【0016】
〔請求項4について〕
加湿空気吹出手段は、車両用空調装置のエバポレータを通過した空気を所定温度に加熱する電熱ヒータと、この電熱ヒータにより加熱された空気に所定量の水蒸気を付加する加湿器とを備える。
【0017】
車室内の湿度を検出する湿度センサが検出する湿度に基づいて加湿器が付加する水蒸気の所定量を眼保湿制御手段が決定する。また、車室温を検出する内気温センサが検出する車室温度に基づいて電熱ヒータが加熱する空気の所定温度を眼保湿制御手段が決定する。
これにより、適正な温度・湿度の加湿風が乗員の眼部に吹き出されるので、眼部の保湿化を快適に行うことができる。
【0018】
〔請求項5について〕
加湿空気吹出手段は、車両用空調装置のエバポレータを通過した空気を所定温度に加熱する電熱ヒータと、この電熱ヒータにより加熱された空気に所定量の水蒸気を付加する加湿器とを備える。
【0019】
ハンドル、インストルメントパネル、センターコンソール、またはドアの適所に配置した操作器か、ワイヤレス式の操作器を操作して、電熱ヒータの加熱量および加湿器の水蒸気付加量を手動で調整する。
これにより、乗員が望む温度・湿度の加湿風が乗員の眼部に吹き出されるので、眼部の保湿化を快適に行うことができる。
【0020】
〔請求項6について〕
少なくとも加湿空気吹出手段を、車室内の、ピラー、ハンドル、または天井に設けている。
これにより、乗員の眼部近傍へ加湿空気を容易に吹き出すことができる。また、運転者の視界を遮らない場所に吹出口が位置するので運転の邪魔にならない。
【0021】
〔請求項7について〕
眼が乾いているか乾く虞がある場合には、行先案内装置の表示器、インストルメントパネルに装着される電装品操作部の表示器、またはフロントウィンドウに乾燥警告手段が警告表示を行う。これにより、眼が乾いているか乾く虞があることを乗員に警告することができる。
【0022】
〔請求項8について〕
加湿空気吹出手段が作動すると、車両用空調装置の吹出口モードを、フロントガラスに空調風を吹き出すDEFモードか、フロントガラスと足元とに空調風を吹き出すB/Lモードに固定する。
【0023】
これにより、車両用空調装置の吹出口から吹き出される空調風に阻まれることなく、乗員の眼部近傍へ加湿空気を確実に到達させることができる。
また、乾いた風がフロントガラスに送風されるのでフロントガラスの曇り防止が図れる。
【0024】
〔請求項9について〕
眼が乾いているか乾く虞がある場合には、音、振動、または光により、警告報知を乾燥警告手段が行う。これにより、眼が乾いているか乾く虞がある旨の警告を乗員に確実に伝えることができる。
【0025】
なお、音、振動、または光による警告報知を単独で行っても良く、行先案内装置の表示器、インストルメントパネルに装着される電装品操作部の表示器、またはフロントウィンドウへの警告表示と併用して行っても良い。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例に係る眼乾燥防止装置A(請求項1、3、5、6、7、8に対応)を、図1〜図5に基づいて説明する。
【0027】
図1に示す如く、眼乾燥防止装置Aは、車室内カメラ1と、眼保湿装置2と、投影器3と、眼保湿制御器4と、操作器5とを備え、車両用空調装置が作動状態になると、連動して作動状態になる。
【0028】
撮影手段である車室内カメラ1は、インストルメントパネル(図示せず)の適所に配され、運転席に座っている運転者の眼部を撮影し、ビデオ信号を眼保湿制御器4に出力する。
【0029】
加湿空気吹出手段である眼保湿装置2は、電熱ヒータ21、加湿器22、水タンク23、および吹出口24を備える(図2、図4参照)。
そして、車両用空調装置のエバポレータ(図示せず)を通過した空調空気25の一部を流すためのダクト26をピラー27内に形成している。
【0030】
ダクト26内に配される電熱ヒータ21は、眼保湿制御器4により通電量が制御され、エバポレータを通過した低温の空気25をリヒートし、所定温度の冷風にしている。
【0031】
投影器3は、運転者の眼が乾いているか乾く虞があると眼保湿制御器4が判定すると作動し、フロントウィンドウ31の下部の投影面32に、警告文字を投影する。
また、運転者の眼が乾いているか乾く虞があると眼保湿制御器4が判定すると、眼保湿制御器4は、ナビゲーション装置41に表示信号を送出して、ディスプレイ42の地図画面上に警告文字を重畳して表示する。
【0032】
眼保湿制御器4により制御される加湿器22はピラー27に配設され、水タンク23内の水道水を超音波により霧状20にして放出口28からダクト26内に放出する。
【0033】
水タンク23は、ピラー27に着脱可能に配設され、加湿器22に供給するための水道水を貯水している。なお、水タンク23内の水道水は、加熱や濾過により殺菌処理が成される。
【0034】
吹出口24は、ピラー27から運転席方向に開口しており、運転者の眼部方向に高湿度の冷風29を吹き出す。
【0035】
インストルメントパネルの適所に配設される操作器5は、吹出口24から吹き出される冷風29の温度と水蒸気含有量とを手動調整するためのものである。
この操作器5の操作部を運転者が操作することにより、電熱ヒータ21への通電量や加湿器22の加湿能力が眼保湿制御器4を介して増減する。
【0036】
つぎに、眼乾燥防止装置Aの眼保湿制御器4の作動を、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
ステップs1において、車両用空調装置のA/Cスイッチがオン状態(コンプレッサ作動)で、且つ、P分以上経過しているか否かを眼保湿制御器4が判別し、Yesの場合にはステップs2に進む。なお、本実施例ではP=30にしている。
【0037】
ステップs2において、眼保湿制御器4が車室内カメラ1をオン状態にし、ステップs3に進む。
【0038】
ステップs3において、5分間の瞬き回数TがT1回未満であるか否か判別し、T1回以上の場合(No)にはステップs4に進み、T1回未満の場合(Yes)にはステップs6に進む。なお、本実施例ではT1=25にしている。
【0039】
ステップs4において、5分間の瞬き回数TがT2回を越えるか否か判別し、T2回以下の場合(No)にはステップs5に進み、T2回を越える場合(Yes)にはステップs7に進む。なお、本実施例ではT2=150にしている。
【0040】
ステップs3、4では、車室内カメラ1が出力するビデオ信号を処理する眼保湿制御器4の画像処理部(画像処理手段に相当)が、画像処理(二値化処理、膨張処理、縮退処理等)して図3に示す様な眼部画像を複数抽出し、これら複数の眼部画像を解析して5分間の瞬き回数を検出する。
【0041】
通常、人間の瞬きは、20回/分程度であるが、運転操作に集中していたり、ディスプレイ42を見て操作をしていると、1/4程度に低下することがある。そこで、20÷4×5で、T1を25に設定している。
また、眼が乾燥すると、瞬きの回数が増加して、30回/分を越えてくる。そこで、30×5で、T2を150に設定している。
【0042】
ステップs5において、図3に示す眼部画像(眼が開いているもの)の白眼部分の面積的な平均画素Mが判定値M1未満であるか否か判別し、判定値M1未満である場合(Yes)にはステップs8に進む。なお、本実施例ではM1=200にしている。
【0043】
通常、健康な白眼であるならば、白色(画素値RGBで255、255、255)が大部分を占める。しかし、眼が乾燥して来ると、白眼部分が赤みを帯びてきて、そこの画素値はRGBで(255、0、0)に近づく。そこで、本実施例では、RGBの内のG、Bに着目し、白眼部分のG、Bの平均画素値が200(閾値M1=200)未満になる(赤みを帯びてくる)と、眼が乾燥していると判別する様にしている。
【0044】
ステップs6において、眼保湿制御器4が投影器3に警告文字の投影を指示し、ナビゲーション装置41に表示信号を送出する。これにより、下記の状態になる。
【0045】
フロントウィンドウ31の下部の投影面32に、眼が乾く虞がある旨を示す警告文字(表示1)が投影される。
ナビゲーション装置41のディスプレイ42の地図画面上に、眼が乾く虞がある旨を示す警告文字(表示1)が重畳して表示される。なお、表示1の警告文字は、『眼乾燥注意』や『瞬きせよ』等である。
【0046】
ステップs7において、眼保湿制御器4が投影器3に警告文字の投影を指示し、ナビゲーション装置41に表示信号を送出する。更に、眼保湿装置2を作動状態にする。これにより、下記の状態になる。
【0047】
フロントウィンドウ31の下部の投影面32に、眼が乾いている旨を示す警告文字(表示2)が投影される。
ナビゲーション装置41のディスプレイ42の地図画面上に、眼が乾いている旨を示す警告文字(表示2)が重畳して表示される。なお、表示2の警告文字は、『眼が乾燥し始めています』や『眼保湿装置作動』等である。
【0048】
眼保湿装置2が作動し、吹出口24から運転者の眼部方向に高湿度の冷風29が吹き出る。
【0049】
ステップs8において、眼保湿制御器4が投影器3に警告文字の投影を指示し、ナビゲーション装置41に表示信号を送出する。更に、眼保湿装置2を作動状態にする。これにより、下記の状態になる。
【0050】
フロントウィンドウ31の下部の投影面32に、眼が非常に乾いている旨を示す警告文字(表示3)が投影される。
ナビゲーション装置41のディスプレイ42の地図画面上に、眼が非常に乾いている旨を示す警告文字(表示3)が重畳して表示される。なお、表示3の警告文字は、『眼が非常に乾燥しています』や『眼保湿装置作動』等である。
【0051】
眼保湿装置2が作動し、吹出口24から運転者の眼部方向に高湿度の冷風29が吹き出る。
【0052】
なお、眼保湿装置2の作動中(ステップs7、s8)は、眼保湿制御器4が、車両用空調装置の吹出口モードを、フロントガラスに空調風を吹き出すDEFモードか、フロントガラスと足元とに空調風を吹き出すB/Lモードに固定する。
【0053】
また、眼保湿装置2の作動中(ステップs7、s8)は、操作器5を運転者が手動操作することにより、吹出口24から吹き出される冷風29の温度や水蒸気含有量を調整することができる。
【0054】
本発明の眼乾燥防止装置Aは、以下の利点を奏する。
〔ア〕眼乾燥防止装置Aは、運転者の眼の瞬き回数が少なく、眼が乾く虞があると眼保湿制御器4が判定した場合には、フロントウィンドウ31の下部の投影面32に、眼が乾く虞がある旨を示す警告文字を投影し、ディスプレイ42の地図画面上に、眼が乾く虞がある旨を示す警告文字を重畳して表示する構成である(ステップs6)。
【0055】
これにより、運転者は、瞬き回数を増やしたり、休息したりして、眼の乾きを防止する措置を取ることを促されるので、安全に運転を続けることができる。
【0056】
〔イ〕眼乾燥防止装置Aは、運転者の眼の瞬き回数が多く、眼が乾いていると眼保湿制御器4が判定した場合には、眼保湿装置2を作動状態にして、吹出口24から運転者の眼部方向に高湿度の冷風29を吹き出す構成である(ステップs7)。
【0057】
高湿度の冷風29により、乾燥した眼を保湿化することができる。よって、眼の乾きに起因する不快感や疲れを解消することができ、運転者が安全に運転を続けることができる。
【0058】
〔ウ〕眼乾燥防止装置Aは、白眼部分が赤みを帯びてきて、眼が非常に乾燥していると眼保湿制御器4が判定した場合には、眼保湿制御器4が、眼保湿装置2を作動状態にし、投影器3に警告文字の投影を指示し、ナビゲーション装置41に表示信号を送出する構成である。
【0059】
これにより、運転者が自分の眼が非常に乾燥していることを警告文字により認識できるとともに、高湿度の冷風29により乾燥した眼を保湿化することができる。よって、眼の乾きに起因する不快感や疲れを解消することができ、安全に運転を続けることができる。
【0060】
〔エ〕眼保湿装置2が作動すると、眼保湿制御器4が、車両用空調装置の吹出口モードを、フロントガラスに空調風を吹き出すDEFモードか、フロントガラスと足元とに空調風を吹き出すB/Lモードに固定する構成である。
これにより、空調風に阻まれることなく、運転者の眼部近傍へ高湿度の冷風29を確実に到達させることができる。
また、乾いた空調風がフロントガラスに送風されるのでフロントガラスの曇り防止が図れる。
【0061】
〔オ〕眼保湿装置2の作動中は、インストルメントパネルの適所に配置した操作器5を運転者が操作して、高湿度の冷風29の温度と湿度を手動で調整することができる。
これにより、運転者が望む温度・湿度の冷風29が眼部に吹き出されるので、眼部の保湿化を快適に行うことができる。
【0062】
〔カ〕眼乾燥防止装置Aは、眼保湿制御器4および眼保湿装置2を車室内のピラー27内に設けている。
これにより、運転の邪魔にならないとともに、運転者の眼部近傍へ高湿度の冷風29を容易に吹き出すことができる。
【0063】
つぎに、本発明の第2実施例に係る眼乾燥防止装置B(請求項1、2、3、4、6、7、8に対応)を図6に基づいて説明する。
【0064】
眼乾燥防止装置Bは、以下の構成や作動が眼乾燥防止装置Aと異なる。
車室内の温度・湿度を検出する温度センサ、湿度センサの各センサ出力に基づいて冷風29の温度と湿度を眼保湿制御器4が演算して求め、眼保湿装置2の電熱ヒータ21への通電量や加湿器22の加湿能力を決定している。
【0065】
眼保湿制御器4の眼部位置把握部(眼部位置把握手段)が、車室内カメラ1のフォーカス情報やビデオ信号等に基づいて、車室内カメラ1からの眼部方向や距離を算出し、車室内における眼部の位置を割り出している。
【0066】
そして、眼保湿制御器4のアクチュエータ(可動吹出口駆動手段)43を上下左右方向に制御して、ピラー27内に配設した可動吹出口44が、眼部位置把握部が割り出した眼部方向に向く様にしている。
【0067】
瞬き回数や白目部分の状態から、運転者の眼が乾いているか乾く虞があると眼保湿制御器4が判定した場合には、表示信号を出力して、エアコンパネルの表示面45に警告文字が表示される様にしている。
【0068】
本発明の眼乾燥防止装置Bは、上記〔ア〕、〔イ〕、〔エ〕、〔カ〕に準じた利点以外に下記の利点も奏する。
〔キ〕可動吹出口44が眼部方向に向くので眼部の保湿化を効率良く行うことができる。
【0069】
〔ク〕車室内の温度と湿度に基づいて冷風29の温度や湿度を決定している。このため、適正な温度・湿度の冷風29が運転者の眼部に吹き出されるので、眼部の保湿化を快適に行うことができる。
【0070】
本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施態様を含む。
a.車室内の湿度を検出する湿度センサの検出湿度が所定の閾値を下回ったら、加湿空気吹出手段が作動する様にしても良い。
【0071】
b.加湿空気吹出手段の作動中は、加湿空気が運転者の眼部に届く様に、FACE吹出口やSIDE吹出口からの空調風の吹出方向が、運転者の眼部方向から外れる様に、吹出口のルーバが制御されるのが好ましい。
【0072】
c.眼が乾いているか乾く虞があることを警告するための乾燥警告手段は、下記に示す様に、音、振動、または光により警告報知を行う構成であっても良い(請求項9に対応)。
・『瞬き回数が少ないので多く瞬いて下さい』等の合成音声。
・瞬きを促す様に、ハンドルの所定箇所が振動して、合谷等のツボを刺激する。
・座席が振動する。
・警告ランプが点灯する。
【0073】
d.加湿空気吹出手段の吹出口は、ピラー以外に、ハンドル、天井、ドア等に設けても良い。
【0074】
e.操作器は、インストルメントパネル以外に、ハンドル、センターコンソール、またはドアの適所に配設しても良い。また、ワイヤレス式のリモコンであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る眼乾燥防止装置の原理を示す説明図である。
【図2】その眼乾燥防止装置を自動車に装着した状態を示す説明図である。
【図3】眼部画像を示す説明図である。
【図4】その眼乾燥防止装置を装着したピラー部分の説明図である。
【図5】その眼乾燥防止装置の眼保湿制御器の作動を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施例に係る眼乾燥防止装置の原理を示す説明図である。
【符号の説明】
A 眼乾燥防止装置
1 車室内カメラ(撮影手段)
2 眼保湿装置(加湿空気吹出手段)
3 投影器(乾燥警告手段)
4 眼保湿制御器(画像処理手段、眼部位置把握手段、眼状態判定手段、眼保湿制御手段)
5 操作器
21 電熱ヒータ
22 加湿器
24 吹出口
29 冷風(加湿空気)
43 アクチュエータ(可動吹出口駆動手段)
44 可動吹出口
Claims (9)
- 乗員の眼部を撮影する撮影手段と、
該撮影手段が撮影する前記眼部の動画像を処理する画像処理手段と、
該画像処理手段が処理した画像データに基づいて、所定時間内の瞬き回数を検出し、この検出結果に基づいて眼の状態を判定する眼状態判定手段と、
眼が乾く虞があることを警告するための乾燥警告手段と、
前記乗員の眼部近傍への加湿空気の吹き出しが可能な加湿空気吹出手段と、
前記眼状態判定手段の判定結果に基づいて、前記乾燥警告手段や前記加湿空気吹出手段を作動させる眼保湿制御手段とを備え、
該眼保湿制御手段は、
前記所定時間内の瞬き回数が第1所定回数未満である場合には眼が乾く虞があることを前記乾燥警告手段により警告し、
前記所定時間内の瞬き回数が前記第1所定回数より大きく設定した第2所定回数を越える場合には前記加湿空気吹出手段を作動させることを特徴とする眼乾燥防止装置。 - 乗員の眼部を撮影する撮影手段と、
該撮影手段の撮影画像に基づいて車室内における前記眼部の位置を把握する眼部位置把握手段と、
前記撮影手段が撮影する前記眼部の動画像を処理する画像処理手段と、
該画像処理手段が処理した画像データに基づいて、所定時間内の瞬き回数を検出し、この検出結果に基づいて眼の状態を判定する眼状態判定手段と、
眼が乾く虞があることを警告するための乾燥警告手段と、
可動吹出口から加湿空気の吹き出しが可能な加湿空気吹出手段と、
前記可動吹出口の吹出口を、前記眼部位置把握手段が把握した眼部位置に向ける可動吹出口駆動手段と、
前記眼状態判定手段の判定結果に基づいて、前記乾燥警告手段や前記加湿空気吹出手段を作動させる眼保湿制御手段とを備え、
該眼保湿制御手段は、
前記所定時間内の瞬き回数が第1所定回数未満である場合には眼が乾く虞があることを前記乾燥警告手段により警告し、
前記所定時間内の瞬き回数が前記第1所定回数より大きく設定した第2所定回数を越える場合には前記加湿空気吹出手段を作動させることを特徴とする眼乾燥防止装置。 - 車両用空調装置に連動して作動することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の眼乾燥防止装置。
- 前記加湿空気吹出手段は、車両用空調装置のエバポレータを通過した空気を所定温度に加熱する電熱ヒータと、該電熱ヒータにより加熱された空気に所定量の水蒸気を付加する加湿器とを備え、
前記眼保湿制御手段は、車室内の湿度を検出する湿度センサが検出する湿度に基づいて前記水蒸気の所定量を決定し、車室温を検出する内気温センサが検出する車室温度に基づいて前記所定温度を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の眼乾燥防止装置。 - 前記加湿空気吹出手段は、車両用空調装置のエバポレータを通過した空気を所定温度に加熱する電熱ヒータと、該電熱ヒータにより加熱された空気に所定量の水蒸気を付加する加湿器とを備え、
ハンドル、インストルメントパネル、センターコンソール、またはドアの適所に配置した操作器、またはワイヤレス式の操作器により、前記電熱ヒータの加熱量および前記加湿器の水蒸気付加量が調整可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の眼乾燥防止装置。 - 少なくとも前記加湿空気吹出手段を、車室内の、ピラー、ハンドル、または天井に設けることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の眼乾燥防止装置。
- 前記乾燥警告手段は、行先案内装置の表示器、インストルメントパネルに装着される電装品操作部の表示器、またはフロントウィンドウに警告表示を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の眼乾燥防止装置。
- 前記加湿空気吹出手段が作動すると、車両用空調装置の吹出口モードを、フロントガラスに空調風を吹き出すDEFモードか、前記フロントガラスと足元とに空調風を吹き出すB/Lモードに固定することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の眼乾燥防止装置。
- 前記乾燥警告手段は、音、振動、または光により警告報知を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の眼乾燥防止装置。
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