JP4022005B2 - 簡易抗体検査方法及び検査用キット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は人及び家畜、ペット、実験動物などの動物の感染症の診断に用いられる簡易抗体検査方法及び検査用キットに関する。詳しくは臨床検査分野及び実験動物分野において、病原微生物に対する生体試料中の抗体の有無を簡便、迅速に調べるための簡易抗体検査方法及び検査用キットに関する。
【0002】
【従来の技術】
人の感染症検査のための臨床検査は、感染症であるかどうかを知る病態検査と、病原微生物を知る病因検査とに分けられる。病態検査としては、自覚症状の問診、身体所見、末梢白球数とその細胞学的分類、CRP、赤沈等による炎症の把握などが行われる。これらの検査では感染症の起炎微生物を特定できず、適切な処置、薬剤の投与を行えないので、さらに病因検査が行われる。
【0003】
病因検査としては、病原微生物(細菌、ウイルス、真菌)の直接分離、免疫学的手法による抗原検査、病変部位での病理組織的な判定が行われてきたが、これらの検査法には、検出感度が非常に低い、結果を得るのに長時間必要である、検体から検出された菌が起炎菌でない場合もある、など種々の問題点があった。そこで、病因の補助的診断のため、免疫学的手法による動物血中の抗体検査が併用されてきた。抗体産生は病原体の感染と同時に始まっており、漸次抗体量が増加し感染が持続している期間は維持されるので、抗体検査は感染症の病因検査に有用である。
【0004】
一方、実験動物分野において、動物実験の成績を安定させるため、実験動物の環境管理や衛生管理が重要である。実験動物の品質に影響を与える因子としては、物理化学的要因として、気候因子・住居因子・栄養因子があり、生物学的要因として、同居動物因子・微生物因子がある。この中で微生物因子は、実験成績に影響を及ぼすばかりでなく、動物の生産性を低下させる、実験者に感染の危険があるという点でも重要視されている。
【0005】
特に実験動物においては、著しい外的症状の見られない不顕性感染が多く、実験者が感染を見過ごしてしまう場合もある。そのため、実験ライン、生産ラインでの感染の有無を調べる感染症検査(微生物モニタリング)の定期的な実施が推奨されている。また、微生物モニタリングは実験動物の品質やデータの信頼性を客観的に証明する手段としても必要である。微生物モニタリングには、通常、抗体検査が行われている。
【0006】
以上の、感染症の病因検査および実験動物の微生物モニタリングを目的とする抗体検査法としては、従来、凝集反応、赤血球凝集抑制反応、補体結合反応、免疫蛍光法、酵素免疫測定法などが行われてきた。しかし、凝集反応、赤血球凝集抑制反応、補体結合反応には、感度、特異性が低い問題点があった。また、免疫蛍光法、酵素免疫測定法には、いずれも特別な装置、試薬及び熟練した手技が必要であるという問題点があった。
【0007】
最近、これらの方法の問題点を解決するため、イムノクロマトグラフィー法が検討された結果、抗原(病原微生物)を支持体に固定化したイムノクロマトグラフィー(抗原固相化イムノクロマトグラフィー)法による簡易抗体検査法が実用化され、検査用キットがいくつか市販されるようになってきた。しかし、抗原固相化イムノクロマトグラフィー法は、従来の抗体検査法と比較して抗原使用量が多く、そのため、抗原の純度が低いと、夾雑物などの影響により、感度・特異性が著しく低下する問題点があった。したがって、その実用化には、高純度の抗原が多量必要となるが、抗微生物抗体検査に使う抗原は微生物菌体であり、純化が非常に困難であり、また、純化しすぎると逆に反応性が著しく低下する問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、これまでの抗原固相化イムノクロマトグラフィー法による簡易抗体検査法の問題点を解決した簡易抗体検査方法及び検査用キットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、被検抗体を捕捉できる物質(抗体捕捉物質)を支持体に固定化したイムノクロマトグラフィー法に、病原微生物に対する鶏卵卵黄抗体の着色粒子標識物を組み合わせて用いることにより、液体試料中の抗体を簡便、迅速、安価かつ正確に検出する方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、液体試料中の抗病原微生物抗体を検査する方法であって、a)目視で検知できる着色粒子で標識された、病原微生物抗原に特異的な鶏卵卵黄抗体が、毛管現象により移動できるように保持された第1部分と、被検抗体を捕捉できる物質が固定化された第2部分とが、同一平面上で毛管現象が生じるように連結された試験片を用意し、b)被検抗体−病原微生物抗原複合体を形成させた液体試料を第1部分に添加して試験片上に展開させ、被検抗体−病原微生物抗原−着色粒子標識鶏卵卵黄抗体複合体とした後、c)被検抗体−抗原−着色粒子標識鶏卵卵黄抗体複合体を、第2部分に固定化された被検抗体を捕捉できる物質により捕捉させ、被検抗体を目視で検知することを特徴とする方法、の発明である。
【0011】
また、本発明は液体試料中の抗病原微生物抗体の検査キットであって、a)目視で検知できる着色粒子で標識された、病原微生物抗原に特異的な鶏卵卵黄抗体が、被検抗体−病原微生物抗原複合体を形成させた液体試料の添加により、被検抗体−病原微生物抗原−着色粒子標識鶏卵卵黄抗体複合体を形成でき、かつ毛管現象により移動できるように保持された第1部分、b)被検抗体−病原微生物抗原−着色粒子標識鶏卵卵黄抗体複合体を捕捉し、被検抗体を目視で検知できるように、被検抗体を捕捉できる物質が固定化された第2部分、c)第1部分と第2部分が同一平面上で毛管現象が生じるように連結された試験片を含むことを特徴とするキット、の発明である。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に使用する、目視で検知できる着色粒子としては、抗体を標識でき、また着色粒子標識抗体が毛管現象により移動できるものであれば良く、特に限定されない。例えば、着色ラテックス、金コロイド、色素内包リポソームなどがあげられるが、粒子径の安定度、色調の多様性、イムノクロマトグラフィー展開後の鮮明度の点から着色ラテックス粒子が好ましい。着色ラテックス粒子はイムノクロマトグラフィーを最適な条件で実施できるように設定された市販品を選択でき、ポリマーラボラトリーズ社、積水化学工業(株)、ローヌプーラン社などから容易に入手することができる。粒子径は0.05〜5μmの範囲で市販されており、標識する抗体によって、感度、精度の上で適宜選択することが重要であるが、好ましくは、0.2〜1.0μmである。
【0013】
本発明において標識抗体として使用する、病原微生物抗原に特異的な抗体は、ニワトリで作製した鶏卵卵黄抗体を用いる。この抗体は鶏卵抗体(IgY)とも呼ばれ、抗原とアジュバントの混合溶液をニワトリに免疫し、抗体価の上昇したニワトリの鶏卵卵黄から採取するものである。IgYは卵黄中から容易に精製可能であり、精製方法としては日本農芸化学会誌, 68巻,1457頁,1994年や特開平9-12599号公報に記載のカラギーナン法、エタノール超臨界炭酸ガス脱脂法などが用いられる。IgYは第2部分に固定化された被検抗体を捕捉できる物質とは結合しない特性を持ち、本発明はこの点を利用して標識抗体として用いることにより測定系を成立させたものである。
【0014】
着色粒子による抗体の標識法は、通常行われている方法であれば特に限定しない。着色ラテックス粒子を使用する場合、一般には判定が容易であるよう青色または赤色のラテックス粒子と抗体を室温で1時間以上混和することで達成できる。着色ラテックス粒子標識抗体は遠心分離などの方法によって集め、緩衝液、例えばリン酸緩衝液で良く洗浄後、ブロッキング剤で未反応部分を遮断する。ブロッキング剤としては、牛血清アルブミン(BSA)や乳タンパク等が良く用いられる。
【0015】
本発明の第1部分、第2部分は、毛管現象を有し、かつ液体試料中の被検抗体、被検抗体−病原微生物複合体、着色粒子標識抗体、被検抗体−病原微生物−着色粒子標識抗体物質複合体などが、展開剤、例えば水や緩衝液などで速やかに拡散・移動できるような吸水性担体を使用して形成される。このような吸水性担体としては、ニトロセルロースシート、ガラス繊維ろ紙、ろ紙、不織布、ナイロンシートなどが利用できる。
【0016】
ただし、イムノクロマトグラフィーを行わせるための第2部分に使用する吸水性担体(以下、イムノクロマトグラフィー用支持体)としてはニトロセルロースシートが最適である。ニトロセルロースシートはシュライヒャー−シュエル社、ミリポア社、ゲルマンサイエンス社等から発売されており容易に入手できる。また、近年イムノクロマトグラフィー専用シートとして強度に優れたマイラーバッキングのニトロセルロースシートも各メーカーから市販されている。
【0017】
標識抗体の吸水性担体への保持方法(第1部分の形成方法)としては、着色粒子で標識した抗病原微生物抗体を至適濃度に希釈して不織布等の吸水性担体に含浸させ、風乾または凍結乾燥等により乾燥する方法が好適であるが、直接、イムノクロマトグラフィー用支持体上に塗布し乾燥する方法も用いられる。
【0018】
本発明に使用する抗体捕捉物質としては、抗ヒト免疫グロブリンG(IgG)抗体、抗マウスIgG抗体、抗ラット免疫グロブリンM(IgM)抗体等の動物IgGやIgMに対する抗体、プロテインA、プロテインGなどを用いることができる。特に、各種動物のIgGを捕捉できるプロテインA、プロテインGを使用すれば、一種類の検査用キットで人畜共通感染症の検査を実施できる利点がある。
【0019】
各IgG、IgMに対する抗体はウサギ、ヤギ等を免疫して得られるものであって、自家調製するか、もしくはカッペル社、医学生物研究所等から市販品を入手可能である。プロテインA、プロテインGはそれぞれ黄色ブドウ球菌およびG群連鎖球菌の細胞壁蛋白質で、ヒトおよびマウス・ウサギ・モルモットなどの抗体のFcフラグメントと特異的に結合する物質であり、シグマ社、カッペル社等により市販され容易に入手可能である。
【0020】
第2部分の形成方法、すなわち、抗体捕捉物質の吸水性担体への固定化方法としては、抗体捕捉物質を至適濃度に希釈して、直接、イムノクロマトグラフィー用支持体上の任意の部位に、塗布し乾燥して物理吸着により固定化する方法が好適に用いられる。さらに、同一支持体上の下流部に抗IgY抗体を、同様の方法で固定化しておけば、測定の終了および確認のためのコントロール部位となりうる。抗体捕捉物質、抗IgY抗体を固定化した支持体は、緩衝液、例えばリン酸緩衝液でよく洗浄後、ブロッキング剤で未反応部分を遮断し乾燥させる。ブロッキング剤としては、牛血清アルブミン(BSA)や乳タンパク等がよく用いられる。
【0021】
本発明において、液体試料中の被検抗体と複合体を形成させるのに使用する抗原としては、病原微生物を培養し、適当な方法により不活化したものであれば好適に使用できる。病原性微生物が細菌または真菌である場合には目的微生物が増殖しやすいような寒天培地または種々の液体培地などで適宜増殖させ、37℃で18〜72時間程度増殖させる。増殖してきた菌体を集菌した後、生理食塩水などで良く洗浄する。洗浄後の菌体を炭酸ナトリウム緩衝液で浮遊させ超音波破砕機を用いて粉砕し、不活化および可溶化する。超音波処理の周波数、時間は菌体を粉砕できれば任意で行えるが、望ましくは2,000〜6,000ヘルツの周波数で10〜30分程度が望ましい。
【0022】
また、病原性微生物がウィルスである場合には目的ウイルスが増殖しやすい細胞を選択し感染させた後、充分増殖させ、培養上清を回収して超高速遠心分離し、ウイルスを回収する。鶏卵漿尿液中での増殖が良好なウイルスについては発育鶏卵に感染させ培養後、同様に超高速遠心分離で回収する方法も良く用いられる。集めたウイルスを生理食塩水などに浮遊させ、細菌、真菌と同様に、超音波処理を行ったものを不活化抗原として用いる。
【0023】
被検抗体と抗原との複合体を形成させる方法としては、液体試料を希釈する溶液に予め抗原を添加しておき、液体試料の希釈と同時に複合体を形成させる方法が好適である。このようにして複合体を形成させた液体試料を試料添加部位に滴下し展開させる。また、抗原を毛管現象により移動できるように、ろ紙や不織布などの吸水性担体に含浸させ乾燥させたもの(抗原保持部位)を試料添加部位の直下に設置し、液体試料の添加後に、被検抗体-抗原複合体を形成させる方法も可能である。
【0024】
本発明の検査キットは、以下に示す方法により、好適に調製できる。ニトロセルロースシート等のイムノクロマトグラフィー用支持体を、使用しやすさを考慮に入れて任意の大きさの長方形(幅5〜10 mm、長さ20〜100 mmが好適に用いられる)に裁断する。イムノクロマトグラフィー用支持体には抗体捕捉物質を固定化したゾーン(抗体捕捉部位)を設ける。さらにコントロール部位(IgYに対する抗体を固定化したゾーン)を同一支持体上の下流部に設け、測定終了の確認に用いる。
【0025】
支持体の展開方向の上流側には、試料添加部位(液体試料を吸収してイムノクロマトグラフィーを正確にまた迅速に展開するための吸水性担体)、着色粒子標識抗体保持部位(第1部分)を設ける。さらに血液をそのまま試料として測定できるように、試料添加部位に血球分離部位(血球分離膜)を重ねて設置しておけば、採血した血液を直接添加した後、展開液を追加して添加する方法、あるいは展開液にて血液を希釈後、添加する方法により血清・血漿分離操作をせずに検査が可能である。血球分離膜についてはすでに特開平1−302161号公報や特表昭63−501594号公報、WO9603194号公報等に記されており公知である。特に好適なのはゲルマンサイエンス社のサイトセップやポール社のヘマセップ、ヘマダイン等があげられ、適宜選択が可能である。
【0026】
イムノクロマトグラフィー用支持体の下流側には過剰液体試料吸収部位(イムノクロマトグラフィーを正確にまた迅速に展開するための吸水性担体)を設ける。吸水性担体としてはろ紙が好適である。以上の試料添加部位(必要に応じて、血球分離部位、抗原保持部位も設置可)、着色粒子標識抗体保持部位(第1部分)、イムノクロマトグラフィー用支持体(第2部分)、過剰液体試料吸収部位を展開方向に並べ、全体を粘着テープで固定して検査用試験片とする(図1)。検査用試験片はそのまま検査用キットとして用いてもよいし、試料滴下口と判定窓を設けたプラスチックケースの中に入れ、検査用キットとして用いてもよい。
【0027】
検査は、液体試料50〜200μlを試料添加部位に滴下するか、または、試料添加部位を液体試料に浸漬することにより開始する。液体試料が展開し、被検抗体−病原微生物−着色粒子標識抗体物質複合体が抗体捕捉物質を固定化したゾーン(抗体捕捉部位)で捕捉され、着色粒子が目視で確認できるようになるまでに通常5〜15分間必要である。
【0028】
次に、実施例を上げて本発明の実施の形態を詳細に説明をするが、これによって本発明が限定されるものではない。
【0029】
【実施例】
[実施例1]ヒト血清中Helicobacter pylori(Hp)抗体検査用キットの作製
1)抗Hp鶏卵卵黄抗体(抗Hp−IgY)の調製
Helicobacter pyloriATCC43504株を5%のウマ脱繊血を含むブレインハートインフュージョン寒天培地(ディフコ社製)のシャーレで37℃4日間微好気培養した。培養を終えたシャーレより白金耳で適量菌体を採集し、生理食塩水に浮遊させた。これを3,000rpmで10分間の遠心分離操作で集菌後、菌体を生理食塩水で十分洗浄し、再浮遊させ超音波処理にて不活化したものを抗原とした(以下Hp抗原)。
【0030】
フロイントの完全アジュバントとHp抗原を等量混合し、産卵鶏1羽に対しこの抗原1mlを一週間に一度、計4回筋肉注射した。その後、計2カ月間にわたり鶏卵を集めた。またこの採卵期間中は二週間に一度程度追加免疫を継続させた。これらの鶏卵20個より、卵黄を分離し、ホモジナイザーを用いて均質化させた。これに約5倍量の0.1%カラギーナン水溶液を加え室温にて2時間攪拌し静置後、3,000×gで30分遠心分離を行い、その上清を卵黄水溶性タンパク画分として回収した。卵黄水溶性タンパク画分を50%飽和硫安にて濃縮し、DEAEイオン交換クロマトグラフィーを行い、約4.5gの精製抗Hp−IgYを得た。
【0031】
2)青色粒子標識抗Hp−IgY保持担体(第1部分)の作製
a.抗Hp−IgYの青色ラテックス粒子による標識
青色ラテックス粒子分散液(PL-Latex、10%、粒子径450 nm、ポリマーラボラトリーズ社製)300μlにPBS1.2 mlを加え、13,000 rpm、5分間遠心分離を行った。抗Hp−IgY抗体溶液(0.5 mg/ml)1 mlを加え充分混和して、室温、1時間反応を行った。未反応の抗体を除去するため13,000 rpm、5分間遠心分離を行い、沈渣をPBS 1.5 mlで懸濁させ再度遠心分離を行った。沈渣を、1%スキムミルク-0.01%アジ化ナトリウムを含むPBS1.5 mlに懸濁させ冷蔵保存した。
【0032】
b.青色ラテックス粒子標識抗Hp−IgY保持担体の作製
青色ラテックス粒子標識抗Hp−IgYをベンリーゼ不織布(旭化成社製)5 mm×5 mmに10μl含浸させ風乾した。
【0033】
3)プロテインAを固定化した第2部分を有するイムノクロマトグラフィー用支持体の作製
ニトロセルロースシート(BAS−85、シュライヒャー−シュエル社製)を5 mm×30 mmに切断し、その端より10 mmの位置にプロテインA溶液(シグマ社製、2 mg/ml)、20 mmの位置にIgYに対する抗体(ウサギ抗ニワトリIgG抗体溶液、カッペル社製、0.5 mg/ml)を各々エアージェッター(バイオドット社製)を用いて直線状に塗布し、プロテインAおよび抗ニワトリIgG抗体のラインを作製した。室温で2時間乾燥後、1%スキムミルク(ディフコ社製)、0.1%ツィーン20を含むリン酸生理食塩水(PBS)に37℃、2時間浸漬しブロッキングを行った後、充分乾燥し、イムノクロマトグラフィー用支持体とした。
【0034】
4)検査用キットの作製
プロテインAを固定化したイムノクロマトグラフィー用支持体の一方の端から2.5 mmの位置まで青色ラテックス粒子標識抗Hp−IgY保持担体を重ねた。さらに青色ラテックス粒子標識抗Hp−IgY保持担体上に試料添加部位用の吸水性担体(ろ紙No.526 アドバンテック東洋製、5×15mm)を端から5 mmの位置まで重ねた。
【0035】
また、イムノクロマトグラフィー用支持体のもう一方の端から5 mmの位置まで過剰液体試料吸収部位を設けるため吸水性担体(ろ紙No.526、5 mm×20 mm)を重ねた。最後に裏側に透明なテープを貼り全体を固定化し、液体試料滴下口と判定窓を設けたプラスチックケースに入れ検査用キットとした。全血検査用の場合には、試料添加部位上にゲルマンサイエンス社製血球分離膜を重ね、液体試料滴下口と判定窓を設けたプラスチックケースに入れ検査用キットとした。
【0036】
[実施例2]血清中Hp抗体の検査
1)血清希釈倍率の検討
ヒトのHp感染血清と非感染血清を展開用緩衝液(超音波処理にて可溶化したHp抗原、0.1%クエン酸3ナトリウム2水和物、0.1%BSA,0.01%ツィーン20を含むPBS)にて希釈したものについて検査を行った。検査用キットの試料添加部位に各試料100μlを添加しクロマトさせ、10分後に目視判定した結果を表に示した。−は抗体補足部位に発色を確認できないもの、±はわずかに発色を認めたもの、+は明らかに発色を認めたものを表す。非感染血清が陰性、感染血清が陽性を示す倍率は20〜80倍であった。
【0037】
【表1】
【0038】
2)特異性試験および再現性試験
展開用緩衝液にて40倍希釈した非感染血清と感染血清(1、2)を用いて特異性試験および再現性試験(n=5)を行った。非感染血清では全て陰性の結果、感染血清では陽性の結果が得られた(表2)。
【0039】
【表2】
【0040】
3)酵素免疫測定法との相関性
ヒト血清29検体について、市販の酵素免疫測定法(ELISA)による検査との相関性について検討した。一致率、感度、特異度とも100%と良好な結果が得られた(表3)。
【0041】
【表3】
【0042】
[実施例3]全血中の抗Hp抗体検査
1)血球分離膜の性能確認試験
採血した全血を直ちに、通常良く用いられている抗凝固剤と混和させ、溶血を起こさないように展開用緩衝液にて80倍に希釈したものを試料とした。試料添加部位の上に血球分離膜を設けることにより、全血でも判定が可能であった(表4)。
【0043】
【表4】
【0044】
2)全血サンプルの検査
ヒト血液10検体について各々、全血80倍希釈液と血清40倍希釈液について検査を行ったところ、全血サンプルでも血清と一致した結果が得られた(表5)。
【0045】
【表5】
【0046】
[実施例4]動物血清中のHemagglutinating virus of Japan(HVJ)抗体確認キットの作製
1)抗HVJ鶏卵卵黄抗体(抗HVJ−IgY)の調製
10日齢の発育鶏卵50個の漿尿腔に1×107 TCID50/mlのHVJウィルス液を0.2mlずつ接種し37℃の自動転卵式フラン機で2日間培養後、無菌的に漿尿液を回収した。3,000rpm、10分間遠心後、上清を、20,000rpm、60分間超遠心し、沈渣を回収した。沈渣のPBS再懸濁、超遠心分離を2回繰り返し、得られた沈渣を10mlのPBSに再浮遊させた。このPBS浮遊ウイルスを4KHz、10分間にて超音波処理したものを不活化抗原とした。これを抗原とし実施例1と同様の方法にて産卵鶏の免疫および精製を行い、抗HVJ−IgY 4gを得た。
【0047】
2)赤色粒子標識抗HVJ−IgY(第1部分)の作製
a.抗HVJ−IgYの赤色ラテックス粒子による標識
赤色ラテックス粒子分散液(PL-Latex、10%、粒子径450 nm、ポリマーラボラトリーズ社製)300μlにPBS1.2 mlを加え、13,000 rpm、5分間遠心分離を行った。抗HVJ−IgY溶液(0.5 mg/ml)1 mlを加え充分混和して、室温、1時間反応を行った。未反応の抗体を除去するため13,000 rpm、5分間遠心分離を行い、沈渣をPBS1.5 mlで懸濁させ再度遠心分離を行った。沈渣を、1%スキムミルク-0.01%アジ化ナトリウムを含むPBS1.5 mlに懸濁させ冷蔵保存した。
【0048】
b.赤色ラテックス粒子標識抗HVJ−IgY保持担体の作製
赤色ラテックス粒子標識抗HVJ−IgYをベンリーゼ不織布(旭化成社製)5 mm×5 mmに10μl含浸させ風乾した。
【0049】
3)イムノクロマトグラフィー用支持体の作製
実施例1で作製したものを用いた。
【0050】
4)検査用キットの作製
イムノクロマトグラフィー用支持体の一方の端から2.5 mmの位置まで赤色ラテックス粒子標識抗HVJ−IgY[保持担体を重ねた。さらに赤色ラテックス粒子標識抗HVJ−IgY保持担体上に試料添加部位用の吸水性担体(ろ紙No.526 アドバンテック東洋製、5×15mm)を端から5 mmの位置まで重ねた。
【0051】
また、イムノクロマトグラフィー用支持体のもう一方の端から5 mmの位置まで過剰液体試料吸水部位を設けるため吸水性担体(ろ紙No.526、5 mm×20 mm)を重ねた。最後に裏側に透明なテープを貼り全体を固定化し、液体試料滴下口と判定窓を設けたプラスチックケースに入れ検査用キットとした。全血検査用の場合には、試料添加部位上に血球分離膜を重ね、液体試料滴下口と判定窓を設けたプラスチックケースに入れ検査用キットとした。
【0052】
[実施例5]血清中HVJ抗体の検査
1)血清希釈倍率の検討
HVJ感染マウス血清と非感染血清を展開用緩衝液(超音波処理にて可溶化したHVJ抗原、0.1%クエン酸3ナトリウム2水和物、0.1%BSA,0.01%ツィーン20を含むPBS)にて希釈したものについて検査を行った。検査用キットの試料添加部位に各試料100μlを添加しクロマトさせ、10分後に目視判定した。非感染血清が陰性、感染血清が陽性を示す倍率は20〜80倍であった(表6)。
【0053】
【表6】
【0054】
2)再現性試験
40倍希釈した非感染血清と感染血清(1、2)を用いて同時再現性試験(n=5)を行った。非感染血清では全て陰性の結果、2つの感染血清では全て陽性の結果が得られた(表7)。
【0055】
【表7】
【0056】
3)交差反応性
マウスの感染モニタリング対象となる他の病原微生物であるマウス肝炎ウィルス(MHV)、マイコプラズマプルモニス(Myco)、ティザー病(Tyz)の感染血清との交差反応性はみられなかった(表8)。
【0057】
【表8】
【0058】
5)酵素免疫測定法との相関性
マウス血清56検体について、酵素免疫測定法(ELISA)での血清中のHVJ抗体測定との相関性について検討した。ELISAではOD 0.3以上を陽性とした。一致率は96.4%、感度としては91.6%、特異度は100%でほぼ良好な結果が得られた(表9)。
【0059】
【表9】
【0060】
6)間接蛍光抗体法との相関性
マウス血清56検体について、間接蛍光抗体法(IFA)での血清中のHVJ抗体測定との相関性について検討した。一致率、感度、特異度すべてにおいて100%であり良好な結果が得られた(表10)。
【0061】
【表10】
【0062】
[実施例6]全血中の抗HVJ抗体の検査
1)全血サンプルの検査
マウス血液10検体について各々、全血80倍希釈液と血清40倍希釈液について測定を行ったところ、全血サンプルでも血清と一致した結果が得られた(表11)。
【0063】
【表11】
【0064】
[実施例7]抗原固相化法との比較試験
実施例1および実施例4の検査用キットに使用した被検抗体-抗原複合体形成用の抗原を用いて、常法にしたがって、抗原固相化イムノクロマトグラフィー用試験片を作製した。検出には着色ラテックスで標識した抗ヒトIgG抗体(Hp抗体検査用)、または、抗マウスIgG抗体(HVJ抗体検査用)を使用した。陽性、陰性の各液体試料を本発明の検査用キットと抗原固相化イムノクロマトグラフィー用試験片に添加して、目視判定した結果、本発明における抗原必要量(陽性血清が目視で陽性と判定できる抗原量)は、従来の抗原固相化法に比べて約40分の1であった。また本発明では、非特異的発色は見られなかったが、抗原固相化法では非特異的な発色が見られた(表12)。
【0065】
【表12】
【0066】
【発明の効果】
本発明はヒトおよび各種動物の血中に存在する病原性微生物に対する抗体を簡便、迅速、安価かつ正確に検出する方法及び検出するために用いられるキットに関するものであって、血清、血漿、又は採血直後の全血からでも抗体の存在を正確に判定できるものである。本発明を使用することにより、迅速に病原微生物の感染の有無を確認できることから、治療に際し迅速な対処が行うことができ、また、他のヒトや動物への感染を防止するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の簡単な1態様を示したものであり、該検査用キット上部図及び断面図。
【符号の説明】
a.試料添加部位
b.着色粒子標識抗病原微生物鶏卵卵黄抗体保持部位(第1部分)
c.抗体捕捉部位(抗体捕捉物質固定化ゾーン)
d.コントロール部位(鶏卵卵黄抗体に対する抗体固定化ゾーン)
e.イムノクロマトグラフィー用支持体(第2部分)
f.過剰液体試料吸収部位
Claims (4)
- 液体試料中の抗病原微生物抗体を検査する方法であって、a)目視で検知できる着色粒子で標識された、病原微生物抗原に特異的な鶏卵卵黄抗体が、毛管現象により移動できるように保持された第1部分と、被検抗体を捕捉できる物質が固定化された第2部分とが、同一平面上で毛管現象が生じるように連結された試験片を用意し、b)被検抗体−病原微生物抗原複合体を形成させた液体試料を第1部分に添加して試験片上に展開させ、被検抗体−病原微生物抗原−着色粒子標識鶏卵卵黄抗体複合体とした後、c)被検抗体−抗原−着色粒子標識鶏卵卵黄抗体複合体を、第2部分に固定化された被検抗体を捕捉できる物質により捕捉させ、被検抗体を目視で検知することを特徴とする方法。
- 病原微生物が細菌、ウイルス、真菌のいずれかである請求項1記載の方法。
- 液体試料中の抗病原微生物抗体の検査キットであって、a)目視で検知できる着色粒子で標識された、病原微生物抗原に特異的な鶏卵卵黄抗体が、被検抗体−病原微生物抗原複合体を形成させた液体試料の添加により、被検抗体−病原微生物抗原−着色粒子標識鶏卵卵黄抗体複合体を形成でき、かつ毛管現象により移動できるように保持された第1部分、b)被検抗体−病原微生物抗原−着色粒子標識鶏卵卵黄抗体複合体を捕捉し、被検抗体を目視で検知できるように、被検抗体を捕捉できる物質が固定化された第2部分、c)第1部分と第2部分が同一平面上で毛管現象が生じるように連結された試験片を含むことを特徴とするキット。
- 病原微生物が細菌、ウイルス、真菌のいずれかである請求項3記載の検査キット。
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