JP4021858B2 - コア−シェル型粒子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、コア−シェル型粒子の製造方法に関する。
従来から疎水性の芯材を、アミノアルデヒド系樹脂(以下、アミノ樹脂とも記す)を用いてマイクロカプセル化し、コア−シェル型粒子を得ることは良く知られている。
このコア−シェル型粒子の製造方法としては、まず、乳化重合等でコアとなるアクリル樹脂粒子を製造し、このアクリル樹脂粒子のまわりにアミノ樹脂の一種であるメラミン樹脂からなるシェルを形成する方法が挙げられる。
一方、メラミン樹脂からなるシェルを形成する方法としては、液体の疎水性物質を水相に乳化させ、この乳化液にメラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物を加えて、いわゆるin−situ重合法にて疎水性物質の周りにメラミン樹脂からなるシェルを形成させて、マイクロカプセルを得る方法が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平6−118637号公報 特許第2634836号公報
しかしながら、アクリル樹脂粒子を製造してから、そのまわりにメラミン樹脂のシェルを形成する方法は、コアの形成(アクリル樹脂粒子の製造)と、シェルの形成とを別々に行うため、コア−シェル型粒子の製造に多くの工程および時間が必要であるという問題があった。
また、in−situ重合法ではメラミン樹脂からなるシェル内に封じ込められた、コアが液体の例示はあるが、コア部を重合した例は知られておらず、コアおよびシェルの両方が樹脂であるコア−シェル型粒子の効率的な製造方法は知られていなかった。
よって本発明の目的は、少ない工程で、かつ低コストでコアおよびシェルの両方が樹脂であるコア−シェル型粒子を得ることができるコア−シェル型粒子の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、このin−situ重合法を利用した、コア−シェル型粒子の製造方法により本課題を解決することが出来ることを見いだした。すなわち、疎水性物質としてアクリル系単量体を用い、アクリル系単量体の周りにメラミン樹脂からなるシェルを形成させ、マイクロカプセルスラリーを得た後、引き続きマイクロカプセルスラリーの温度をアクリル系単量体が重合する温度まで上げるか、活性エネルギー線の照射するかによって、アクリル系単量体を重合させアクリル樹脂からなるコアを形成した後、スラリーを乾燥する方法、あるいはマイクロカプセルスラリーを得た後、アクリル系単量体が重合する温度にて、マイクロカプセルスラリーを乾燥する方法である。
すなわち、本発明のコア−シェル型粒子の製造方法は、ビニル系単量体および重合開始剤を含有するコア形成物質を水性媒体に乳化させる乳化工程と、乳化したコア形成物質の周りにアミノ樹脂のシェルを形成させ、マイクロカプセルスラリーを得るシェル形成工程と、コア形成物質を活性エネルギー線および/または加熱により硬化させるコア硬化工程とを有し、かつ、前記加熱が、コア形成物質が硬化する温度にて、マイクロカプセルスラリーをスプレー乾燥させることであることを特徴とするコア−シェル型粒子の製造方法を提供する。
本発明のコア−シェル型粒子の製造方法によれば、少ない工程で、かつ低コストでコアおよびシェルの両方が樹脂であるコア−シェル型粒子を得ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のコア−シェル型粒子の製造方法は、ビニル系単量体および重合開始剤を含有するコア形成物質を水性媒体に乳化させる乳化工程と、乳化したコア形成物質の周りにアミノ樹脂のシェルを形成させ、マイクロカプセルスラリーを得るシェル形成工程と、コア形成物質を活性エネルギー線および/または加熱により硬化させるコア硬化工程とを有する方法である。
本発明のin−situ重合法を利用した方法では、アクリル樹脂等の重合体からなるコアを形成する際に、マイクロカプセルスラリーの温度を上げ、所定時間の加熱を続ける必要がある。しかし、スラリーの大半は水であり、この多量の水を加熱するために消費される熱エネルギーは膨大となる。このため、本発明におけるコア硬化工程を加熱による行う場合は、シェル形成工程で得られたマイクロカプセルスラリーを、コア形成物質が硬化する温度にて、スプレー乾燥し、同時にコア形成物質中のビニル系単量体を重合させる態様が好ましい態様として挙げることができる。
すなわち、本発明のコア−シェル型粒子の好ましい製造方法として、ビニル系単量体および重合開始剤を含有するコア形成物質を水性媒体に乳化させる乳化工程と、乳化したコア形成物質の周りにアミノ樹脂のシェルを形成させ、マイクロカプセルスラリーを得るシェル形成工程と、コア形成物質が硬化する温度にて、マイクロカプセルスラリーをスプレー乾燥する乾燥工程とを有する製造方法が挙げられる。
また、シェル形成工程で得られたマイクロカプセルスラリーに活性エネルギー線を照射して、水中にてマイクロカプセル中のコア形成物質を硬化させる態様を挙げることができる。
更に、スプレー乾燥での加熱によるコア形成物質の硬化と、活性エネルギー線によるコア形成物質の硬化を併用することも効果的である。
ここで、前記シェル形成工程は、重合開始剤の10時間半減期温度よりも低い温度で行うことが望ましい。
また、前記重合開始剤として、10時間半減期温度が60〜100℃のものを用いることが望ましい。
また、前記重合開始剤は、有機過酸化物であることが望ましい。
また、前記アミノ樹脂は、メラミン樹脂またはユリア樹脂であることが望ましい。
また、乳化剤として、アニオン性水溶性高分子を用いることが望ましい。
また、前記水性媒体のpHは、2〜7であることが好ましい。
<乳化工程>
コア形成物質は、少なくともビニル系単量体および重合開始剤を含有し、必要に応じて染料、顔料や、第三級アミンであるN,N−ジメチル−p−トルイジン等の重合促進剤等の添加剤を含有するものである。
(コア形成物質を構成するビニル系単量体)
コア形成物質を構成するビニル系単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどの単官能(メタ)アクリレート系単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼンなどの芳香族ビニル系単量体;酢酸ビニルなどのビニルエステル系単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテルなどのグリシジル基含有ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート系単量体;(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられる。
(コア形成物質を構成する重合開始剤)
コア形成物質を構成する重合開始剤としては、加熱によるコア硬化工程を取る場合は、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステルなどの有機過酸化物;ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートなどが挙げられる。
また、活性エネルギー線によるコア硬化工程を取る場合は、重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル等のベンゾインまたはそのエーテル、ベンゾフェノン、p−クロルベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルエチルケタール等のベンジル化合物、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン、1−(4−tert−ブチルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン等のヒドロキシアルキルフェニルケトン系化合物等が挙げられる。
また、加熱によるコア硬化工程の好ましい態様として挙げられる後述の乾燥工程において、ビニル系単量体の重合を効率よく開始させ、コア形成物質を短時間で硬化させる観点から、重合開始剤としては、10時間半減期温度が100℃以下のものを用いることが好ましい。また、乳化工程やシェル形成工程においてビニル系単量体の重合を進行させない観点から、重合開始剤としては、10時間半減期温度が60℃以上のものを用いることが好ましい。
10時間半減期温度が60〜100℃の有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等のパーオキシエステル、1,1−ビス(t−ブチルジオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のパーオキシケタールが挙げられ、これらは本発明において好適に用いられる。
水性媒体は、ほとんど水からなるものであり、必要に応じて乳化剤、pH調整用の酸、アルカリなどが添加されたものである。
(乳化剤)
乳化剤としては、シェルを効率よく安定に形成することができることから、アニオン性水溶性高分子が好ましい。アニオン性水溶性高分子としては、スチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、アクリル酸−スチレンスルホン酸共重合体、アクリル酸−アクリルアミド−アクリロニトリル三元共重合体、アクリル酸−アクリロニトリル−アシッドフォスフォオキシポリエチレングリコールメタクリレート三元共重合体などが挙げられる。
アニオン性水溶性高分子の添加量は、通常、コア形成物質を加える前の水性媒体(100質量%)中、2〜15質量%である。
(水性媒体のpH)
水性媒体のpHは、後述のアミンとアルデヒドとの重縮合反応が酸性条件下で進むことから、2〜7に調整されることが好ましい。
pH調整用の酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、クエン酸、塩酸、硫酸、リン酸などが挙げられる。pH調整用のアルカリとしては、アルカリ金属の水酸化物、アンモニア、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
(乳化させる際の液温)
コア形成物質を水性媒体に乳化させる際の液温は、特に限定はされないが、液温が高いほどコア形成物質の粒径が均一になりやすいことから、30℃以上が好ましい。ただし、あまり温度を上げすぎると、加熱のために消費される熱エネルギーが多くなり、また、ビニル系単量体の重合が進行するおそれがあるので、液温は好ましくは70℃以下、より好ましくは60℃以下である。
(乳化されたコア形成物質の平均粒径)
乳化されたコア形成物質の平均粒径は、所望のコア−シェル型粒子の平均粒径に応じて適宜決定すればよく、特に限定されないが、通常、1〜50μmの範囲である。
(シェル形成工程)
シェルを形成するアミノ樹脂は、メラミン、メチロールメラミン、ユリア、グアナミンのようにアミノ基を持ったアミンと、ホルムアルデヒドなどのアルデヒドとを重縮合して得られる樹脂のことである。アミノ樹脂としては、メラミン樹脂、ユリア樹脂、グアナミン樹脂などが挙げられる。本発明においては、高濃度、高収率でカプセル化が出来、カプセル壁膜が緻密かつ耐薬品性がある点で、メラミン樹脂及びユリア樹脂が好適に用いられる。
(アミノ樹脂のシェルを形成させる方法)
乳化したコア形成物質の周りにアミノ樹脂のシェルを形成させる方法としては、乳化工程で得られた乳化液に、アミノ樹脂を構成する単量体(アミンおよびアルデヒド)、またはアミンとアルデヒドとの初期縮合物を添加する方法が挙げられる。乳化液に添加された単量体または初期縮合物がコア形成物質の周りで重縮合反応することにより、コア形成物質の周りにアミノ樹脂からなるシェルが形成され、コア形成物質が内包されたマイクロカプセルが得られる。
(アミンとアルデヒドの割合)
アミンとアルデヒドの割合は、種類により異なるため一概に決められないが、通常アミン1モルに対してアルデヒド0.5〜5.0モルである。メラミンとホルムアルデヒドの場合は、メラミン1モルに対してホルムアルデヒド1〜5モルである。
単量体または初期縮合物の添加量は、所望のシェルの厚さに応じて適宜設定すればよく、特に限定はされない。
(重縮合反応の液温)
重縮合反応の液温は、通常30〜100℃である。ただし、あまり温度を上げすぎると、加熱のために消費される熱エネルギーが多くなり、また、コア形成物質中のビニル系単量体の重合が進行するおそれがあるので、液温は好ましくは重合開始剤の10時間半減期温度未満である。重縮合反応の時間は、液温により異なるが、例えば、50〜60℃の場合、1時間以上が好ましい。また、重縮合反応中の乳化液のpHを2〜7の範囲で適宜調整することが好ましい。
シェルの形成後、必要に応じて、マイクロカプセルスラリーの濃度の調整、pHの調整等を行ってもよい。
(コア硬化工程)
(加熱によるコア硬化工程)
コア硬化工程は、シェル形成工程後、コア形成物質を活性エネルギー線および/または加熱により硬化させる工程である。加熱による場合は、後述の乾燥工程におけるスプレー乾燥での加熱により、同時にコア硬化を行うことが好ましい。
(活性エネルギー線による硬化工程)
コア硬化を活性エネルギー線で行う場合は、水中で活性エネルギー線を照射する方法、乾燥工程で活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。
活性エネルギー線としては、紫外線が好ましい。
(乾燥工程)
マイクロカプセルスラリーをスプレー乾燥するための装置としては、従来公知のスプレードライアを用いることができる。
マイクロカプセルスラリーのスプレー乾燥は、マイクロカプセルに内包されたコア形成物質が硬化する温度にて行う必要がある。具体的には、コア形成物質中の重合開始剤の10時間半減期温度以上の温度がマイクロカプセルにかかるような条件で行う必要がある。スプレー乾燥においては、マイクロカプセルにかかる最高温度は、スプレードライアの出口温度となるので、スプレードライアの出口温度が重合開始剤の10時間半減期温度以上となるように、スプレードライアの入口温度を調整することが好ましい。
(作用)
以上説明したコア−シェル型粒子の製造方法にあっては、乳化液中のコア形成物質の周りにアミノ樹脂のシェルを形成させ、マイクロカプセルスラリーとした後、活性エネルギー線および/または加熱によりコアを硬化させるコア−シェル型粒子の製造方法のため、少ない工程で、かつ低コストでコアおよびシェルの両方が樹脂であるコア−シェル型粒子を得ることができる。
特に、コア形成物質が硬化する温度にて、マイクロカプセルスラリーをスプレー乾燥した場合、スプレー乾燥時にマイクロカプセルに内包されたコア形成物質を硬化させることができる。これにより、乾燥工程の前に、マイクロカプセルスラリーの温度を上げ、所定時間の加熱を続けてコア形成物質を硬化させる必要がなくなるので、多量の水を加熱するための熱エネルギーが不要となり、コア−シェル型粒子の製造コストをさらに抑えることができる。
また、スプレー乾燥と同時にコア形成物質の硬化を行うことにより、工程を減らすことができ、製造にかかる時間を大幅に短縮できる。
以下、実施例を示す。
[実施例1]
(コア形成物質の調製)
IBXA(共栄社化学製、イソボルニルアクリレート)98gに、過酸化ベンゾイルSP(川口薬品製、ベンゾイルパーオキサイド純度50%品、10時間半減期温度74℃)2gを添加し、40℃で攪拌し、溶解させ、コア形成物質を調製した。
(水性媒体の調製)
水にスチレン−無水マレイン酸共重合体(モンサント社製、Scripset−520)を添加し、溶解させ、5質量%スチレン−無水マレイン酸共重合体水溶液を調製した。さらに、10%水酸化ナトリウム水を用いて、スチレン−無水マレイン酸共重合体水溶液のpHを4.70に調整した。
(メチロールメラミン水溶液の調整)
水溶性メチロールメラミン(昭和高分子社製、メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物ミルベンレジンSM−607)18gと水72gとを混合し、70℃で攪拌して水溶性メチロールメラミンを溶解させ、20質量%メチロールメラミン水溶液を調製した。
(乳化工程)
スチレン−無水マレイン酸共重合体水溶液100gをホモミキサーを用い高速攪拌しながら、これにコア形成物質100gを徐々に添加し、液温60℃にて平均粒径3μmになるまで乳化し、乳化液を得た。
(シェル形成工程)
乳化液にメチロールメラミン水溶液45gを添加し、60℃で2時間攪拌した後、10%塩酸水を用いてpHを約5.1から4.5に下げ、残りのメチロールメラミン水溶液45gを添加し、60℃でさらに2時間攪拌し、メラミン樹脂からなるシェルを形成し、マイクロカプセルスラリーを得た。
(乾燥工程、硬化工程)
入口温度150℃のスプレードライア内に、マイクロカプセルスラリーをアドマイザー回転数30,000rpmで噴霧し、乾燥させた。乾燥中の出口温度は約95℃であった。乾燥された粒子を潰し、顕微鏡で観察したところ、コア形成物質は硬化しており、コア−シェル型粒子が得られていることが確認された。
[実施例2]
ビニル系単量体をIBXAからPDE−100(日本油脂製、ジエチレングリコールジメタクリレート)に、重合開始剤を過酸化ベンゾイルSPからパーヘキサ3M(日本油脂製、1,1−ビス(tert−ブチルオキシ)−3,3、5−トリメチルシクロヘキサン純度90%品、10時間半減期温度90℃)に変更し、スプレードライアの入り口温度180℃、出口温度115℃にした以外は、実施例1と同様にしてコア−シェル型粒子を得た。乾燥された粒子を潰し、顕微鏡で観察したところ、コア形成物質は硬化していた。
本発明のコア−シェル型粒子の製造方法によれば、塗料、光学用途などに用いられるコア−シェル型粒子を容易に、かつ安価に製造することができる。

Claims (7)

  1. ビニル系単量体および重合開始剤を含有するコア形成物質を水性媒体に乳化させる乳化工程と、
    乳化したコア形成物質の周りにアミノ樹脂のシェルを形成させ、マイクロカプセルスラリーを得るシェル形成工程と、
    コア形成物質を活性エネルギー線および/または加熱により硬化させるコア硬化工程と、
    を有し、かつ、
    前記加熱が、コア形成物質が硬化する温度にて、マイクロカプセルスラリーをスプレー乾燥させることであること、
    を特徴とするコア−シェル型粒子の製造方法。
  2. 前記シェル形成工程を、重合開始剤の10時間半減期温度よりも低い温度で行う請求項1記載のコア−シェル型粒子の製造方法。
  3. 前記コア硬化工程が、コア形成物質が硬化する温度にて、マイクロカプセルスラリーをスプレー乾燥させる工程であり、前記重合開始剤として、10時間半減期温度が60〜100℃のものを用いる請求項1または請求項2に記載のコア−シェル型粒子の製造方法。
  4. 前記重合開始剤が、有機過酸化物である請求項1ないし3のいずれか一項に記載のコア−シェル型粒子の製造方法。
  5. 前記アミノ樹脂が、メラミン樹脂またはユリア樹脂である請求項1ないし4のいずれか一項に記載のコア−シェル型粒子の製造方法。
  6. 前記乳化工程について、乳化剤として、アニオン性水溶性高分子を添加する請求項1ないし5のいずれか一項に記載のコア−シェル型粒子の製造方法。
  7. 前記水性媒体のpHが、2〜7である請求項1ないし6のいずれか一項に記載のコア−シェル型粒子の製造方法。
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