JP4021805B2 - シャッタ用シートのガイド片構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工場や倉庫等建物の出入口や間仕切り部分等に設置されるシートシャッタに使用されるシャッタ用シートのガイド片構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建物の出入口や間仕切り部分の開口部等に設置されるシートシャッタは、可撓性を有するシャッタ用シートをシートドラムに巻き取り繰り出し可能に設け、シートの両側に疎間隔に設けたガイド片(ガイドブロック)を左右のガイド部材(ガイドレール)に沿わせて昇降(進退作動)させることによって開閉を行う。そして、シートの両側に設置されるガイド片は硬質で耐磨耗性を有する部材からなる駒状の肉厚なブロック体とし、肉厚の中心部に形成された溝部をシートの側端に挿入した状態でボルトによって締め付け固定される。
【0003】
このシートシャッタのシートは、耐風圧以上の風圧や人や通過体等の接当により前後方向に強く押動されて、許容値を越える負荷を受けた場合に、ガイド片が横方向に押動しガイド部材のシート路を拡開させて抜け出すことにより、押動されたシートの局部又は全体をガイド部材から外して、接当による負荷を逃がす構成になっている。(例えば、参考文献1参照。)
【0004】
【特許文献1】
特開2001−12166号公報(第5頁、第11図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報で示されるようなシートシャッタは、ガイド部材から外れた状態にあるシートを元の繰出待機姿勢に復帰させるとき、最下部のガイド片をガイド部材のシート路内に無理に押し込むための手間と、このガイド片を押し込んだ状態でシートを巻き上げ上昇するとき、外れたままのガイド片が直にガイド部材(支柱)の表面に激しく接当したり、また無理に引き込まれることにより、シート及びガイド部材の損耗や大きな騒音を発生する等の欠点がある。
また可撓性を有しない硬質なブロック体のガイド片はその端部で繰り返し屈曲するシート表面に応力集中を生じ疲労による早期の亀裂や損耗を伴い易いものであると共に、シートの両側に多数のガイド片をボルトによって取付固定する設置作業が煩雑になる等の問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記従来の問題点を解消するための本発明によるシャッタ用シートのガイド片構造は、第1に、可撓性を有するシート2の両側に沿って所定の間隔を有して突設する複数のガイド片10を、シートシャッタ1の左右のガイド部11内に進退方向に沿って案内移動させるシャッタ用シートにおいて、前記ガイド片10を側面視で半円弧状又は三角形状をなす山形突起にすると共に、山形突起の頂部ガイド面51から進退方向に裾野をなすガイド斜面50を形成し、該ガイド斜面50の斜面端に可撓性を有せしめてシート2と接合したことを特徴としている。
【0007】
第2に、ガイド片10に、頂部ガイド面51の中途部から外側方に向けて斜面端に可撓性を有する外側ガイド斜面55を形成したことを特徴としている。
【0008】
第3に、シート2の自由端となる側縁から内側に縁帯部2cを形成してガイド片10を設けたことを特徴としている。
【0009】
第4に、一対のガイド片10をシート2の両表面の同一位置に、溶着又は接着等の接合手段又は一体成形加工手段等によって一体的に突設形成したことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1,図2で示す符号1は、建物の出入口に設置されるシートシャッタである。このシートシャッタ1のフレームは、シャッタ用シートとしてのシート2の左右を支持し上下方向の移動を案内するガイド部材としての支柱(サイドフレーム)3と、左右の支柱3の上部に設置したシートケース4と、該シートケース4の内部にシート2を進退作動する開閉機構としての繰出装置5を収容した構成となっている。
【0011】
この実施形態の繰出装置5は、シート2を巻き取り繰り出しする進退作動方式のシートドラムとしている。またシートドラム5に巻き付けられるシート2は、左右の支柱3によって縦方向の両側辺を移動自在に支持され、シートドラム5の正逆回転によって昇降動作し出入口の開閉を行う。
またシートケース4は、建物の出入口の上部両側に取付固定されるケース枠4aの上部に載置した状態で取付支持される。このケース枠4aは左右の支持枠4bの前後を前カバー4cと後カバー4dで接続し、前カバー4cの後端と後カバー4dの間にシート2を通過させる通過間隙を形成している。
【0012】
以下シートシャッタ1の各部の構成について説明する。先ず図1で示すようにシートケース4は、下部面を開放した角筒状のカバー枠6の両側に端板6a,6aを着脱自在に嵌め込み固定し、両者間に中空円筒状のシートドラム5を軸支している。右方の端板6aは、円柱状の駆動モータ7をシートドラム5内に挿入した状態で取付ネジによって固着している。またモータ軸に設けた取付板8の外周を巻取ドラム5の内面と連結している。
【0013】
左方の端板6aは、シートドラム5の左端部を連結する取付板8aの支軸8bを回転可能に設けている。この構成により駆動モータ7が正逆回転すると、シートドラム5は巻き付けたシート2の繰り出し下降と巻き上げ上昇を行い、出入口の開閉動作をする。
尚、駆動モータ7の回転作動は従来のものと同様に、図示しない操作スイッチによる手動操作指令、並びに通過体を検知する検知部に基づく検知指令等によって制御盤を介して行なわれる。
【0014】
シート2は合成樹脂材製で可撓性等を有する長方形状の幕体からなり、上端(基部側)をシートドラム5の周面に軸芯方向(横方向)に取付固定される。
このシート2はその両側縁に後述する構成によってガイド片10を所定の間隔を有して複数突設し、ガイド片10を支柱3内に形成したレール溝状のガイド部11にスライド自在に挿入している。このシート2はシート本体2aの両側縁に別部材からなる耐摩耗性を有する帯状の縁部シート2bを貼着し、この縁部シート2bにガイド片10を突設している。
【0015】
このガイド片10はガイド部11内を上下方向にスライド移動するとき、シート2の両側の抜け止めと移動をスムースに行なうように案内する。
この際縁部シート2bは該縁部シート2bの外縁より内側に後述する帯代Lを有してガイド片10を設けることにより、縁部シート2bの外縁にガイド片10を設けない自由端となる縁帯部2cを形成している。この構成により縁部シート2bの縁帯部2cはその自由端をガイド部11内で奥側の壁面に近接又は摺接させることができ、シート2の両側と支柱3との隙間を少なくしこの部の機密性を向上させることができる。
【0016】
さらにシート2はその下端に、シート2が最下降した閉じ状態で地面或いは床面等(以下床面と言う)に気密性を有して接地する接地部12を設けている。
この接地部12にはシート2を下方に向けて重力で付勢するウェイト部と、シート2が下降した際に通過体や障害物等(接当物)との接当を検知する接当センサ機構15を備えている。
そして、シート2が下降し接地部12が接当物に接触し、接当センサ機構15が接当物との所定値以上の接触圧を検知したとき、検知信号を図示しないアンテナ(受信機)を介し制御盤に伝え、該制御盤が駆動モータ7に逆転指令を出し、これによりシートドラム5がシート2を巻き取り上昇(退動)させる構成となっている。
【0017】
さらに、このシートシャッタ1は車等の通過体がシート2に衝突した場合に、シート2が前後方向に強く押動されることに伴い、ガイド片10をガイド部11から引き抜き離脱させることにより、シート2及び関連部材の破損を防止することができる構成となっている。
そして、支柱3から外れた状態にあるシート2の復帰作動を行うシート復帰構造を、支柱3とシートケース4との間に設け、シート2を単に上昇作動させるだけで元の繰り出し待機姿勢に自動的に復帰させる構成となっている。
【0018】
以下各部の詳細な構成について説明する。先ず支柱3は図3で示されるように、方形状断面の周壁17の内側面に、シート2を移動させるシート路19を縦方向の溝状に開口し、該シート路19に対向するシート路20をガイド部11に形成している。この際ガイド片10の抜け止めを行なうシート路20の溝巾はシート路19の溝巾より巾狭に形成している。
また周壁17内に一体的に設けられるガイド部11は、ガイド片10の前後方向の揺れを規制するガイド壁21,21と、その端部に内向きに屈曲せしめガイド片10の横方向内側への抜けを規制する抜止ガイド22を一体的に設け、シート路20によって縁部シート2bの前後方向の揺れを規制し、且つガイド路23によってガイド片10の前後方向の大きな揺れを規制している。
【0019】
この際シート路20の巾はガイド片10の巾(厚さ)よりやや巾狭に形成しているので、両側のガイド片10を左右の支柱3のガイド路23内に挿入した状態でシート2を巾(横)方向に張ることができ、抜止ガイド22が巾方向の移動を規制してシート2の弛みを防止する。
またシート2が前後方向に強く押動され許容値を越える負荷を受ける場合には、ガイド片10の引抜き方向(横方向)の押動により、ガイド路23の両側のガイド壁21或いは抜止ガイド22が弾力的に撓みシート路20を拡開させる。これにより、ガイド片10はガイド部11による支持が解除されシート路20から抜け出るので、このシート2部分を支柱3から局部的に外すことができる。
【0020】
さらに、支柱3は開口している上端部において、ガイド部11の前後両側に上向き傾斜の案内面を形成し漏斗状に拡開させているので、シート2が最上昇した位置(図6)の下降待機姿勢(繰出待機姿勢)から下降するとき、シート2とガイド片10を支柱3内へスムーズに導入する。
また支柱3から外れたシート2がシートドラム5によって巻き上げられるとき、該シート2を繰出待機姿勢に修正復帰させるシート復帰構造は、図2,図5で示されるように、シートドラム5の繰出し側に近接させて設けたシートガイド30と、支柱3の上部との間に導入間隙31を形成し、外れたシート2を導入間隙31から導入し左右のシートガイド30内を通過させて元の繰出待機姿勢に修正し復帰させる。
【0021】
図5〜図7で示すように上記シートガイド30は、前後一対の案内部32,33によってシート2を前後方向に挟持した態様で、支柱3のガイド部11内に向けて案内する案内路35を、シートドラム5の繰出し側で下向きの接線方向となるように構成している。
この案内部32,33はシートケース4側に取付固定される平面視で箱型ケース状の案内枠36の内部に支持され、該案内枠36内に案内路35に通じガイド片10を移動させるガイド片通路37を形成している。
また図示例の案内部32,33は正面視でブロック状の山形状をなす頂部にガイドローラ39を設け、その上下にガイド片10をガイド片通路37側に誘導する案内面40をそれぞれ形成している。
【0022】
一方、案内枠36のシート2側の側面にはシート2の最上昇位置を位置決め規制する規制部材(ストッパ受け)41,41を取付固定している。この規制部材41,41は両者の対向面で縁部シート2bを通過させる通過間隙を形成し、また左右のシートガイド30に設けた規制部材41,41の下面で、後述する接地部12の両側に設けた係止片(ストッパ)42をそれぞれ接当させ、シート2の上昇移動を規制し停止させる。
【0023】
次に図1,図5を参照しシート2の接地部構造について説明する。この接地部12は、シート2の下端に中空筒状の袋部2dを形成し、袋部2d内にシート下端の通直性を維持させると共にウェイト部を構成する角筒状の芯材43を収容している。また接地部12内にはシート2の下部及び側部が接当物に接当した場合に、この接当を検知する接当センサ機構15を設置している。そして、これらの外側から別部材からなる可撓性を有する接地カバー44で覆い、袋部2dと接当センサ機構15等の保護と接地した際の床面との気密性の向上を図るようにしている。
【0024】
また芯材43は両端内に前後一対の係止片42,42から突設した取付部45を挿入し取付ネジによって着脱可能に取付固定している。そして、係止片42,42の内側面でシート2の一部即ち縁部シート2bを前後から密着挟持した状態で、複数の取付ネジ46によって共締め固定している。これにより芯材43を係止片42を介しシート2の剛性を利用し袋部2d内に位置決め固定し横方向の移動や回転を防止すると共に、係止片42をシート2に対し安定よく取付支持している。また係止片42が規制部材41に接当したときシート2の最上昇位置の位置決めを行なうと共に、この状態で駆動モータ7を所定時間だけ巻き取り方向に回転させると、シート2の巻き締めを行なうことができ巻き取り径の修正や巻き取り姿勢の修正等も簡単に行うことができる。
【0025】
次に図8〜図10を参照しシート2及びガイド片10について説明する。可撓性を有するシート2の両側縁に沿って所定の間隔を有して突設する複数のガイド片10は、正面視において進退方向(シート2の移動方向)に長い方形状又は楕円形状とし、側面視で半円弧状又は三角形状の山形突起となし、進退方向に山形の裾野をなす下り斜面のガイド斜面50を山形の頂部ガイド面51から略対称形状に形成している。
【0026】
さらに、平断面視において山形の頂部ガイド面51の内側に面取り部52を形成し、シート2と略直交状に起立せしめる内側ガイド面53と、上記頂部ガイド面51の中途部から他側に向けて下向き斜面の外側ガイド斜面55を大きく形成している。この構成によりシート2の表面から突出されるガイド片10は、後述するようなプラスチック材によって、ガイド斜面50と外側ガイド斜面55の斜面は頂部ガイド面51から徐々に肉薄に形成されるので、斜面端に至る程可撓性を有することができる。
【0027】
これにより図9,図10の点線で示すように、シート2がシートドラム5で巻き取り繰り出しされたり、シート外れが修正される場合のように一側に大きく撓むとき、ガイド片10の上記斜面端はこの撓み方向に自身が有する可撓性によって追随し弾力的に撓むことができる。従って、従来のもののように駒型ブロック状のガイド片とシートの接合端で両者の剥離を生じたりすることなく、接合部でシートの屈曲が繰り返されることによる応力集中と疲労による早期の亀裂や損耗が抑制される。
一方、側面視で山形をなす内側ガイド面53及び頂部ガイド面51は剛性を有するので、シート2の両側の抜け止めを防止した移動案内をスムース行うことができる。
【0028】
次に、シート2に可撓性を備えるガイド片10を形成する製造手段について説明する。この実施形態で縁部シート2bはポリウレタンシートとポリエステル帆布の多重積層構造によって製作された幕体を採用している。一方、ガイド片10はポリウレタン材を樹脂成形型によって接合用ピースが複数成形加工される。
次いで、縁部シート2bの前後(上下)で一対のウェルダー金型(図示せず)を準備し、ウェルダー金型に形成した複数のガイド片穴にガイド片10をそれぞれ挿入セットする。次いで、縁部シート2bの両側からウェルダー金型を位置決めして、ガイド片10の底面部56を押接状態にしたのち高周波ウェルダーを作動させる。これにより各ガイド片10は縁部シート2bに溶着され、この後ウェルダー金型の脱型を行いガイド片10を一体的に突出形成した縁部シート2bを得る。
【0029】
このときガイド片10は縁部シート2bの外縁から所定距離の帯代Lを有して内側に溶着するので、該ガイド片10を縁部シート2bの外縁に直接的に溶着した場合に比べ、溶着熱によるシート部材の熱歪みに伴う縁部変形等の発生を縁帯部2cの内部応力によって抑制し低減することができ、進退方向に列設される各ガイド片10の通直性を得ることができた。
また縁帯部2cは一対のウェルダー金型によって押圧挟持した状態で、ガイド片10の溶着をすることができるから、比較的高温域での溶着作業によっても縁部変形の発生を抑制することができ、ガイド片10の設置作業を能率よく高精度に行うことができる等の特徴がある。
【0030】
そして、上記のように高周波ウェルダー溶着されるガイド片10は、中心部から徐々に肉薄となる斜面端を有しているので、高周波ウェルダー溶着の特性によって、特に底面部56の周囲及び肉薄となる斜面端の溶着強度を高めることができる。従って、縁部シート2bを両側のガイド片10で挟持した状態で斜面端側の可撓性を損なうことなく、ガイド片10の周囲とシート2との剥離を防止することができる。尚、高周波ウェルダー溶着の他に、接着剤を用いてガイド片10を縁部シート2bに同様に取付けることができる。
こののちガイド片10が列設された縁部シート2bは、その他端側(内縁)を従来のものと同様なシーム溶着等の接着手段等によって、布材やポリエステル帆布或いは一般的なプラスチックシート等で形成されるシート本体2aの両側に取付けてシート2の製作を完了する。
【0031】
この実施形態ではシート本体2aにガイド片10を設けた縁部シート2bを接合してシート2を形成したが、この例に限定することなくシート本体2aの製造時にガイド片10を同時に製作することもできる。この場合にはシート本体2aをポリウレタンシートとポリエステル帆布の積層構造によって製作したり、又は別なプラスチック材によってシート本体2aそのものを製作し、この際に例えば、芯体となる帆布にプラスチック材をカバーリングをする工程で、該カバーリング加工に用いるエンボスールにガイド片10を形成する凹型を設け、該凹型にプラスチック材を供給しながらガイド片10をシート本体2aに一体的突出形成する。
【0032】
以上のようなシート2の製作において各ガイド片10は、シート2がシートドラム5に幾重にも重なって巻き取られる際に、上側になるガイド片10,10・・の間に下側となるガイド片10,10・・が互いに齟齬する配置間隔を有して設けられる。これにより巻き取られるシート2を介して、上下に対向するガイド片10とガイド片10の重なりが防止され、シート2の巻き取り径を小さくすることができる。
また山形の頂部ガイド面51から裾野をなすガイド斜面50を形成したガイド片10は、巻き取り時に上下のガイド片10の頂部ガイド面51が互いに重なったとしても、頂部ガイド面51の突合によって互いに齟齬方向にずらし巻き締めをしながら巻き取ることができ、シート2の進退作動を適正にすることができる等の利点もある。
【0033】
以上のように構成されたシャッタ用シートを備えたシートシャッタ1は、シートドラム5が繰出待機姿勢から、駆動モータ7の回転によってシート2を繰り出して進動させると、シート2の両側辺がシートガイド30の案内路35,ガイド片通路37を移動し導入間隙31を介し支柱3に挿入される。次いでシート2はガイド片10と共にガイド部11内を移動し、接地部12とウェイト部の重量が付勢されて下降し、接地部12が接地した閉じ状態において停止する。
このときシートシャッタ1は、シート2の両外側に形成した縁帯部2cがガイド部11の内壁に近接又は摺接した状態になっていること、及びシートケース4の下部で図示しない閉鎖部材をシート2側に押接していること、並びに接地部12が床面に接地することによって、シート2の前後方向の通気を遮断し建物等の気密性を向上する。
【0034】
そして、このシートシャッタ1はシート2が接当物と接当し前後方向に強く押動され許容値を越える負荷を受けた場合に、ガイド片10の横方向の押動によってシート路20を拡開させて引き出し、ガイド部11によるシート2の支持を解除するから、押動されたシート2の局部又は全体を支柱3から外し接当による負荷を逃がすことができる。
またガイド片10が引き出される際にガイド部材11内で斜めに傾くと、従来のものでは齧りを生じ引き出し抵抗が大きくなったまま無理に引き出されることにより、ガイド片10やガイド部材11の損傷をきたすことになるが、このガイド片10はガイド斜面50の傾斜及び頂部ガイド面51の中途部から外側方に向けて外側ガイド斜面55を形成しているので、ガイド部材11内での齧りを大きな面取り状に形成した外側ガイド斜面55とその斜面端の可撓性によって逃がすことができるので、ガイド片10の無理な引き出しを防止できる。
【0035】
この後、図2の点線で示すように支柱3から外れた状態にあるシート部分は、前記シート復帰構造によってシート2を単に上昇作動させるだけの簡単な操作によって、導入間隙31から導入し左右のシートガイド30内を通過させて元の繰出待機姿勢に自動的に修正復帰させるので、シートシャッタ1の連続的な使用を行うことができる。
【0036】
このとき、シート2の両側縁に沿って突設した複数のガイド片10は、側面視で半円弧状又は三角形状の山形突起となし、その頂部ガイド面51から進退方向に徐々に低くなる裾野状のガイド斜面50を形成し、シート2と接合する斜面端に可撓性を有しているので、シートドラム5の巻き上げによって導入間隙31を通過したガイド片10は、左右にずれて案内部32,33等に急激に接当した場合でも、先ず肉薄で可撓性を有する斜面端からガイド斜面50,頂部ガイド面51へと接触することができる。これにより接当衝撃が緩衝されると共に接当に伴う騒音の発生も低減され、またガイド片10は案内部32,33の案内面40によってガイド片通路37側に移動修正されて、シート2の両側を適正な巻き取り姿勢にすることができる。
【0037】
また図5の点線で示すように、シート2の一部が支柱3の側方に向けて局部的に外れたような場合には、シートドラム5の巻き上げによって、支柱3の側方からシート路19乃至シート路20内に向け、外れたシート2の縁帯部2cとガイド片10が入り込んで上昇移動し、シートガイド30に至り姿勢修正される。
このとき、外れたシート2の側面は不測に捻られた状態で支柱3の側面に対し急速な巻き上げスピードを以て摺接移動するが、ガイド片10の外側に形成した縁帯部2cが支柱3に専ら摺接するので、ガイド片10と支柱3との直接的な接当を防止することができる。そして、ガイド片10は縁帯部2cで誘導された状態となり、外側ガイド斜面55の可撓性を有し先鋭形状の斜面端側から支柱3内にスムースに導入される。
【0038】
尚、上記実施形態ではシート本体2aにガイド片10を設けた縁部シート2bを接合してシート2を形成したが、この例に限定することなく図11で示すように、シート本体2a又は縁部シート2bに対し取付ボルト等の固定手段によって、ガイド片10を後付け作業によって取付固定することもできる。
即ち、同図のガイド片構造は、前記実施形態のものと同様な形状のガイド片10の底面部56に、シート2の前後表面で対になるガイド片10と同様な係合突起57と係合穴59を設けている。また対になるガイド片10の底面部56は進退方向の両側端部間に湾曲状の取付面を形成している。
【0039】
この構成によるガイド片10は、その係合突起57がシート2の所定位置に穿設された取付孔60に挿入され、他方のガイド片10に形成された係合穴59に圧入嵌合又は接着されることによって、対になるガイド片10によってシート2を前後から押接挟持した状態で取付固定される。
このとき可撓性を有する斜面端は撓むので、対になるガイド片10の底面部56を互いにシート2を挟持した状態で密接に接合することができ、敢えて接着剤を用いることなくシート2と斜面端の剥離を防止することができる。
【0040】
またガイド片10は前記した材質に限定されないものであると共に、同図の点線で示すように側面視で三角形状にしたもの、或いはその頂部を一部削除し平坦な頂部ガイド面51を形成したものにすることができる。
尚、図示例のシートシャッタ1は、シート2を進退作動させる繰出装置5を、シート2を巻き取り収納する筒状のシートドラムにしたが、この方式に限定することなく、例えばシート2を直線的に進退作動させる駆動機構を備えた繰出装置とし、支柱3に相当するガイド部を傾斜姿勢で設置したシートシャッタにすることもできる。
【0041】
【発明の効果】
以上のように構成した本発明に係わるシャッタ用シートのガイド片構造は、次のような効果を奏する。
シートの両側に沿って突設するガイド片を側面視で半円弧状又は三角形状の山形突起となし、その頂部ガイド面から進退方向に徐々に低くなるガイド斜面を形成し、斜面端に可撓性を有してシートに接合したことにより、シートが撓むときガイド片の斜面端も撓み方向に追随し弾力的に撓むことができるので、ガイド片とシートの剥離を防止することができる。
またシートの巻き取り繰り出し及びシート外れの修正をガイド片の撓みによってスムースに行うことができる。
【0042】
ガイド片の頂部ガイド面の中途部から外側方に向けて外側ガイド斜面を形成したことにより、シートが前後方向に押動されてガイド部材から外れるとき、外側ガイド斜面の斜面端はガイド部材内並びにシート路内で撓むことができるので、ガイド片を無理なく引き出すことができる。また外れたシートがシート路からガイド部材内に入るとき、可撓性を有する斜面端を経て外側ガイド斜面から頂部ガイド面へと移行せしめ、ガイド部材内にスムースに導入することができる。
【0043】
シートの側縁から内側に自由端となる縁帯部を形成してガイド片を設けたことにより、ガイド片の設置をシートの歪みを防止し簡単に行うことができる。またガイド部材から外れたシートを退動させるとき、ガイド部材や支柱に対し縁帯部を介してガイド片の直接的な接当を防止することができる。
【0044】
シートの両表面の同一位置に一対のガイド片を、溶着又は接着等の接合手段又は一体成形加工手段等によって一体的に突設形成したことにより、シートに対しボルト等による後付け作業によるガイド片の組み付けを要することなく、シートシャッタを簡単に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるシャッタ用シートを備えたシートシャッタの正断面図である。
【図2】図1の側断面図である。
【図3】図1の支柱及びシートの構成を示す平断面図である。
【図4】図3のシートが支柱から外れた状態を示す平断面図である。
【図5】シートガイド及び支柱とシートの構成を示す斜視図である。
【図6】シートガイドと接地部の構成を示す正断面図である。
【図7】図6の平断面図である。
【図8】シートの要部の構成を示す正面図である。
【図9】図8の側面図である。
【図10】図8の平断面図である。
【図11】ガイド片構造の別実施形態の構成を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 シートシャッタ
2 シート(シャッタ)
3 支柱(ガイド部材)
4 シートケース
5 繰出装置(シートドラム)
10 ガイド片
11 ガイド部
23 ガイド溝
31 導入間隙
30 シートガイド
32,33 案内部
37 ガイド片通路
40 案内面
50 ガイド斜面
51 頂部ガイド面
53 内側ガイド面
Claims (4)
- 可撓性を有するシート(2)の両側に沿って所定の間隔を有して突設する複数のガイド片(10)を、シートシャッタ(1)の左右のガイド部(11)内に進退方向に沿って案内移動させるシャッタ用シートにおいて、前記ガイド片(10)を側面視で半円弧状又は三角形状をなす山形突起にすると共に、山形突起の頂部ガイド面(51)から進退方向に裾野をなすガイド斜面(50)を形成し、該ガイド斜面(50)の斜面端に可撓性を有せしめてシート(2)と接合したことを特徴とするシャッタ用シートのガイド片構造。
- ガイド片(10)に、頂部ガイド面(51)の中途部から外側方に向けて斜面端に可撓性を有する外側ガイド斜面(55)を形成した請求項1のシャッタ用シートのガイド片構造。
- シート(2)の自由端となる側縁から内側に縁帯部2cを形成してガイド片(10)を設けた請求項1又は2のシャッタ用シートのガイド片構造。
- 一対のガイド片(10)をシート(2)の両表面の同一位置に、溶着又は接着等の接合手段又は一体成形加工手段等によって一体的に突設形成した請求項1又は2又は3のシャッタ用シートのガイド片構造。
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