JP4021127B2 - ノズル付き容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はノズル付き容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば液体収納容器として、口頸部を起立する容器体と、上記口頸部外面へノズル付き第1頂壁外周から垂下する第1周壁を嵌合させたキャップと、該キャップ上部に第2頂壁外周から垂下させた第2周壁下部を嵌合させたカバーとからなる容器が広く知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記容器は、例えばベルトライン上において、容器体内に液体を充填した後、キャップを螺合等し、次いでカバーを嵌合させるが、上記液体充填時ないし、口頸部上端面が閉塞されるまでのベルト上での移動時において何等かの理由で口頸部外面へ液体が付着し、そのまま乾燥することがある。
【0004】
そのような乾燥跡があっても何等差支えはないが、消費者からすれば商品に対する信頼を損なうものとなるから、上記のような乾燥跡は好ましくない。
【0005】
本発明は上記キャップ嵌合後に行う商品洗浄の際に、上記のように溢水により口頸部外面に付着した液体を洗い流すことが可能とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の手段として、口頸部2を起立する容器体1と、上記口頸部の外面へ、ノズル付き第1頂壁22外周から垂下する第1周壁23を嵌合させ、該第1周壁の上部を、上向き段部26を介して小径周壁部27としたキャップ21と、上記小径周壁部27外面へ、第2頂壁41外周から垂下する第2周壁42を嵌合させたカバー43と、口頸部 11 内へ嵌合させた中栓 11 とを有するノズル付き容器において、上記小径周壁部 27 に口頸部外面洗浄用の透孔 28 を穿設するとともに、この透孔 28 の第1周壁内面の下端開口位置を、口頸部上端面よりも上方に定めた。
【0008】
第2の手段として、上記第1の手段を有すると共に小径周壁部 27 内面に凹部 28b を設けて該凹部と小径周壁部外面との間を薄肉部 28c となし、該薄肉部に穿設した短小孔 28d を上記透孔 28 とした。
【0009】
第3の手段として、上記第1又は第2の手段を有すると共に、上記中栓11は、口頸部2内面へ、底壁 12 外周から起立する嵌合筒部 13 を嵌合させるとともに、該嵌合筒部上端に付設した外向きフランジ 14 を口頸部上端面へ当接させてなり、かつ透孔 28 よりも内方の第1頂壁 22 外周部から押下げ筒 24 を垂設して、該押下げ筒下端を外向きフランジ 14 上面へ圧接させた。
【0010】
第4の手段として、上記第1、第2、又は第3の手段を有すると共に、第2周壁 42 下端面を上向き段部 26 上面へ当接させると共に、上向き段部上面の内縁部から外周部を介して第1周壁 23 下方へ多数の細溝 30 を穿設し、上向き段部上面内縁の細溝内端と透孔 28 とを連通させた。
【0011】
第5の手段として、上記第1、第2、又は第3の手段を有すると共に第2周壁下端面を上向き段部 26 上面へ当接させると共に、該第2周壁の下端面に内外両面および下面開口の適当数の溝を穿設して、該溝の内面開口と透孔8とを、連通させた。
【0012】
第6の手段として、上記第1、第2、第3、第4又は第5の手段を有すると共に上記ノズル 34 を、第1頂壁 22 上へ基端を枢着させて起伏自在とした筒体で形成して、該ノズル起立時にはノズル孔 35 と連通し、又倒伏時にはノズルの基端部下面により密閉させる透孔 37 を第1頂壁 22 に穿設した。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下図面について説明すると、1は口頸部2を起立する容器体で、その口頸部外面にはキャップ螺合用雄ねじ3を付設している。
【0014】
11は上記口頸部へ嵌合させる弾性合成樹脂製の中栓で、底壁12外周から嵌合筒部13を起立し、該筒部上端に外向きフランジ14を付設している。外向きフランジ14の外周面上部には第1係合突条15を付設している。該第1係合突条は間欠させて複数ほぼ等間隔に設けてもよい。又図示例では底壁側部から支持杆16を起立し、該支持杆上端へ、公知のプルリング17を横設しているが、これ等は有しなくてもよい。
【0015】
21はキャップで、第1頂壁22外周から容器体口頸部外面へ嵌合させて第1周壁23を垂設し、又頂壁外周部下面からは既述外向きフランジ14押下げ用の押下げ筒24を垂下する。
【0016】
上記第1周壁23の上部は、上向き段部26を介して小径周壁部27に形成し、該小径周壁部下端には複数の水洗用透孔28を、該透孔の周壁内面開孔28a 位置を口頸部2の上端面とほぼ同一ないしその口頸部上端面よりも上方に位置させて穿設している。その透孔28は図示にあっては上向き段部26の下面外周部から上方へ凹部28b を穿設し、該凹部上部内面と小径周壁部27の下部外面との間に肉薄部28c を形成し、該肉薄部に穿設した短小孔28d と上記凹部28b とで透孔28を形成している。その短小孔は錐等で穿設可能とする。このようにすると共に上記押下げ筒24を凹部28b の内方に位置させることで透孔28の外面開孔から入った洗浄水を上記凹部によって第1周壁内下方へ導き、第1頂壁22と中栓11との間へ洗浄水が入ることを防止することが出来る。尚その透孔28は小径周壁部近傍に穿設してもよい。
【0017】
小径周壁部27下方の第1周壁部分の上部内面には図3が示すように第2係合突条29を周設している。該突条は既述第1係合突条15の下面へ係合させて中栓11を予めキャップ内へ假止めするための係合部をなすものであり、キャップ21を口頸部へ螺合させることで、中栓11の嵌合筒部13を口頸部内へ強制嵌合させた後に、キャップ21を螺脱すると、第2係合突条29が上記強制嵌合により縮径した第1係合突条15を乗り越えてキャップだけが取り外され、中栓11は嵌合されたまま残るよう設けている。
【0018】
上向き段部26上面の内端から該上向き段部上面を通ってその下方の第1周壁部分下方外面まで、上向き段部上面部分は外方へ下降傾斜させてローレット兼用の細溝30を多数穿設するとよく、このようにすることで洗浄水が上向き段部26およびその下方の第1周壁部分外面へ付着してそのまま残ることを防止することが出来る。又上向き段部上面の細溝部分は、後述のようにカバー43を嵌合させた際、その周壁下端面と上向き段部26との間に、透孔28への注水路を形成することとなる。
【0019】
図示例にあっては第1頂壁22の側部から、図2が示すように上方からみて上下横棒部分を長くしたコ字形状の支持板31を起立し、かつその支持板の奥部内に基端部32を枢着33させてノズル34を倒伏させている。該ノズルはその枢着部を中心として起伏自在であり、起立時にはノズル孔35と連通し、又倒伏時にはノズル基端部の下面により密閉される透孔37を第1頂壁22に穿設している。尚38はノズル起伏用の把手である。
【0020】
尚上記ノズルは、図示例のように起伏自在に設けたものに限るものではなく、頂壁に穿設した透孔周縁からノズルを起立させ、そのノズル上端を別に設けた口栓、ないし、後述の外キャップの天板下面で閉塞するようにしてもよい。又ノズルを設けなくても差支えない。
【0021】
又、頂板41外周から第2周壁42を垂下するカバー43を設けてその第2周壁下部を小径周壁部27外面へ嵌合させており、小径周壁部外面に第3係合突条39を周設し、該係合突条下面へ第2周壁下端内面へ周設した第4係合突条44上面を係合させている。
【0022】
【発明の効果】
本発明は既述構成とするもので、請求項1記載の場合は、小径周壁部27に洗浄用の透孔28を穿設したから、上向き段部26上面とカバーの第2周壁42下端面との間、および透孔28を通って洗浄水をキャップ内に入れて口頸部外面に付着した容器体内収納液体を洗い落すことが出来る。又透孔28を有する小径周壁部27外面へはカバーの第2周壁42を嵌合させるから、透孔28に埃等が付着することなく、清潔に保つことが出来る。
【0023】
請求項2のようにすることで口頸部の上面外周部分に付着する収納液体も洗い落すことが出来る。
【0024】
請求項3のようにすることで透孔28の形成が容易である。
【0025】
請求項4のようにすることで、外向きフランジ14と押下げ筒24とが洗浄水を必要とする部分へだけ導くこととなり、中栓上面等を濡らすことがない。
【0026】
請求項5のようにすることで、透孔28内へ洗浄水を注入させることが容易となる。
【0027】
請求項6の場合も請求項5と同様の効果が得られる。
【0028】
請求項7のようにすることで、使い勝手のよい容器とすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明容器要部の縦断面図である。
【図2】 カバーを外した状態で示す、キャップの平面図である。
【図3】 図1要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
11…中栓 13…嵌合筒部
14…外向きフランジ 15…第1係合突条
21…キャップ 23…第1周壁
27…小径周壁部 28…透孔
29…第2係合突条 43…カバー

Claims (6)

  1. 口頸部2を起立する容器体1と、上記口頸部の外面へ、ノズル付き第1頂壁22外周から垂下する第1周壁23を嵌合させ、該第1周壁の上部を、上向き段部26を介して小径周壁部27としたキャップ21と、上記小径周壁部27外面へ、第2頂壁41外周から垂下する第2周壁42を嵌合させたカバー43と、口頸部 11 内へ嵌合させた中栓 11 とを有するノズル付き容器において、
    上記小径周壁部 27 に口頸部外面洗浄用の透孔 28 を穿設するとともに、この透孔 28 の第1周壁内面の下端開口位置を、口頸部上端面よりも上方に定めたことを特徴とするノズル付き容器。
  2. 小径周壁部27内面に凹部28b を設けて該凹部と小径周壁部外面との間を薄肉部28c となし、該薄肉部に穿設した短小孔28d を上記透孔28としたことを特徴とする請求項記載のノズル付き容器。
  3. 上記中栓11は、口頸部2内面へ、底壁12外周から起立する嵌合筒部13を嵌合させるとともに、該嵌合筒部上端に付設した外向きフランジ14を口頸部上端面へ当接させてなり、かつ透孔28よりも内方の第1頂壁22外周部から押下げ筒24を垂設して、該押下げ筒下端を外向きフランジ14上面へ圧接させたことを特徴とする請求項1又は2記載のノズル付き容器。
  4. 第2周壁42下端面を上向き段部26上面へ当接させると共に、上向き段部上面の内縁部から外周部を介して第1周壁23下方へ多数の細溝30を穿設し、上向き段部上面内縁の細溝内端と透孔28とを連通させたことを特徴とする、請求項1、2又は3記載のノズル付き容器。
  5. 第2周壁下端面を上向き段部26上面へ当接させると共に、該第2周壁の下端面に内外両面および下面開口の適当数の溝を穿設して、該溝の内面開口と透孔8とを、連通させたことを特徴とする請求項1、2、又は3記載のノズル付き容器。
  6. 上記ノズル34を、第1頂壁22上へ基端を枢着させて起伏自在とした筒体で形成して、該ノズル起立時にはノズル孔35と連通し、又倒伏時にはノズルの基端部下面により密閉させる透孔37を第1頂壁22に穿設したことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のノズル付き容器。
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