JP4020880B2 - 靴 - Google Patents

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Description

本発明は踵部に補強装置を備えた靴に関するものである。
陸上用のスパイクシューズにおいては、硬い樹脂からなる硬質板がアッパーを底面から覆っていると共に、足の踵を左右および底部から覆ってホールド性の向上や足の内側アーチの低下を防止している(特許文献1,2)。
特許第3462807号 特表2003−500141号(要約,FIG4)
しかし、踵の形状や寸法は個人差が大きく、そのため、靴と足との間に隙間が生じ、これが力のロスになる場合がある。
前記特許文献2には、前記踵を覆うヒールカウンタ部の後部を切欠することで、金型を上方に抜き易くすることができる旨の開示がなされている。しかし、ヒールカウンタ部の足沿いを十分に向上させる点については開示されていない。
本発明の目的は、踵部に補強装置を設けた靴において、この種の補強装置の持つ本来の機能を差程低下させることなく、踵にフィットし易い補強装置の構造を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は、足を包むアッパーの踵部に該アッパーと一体となって足に沿う補強装置を設けた靴であって、前記補強装置は、踵の内側の少なくとも側面の一部を覆う内側面部と、踵の底面の少なくとも一部を覆う底面部と、前記底面部から内側面部へ巻き上る内巻上部とが非発泡性の樹脂で一体に成形され、前記補強装置が本質的に足に沿うように前記内巻上部の横断面が足の湾曲に沿って湾曲していると共に、踵の背面において切欠されており、前記補強装置を足の甲にフィットさせる締付部材が設けられ、靴の踵部の外側面の方が前記靴の踵部の内側面よりも剛性が低く足に沿い易いように設定されている。
本発明においては、踵の内側が強化されることで、着地直後の踵部の外反が抑制される。また、踵部の外反に伴って内側アーチの低下が引き起こされるが、踵の内側には内側アーチの後部が存在するので、底部、内巻上部および内側面部により覆うことで、内側アーチの低下が抑制され得る。
一方、踵の外側は剛性が低いので、外側面は踵に容易にフィットし、更に、補強装置が踵の底部および内側面にフィットし易くなる。したがって、種々の形状・寸法の踵に対して、フィットし易くなるので、力のロスが生じにくくなる。
なお、本発明において、締付部材としては、補強装置を足の甲の中央に向って引き上げるベルトの他に、シューレースであってもよい。
本発明の一つの態様においては、前記補強装置は、踵の外側の少なくとも側面の一部を覆う外側面部と、前記底面部から外側面部へ巻き上る外巻上部とを一体に備え、前記補強装置が本質的に足に沿うように前記外巻上部の横断面が足の湾曲に沿って湾曲しており、前記外側面部および外巻上部の曲げ剛性の方が、前記内側面部および内巻上部の曲げ剛性よりも小さく設定されている。
本発明においては、前記内側面部は少なくとも前記踵骨の上端部まで覆うと共に舟状骨を殆ど覆わず、一方、前記外側面部は前記踵骨の後端の下端部から、距骨に向って踵骨の後部および下部の概ね1/2を覆うと共に、前記踵骨の前端部および上端部を覆わない。
踵の内側については、前記内側面部が少なくとも踵骨隆起を覆い、望ましくは舟状骨下端部も覆うのが更に好ましい。ただし、前記内側面部は距骨上部は覆わない。
踵骨隆起と舟状骨下端部は足の内側アーチの後半分に相当する。踵骨隆起を内側面部で側方から覆うことにより、踵部の外反が抑制される。また、内側アーチの頂点に相当する舟状骨下端部を内側面部で側方及び下方から覆うことにより、踵部の外反とそれに伴うアーチの低下が抑制される。距骨上部には、内側に突出する突起(内踝)があり、この突起(内踝)は着地の際に下方に移動する。内側部材が距骨上部を覆わないのは、距骨の内側突起(内踝)との接触を防止するためである。
なお、曲げ剛性の比較的高い樹脂を使用する場合は、望ましくは、前記内側面部が少なくとも踵骨隆起を覆い、舟状骨下端部は覆わなくともよい。舟状骨下端部は覆わなくとも、曲げ剛性の高い樹脂を使用することにより、着地直後の踵部の外反とそれに伴う内側アーチの低下が抑制される。また、曲げ剛性の高い樹脂を使用しても舟状骨下端部を覆わないことで、種々のアーチの形状に沿い易くなる。
踵の外側については、前記外側面部が、少なくとも踵骨の下部の概ね1/2、後部の概ね1/2を踵後端から甲に向って覆うのが、更に好ましい。但し、前記外側面部は、大きくても距骨および立方骨は覆わない。
この外側面部の役割は、内側面部とは異なり、足部の動きを抑制することではなく、内・外側の部材と足とのフィット性を良くすることである。外側面部は内側面部よりも剛性が低いため、締付部材(たとえば、ベルト)の張力により全体が内側に倒れ込むような変形をする。この変形により内側面部も足に引き寄せられ、足と内側面部との密着度が高まる。
本発明の好ましい実施例においては、外側面部が前方の斜め上方に向って延びている。外側面部が甲に向って延びた形状になっているのは、締付部材による張力が外側面部を通じて補強装置の全体の変形に及び易くするためである。
本発明においては、前記靴の踵部の外側面については、前記靴の踵部の内側面よりも曲げ剛性の高い材料が本質的に設けられていないのが好ましい。ここで、「靴の踵部の内側面よりも曲げ剛性の高い材料が本質的に設けられていない」とは、踵部の内側面よりも曲げ剛性の高い材料が踵部の外側面に全く設けられていない場合や踵部の内側面よりも曲げ剛性の低い材料のみが踵部の外側面に設けられている場合を含むほか、踵部の内側面よりも曲げ剛性の高い材料が踵部の外側面に設けられている場合であっても、当該外側面の材料が内側面および底面の材料とは別体に設けられ、あるいは、不連続的に設けられていることで、全体として踵部の外側面部の方が踵部の内側面部よりも剛性が低くなっている場合を含む。
以下、本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1(a)〜(c)は、それぞれ、陸上競技用の靴を示す内側面図、底面図および外側面図、図2は該靴の背面図である。なお、以下の説明では、右足用の靴を例示して説明する。
図1および図2に示すように、この陸上競技用の靴は、足を包むアッパー1と、該アッパー1の外側に設けられた靴底2とを備えている。靴底2は、非発泡体の樹脂を主材料として形成されている。図1(b)に示すように、靴底2の前足部2Fには、該靴底2の底面から突設された金属性のスパイク3や、スパイクを別途取り付けるための金属性のスパイク取付部材4などが設けられている。
第1および第2樹脂10,20:
前記靴底2は、たとえば、熱可塑性樹脂で構成されており、ヤング率の小さい第1樹脂10と、該第1樹脂10よりもヤング率の大きい第2樹脂20とからなる2色の樹脂が一体に形成されてなる。したがって、第2樹脂20は第1樹脂10よりも足の屈曲により生じる曲げに対する剛性が大きく設定されている。
第1樹脂10:
図3(b)に示すように、第1樹脂10は、前足部2Fに設けた前領域11、踵部2Hに設けた後領域12、および前領域11と後領域12とを繋ぐ繋部13を備えている。
図3(a)〜(c)は、それぞれ、靴底2の内側面図、底面図および外側面図である。なお、図3では前記2色の樹脂を互いに区別するため、第2樹脂20に網点を施している。
前領域11はMP関節から爪先の間にわたって設けられている。前記MP関節とは、基節骨B(図3(b)の斜線で示した部分)と中足骨Cとによって構成される関節のことをいう。
図3(c)に示すように、前記繋部13は、足の外側面に沿って略「へ」字状に形成されており、足のアーチの外側を側面から覆っている。前記後領域12は、後述する補強装置の一部を構成しており、踵部2Hの一部に設けられている。前領域11、後領域12および繋部13は、互いに滑らかに接続され、一体に形成されている。
第2樹脂20:
図3(b)に示すように、第2樹脂20は、第1〜第5帯状部21〜25および連結バー30を備えている。第1〜4帯状部21〜24は、踏まず部2Bにおいて互いに一体に接続されており、シャンク26を形成している。第1〜第4帯状部21〜24は、シャンク26を中心に略「X」字状に滑らかに接続されている。このシャンク26は、運動時の足のネジレを抑制する。
連結バー30は、前足部2Fにおいて、第1帯状部21と第2帯状部22とを一体に連結している。第1帯状部21、第2帯状部22および連結バー30は、互いに滑らかに接続され、一体に形成されている。なお、第3〜第5帯状部23〜25は、後述する補強装置の一部を構成している。
第1樹脂10の一部は第2樹脂20よりも下側に設けられている。連結バー30、第1および第2帯状部21,22は、第1樹脂10の前領域11の後部と重なり合っている(オーバーラップしている)。図1(b)に示すように、第1および第2帯状部21,22と連結バー30は、その周縁部が前足部2Fにおいて、第1樹脂10によって下側から覆われており、かつ、非周縁部(第1および第2帯状部21,22、ならびに、連結バー30のうち周縁部以外の部分)が第1樹脂10によって覆われていない。すなわち、底面側から見ると、第1および第2帯状部21,22と連結バー30上の部分において、第1樹脂10によって覆われていない部分が、略「H」字状に存在している。
このように、前足部2Fにおいて、材料特性の違う樹脂を接着する際、第1樹脂10により第2樹脂20の周縁部を覆うことで、接着代(接着面積)をかせぐことができ、第1樹脂と第2樹脂20との界面での割れを防止することができる。つまり、第1樹脂10が第2樹脂20から剥がれ難い。
また、第1樹脂10で、第2樹脂20の周縁部のみを覆うことにより、第2樹脂20の表面全体を覆う場合に比べ、靴底2の軽量化を図ることができる。
第2帯状部22は、第1樹脂10の繋部13の前端部と若干オーバーラップしている。一方、踵部2Hにおいては、第3帯状部23および第5帯状部25の一部と第1樹脂10の後領域12とがオーバーラップしている。
つぎに、靴底2の詳細な構成について説明する。
前足部2F:
第1帯状部21;
図3(b)に示すように、第1帯状部21は、前足部2Fの後端(中足骨Cの足長方向の概ね中央)から第1指f1の第1基節骨B1近位骨頭の部位まで設けられている。第1帯状部21は、第2,3楔状骨D2,D3の部位から、第2中足骨C2および第1中足骨C1の部位を通って、第1基節骨B1の部位に至る領域に帯状に設けられている。
第1帯状部21は、第1指f1の第1基節骨B1遠位骨頭の近傍まで延びて配置されていると共に、第1末節骨A1まで延びていない。したがって、剛性の高い第2樹脂20からなる第1帯状部21が、指節間関節(末節骨Aと基節骨Bとの間の関節)を越えて第1末節骨A1まで延びていないから、第1末節骨A1と第1基節骨B1との間を曲げることが比較的容易となる。そのため、第1指f1において、第1末節骨A1と第1基節骨B1との間の指節(趾節)間関節における屈曲の自由度を高めて、自然な走り易さを確保することができる。
第2帯状部22;
第2帯状部22は、前足部2Fの後端(中足骨Cの足長方向の概ね中央)から第5指f5の第5基節骨B5遠位骨頭の部位まで設けられている。第2帯状部22は、第4中足骨C4の部位から、第5中足骨C5の部位を通って、第5基節骨B5の部位に至る領域に帯状に設けられている。
第2帯状部22は、前記第1帯状部21と異なり、指節間関節を越えて第5末節骨A5遠位骨頭まで延びて配置されている。したがって、第5指f5については、剛性の高い第2樹脂20からなる第2帯状部22が、第5末節骨A5と第5基節骨B5との間の屈曲を抑制することにより、不要な足の屈曲を抑制することができる。
なお、第2帯状部22は、少なくとも第5末節骨A5近位骨頭以上まで延びて配置されていれば、当該効果を得ることができる。
第1および第2帯状部21,22;
第1および第2帯状部21,22は、それぞれ、MP関節から基節骨B1,B5遠位骨頭に至る領域において、足の屈曲により生じる曲げに対する剛性が、当該遠位骨頭に近づくに従い、概ね徐々に小さくなるように形成されている。すなわち、前足部2Fの爪先に近づくに従い、屈曲し易くなっていることで、爪先に近づく程、屈曲の自由度が大きくなるように設定されている。
すなわち、図3(a)〜(c)に示すように、MP関節から基節骨B1,B5遠位骨頭に近づくに従い、第1および第2帯状部21,22の幅および厚さが小さくなるように設定されている。たとえば、図3(b)に示すように、第1および第2帯状部21,22は、MP関節から基節骨B1,B5遠位骨頭に近づくに従い幅が狭くなっていると共に、図3(a),(c)に示すように、厚さが徐々に小さくなるように設定されている。
したがって、前足部2Fに行くに従い、第1および第2帯状部21,22の剛性が徐々に小さくなる。
図3(a)〜(c)に示すように、第1樹脂10の前領域11には、底面側に突出した突出部10a,10bが形成されている。突出部10a,10bは、第1帯状部21および第2帯状部22の前端部を覆うと共に、当該前端部に滑らかに連なるように形成されている。図1(b)に示すように、突出部10a,10bは前方に行くに従い、徐々に幅が狭くなり、かつ、図1(a),(b)に示すように、厚さが徐々に小さくなっている。
したがって、前足部2Fに行くに従い第1および第2帯状部21,22の剛性が徐々に小さくなると共に、突出部10a,10bにより、当該部分の第1樹脂10と第2樹脂20とが滑らかに繋がり、剛性が徐々に小さくなる。
このように、前足部2Fの爪先に近づくに従い、屈曲し易くなっていることで、爪先に近づく程屈曲の自由度が大きくなる。
連結バー30;
図3(b)に示すように、前記連結バー30は、第2指f2、第3指f3および第4指f4の中足骨C2,C3,C4の遠位骨頭に沿って配置されている。
したがって、ヤング率の大きい第2樹脂20で形成された連結バー30が、MP関節よりも後方に設けられているので、該MP関節よりも後方における足の屈曲を抑制することができる。また、第2〜第4指f2〜f4のMP関節の前方には、第2樹脂20は配置されておらず、かつ、本質的に第2樹脂20以上の剛性を有する樹脂は配置されていないので、第2〜第4指f2〜f4のMP関節およびその前方における曲げを許容することができるから、前足がMP関節において屈曲するのを抑制しつつ、前足の屈曲がMP関節および爪先部の両方の広いエリアで生じるようにすることが可能である。
また、連結バー30により、第1および第2帯状部21,22のネジレを抑制することができる。
一方、連結バー30と、第1および第2帯状部21,22とは、それぞれ、第1指f1および第5指f5のMP関節を概ね中心として連なって形成されている。すなわち、第1および第2帯状部21,22と連結バー30との交差位置は、それぞれ、概ね、第1指f1および第5指f5のMP関節の部位である。
したがって、第1指f1と第5指f5については、MP関節部分の剛性が最も大きいので、第1指f1および第5指f5についてはMP関節の屈曲を抑制し、一方、第2〜第4指f2〜f4についてはMP関節における屈曲が比較的容易となる。これにより、蹴り出し方向の内外へのブレを抑制して、前方への推進力を高めることができる。
なお、第1および第2帯状部21,22、ならびに、連結バー30により、足の踏まず部からMP関節に至る領域において、第2樹脂20が略三角形状に形成されており、両帯状部21,22および連結バー30に囲まれる部分に貫通孔が形成されている。
繋部13:
図1(c)に示すように、第1樹脂10の繋部13は、前述したとおり略「へ」字状に形成されており、当該「へ」字状の部分がアッパー1の外側から足の踏まず部の外側面にフィットする形状に形成されている。なお、繋部13と第2樹脂20のシャンク26とは互いに離間して配置されており、その間には貫通孔が形成されている。
踵部2Hの補強装置:
図3(b)に示す第1樹脂10の後領域12および第3〜第5帯状部23〜25は、アッパー1と一体となって足に沿う補強装置を構成している。
第4帯状部24;
第4帯状部24は、踵骨Gの底面から内側面にかけて覆うように設けられている。図3(a)に示すように、第4帯状部24は、踵の内側面の一部を覆う内側面部24sと、踵の底面の一部を覆う底面部24d(図3(b))と、該底面部24dから内側面部24sへ巻き上がる内巻上部24uとが一体に成形されている。
第5帯状部25;
図3(b)に示すように、第5帯状部25は第4帯状部24の後方に設けられており、踵骨Gの底面から側面にかけて設けられている。図3(a)に示すように、第5帯状部25は第4帯状部24と同様に、それぞれ、踵の一部を覆う内側面部25s、底面部25d(図3(b))および内巻上部25uが一体に成形されてなる。
第4帯状部24および第5帯状部25により、内巻上部24u,25uおよび内側面部24s,25sは前後に2条に分けられて配置されている。第4帯状部24と第5帯状部25とは、その内側面部24s,25sの上部において接合されている。
図4は靴底2に荷重が加わった状態の側面図であり、図4(a)は右足部分の内側面側、図4(b)は左足部分の外側面側を示している。
図4(a)に示すように、荷重が加わった状態では、第4および第5帯状部24,25の内側面部24s,25sは、踵骨の上端部(踵骨隆起G1の上端部Gu)まで覆っていると共に、距骨Jを全く覆っていない。更に、第4帯状部24の内側面部24sは舟状骨Eの下端の一部を覆っている。
第3帯状部23;
図3(b)に示すように、第3帯状部23は踵骨Gの底面の内側から立方骨Fの底面にかけて覆うように設けられている。第3帯状部23は、踵の底面の一部を覆う底面部23dを備えている。前記第5帯状部25の底面部25dは、第3帯状部23の底面部23dに接続されている。したがって、第3〜第5帯状部23,24,25によって、貫通孔20hが形成されている。このように、貫通孔20hを形成することにより靴の軽量化を図ることができる。
前述のように、第1〜第4帯状部21〜24は、踏まず部2Bにおいて互いに接続され、一体に成形されている。したがって、補強部材の一部を構成する第3および第4帯状部23,24は、前記第1および第2帯状部21,22と共に、踏まず部2Bの屈曲を抑制するプレート状のシャンク26を形成している。すなわち、踵部2Hの補強装置はシャンク26と一体に形成されている。かかるシャンク26によって、足のネジレを抑制することができる。
図2の背面図に示すように、第5帯状部25における内側面部25sは、踵部2Hの背面において大きく切欠されていると共に、二点鎖線で示すように、その横断面が足の湾曲に沿うように湾曲している。第4帯状部24の横断面においても、第5帯状部25と同様に横断面が足の湾曲に沿うように湾曲している。
保形部材6;
図2に示すように、踵の背面部分には第1樹脂10および第2樹脂20は配置されていない。当該踵の背面部分のアッパー1には、図2の破線で示すように、たとえば、厚紙などで形成された保形部材(芯材)6が介挿され、固定されている。
前記保形部材6の内側面側は、アッパー1を介して第5帯状部25の内側面部25sに固定されている。また、保形部材6の底面側は、アッパー1を介して第5帯状部25の底面部25dおよび後領域12の底面部12dに固定されている。
なお、本実施例においては、保形のために保形部材6を使用したが、必ずしもかかる保形部材を使用せずともよく、使用しない場合はよりフィット性を高めることができる。
第1締付部材51;
アッパー1には、第4および第5帯状部24,25を足の甲FUの中央に向って引き上げて固定するための第1締付部材51が設けられている。第1締付部材51は、第4帯状部24の内側面部24sの前部分に固定された環状部5aと、該環状部5a内に挿通されたベルト状の固定部5bからなる。固定部5bは、足首の前方の足の甲FU部分に対応する位置に、アッパーの外側面部分から延びるように設けられている。固定部5bは、該甲FU部分から前記環状部5aに向って延びている。固定部5bは、環状部5a内に挿通され、折り返し部分を面ファスナを用いて固定することが可能である。
着用時には、固定部5bを環状部5aに通し、足の甲FU部分のアッパー1に向って、固定部5bを引き上げ、面ファスナにより固定する。
したがって、前記第1締付部材51を締め付けて固定することにより、踵の底面、後端面および内側面が補強部材に固定される。踵の内側が第4および第5帯状部24,25により強化されているので、着地直後の踵部2Hの外反(踵骨回内)を抑制することができる。
また、第1締付部材51による締付により、第4帯状部24および第5帯状部25による2条の内側面部24s,25sが、それぞれ別個に変形するようにしてもよい。この場合、足の個人差のバラツキに容易に対応することができ、フィット性が向上する。
第1樹脂10の後領域12;
図1(b),(c)に示すように、第1樹脂10の後領域12は、踵部2Hの外側の側面および底面のそれぞれ一部を覆う帯状の外側面部12sおよび底面部12dと、底面部12dから外側面部12sへ巻き上がる外巻上部12uとが一体に形成されている。後領域12は、第3帯状部23の後部と、第5帯状部25の底面部25dにオーバーラップして設けられている。
図4(b)に示すように、靴に荷重が加わった状態では、後領域12の外側面部12sは、踵骨Gの後端の下端部(踵骨隆起G1の後端の下端部)Gdから距骨Jに向って、踵骨Gの後端および下端の概ね1/2を覆っていると共に、踵骨隆起G1の前端部Gfおよび上端部Guを覆っていない。かかる外側面部12sの配置は、運動時に足の動きを阻害しないようにしつつ、後述する第2締付部材による張力が足の外側面全体の変形に及びやすくするためのものである。
図2の二点鎖線で示すように、第1樹脂10の後領域12の横断面が、足の湾曲に沿うように湾曲して形成されている。図1(c)に示すように、前記外側面部12sは、前方に向って斜め上方に延びている。
第2締付部材52;
アッパー1には、第2締付部材52が設けられている。第2締付部材52は、前述の第1締付部材51と同様に環状部5aおよびベルト状の固定部5bを備えており、環状部5aは外側面部12sの延長線上のアッパー1に設けられている。固定部5bは、足首の前方の足の甲FU部分に対応する位置に、アッパーの内側面部分から延びるように設けられている。固定部5bを環状部5aに通し、足の甲FUに向って引き上げて固定することができる。このとき、前記外側面部12s、環状部5aおよび固定部5bは、概ね同一直線上に位置する。
ここで、踵部2Hの底面および外側面の一部を覆う後領域12は、前述のように、剛性が低く足に沿い易い第1樹脂10で形成されている。したがって、第2締付部材52を締め付けて固定することにより、後領域12を踵部2Hの底面および側面に容易にフィットさせることができる。
一方、前記保形部材6は、第1樹脂10の外側面部12sが足の外側面に沿って変形した場合に、アッパー1が踵部2Hの後部に沿って変形し易いように、小さめに形成されている。すなわち、図2に示すように、保形部材6は、踵部2Hの後端部のみを覆うように形成されている。そのため、保形部材6はアッパーの側面の変形を阻害せず、第2締付部材52を締め付けることにより、外側面部12sが足の外側面に沿って変形し、足の外側面に外側面部12sおよびアッパー1をフィットさせることができる。
したがって、補強装置の一部を構成する第1樹脂10の後領域12が踵の底部および外側面にフィットし易くなると共に、踵のホールド性が向上する。
なお、本実施例においては、保形のために保形部材6を使用したが、必ずしもかかる保形部材を使用せずともよく、使用しない場合はよりフィット性を高めることができる。
なお、前述の実施例では、締付部材51,52として、環状部5aおよび面ファスナを備えた固定部5bを例示して説明したが、補強装置を足の甲FUの中央に向って引き上げることが可能な部材であればよく、たとえば、環状部5aおよび固定部5bを用いる他に、アッパー1に紐を通して締め付けるようにしてもよい。
また、第1樹脂10および第2樹脂20は、非発泡性の樹脂であればよく、熱可塑性や熱硬化性樹脂の他に、たとえば、FRP(fiber reinforced plastic)などの繊維強化性プラスチックなどを用いることができる。
また、第2樹脂20の踵部の内側部分は、必ずしも2条に形成する必要はなく、3以上の複数条に形成することも可能であるし、あるいは、貫通孔20hを形成せずに第2樹脂20の踵部の内側部分を1本の帯状部としてもよい。
また、第1樹脂10の後領域12については、必ずしも実施例に示す全ての部分を設ける必要はなく、例えば、外側面部12sを全く設けないようにしてもよい。更に、第1樹脂10の前領域11と後領域12とは必ずしも繋部13によって連結されている必要はなく、繋部13を設けずに前領域11と後領域12とを分断して形成してもよい。
本発明は、陸上競技や、フットボール、バスケットボール、ランニングなどの各種スポーツ用の靴に利用することができる。
(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の実施例にかかる靴の内側面図、底面図および外側面図である。 同靴の背面図である。 (a)〜(c)は、それぞれ、同靴底の内側面図、底面図および外側面図である。 (a),(b)は、それぞれ、同靴底に荷重が加わった状態を示す内側面図および外側面図である。
符号の説明
1:アッパー
2B:踏まず部
2H:踵部
12s:外側面部
12u:外巻上部
20h:貫通孔
24s,25s:内側面部
24u,25u:内巻上部
26:シャンク
51:第1締付部材
52:第2締付部材
FU:足の甲
E:舟状骨
G:踵骨
J:距骨

Claims (8)

  1. 足を包むアッパーの踵部に該アッパーと一体となって足に沿う補強装置を設けた靴であって、
    前記補強装置は、踵の内側の少なくとも側面の一部を覆う内側面部と、踵の底面の少なくとも一部を覆う底面部と、前記底面部から内側面部へ巻き上る内巻上部とが非発泡性の樹脂で一体に成形され、
    前記補強装置が本質的に足に沿うように前記内巻上部の横断面が足の湾曲に沿って湾曲していると共に、踵の背面において切欠されており、
    前記補強装置を足にフィットさせる締付部材が設けられ、
    靴の踵部の外側面の方が靴の踵部の内側面よりも剛性が低く足に沿い易いように設定され
    前記補強装置は、踵の外側の少なくとも側面の一部を覆う外側面部と、前記底面部から外側面部へ巻き上る外巻上部とを一体に備え、
    前記補強装置が本質的に足に沿うように前記外巻上部の横断面が足の湾曲に沿って湾曲しており、
    前記外側面部および外巻上部の曲げ剛性の方が、前記内側面部および内巻上部の曲げ剛性よりも小さく設定され、
    前記内側面部は少なくとも前記踵骨の上端部まで覆うと共に舟状骨を殆ど覆わず、一方、前記外側面部は前記踵骨の後端の下端部から、距骨に向って踵骨の後部および下部の概ね1/2を覆うと共に、前記踵骨の前端部および上端部を覆わない靴。
  2. 請求項1において、前記締付部材は、前記補強装置を足の甲の中央に向って引き上げることを特徴とする靴。
  3. 足を包むアッパーの踵部に該アッパーと一体となって足に沿う補強装置を設けた靴であって、
    前記補強装置は、踵の内側の少なくとも側面の一部を覆う内側面部と、踵の底面の少なくとも一部を覆う底面部と、前記底面部から内側面部へ巻き上る内巻上部とが非発泡性の樹脂で一体に成形され、
    前記補強装置が本質的に足に沿うように前記内巻上部の横断面が足の湾曲に沿って湾曲していると共に、踵の背面において切欠されており、
    前記補強装置を足にフィットさせる締付部材が設けられ、
    靴の踵部の外側面の方が靴の踵部の内側面よりも剛性が低く足に沿い易いように設定され
    前記締付部材は、前記補強装置を足の甲の中央に向って引き上げ、
    前記内側面部は少なくとも前記踵骨の上端部まで覆うと共に舟状骨を殆ど覆わず、一方、前記外側面部は前記踵骨の後端の下端部から、距骨に向って踵骨の後部および下部の概ね1/2を覆うと共に、前記踵骨の前端部および上端部を覆わない靴。
  4. 請求項1、2もしくは3において、前記靴の踵部の外側面については、前記靴の踵部の内側面よりも曲げ剛性の高い材料が本質的に設けられていない靴。
  5. 請求項1、2、3もしくは4において、前記外側面部を構成する樹脂のヤング率が、前記内側面部を構成する樹脂のヤング率よりも小さな値に設定されている靴。
  6. 請求項において、前記外側面部が前方の斜め上方に向って延びている靴。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項において、前記内巻上部および内側面部は、前後に複数条に分けられて配置され、かつ、1つ以上の貫通孔が設けられている靴。
  8. 請求項1ないしのいずれか1項において、前記補強装置が、足の踏まず部の屈曲を防止する別の補強装置と一体に成形されている靴。
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