JP4020700B2 - 煙突の解体方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、老朽化した煙突を解体するための煙突の解体方法に関し、詳しくは、煙突の内壁に付着したダイオキシンなどの有害物質や粉塵が飛散することが全くなく、煙突を解体することができるようにした煙突の解体方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
老朽化したごみ焼却場の煙突を解体する場合は、煙突内に付着したダイオキシンなどの有害物質や粉塵が周囲に飛散しないようにしなければならない。例えば、煙突内に付着した有害物質や粉塵が周囲に飛散しないように煙突を解体する鉄塔型高層煙突の解体方法及びその解体方法が特開2001−159249号に開示されている。
【0003】
この鉄塔型高層煙突の解体方法は、煙突の下部の壁の一部を貫通し、煙突内に付着したダイオキシンなどの有害物質や粉塵を吸引する吸引装置を、前記煙突の壁を貫通した下部に設置し、吸引装置が煙突内の上端から下方へ向かう空気の流れを生じさせながら、鋏のような2本の腕を備えた破砕装置が煙突の上端を挟むようにして、破砕しながら下方へ進行することを特徴としている。また、破砕装置が煙突を破砕している部分には、粉塵が周囲に飛散しないようにするための泡が供給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開2001−159249号に開示された鉄塔型高層煙突の解体方法は、煙突の下部に設置された吸引装置が煙突内に付着したダイオキシンなどの有害物質や粉塵を吸引する。しかし、破砕装置は、2本の腕が煙突の上端を挟むことによって、破砕するものであるため、その破砕によって煙突の外側でも粉塵が発生し、その粉塵は、特に煙突の上端側で吸引装置に吸引されにくく、周囲に飛散してしまう。粉塵が周囲に飛散しないように泡が供給されても、完全に飛散しないようにすることは困難であり、また、その作業も面倒である。
【0005】
そこで本発明は、煙突の内壁に付着したダイオキシンなどの有害物質や粉塵が飛散することが全くなく、煙突を解体することができるようにした煙突の解体方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の煙突の解体方法は、煙突の長さに対応したチューブを収縮した状態で煙突の内部に挿入する工程と、煙突の内壁との間に空間ができるように前記チューブを膨張させる工程と、煙突の内壁と膨張したチューブとの間の空間に発泡剤を充填する工程と、前記発泡剤で内壁が被覆された状態の煙突を順次、輪切り状に切断し、その切断された煙突を切断されるごとに順次、撤去する工程と、を含んでいることを特徴としている。
【0007】
この煙突の解体方法によれば、煙突の内壁に付着したダイオキシンなどの有害物質や粉塵は、発泡剤と煙突の内壁とに挟まれた状態とされるため、煙突が輪切り状に切断されるときに、その有害物質や粉塵が飛散しないようにすることができる。
【0008】
前記煙突の解体方法において、離型剤を表面に塗布したチューブを煙突の内部に挿入し、前記煙突の内壁と膨張したチューブとの間に発泡剤を充填する工程の後、チューブを収縮させ、その収縮したチューブを煙突内から除去する工程を含んでいることが好ましい。
【0009】
チューブの表面に離型剤が塗布されることにより、チューブは発泡剤から剥離して収縮することができ、そのチューブは煙突内から取り出され、再利用することができる。
【0010】
前記煙突の解体方法において、前記チューブを煙突とほぼ同心に配置するための位置規制手段を備えたチューブが使用されることが好ましい。
【0011】
チューブに位置規制手段が備えられることにより、チューブは煙突とほぼ同心に配置され、チューブと煙突の内壁との間隔がほぼ一定となり、充填される発泡剤の厚さをほぼ均一にすることができる。なお、チューブが煙突とほぼ同心に配置される場合として、完全に同心に配置される場合も含まれる。
【0012】
前記煙突の解体方法において、前記煙突を切断する際は、煙突の上端をキャップによって塞ぎ、煙突の撤去する際は、その撤去される煙突の下端をキャップによって塞ぐことが好ましい。
【0013】
煙突の上端がキャップによって塞がれることにより、煙突を切断するときに発生する粉塵が煙突の上端から飛散することがなく、煙突の下端がキャップによって塞がれることにより、煙突が撤去されるときに煙突内の有害物質や粉塵が煙突の下端から飛散しないようにすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る煙突の解体方法について図1から図5を参照しながら説明する。本発明の煙突の解体方法は、煙突1の長さに対応したチューブ2を収縮した状態で煙突1の内部に挿入する工程と、煙突1の内壁1aとの間に空間3ができるように前記チューブ2を膨張させる工程と、煙突1の内壁1aと膨張したチューブ2との間の空間3に発泡剤4を充填する工程と、前記発泡剤4で内壁が被覆された状態の煙突1を順次、輪切り状に切断し、その切断された煙突1を切断されるごとに順次、撤去する工程と、を含んでいることを特徴としている。
【0015】
前記チューブ2は、例えば合成樹脂を被覆したポリエステル繊維布を使用することが好ましい。また、チューブ2は、煙突1の底部から上端までの長さを有している。そして、チューブ2の上端には注入口2aが設けられ、この注入口2aと加圧送風機5とがパイプ6によって接続されている。加圧送風機5は、チューブ2内に空気を送るとともに、チューブ2内の空気を抜く機能が備えられている。
【0016】
また、チューブ2の複数の中間部には、チューブ2を煙突1とほぼ同心に配置するための位置規制手段7が備えられている。位置規制手段7は、例えば、突起7aやリング7bによって構成される。
【0017】
突起7aは例えば図2に示すように、チューブ2の少なくとも上部と下部の2ヶ所に少なくとも3個ずつ設けられる。各突起7aは、チューブ2が膨張するときに膨らむことにより形成されるようにしてもよいし、固まりをチューブ2に固定したものであってもよい。いずれにしても、チューブ2が膨張したときに、図3に示すように、各突起7aの先端が煙突1の内壁1aに当接し、チューブ2は煙突1とほぼ同心に配置され、チューブ2と煙突1の内壁1aとの間にできる空間3の幅がほぼ一定となる。
【0018】
一方、リング7bは例えば図4に示すように、チューブ2の少なくとも上部と下部の2ヶ所にそれぞれ一点で接続されている。リング7bの内径は膨張したチューブ2の外形と一致し、リング7bの外形は煙突1の内径と一致している。そして、チューブ2が膨張したときに、図5に示すように、リング7bによってチューブ2が煙突1とほぼ同心に配置され、チューブ2と煙突1の内壁1aとの間にリング7bの幅分の空間3ができる。なお、チューブ2が煙突1とほぼ同心に配置される場合として、完全に同心に配置される場合も含まれる。
【0019】
そして、チューブ2の外表面および位置規制手段7には、チューブ2および位置規制手段7が発泡剤4から剥離できるようにするための離型剤が塗布されている。離型剤としては、例えば中性洗剤またはシリコン系離型剤を使用することができる。
【0020】
そして、発泡剤4は、煙突1の内壁1aと膨張したチューブ2との間の空間3に充填されるもので、例えば、発泡ウレタンや発泡スチロールなどが使用される。
【0021】
発泡ウレタンは、例えば変性ポリオールのような主剤と4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート1%以上の硬化剤の2液を、重量配合比が100:56の割合で混合することにより10〜20倍に高発泡することにより得られる軟質性の成形品である。
【0022】
発泡スチロールは、直径が0.3〜2mm程度の球状でポリエチレン樹脂の原料ビーズを蒸気で加熱することにより、予備発泡された発泡ビーズを製造し、この発泡ビーズを型(本発明ではチューブ2と煙突1の内壁1aとの間の空間3)内に入れて、蒸気で加熱することにより、発泡ビーズの表面を溶融させ、30〜60倍程度に高発泡することにより得られる弾力性のある成形品である。
【0023】
ここで、前記のようなチューブ2や発泡剤4を使用して煙突1を解体する方法について詳しく説明する。
【0024】
まず、図1(a)に示すように、チューブ2が収縮した状態で煙突1の内部に挿入される。次に、図1(b)に示すように、加圧送風機5によって空気をパイプ6から注入口2aを通過してチューブ2内に送り込み、チューブ2を膨張させる。チューブ2は、煙突1の内壁1aとの間に一定の空間3ができるまで膨張する。またチューブ2は、図3または図5に示すように位置規制手段7が煙突1の内壁1aに当接することにより、煙突1とほぼ同心に配置され、チューブ2と煙突1の内壁1aとの間隔はほぼ一定とされる。
【0025】
次に、チューブ2と煙突1の内壁1aとの間の空間3内に、図1(c)に示すように発泡剤4を充填させる。発泡剤4は、変性ポリオールのような主剤と4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート1%以上の硬化剤の2液を、その空間3内に注入し、混合することにより得られる発泡ウレタンとすることができる。発泡剤4はあるいは、予備発泡された発泡ビーズ(図示せず)を注入し、その発泡ビーズを蒸気で加熱することにより、チューブ2と煙突1の内壁1aとの間の空間3で膨張させ、その空間3内に充填される発泡スチロールとすることができる。いずれにしても、チューブ2内は、加圧送風機5によって空気が充満しているため、膨張した発泡剤4によって収縮することはない。
【0026】
一方、煙突1の内壁1aに付着したダイオキシンなどの有害物質や粉塵は、発泡剤4が空間3内に充填されることにより、押圧される。チューブ2が煙突1とほぼ同心に配置されることにより、発泡剤4は空間3内にほぼ均等に充填され、有害物質や粉塵は、均一に押圧される。膨張した発泡剤4は弾力性があるため、有害物質や粉塵は発泡剤4に食い込んで、発泡剤4と煙突1の内壁1aとの間に挟まれた状態とされる。
【0027】
その後、加圧送風機5によって、チューブ2内の空気を抜き、チューブ2を収縮させる。チューブ2の外表面には、離型剤が塗布されているため、チューブ2は発泡剤4から剥離して収縮することができる。この収縮したチューブ2は、図1(d)に示すように煙突1内から取り出される。煙突1内から取り出されたチューブ2は、再利用される。次に、図1(d)の二点鎖線に示すように、煙突1を例えば、4ヶ所で径方向に切断し、煙突1を5本に輪切りにする。切断された煙突1は、切断されるごとに撤去される。切断された全ての煙突1が撤去されると、煙突1の解体作業が終了する。
【0028】
ここで、煙突1を切断し、その切断された煙突1を撤去する煙突解体装置10について図6から図10を参照しながら説明する。
【0029】
この煙突解体装置10には、煙突1を取り囲む3本の支柱11と、その支柱11と煙突1との間に配置されるドーナツ状の作業ユニット12とが備えられている。3本の支柱11は、ジョイントにより、継ぎ足すことができるようにされている。継ぎ足された支柱11は転倒することがないように、各支柱11同士がステー13によって連結される。1本の支柱11に近接してエレベータ14が配置されている。また、各支柱11には、作業ユニット12の外側の外壁を保持し、作業ユニット12を昇降動させる昇降装置15が取り付けられている。
【0030】
作業ユニット12は、1階12aと2階12bの2層構造となっている。1階12aには、切断機16や操作盤(図示せず)などが備えられている。切断機16には、例えば、煙突1を取り囲むワイヤー16aと、ワイヤー16aを煙突1の周りで摺動させる駆動装置16bとが備えられている。2階12bは、作業員が着替えなどする準備室や、煙突1の端部を塞ぐキャップ17などの備品を収納する収納室、さらに簡易トイレなどが備えられている。作業ユニット12の2階12bの底部には、煙突1の外壁に当接した状態と離隔した状態とに伸縮する支持棒12cが少なくとも3本、配備されている。なお、図面においては、作業ユニット12は六角筒状に描かれているが、円筒状であってもよい。
【0031】
作業ユニット12の内側の下端部および上端部には、煙突1が切断されるときに発生する粉塵が周囲に飛散しないようにするためのチューブ状のシール部材18が装備されている。シール部材18がチューブ状とされることにより、シール部材18が膨張および収縮し、作業ユニット12が六角筒状であっても、作業ユニット12と煙突1の外壁との間に隙間が生じないようにすることができる。
【0032】
さらに、煙突解体装置10には、切断されて分離した煙突1を撤去するためのクレーン19が備えられている。クレーン19の先端には、切断された煙突1を吊り下げる吊下げ手段19aが備えられている。
【0033】
次に、このように構成された煙突解体装置10によって、煙突1を解体する方法について説明する。まず、前記のように膨張したチューブ2と煙突1の内壁1aとの間の空間3に発泡剤4を充填し、発泡剤4と煙突1との間に有害物質や粉塵を閉じ込めた状態で、チューブ2を収縮させ、そのチューブ2を煙突1内から取り出す。
【0034】
そして、煙突解体装置10の支柱11が煙突1の上端まで継ぎ足された状態で、支柱11に保持されている作業ユニット12が昇降装置15によって上昇する。作業ユニット12の屋上が煙突1の上端部付近に位置すると、作業ユニット12は停止する。そして図6に示すように、作業者がエレベータ14によって上昇し、作業ユニット12内に入る。そして作業者は、作業ユニット12の収納室からキャップ17を取り出し、屋上に上り、煙突1の開口している上端部をキャップ17で塞ぐ。
【0035】
その後、作用者が作業ユニット12内に戻り、昇降装置15が作動し、作業ユニット12は、1階12aが煙突1を切断する位置と一致するまで下降する。作業ユニット12が移動するときは、支持棒12cは縮退した状態とされ、そしてシール部材18は収縮した状態とされ、支持棒12cおよびシール部材18は煙突1の外壁に擦られることがなく磨耗しないようにし、その後、作業ユニット12が所定の位置で停止した段階で、支持棒12cが伸長し、シール部剤18が膨張するようにすることができる。ただし、支持棒12cが伸長した状態およびシール部材18が膨張した状態で作業ユニット12が移動するようにすることもできる。
【0036】
いずれにしても、シール部材18が膨張した状態において、作業ユニット12の内側の外壁と作業ユニット12の上部および下部のシール部材18,18と煙突1の外壁とで囲まれた空間20が密閉された状態となる。
【0037】
そして図7に示すように、作業者が作業ユニット12の1階12aにおいて、切断機16のワイヤー16aを煙突1に巻き付け、駆動装置16bが作動することによってワイヤー16aが煙突1の外壁を摺動し、煙突1を切断する。この時、作業ユニット12の底部に配備された支持棒12cが煙突1の外壁に当接しているため、ワイヤー16aは安定した状態に煙突1を切断することができる。
【0038】
煙突1の外壁面が切断し始めると、粉塵が発生する。この粉塵は、作業ユニット12の内側の外壁と作業ユニット12の上部および下部のシール部材18,18と煙突1の外壁とで囲まれた密閉された空間20内に閉じ込められ、周囲に飛散することがない。シール部材18が膨張および収縮するようにされているときは、空間20内に閉じ込められている粉塵は収集し、作業ユニット12内に保管する。
【0039】
ワイヤー16aが煙突1を切断し続けることにより、発泡剤4も切断される。すると、発泡剤4と煙突1の内周面との間に挟まれた状態の有害物質や粉塵が飛散することもあり得る。しかし、煙突1の開口している上端はキャップ17によって塞がれているため、このときに飛散した有害物質や粉塵は、煙突1の上端から飛び出ることなく煙突1の下方へ落下する。
【0040】
煙突1が完全に切断されると、図8に示すように、作業ユニット12は、支持棒12cが縮退した状態または伸長した状態のまま、そしてシール部材18が収縮した状態または膨張した状態のまま下降し、屋上が切断された位置より若干、下で停止する。その後、クレーン19の先端に備えられた吊下げ手段19aがその切断された煙突1をわずかに吊り上げる。
【0041】
そして作業者は、作業ユニット12の収納室からキャップ17を取り出し、作業ユニット12の屋上に上り、切断された煙突1の下端部をキャップ17によって塞ぐ。その後、クレーン19が旋回することにより、切断された煙突1を撤去する。この時、切断された煙突1の下端部にキャップ17が被せられているため、切断された煙突1の内部から有害物質や粉塵が飛散することはない。
【0042】
一方、残った煙突1の開口している上端も、先ほどと同様、キャップ17によって塞がれる。そして、作業ユニット12は、支持棒12cが縮退した状態または伸長した状態のまま、シール部材18が収縮した状態または膨張した状態のまま下降する。その後、前記のように作業者がワイヤー16aを煙突1に巻き付け、煙突1を切断する。
【0043】
このようにして、煙突1は、上端側から順次、切断され、切断されるごとに撤去される。撤去された煙突1は、いずれも両端部がキャップ17によって塞がれているため、撤去後も有害物質や粉塵が飛散することはない。そして、作業ユニット12が一定距離だけ下降すると、図9に示すように、作業ユニット12よりも上側の支柱11が撤去される。作業ユニット12が地面まで下降し、切断された煙突1が撤去されると、図10に示すように、煙突1の解体作業が終了する。
【0044】
本発明は、前記発明の実施の形態に限定することなく、特許請求の範囲に記載した技術的事項の範囲内において種々、変更することができる。例えば、チューブ2は、煙突の底部から上端までの長さを有していなくても、煙突1の上端側にだけ挿入されるようにしても同様に実施することができる。また、チューブ2の外周面には離型剤を塗布することなく、チューブ2を煙突1内に残した状態で、煙突1を切断してもよい。さらに、煙突1は円筒状に限らず、四角筒状や三角筒状でも同様に実施することができる。また、煙突1は、下側から切断するようにしてもよい。そして、切断された煙突1を撤去するには、前記の煙突解体装置10以外の装置を使用してもよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、煙突内にチューブが挿入され、そのチューブが膨張した状態で、チューブと煙突の内部との間の空間に発泡剤が充填され、発泡剤と煙突の内壁との間に煙突内の有害物質や粉塵が閉じ込められた状態とし、煙突を切断することにより、有害物質や粉塵が飛散することが全くなく、煙突を解体することができる。したがって、本発明によって解体された煙突の周囲は、環境が破壊されることがないようにすることができる。さらに、この方法は、極めて作業が簡単であるため、効率的に煙突を解体することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の煙突の解体方法を示す正面断面図であり、(a)は収縮したチューブを煙突内に挿入した工程の正面断面図であり、(b)は煙突内に挿入されたチューブを膨張させた工程の正面断面図であり、(c)は煙突の内壁と膨張したチューブとの間の空間に発泡剤を充填する工程の正面断面図であり、(d)は煙突内からチューブを取り出した工程の正面断面図である。
【図2】位置規制手段を備えたチューブが膨張した状態の正面図である。
【図3】図2に示した位置規制手段を備えたチューブが煙突内に挿入された状態の平面図である。
【図4】図2と異なる位置規制手段を備えたチューブが収縮した状態の正面図である。
【図5】図4に示した位置規制手段を備えたチューブが煙突内に挿入された状態の正面断面図である。
【図6】煙突解体装置の概略斜視図である。
【図7】煙突解体装置の要部拡大断面図である。
【図8】煙突解体装置が切断された煙突を撤去している状態の正面図である。
【図9】煙突の上部が撤去された状態での煙突解体装置の概略斜視図である。
【図10】煙突が完全に撤去された状態の煙突解体装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 煙突
1a 内壁
3 空間
4 発泡材
17 キャップ

Claims (4)

  1. 煙突の長さに対応したチューブを収縮した状態で煙突の内部に挿入する工程と、煙突の内壁との間に空間ができるように前記チューブを膨張させる工程と、煙突の内壁と膨張したチューブとの間の空間に発泡剤を充填する工程と、前記発泡剤で内壁が被覆された状態の煙突を順次、輪切り状に切断し、その切断された煙突を切断されるごとに順次、撤去する工程と、を含んでいることを特徴とする煙突の解体方法。
  2. 離型剤を表面に塗布したチューブを煙突の内部に挿入し、前記煙突の内壁と膨張したチューブとの間に発泡剤を充填する工程の後、チューブを収縮させ、その収縮したチューブを煙突内から除去する工程を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の煙突の解体方法。
  3. 前記チューブを煙突とほぼ同心に配置するための位置規制手段を備えたチューブが使用されることを特徴とする請求項1または2に記載の煙突の解体方法。
  4. 前記煙突を切断する際は、煙突の上端をキャップによって塞ぎ、煙突の撤去する際は、その撤去される煙突の下端をキャップによって塞ぐことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の煙突の解体方法。
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