JP4020070B2 - めっき装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板の表面をめっきさせると共に、その基板に設けられる有底ビア内部にめっきを充填させるめっき装置に関する。
従来より、配線層や絶縁層などが順次形成されるビルドアップ基板は知られている。一般に、このビルドアップ基板は、絶縁層にビアを形成し、そのビア内部に金属めっきを充填することにより、その絶縁層の上下に形成される配線層を電気的に接続している。
図6(a)は、ビア内部にめっきが充填される前のビルドアップ基板の一部を示す図である。
図6(a)に示す基板60には、銅箔を底とする有底ビア61が設けられている。
図6(b)は、図6(a)の基板60を破線Aで切ったときの断面図を示す図である。
図6(b)に示す基板60は、コアの上に配線層である銅箔62が形成され、更に、銅箔62の上にエポキシなどの絶縁層63が形成されている。そして、その絶縁層63には、レーザ加工などにより有底ビア61が形成されている。
また、図6(c)は、図6(b)と同様に、図6(a)の基板60を破線Aで切ったときの断面図であり、化学銅めっき工程及び電解めっき工程が終了した後の状態を示している。
図6(c)に示すように、化学銅めっき工程及び電解銅めっき工程が終了した基板60は、絶縁層63の表面及び有底ビア61内部が銅めっきされ、絶縁層63の上に銅の配線層64が形成されている。また、有底ビア61内部に銅めっきが充填されている。
そして、絶縁層63の表面及び有底ビア61内部に対して銅めっきを行う方法の1つに、密閉式のめっき槽内に配置される基板60の平面に対して平行にめっき液を流し、そのめっき槽内でめっき液内の銅イオンを電気化学反応により、銅を基板60に析出させる方法がある。
図6(d)は、従来における密閉式のめっき槽を上から見た図である。なお、矢印は、めっき液の流れる方向を示している。
図6(d)に示すように、めっき槽内には、陽極である2枚の電極板65が設けられ、その2枚の電極板65の間に陰極である基板60が配置される構成となっている。また、めっき槽内は、基板60の平面に対して平行にめっき液が流れる構成となっている。そして、2枚の電極板65と基板60との間に電流を流すことにより、基板60に対して電解めっきを行う。(例えば、特許文献1または特許文献2参照)
ここで、図6(e)は、流体の動きを模式的に示す図である。
図6(e)は、凹部の深さ方向に対して垂直方向に流体を流すことにより、すなわち、図6(e)の左側から図6(e)の右側に一方向に流体を流すことにより、凹部内部にも流体が一様に攪拌することを示している。(例えば、非特許文献1参照)
従来では、このように、凹部の深さ方向に対して垂直方向に流体を流すことにより、その凹部内部にも流体が一様に攪拌することを利用して、図6(d)に示すように、有底ビア61内部に銅めっきを充填させている。
ところで、上述した従来のめっき方法において、短時間で有底ビア61内部にめっきを充填させようとする場合は、電解銅めっき工程における電流密度を高くして基板60における銅の析出の進行をはやくさせることが考えられる。
しかしながら、電解銅めっき工程における電流密度を高くしてしまうと、有底ビア61内部のめっきに「ボイド(気泡)」や「やけ(むら、または、しみ)」などが発生してしまうおそれがある。
そこで、従来では、電解銅めっき工程における電流密度を高くしても、めっき槽内におけるめっき液の流れを速くさせれば、有底ビア61内部のめっきに「ボイド」や「やけ」を発生させないことが実験的に分かっており、めっき液の流れをできるだけ速くさせて高電流密度で電解めっきを行うことが考えられている。
特開2001−267726号(第3頁、第3図) US4292144 (第1〜6欄 第1図) 画像から学ぶ流体力学、種子田定俊、1988年、朝倉書店
しかしながら、めっき槽内におけるめっき液の流れを速くしてしまうと、今度は、めっき槽内におけるめっき液が乱流となり易く、めっき液を基板60の平面に対して平行に流すということが困難になり、有底ビア61内部のめっきに「ボイド」が発生するおそれがある。また均一な膜質のめっきが得られないおそれがある。
そこで、本発明では、めっき液の流れを速くさせつつ、めっき液を基板の平面に対して平行に且つ一方向に流すことが可能なめっき装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明では、以下のような構成を採用した。
すなわち、本発明のめっき装置は、基板に設けられる有底ビア内部にめっきを充填させるめっき装置であって、2枚の電極板を互いに平行になるように内部に備え、前記2枚の電極板の間に配置される前記基板の平面に対して平行にめっき液が流れると共に、前記電極板と前記基板との間に電流が流れるめっき槽と、前記めっき槽に前記めっき液を押し出す第1のポンプと、前記めっき槽から前記めっき液を吸い込む第2のポンプとを備え、前記第2のポンプにより前記めっき槽から吸い込まれる単位時間当りの前記めっき液の量を前記第1のポンプにより前記めっき槽に押し出される単位時間当りの前記めっき液の量よりも多くさせることを特徴とする。
このように、めっき槽から吸い出される単位時間当りのめっき液の量がめっき槽に押し出される単位時間当りのめっき液の量よりも多くさせることにより、めっき槽におけるめっき液の吸い込み側の側面に当たって跳ね返るめっき液の量を少なくすることができるので、めっき槽内のめっき液を一方向にスムーズに流すことができる。これにより、めっき槽に流れるめっき液の流速を速くさせても、基板の平面に対して平行に且つ一方向にめっき液を流すことができる。
また、めっき槽に流れるめっき液の流速を速くさせても、基板の平面に対して平行に且つ一方向にめっき液を流すことができる。電流密度を高くした場合でも、有底ビア内部のめっきに「ボイド」などを発生させることなく短時間に有底ビア内部にめっきを充填させることができる。
また、上記めっき装置は、前記電極板の平面に対して垂直方向に設けられるスリット板を前記第1のポンプと前記基板との間に備えるように構成してもよい。
これにより、基板の平面に対して平行にめっき液を流すことができると共に、基板付近におけるめっき液の流速を速くさせることができる。
また、上記めっき装置は、前記2枚の電極板と前記基板との間に定電流を流して、前記有底ビア内部にめっきを充填させるように構成してもよい。
また、上記めっき装置は、前記2枚の電極板と前記基板との間にパルス電流を流して、前記有底ビア内部にめっきを充填させるように構成してもよい。
これにより、有底ビアのコーナー部分における金属の析出が進行することを抑えることができるので、有底ビア内部のめっきに「ボイド」などが発生することを抑えることができる。
本発明によれば、めっき槽の吸い込み側の側面に当たって跳ね返るめっき液の量を少なくすることができるので、めっき槽内において一方向にスムーズにめっき液を流すことができる。これにより、めっき槽に流れるめっき液の流速を速くさせても、基板の平面に対して平行に且つ一方向にめっき液を流すことができる。
また、めっき槽に流れるめっき液の流速を速くさせても、基板の平面に対して平行に且つ一方向にめっき液を流すことができる。電流密度を高くした場合でも、有底ビア内部のめっきに「ボイド」などを発生させることなく短時間に有底ビア内部にめっきを充填させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態のめっき装置を示す図である。
図1(a)に示すように、めっき装置10は、基板に電解めっきを行うための密閉式横型のめっき槽11(めっき槽)と、めっき槽11にめっき液(例えば、酸性度が1以下の硫酸の溶液)を押し出すポンプ12(第1のポンプ)と、めっき槽11からめっき液を吸い込むポンプ13(第2のポンプ)と、めっき液をめっき槽11に供給するためにめっき液を一時的に溜めておくためのめっき槽14とを備えて構成される。なお、めっき槽14は、めっき槽11よりも容量が大きい。
上記めっき装置10は、ポンプ12及び13によりめっき液をめっき槽11とめっき槽14との間で循環させている。
また、上記めっき装置10は、めっき槽11内のめっき液の量が常に一定となるように、ポンプ12及び13におけるそれぞれのめっき液を送り出すパワーが調整されている。すなわち、具体的には、めっき装置10では、めっき槽11内のめっき液が減っていくことがないように、且つ、ポンプ13がめっき槽11から吸い込む単位時間当りのめっき液の量が、ポンプ12がめっき槽11に押し出す単位時間当りのめっき液の量よりも多くなるように、ポンプ12が押し出す単位時間当りのめっき液の量とポンプ13が吸い込む単位時間当りのめっき液の量とが調整されている。
また、上記めっき装置10は、不溶解陽極を用いて基板に対してめっきを行うものであって、例えば、不図示の銅溶解槽からめっき槽14に銅ボールが供給されることによりめっき液内の銅イオン濃度が調整される。そして、そのめっき液内の銅イオンが電気分解され、基板表面及び有底ビア内部に銅が析出される。
また、めっき装置10により電解銅めっきが行われる前の基板は、以下に示す工程により形成される。
例えば、まず、銅箔黒化処理されたコアの表面に絶縁層がラミネートされ、次に、その絶縁層にUV−Yag(Ultra Violet ray−Yttrium Aluminum Garnet)レーザなどにより径が30μm程のビア(穴)が設けられる。そして、化学銅めっき工程により絶縁層の表面及びビア内部の表面に銅めっきが1層張られ、電解銅めっきが行われる前の基板が形成される。
そして、めっき装置10により電解銅めっきが行われることにより、絶縁層の表面に更に銅が析出され、コア上の銅箔部分を底とする基板の有底ビア内部にもめっきが充填される。
次に、上記めっき装置10におけるめっき槽11について説明する。
図1(b)は、めっき槽11を示す図である。
図1(b)に示すように、めっき槽11は、正の電極に接続されると共に、めっき槽11の長手方向に対してそれぞれ平行に設けられる2枚の不溶解陽極15(電極板)と、ポンプ12によりめっき液が押し出される押出口に設けられる押出口部材16と、ポンプ13によりめっき液が吸い込まれる吸込口に設けられる吸込口部材17と、不溶解陽極15と押出口部材16との間に、不溶解陽極15の平面に対してそれぞれ垂直方向に設けられる2枚のスリット板18及び19とを備えて構成される。
上記めっき槽11において、基板は、互いに平行に並べられた2枚の不溶解陽極15の間に配置される。
図2は、めっき槽11を上から見た図である。なお、図1(a)〜(b)と同じ構成には、同じ符号を付けている。また、図2は、めっき槽11の上部に備えられる蓋を省略して図示している。
図2に示す2枚の不溶解陽極15の間に配置される基板20は、例えば、縦7cm、横10cmの基板であって、めっき液の流れる方向に対して平行になるように、つまり電極板(2枚の不溶解陽極15)に平行になるように、位置決め部材(図示なし)により固定されている。
また、図2に示す2枚の不溶解陽極15は、それぞれ、例えば、チタンに酸化イリジウムまたは白金が蒸着されたものなどで構成されるメッシュ状の不溶解陽極であって、縦10cm、横10cmとする。
まず、押出口部材16を通ってめっき槽11に流入されためっき液は、2枚のスリット板18及び19にそれぞれ設けられるスリットを通り、2枚の不溶解陽極15及び基板20の間を通る。
そして、2枚の不溶解陽極15及び基板20の間を通っためっき液は、吸出口部材17からめっき槽11の外に流出される。
また、押出口部材16及び吸込口部材17は、めっき槽11において、互いに対向するような位置に設けられている。これにより、めっき槽11内を流れるめっき液を押出口から吸込口まで一方向(図2における右から左へ向かう方向)に流すことができる。すなわち、めっき槽11内に配置される基板20の平面に対して平行にめっき液を流すことができる。
また、上記めっき槽11において、不溶解陽極15は正の電極に接続され、基板20は負の電極に接続されている。そして、めっき液を介して不溶解陽極15から基板20へ電流を流すことにより電解銅めっきを行う。
このように、上記めっき槽11では、めっき液を基板20に対して平行に流しながら、不溶解陽極15と基板20との間に電流を流すことにより、めっき液中の銅イオンが電気化学反応により、基板20の表面に銅を析出させると共に、基板20に設けられる有底ビア内部にも銅を析出させる。
そして、本実施形態のめっき装置10では、上述したように、ポンプ13がめっき槽11から吸い込む単位時間当りのめっき液の量が、ポンプ12がめっき槽11から押し出す単位時間当りのめっき液の量よりも多くなるようにしている。すなわち、めっき装置10では、ポンプ13におけるめっき液を吸い込むパワーが、ポンプ12におけるめっき液を押し出すパワーよりも大きくなるようにしている。
このように、めっき槽11から吸い出される単位時間当りのめっき液の量がめっき槽に押し出される単位時間当りのめっき液の量よりも多くなるようにしていることにより、めっき槽11におけるめっき液の吸い込み側の側面に当たって跳ね返るめっき液の量を少なくすることができるので、めっき槽11内のめっき液を一方向にスムーズに流すことができる。これにより、めっき槽11に流れるめっき液の流速を速くさせても、基板20の平面に対して平行に且つ一方向にめっき液を流すことができる。
また、めっき槽11に流れるめっき液の流速を速くさせても、基板20の平面に対して平行に且つ一方向にめっき液を流すことができる。電流密度を高くした場合、基板20の表面や有底ビア内部を「ボイド」や「やけ」などを発生させることなく短時間に銅めっきさせる高速フィリングを行うことができる。
図3(a)は、めっき槽11内におけるめっき液の流速を測定するための構成を示す図である。なお、図1(a)〜(b)または図2と同じ構成には、同じ符号を付けている。
図3(a)に示すめっき装置10では、めっき液により流速測定器のプロペラなどが破損するため、めっき液の代わりに水を使用して測定している。めっき槽11内における水の流速を測定した値は、めっき槽11内にめっき液を流した場合のめっき液の流速の目安にしている。
また、図3(a)に示すめっき装置10は、毎分10〜135リットルの水をめっき槽11に押し出す性能をもつポンプ12を1台使用し、毎分10〜90リットルの水をめっき槽11から吸い出す性能をもつポンプ13を2台使用するものとする。
このように、図3(a)に示すめっき装置10は、ポンプ12を1台、ポンプ13を2台使用することにより、めっき槽11から吸い込まれる単位時間当りのめっき液の量をめっき槽11に押し出される単位時間当りのめっき液の量よりも多くさせている。なお、図3(a)に示すめっき装置10では、ポンプ12を1台、ポンプ13を2台使用する構成であるが、めっき槽11から吸い出される単位時間当りのめっき液の量が、めっき槽11に押し出される単位時間当りのめっき液の量よりも多くすることができれば、ポンプ12及び13のそれぞれの台数は、例えば、1台ずつ、または、2台ずつでもよく、ポンプ12及び13のそれぞれの台数は特に限定されない。
図3(b)は、ポンプ12及び13のそれぞれのバルブの開閉角と、ポンプ12及び13のそれぞれの水の流量と、めっき槽11内の基板20付近の水の流速との関係を示す表である。なお、ポンプ12及び13におけるそれぞれの水の流量は、ポンプ単体で流量を測定している。すなわち、めっき装置11を組んだ状態ではなく単体で水槽とつなぎ、時間当りの体積測定で流量を測定している。そして、ポンプ12及び13のそれぞれの水の流量の単位は、L/minとなる。また、基板20付近の水の流速は、めっき装置11を組んだ状態で基板20付近を流速計測器で測定したものである。そして、基板20付近の水の流速の単位は、cm/sとなる。
図3(b)に示す表の一番左の列は、実験回数を示しており、図3(b)に示す例では、実験を8回行っている。
また、図3(b)に示す表の左から2番目の列は、ポンプ12のバルブの開閉角を示しており、図3(b)に示す例では、上から実験の回数順に「30°」、「40°」、「45°」、「50°」、「55°」、「60°」、「65°」、「70°」となっている。
また、図3(b)に示す表の左から3番目の列は、ポンプ13のバルブの開閉角を示しており、図3(b)に示す例では、上から実験の回数順に「50°」、「60°」、「70°」、「70°」、「80°」、「80°」、「90°」、「90°」となっている。
また、図3(b)に示す表の左から4番目の列は、ポンプ12が水を押し出す際の水の流量を示しており、図3(b)に示す例では、上から実験の回数順に「20L/min」、「40L/min」、「50L/min」、「68L/min」、「80L/min」、「90L/min」、「98L/min」、「105L/min」となっている。
また、図3(b)に示す表の左から5番目の列は、ポンプ13が水を吸い込む際の水の流量を示しており、図3(b)に示す例では、上から実験の回数順に「98L/min」、「124L/min」、「144L/min」、「144L/min」、「158L/min」、「158L/min」、「162L/min」、「162L/min」となっている。
また、図3(b)に示す表の左から6番目の列は、めっき槽11内の基板20付近の水の流速を示しており、図3(b)に示す例では、上から実験の回数順に「34.2cm/s」、「76.5cm/s」、「107.1cm/s」、「131.1cm/s」、「157.9cm/s」、「176.0cm/s」、「200.0cm/s」、「210.7cm/s」となっている。
図3(c)は、基板20付近に流れる水の流速とポンプ12のバルブの開閉角との関係を示すグラフである。なお、図3(c)に示すグラフの縦軸は、基板20付近に流れる水の流速(cm/s)を示し、グラフの横軸は、ポンプ12のバルブの開閉角(°)を示している。
また、図3(c)に示すグラフ内のBは、図3(b)に示す表の基板20付近の水の流速とポンプ12のバルブの開閉角との関係を示している。また、図3(c)に示すグラフ内のCは、毎分10〜90Lの水を送り出すポンプ12及び13をそれぞれ1台ずつ使用してめっき装置を構成したときの基板20付近の水の流速とポンプ12のバルブの開閉角との関係を示している。
図3(c)のグラフに示すように、本実施形態のめっき装置10は、ポンプ12の流量とポンプ13の流量とに差を生じさせているので、ポンプ12の流量とポンプ13の流量とに差をあまり生じさせていないめっき装置(例えば、図3(c)に示すCに対応するめっき装置)よりも基板20付近の水の流速を速くさせることができる。
なお、ポンプ12の流量とポンプ13の流量との差は、ポンプ12及び13がそれぞれ送り出すことが可能な単位時間当りの水の量やポンプ12及び13のそれぞれのバルブの開閉角などに基づいて決まる。
このように、図3(a)に示すめっき装置10において、ポンプ13における水の流量をポンプ12における水の流量よりも多くすることにより、基板20付近の水の流速を速くさせることができるので、図1(a)に示すめっき装置10のめっき槽11にめっき液を流す場合においても、ポンプ13におけるめっき液の流量をポンプ12におけるめっき液の流量よりも多くすることにより、基板20付近のめっき液の流速を速くさせることができる。
そして、このように、ポンプ13におけるめっき液の流量をポンプ12におけるめっき液の流量よりも多くすることにより、基板20付近のめっき液の流速を高速にすることができるので、基板20における電流密度を上げても、「ボイド」や「やけ」などを発生させることがなく、短時間で基板20の表面をめっきさせると共に、短時間で有底ビア内部を充填させることができる。
次に、不溶解陽極15と基板20との間に流す電流について説明する。
図4(a)は、不溶解陽極15と基板20との間に流す電流波形を示すグラフである。なお、図4(a)に示すグラフの縦軸は、不溶解陽極15と基板20との間に流す電流(I(A))を示し、グラフの横軸は、時間(T(ms))を示している。
図4(a)のグラフに示すように、不溶解陽極15と基板20との間に流す電流は、パルス電流であって、正の値であるF(フォアード)の電流と負の値であるR(リバース)の電流とがある一定周期で交互に不溶解陽極15と基板20との間に流している。
そして、Fの電流が流れている間(t1)は、基板20の表面及び有底ビア内部において銅が析出される。
また、Rの電流が流れている間(t2)は、有底ビアの特にコーナー部分に析出した銅を溶解させる。
なお、不溶解陽極15と基板20との間に流れるパルス電流は、Fの電流を正の値とし、Rの電流をゼロとしてもよく、また、Fの電流を正の値とし、Rの電流をFの電流よりも小さい正の値としてもよい。そして、Fの電流を正の値とし、Rの電流をゼロとする場合は、パルス電流がゼロのとき有底ビア内部に銅イオンが確保され、次にパルス電流が正の値となると銅イオンが濃い状態で有底ビア内部に銅が析出されるので、径や深さが大きい有底ビアなどに対しては有効である。
ここで、図4(b)は、図4(a)に示すパルス電流を用いたパルスめっき法により基板20の表面及び有底ビア内部に銅が析出されていく様子を示す図である。なお、図6(c)と同じ構成には、同じ符号を付けている。
図4(b)の上側の図に示すように、不溶解陽極15と基板20との間に負の値であるRの電流が流れている間は、コーナー部分に析出された銅(図4(b)に示す破線部分)を溶解させる。
そして、上記パルスめっき法により基板20を銅めっきしていくと、図4(b)の下側の図に示すように、コーナー部分の銅の析出を抑えながら、有底ビアの底から選択的に銅を析出させることができる。これにより、有底ビア内部のコーナー部分の銅の析出が進行して、有底ビア内部のめっきに「ボイド」が発生することを防ぐことができる。
なお、不溶解陽極15と基板20との間に流す電流は、定電流であってもよい。
図4(c)は、本実施形態のめっき装置10における基板20における電流密度を示すグラフである。なお、図4(c)に示すグラフの縦軸は、電流密度(Iav(A/dm2))を示し、グラフの横軸は、時間(T(min))を示している。
図4(c)のグラフに示すように、電解銅めっき開始から所定の期間(例えば、10分間程度)(T1)の電流密度は、Iav1(Iva1:1A/dm2)に一定に保たれている。また、次の所定の期間(T2)の電流密度は、Iva1よりも大きな値のIva2(Iva2:2〜10A/dm2)に一定に保たれている。なお、基板20付近のめっき液の流速が200cm/sの場合のIva2の値は、実験を行った結果、例えば、10A/dm2程度とすることが望ましい。
このように、電解銅めっき開始から所定の期間の電流密度を低電流密度とし、それ以降の期間の電流密度を高電流密度とすることにより、有底ビア内部に「ボイド」などを発生させることなく、銅の析出被膜を緻密で伸びのある均一な膜質とすることができる。
次に、スリット板18及び19について説明する。
図5(a)は、スリット板18及び19の具体例を示す図である。
図5(a)には、それぞれスリット(孔)の形が異なるA〜Dの4種類のスリット板を示している。
図5(a)に示すスリット板Aには、複数の小さい円形のスリットがスリット板Aの中央部に設けられている。
また、図5(a)に示すスリット板Bには、3本の細長いスリットがそれぞれスリット板Bの長手方向に対して平行に並んで設けられている。
また、図5(a)に示すスリット板Cには、2本の細長いスリットがそれぞれスリット板Cの長手方向に対して平行に並んで設けられている。
また、図5(a)に示すスリット板Dには、8本の細長いスリットがそれぞれスリット板Dの長手方向に対して垂直方向に並んで設けられている。
図5(b)は、スリット板A〜Dの内、基板20の平面に対して水を平行に流すことを維持させながら、且つ、基板20付近の水の流速を速くさせる2枚のスリット板の組み合わせを決定するために構成されるめっき装置を示す図である。なお、図1(a)と同じ構成には、同じ符号を付けている。
図5(b)に示すめっき装置50は、めっき槽11にめっき液の代わりに水を流すものとし、めっき槽11に水を押し出す際の水の流量が毎分約75リットルのポンプ12を1台と、めっき槽11から水を吸い込む際の水の流量が毎分約80リットルのポンプ13を1台備えているものとする。そして、ポンプ12のバルブの開閉角を70°とし、ポンプ13のバルブの開閉角を90°とする。なお、めっき槽11に設けているスリット板の枚数は、1枚でも3枚以上でもよい。また、スリット板は、めっき槽11に設けられていなくてもよい。また、基板20付近の水の流速を速くさせたり、めっき槽11内の水の流れを平行にさせたりするためには、実験を行った結果、スリット板を2枚使用することが望ましい。また、複数の棒をめっき槽11内に並べることにより、その複数の棒をスリット板と見立てて構成してもよい。
このような構成のめっき装置50において、図5(a)に示すスリット板A〜Dの内、基板20の付近の水の流れが良好な2枚のスリットの組み合わせを決める。
図5(c)は、基板20付近の水の流速と2枚のスリット板の組み合わせとの関係を示すグラフである。なお、図5(c)に示すグラフの縦軸は、基板20付近の水の流速(cm/s)を示し、グラフの横軸は、2枚のスリットの組み合わせを示している。また、図5(c)に示すグラフの横軸に示されるスリットの各組み合わせは、左側のスリット板の記号がスリット18に対応し、右側のスリット板の記号がスリット19に対応している。すなわち、例えば、横軸のスリットの組み合わせが「AB」と示されているものは、スリット板18が図5(a)に示すスリット板Aに対応し、スリット板19が図5(a)に示すスリット板Bに対応している。
図5(c)のグラフに示すように、基板20付近の水の流速が速くなるスリット板の組み合わせは、「AB」、「BA」、及び「BC」などである。
このように、図5(b)に示すめっき装置50において、「AB」、「BA」、及び「BC」などのスリット板の組み合わせにより、基板20付近の水の流速を速くさせることができるので、同様に、図1(a)に示すめっき装置10においても、この「AB」、「BA」、及び「BC」などのスリット板の組み合わせにより、基板20付近のめっき液の流速を速くすることができる。
また、スリット板18及び19をめっき槽11に備えることにより、スリット板18及び19のそれぞれのスリットを通ってめっき液がめっき槽11内に流れるので、めっき液の流れを安定させることができる。これにより、基板20の平面に対して平行にめっき液を流すことができる。
このように、基板20の平面に対して平行にめっき液を流すことができると共に、基板20付近のめっき液の流速を速くさせることができるので、有底ビア内部に「ボイド」や「やけ」などを発生させることがなく、短時間で基板20の表面をめっきさせると共に、短時間で有底ビア内部にめっきを充填させることができる。
本発明の実施形態のめっき装置を示す図である。 めっき槽を上から見た図である。 めっき液の流速を測定するための構成を示す図である。 めっき装置における電極にながす電流について説明する図である。 めっき装置が備えるスリット板の組み合わせを示す図である。 従来におけるめっき槽を示す図である。
符号の説明
10 めっき装置
11 めっき槽
12 ポンプ
13 ポンプ
14 めっき槽
15 不溶解陽極
16 押出口部材
17 吸込口部材
18 スリット板
19 スリット板
20 基板
50 めっき装置
60 基板
61 有底ビア
62 銅箔
63 絶縁層
64 配線層
65 電極板

Claims (4)

  1. 基板に設けられる有底ビア内部にめっきを充填させるめっき装置であって、
    2枚の電極板を互いに平行になるように内部に備え、前記2枚の電極板の間に配置される前記基板の平面に対して平行にめっき液が流れると共に、前記電極板と前記基板との間に電流が流れるめっき槽と、
    前記めっき槽に前記めっき液を押し出す第1のポンプと、
    前記めっき槽から前記めっき液を吸い込む第2のポンプと、
    を備え、
    前記第2のポンプにより前記めっき槽から吸い込まれる単位時間当りの前記めっき液の量を前記第1のポンプにより前記めっき槽に押し出される単位時間当りの前記めっき液の量よりも多くさせることを特徴とするめっき装置。
  2. 請求項1に記載のめっき装置であって、
    前記電極板の平面に対して垂直方向に設けられるスリット板を前記第1のポンプと前記基板との間に備えることを特徴とするめっき装置。
  3. 請求項1または2に記載のめっき装置であって、
    前記2枚の電極板と前記基板との間に定電流を流して、前記有底ビア内部にめっきを充填させることを特徴とするめっき装置。
  4. 請求項1または2に記載のめっき装置であって、
    前記2枚の電極板と前記基板との間にパルス電流を流して、前記有底ビア内部にめっきを充填させることを特徴とするめっき装置。
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