JP4020008B2 - 圧力センサ - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は,感圧素子により圧力を計測する圧力センサに関する。
【0002】
【従来技術】
圧力センサは,シリコン基板上に形成した歪ゲージと,シリコン基板を精密にエッチングして形成した圧力検知用のセンサダイヤフラムとを有する感圧素子を利用したセンサである。
この圧力センサは,圧力が作用して生じたセンサダイヤフラムのひずみ量を,上記歪ゲージにより計測することで,圧力を測定するように構成してある。
そして,例えば,コネクタハウジングと,センサハウジングとを組み合わせてなり,両者の間隙に圧力室を形成してなる圧力センサでは,上記感圧素子を圧力室に収容する場合がある。
【0003】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の圧力センサにあっては,次のような問題がある。
即ち,上記の圧力センサにおいては,上記センサハウジングと上記感圧素子との間に電位差を生じた場合,上記圧力室内に存在する媒体に誘電分極を生じるおそれがある。そして,この媒体に誘電分極を生じると,上記感圧素子に影響を及ぼし,その圧力計測に誤差を発生させるおそれがある。
【0004】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,圧力計測精度の高い圧力センサを提供しようとするものである。
【0005】
【課題の解決手段】
第1の発明は,感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,該コネクタハウジングを挿入するセンサハウジングと,該センサハウジングと上記コネクタハウジングとの間に形成される圧力室とを有し,該圧力室に上記感圧素子を収容してある圧力センサにおいて,
上記センサハウジングは,シールダイヤフラムを有しており,上記圧力室は,上記シールダイヤフラムにより密閉されていると共に,該圧力室の中には,圧力伝達媒体が充填されており,
上記圧力室には,上記感圧素子に対面して,導電性を有する導電層が配設されており,該導電層は,上記圧力センサの電源,センサ出力又はグランドのいずれか1つと電気的に接続されていると共に,上記コネクタハウジング及び上記センサハウジングとは電気的に絶縁されており,
かつ,上記圧力室には,電気的絶縁性を有する1枚のプレートが配設されており,上記導電層は上記プレートの少なくとも一方の表面に配設されていることを特徴とする圧力センサにある(請求項1)。
第2の発明は,感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,該コネクタハウジングを挿入するセンサハウジングと,該センサハウジングと上記コネクタハウジングとの間に形成される圧力室とを有し,該圧力室に上記感圧素子を収容してある圧力センサにおいて,
上記センサハウジングは,シールダイヤフラムを有しており,上記圧力室は,上記シールダイヤフラムにより密閉されていると共に,該圧力室の中には,圧力伝達媒体が充填されており,
上記圧力室には,上記感圧素子に対面して,導電性を有する導電層が配設されており,該導電層は,上記圧力センサの電源,センサ出力又はグランドのいずれか1つと電気的に接続されていると共に,上記コネクタハウジング及び上記センサハウジングとは電気的に絶縁されており,
かつ,上記圧力室には,電気的な絶縁性を有する第1プレート及び第2プレートが対面して配設してあり,上記導電層は,上記第1プレートと上記第2プレートとの間に介在させてあることを特徴とする圧力センサにある(請求項2)。
第3の発明は,感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,該コネクタハウジングを挿入するセンサハウジングと,該センサハウジングと上記コネクタハウジングとの間に形成される圧力室とを有し,該圧力室に上記感圧素子を収容してある圧力センサにおいて,
上記センサハウジングは,シールダイヤフラムを有しており,上記圧力室は,上記シールダイヤフラムにより密閉されていると共に,該圧力室の中には,圧力伝達媒体が充填されており,
上記圧力室には,上記感圧素子に対面して,導電性を有する導電層が配設されており,該導電層は,上記圧力センサの電源,センサ出力又はグランドのいずれか1つと電気的に接続されていると共に,上記コネクタハウジング及び上記センサハウジングとは電気的に絶縁されており,
かつ,上記圧力室には,上記導電層と,該導電層と対面するベース層とを一体的に形成してなる積層板を配置してあり,上記導電層は,導電性を有する導電性樹脂よりなり,上記ベース層は,電気的絶縁性を有する絶縁性樹脂よりなることを特徴とする圧力センサにある(請求項5)。
【0006】
本発明の圧力センサにおいては,上記圧力室には,上記圧力室に露出した上記感圧素子に対面するように導電性を有する導電層を配設してある。さらに,この導電層には,上記感圧素子の電源,センサ出力あるいはグランドのいずれか1つが電気的に接続してあり,かつ,上記コネクタハウジング及びセンサハウジングと電気的に絶縁してある。
なお,上記コネクタハウジングとしては,電気絶縁性の合成樹脂材料を成形してなる場合があり,この場合には,自ずと上記のコネクタハウジングと上記導電層との電気的絶縁を得ることができる。
【0007】
そして,本発明の圧力センサは,上記感圧素子に対面する上記導電層を有しているので,センサハウジングと感圧素子との間に電位差を生じた場合であっても,上記感圧素子に対面して配置される上記導電層の電位を,強制的に,感圧素子の電源あるいはグランドの電位と等電位に設定できる。そのため,上記圧力センサにおいては,導電層と感圧素子との間に大きな電位差を生じることがない。
【0008】
したがって,上記コネクタハウジングと上記センサハウジングとの間に形成される圧力室において,上記導電層と上記感圧素子との間に存在する媒体に誘電分極が生じることがほとんどない。そして,本発明の圧力センサは,上記導電層と感圧素子との間に存在する媒体の誘電分極を抑制することにより,常に精度良く圧力計測を実施することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
第1の発明(請求項1)においては,上記圧力室には,電気的絶縁性を有する1枚のプレートが配設されており,上記導電層は上記プレートの少なくとも一方の表面に配設されている。
この場合には,上記プレートによって上記導電層を保持することができるので,上記圧力室への配設が容易になると共に,上記センサハウジング及びコネクタハウジングとの電気的絶縁を容易に行うことができる。
【0010】
ここで,上記コネクタハウジングとしては,上述したごとく,電気絶縁性の合成樹脂材料を用いることが好ましく,この場合には,上記導電層との電気的絶縁に特別な工夫は必要ない。
一方,センサハウジングとしては,導電性の金属材料を適用することもできる。この場合には,上記導電層と電気的絶縁性が得られるような構造を積極的に採用することが必要である。さらに,上記コネクタハウジングに上記感圧素子の電源,センサ出力あるいはグランドのいずれか1つと通じるターミナルピンを配設した場合には,このターミナルピンと,上記導電性を有するセンサハウジングとの電気的絶縁構造を確保することも重要である。
【0011】
第2の発明(請求項2)においては,上記圧力室には,電気的な絶縁性を有する第1プレート及び第2プレートが対面して配設してあり,上記導電層は,上記第1プレートと上記第2プレートとの間に介在させてある。
この場合には,上記導電層を,上記第1プレートと上記第2プレートとの間に介在させることにより,上記圧力室において上記導電層を精度良く配置することができる。また,第1プレート及び第2プレートは,電気的な絶縁性を有しているため,上記導電層が,上記センサハウジングや上記コネクタハウジング等と電気的に接触することを防止することができる。
【0012】
さらに好ましくは,上記プレートを,上記センサハウジングに挿入される上記コネクタハウジングの挿入方向の位置決めスペーサとして利用し,該スペーサによって上記センサハウジング及びコネクタハウジングからの挿入方向の荷重を受ける構造をとることもできる。この場合には,センサハウジングとコネクタハウジングとをかしめによって接合した場合に生じる軸方向の荷重を,上記スペーサに作用させた状態で組み立てることにより,上記圧力センサの耐圧性を高めることができる。
【0013】
なお,上記プレートとしては,例えば,PPS樹脂,PBT樹脂,PA樹脂等の材料を用いて構成することができる。この中でも特に,材料強度が高いPPS樹脂を用いることが好ましい。
【0014】
また,上記導電層は,上記第1プレートと上記第2プレートとを接合するための導電性接着剤であることが好ましい(請求項3)。
この場合には,上記第1プレートと上記第2プレートとの接合面に配した導電性接着材により,両者を接合することにより両者を確実かつ強固に接合し,かつ,容易に上記導電層を形成することができる。
また,上記導電性接着材としては,例えば,エポキシ系接着剤,シリコーン系接着剤等がある。この中でも,特に,オイル中での物性安定性が高いエポキシ系接着剤を用いることが好ましい。
【0015】
また,上記導電層は,上記第1プレート又は上記第2プレートの少なくともいずれか一方に配設された導電性を有するメッキ膜としても良い(請求項4)。
この場合には,上記第1プレートと上記第2プレートとの間に,メッキ膜を配設することにより簡単かつ確実に上記導電層を配置することができる。メッキ膜によれば,例えば,上記第1プレートと上記第2プレートとを圧着した場合であっても,その膜厚が変化することが少なく,圧力室の容積変化を小さくでき,容積に対する封入オイル量の過少によるセンサ性能のバラツキを小さくすることができる。
また,上記メッキ膜としては,例えばAu,Ag,Sn,Zn,Ni,Cu等がある。この中でも,特に,接触抵抗の安定性に優れたAuを用いることが好ましい。
【0019】
第3の発明(請求項5)においては,上記圧力室には,上記導電層と,該導電層と対面するベース層とを一体的に形成してなる積層板を配置してあり,上記導電層は,導電性を有する導電性樹脂よりなり,上記ベース層は,電気的絶縁性を有する絶縁性樹脂よりなる。
【0020】
この場合には,上記導電性樹脂よりなる上記導電層の電位と,感圧素子の電源あるいはグランドの電位とを等電位に設定することで,導電層と感圧素子との間の電位差を抑制することができる。
そのため,上記感圧素子と上記導電層との間に流入し,上記感圧素子に直接的に圧力を作用する媒体に生じるおそれのある誘電分極を抑制することができる。
【0021】
なお,上記積層板は,上記絶縁性樹脂と,上記導電性樹脂とを同時供給して成形する同時成形や,上記導電層をなす部材を,予め導電性樹脂より成形しておき,この部材をインサートした状態で,絶縁性樹脂を成形するインサート成形等により作製することができる。
ここで,上記導電性樹脂としては,PPS,PBT,PC/ABS(ポリカABS)やPA6(ポリアミド66)/ABS等の樹脂に,ステンレス繊維やカーボンファイバ等を充填してなる複合材料を適用することができる。さらに,ポリアニリン,ポリピロール等の導電性高分子材料を適用することもできる。
【0022】
また,上記積層板の外表面のうち,少なくとも上記センサハウジングの表面と対面する外表面は,上記絶縁性樹脂により形成してあることが好ましい(請求項6)。
この場合には,上記積層板の外表面のうち,上記センサハウジングの表面に当接する表面の電気的な絶縁性を高く確保することができる。
そのため,上記積層板は,上記センサハウジングに対して積極的に当接させた状態で,確実性高く固定することができる。
【0023】
また,上記センサハウジングは,シールダイヤフラムを有しており,上記圧力室は,上記シールダイヤフラムにより密閉されていると共に,該圧力室の中には,圧力伝達媒体が充填されている。
この場合には,該感圧素子と上記シールダイヤフラムとの間に生じた電位差を生じた場合であっても,上記導電層と上記感圧素子との間の電位差を有効に抑制することができる。上記シールダイヤフラムは,上記感圧素子と対面するよう配置される場合が多いため本発明による効果が特に高い。
【0024】
また,上記圧力室には,上記感圧素子とボンディングワイヤによって接続される複数のターミナルピンが上記コネクタハウジングから突出して配設されており,上記導電層は,上記複数のターミナルピンのうちの1つに電気的に接続されており,かつ,該ターミナルピンにおける上記導電層との接続部分は,上記ボンディングワイヤとの接続部分よりも上記コネクタハウジングからの突出量が大きいことが好ましい(請求項7)。
この場合には,上記ターミナルピンと導電層との電気的な接続を容易に行うことができる。
【0025】
【実施例】
(実施例1)
本発明の実施例にかかる圧力センサ1について,図1〜図5を用いて説明する。
本例の圧力センサ1は,図1,図2に示すごとく,感圧素子20を配置した受圧面32を有するコネクタハウジング30と,該コネクタハウジング30を挿入するセンサハウジング40と,該センサハウジング40とコネクタハウジング30との間に形成される圧力室42とを有する圧力センサ1である。そして,該圧力室42には,上記感圧素子20を収容してある。
【0026】
そして,圧力室42には,図1,図2に示すごとく,感圧素子20に対面して,導電性を有する導電層63が配設されている。該導電層63は,上記圧力センサ1のグランドと電気的に接続されている。
以下に,この内容について詳しく説明する。
【0027】
本例の圧力センサ1は,図1に示すごとく,シールダイヤフラム43を有するセンサハウジング40に,ターミナルピン10と感圧素子20とを有するコネクタハウジング30を挿入して組み立てたセンサである。
すなわち,本例の圧力センサ1は,圧力計測対象である流体とは隔離された圧力室42を有するものである。そして,この圧力センサ1では,シールダイヤフラム43に作用する上記流体の圧力を,圧力室42に封入した圧力伝達媒体を介して,感圧素子20により検知できるよう構成されている。
該感圧素子20は,シリコン層を加工して歪ゲージを形成するとともに,シリコン基板を精密にエッチングしてセンサダイヤフラムを形成したものである。
【0028】
コネクタハウジング30は,PPS樹脂により,後述するごとくターミナルピン10をインサートして一体成形されていると共に,センサハウジング40に挿入する挿入部35と,外部機器のコネクタ(図示略)と電気的に接続するためのソケット部300(図1)とを有している。
【0029】
コネクタハウジング30における挿入部35は,上記挿入方向に略平行な軸を中心とした略円柱形状の挿入基部353と,該挿入基部353よりも小径である略円柱形状の挿入先端部351とを有している。そして,該挿入先端部351と上記挿入基部353との間に,上記コネクタテーパ面352が配設されている。
【0030】
さらに,この挿入先端部351は,その外周面に,圧力室42を密閉するためのOリング50及びバックアップリング51を配設できるよう構成されており,挿入先端部351の外周面に,Oリング50及びバックアップリング51を配設するためのリング溝350を設けてある。
なお,本例のリング溝350は,上記挿入方向の壁面がない不完全な溝形状を呈しており,後述するごとくセンサハウジング40の内表面と組み合わされて溝形状が形成されるよう構成してある。
【0031】
ソケット部300は,外部機器と電気的に接続するための電極を配設したコネクタを挿入することができるよう構成されていると共に,該ソケット部300の内部には,それぞれのターミナルピン10における一方の端部を突出させてある。そして,それぞれのターミナルピン10は,ソケット部300に挿入された上記コネクタの各電極と電気的に接触するよう構成されている。
【0032】
コネクタハウジング30の挿入方向の端面である受圧面32には,図1,図2に示すごとく,ターミナルピン10の他方の端部を露出させてあると共に,感圧素子20を配置してある。
上記のターミナルピン10としては,電源用,グランド用及び信号出力用の3本があり,これらのターミナルピン10は,すべてソケット部300から受圧面32へとコネクタハウジング30を貫通するように,インサート成形によってコネクタハウジング30内に一体的に配置されている。
【0033】
受圧面32に露出する各ターミナルピン10とPPS樹脂との境界部は,シリコーン系シール材からなるシール層12によりシールされ,圧力室42の気密性を保持できるように構成されている。
そして,各ターミナルピン10は,図1,図2に示すごとく,感圧素子20とボンディングワイヤ34により相互に電気的に接続されている。
【0034】
グランド用のターミナルピン10は,図1におけるA−A断面を示す図5に示すごとく,上記シール層12から突出した接続部102と,該接続部102から延設されてさらに圧力室42に突出するよう構成された突出ピン部101とを有している。
【0035】
接続部102の圧力室42への突出方向の位置は,他の電源用,信号出力用のターミナルピン10における突出方向の端面と略同一となるよう構成されている。そして,グランド用のターミナルピン10における接続部102に,他のターミナルピン10の端面と同様,ボンディングワイヤ34を接続できるように構成されている。
一方,上記突出ピン部101は,上記導電層63との接続部分であって,ボンディングワイヤ34との接続部分である接続部102よりもコネクタハウジング30からの突出量が大きい。
【0036】
センサハウジング40は,ステンレススチールよりなると共に,図1,図2に示すごとく,上記シールダイヤフラム43のコネクタハウジング30側に,上記挿入部35を挿入する凹部45と,該凹部45に挿入部35を挿入した状態で該挿入部35と係合するカシメ部41とを有している。
【0037】
凹部45は,図1に示すごとく,上記挿入先端部351を挿入する略円柱形状の内周面を形成する第1凹部451と,上記挿入基部353を挿入する略円柱形状の第2凹部453とを有している。そして,該第2凹部453と上記第1凹部451との間に,センサテーパ面452が配設されている。
【0038】
また,図2に示すごとく,シールダイヤフラム43は,その外周部をシールリング431により保持された状態で,凹部45における挿入方向に略直交する底面に配置されている。そして,該シールダイヤフラム43は,センサハウジング40に対して,シールリング431と共にレーザ溶接され,溶接部435をセンサハウジング40に達するように設けることにより,センサハウジング40に強固に固定してある。
【0039】
さらに,センサハウジング40は,図1に示すごとく,シールダイヤフラム43の被計測環境44側に,圧力計測対象としての流体を導入する圧力導入室440と,圧力センサ1の取り付け用のジョイント部材であるアウターハウジング400を取り付けるための取り付け面49とを有している。
ここで,ジョイント部材であるアウターハウジング400は,図1に示すごとく,圧力計測対象としての流体を,センサハウジング40側に導入する圧力導入孔441と,上記配管パイプ等に取り付けるためのネジ部442とを有している。
【0040】
コネクタハウジング30を収納したセンサハウジング40と,コネクタハウジング30との間に形成される圧力室42には,図1〜図4に示すごとく,PPS樹脂よりなる第1プレート61と第2プレート62とを組み合わせたプレート60が配設される。
第1プレート61は,第2プレート62側の表面に,窪み部613を設けてある。また,第2プレート62は,第1プレート61側の表面に,窪み部613と嵌まり合う凸部623を設けてある。
【0041】
さらに,第1プレート61は,図3に示すごとく,上記ターミナルピン10の突出ピン部101を貫通させるためのピン穴612を有している。また,第2プレート62には,図3に示すごとく,第1プレート61を貫通した突出ピン部101の逃げ穴622を設けてある。
【0042】
そして,第1プレート61と第2プレート62とは,図3,図4に示すごとく,窪み部613及び凸部623の表面に塗布された銀フィラーを含有するエポキシ系樹脂よりなる導電性接着剤により接合されている。この導電性接着剤よりなる層は,上記導電層63をなすよう構成されており,プレート60における第1プレート61のピン穴612を貫通する上記突出ピン部101と電気的に接触することができるよう構成されている。
【0043】
また,第1プレート61及び第2プレートは,図3,図4に示すごとく,それぞれオイル導通穴611及びオイル導通穴621を有している。そして,このオイル導通穴611及びオイル導通穴621は,プレート60の両側において,自由に圧力伝達媒体を流通させるためのオイル導通穴601を形成するよう構成されている。
【0044】
プレート60は,図1〜図4に示すごとく,第1プレート61が,感圧素子20と対面するよう構成されている。そして,プレート60における感圧素子20側の表面には,感圧素子20やボンディングワイヤ34との干渉を避けるための凸凹面619を形成してある。
【0045】
上記のごとく構成されたコネクタハウジング30とセンサハウジング40とを組み立てて製造された圧力センサ1は,図1,図2に示すごとく,コネクタハウジング30を収容したセンサハウジング40のカシメ部41を内径方向に変形させ,挿入基部353に係合させることにより固定してある。
【0046】
コネクタハウジング30とセンサハウジング40との間に形成される圧力室42には,図1,図2に示すごとく,プレート60が配置されている。プレート60は,導電性接着材よりなる導電層63を有しており,該導電層63は,感圧素子20と対面している。
【0047】
また,図2に示すごとく,コネクタハウジング30とセンサハウジング40とは,コネクタテーパ面352とセンサテーパ面452とを当接させて位置決めすると共に,この当接部に上記カシメ部41をカシメることにより生ずる荷重を受け止める構造としてある。そのため,上記コネクタハウジング30の先端面(受圧面32)とプレート60との間には所定の隙間が設けられている。
【0048】
また,コネクタハウジング30にインサート成形されたグランド用のターミナルピン10は,図2に示すごとく,その先端の突出ピン部101が,プレート60における第1プレート61を貫通し,第2プレート62の逃げ穴622の途中まで挿入され,両者の間に配置された導電層63と電気的に接触するよう構成されている。そのため,この導電層63の電位を,感圧素子20のグランドと等電位となるよう強制的に設定することができる。
【0049】
ここで,この圧力センサ1は,圧力を計測するに当たっては,図1に示すごとく,センサハウジング40の取り付け面49に接合されたアウターハウジング400を介して,被計測対象である流体を密閉する配管パイプ等に取り付けするように構成してある。
このとき,圧力センサ1側と,該配管パイプ等側との間に大きな電位差を生じた場合であっても,上記のごとく導電層63の電位を,感圧素子20のグランドと等電位となるよう強制的に設定してあるため,感圧素子20に上記電位差による悪影響が作用するおそれが少なく,高い圧力計測精度を維持することができる。
【0050】
すなわち,導電層63は,感圧素子20のグランドと等電位になるよう強制してある。そのため,アウターハウジング400を介在してセンサハウジング40の電位が配管パイプ等と等電位となり,その結果,センサハウジング40と感圧素子20との間に大きな電位差が生じた場合であっても,感圧素子20と導電層63との間の電位差を抑制することができる。
【0051】
そのため,本例の圧力センサ1にあっては,感圧素子20と導電層63との間に存在する圧力伝達媒体に誘電分極を生じるおそれがない。
それ故,本例の圧力センサ1は,被計測環境44側の構成機器に静電気等が帯電し,センサハウジング40と感圧素子20との間に大きな電位差を生じた場合であっても,被計測対象である流体の圧力を精度良く測定することができる。
【0052】
なお,本例の圧力センサ1における外部と隔離された圧力室42に代えて,上記シールダイヤフラム43を廃し,外部に開放した圧力室42としてもよい。この場合には,圧力計測対象である流体が,感圧素子20のセンサダイヤフラムに直接作用することとなる。
【0053】
また,上記プレート60としては,上記第1プレート61のみにより構成することもできる。この場合,圧力室42内において,プレート60を固定でき,第1プレート61の窪み部613に塗布された導電性接着剤からなる導電層63が,コネクタハウジング30及びセンサハウジング40と電気的に絶縁されている必要がある。
【0054】
さらに,本例の圧力センサ1は,導電層63と感圧素子20のグランドとを電気的に接続する構成としたが,導電層63と感圧素子20の電源又はセンサ出力とを電気的に接続することもできる。感圧素子20の電源電圧やセンサ出力は数ボルト程度であり,導電層63と感圧素子20との圧力伝達媒体に誘電分極を誘発することがない。
【0055】
さらにまた,上記導電層63としては,アルミニウムや金などの金属製の薄膜を配置し,該薄膜を介して,第1プレート61と第2プレート62とを絶縁性の接着剤で接合しても良い。
また,上記プレート60は,コネクタハウジング30における挿入部35の挿入方向の端面に当接すると共に,センサハウジング40におけるシールリング431に当接するよう構成することも好ましい。この場合には,センサハウジング40に挿入するコネクタハウジング30の位置決めを確実にすることができる。さらに,プレート60を介在して,両者の間において挿入方向の荷重を作用させた状態で圧力センサ1を組み立てることができる。
【0056】
(実施例2)
本例の圧力センサ1は,実施例1の圧力センサ1に基づいて,導電層63をメッキ膜に変更した例である。
本例のプレート60は,図3に示すごとく,第1プレート61の窪み部613の表面及びピン穴612の内周面にメッキ処理を施し,Ni下地1〜3μm,Auメッキ層0.4μmよりなるメッキ膜を形成してある。
そして,圧力センサ1に組み込まれたプレート60において,このメッキ膜を導電層63として機能させるため,ピン穴612の内周面のメッキ膜とターミナルピン10の突出ピン部101とが電気的に接続されるよう構成してある。
【0057】
以上のごとく構成されたプレート60を組み込んだ圧力センサ1においては,メッキ膜からなる導電層63と感圧素子との間に大きな電位差を生じることがない。そのため,本例の圧力センサ1は,圧力計測誤差が少ない優れたセンサである。
なお,その他の構成及び作用効果については,実施例1と同様である。
また,上記メッキ膜としては,本例で示したNi下地とAu膜よりなるメッキ膜のほか,Ag,Sn,Cu,Ni,ハンダ等によるのメッキ膜を適用することができる。
【0058】
(参考例1)
本例の圧力センサ1は,実施例1の圧力センサ1に基づいて,導電層63を金属板70に変更すると共に,センサハウジング40にネジ部442を配設し,直接配管パイプ等に取り付けできるよう構成を変更してある。
【0059】
本例の圧力センサ1は,図6に示すごとく,圧力室42に金属板70を有している。
金属板70は,図7,図8に示すごとく,Cu系合金よりなり,略円形状の板材の切断,曲げ加工により成形された部品である。この金属板70は,板面に略直交するよう折り曲げられた屈曲片71と,板面を貫通するよう開口する貫通穴73を挟んで対峙するよう,屈曲片71とは反対面側に折り曲げられた一対の接触片72とを有している。
【0060】
屈曲片71は,図6に示すごとく,コネクタハウジング30の受圧面32に配設された差し込み部39に対して,差し込みできるよう構成されている。一対の接触片72は,貫通穴73を貫通するグランド用のターミナルピン10の突出ピン部101の両面を狭持し,該突出ピン部101と電気的に接続されるよう構成されている。
【0061】
このように本例の圧力センサ1は,図6に示すごとく,圧力室42に,感圧素子20のグランドと電気的に接続された金属板70を有している。そして,この金属板70は,屈曲片71を差し込み部39に差し込み,貫通穴73を貫通する突出ピン部101の両面を,一対の接触片72により狭持した状態で固定されている。
【0062】
以上のごとく構成された金属板70を組み込んだ圧力センサ1においては,金属板70は,感圧素子20のグランドと等電位に保持できる。そのため,金属板70と感圧素子20との間に大きな電位差を生じることがなく,両者の間の圧力伝達媒体に誘電分極を生じることがない。そのため,センサハウジング40のネジ部442により配管パイプ等に取り付けられた本例の圧力センサ1によれば,常に,圧力計測誤差を少なく圧力測定を実施できる。
【0063】
なお,その他の構成及び作用効果については,実施例1と同様である。
また,上記金属板の両側において,圧力伝達媒体の流通が十分でない場合には,該金属板を貫通するよう開口する貫通穴を設けることも有効である。
さらに,上記金属板70は,被覆することなくむき出しの状態で用いたが,金属板70が合成樹脂よりなる被覆部材内にインサート成形された構造を取ることもできる。
さらにまた,導電性樹脂の成形により,上記金属板70と略同一形状の樹脂板を形成し,該樹脂板をもって,本例の金属板70と置換することもできる。
【0064】
(実施例3)
本例の圧力センサ1は,実施例1の圧力センサ1を構成したプレート60を,略同一外形状を呈する積層板65に変更した例である。本例について図9〜図11を用いて説明する。
本例の積層板65は,図10に示すごとく,導電性樹脂を成形してなる導電板635をインサートした状態で,電気的絶縁性を有するPBT樹脂を成形するインサート成形により作製したものである。
【0065】
上記導電板635は,図9に示すごとく,炭素カーボンファイバー繊維をPBT樹脂に充填した複合材料である導電性樹脂を成形してなり,積層板65よりも小径の略円板状の部材である。
なお,導電性樹脂は,上記炭素カーボンファイバー繊維を充填した複合材料に限定されるものではなく,上記炭素カーボンファイバー繊維に代えてステンレスファイバー等を充填した複合材料としても良い。
さらに,その他,上記導電性樹脂としては,ポリアニリン,ポリピロール等の導電性高分子材料を利用することもできる。
【0066】
導電板635の一方の端面であって,積層板65の外表面のうち感圧素子20に対面する表面をなす端面には,図9に示すごとく,感圧素子20やボンディングワイヤ34との干渉を避けるための凸凹面639を形成してあると共に,上記ターミナルピン10の突出ピン部101を収容するための有底のピン穴632を開口してある。
また,導電板635の中央には,積層板65におけるオイル導通孔650の一部を構成する貫通孔630を貫通してある。
【0067】
上記積層板65は,図10に示すごとく,導電板635がなす導電層653と,PBT樹脂よりなるベース層651とが一体的に結合してなる積層構造を呈すると共に,軸芯に沿って貫通するオイル導通孔650を有する部材である。
本例の積層板65は,実施例1のプレート60(図2)と略同一の外形状を呈するように構成してあり,感圧素子20側の端面の内周部分に,上記導電板635の凸凹面639を形成した端面が露出するように構成してある。
【0068】
そのため,上記積層板65の端面のうち,上記感圧素子20側となる端面には,図10に示すごとく,感圧素子20やボンディングワイヤ34との干渉を避けるための凸凹面639と,グランド用のターミナルピン10の突出ピン部101を収容するピン穴632が配置されることになる。
【0069】
そして,図10に示すごとく,積層板65の積層構造におけるセンサハウジング40側の層として,上記ベース層651を配設してある。さらに,積層板65よりも小径の導電板635の外周は,PBT樹脂により被われることになる。
そのため,上記積層板65の外表面は,上記感圧素子20に対面する部分を除いて,PBT樹脂により形成され,電気的な絶縁性を呈することになる。
そこで,本例では,図11に示すごとく,積層板65の外表面のうち上記感圧素子20に対面する表面を除く外表面を,センサハウジング40の内表面に積極的に当接させた状態で,センサハウジング40に収容してある。
【0070】
また,本例の圧力センサ1は,図11に示すごとく,上記ターミナルピン10の突出ピン部101の先端が,積層板65の上記ピン孔632に収容される状態で組み立てたものである。
そして,突出ピン部101と導電層653との間は,ピン穴632に充填した導電性接着剤を介して,確実性高く電気的に接触するようにしてある。
なお,ピン穴632と突出ピン部101との嵌合構造による両者の接触構造のみによって,突出ピン部101と導電層653との間の電気的な導通を十分に確保することもできる。それ故,ピン穴632に充填する上記導電性接着剤を省略することも可能である。
【0071】
なお,その他の構成及び作用効果については実施例1と同様である。
また,絶縁性を有するPBT樹脂材料と,導電性の樹脂材料とを成形型に向けて同時に射出して成形する同時成形により,本例の積層板65を作製することもできる。
さらに,絶縁性樹脂材料を所定の形状に成形した後,該絶縁性樹脂よりなる部材をインサートした状態で,導電性樹脂材料を成形するインサート成形により本例の積層板65を作製することも可能である。
【0072】
(実施例4)
本例は,実施例3を基にして,積層板の積層構造を変更した例である。本例について,図12〜図14を用いて説明する。
本例の積層板66は,図13に示すごとく,導電性樹脂よりなる薄板リング状の導電板645をインサートした状態で,PPS樹脂を成形するインサート成形により作製したものである。
なお,この積層板66は,実施例3と同様に,実施例1のプレート60(図2)と略同一の外径状を呈するように形成してある。
【0073】
上記導電板645は,図12に示すごとく,積層板66よりも軸方向に薄く形成してある。
そして,上記導電板645をインサート成形した積層板66は,図13に示すごとく,PPS樹脂よりなる2層のベース層661の層間に,導電板645よりなる導電層663を一体的に形成してなる積層構造を呈している。
【0074】
また,図13に示すごとく,上記導電板645は,積層板66よりも小径に構成してあり,さらに,該導電板645の中央の孔640は,積層板66の導通孔660よりも大径に形成してある。
そのため,導電板645の外周面及び,孔640の内周面は,その全面に渡って,PPS樹脂により被われることになる。
以上のように,本例の積層板66は,図13に示すごとく,その外表面を全てPPS樹脂により形成してあるため,電気的絶縁性に優れた部材となる。
【0075】
また,積層板66の感圧素子20側となる端面には,上記ターミナルピン10の突出ピン部101を収容するための有底穴であって,導電層663を貫通するピン穴665を穿孔してある。
そして,本例の圧力センサ1は,図14に示すごとく,上記ターミナルピン10の突出ピン部101の先端が,積層板66の上記ピン孔665に収容される状態で組み立ててある。ここで,突出ピン部101と導電層663との間は,ピン穴632に充填した導電性接着剤を介して,確実性高く電気的な接続状態を確保してある。
なお,その他の構成及び作用効果については,実施例3と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1における,ジョイント部材であるアウターハウジングと接合した圧力センサの構造を示す断面図。
【図2】 実施例1における,圧力室周辺の構造を示す拡大断面図。
【図3】 実施例1における,第1プレートの構造を示す断面図。
【図4】 実施例1における,第2プレートの構造を示す断面図。
【図5】 実施例1における,圧力センサにおけるA−A線矢視断面図。
【図6】 参考例1における,圧力センサの構造を示す断面図。
【図7】 参考例1における,金属板を示す正面図。
【図8】 参考例1における,金属板を示す斜視図。
【図9】 実施例3における,導電板の構造を示す断面図。
【図10】 実施例3における,積層板の構造を示す断面図。
【図11】 実施例3における,圧力室周辺の構造を示す拡大断面図。
【図12】 実施例4における,導電板を示す斜視図。
【図13】 実施例4における,積層板の構造を示す断面図。
【図14】 実施例4における,圧力室周辺の構造を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1...圧力センサ,
10...ターミナルピン,
20...感圧素子,
30...コネクタハウジング,
40...センサハウジング,
50...Oリング,
51...バックアップリング,
60...プレート,
61...第1プレート,
62...第2プレート,
63...導電層,
635,645...導電板,
65,66...積層板,
70...金属板,
Claims (7)
- 感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,該コネクタハウジングを挿入するセンサハウジングと,該センサハウジングと上記コネクタハウジングとの間に形成される圧力室とを有し,該圧力室に上記感圧素子を収容してある圧力センサにおいて,
上記センサハウジングは,シールダイヤフラムを有しており,上記圧力室は,上記シールダイヤフラムにより密閉されていると共に,該圧力室の中には,圧力伝達媒体が充填されており,
上記圧力室には,上記感圧素子に対面して,導電性を有する導電層が配設されており,該導電層は,上記圧力センサの電源,センサ出力又はグランドのいずれか1つと電気的に接続されていると共に,上記コネクタハウジング及び上記センサハウジングとは電気的に絶縁されており,
かつ,上記圧力室には,電気的絶縁性を有する1枚のプレートが配設されており,上記導電層は上記プレートの少なくとも一方の表面に配設されていることを特徴とする圧力センサ。 - 感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,該コネクタハウジングを挿入するセンサハウジングと,該センサハウジングと上記コネクタハウジングとの間に形成される圧力室とを有し,該圧力室に上記感圧素子を収容してある圧力センサにおいて,
上記センサハウジングは,シールダイヤフラムを有しており,上記圧力室は,上記シールダイヤフラムにより密閉されていると共に,該圧力室の中には,圧力伝達媒体が充填されており,
上記圧力室には,上記感圧素子に対面して,導電性を有する導電層が配設されており,該導電層は,上記圧力センサの電源,センサ出力又はグランドのいずれか1つと電気的に接続されていると共に,上記コネクタハウジング及び上記センサハウジングとは電気的に絶縁されており,
かつ,上記圧力室には,電気的な絶縁性を有する第1プレート及び第2プレートが対面して配設してあり,上記導電層は,上記第1プレートと上記第2プレートとの間に介在させてあることを特徴とする圧力センサ。 - 請求項2において,上記導電層は,上記第1プレートと上記第2プレートとを接合するための導電性接着剤であることを特徴とする圧力センサ。
- 請求項2において,上記導電層は,上記第1プレート又は上記第2プレートの少なくともいずれか一方に配設された導電性を有するメッキ膜であることを特徴とする圧力センサ。
- 感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,該コネクタハウジングを挿入するセンサハウジングと,該センサハウジングと上記コネクタハウジングとの間に形成される圧力室とを有し,該圧力室に上記感圧素子を収容してある圧力センサにおいて,
上記センサハウジングは,シールダイヤフラムを有しており,上記圧力室は,上記シールダイヤフラムにより密閉されていると共に,該圧力室の中には,圧力伝達媒体が充填されており,
上記圧力室には,上記感圧素子に対面して,導電性を有する導電層が配設されており,該導電層は,上記圧力センサの電源,センサ出力又はグランドのいずれか1つと電気的に接続されていると共に,上記コネクタハウジング及び上記センサハウジングとは電気的に絶縁されており,
かつ,上記圧力室には,上記導電層と,該導電層と対面するベース層とを一体的に形成してなる積層板を配置してあり,上記導電層は,導電性を有する導電性樹脂よりなり,上記ベース層は,電気的絶縁性を有する絶縁性樹脂よりなることを特徴とする圧力センサ。 - 請求項5において,上記積層板の外表面のうち,少なくとも上記センサハウジングの表面と対面する外表面は,上記絶縁性樹脂により形成してあることを特徴 とする圧力センサ。
- 請求項1〜6のいずれか1項において,上記圧力室には,上記感圧素子とボンディングワイヤによって接続される複数のターミナルピンが上記コネクタハウジングから突出して配設されており,上記導電層は,上記複数のターミナルピンのうちの1つに電気的に接続されており,かつ,該ターミナルピンにおける上記導電層との接続部分は,上記ボンディングワイヤとの接続部分よりも上記コネクタハウジングからの突出量が大きいことを特徴とする圧力センサ。
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