JP2004037388A - 圧力センサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジング30と,シールダイヤフラム43を有すると共に,該シールダイヤフラム43へ圧力計測対象である流体を導く圧力導入孔441を有するセンサハウジング40とを有している。センサハウジング40のシールダイヤフラム43と,コネクタハウジング30の受圧面32との間に形成された圧力室42には感圧素子20を収容してあると共に,圧力伝達媒体を封入してある。そして,センサハウジング40には,上記流体を収容した相手部材に取り付けるための取付け部445を有しており,該取付け部445における相手部材と当接する当接面には,電気的な絶縁性を有する絶縁膜71が配設されている。
【選択図】 図1
Description
【技術分野】
本発明は,感圧素子により圧力を計測する圧力センサに関する。
【0002】
【従来技術】
圧力センサは,シリコン基板上に形成した歪ゲージと,シリコン基板を精密にエッチングして形成した圧力検知用のダイヤフラムとを有する感圧素子を利用したセンサである。そして,この圧力センサは,上記歪ゲージにより,圧力によるダイヤフラムのひずみ量を計測することにより圧力を測定する。
【0003】
感圧素子を配置する受圧面を有するコネクタハウジングと,センサハウジングとによりなる圧力センサにおいて,上記の感圧素子は,センサハウジングに挿入したコネクタハウジングと,センサハウジングとの間の圧力室に収容されるよう構成されている。
【0004】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の圧力センサにあっては,次のような問題がある。
即ち,上記の圧力センサにおいては,上記センサハウジング又は上記コネクタハウジングと上記感圧素子との間に電位差を生じると,上記圧力室内の媒体に誘電分極を生じるおそれがある。そして,誘電分極を生じた媒体は,その電荷の発生によって上記感圧素子に影響を及ぼし,その圧力計測に誤差を発生させるおそれがある。
【0005】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,圧力計測精度の高い圧力センサを提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】
第1の発明は,感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,シールダイヤフラムを有すると共に,該シールダイヤフラムへ圧力計測対象である流体を導く圧力導入孔を有するセンサハウジングと,上記センサハウジングにおける上記シールダイヤフラムと上記コネクタハウジングの上記受圧面との間に形成された圧力室とを有し,該圧力室に上記感圧素子を収容してあると共に圧力伝達媒体を封入してある圧力センサにおいて,
上記センサハウジングには,上記流体を収容した相手部材に取り付けるための取付け部を有しており,該取付け部における上記相手部材と当接する取り付け面には,電気的な絶縁性を有する絶縁膜が配設されていることを特徴とする圧力センサにある(請求項1)。
【0007】
上記第1の発明の圧力センサにおいては,上記取付け部における相手部材と当接する取り付け面には,絶縁膜が配設されている。そのため,上記相手部材と上記感圧素子との間に電位差がある場合でも,この電位差の上記圧力伝達媒体への影響を,上記取り付け面上の絶縁膜の電気絶縁性によって抑制することができる。それ故,上記センサハウジングと上記コネクタハウジングとの間に形成された圧力室において上記圧力伝達媒体に生じる誘電分極を抑制できる。
したがって,上記圧力センサによれば,相手部材と感圧素子との間に電位差を生じた場合であっても,上記圧力伝達媒体の誘電分極を抑制して精度良く圧力計測を実施できる。
【0008】
第2の発明は,感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,シールダイヤフラムを有すると共に,該シールダイヤフラムへ圧力計測対象である流体を導く圧力導入孔を有するセンサハウジングと,上記センサハウジングにおける上記シールダイヤフラムと上記コネクタハウジングの上記受圧面との間に形成された圧力室とを有し,該圧力室に上記感圧素子を収容してあると共に圧力伝達媒体を封入してある圧力センサにおいて,
上記シールダイヤフラムの上記圧力室側の表面には,電気的な絶縁性を有する絶縁膜が配設されていることを特徴とする圧力センサにある(請求項4)。
【0009】
上記第2の発明の圧力センサにおいては,上記シールダイヤフラムの表面のうち,上記圧力室側の面には,絶縁膜が配設されている。そのため,上記相手部材と上記感圧素子との間に電位差がある場合でも,この電位差の上記圧力伝達媒体への影響を,上記シールダイヤフラム上の絶縁膜の電気絶縁性によって抑制することができる。それ故,上記センサハウジングと上記コネクタハウジングとの間に形成された圧力室において,該圧力室内の媒体に誘電分極を生じることがない。
したがって,上記圧力センサによれば,上記センサハウジングと上記感圧素子との間に電位差を生じた場合であっても,上記圧力伝達媒体の誘電分極を抑制して精度良く圧力計測を実施できる。
【0010】
第3の発明は,感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,該コネクタハウジングを挿入するセンサハウジングと,該センサハウジングと上記コネクタハウジングとの間に形成される圧力室とを有し,該圧力室に上記感圧素子を収容してある圧力センサにおいて,
上記センサハウジングには,上記流体を収容した相手部材に取り付けるための取付け部を有しており,該取付け部における上記相手部材と当接する取り付け面には,電気的な絶縁性を有する絶縁膜が配設されていることを特徴とする圧力センサにある(請求項5)。
【0011】
上記第3の発明の圧力センサは,上記第1の発明の上記圧力センサと同様に,上記取付け部における相手部材と当接する取り付け面には,絶縁膜が配設してある。そのため,上記センサハウジングと上記感圧素子との間に大きな電位差が生じることがなく,上記圧力室に封入した上記流体に誘電分極を生じることがない。
したがって,上記圧力センサによれば,相手部材と感圧素子との間に電位差を生じた場合であっても,上記圧力室における上記流体の誘電分極を抑制して精度良く圧力計測を実施することが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
上記第1〜第3の発明における上記絶縁膜としては,例えば,パリレンコーティングやセラミックコーティング等のコーティングによる被膜,シリコーンワニス,アクリル系塗料,エナメル系塗料,ポリエステル系ワニス,エポキシ系塗料等の絶縁塗料による塗膜,クロメート処理や酸化処理等による処理膜等を適用することができる。この中で,特に,均一な薄膜を生成でき,膜強度や密着性に優れたパリレンコーティング(ポリパラキシリレン)による絶縁膜を適用することが好ましい。
【0013】
また,上記第1の発明においては,上記センサハウジング及び上記コネクタハウジングの外周面のうち少なくとも導電性を有する面には,上記絶縁膜が配設してあることが好ましい(請求項2)。
この場合には,上記圧力センサの外周面に水滴等が付着した場合であっても,上記アウターハウジングと上記センサハウジングとの間を確実に絶縁して,上記センサハウジングと上記感圧素子との間に生じる電位差を抑制できる。
そして,上記圧力センサは,圧力室における上記圧力伝達媒体に生じる誘電分極を抑制して,精度良く圧力計測を実施できる。
【0014】
また,上記センサハウジングの上記圧力導入孔の内周面と,上記シールダイヤフラムの上記圧力導入孔側の表面とには,上記絶縁膜が配設してあることが好ましい(請求項3)。
この場合には,圧力計測対象が導電性を有する流体であっても,この流体と上記センサハウジングとの間を電気的に絶縁できる。そのため,上記流体と上記感圧素子との間に生じる電位差のうち大部分の電圧は,上記絶縁膜に印加されることとなり,上記圧力室における圧力伝達媒体に高い電圧が印加されることがない。
そして,上記圧力センサは,計測対象である上記流体と上記感圧素子との間に大きな電位差を生じた場合であっても,上記圧力伝達媒体に生じる誘電分極を抑制して,高精度な圧力計測を実施できる。
【0015】
また,上記第3の発明においても,上記センサハウジング及び上記コネクタハウジングの外周面のうち導電性を有する面には,上記絶縁膜が配設してあることが好ましい(請求項6)。
この場合には,粉塵や水滴等が発生する環境において,上記圧力センサを使用した場合であっても,上記センサハウジング及び上記コネクタハウジングと,上記相手部材との電気的な接触を確実に防止して,上記センサハウジングと上記感圧素子との間の電位差を抑制できる。そして,上記圧力センサは,圧力室における上記流体の誘電分極を抑制して,精度良く圧力を計測することができる。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
上記第1の発明の実施例にかかる圧力センサ1について,図1〜図3を用いて説明する。
本例の圧力センサ1は,図1に示すごとく,感圧素子20を配置した受圧面32を有するコネクタハウジング30と,シールダイヤフラム43を有すると共に,該シールダイヤフラム43へ圧力計測対象である流体(以下,適宜外部流体という)を導く圧力導入孔441を有するセンサハウジング40とを有している。そして,センサハウジング40のシールダイヤフラム43と,コネクタハウジング30の受圧面32との間に形成されている圧力室42には感圧素子20を収容してあると共に,圧力伝達媒体を封入してある。
センサハウジング40は,外部流体を収容した相手部材に取り付けるための取付け部445を有している。該取付け部445における相手部材と当接する取り付け面442,448には,電気的な絶縁性を有する絶縁膜71が配設されている。
以下に,この内容について詳しく説明する。
【0017】
本例の圧力センサ1は,図1,図2に示すごとく,外部流体とは隔離された圧力室42を有しており,該圧力室42に封入した圧力伝達媒体を介して,シールダイヤフラム43に作用する外部流体の圧力を,感圧素子20により検知できるよう構成されている。
感圧素子20は,シリコン層を加工して歪ゲージを形成すると共に,シリコン基板を精密にエッチングしてセンサダイヤフラムを形成したものである。
【0018】
コネクタハウジング30は,図1に示すごとく,PPS樹脂により後述するごとくターミナルピン10をインサートして一体成形されていると共に,センサハウジング40に挿入する挿入部35と,該挿入部35よりも大径のツバ部351とを有している。さらに,コネクタハウジング30における挿入部35とは反対側の端部には,外部機器のコネクタ(図示略)を電気的に接続するための中空構造のソケット部300を有している。
コネクタハウジング30における挿入部35の外周面は,圧力室42を密閉するシール面をなしており,挿入部35の外周にはOリング50及びバックアップリング51が配設されている。
【0019】
コネクタハウジング30におけるツバ部351には,十分な強度が得られるようステンレス鋼よりなる金属製のリングがインサート成形されている。そして,ツバ部351の軸方向の端面であって,圧力センサ1の外表面をなすリング端面308には,パリレンコーティング(ポリパラキシリレン)という処理による厚さ5μmの電気的な絶縁性を有する絶縁膜722が,形成されている。
【0020】
コネクタハウジング30の挿入方向の端面である受圧面32には,図1〜図3に示すごとく,ターミナルピン10及び感圧素子20が配置されている。
ターミナルピン10は,図2に示すごとく,金属の板材よりなり,適宜屈曲させてある線状の電気配線用の部材であって,一方の端部には,プレス加工により成形されると共に,ボンディングワイヤ34を接合するための突出部11を設けてある。そして,図3に示すごとく,コネクタハウジング30には,電源用,グランド用及び信号出力用の3本のターミナルピン10が,それぞれの突出部11を受圧面32に露出させると共に,他方の端部をソケット部300(図1)の中空部に突き出した状態で,インサート成形されている。
【0021】
各ターミナルピン10は,図1〜図3に示すごとく,感圧素子20に対して,ボンディングワイヤ34により相互に電気的に接続されていると共に,シリコーン系シール材からなるシール層12によりシールされ,圧力室42のシール性を高く維持できるよう構成されている。
【0022】
センサハウジング40は,ステンレススチールよりなると共に,図1に示すごとく,上記シールダイヤフラム43のコネクタハウジング30側に,上記挿入部35を挿入する凹部45と,上記ツバ部351を挿入する大径部451と,該大径部451にツバ部351を挿入した状態で該ツバ部351と係合するカシメ部41とを有している。
【0023】
また,図2に示すごとく,シールダイヤフラム43は,その外周部をシールリング431により保持された状態で,凹部45における挿入方向に略直交する底面に配置されている。そして,該シールダイヤフラム43は,センサハウジング40に対して,シールリング431と共にレーザ溶接され,溶接部435をセンサハウジング40に達するように設けることにより,センサハウジング40に強固に固定してある。
【0024】
さらに,センサハウジング40は,図1に示すごとく,軸方向における凹部45と反対側には,外部流体を密閉する配管パイプ等に対して圧力センサ1を取り付けるための,略円筒形状の取付け部445を有している。
取付け部445は,シールダイヤフラム43側に外部流体を導入する圧力導入孔441を有していると共に,その外周面には取り付け面の一部であるネジ部442を有している。
そして,センサハウジング40は,該取付け部445の外周面から,センサハウジング40の外周をなす外周面408へ至る段部には,軸方向に略直交する取り付け面448が配設されている。
【0025】
センサハウジング40における,取付け部445の外周面の取り付け面(ネジ部)442と上記取り付け面448とには,図1に示すごとく,パリレンコーティング(ポリパラキシリレン)による厚さ5μmの電気的な絶縁性を有する絶縁膜71が形成されている。
さらに,センサハウジングの外周面であって,外部へ露出する外周面408にも,パリレンコーティング(ポリパラキシリレン)による厚さ5μmの電気的な絶縁性を有する絶縁膜721が形成されている。
【0026】
上記のごとく構成されたコネクタハウジング30とセンサハウジング40とを組み立てて製造された圧力センサ1において,図1,図2に示すごとく,コネクタハウジング30とセンサハウジング40とは,コネクタハウジング30を収容したセンサハウジング40のカシメ部41を内径方向に変形させ,ツバ部351に係合させることにより相互に固定され,組み立てられている。
【0027】
また,図2に示すごとく,コネクタハウジング30とセンサハウジング40との組み付け状態においては,ツバ部351と大径部451の底面部とを当接させて位置決めすると共に,この当接部に上記カシメ部41をカシメることにより生ずる荷重を受け止める構造としてある。そのため,上記コネクタハウジング30の先端面(受圧面32)とシールダイヤフラム43との間には所定の隙間が設けられている。
【0028】
そして,圧力を計測するに当たって,上記圧力センサ1は,上記センサハウジング40のネジ部442により,外部流体を密閉する配管パイプ等に圧力センサ1を取り付けることができるよう構成されている。
【0029】
以上のごとく構成された本例の圧力センサ1は,外部流体を密閉する配管パイプ等相手部材に取り付けたとき,センサハウジング40と相手部材とを,センサハウジングの絶縁膜71により電気的に絶縁できる。
それ故,相手部材と感圧素子20との間に電位差がある場合でも,この電位差の上記圧力伝達媒体への影響を,取り付け面442,448上の絶縁膜71の電気絶縁性によって抑制することができる。
【0030】
すなわち,センサハウジング40と感圧素子20との間の電位差が過大となることがない。したがって,コネクタハウジング30とセンサハウジング40のシールダイヤフラム43との間に形成される圧力室42において,圧力伝達媒体に高い電圧が印加されることがなく,上記圧力センサ1において,圧力伝達媒体に誘電分極を生じることがない。
このように,本例の圧力センサ1は,圧力室42における圧力伝達媒体の誘電分極が抑制されることから誘電分極に起因する電荷の影響が感圧素子20に作用しなくなり,精度良く圧力計測を実施することができる。
【0031】
さらに,本例の圧力センサ1においては,センサハウジング40における上記取付け部445と上記取り付け面448以外の外周面408に,パリレンコーティング(ポリパラキシリレン)による厚さ5μmの絶縁膜721を形成してある。また,コネクタハウジング30における金属製のリングをインサート成形したツバ部351の外周面のうち,このリングが露出する面には,同様の絶縁膜722を形成してある。
【0032】
そのため,本例の圧力センサ1は,粉塵や水滴等が多く発生する悪環境においても上記相手部材とセンサハウジングとが電気的に接触することがない。したがって,本例の圧力センサ1によれば,粉塵や水滴等が多く発生する悪環境において,圧力室42における圧力伝達媒体の誘電分極を抑制してその優れた性能を発揮する。
【0033】
なお,本例の圧力センサ1における外部と隔離された圧力室42に代えて,図4に示すごとく,上記シールダイヤフラム43を廃し,被計測環境44側に開放した圧力室42としてもよい。この場合には,被計測環境44の外部流体が,直接感圧素子20のセンサダイヤフラムに直接作用することとなる。この場合には,圧力室42における外部流体の誘電分極を抑制して,精度良く外部流体の圧力を計測することができる。
また,この場合の絶縁膜71,722としては,上記と同様のパリレンコーティング(ポリパラキシリレン)を適用することができ,又,これに代えて,セラミックコーティング,各種絶縁塗料,クロメート皮膜等の被膜を形成することもできる。
【0034】
(実施例2)
本例においては,実施例1における圧力センサ1を基にして,導電性を有する外部流体の圧力を精度良く計測できるようにした圧力センサ1を,図5を用いて説明する。
本例の圧力センサ1において,図5に示すごとく,センサハウジング40の圧力導入孔441,圧力導入室444及びシールダイヤフラム43の表面であって圧力導入室444側の面には,パリレンコーティング(ポリパラキシリレン)による厚さ5μmの絶縁膜73を形成してある。すなわち,センサハウジング40の表面のうち外部流体が接触し得る面には,絶縁膜73が配設されており,センサハウジング40と外部流体とが電気的に接触しないように構成されている。
【0035】
本例の圧力センサ1は,導電性を有する外部流体と感圧素子20との間に電位差を生じた場合であっても,シールダイヤフラム43及び圧力導入室444上の絶縁膜73の電気絶縁性によってセンサハウジング40と外部流体とが等電位となるおそれがない。
【0036】
したがって,コネクタハウジング30とセンサハウジング40のシールダイヤフラム43との間に形成される圧力室42において,圧力伝達媒体に高い電圧が印加されることがなく,上記圧力センサ1において,圧力伝達媒体に誘電分極を生じることもない。
【0037】
このように,本例の圧力センサ1は,圧力室42における圧力伝達媒体の誘電分極が抑制されることから誘電分極に起因する電荷の影響が感圧素子20に作用しなくなり,精度良く圧力計測を実施することができる。
なお,その他の構成及び作用効果については,実施例1と同様である。
【0038】
(実施例3)
本例の圧力センサ1は,実施例1の圧力センサ1を基にして,絶縁膜を配設する部位を変更した例である。
本例の圧力センサ1においては,図6に示すごとく,実施例1の圧力センサにおける絶縁膜に代えて,センサハウジング40におけるシールダイヤフラム43の表面のうち圧力室42側にある表面に,パリレンコーティング(ポリパラキシリレン)による厚さ5μmの絶縁膜76を配設してある。
【0039】
そのため,本例の圧力センサ1においては,シールダイヤフラム43と感圧素子20との間に大きな電位差を生じた場合であっても,その電位差のうち大部分の電圧は,シールダイヤフラム43の表面に配設された絶縁膜76に印加されることとなる。それ故,シールダイヤフラム43と感圧素子20との間の圧力室42における圧力伝達媒体に高い電圧が印加されることがない。そしてそれ故,圧力室42における圧力伝達媒体に誘電分極を生じることがない。
【0040】
このように本例の圧力センサ11は,圧力室42における圧力伝達媒体の誘電分極を抑制して,常に精度良く外部流体の圧力を計測できる優れたセンサである。
なお,その他の構成及び作用効果については,実施例1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,圧力センサの構造を示す断面図。
【図2】実施例1における,圧力センサの圧力室近傍を示す拡大説明図。
【図3】実施例1における,圧力センサの受圧面を示す説明図。
【図4】実施例1における,その他の構成による圧力センサの構造を示す断面図。
【図5】実施例2における,圧力センサを示す断面図。
【図6】実施例3における,圧力センサを示す断面図。
【符号の説明】
1...圧力センサ,
10...ターミナルピン,
20...感圧素子,
30...コネクタハウジング,
32...受圧面,
35...挿入部,
351...ツバ部,
40...センサハウジング,
42...圧力室,
43...シールダイヤフラム,
408...外周面,
441...圧力導入孔,
442...ネジ部,
444...圧力導入室,
445...取付け部,
448...取り付け面,
45...凹部,
451...大径部,
41...カシメ部,
50...Oリング,
51...バックアップリング,
71,721,722,73,76...絶縁膜,
Claims (6)
- 感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,シールダイヤフラムを有すると共に,該シールダイヤフラムへ圧力計測対象である流体を導く圧力導入孔を有するセンサハウジングと,上記センサハウジングにおける上記シールダイヤフラムと上記コネクタハウジングの上記受圧面との間に形成された圧力室とを有し,該圧力室に上記感圧素子を収容してあると共に圧力伝達媒体を封入してある圧力センサにおいて,
上記センサハウジングには,上記流体を収容した相手部材に取り付けるための取付け部を有しており,該取付け部における上記相手部材と当接する取り付け面には,電気的な絶縁性を有する絶縁膜が配設されていることを特徴とする圧力センサ。 - 請求項1において,上記センサハウジング及び上記コネクタハウジングの外周面のうち少なくとも導電性を有する面には,上記絶縁膜が配設してあることを特徴とする圧力センサ。
- 請求項1又は2において,上記センサハウジングの上記圧力導入孔の内周面と,上記シールダイヤフラムの上記圧力導入孔側の表面とには,上記絶縁膜が配設してあることを特徴とする圧力センサ。
- 感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,シールダイヤフラムを有すると共に,該シールダイヤフラムへ圧力計測対象である流体を導く圧力導入孔を有するセンサハウジングと,上記センサハウジングにおける上記シールダイヤフラムと上記コネクタハウジングの上記受圧面との間に形成された圧力室とを有し,該圧力室に上記感圧素子を収容してあると共に圧力伝達媒体を封入してある圧力センサにおいて,
上記シールダイヤフラムの上記圧力室側の表面には,電気的な絶縁性を有する絶縁膜が配設されていることを特徴とする圧力センサ。 - 感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,該コネクタハウジングを挿入するセンサハウジングと,該センサハウジングと上記コネクタハウジングとの間に形成される圧力室とを有し,該圧力室に上記感圧素子を収容してある圧力センサにおいて,
上記センサハウジングには,上記流体を収容した相手部材に取り付けるための取付け部を有しており,該取付け部における上記相手部材と当接する取り付け面には,電気的な絶縁性を有する絶縁膜が配設されていることを特徴とする圧力センサ。 - 請求項5において,上記センサハウジング及び上記コネクタハウジングの外周面のうち導電性を有する面には,上記絶縁膜が配設してあることを特徴とする圧力センサ。
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