JP2004347573A - 圧力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】シールダイヤフラムを半田付け接合してなる圧力センサにおいて,生産コストと計測精度とを両立した優れた圧力センサを提供すること。
【解決手段】圧力センサは,感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,コネクタハウジングを挿入するよう構成したセンサハウジング40と,コネクタハウジングの受圧面とセンサハウジング40との間に形成される空間を,シールダイヤフラム50により密閉してなる圧力室52とを有するセンサである。シールダイヤフラム50は,その外周部に,センサハウジング40と半田付け接合するための接合面505を有してなる。さらに,シールダイヤフラム50は,半田付け接合を行う際の余剰半田が,シールダイヤフラム50の表面に沿って接合面505から内周側へ向かって流動することを抑制するように構成した流動制御部としての表面処理部506を有している。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,シールダイヤフラムによって密閉した圧力室を備えた圧力センサに関する。
【0002】
【従来技術】
従来,圧力センサとしては,例えば,溶接にて固定されたシールダイヤフラムにより密閉してなり,圧力伝達媒体を充填した圧力室内に,感圧素子を配置してなるセンサがある(例えば,特許文献1参照。)。
上記シールダイヤフラムは,計測対象の圧力が作用した際,圧力室内の圧力と計測対象の圧力とが略一致するように微小にストロークするように構成してある。
そして,上記の圧力センサは,上記圧力伝達媒体の圧力を上記感圧素子等により計測することで,間接的に計測対象の圧力を計測し得るように構成してある。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−13998号公報(明細書中の段落番号「0014」〜「0018」,第1図)
【0004】
【解決しようとする課題】
ところで,上記のごとく,シールダイヤフラムは溶接によりハウジングに接合しているが,この場合の溶接には精密なレーザ溶接等の手法が必要である。
そのため,溶接は設備費用も高く,生産コスト面であまり好ましくなかった。
この溶接に代わる接合方法としては,半田付け接合方法がある。
【0005】
しかし,この半田付け接合方法においては,次のような問題がある。すなわち,半田付け接合する際に生じるおそれのある余剰半田が,シールダイヤフラムの圧力作用面に付着すると,シールダイヤフラムのばね定数等,物理的特性が変動し,圧力センサ全体として圧力の計測精度が低下するおそれがある。
一方,余剰半田の発生自体を抑制しようとすると,半田の使用量を厳密に管理すると共に,シールダイヤフラムと相手部材との接合面の面性状や,接合時の押し付け圧力を厳密に管理する必要等を生じ,生産コストの上昇を回避できないおそれがある。
【0006】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,シールダイヤフラムを半田付け接合してなる圧力センサにおいて,生産コストと圧力計測精度とを両立した優れた圧力センサを提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】
本発明は,感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,該コネクタハウジングを挿入するよう構成したセンサハウジングと,上記コネクタハウジングの上記受圧面と上記センサハウジングとの間に形成される空間を,シールダイヤフラムにより密閉してなる圧力室とを有する圧力センサにおいて,
上記シールダイヤフラムは,その外周部に,上記センサハウジングの当接面と半田付け接合するための接合面を有してなり,
上記センサハウジング又は上記シールダイヤフラムの少なくともいずれか一方は,上記半田付け接合を行う際の余剰半田が,上記シールダイヤフラムの表面に沿って上記接合面から内周側へ向かって流動することを抑制するように構成した流動制御部を有していることを特徴とする圧力センサにある(請求項1)。
【0008】
本発明の上記圧力センサは,半田付け接合された上記シールダイヤフラムを有してなるセンサである。そして,この圧力センサは,上記センサハウジング又は上記シールダイヤフラムに上記流動制御部を有している。
該流動制御部によれば,上記シールダイヤフラムと上記センサハウジングとを接合する際に,その接合箇所から流れ出た余剰半田が,上記シールダイヤフラムの表面に沿って上記接合面の内周側へ流動することを抑制できる。
そのため,本発明の上記圧力センサでは,上記シールダイヤフラムの表面のうち,上記接合面の内周側の表面に余剰半田が付着するおそれが少ない。
それ故,上記圧力センサでは,上記シールダイヤフラムが設計仕様通りの特性を呈するため,上記シールダイヤフラムに作用する計測対象の圧力を,上記感圧素子により精度高く計測し得る。
【0009】
また,上記流動制御部により余剰半田の流動を制御できれば,上記圧力センサを製造するに当たって,上記センサハウジングと上記シールダイヤフラムとを接合する際の余剰半田の発生を許容することができる。
そのため,上記圧力センサでは,上記シールダイヤフラムの半田付け接合を容易に実施でき,その半田付け接合に関連する生産コストを抑制することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明においては,上記シールダイヤフラムが,上記流動制御部を有しており,該流動制御部は,上記シールダイヤフラムにおける上記接合面の内周側に隣接する表面に表面処理膜を形成してなる表面処理部であり,該表面処理部における半田の濡れ角は,上記センサハウジングにおける上記当接面に隣接する表面の半田の濡れ角よりも大きいことが好ましい(請求項2)。
【0011】
この場合には,上記接合面と上記センサハウジングとの接合箇所から流出する余剰半田は,上記表面処理部に比べて半田の濡れ性が良い上記センサハウジングの表面に沿って流動することになる。
そのため,上記表面処理部を有してなる上記シールダイヤフラムによれば,余剰半田を積極的に上記センサハウジング側に流動させることにより,上記接合面の内周側に余剰半田が付着するおそれを抑制することができる。
ここで,上記半田の濡れ角とは,溶融した半田が接する箇所の断面内において,相手部材の表面と溶融半田の稜線とがなす角度をいう。
【0012】
なお,上記表面処理膜としては,フッ素系やシリコーン系などのオイル被膜,樹脂コーティング被膜,パリレンコート処理等により形成した有機系コーティング被膜を適用することができる。
さらに,セラミック,DLC等の無機系コーティング被膜や,PTFEコンポジットメッキ被膜,酸化被膜,メッキ後酸化処理により形成した被膜等を,上記表面処理膜として利用することもできる。
【0013】
ここで,上記パリレンコート処理とは,CVD法(化学蒸着法)により,ポリパラキシリレン,ポリモノクロロパラキシリレン,ポリジクロロパラキシリレン等のジパラキシリレン誘導体による被膜を形成する処理である。
さらになお,上記表面処理部としては,上記接合面と内周側との間で,幅0.1mm程度で形成すれば,余剰半田の流動抑止効果を十分に得ることができる。
【0014】
また,上記表面処理部は,半田との濡れ角が45度以上であることが好ましい(請求項3)。
この場合には,半田との濡れ性が低い上記表面処理部の存在によって,上記シールダイヤフラムの内周側への余剰半田の侵入を抑制することができる。
【0015】
また,上記表面処理部は,上記シールダイヤフラムにおける上記接合面の内周側の全面に渡って形成してあることが好ましい(請求項4)。
この場合には,上記シールダイヤフラムの表面に,上記表面処理部を容易に形成することができる。さらに,上記シールダイヤフラムにおける上記接合面の内周側の全面に渡って,その表面に余剰半田が付着することを,さらに抑制できる。
【0016】
また,上記表面処理部をなす上記表面処理膜は,フッ素系コーティング,シリコーン系コーティング,又は,パリレンコーティングよりなる樹脂コーティング被膜であることが好ましい(請求項5)。
この場合には,上記表面処理部として,上記シールダイヤフラムの表面に柔軟なコーティング膜を形成することができる。
そのため,上記表面処理部の有無によって発生するおそれがある上記シールダイヤフラムの特性の相違を抑制することができる。
【0017】
また,上記センサハウジングが,上記流動制御部を有しており,該流動制御部は,上記センサハウジングにおける上記当接面に隣接して形成された溝状を呈する半田溜まり部であることが好ましい(請求項6)。
この場合には,上記溝状の上記半田溜まり部に,上記余剰半田を流入させることで,上記シールダイヤフラムの内周側に向かって流動する余剰半田の量を抑制することができる。
そのため,上記半田溜まり部を形成してなる上記センサハウジングを含む上記圧力センサでは,該センサハウジングに半田付け接合した上記シールダイヤフラムの表面に余剰半田が付着するおそれが少ない。
【0018】
また,上記センサハウジングは,上記コネクタハウジングを挿入する収容部と,該収容部と同軸に配設されて相互に連通すると共に,該収容部よりも小径の作用部とを有してなり,
上記当接面は,上記収容部と上記作用部との間に形成された軸方向に略直交する棚面に配置してあり,
上記半田溜まり部は,上記作用部における上記棚面近傍の内周面から凹んでなり,周方向に延びる略円環状の溝であることが好ましい(請求項7)。
【0019】
この場合には,上記作用部の内周面から凹む溝状の上記半田溜まり部に,余剰半田を充填することにより,シールダイヤフラムの表面に沿って流動する余剰半田の量を抑制することができる。
なお,より好ましくは,上記棚面から離れて,上記半田溜まり部を形成するのが良い。
この場合には,上記棚面の面積を狭くするおそれがなく,それ故,上記棚面と上記シールダイヤフラムとの接合面積を十分に確保することができる。
そのため,上記のごとく半田付け接合したシールダイヤフラムは,その表面への余剰半田の付着を抑制しながら,高い接合強度を実現した優れた特性を呈するものとなる。
【0020】
【実施例】
(実施例1)
本例の圧力センサ1について,図1〜図10を用いて説明する。
本例の圧力センサ1は,図10に示すごとく,感圧素子20を配置した受圧面32を有するコネクタハウジング30と,該コネクタハウジング30を挿入するよう構成したセンサハウジング40と,上記コネクタハウジング30の受圧面32とセンサハウジング40との間に形成される空間を,シールダイヤフラム50により密閉してなる圧力室52とを有するセンサである。
【0021】
上記シールダイヤフラム50は,図10に示すごとく,その外周部に,センサハウジング40の当接面458と半田付け接合するための接合面505を有してなる。
そして,シールダイヤフラム50は,図2に示すごとく,半田付け接合を行う際の余剰半田が,シールダイヤフラム50の表面に沿って接合面505から内周側へ向かって流動することを抑制するように構成した流動制御部としての表面処理部506を有している。
以下,この内容について詳しく説明する。
【0022】
本例の圧力センサ1は,図10に示すごとく,シールダイヤフラム50を半田付け接合してなるセンサハウジング40に,ターミナルピン10と感圧素子20とを有するコネクタハウジング30を挿入して組み立てたセンサである。
そして,この圧力センサ1では,シールダイヤフラム50によって密閉された圧力室52内に,感圧素子20を配置してある。
すなわち,本例の圧力センサ1は,シールダイヤフラム50に作用する圧力を,圧力室52内に封入した圧力伝達媒体に伝達し,この圧力伝達媒体の圧力を感圧素子20により計測するように構成してある。
【0023】
ここで,本例の感圧素子20は,シリコン基板上において,該シリコン基板を精密にエッチングしてなるセンサダイヤフラムと,シリコン層を加工してなる歪みゲージとを形成した素子である。
そして,この感圧素子20は,作用する圧力によりセンサダイヤフラムに生じた歪みを,上記歪みゲージで計測することにより,その圧力を計測するように構成してある。
なお,感圧素子20としては,本例のシリコン基板をエッチングしてなる素子の他,作用する圧力に応じて電気的な抵抗値を変化する圧力抵抗効果素子を利用することもできる。
【0024】
上記センサハウジング40は,図1に示すごとく,ステンレススチールよりなり,軸芯方向に貫通する貫通孔を有する略円柱外形状を呈する部材である。
このセンサハウジング40は,同図に示すごとく,上記コネクタハウジング30(図10)を挿入する側に,凹部45とカシメ部41とを有している。
【0025】
センサハウジング40の凹部45は,図1に示すごとく,コネクタハウジング35の挿入先端部351(図8)を挿入する略円柱形状の内周面を形成する第1凹部451と,コネクタハウジング35の挿入基部353(図8)を挿入する略円柱形状の第2凹部453とを有している。
【0026】
なお,センサハウジング40における第2凹部453と上記第1凹部451との間には,図1に示すごとく,センサテーパ面452を形成してある。
該センサテーパ面452は,コネクタハウジング30のリング溝350に収容したOリング80(図10参照。)を第1凹部451に滑らかに挿入できるよう上記挿入方向とのなす角R1を25度に設定してある。
【0027】
上記第1凹部451の底部は,図1に示すごとく,該第1凹部451よりも小径の作用部457を形成してなり,2重底の構造を呈している。
そして,上記第1凹部451と作用部457との間には,軸方向に略直交する棚面状であって,上記シールダイヤフラム50の接合面505と対面する当接面458を配置してある。
【0028】
また,センサハウジング40における被計測環境44側には,図1に示すごとく,圧力計測対象としての流体,気体等を導入する圧力導入孔441を形成してある。
そして,この圧力導入孔441の底部には,上記凹部45に向けて貫通する連通孔440を穿孔してあり,圧力導入孔441の内周面には,本例の圧力センサ1を配管パイプ等に取り付けるための雌ねじ部442を形成してある。
【0029】
上記シールダイヤフラム50は,図2及び図3に示すごとく,リン青銅よりなる板厚0.025mmの略円板状の部材であり,その外周部には,上記センサハウジング40の当接面458(図1)と当接する接合面505を配設してある。
特に,本例のシールダイヤフラム50では,接合面505を配置した側の表面のうち,接合面505の内周側の全面に渡って,フッ素系コーティングよりなる樹脂コーティングによる表面処理を施してなる表面処理部506を形成してある。
【0030】
なお,表面処理部に施す表面処理としては,本例の樹脂コーティングの他,シリコーン系コーティング,パリレンコーティングよりなる樹脂コーティングを適用することができる。
また,本例では,シールダイヤフラム50における接合面505の内周側の全面に渡って表面処理部506を形成したが,これに代えて,接合面505の内周側に隣接する円環状の表面処理部を形成することもできる。この場合,0.1mm幅程度の表面処理部を形成すれば,半田の流動を十分に抑止することができる。
【0031】
ここで,センサハウジング40とシールダイヤフラム50との半田付け接合の方法について,その接合手順に沿って説明する。
センサハウジング40の当接面458に,シールダイヤフラム50を半田付け接合するに当たっては,図4及び図5に示すごとく,まず,センサハウジング40の略円環状を呈する当接面458に沿って,略円環状を呈するようにペースト状の半田459を印刷する。
【0032】
そして,図6に示すごとく,シールダイヤフラム50の接合面505を,センサハウジング40の当接面458に押し付けて,接合面505と当接面458との間に,半田ペーストよりなる薄膜状の半田層455を形成する。
その後,該半田層455を配設した接合箇所を加熱して半田層455をなす半田を溶融させる。
【0033】
そうすると,図6に示すごとく,上記接合面505と当接面458との間隙の隅々に至るまで,溶融した半田が行き渡ることになる。そしてその後,徐冷すれば,シールダイヤフラム50とセンサハウジング40とを,接合面積を十分に確保した状態で,強固に接合することができる。
ここで,センサハウジング40の当接面458に印刷した半田459の量が多かったり,接合面505と当接面458との押し付け圧力が大きかったりすると,接合箇所から余剰半田が流れ出るおそれがある。
【0034】
本例のシールダイヤフラム50では,上記のごとく,接合面505の内周側の全面に渡って,樹脂コーティングよりなる表面処理部506を形成してある。該表面処理部506の表面は,センサハウジング40の作用部457の内周表面と比べて,半田との濡れ性を低くして,半田材料とのなじみを悪くしてある。
【0035】
そのため,図7に示すごとく,シールダイヤフラム50の接合面505と,センサハウジング40の当接面458との接合箇所から流出した余剰半田を,センサハウジング40の作用部457の内周面に沿って流動させることができる。
一方,シールダイヤフラム50は,表面処理部506によって余剰半田の流入を阻止できるため,その表面に余剰半田が付着するおそれが少ない。
【0036】
すなわち,図7に示すごとく,本例のシールダイヤフラム50によれば,該シールダイヤフラム50とセンサハウジング40との接合箇所から,該センサハウジング40の作用部457の内周面に向けて,余剰半田が流動するように流動方向を制御することができる。
そのため,上記シールダイヤフラム50を半田付け接合してなるセンサハウジング40では,余剰半田よりなる半田454を,作用部457の内周面に保持できる。
【0037】
次に,上記のコネクタハウジング30は,図8に示すごとく,PPS樹脂よりなり,感圧素子20と電気的に接続するターミナルピン10をインサート成形してなると共に,センサハウジング40(図2)に挿入する挿入部35と,外部機器のコネクタ(図示略)と電気的に接続するためのソケット部300とを有してなる。
【0038】
コネクタハウジング30における挿入部35は,図8に示すごとく,略円柱形状の挿入基部353と,該挿入基部353よりも小径の挿入先端部351とよりなる。
そして,該挿入先端部351と挿入基部353との間には,コネクタテーパ面352を配設してある。
【0039】
この挿入先端部351は,図8に示すごとく,その先端側の外周に,圧力室52をシールするOリング80及びバックアップリング81(図10)を配設するリング溝350を設けてなる。
なお,本例のリング溝350は,上記挿入方向の壁面がない不完全な溝形状を呈しており,後述するスペーサ51(図9)との組み合わせにおいて,完全な溝形状を形成するように構成してある。
【0040】
ソケット部300は,図8に示すごとく,外部機器(図示略)と電気的に接続するための外部コネクタ(図示略)を挿入するように構成してあると共に,該ソケット部300の内部には,それぞれのターミナルピン10における一方の端部を突出させてある。
そして,それぞれのターミナルピン10は,ソケット部300に挿入された上記外部コネクタの各電極と電気的に接触するよう構成してある。
【0041】
コネクタハウジング30の挿入方向の端面である受圧面32には,図8に示すごとく,凹状にへこむ部分であって,感圧素子20を配設するための配設部320を設けてある。
そして,受圧面32における配設部320の外周側には,さらに,受圧面32に向けて突出する3本のターミナルピン10をそれぞれ収容する3箇所のピン凹部322を形成してある。
また,受圧面32における配設部320及びピン凹部322以外の部分には,略均一高さを呈する当たり面321を形成してある。
【0042】
上記配設部320の底面には,図8に示すごとく,感圧素子20を接合してある。そして,この感圧素子20は,ピン凹部322にそれぞれ収容したターミナルピン10とボンディングワイヤ201を介して電気的に接続してある。
上記ターミナルピン10としては,電源用,グランド用及び信号出力用の3本がある。これらのターミナルピン10は,すべてソケット部300から受圧面32へ向けてコネクタハウジング30を貫通するように,コネクタハウジング30内にインサート成形してある。
なお,受圧面32に露出する各ターミナルピン10とPPS樹脂との境界部は,フッ素系シール材からなるシール層323によりシールしてあり,該シール層323により圧力室52のシール性を高く維持し得るように構成してある。
【0043】
また,本例の圧力センサ1は,図9及び図10に示すごとく,センサハウジング40と,コネクタハウジング30との間の挿入方向の間隙に,スペーサ51を配置するように構成してある。
該スペーサ51は,図9に示すごとく,PBTよりなり,中央に貫通孔510を形成してなる略円板状の部材である。
【0044】
このスペーサ51におけるセンサハウジング40側となる端面には,図9に示すごとく,シールダイヤフラム50の外周部を介設して,センサハウジング40の当接面458と対面する当たり面518を形成してある。
スペーサ51におけるコネクタハウジング40側となる端面の外周には,コネクタハウジング30と組み合わせたとき,上記リング溝350と一体となって,Oリング80(図10)を配置するための溝形状を構成するリング溝515を形成してある。また,該リング溝515の内周には,ボンディングワイヤ201(図10)との干渉を避けるためのリング状の凹みである凹部516を形成してある。
【0045】
本例のコネクタハウジング30とセンサハウジング40とを組み立ててなる圧力センサ1では,図10に示すごとく,センサハウジング40のカシメ部41を内径方向に変形してある。
そして,内径方向に変形させたカシメ部41を,センサハウジング40に挿入したコネクタハウジング30の挿入部35に係合することにより,センサハウジング40とコネクタハウジング30とを固定してある。
【0046】
また,コネクタハウジング30とセンサハウジング40とは,図10に示すごとく,それぞれが有するコネクタテーパ面352(図8)及びセンサテーパ面452(図1)を相互に当接することにより,両者の挿入方向の位置を規制してある。
ここで,本例の圧力センサ1では,圧力室52の容積を安定させるため,コネクタテーパ面352とセンサテーパ面452との間に挿入方向の荷重を作用させた状態で,両者を当接してある。
【0047】
この圧力センサ1は,図10に示すごとく,コネクタハウジング30の受圧面32と,センサハウジング40に半田接合したシールダイヤフラム50とが対峙して形成された空間よりなる圧力室52を有している。
そして,本例の圧力室52には,上記圧力伝達媒体としてシリコンオイルを充填してある。
【0048】
以上のごとく構成した圧力センサ1を用いて圧力を計測するに当たっては,該圧力センサ1を,センサハウジング40に設けたねじ部442を介して,圧力計測対象としての流体等を収容する配管パイプ等に取り付ける。
この圧力センサ1は,計測対象である流体を,圧力導入孔441を経由してシールダイヤフラム50側に導入し,その圧力をシールダイヤフラム50を介して圧力室52内の圧力伝達媒体に伝達するように構成してある。
【0049】
以上のごとく,本例の圧力センサ1は,余剰半田に対する流動制御部としての表面処理部506を,シールダイヤフラム50に有している。
そのため,本例の圧力センサ1では,シールダイヤフラム50を半田付け接合する際に余剰半田が生じた場合であっても,シールダイヤフラム50の表面処理部506に,その余剰半田が付着するおそれが少ない。従って,余剰半田の付着によるシールダイヤフラム50のばね定数の変化を抑制できる。
それ故,このシールダイヤフラム50は,設計値通りの特性を呈するものとなり,このシールダイヤフラム50を備えた圧力センサ1は高い計測精度を呈する優れたセンサとなる。
【0050】
また,製造上の観点に基づけば,本例の半田付け接合では,次のような有利な点がある。
すなわち,本例の上記シールダイヤフラム50では,その表面に,余剰半田が付着するおそれが少ないため,半田付け接合における余剰半田の発生を許容できる。
それ故,上記のシールダイヤフラム50とセンサハウジング40との半田付け接合に当たって,使用する半田の量を厳密に管理する必要性が少ない。また,同様に,半田付け接合する際,シールダイヤフラム50の接合面505に印加すべき押圧力を,厳密に管理する必要性が少ない。
したがって,上記のように表面処理部505を形成してなるシールダイヤフラム50は,半田付け接合が容易であって,その生産コストの抑制が可能である。
【0051】
(実施例2)
本例の圧力センサ1は,実施例1の圧力センサに基づいて,流動制御部をセンサハウジングに配設したものである。本例の内容について,図11〜図13を用いて説明する。
本例のセンサハウジング40は,図11及び図12に示すごとく,作用部457における第1凹部451側の端部に流動制御部としての半田溜まり部456を有してなる。
本例では,作用部457の内周面全周に渡って溝状の凹みを形成することにより,リング状の半田溜まり部456を形成した。
【0052】
半田溜まり部456を有してなるセンサハウジング40では,図13に示すごとく,シールダイヤフラム50の接合面505と,センサハウジング40の当接面458との接合箇所から流出した余剰半田の大半は,半田溜まり部456に流入することになる。
【0053】
そのため,上記半田溜まり部456によれば,図13に示すごとく,上記シールダイヤフラム50の表面に沿って内周側へ流動するおそれのある余剰半田の量を,相対的に抑制することができる。
それ故,本例のセンサハウジング40においては,余剰半田は,主として,半田溜まり部456内の半田454となるため,シールダイヤフラム50の接合面505の内周側の表面に付着するおそれは少ない。
【0054】
なお,その他の構成及び作用効果については実施例1と同様である。
さらになお,本例のセンサハウジング40に配設した半田溜まり部456と,実施例1のシールダイヤフラムに形成した表面処理部との組み合わせによれば,さらに確実性高く,シールダイヤフラムの表面に余剰半田が付着するおそれを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,センサハウジングの構造を示す断面図。
【図2】実施例1における,シールダイヤフラムの構造を示す断面図。
【図3】実施例1における,シールダイヤフラムを示す正面図。
【図4】実施例1における,センサハウジングと,シールダイヤフラムとの組み付け手順を示す説明図。
【図5】実施例1における,センサハウジングに対するペースト状半田の印刷形状を示す説明図。
【図6】実施例1における,シールダイヤフラムを装着したセンサハウジングの構造を示す断面図。
【図7】実施例1における,シールダイヤフラムとセンサハウジングとの接合箇所の構造を示す断面図。
【図8】実施例1における,コネクタハウジングの構造を示す断面図。
【図9】実施例1における,スペーサの構造を示す断面図。
【図10】実施例1における,圧力センサの構造を示す断面図。
【図11】実施例2における,センサハウジングの構造を示す断面図。
【図12】実施例2における,センサハウジングの当接面周辺(図11におけるA領域)の構造を示す拡大断面図。
【図13】実施例2における,シールダイヤフラムとセンサハウジングとの接合箇所の構造を示す断面図。
【符号の説明】
1...圧力センサ,
10...ターミナルピン,
20...感圧素子,
30...コネクタハウジング,
40...センサハウジング,
456...半田溜まり部,
458...当接面,
50...シールダイヤフラム,
505...接合面,
506...表面処理部,
51...スペーサ,

Claims (7)

  1. 感圧素子を配置した受圧面を有するコネクタハウジングと,該コネクタハウジングを挿入するよう構成したセンサハウジングと,上記コネクタハウジングの上記受圧面と上記センサハウジングとの間に形成される空間を,シールダイヤフラムにより密閉してなる圧力室とを有する圧力センサにおいて,上記シールダイヤフラムは,その外周部に,上記センサハウジングの当接面と半田付け接合するための接合面を有してなり,
    上記センサハウジング又は上記シールダイヤフラムの少なくともいずれか一方は,上記半田付け接合を行う際の余剰半田が,上記シールダイヤフラムの表面に沿って上記接合面から内周側へ向かって流動することを抑制するように構成した流動制御部を有していることを特徴とする圧力センサ。
  2. 請求項1において,上記シールダイヤフラムが,上記流動制御部を有しており,該流動制御部は,上記シールダイヤフラムにおける上記接合面の内周側に隣接する表面に表面処理膜を形成してなる表面処理部であり,該表面処理部における半田の濡れ角は,上記センサハウジングにおける上記当接面に隣接する表面の半田の濡れ角よりも大きいことを特徴とする圧力センサ。
  3. 請求項2において,上記表面処理部は,半田との濡れ角が45度以上であることを特徴とする圧力センサ。
  4. 請求項2又は3において,上記表面処理部は,上記シールダイヤフラムにおける上記接合面の内周側の全面に渡って形成してあることを特徴とする圧力センサ。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項において,上記表面処理部をなす上記表面処理膜は,フッ素系コーティング,シリコーン系コーティング,又は,パリレンコーティングよりなる樹脂コーティング被膜であることを特徴とする圧力センサ。
  6. 請求項1において,上記センサハウジングが,上記流動制御部を有しており,該流動制御部は,上記センサハウジングにおける上記当接面に隣接して形成された溝状を呈する半田溜まり部であることを特徴とする圧力センサ。
  7. 請求項6において,上記センサハウジングは,上記コネクタハウジングを挿入する収容部と,該収容部と同軸に配設されて相互に連通すると共に,該収容部よりも小径の作用部とを有してなり,
    上記当接面は,上記収容部と上記作用部との間に形成された軸方向に略直交する棚面に配置してあり,
    上記半田溜まり部は,上記作用部における上記棚面近傍の内周面から凹んでなり,周方向に延びる略円環状の溝であることを特徴とする圧力センサ。
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