JP4019999B2 - 内燃機関の始動装置および内燃機関の始動制御方法 - Google Patents

内燃機関の始動装置および内燃機関の始動制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の始動装置および内燃機関の始動制御方法に関し、詳しくは、駆動系に接続された内燃機関を始動する内燃機関の始動装置および始動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の内燃機関の始動装置としては、内燃機関にダンパを介して接続された電動機により内燃機関をモータリングして始動するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、内燃機関とダンパと電動機とからなる系のねじりの共振エネルギが所定値以上となった状態で内燃機関の回転数が共振現象を生じる回転数領域に所定時間以上経過したときに過度の共振を防止するために内燃機関のモータリングを停止している。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−82332号公報(第16頁,図22)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
内燃機関を始動する際には、内燃機関の回転数によっては内燃機関に接続された駆動系に共振現象が生じる場合がある。こうした共振現象を生じている最中に内燃機関が初爆を迎えると、過大なトルクが生じることがある。この過大なトルクは駆動系に入力されるため、駆動系の耐久性に大きな影響を与える。したがって、こうした過大なトルクが駆動系に入力されないようにすること、即ち、共振現象が生じている最中に内燃機関の初爆を迎えないようにすることは従来からの課題として考えられている。前述の従来技術もこの課題を解決する一つの手法である。
【0005】
本発明の内燃機関の始動装置および内燃機関の始動制御方法は、駆動系に共振現象が生じている最中に内燃機関の初爆を迎えないようにすることを目的の一つとする。また、本発明の内燃機関の始動装置および内燃機関の始動制御方法は、共振トルクを検出することなく内燃機関のクランキングをより適切なタイミングで停止することを目的の一つとする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の内燃機関の始動装置および内燃機関の始動制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の内燃機関の始動装置は、
駆動系に接続された内燃機関を始動する内燃機関の始動装置であって、
前記内燃機関をクランキングするクランキング手段と、
前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
前記クランキング手段により前記内燃機関のクランキングが開始されてから該内燃機関の点火が開始されるまでの間に複数回に亘って前記回転数検出手段により検出される回転数に基づいて前記駆動系の共振現象のために該内燃機関のクランキングを停止するまでの時間的な猶予を変更する猶予変更手段と、
該変更された時間的な猶予を経過したときに前記内燃機関のクランキングを停止するクランキング停止手段と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の内燃機関の始動装置では、内燃機関のクランキングが開始されてから内燃機関の点火が開始されるまでの間に複数回に亘って検出される内燃機関の回転数に基づいて内燃機関に接続された駆動系の共振現象のために内燃機関のクランキングを停止するまでの時間的な猶予を変更し、この変更した時間的な猶予を経過したときに内燃機関のクランキングを停止する。即ち、内燃機関の回転数に応じて内燃機関のクランキングを停止するまでの時間的な猶予を変更するのである。したがって、内燃機関の回転数に応じて可変の猶予により内燃機関のクランキングを停止することができる。この結果、駆動系に共振現象が生じている最中に内燃機関の初爆を迎えることを抑止することができる。もとより、共振トルクを検出する必要はない。
【0009】
こうした本発明の内燃機関の始動装置において、前記猶予変更手段は、前記検出された回転数が前記駆動系の共振周波数に近いほど時間的に短い猶予に変更する手段であるものとすることもできる。これは、内燃機関の回転数が共振周波数に近くなるほど、駆動系に共振現象が生じやすくなることに基づく。したがって、より適切なタイミングで内燃機関のクランキングを停止することができる。
【0010】
また、本発明の内燃機関の始動装置において、前記猶予変更手段は、前記検出された回転数の変動が大きいほど時間的に短い猶予に変更する手段であるものとすることもできる。これは、内燃機関の回転数の変動が大きいほど、駆動系に共振現象が生じやすくなることことに基づく。したがって、より適切なタイミングで内燃機関のクランキングを停止することができる。
【0011】
さらに、本発明の内燃機関の始動装置において、前記猶予変更手段は時間的な猶予の長短に対応するカウント値を設定する手段であり、前記クランキング停止手段は前記設定されたカウント値を積算したカウント積算値が所定値に至ったときにクランキングを停止する手段であるものとすることもできる。こうすれば、カウント積算値により処理できるから、簡易な構成でより適切なタイミングで内燃機関のクランキングを停止することができる。この態様の本発明の内燃機関の始動装置において、前記猶予変更手段は、前記検出された回転数が前記駆動系の共振周波数に近いほど大きなカウント値を設定する手段であるものとすることもできるし、前記検出された回転数の変動が大きいほど大きなカウント値を設定する手段であるものとすることもできる。
【0012】
本発明の内燃機関の始動装置において、前記駆動系は、前記内燃機関の出力軸にダンパを介して接続されてなるものとすることもできる。
【0013】
本発明の内燃機関の始動装置において、前記駆動系は、前記内燃機関の出力軸と駆動軸とに機械的に接続された遊星歯車機構を備えるものとすることもできる。この態様の本発明の内燃機関の始動装置において、前記駆動系は、前記遊星歯車機構の回転軸のうち前記出力軸および前記駆動軸に接続された回転軸とは異なる回転軸に動力を出力可能な電動機を備えるものとすることもできる。この場合、前記クランキング手段は前記電動機であるものとすることもできる。
【0014】
本発明の内燃機関の始動装置は、
駆動系に接続された内燃機関を始動する際の制御方法であって、
(a)前記内燃機関のクランキングが開始されてから該内燃機関の点火が開始されるまでの間に複数回に亘って前記内燃機関の回転数を検出し、
(b)該検出された回転数に基づいて前記駆動系の共振現象のために該内燃機関のクランキングを停止するまでの時間的な猶予を変更し、
(c)該変更された時間的な猶予を経過したときに前記内燃機関のクランキングを停止する
ことを要旨とする。
【0015】
この本発明の内燃機関の始動制御方法によれば、内燃機関のクランキングが開始されてから内燃機関の点火が開始されるまでの間に複数回に亘って検出される内燃機関の回転数に基づいて内燃機関に接続された駆動系の共振現象のために内燃機関のクランキングを停止するまでの時間的な猶予を変更し、この変更した時間的な猶予を経過したときに内燃機関のクランキングを停止するから、内燃機関の回転数に応じて可変の猶予により内燃機関のクランキングを停止することができる。この結果、より適切なタイミングで内燃機関のクランキングを停止することができる。もとより、共振トルクを検出する必要はない。
【0016】
こうした本発明の始動制御方法において、前記ステップ(b)は、前記検出された回転数が前記駆動系の共振周波数に近いほど時間的に短い猶予に変更し、前記検出された回転数の変動が大きいほど時間的に短い猶予に変更するステップであるものとすることもできる。内燃機関の回転数が共振周波数に近くなるほど、内燃機関の回転数の変動が大きいほど、駆動系に共振現象が生じやすくなるから、このように時間的な猶予を変更することにより、より適切なタイミングで内燃機関のクランキングを停止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である内燃機関の始動装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
【0018】
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサ、例えばエンジン22の回転数Neを検出する回転数センサ23などからの信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0019】
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
【0020】
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0021】
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
【0022】
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
【0023】
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
【0024】
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にモータ運転モードにより走向している最中にエンジン22を始動する際の動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される始動時制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、実施例では、エンジン22の始動装置としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70を中心として、エンジンECU24,モータECU40,モータMG1,モータMG2,動力分配統合機構30などにより構成される。
【0025】
始動時制御処理が実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、モータMG1によるエンジン22のクランキングを開始する処理を実行する(ステップS100)。このクランキングの開始処理は、ハイブリッド用電子制御ユニット70からクランキング開始の制御信号を通信によりモータECU40に送信することにより、モータECU40がモータMG1からクランキングトルクを出力すると共にモータMG1のトルクに対する反力をモータMG2で受け持つようモータMG1およびモータMG2を制御することにより行なう。
【0026】
次に、エンジン22の回転数Neを入力し(ステップS110)、回転数Neの変動(回転変動)Yを抽出する(ステップS120)。エンジン22の回転数Neの入力は、回転数センサ23によって検出された回転数NeをエンジンECU24から通信により受信することにより行なわれる。また、回転変動Yは、回転数Neに対してバンドパスフィルタを作用させることなどにより抽出することができる。
【0027】
こうして回転変動Yを抽出すると、回転変動Yを閾値Yrefと比較する(ステップS130)。ここで、閾値Yrefは、ダンパ28を介してエンジン22に接続された動力分配統合機構30やモータMG1,モータMG2などの駆動系に共振現象が発生しているか否かを判定するために設定されるものであり、エンジン22や駆動系によって定めることができる。回転変動Yが閾値Yref以下のときには、駆動系に共振現象は生じていないと判断し、カウント積算値Cをクリアして(ステップS140)、エンジン22の始動が完了しているか否かを判定し(ステップS150)、エンジン22の始動が完了しているときには本処理を終了し、エンジン22の始動が完了していないときには、ステップS110のエンジン22の回転数Neを入力する処理に戻る。カウント積算値Cについては後述する。
【0028】
一方、回転変動Yが閾値Yrefより大きいときには、駆動系に共振現象が生じていると判断し、エンジン22の回転数Neと回転変動Yとに基づいてカウント値Sを設定し(ステップS160)、設定したカウント値Sをカウント積算値Cに加えて新たなカウント積算値Cとする(ステップS170)。ここで、カウント値Sは、エンジン22の回転数Neが駆動系の共振周波数に近いほど大きな値として設定されると共に回転変動Yが大きいほど大きな値として設定される。図3はエンジン22の回転数Neとエンジン22のクランキングを停止するための猶予時間とカウント値Sとの関係を示す説明図であり、図4は回転変動Yとエンジン22のクランキングを停止するための猶予時間とカウント値Sとの関係を示す説明図である。駆動系の共振現象は、エンジン22の回転数Neが共振周波数の中央値に近いほど、回転変動Yが大きいほど、大きく現われるから、図3および図4に示すように、エンジン22の回転数Neが共振周波数の中央値に近いほど、回転変動Yが大きいほど、エンジン22のクランキングを停止するための猶予時間を短くする必要がある。即ち、エンジン22の回転数Neが共振周波数に近いほど、回転変動Yが大きいほど、エンジン22のクランキングを早く停止するようにするのである。カウント値Sは、図から解るように、この猶予時間の逆数に相当するよう設定されているから、カウント値Sが大きいほど、駆動系の共振現象が生じやすい傾向を示すと共にエンジン22のクランキングを早く停止する傾向を示している。
【0029】
そして、こうしたカウント値Sを積算したカウント積算値Cを閾値Crefと比較し(ステップS180)、カウント積算値Cが閾値Cref以下のときにはステップS110のエンジン22の回転数Neの入力処理に戻り、カウント積算値Cが閾値Crefより大きいときにはエンジン22の始動を停止して(ステップS190)、この始動時制御処理を終了する。ここで、閾値Crefは、エンジン22の始動を停止するか否かを判定するために設定されるものである。上述したように、カウント値Sは、大きいほど駆動系の共振現象が生じやすい傾向を示すと共にエンジン22のクランキングを早く停止する傾向を示しているから、その積算値であるカウント積算値Cが早く閾値Crefに達するほど、駆動系に共振現象が大きく現われる可能性が高いことになる。実施例の始動時制御処理では、このように駆動系に共振現象が生じる場合により適切なタイミングでエンジン22の始動を停止し、駆動系に共振現象が生じている最中にエンジン22が初爆を迎えることにより生じ得る過大なトルクの駆動系への入力を防止しているのである。
【0030】
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22のクランキングを開始した後のエンジン22の回転数Neと回転変動Yとに基づいて駆動系に共振現象が生じている最中にエンジン22が初爆を迎える前にエンジン22のクランキングを停止することができる。しかも、エンジン22の回転数Neが駆動系の共振周波数の中央値に近いほど、回転変動Yが大きいほど、早くエンジン22のクランキングを停止するから、より適切なタイミングでエンジン22のクランキングを停止することができる。
【0031】
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の回転数Neが駆動系の共振周波数に近いほど、回転変動Yが大きいほど、大きな値としてカウント値Sを設定し、その積算値であるカウント積算値Cが一定値の閾値Crefを超えたときにエンジン22のクランキングを停止したが、閾値Crefをエンジン22の回転数Neや回転変動Yにより変更するものとしてもよい。この場合、エンジン22の回転数Neが駆動系の共振周波数に近いほど、回転変動Yが大きいほど、閾値Crefを小さくし、値1ずつインクリメントされるカウンタがこの閾値Crefより大きくなったときにエンジン22のクランキングを停止すればよい。
【0032】
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の回転数Neと回転変動Yとに基づいてカウント値Sを設定することによりエンジン22のクランキングを停止する時間的な猶予を変更するものとしたが、エンジン22の回転数Neだけに基づいてカウント値Sを設定することによりエンジン22のクランキングを停止する時間的な猶予を変更するものとしたり、回転変動Yだけに基づいてカウント値Sを設定することによりエンジン22のクランキングを停止する時間的な猶予を変更するものとしてもよい。
【0033】
実施例のハイブリッド自動車20では、駆動系としてエンジン22にダンパ28を介して接続された動力分配統合機構30やモータMG1やモータMG2としたが、如何なる構成の駆動系としてもよい。また、エンジン22のクランクシャフト26に取り付けられたダンパ28としては、トルクリミッタなどが取り付けられてなるものとしてもよいし、トルクリミッタなどが取り付けられていないものとしてもよい。
【0034】
実施例では、エンジン22の始動装置としてハイブリッド自動車20に搭載されたものについて説明したが、エンジン22の始動装置として自動車に搭載されていないものでもよいのは勿論である。
【0035】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される始動時制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】 エンジン22の回転数Neとエンジン22のクランキングを停止するための猶予時間とカウント値Sとの関係を示す説明図である。
【図4】 回転変動Yとエンジン22のクランキングを停止するための猶予時間とカウント値Sとの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (12)

  1. 駆動系に接続された内燃機関を始動する内燃機関の始動装置であって、
    前記内燃機関をクランキングするクランキング手段と、
    前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記クランキング手段により前記内燃機関のクランキングが開始されてから該内燃機関の点火が開始されるまでの間に複数回に亘って前記回転数検出手段により検出される回転数に基づいて前記駆動系の共振現象のために該内燃機関のクランキングを停止するまでの時間的な猶予を変更する猶予変更手段と、
    該変更された時間的な猶予を経過したときに前記内燃機関のクランキングを停止するクランキング停止手段と、
    を備える内燃機関の始動装置。
  2. 前記猶予変更手段は、前記検出された回転数が前記駆動系の共振周波数に近いほど時間的に短い猶予に変更する手段である請求項1記載の内燃機関の始動装置。
  3. 前記猶予変更手段は、前記検出された回転数の変動が大きいほど時間的に短い猶予に変更する手段である請求項1または2記載の内燃機関の始動装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の内燃機関の始動装置であって、
    前記猶予変更手段は、時間的な猶予の長短に対応するカウント値を設定する手段であり、
    前記クランキング停止手段は、前記設定されたカウント値を積算したカウント積算値が所定値に至ったときにクランキングを停止する手段である
    内燃機関の始動装置。
  5. 前記猶予変更手段は、前記検出された回転数が前記駆動系の共振周波数に近いほど大きなカウント値を設定する手段である請求項4記載の内燃機関の始動装置。
  6. 前記猶予変更手段は、前記検出された回転数の変動が大きいほど大きなカウント値を設定する手段である請求項4または5記載の内燃機関の始動装置。
  7. 前記駆動系は、前記内燃機関の出力軸にダンパを介して接続されてなる請求項1ないし6いずれか記載の内燃機関の始動装置。
  8. 前記駆動系は、前記内燃機関の出力軸と駆動軸とに機械的に接続された遊星歯車機構を備える請求項1ないし7いずれか記載の内燃機関の始動装置。
  9. 前記駆動系は、前記遊星歯車機構の回転軸のうち前記出力軸および前記駆動軸に接続された回転軸とは異なる回転軸に動力を出力可能な電動機を備える請求項8記載の内燃機関の始動装置。
  10. 前記クランキング手段は前記電動機である請求項9記載の内燃機関の始動装置。
  11. 駆動系に接続された内燃機関を始動する際の制御方法であって、
    (a)前記内燃機関のクランキングが開始されてから該内燃機関の点火が開始されるまでの間に複数回に亘って前記内燃機関の回転数を検出し、
    (b)該検出された回転数に基づいて前記駆動系の共振現象のために該内燃機関のクランキングを停止するまでの時間的な猶予を変更し、
    (c)該変更された時間的な猶予を経過したときに前記内燃機関のクランキングを停止する
    内燃機関の始動制御方法。
  12. 前記ステップ(b)は、前記検出された回転数が前記駆動系の共振周波数に近いほど時間的に短い猶予に変更し、前記検出された回転数の変動が大きいほど時間的に短い猶予に変更するステップである請求項11記載の内燃機関の始動制御方法。
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