JP4018851B2 - 管体搬送用台車による更生方法 - Google Patents

管体搬送用台車による更生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水道・農業用水路などの既設管内に新設管を挿入する際に使用される管体搬送用台車による更生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、老朽化した既設管を更生する方法として様々な方法が採られており、最近では、老朽化した既設管の内部に、その既設管よりも口径が一回り小さい新設管を台車を用いて搬送し、既設管内部で接続していく更生方法(以下、パイプインパイプ工法という)が行われている。
【0003】
パイプインパイプ工法に使用される管体搬送用台車として、実公昭58−36942号公報に、昇降自在な片持ち式の管保持用棒扞を設けたものが記載されている。しかし、この公報に記載の管体搬送用台車によれば、管保持用棒扞が片持ち式であるので、新設管を保持したときに管保持用棒扞の先端部が撓むことがあり、そのため新設管として重量や口径が大きなものを保持すると、新設管の先端下部が既設管に接触してしまい、新設管が損傷したり、管挿入作業を円滑に行えなくなるという問題がある。
【0004】
このような問題を解消するため、台車本体上の前後部に高さ調整装置を設けるとともに、それら前後部の高さ調整装置に支持梁を架設し、この支持梁によって新設管を担ぎ上げた状態で既設管内を移動することが可能な構造の管体搬送用台車が提案されている(実開昭62−16875号公報)。また、管体搬送用台車を、既設管内において移動させる装置として、特開平9−18630号公報に記載されたバッテリーカーがある。
【0005】
一方、下水道・農業用水路などの既設管内に布設する新設管の1つとして、管体本体の一端に受け口が設けられ、他端に挿し口が設けられた管体が用いられている。このような管体を接続するものとして、伸縮自在で両端部に係止板が設けられた一対の連結部材と、これら連結部材を引き寄せるチェーン及びレバーホイストとを備え、連結部材の一方を、先に布設の管体(先行の管体)の挿し口に、他方の連結部材を後続の管体の受け口にそれぞれ係止し、その後続の管体を先行の管体側に引き寄せ、先行の管体の受け口に後続の管体の挿し口を挿入する管接続用治具が提案されている(特開平7−119864号公報)。
【0006】
また、他の接続具として、管内で走行自在な前後一対の台車と、これら台車を接近離反自在に連結する伸縮連結装置と、各台車に膨張自在に設けられ膨張により管内面に圧接自在なバッグ体とを備え、一方の台車を先行の管体内に、他方の台車を後続の管体内に配置し、次いでバッグ体を膨張(大径)させて管体内面に圧接させた状態で、伸縮連結装置の駆動により管体同士を引き寄せる構造の管内面接合機も提案されている(特開平7−139661号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特開平7−119864号公報に記載の管接続用治具によれば、先行の管体の前方側の挿し口に連結部材を係止し、後続の管体の後方側の受け口に連結部材を係止して、これら一対の連結部材を引き寄せて管接続(管挿入)を行う構造であるので、接続を行う2本の管体が屈曲状態で引き寄せられることがあり、このため挿入後の継手部(受け口・挿し口)に段差が生じてしまい、十分な水理性能を確保することができなくなる恐れがある。
【0008】
また、特開平7−139661号公報に記載の管内面接合機では、管体内面の湿気によりバッグ体が滑りやすく、管体の受け口に挿し口を挿入する際の作業性の面で問題がある。さらに、これら公報に記載の管内面接合機及び管接続用治具によると、管体の搬送とは別工程で管接続作業を行う必要がある。
【0009】
本発明はそのような実情に鑑みてなされたもので、管体の搬送と管接続作業を連続した工程で行うことができ、しかも管接続の確実性・作業性を高めることのできる管体搬送用台車による更生方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の管体搬送用台車による更生方法は、台車本体上の前後部に高さ調整装置が設けられ、これら前後部の高さ調整装置に跨がって支持梁が、その長手方向が台車の進行方向に沿うように架設されてなると共に台車本体に設けた進行方向変更用の操舵機構を有する管体搬送用台車によって先行の管体の後方位置まで管体を搬送し支持梁を下げて管体を降ろして位置合わせをして、同じ長さの複数本のアームが中央部材を中心として放射状に配置され、その各アームの一端が中央部材に回転自在に連結されているとともに、それらアームに外方に開く向きへの回転力を与えるための回転機構を有する挿入機本体を先行の管体内に配置して回転機構によりアームを外方へ開いて管体を固定し、管体の端部に係止部材を係止させると共に、この係止部材と挿入機本体のアームとを連結部材で連結して、その連結部材に設けられた牽引具により係止部材を挿入機本体側に引き寄せて管体を接続することによって特徴づけられる。
【0011】
なお、本発明の管体搬送用台車において、管体挿入機の各アームの先端に、外面が管体内面に密着する形状の密着バーを設けておいてもよい。
【0012】
本発明の管体搬送用台車による更生方法によれば、台車本体に管体挿入機を設けているので、既設管内での管体の搬送と管接続作業とを連続して行うことができる。
【0013】
その管接続作業は、挿入機本体を先行の管体内に配置し、複数本のアームを外方に開いて管体内面に挿入機本体を固定した後、後続の管体の受け口に係止部材を係止し、その係止部材を管体内に固定の挿入機本体に引き寄せて行うので、従来の管接続用治具つまり先行の管体の前方側の挿し口に連結部材を係止し、後続の管体の後方側の受け口に連結部材を係止して、それら2本の管体の端部同士を引き寄せる方式のものと比べて、管体の曲がり(後続の管体の屈曲)が生じ難く管接続の確実性が向上する。
【0014】
ここで、台車本体に設ける管体挿入機は、複数本のアームが中央部材を中心として放射状に配置され、その各アームの一端が中央部材に回転自在に連結されているとともに、それらアームに外方に開く向きへの回転力を与える回転機構を備えているので、その挿入機本体を管体内に配置した状態で、各アームに回転力を与えて傘状に開くと、各アームの先端部(もしくは密着バー)が管体内面に当たった時点でアームによって突っ張り力が働き、その反力により挿入機本体を管体内面に機械構造的に固定することができる。これにより、管体内面に湿気等があっても挿入機本体が滑ることがなくなるので、管接続の作業性が向上する。
【0015】
しかも、挿入機本体のアームに係止部材を連結しているので、牽引具により係止部材を引き寄せたときに、アームが外方に開く方向(突っ張り側)に回転させることができる。従って、後続の管体を引き寄せると、アームによる突っ張り力が強まるので、挿入機本体の管体内面への固定力が更に高まる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、以下、図面に基づいて説明する。
【0017】
図1及び図2はそれぞれ本発明の実施形態の側面図及び正面図である。なお、図2には挿入機本体40の記載を省略している。
【0018】
まず、台車本体10は、互いに対向して配置された前部架台15及び後部架台16と、これら前後の架台15、16を相互に連結する連結部材17と、それら前部架台15及び後部架台16の下部にそれぞれ2個ずつ設けられた車輪11・・11を備えている。台車本体10の全長は新設管P2 の管長よりも所定量だけ長く、新設管P2 内に管体搬送用台車1を通した際に、前後の車輪11が新設管P2 の前後端から突き出すようになっている。
【0019】
前部架台15及び後部架台16の上部中央には、それぞれ油圧シリンダをアクチュエータとする高さ調整装置12、13が設けられており、これら高さ調整装置12、13に跨がって支持梁14が架設されている。この支持梁14の長手方向は管体搬送用台車1の進行方向と一致している。
【0020】
台車本体10の前部には操舵機構2が設けられており、さらにその前方部に管体挿入機4の挿入機本体40が設けられている。また、台車本体10の後部には、先端に車輪31を有する連結機構3が設けられている。
【0021】
操舵機構2は、進行方向変更用の左右一対のガイド車輪21を備えている。これらガイド車輪21は、台車本体10の前部架台15上部から斜め前方(下方)に突き出すブラケット20の端部に回転自在に装着されている。
【0022】
左右のガイド車輪21にはそれぞれ枠22が設けられている。この各枠22はガイド車輪21の車軸の両端に取り付けられている。また、左右のガイド車輪21の間には連結ロッド23が橋渡しされており、その連結ロッド23の両端がそれぞれ連結ピン23a及び連結プレート22aを介して左右の枠22に連結されている。連結ロッド23には、鉛直方向に延びるガイドバー24が固定されており、このガイドバー24を左右方向(横方向)に動かして、連結ロッド23を左右方向に移動させることにより、左右のガイド車輪21の向きを変更することができる。
【0023】
操舵機構2には、ガイドバー24に操作力を与えるためのねじ棒(右ねじ)25が設けられている。このねじ棒25は、ガイド車輪21の上方に位置しており、支持梁14の長手方向と直交する方向(横方向)に沿って配置されている。
【0024】
ねじ棒25は、ブラケット20の先端部から上方に延びる支柱28に軸受29を介して支持されており、その一端にハンドル26が取り付けられている。ねじ棒25には、円板形状のガイドナット27がねじ込まれており、このガイドナット27の外周面にガイドバー24が溶接等により固定されている。なお、ガイドナット27の下部には、ガイドバー24とガイドナット27との固定強度を高めるための補強ステー24aが固定されている。
【0025】
以上の操舵機構2において、ハンドル26を時計回りに回転操作すると、ガイドナット27がハンドル26に近づく側に移動し、これに伴ってガイドバー24及び連結ロッド23が移動して、ガイド車輪21が、正面から見て左側(進行方向に向いて右側)に動き、管体搬送用台車1の進行方向が右側に曲がる。逆に、ハンドル26を反時計回りに回転操作すると、ガイドナット27がハンドル26から遠ざかる側に移動し、これに伴ってガイド車輪21が、正面から見て右側(進行方向に向いて左側)に動き、管体搬送用台車1の進行方向が左側に曲がる。
【0026】
なお、以上の操舵機構2の各部材及び台車本体10の主要部等にはSS材等の鋼材が用いられている。
【0027】
管体挿入機4は、図3〜図5に示す構造の挿入機本体40、新設管P2 の受け口P21に係止される係止板6(図8)、挿入機本体40と係止板6とを連結する2本のワイヤ7、及び、各ワイヤ7の途中に設けられた牽引用のレバーホイスト8などによって構成されている。各ワイヤ7の両端はそれぞれ挿入機本体40の後アーム43と係止板6にシャクル(図示せず)を介して接続される。
【0028】
挿入機本体40は、角パイプ製の中央ロッド41、4本の前アーム42・・42、4本の後アーム43・・43、4本の密着バー44・・44を備えており、台車本体10の前部架台15に支持部材40aを介して取り付けられている。
【0029】
前アーム42・・42は、中央ロッド41を中心として放射状(四方)に配置されており、後アーム43・・43も同様に放射状に配置されている。前アーム42・・42の各端部は、中央ロッド41の前端部の4側面に設けられた連結プレート51a・・51aに連結ピン50を介して連結されている。また、後アーム43・・43の各端部は、中央ロッド41の後端部の4側面に設けられた連結プレート51b・・51bに連結ピン50を介して連結されており、これら前アーム42・・42並びに後アーム43・・43は、中央ロッド41の中心軸を通り中央ロッド41の各側面と直交する面上に沿って回転可能となっている。
【0030】
中央ロッド41の同一の側面に設けられた前アーム42と後アーム43の先端は、密着バー44の端部にそれぞれ連結プレート52a、52b及び連結ピン50、50を介して連結されており、これら前アーム42、後アーム43、密着バー44及び中央ロッド41によって4節リンク機構が構成されている。
【0031】
中央ロッド41の後端部には作動ナット45が固着されている。この作動ナット45には、一端にハンドル47が取り付けられたねじ棒(右ねじ)46がねじ込まれている。ねじ棒46の根元部にはカラー48が差し込まれている。このカラー48は、4本の後アーム43・・43に、それぞれ作動リンク49・・49を介して連結されており、これらねじ棒46、作動ナット45、カラー48及び作動リンク49・・49によって後アーム43・・43の回転機構が構成されている。
【0032】
中央ロッド41の下方側に位置する2本の後アーム43には、それぞれ連結用のワイヤ7を接続するための牽引用プレート53が設けられており、また、作業者の足置き用の踏み台55が設けられている。さらに、中央ロッド41の下方側に位置する2本の前アーム42及び2本の後アーム43にそれぞれ車輪54・・54が設けられている。なお、各密着バー44の外面は、新設管P2 の内面に密着できるように円弧状に加工されている(図3参照)。
【0033】
以上の構造の挿入機本体40において、図5に示す状態(縮径状態)から、ハンドル47を時計回りに回転操作すると、ねじ棒46の送りによりカラー48が中央ロッド41に向けて移動し、これに伴って後アーム43・・43並びに前アーム42・・42が外方に向けて回転し、4本の密着バー44・・44が外方に開いて図4に示す状態(拡径状態)となる。この拡径状態のときに、後アーム43と密着バー44との連結点J2 は、後アーム43と中央ロッド41との連結点J1 よりも後方側にあり、従って、牽引用プレート53にワイヤ7を接続して、後アーム43を後方側に引き寄せると、後アーム43・・43並びに前アーム42・・42を外方に向けて回転させようとする力が作用する。
【0034】
一方、図4の状態からハンドル47を反時計回りに回転操作すると、カラー48が中央ロッド41から離反する向きに移動し、これに伴って後アーム43・・43並びに前アーム42・・42が内側に向けて回転して、図5に示す縮径状態に戻る。
【0035】
そして、本実施形態の管体搬送用台車1は、図1に示すように、支持梁14によって新設管P2 を保持した状態で、既設管P1 内での移動あるいは既設管P1 への進入を行うことができる。
【0036】
管体搬送用台車1への新設管P2 の保持は、高さ調整装置12、13を下降させて支持梁14の高さを低くした状態で、新設管P2 の中に管体搬送用台車1を通し、新設管P2 の前後端部の外方に前後の車輪11・・11を配置する。次いで高さ調整装置12、13を駆動して支持梁14を上方に持ち上げ、新設管P2 を支持梁14によって担ぎ上げるという要領で行う。
【0037】
また、管体搬送用台車1の移動は、図1に示すようなバッテリーカー100を用いて行う。バッテリーカー100は、前輪101及び後輪102と、前輪101を駆動する電動機(図示せず)と、電動機に電力を供給するバッテリー103と、前輪101と後輪102の双方もしくはいずれか一方を操舵する操舵手段104と、前輪101の前方に設置された昇降機構105などによって構成されている。昇降機構105には、上部が開口した連結箱106が設けられており、その連結箱106内に、管体搬送用台車1の連結機構3の車輪31を配置し、車輪31が連結箱106の底を転動する状態にしておくことで、バッテリーカー100と管体搬送用台車1とを遊びをもたせた状態で接続することができる。
【0038】
なお、連結機構3の車輪31を連結箱106に挿入する作業は、昇降機構105を下降端まで下げた状態で、バッテリーカー100を管体搬送用台車1の後部に向けて移動させて、連結機構3の車輪31の下方に連結箱106を配置し、次いで、昇降機構105を、車輪31が連結箱106の底に接触するまで上昇させるという要領にて行う。
【0039】
次に、以上の管体搬送用台車1を用いて新設管P2 を布設する場合の作業手順の一例を、図6〜図8及び先の図3〜図5を参照しつつ以下に説明する。
【0040】
まず、前記した要領にて、新設管P2 を管体搬送用台車1に搭載して、先に布設済みの新設管(先行の新設管P2 )の後方位置まで搬送した後、管体搬送用台車1の支持梁14を下げて新設管P2 を降ろすとともに、この後続の新設管P2 と先行の新設管P2 との位置合わせを行う。
【0041】
次に、管体搬送用台車1を前進させ、図6に示すように、先行の新設管P2 内に挿入機本体40を配置した状態で、挿入機本体40のハンドル47を時計回りに操作して、前アーム42・・42並びに後アーム43・・43を外方に開く。この操作において、4本の密着バー44・・44が新設管P2 の内面に当たった時点で(図7)、各アーム42・・42、43・・43によって突っ張り力が働き、その反力により挿入機本体40が新設管P2 の内面に機械構造的に固定される。なお、挿入機本体40を先行の新設管P2 内に配置した後、バッテリーカー100は後続の新設管P2 の後方位置に待機させておく。
【0042】
以上の挿入機本体40の設置が完了した後、図7及び図8に示すように、後続の新設管P2 の受け口P21に係止板6を係止するとともに、その係止板6と、挿入機本体40の2本の後アーム43とをそれぞれワイヤ7で連結する。そして、各ワイヤ7に設けたレバーホイスト8を操作して、後続の新設管P2 を先行の新設管P2 に引き寄せ、その後続の新設管P2 の挿し口P22を先行の新設管の受け口P21に挿入することによって、これら2本の新設管P2 を接続する。このような牽引作業において、後アーム43を後方側に引き寄せると、前記したように、後アーム43及び前アーム42を外方に向けて回転させようとする力が作用するので、それらアーム42、43によって生じる突っ張り力が強まり、新設管P2 の内面への密着バー44の密着強度つまり挿入機本体40の固定強度がより一層
高くなる。
【0043】
以上の管接続作業が完了した後、挿入機本体40のハンドル47を反時計回りに操作して、挿入機本体40の管内面への固定を解除し、管体搬送用台車1をバッテリーカー100によって後退させることによって、1本の新設管P2 の布設が完了する。
【0044】
ここで、以上の実施形態において、中央ロッド41の上方側に位置する後アーム43にも牽引用プレート53を設けておけば、新設管P2 の挿入状況に応じてワイヤ7を接続する後アーム43を選択することが可能になり、これにより、例えば後続の新設管P2 が曲がった場合、それを修正しながら挿入作業を行うことが可能となり、管接続の確実性をより一層高めることができる。
【0045】
なお、以上の実施形態では、挿入機本体の正面図で見て四方に延びる4本のアームを設けた例を示したが、その本数は任意で例えば6本または8本であってもよい。また、中央ロッドの前後に2本のアーム(前アーム42、後アーム43)を設けているが、その本数は1本、例えば後アーム43だけであっても同様な効果を有する管体挿入機を構成することができる。
【0046】
さらに、以上の実施形態では、アームの端部に密着バーを設けているが、アーム端部の形状を工夫して目的とする固定強度が得られるのであれば、密着バーの構成は省略してもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の管体搬送用台車による更生方法によれば、台車本体に管体挿入機を設けているので、既設管内での管体の搬送と管接続作業とを連続して行うことができる。しかも、管体挿入機の挿入機本体を、放射状に並ぶ複数本のアームが傘状に開く構造として、管体内面に機械構造的に強固に固定するようにしているので、管接続の作業性及び確実性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の側面図である。
【図2】 本発明の実施形態の正面図である。
【図3】 本発明の実施形態に用いる管体挿入機の正面図である。
【図4】 図3のA−A矢視図で挿入機本体の拡径状態を示す図である。
【図5】 図3のA−A矢視図で挿入機本体の縮径状態を示す図である。
【図6】 本発明の実施形態において新設管を接続する際の手順の説明図である。
【図7】 同じく手順説明図である。
【図8】 管体挿入機を使用状態で示す模式図である。
【符号の説明】
1 管体搬送用台車
10 台車本体
11 車輪
12,13 高さ調整装置
14 支持梁
2 操舵機構
21 ガイド車輪
24 ガイドバー
25 ねじ棒
26 ハンドル
27 ガイドナット
3 連結機構
31 車輪
4 管体挿入機
40 挿入機本体
41 中央ロッド(中央部材)
42 前アーム
43 後アーム
44 密着バー
45 作動ナット
46 ねじ棒
47 ハンドル
48 カラー
49 作動リンク
50 連結ピン
51a,51b 連結プレート
52a 52b 連結プレート
53 牽引用プレート
6 係止板
7 ワイヤ(連結部材)
8 レバーホイスト(牽引具)
100 バッテリーカー
106 連結箱
P1 既設管
P2 新設管
P21 受け口
P22 挿し口

Claims (1)

  1. 台車本体上の前後部に高さ調整装置が設けられ、これら前後部の高さ調整装置に跨がって支持梁が、その長手方向が台車の進行方向に沿うように架設されてなると共に台車本体に設けた進行方向変更用の操舵機構を有する管体搬送用台車によって先行の管体の後方位置まで管体を搬送し支持梁を下げて管体を降ろして位置合わせをして、同じ長さの複数本のアームが中央部材を中心として放射状に配置され、その各アームの一端が中央部材に回転自在に連結されているとともに、それらアームに外方に開く向きへの回転力を与えるための回転機構を有する挿入機本体を先行の管体内に配置して回転機構によりアームを外方へ開いて管体を固定し、管体の端部に係止部材を係止させると共に、この係止部材と挿入機本体のアームとを連結部材で連結して、その連結部材に設けられた牽引具により係止部材を挿入機本体側に引き寄せて管体を接続することを特徴とする管体搬送用台車による更生方法。
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