JP4018802B2 - マイクロストリップ線路用コネクタ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信機器などのプリント基板に形成されたマイクロストリップ線路の形の信号伝送線路を同軸ケーブルに接続するためのコネクタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板に形成されたマイクロストリップ線路と同軸ケーブルとを接続するには同軸コネクタが使用されている。図5および図6に示したように、従来のコネクタ構造においては、同軸コネクタ1の中心導体2がプリント基板3上のマイクロストリップ線路4から垂直方向に離れている場合には、中心導体2とマイクロストリップ線路4はL字形に折り曲げられた接続用導体5を介して互いに接続される。接続用導体5の垂直部分は中心導体2にハンダ付けされ、基部はマイクロストリップ線路4にハンダ付けされる。
【0003】
この構造では、接続用導体5の垂直部分によってインダクタンス成分(L)が生じるので、高周波では電圧定在波比(Voltage Standing Wave Ratio)が悪化したり、挿入損失が増加することなどにより、高周波特性(RF特性)が悪化する。
【0004】
そこで、例えば、図7に示したように、接続用導体5の上部に幅の広い部分を形成して、接続用導体5に静電容量成分(C)を与えることにより、前述したインダクタンス成分(L)を相殺することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、筺体の垂直壁6とプリント基板3との間の隙間l(図5Bおよび図7参照)は設計により変わることがある。また、この隙間lには製品毎にバラツキが生じることがある。
筺体の垂直壁6とプリント基板3との間の隙間lが変わると、それに付随してインダクタンス成分(L)が変動するので、インダクタンス成分(L)を相殺するための静電容量成分(C)も変えなければならない。そのためには、図7に示した方式では、接続用導体5の上部の幅を変えなければならない。従って、図7の方式には、幅の異なる多数の種類の接続用導体5を準備しなければならないという不便がある。
【0006】
また、マイクロストリップ線路4に接続用導体5をハンダ付けしたときの接続用導体5の位置ずれや、同軸コネクタの中心導体2と接続用導体5とをハンダ付けしたときのハンダ量のバラツキなどにより、インダクタンス成分(L)や電圧定在波比特性が製品毎に変動することがある。そこで、接続用導体5の静電容量成分(C)を製品毎に調整できることが望ましい。
【0007】
本発明の目的は、同軸コネクタとプリント基板が離れていても、高周波特性が悪化することのないマイクロストリップ線路用コネクタ装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、同軸コネクタとプリント基板が離れていても、高周波特性が悪化することのない製造容易なマイクロストリップ線路用コネクタ装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、接続用導体のインダクタンス成分(L)を相殺するための静電容量成分(C)を製品毎に調整することの可能なマイクロストリップ線路用コネクタ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、同軸コネクタの中心導体を接続用導体を介してマイクロストリップ線路に接続してなるマイクロストリップ線路用コネクタ装置において、マイクロストリップ線路に隣接してプリント基板上に形成した接地導体とマイクロストリップ線路との間に静電容量を確保する程度に、マイクロストリップ線路とそれに隣接する接地導体との間の間隔を狭くしたことを特徴とするものである。
【0009】
このようにマイクロストリップ線路とそれに隣接するプリント基板上の接地導体との間の間隔を狭くし、コープレーナー線路のようにしたので、マイクロストリップ線路の特性インピーダンスが低くなり、等価的にマイクロストリップ線路に静電容量成分(C)が与えられ、これにより接続用導体のインダクタンス成分(L)を相殺することができる。
【0010】
好ましい実施態様においては、プリント基板には、更に、マイクロストリップ線路に近接して接地導体に電気接続された静電容量調節用導体片を配置する。
このようにすれば、接続用導体のインダクタンス成分(L)を相殺するための静電容量成分(C)を製品毎に調整することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1および図2には本発明のコネクタ装置の第1実施例を示す。これらの図を参照するに、通信機器の筺体10には電気回路が形成されたプリント基板12と同軸コネクタ14が実装してある。
筺体10は接地されており、垂直壁10Aと底壁10Bとリブ10Cを有する。プリント基板12はその端部においてリブ10Cに支持されており、プリント基板12の裏面の大部分は底壁10Bに対して非接触状態に保持されている。
【0012】
プリント基板12の上面には、マイクロストリップ線路の形の信号伝送線路16が形成してある。伝送線路16に隣接して、プリント基板12の上面には伝送線路16の両側に接地導体18が形成してある。これらの接地導体18は、プリント基板12の裏面に形成された接地導体(図示せず)に、スルーホールに充填した導体を介して接続されている。
【0013】
同軸コネクタ14には同軸ケーブル20が接続される。同軸コネクタ14の外部導体24はネジ22によって筺体10の垂直壁10Aに固定されており、従って接地されている。
同軸コネクタ14の中心導体26はL字形に折り曲げられた接続用導体28を介して伝送線路16に接続されている。接続用導体28の垂直部分は中心導体26にハンダ付けされ、その基部は伝送線路16にハンダ付けされている。
【0014】
同軸コネクタ14に出来るだけ近いところで接地をするため、筺体10の垂直壁10Aには中心導体26を囲繞する形の接地用プレート30がネジ止めしてあり、この接地用プレート30の基部はプリント基板12上の接地導体18にハンダ付けしてある。
以上の構造は図5および図6に示した従来構造と実質的に相違ない。
【0015】
図1に示したように、本発明に従い、接地導体18のうち伝送線路16に隣接する部分32は、伝送線路16に接近させてあり、伝送線路16と導体部分32との間の間隔が狭くなるようにしてある。
このように伝送線路16と導体部分32との間の間隔を狭くしたので、伝送線路16の特性インピーダンスが低くなる。その結果、図3に示したように、伝送線路16と接地導体部分32との間には等価的に静電容量(C)が形成される。この静電容量(C)により、接続用導体28によるインダクタンス成分(L)を相殺し、RF特性の悪化を防止することができる。
【0016】
また、図1に示したように、伝送線路16に近接して、接地導体部分32の隣に適当なサイズの静電容量調節用導体片34を追加的にハンダ付けし、静電容量(C)を更に増加させることができる。このようにすれば、製品毎のインダクタンス成分(L)のバラツキを補償することができる。
【0017】
図4には本発明のコネクタ装置の第2実施例を示す。図1に示した実施例の構成要素と共通する構成要素は同じ参照番号で示し、重複する説明は省略する。
相違点のみを説明するに、この実施例では、接続用導体28の上部には幅広部36が形成してある。この幅広部36により静電容量(C)が形成されるので、接続用導体28のインダクタンス成分(L)を相殺するための静電容量を更に増加させることができる。伝送線路16と導体部分32との間の間隔を狭くしたことの効果、および、静電容量調節用導体片34の作用は第1実施例と同様である。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、同軸コネクタとプリント基板が離れていても、高周波特性を悪化させることなくマイクロストリップ線路と同軸コネクタを接続することができる。
プリント基板の接地導体部分32のパターンは変えることができるので、筺体の垂直壁とプリント基板との間の隙間が変わっても、接地導体部分32のパターンを変えることで同じ幅の接続用導体28を使用することが可能になる。従って、幅の異なる多数の種類の接続用導体を準備する必要がなくなる。
【0019】
好ましい実施態様に従い、静電容量調節用導体片をプリント基板に設けた場合には、接続用導体のインダクタンス成分を相殺するための静電容量を製品毎に調整することができ、電圧定在波比特性を良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るコネクタ装置の一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】図1に示した装置の等価回路図である。
【図4】本発明の第2実施例に係るコネクタ装置の一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図5】従来技術のコネクタ装置を示す図で、(A)は一部切欠き平面図、(B)は図(A)のB−B線に沿った断面図、(C)は一部切欠き正面図である。
【図6】図5に示したコネクタ装置の一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図7】図5に示したコネクタ装置の改良案の斜視図である。
【符号の説明】
12: プリント基板
14: 同軸コネクタ
16: マイクロストリップ線路
18: 接地導体
26: 同軸コネクタの中心導体
28: 接続用導体
32: マイクロストリップ線路に隣接する接地導体部分
34: 静電容量調節用導体片
Claims (2)
- プリント基板に形成されたマイクロストリップ線路と同軸ケーブルを接続するためのコネクタ装置であって、同軸ケーブルを接続する同軸コネクタを備え、前記同軸コネクタの中心導体を接続用導体を介してマイクロストリップ線路に接続してなるコネクタ装置において、マイクロストリップ線路に隣接してプリント基板上に形成した接地導体とマイクロストリップ線路との間に静電容量を確保するべく、マイクロストリップ線路とそれに隣接する接地導体との間の間隔を狭くしたことを特徴とするマイクロストリップ線路用コネクタ装置。
- プリント基板には、更に、マイクロストリップ線路に近接して接地導体に電気接続された静電容量調節用導体片を配置したことを特徴とする請求項1に基づくマイクロストリップ線路用コネクタ装置。
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JP10006098A JP4018802B2 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | マイクロストリップ線路用コネクタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10006098A JP4018802B2 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | マイクロストリップ線路用コネクタ装置 |
Publications (2)
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Family
ID=14263938
Family Applications (1)
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JP10006098A Expired - Lifetime JP4018802B2 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | マイクロストリップ線路用コネクタ装置 |
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- 1998-03-27 JP JP10006098A patent/JP4018802B2/ja not_active Expired - Lifetime
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