JP4018593B2 - 湿度検知回路、及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿度を検知する湿度検知回路、及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、湿度を検知するための湿度検知回路として、湿度に応じたアナログ電圧を出力する公知の湿度センサを用い、その湿度センサから出力されたアナログ電圧を、アナログデジタル変換器によってデジタルデータに変換することにより、湿度を表すデータを取得するようにしたものが知られている。一方、例えば、感光体ドラム上に形成した静電潜像を、トナーを用いて現像すると共に記録紙に定着させて画像形成を行う複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、トナー像を記録紙に転写させるための転写電流等を、湿度に応じて制御することにより、良好な画像を記録紙に形成することが出来るものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−159854号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように、湿度に応じたアナログ電圧を出力する湿度センサを用いた湿度検知回路では、高価な湿度センサとアナログデジタル変換器とを用いる必要があるため、湿度検知回路が高コストになるという不都合があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、コストを低減できる湿度検知回路を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、プリント配線基板を用いて構成された湿度検知回路であって、水晶振動子を用いた水晶発振回路と、前記水晶振動子の一端に接続された第1の櫛形配線パターンと、前記水晶振動子の他端に接続された第2の櫛形配線パターンと、グラウンドに接続された第3、第4の櫛形配線パターンと、前記水晶発振回路によって生成されたクロック信号の周期を、湿度を示す湿度情報として計測する計測部とを備え、前記第1の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンと前記第3の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンとは、交互に所定間隔で対向するように形成され、前記第2の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンと前記第4の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンとは、交互に所定間隔で対向するように形成されることを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、第1の櫛形配線パターンと第3の櫛形配線パターンとの間に生じた静電容量が湿度によって変化し、第2の櫛形配線パターンと第4の櫛形配線パターンとの間に生じた静電容量が湿度によって変化する。そして、これらの静電容量は、水晶発振回路の負荷容量となるので、湿度による静電容量の変化に応じて水晶発振回路によって生成されるクロック信号の周期が変化する。さらに、このクロック信号の周期が計測部によって、湿度を示す湿度情報として計測される。
【0008】
請求項2に記載の発明は、帯電させた感光体ドラムの表面を選択的に露光することにより静電潜像を形成し、前記感光体ドラムの表面の静電潜像をトナーにより現像し、前記感光体ドラムの表面上のトナー像を記録紙上に転写し定着することにより画像を形成する画像形成プロセスを用いて画像を形成する画像形成装置であって、請求項1記載の湿度検知回路と、前記湿度検知回路によって計測された湿度情報に応じて前記画像形成プロセスにおける制御量を変化させるプロセス制御部とを備えることを特徴としている。請求項2に記載の発明によれば、プロセス制御部によって、請求項1記載の湿度検知回路により計測された湿度情報に応じて画像形成プロセスにおける制御量が変化される。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の画像形成装置において、前記感光体ドラムにトナーを付着させることにより前記静電潜像を現像する現像ローラと、前記現像ローラに所定の濃度のトナーを供給するトナー供給部とをさらに備え、前記プロセス制御部は、前記湿度情報に応じて前記現像ローラに供給するトナーの濃度を前記制御量として変化させることを特徴としている。請求項3に記載の発明によれば、プロセス制御部によって、湿度情報に応じて現像ローラに供給するトナーの濃度が変化される。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2記載の画像形成装置において、前記感光体ドラムと前記感光体ドラムに対向して設けられた電極部との間に、記録紙を介して転写電流を流すことにより前記感光体ドラムの表面上のトナー像を記録紙上に転写する転写部をさらに備え、前記プロセス制御部は、前記湿度情報に応じて前記転写電流を前記制御量として変化させることを特徴としている。
【0011】
請求項4に記載の発明によれば、プロセス制御部によって、湿度情報に応じて転写電流が変化される。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項2記載の画像形成装置において、前記トナー像が転写された記録紙を、前記トナー像を溶融させるための所定の定着温度に加熱して、前記トナー像を記録紙に定着させる定着部をさらに備え、前記プロセス制御部は、前記湿度情報に応じて前記定着温度を前記制御量として変化させることを特徴としている。請求項5に記載の発明によれば、プロセス制御部によって、湿度情報に応じて定着温度が変化される。
【0013】
請求項6に記載の発明は、プリント配線基板を用いて構成された湿度検知回路と、記録紙に画像を形成する画像形成部とを備えた画像形成装置であって、水晶振動子を用いた水晶発振回路と、前記水晶振動子の一端に接続された櫛形の配線パターンである第1の櫛形配線パターンと、前記水晶振動子の他端に接続された櫛形の配線パターンである第2の櫛形配線パターンと、グラウンドに接続された櫛形の配線パターンである第3、第4の櫛形配線パターンと、前記画像形成部の画像形成動作を制御するための動作制御部とを備え、前記第1の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンと前記第3の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンとは、交互に所定間隔で対向するように形成され、前記第2の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンと前記第4の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンとは、交互に所定間隔で対向するように形成され、前記動作制御部は、前記水晶発振回路によって生成されたクロック信号を動作用のクロック信号として用いることを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の発明によれば、第1の櫛形配線パターンと第3の櫛形配線パターンとの間に生じた静電容量が結露などの環境条件によって変化し、第2の櫛形配線パターンと第4の櫛形配線パターンとの間に生じた静電容量が結露などの環境条件によって変化する。そして、水晶発振回路の負荷容量となるこれらの静電容量が、水晶発振回路の発振条件を満たさなくなった場合、水晶発振回路の発振が停止し、画像形成動作を制御するための動作制御部が停止する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例である複写機1の内部構成を概略的に示す断面図である。また、図2は、図1に示す複写機1の構成の一例を示す概略ブロック図である。
【0016】
図1に示す複写機1は、原稿の画像を読み取るスキャナ部2を備え、光導電性を有する感光体ドラム3の周囲に、この感光体ドラム3の回転方向に沿って順に、コロナ放電によって感光体ドラム3の表面に所定電位を与える帯電部4、スキャナ部2で取得された画像データに基づきレーザー光を出力して感光体ドラム3の表面電位を選択的に減衰させて静電潜像を形成する露光部5、感光体ドラム3の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像部6、及び感光体ドラム3上に形成されたトナー像を記録紙上に転写する転写ローラ7が配設されている。
【0017】
複写機1の下部には、記録紙を収納する給紙カセット10が配設され、給紙カセット10から記録紙を繰り出す給紙ローラ11、及び給紙ローラ11により繰り出された記録紙を転写ローラ7へ搬送する搬送ローラ12等からなる用紙搬送部13が配設されている。
【0018】
そして、転写ローラ7は、感光体ドラム3との間に電圧を生じさせる電極にされており、用紙搬送部13により搬送されてきた記録紙を介して感光体ドラム3との間に所定の転写電流を流すことにより、感光体ドラム3上に形成されたトナー像を記録紙上に転写する。
【0019】
転写ローラ7でトナー像が転写された記録紙は、熱ローラ14と加圧ローラ15とからなる定着部16で熱と圧力が加えられてトナー像が溶融され定着された後に、排紙ローラ17によって排紙トレー18上に排出されるようになっている。
【0020】
さらに、感光体ドラム3の周囲には、この感光体ドラム3の回転方向に沿って順に、感光体ドラム3の表面に残留したトナーを除去するクリーニング部8および、感光体ドラム3の表面電荷をランプ光によって除電する除電部9が配設されている。
【0021】
図2を参照して、画像メモリ19は、スキャナ部2によって読み取られた原稿の画像データを記憶するメモリである。操作パネル20は、複写機1のフロント部に配設され、ユーザによる操作指示を受け付けるためのキースイッチ、及びユーザへの種々のガイド画面を表示したりするための液晶表示器等を備える。水晶発振器21は、制御部100の動作用のクロック信号である所定の周波数のクロック信号CLKを出力する。
【0022】
制御部100は、装置全体の動作を司るもので、例えばCPU(Central Processing Unit)、複写機1の複写動作を制御するためのプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)、一時的にデータを保管するRAM(Random Access Memory) 等を備え、水晶発振器21から出力されたクロック信号CLKと同期して、CPUが制御プログラムをROMから読み出して実行することにより、操作パネル20によって受付けられた指示入力に応じて、スキャナ部2、用紙搬送部13、感光体ドラム3、帯電部4、露光部5、現像部6、転写ローラ7、及び定着部16の各部の動作を制御するための制御信号を出力し、複写機1に所定の複写動作を行わせる。また、制御部100は、例えばクロック信号CLKに基づいて、所定の時間間隔毎にCPUに割り込み処理を発生させるタイマを備えても良い。
【0023】
また、制御部100には、水晶発振回路200が接続されている。そして、制御部100は、水晶発振回路200から出力されたクロック信号HCLKの周期を湿度を示す湿度情報として計測するためのプログラムを実行することによって計測部101として機能し、計測部101によって計測された湿度情報に応じて画像形成プロセスにおける制御量を変化させるためのプログラムを実行することによってプロセス制御部102として機能する。
【0024】
図3は、水晶発振回路200の構成を説明するための図である。水晶発振回路200は、コンデンサC1,C2、抵抗R1,R2、インバータ201,202、及び水晶振動子X1を備える。水晶振動子X1の両端は、それぞれコンデンサC1,C2を介して回路グラウンドに接続され、水晶振動子X1とコンデンサC2との接続点にインバータ201の入力端子が接続され、インバータ201の出力端子は制限抵抗R1を介して水晶振動子X1とコンデンサC1との接続点に接続されている。また、インバータ201の入出力端子間には、帰還抵抗R2が接続されている。そして、インバータ201の出力信号が、インバータ202により波形反転されると共に波形整形されてクロック信号HCLKとして制御部100へ出力される。
【0025】
また、水晶振動子X1とコンデンサC1との接続点に接続された櫛形の配線パターンである櫛形配線パターン203と、水晶振動子X1とコンデンサC2との接続点に接続された櫛形の配線パターンである櫛形配線パターン204と、グラウンドに接続された櫛形の配線パターンである櫛形配線パターン205,206とがプリント配線基板上にレジスト処理を施すことなく形成されている。
【0026】
そして、櫛形配線パターン203における櫛の歯の部分の配線パターンと櫛形配線パターン205における櫛の歯の部分の配線パターンとは、交互に所定の距離を有して対向して組み合わされ、コンデンサCX1を形成している。コンデンサCX1の静電容量は、櫛形配線パターン203と櫛形配線パターン205との間に生じる浮遊容量CX1となる。同様に、櫛形配線パターン204における櫛の歯の部分の配線パターンと櫛形配線パターン206における櫛の歯の部分の配線パターンとは、交互に所定の距離を有して対向して組み合わされ、コンデンサCX2を形成している。コンデンサCX2の容量は、櫛形配線パターン204と櫛形配線パターン206との間に生じる浮遊容量CX2となる。
【0027】
この場合、コンデンサC1の容量をC1、コンデンサC2の容量をC2、抵抗R1の抵抗値をR1、抵抗R2の抵抗値をR2、水晶振動子X1の等価直列インダクタンスをL、発振回路の配線パターンのパターン容量とインバータ201,202の入出力容量との合計をCSとすると、クロック信号HCLKの周波数fは、下記の式(1)で与えられる。
【0028】
【数1】
【0029】
また、櫛形配線パターン203,204,205,206の表面は、レジスト処理されていないために空気中に露出しており、湿度の影響を受けてコンデンサCX1の容量CX1とコンデンサCX2の容量CX2とが変化する。すなわち、湿度が高いときは、容量CX1,CX2が小さくなり、湿度が低いときは、容量CX1,CX2が大きくなる。その結果、式(1)から、湿度が高いときは、クロック信号HCLKの周波数fが大きくなる一方、湿度が低いときは、クロック信号HCLKの周波数fが小さくなる。
【0030】
これにより、制御部100は、水晶発振回路200から出力されたクロック信号HCLKの周期を計測することによって、湿度を示す湿度情報を取得することが可能になる。
【0031】
また、水晶発振回路200が発振してクロック信号HCLKを生成するためには、水晶振動子X1の発振条件が所定の条件を満たしている必要がある。図4は、水晶振動子X1の発振条件を説明するための、水晶振動子X1及びその周辺回路部分の等価回路を示す図である。図4において、Rは等価直列抵抗、Lは等価直列インダクタンス、Cは並列容量、−Rは負性抵抗として知られているもので、図4に示す等価回路は、ωL−1/ωC=0、かつR<|−R| となる発振条件を満たしていないと、発振せず、従って、水晶発振回路200からクロック信号HCLKが出力されない。
【0032】
そのため、櫛形配線パターン203,204,205,206の表面に結露が生じると、容量CX1,CX2が小さくなるのみならず、櫛形配線パターン203と櫛形配線パターン205との間、及び櫛形配線パターン204と櫛形配線パターン206との間で電流がリークし、その結果コンデンサC1の容量C1、コンデンサC2の容量C2もまた小さくなり、上記発振条件を満たさなくなって、水晶発振回路200の発振が停止する。
【0033】
これにより、制御部100は、水晶発振回路200から出力されたクロック信号HCLKが停止したことを検出することにより、結露の発生を検出することが可能になる。
【0034】
なお、櫛形配線パターン203,204,205,206から構成されるコンデンサの表面に、例えば高分子材料等を塗布して吸湿膜を形成してもよい。これにより、湿度変化に対する容量CX1,CX2の変化を大きくすることが可能になり、湿度の検知感度を向上させたり、湿度の検知特性を向上させたりすることが可能になる。
【0035】
また、櫛形配線パターン203,204,205,206としては、銅、金、プラチナ、酸化ルテニウムなどの配線パターンを用いることができる。また、プリント配線基板の基材は、紙フェノール、ガラスエポキシ、セラミック、アルミナなどを用いることができる。
【0036】
次に、上記のように構成された複写機1の動作を説明する。図5は、制御部100が、計測部101及びプロセス制御部102として機能する場合の動作を説明するためのフローチャートである。また、図6は、クロック信号HCLKの波形の一例を示す図である。図6(a)は、湿度が低い場合のクロック信号HCLKの波形の例であり、図6(b)は、湿度が高い場合のクロック信号HCLKの波形の例である。
【0037】
図5を参照して、まず、ステップS1において、計測部101により、クロック信号HCLKが動作しているか否かが確認される。すなわち、クロック信号HCLKの信号レベルが所定の時間を越えて変化しなかった場合、クロック信号HCLKが停止したと判断し(ステップS1でYES)、ステップS2へ移行する一方、クロック信号HCLKの信号レベルが所定の時間以内に変化した場合は(ステップS1でNO)、クロック信号HCLKの周期を計測すべくステップS3へ移行する。
【0038】
次に、ステップS2において、制御部100により、結露が発生したと判断され、スキャナ部2、用紙搬送部13、感光体ドラム3、帯電部4、露光部5、現像部6、転写ローラ7、及び定着部16の各部の動作を停止させるべく制御信号が出力される。これにより、結露により生じた回路の短絡や、電流リークなどの影響で複写機1が誤動作したり、故障が発生したりすることを抑制することが可能になる。
【0039】
一方、ステップS3において、計測部101により、所定のサンプリング時間ts毎に、水晶発振回路200から制御部100へ出力されたクロック信号HCLKの信号レベルが確認される。この場合、計測部101は、クロック信号CLKと同期してプログラムを実行するので、所定ステップ数のプログラムを実行するのにかかる時間は一定となる。従って、計測部101は、プログラムの実行にサンプリング時間tsが必要となる所定のプログラムステップ数を実行する毎にクロック信号HCLKの信号レベルを確認することによって、サンプリング時間ts毎にクロック信号HCLKの信号レベルを確認するように構成しても良い。あるいは、サンプリング時間ts毎に割り込み処理を発生させる公知のタイマモジュールを用いて、サンプリング時間ts毎の割り込み処理によって、サンプリング時間ts毎に、クロック信号HCLKの信号レベルを確認するように構成しても良い。
【0040】
そして、例えば湿度が高い場合、図6(b)において上向き矢印で示すタイミングで、計測部101によってクロック信号HCLKの信号レベルが確認され、クロック信号HCLKが立ち上がった後、7回のレベル確認の間、クロック信号HCLKがハイレベルで確認される。そして、計測部101によって、8回目のレベル確認でクロック信号HCLKがローレベルであることが確認されたとき、”7”が湿度を示す湿度情報Xとして取得される。これにより、クロック信号HCLKの1/2周期の時間を、湿度を示す湿度情報Xとして取得することが可能になる。
【0041】
なお、計測部101は、湿度情報としてクロック信号HCLKのレベルがハイレベルである期間とローレベルである期間とを合わせた期間、すなわち1周期間にレベル確認を行った回数を湿度を示す湿度情報Xとして取得してもよい。また、湿度情報Xを湿度に変換するための変換テーブルを予めROMに記憶させておき、計測部101は、その変換テーブルを用いて湿度情報Xを湿度に変換するようにしても良い。
【0042】
例えば、計測部101により、湿度情報Xの値に応じて、20<X≦25のときは湿度10%以下と判断され、15<X≦20のときは湿度10%を越えて30%以下と判断され、10<X≦15のときは湿度30%を越えて50%以下と判断され、5<X≦10のときは湿度50%を越えて70%以下と判断され、0<X≦5のときは湿度70%を越えると判断されるようにしても良い。この場合、湿度情報Xが”7”であれば、計測部101によって、湿度は湿度50%を越えて70%以下であると判断される。
【0043】
次に、ステップS4において、プロセス制御部102によって、湿度情報Xに応じて画像形成プロセスにおける制御量が変化される。
【0044】
例えば、トナーとキャリアの2成分からなる、いわゆる2成分系の現像剤が使用される複写機1では、所定量の現像剤が現像部6に収納されており、現像部6内のトナー濃度が目標値となるように、トナーホッパ61からトナーを現像部6に適宜補給してトナー濃度の制御を行うようになっている。そして、現像部6内のトナーは、現像ローラ62によって感光体ドラム3に付着され、感光体ドラム3の表面に形成された静電潜像が現像される。
【0045】
ところで、現像部6内のトナーは、湿度が高い場合にはトナーの帯電が低下して感光体ドラム3への付着性が良くなるので、トナーにより現像されたトナー像の濃度が濃くなる一方、湿度が低い場合にはトナーの帯電が増大して感光体ドラム3への付着性が悪くなり、トナーにより現像されたトナー像の濃度が薄くなる。
【0046】
そこで、湿度情報Xの値が小さいとき、すなわち湿度が高いときは、プロセス制御部102によって、トナーホッパ61から現像部6へのトナーの供給量が湿度情報Xの値に応じて減少され、現像部6内のトナー濃度が低下するように制御される。これにより、湿度が高い場合であっても、感光体ドラム3の表面上で現像されたトナー像の濃度が濃くなることを抑制することができる。
【0047】
一方、湿度情報Xの値が大きいとき、すなわち湿度が低いときは、プロセス制御部102によって、トナーホッパ61から現像部6へのトナーの供給量が湿度情報Xの値に応じて増加され、現像部6内のトナー濃度が上昇するように制御される。これにより、湿度が低い場合であっても、感光体ドラム3の表面上で現像されたトナー像の濃度が薄くなることを抑制することができる。
【0048】
また、例えば、湿度が高い場合には、記録紙の含水量が増加して記録紙の電気抵抗が低下し、転写ローラ7によって感光体ドラム3上に形成されたトナー像が記録紙上に転写される際に転写電流が記録紙を介して用紙搬送路や記録紙のガイド部材等にリークする結果、転写効率が低下して記録紙に転写されるトナー像の濃度が低下する。
【0049】
そこで、湿度情報Xの値が小さいとき、すなわち湿度が高いときは、プロセス制御部102によって、転写ローラ7と感光体ドラム3との間に流れる転写電流が、リークした電流を補うように湿度情報Xの値に応じて増大される。これにより、湿度が高いときに記録紙に転写されるトナー像の濃度が低下することを抑制することができる。
【0050】
また、例えば、湿度が高い場合には、記録紙の含水量が増加するので、トナー像が転写された記録紙に定着部16で熱と圧力が加えられる際に、温度が上昇し難くなる。そこで、湿度情報Xの値が小さいとき、すなわち湿度が高いときは、プロセス制御部102によって、湿度情報Xの値に応じて熱ローラ14の温度が上昇され、好適な定着温度に制御することができる。
【0051】
以上、ステップS1〜S4の動作により、湿度が計測され、その計測された湿度に応じて画像形成プロセスにおける制御量が変化され、良好な画像を形成することが可能になる。
【0052】
なお、制御部100の動作用のクロック信号CLKを、水晶発振器21を用いて供給する例を示したが、水晶発振回路200から出力されたクロック信号HCLKを、制御部100の動作用のクロック信号として用いる構成としても良い。この場合、結露によりクロック信号HCLKが停止したときは、制御部100の動作が停止するので、複写機1の画像形成動作を停止させることが可能になる。
【0053】
また、本発明に係る温度検出回路を複写機に用いる例を示したが、複写機に限られず、例えばプリンタ、ファクシミリ等の他の画像形成装置に用いてもよい。
【0054】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、プリント配線基板上に形成された櫛形の配線パターンと、水晶発振回路と、計測部とを用いて湿度検知回路を構成することが出来るので、湿度検知回路のコストを低減することができる。
【0055】
請求項2に記載の発明によれば、画像形成プロセスにおける制御量を、所定の湿度情報に応じて変化させることができるので、湿度が画像形成プロセスに与える影響を抑制して良好な画像を形成することが可能になる。
【0056】
請求項3に記載の発明によれば、湿度に応じて現像ローラに供給するトナーの濃度を変化させることができるので、湿度の影響により感光体ドラムへのトナーの付着性が変化しても、好適な量のトナーを感光体ドラムに付着させることができるので、良好な画像を形成することが可能になる。
【0057】
請求項4に記載の発明によれば、湿度に応じて転写電流を変化させることができるので、記録紙が吸湿することにより漏洩した転写電流を補うことができ、良好な画像を形成することが可能になる。
【0058】
請求項5に記載の発明によれば、湿度に応じて定着温度を変化させることができるので、記録紙が吸湿して温度が上昇し難い場合であっても、好適な定着温度に制御して良好な画像を形成することが可能になる。
【0059】
請求項6に記載の発明によれば、プリント配線基板上に形成された櫛形の配線パターンにより生じた静電容量を負荷容量とする水晶発振回路によって生成されたクロック信号を、画像形成動作を制御するための制御部の動作用のクロック信号として用いているので、プリント配線基板上の櫛形の配線パターンが結露して水晶発振回路が発振停止した場合に、画像形成動作の制御を停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例である複写機の内部構成を概略的に示す断面図である。
【図2】図1に示す複写機の構成の一例を示す概略ブロック図である。
【図3】図1に示す水晶発振回路の構成を説明するための図である。
【図4】図3に示す水晶振動子の発振条件を説明するための図である。
【図5】図1に示す複写機の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】クロック信号HCLKの波形の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 複写機
3 感光体ドラム
4 帯電部
5 露光部
6 現像部
7 転写ローラ(電極部、転写部)
16 定着部
61 トナーホッパ
62 現像ローラ
100 制御部(動作制御部)
101 計測部
102 プロセス制御部
200 水晶発振回路
203 櫛形配線パターン(第1の櫛形配線パターン)
204 櫛形配線パターン(第2の櫛形配線パターン)
205 櫛形配線パターン(第3の櫛形配線パターン)
206 櫛形配線パターン(第4の櫛形配線パターン)
C1,C2 コンデンサ
CX1,CX2 コンデンサ
R1,R2 抵抗
X1 水晶振動子
Claims (6)
- プリント配線基板を用いて構成された湿度検知回路であって、
水晶振動子を用いた水晶発振回路と、
前記水晶振動子の一端に接続された第1の櫛形配線パターンと、
前記水晶振動子の他端に接続された第2の櫛形配線パターンと、
グラウンドに接続された第3、第4の櫛形配線パターンと、
前記水晶発振回路によって生成されたクロック信号の周期を、湿度を示す湿度情報として計測する計測部とを備え、
前記第1の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンと前記第3の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンとは、交互に所定間隔で対向するように形成され、
前記第2の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンと前記第4の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンとは、交互に所定間隔で対向するように形成されることを特徴とする湿度検知回路。 - 帯電させた感光体ドラムの表面を選択的に露光することにより静電潜像を形成し、前記感光体ドラムの表面の静電潜像をトナーにより現像し、前記感光体ドラムの表面上のトナー像を記録紙上に転写し定着することにより画像を形成する画像形成プロセスを用いて画像を形成する画像形成装置であって、
請求項1記載の湿度検知回路と、
前記湿度検知回路によって計測された湿度情報に応じて前記画像形成プロセスにおける制御量を変化させるプロセス制御部とを備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記感光体ドラムにトナーを付着させることにより前記静電潜像を現像する現像ローラと、前記現像ローラに所定の濃度のトナーを供給するトナー供給部とをさらに備え、
前記プロセス制御部は、前記湿度情報に応じて前記現像ローラに供給するトナーの濃度を前記制御量として変化させることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。 - 前記感光体ドラムと前記感光体ドラムに対向して設けられた電極部との間に、記録紙を介して転写電流を流すことにより前記感光体ドラムの表面上のトナー像を記録紙上に転写する転写部をさらに備え、
前記プロセス制御部は、前記湿度情報に応じて前記転写電流を前記制御量として変化させることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。 - 前記トナー像が転写された記録紙を、前記トナー像を溶融させるための所定の定着温度に加熱して、前記トナー像を記録紙に定着させる定着部をさらに備え、
前記プロセス制御部は、前記湿度情報に応じて前記定着温度を前記制御量として変化させることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。 - プリント配線基板を用いて構成された湿度検知回路と、記録紙に画像を形成する画像形成部とを備えた画像形成装置であって、
水晶振動子を用いた水晶発振回路と、
前記水晶振動子の一端に接続された櫛形の配線パターンである第1の櫛形配線パターンと、
前記水晶振動子の他端に接続された櫛形の配線パターンである第2の櫛形配線パターンと、
グラウンドに接続された櫛形の配線パターンである第3、第4の櫛形配線パターンと、
前記画像形成部の画像形成動作を制御するための動作制御部とを備え、
前記第1の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンと前記第3の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンとは、交互に所定間隔で対向するように形成され、
前記第2の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンと前記第4の櫛形配線パターンにおける櫛の歯の部分の配線パターンとは、交互に所定間隔で対向するように形成され、
前記動作制御部は、前記水晶発振回路によって生成されたクロック信号を動作用のクロック信号として用いることを特徴とする画像形成装置。
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