JP4017627B2 - 切断装置 - Google Patents

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本発明は、ワイヤソーを用いてシリコンインゴットを切断してウエハを製造する際などに使用される切断装置に関する。
大口径シリコンインゴットからのシリコンウエハのスライシング等を用途として、近年ワイヤソーがよく使用されている。
ワイヤソーを用いた切断装置では、ガイドローラに所定の間隔をおいて張られたワイヤソーを高速で走行させ、このワイヤソーにシリコンインゴットを押し当てて切断し、多数のウエハを同時に製造している。ワイヤソーの供給速度は通常切断開始から終了まで一定に保たれており、被切断材の材質や寸法、ワイヤソーの線速、研削液、ワイヤーテンション等の加工条件が変わると、作業者の経験に基づいてワイヤソーの供給速度を変更している。また、作業者の経験が乏しい場合には、加工中に頻繁にワイヤソーの撓み量を確認して、ワイヤソーの新線供給速度を変えて切断作業が行われている。
ワイヤソーには従来からの遊離砥粒方式ワイヤソーと、近年開発された固定砥粒ワイヤソーとがある。固定砥粒ワイヤソーを用いた切断においては、被切断材の切断面精度を良くするためには、ワイヤソーの撓み量を少なくするとともに、被切断材の長さ方向に撓み量を一定に保つことが必要となる。しかし、砥粒の摩耗が大きくなると、撓み量が多くなるため、ワイヤソーの供給側に近い新線側と、巻き取り側に近い旧線側とでワイヤソーの撓み量の差が大きくなる。
ワイヤソーを用いた切断装置として、特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載されたものがあり、また、ワイヤソーの表面状態を検査する装置として特許文献4に記載されたものがある。
特開平11−309661号公報 特開2000−288902号公報 特開2001−54850号公報 特許第3475942号公報
しかし、上記の特許文献1から3に記載された切断装置は、ワイヤソーの摩耗状態を検出することができないため、撓み量を調整することができない。また、特許文献4に記載された検査装置は、ワイヤソー表面の砥粒数と砥粒が占める面積については検査できるものの、ワイヤソーの偏芯量を測定することができない。さらに、砥粒の脱落による砥粒数の変化を検出して砥粒の摩耗状態を知ることはできるが、砥粒脱落前であれば摩耗していても砥粒が残存しているため、砥粒が存在していると判定してしまい、砥粒の摩耗状態(砥粒摩滅や偏摩耗)を知ることはできない。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、砥粒の個数、砥粒間隔、砥粒の突き出し量を検出してワイヤソーの摩耗状態を検出し、摩耗状態に応じてワイヤソーの供給線速を制御して、切断性能に優れた切断装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明は、芯線の周囲にボンド材によって砥粒を固着したワイヤソーの長手方向に対して80°〜90°の角をなすように略垂直に配置された光源と、この光源からワイヤソーに照射された光を用いてワイヤソーの投影画像を撮影するカメラと、前記投影画像に基づいて少なくとも、砥粒の個数、砥粒間隔、砥粒の突き出し量を検出してワイヤソーの良否判定を行う演算装置とを有するワイヤソー検査装置を備え、前記ワイヤソー検査装置から得られるワイヤソーの表面状態に関する情報に基づいてワイヤソーの新線供給速度を定めて新線を供給し、被切断材を切断することを特徴とする切断装置である。
ワイヤソー検査装置によって砥粒の個数、砥粒間隔、砥粒の突き出し量を検出して、ワイヤソー表面の摩耗状態を検査することができるため、摩耗状態に応じてワイヤソーの新線供給速度を調整することができる。そのため、新線側と旧線側とでワイヤソーの撓み量をほぼ一定に保つことができ、切断性能を向上することができる。
本発明は、前記ワイヤソー検査装置をワイヤソーの旧線側に配置したことを特徴とする。ワイヤソーは旧線側での摩耗が大きいため、ワイヤソー検査装置をワイヤソーの旧線側に配置することにより、適切にワイヤソーの摩耗状態を検出することができる。
本発明によると、ワイヤソー検査装置によってワイヤソー表面の摩耗状態を検査することができるため、摩耗状態に応じてワイヤソーの新線供給速度を調整することができる。そのため、新線側と旧線側とでワイヤソーの撓み量をほぼ一定に保つことができ、切断性能を向上することができる。
以下、本発明をその実施の形態に基づいて説明する。
図1に、本発明の実施形態に係る切断装置の構成の一例を示す。
切断装置30において、巻出しボビン31から供給されたワイヤソー1は、プーリー32により進行方向及び通過位置が変えられて、クーラントノズル33を備えた2つのガイドローラ34に巻き取られる。その結果、2つのガイドローラ34の間にその長手方向に沿ってワイヤソー1が間隔をおいて複数箇所に張られた状態となる。
この構成によってワイヤソー1は、2つのガイドローラ34間で揺動し、このワイヤソー1に対して、被切断材35を固定するためのブロック36によって固定された被切断材35が押し付けられることによって、被切断材35が複数箇所で切断される。
ガイドローラ34を通過したワイヤソー1に対して、ワイヤソー検査装置37が配置されてワイヤソー1の砥粒の状態が検査された後、ワイヤソー1はプーリー32によって、進行方向及び通過位置が変えられて巻取りボビン38によって巻き取られて回収される。
ワイヤソー1は巻出しボビン31から順次新線が供給されて被切断材35を切断するため、巻取りボビン38に近い側ほどワイヤソー1の摩耗が激しくなる。この実施形態においては、ワイヤソー検査装置37を、ガイドローラ34より巻取りボビン38側、すなわち旧線側に配置することにより、被切断材35の切断によって生じたワイヤソー1の摩耗状態を検査することができ、摩耗による切味の低下や断線を未然に防止することができる。
また、ワイヤソー1の摩耗状態は、巻出しボビン31からの新線の供給速度によって影響を受け、供給速度が小さいとワイヤソー1の摩耗が激しくなる。そのため、ワイヤソー検査装置37の検査結果に基づいて供給速度を調整することで、ワイヤソー1の摩耗状態にあわせた切断条件を設定して切断することが可能となるため、切断性能を高めることができる。
図2を用いて、本発明の切断装置に用いられるワイヤソーの検査装置について説明する。
図2において、ワイヤソー1の長手方向に対して垂直な2軸方向に、CCDカメラ2が配置され、このCCDカメラ2に対向してワイヤソー1を挟んでLED光源3が配置されている。CCDカメラ2にはカメラ用電源4が接続され、LED光源3にはLED光源用電源5が接続されている。2つのカメラ用電源4にはカメラ切替器6が接続され、カメラ切替器6と2つのLED光源3は制御装置7に接続され、制御装置7は演算装置8に接続されている。演算装置8には、その周辺機器としてのディスプレイ9、キーボード10、およびマウス11が接続されている。
この検査装置においては、CCDカメラ2によってワイヤソー1の静止画像が撮影されるが、この際にLED光源3によってワイヤソー1に対して光が照射される。従って、CCDカメラ2はワイヤソー1に照射された光を用いてワイヤソー1の投影画像を撮影する。カメラ切替器6によって、2つのCCDカメラ2のうちいずれを選択するかが切り替えられ、制御装置7によってカメラ用電源4、LED光源用電源5のオン/オフと、カメラ切替器6の切替が制御される。ワイヤソー1の投影画像は演算装置8に取り込まれ、そのデータが処理されてワイヤソーの良否が判定される。
上記の検査装置を用いたワイヤソーの検査方法について以下に説明する。
図3(a)に、CCDカメラ2によって撮影されたワイヤソー1の投影画像の一例を示す。ワイヤソー1は、芯線21の周囲にボンド材を用いて砥粒23を固着してなるものであるが、この検査方法においてはまず、画像の明度を読み取って、画像の明るさを表す曲線Iを引く。この曲線Iの立ち上がり部をワイヤソー1の両端と定義し、この両端から等距離の点を通ってワイヤソー1の長手方向に直線Iを引き、この直線Iをワイヤソー1の中心線とする。
次に、ワイヤソー1の輪郭部の明るさに設定して、この明るさの点を繋いでワイヤソー1の輪郭線である曲線IIを引く。
砥粒の突き出し量を正確に検出するためには、ワイヤソー表面の細かい凹凸やフィラーなどによる凹凸による影響を取り除く必要がある。そのため、曲線IIをフィルタによる移動平均処理によって滑らかにする処理を施す。図5に、移動平均処理の手順を示す。(a)は平均処理前のワイヤソーの輪郭線である曲線IIであり、(b)は平均処理後の曲線IIである。(a)においては、測定点X1、X2、X3、X4、X5、X6等における明度の測定値である、F(X1)、F(X2)、F(X3)、F(X4)、F(X5)、F(X6)等を繋いで、関数F(X)によって曲線IIが表わされる。
これらの測定値に基づいて、
G(X3)=(F(X1)+F(X2)+F(X3)+F(X4)+F(X5))/5
G(X4)=(F(X2)+F(X3)+F(X4)+F(X5)+F(X6))/5
G(XN)=(F(XN−2)+F(XN−1)+F(XN)+F(XN+1)+F(XN+2))/5
として移動平均値を求め、この移動平均値による関数をG(X)として、平均化された輪郭線とする。
次に、砥粒の突き出し量を検出するために、砥粒のピークとボトムを検出する。
図6に、平均化された輪郭線の一例を示す。平均化された輪郭線であるG(X)の微分値(G(X+1)−G(X))が最後に正になった位置(X3)をピークスタートとし、最初に微分値(G(X+1)−G(X))が負になった位置(X5)をピークエンドとする。このピークスタートとピークエンドの中点をもってピーク(X4)とする。
このピークの数によって砥粒数を検出することができ、また隣り合うピークの間隔によって砥粒間隔を検出することができる。
次に、平均化された輪郭線であるG(X)の微分値(G(X+1)−G(X))が最後に負になった位置(X7)をボトムスタートとし、最初に微分値(G(X+1)−G(X))が正になった位置(X9)をボトムエンドとする。このボトムスタートとボトムエンドの中点をもってボトム(X8)とする。
図3(b)に、砥粒のピーク位置を直線IIで表し、砥粒のボトム位置を直線IIIで表す。
以上の方法で検出されたピーク(X4)におけるピーク値G(X4)と、ボトム(X8)におけるボトム値G(X8)に基づいて、ピーク値とボトム値との差を求めることによって、砥粒の突き出し量を求めることができる。
以下に、検査内容をステップを追って説明する。
ステップ1
まず、砥粒数が閾値以上であるかについて判定する。図4に、砥粒23の固着状況の一例として、ワイヤソー1の長手方向について長さLの部分に、左右それぞれに砥粒23が5個ずつ固着されているものを示しており、たとえば、長さLの部分に固着されている砥粒数が5個以上であるものを良品と判定する。この判定は、ワイヤソーの左側、右側のいずれについても行い、
左側の砥粒数≧5
右側の砥粒数≧5
のとき良と判定してステップ2に進み、それ以外のときは不可と判定して砥粒数を赤で表示してステップ2に進む。
ステップ2
右側と左側での砥粒23の砥粒数の偏りについて判定する。左側の砥粒数と右側の砥粒数との比が0.9以上であれば良と判定し、0.6以上0.9未満であれば可と判定してステップ3に進む。すなわち、
左側の砥粒数≧右側の砥粒数のとき、
右側の砥粒数/左側の砥粒数≧0.9:良の判定
0.6≦右側の砥粒数/左側の砥粒数<0.9:可の判定
左側の砥粒数≦右側の砥粒数のとき、
左側の砥粒数/右側の砥粒数≧0.9:良の判定
0.6≦左側の砥粒数/右側の砥粒数<0.9:可の判定
とし、それ以外のときは不可と判定してその数値を赤で表示してステップ3に進む。
ステップ3
ワイヤソーの外径を判定する。ワイヤソーの外径は芯線径と砥粒径の組み合わせで変化するため、使用前のワイヤソーについての外径を基準にして閾値を設定するのが良い。
例えば、
使用中のワイヤソー外径≧使用前のワイヤソー外径×0.9 :良の判定
使用前のワイヤソー外径×0.8≦使用中のワイヤソー外径≦使用前のワイヤソー外径×0.9 :可の判定
使用中のワイヤソー外径≦使用前のワイヤソー外径×0.8 :不可の判定
不可の場合はその数値を赤で表示してステップ4に進む。
ステップ4
図3(b)におけるピーク値とボトム値との差を検出することによって得られる砥粒突出し量について良否判定を行う。1個の砥粒について、そのピーク値から、その砥粒の両端のボトム値を引くことによって、2つの砥粒突出し量が算出される。このようにして算出される砥粒突出し量について、画像上の全砥粒についての平均砥粒突出し量を求め、この平均砥粒突出し量が平均砥粒粒径の25%以上40%以下であれば、良と判定する。また、15%以上25%未満、あるいは40%を超え70%以下であれば可と判定する。すなわち、
0.25≦平均砥粒突出し量/平均砥粒粒径≦0.40:良の判定
0.15≦平均砥粒突出し量/平均砥粒粒径<0.25:可の判定
0.40<平均砥粒突出し量/平均砥粒粒径≦0.70:可の判定
とし、それ以外のときは不可と判定してその数値を赤で表示して、砥粒突出し量の偏りの検査に進む。
砥粒突出し量の偏りについては、以下のように判断を行う。
左側の平均砥粒突き出し量と右側の平均砥粒突き出し量との比が0.9以上であれば良と判定し、0.6以上0.9未満であれば可と判定してステップ5に進む。すなわち、
左側の平均砥粒突き出し量≧右側の平均砥粒突き出し量のとき、
右側の平均砥粒突き出し量/左側の平均砥粒突き出し量≧0.9:良の判定
0.6≦右側の平均砥粒突き出し量/左側の平均砥粒突き出し量<0.9:可の判定
左側の平均砥粒突き出し量≦右側の平均砥粒突き出し量のとき、
左側の平均砥粒突き出し量/右側の平均砥粒突き出し量≧0.9:良の判定
0.6≦左側の平均砥粒突き出し量/右側の平均砥粒突き出し量<0.9:可の判定
とし、それ以外のときは不可と判定してその数値を赤で表示してステップ5に進む。
ステップ5
図3(b)における直線IIの間隔を検出することによって得られる砥粒間隔の標準偏差について判定を行い、砥粒の分散状態についての良否を判定する。
砥粒間隔の標準偏差は、芯線を挟んで右側の砥粒と左側の砥粒のいずれもが良と判定される条件を満たしているときに良と判定される。すなわち、図4において、左側の砥粒間隔を総称してLLとし、右側の砥粒間隔を総称してLRとしたときに、
Lの標準偏差≦120μm、かつLRの標準偏差≦120μm
のときに良と判定し、この範囲を除いて
Lの標準偏差≦200μm、かつLRの標準偏差≦200μm
のときに可と判定し、それ以外のときは不可と判定してその数値を赤で表示して、砥粒間隔の閾値についての判定に進む。
なお、以上の標準偏差における数値は、投影画像における画素数から算出することができる。
砥粒間隔の閾値についての判定は、以下のようにして行う。
平均砥粒間隔は、芯線を挟んで右側の砥粒と左側の砥粒のいずれもが良と判定される条件を満たしているときに良と判定される。すなわち、図4において、
(LL1+LL2+LL3+LL4)/4≦250μm、かつ
(LR1+LR2+LR3+LR4)/4≦250μm
のときに良と判定し、この範囲を除いて
(LL1+LL2+LL3+LL4)/4≦300μm、かつ
(LR1+LR2+LR3+LR4)/4≦300μm
のときに可と判定し、それ以外のときは不可と判定してその数値を赤で表示する。
以上のステップによって良と判定された場合には、そのままワイヤソーによって切断作業が続けられる。可と判定された場合には、あらかじめ設定された回数だけ「可」の判定が連続した場合は、警報を鳴らし、手動あるいは自動で新線供給速度大きくする。また、不可と判定されたときには、検査終了後に、警報を鳴らし、手動あるいは自動でさらに新線供給速度大きくする。
なお、上記の説明における数値は一例であって、上記のものに限定されず、必要に応じて適宜定めることができる。また、上記の判定においては、予め定めた閾値との比較によって良否判断を行っているが、使用前のワイヤソーについての各数値との比較によって良否判断を行うこともできる。
上記の測定に使用される光として、例えば可視光の波長領域(波長400nm〜700nm)の光を用いることができる。また、測定に使用できる光源としては、蛍光灯、ハロゲンランプ、LED等を用いることができる。
以上の検査によって、検査される項目を図7に示す。図7に示すように、ワイヤソーが摩滅していることは、ワイヤソーの外径の減少と砥粒の突き出し量の減少を検査することによって検知できる。また、砥粒の脱落、剥離は、砥粒数の減少、砥粒間隔及びその標準偏差の増大を検査することによって検知できる。また、偏摩耗は、砥粒数の偏りの程度と外径の減少、砥粒の突き出し量の偏りの程度を検査することによって検知できる。いずれの場合も、複数の検査項目を設定しているため、誤判定を防ぐことができる。
図8(a)は、図1に示す切断装置において、ガイドローラ34に巻き付けられたワイヤソー1によって被切断材35を切断する際に、ワイヤソー1が撓んでいる様子を示す。ワイヤソー1の摩耗状態を検出することができない従来の切断装置においては、図8(b)に示すように、ガイドローラ34の長手方向について新線側と旧線側とで撓み量が異なるが、ワイヤソー1の摩耗状態を検出して新線供給速度を制御することができる本発明の切断装置においては、図8(c)に示すように、ガイドローラ34の長手方向について新線側と旧線側とでの撓み量をほぼ等しくすることができる。
以下に、試験結果を示す。
試験条件を表1に示す。
Figure 0004017627
試験結果を以下に示す。
図9に、ワイヤソーの摩耗状態に関する検査結果を示す。
加工前でのワイヤソーの外径は57ドットであり、砥粒の突き出し量は3.8ドットであったのに対して、ワイヤソーの新線供給速度を4m/minとして40分間加工を行うと、外径が52ドット、砥粒の突き出し量が1.1ドットの状態(状態1)となった。ここでのドットとは、静止画像における画素のドット数を意味し、例えば、ワイヤソーの外径が57ドットであるとは、57ドットの画素数でワイヤソーの外径が認識されることを意味する。この状態に達したときに、新線供給速度を8m/minに早めて加工を行うと、外径のドット数、ボンド層の厚さのドット数のいずれも回復し、摩耗状態が軽減していることが確認された。
図10に、ワイヤソーの砥粒脱落に関する検査結果を示す。試験条件は、表1に示すものと同一である。
加工前でのワイヤソーの砥粒数は所定の長さ当たり24個であり、砥粒間隔の標準偏差は30ドットであったのに対して、ワイヤソーの新線を供給しない状態、すなわち新線供給速度を0m/minとして60分間加工を行うと、砥粒数が7個、砥粒間隔の標準偏差が145ドットの状態(状態2)となった。この状態に達したときに、新線供給速度を4m/minにして加工を行うと、砥粒数、砥粒間隔の標準偏差のいずれも回復し、砥粒の配列状態が改善していることが確認された。
本発明は、シリコンインゴットを切断してウエハを製造する際などに使用される切断装置として利用することができ、ワイヤソーの摩耗状態に応じてワイヤソーの供給速度を変化させて、切断性能を高めることができる。
本発明の切断装置の一例を示す図である。 ワイヤソー検査装置の一例を示す図である。 CCDカメラによって撮影されたワイヤソーの静止画像の一例を示す図である。 芯線の周囲に複数の砥粒が固着されてワイヤソーが形成されている様子を模式的に示す図である。 ワイヤソーの輪郭線の移動平均処理を示す図である。 砥粒のピークとボトムを検出する方法を示す図である。 検査項目を示す図である。 ガイドローラに巻き付けられたワイヤソーによって被切断材を切断する際に、ワイヤソーが撓んでいる様子を示す図である。 ワイヤソーの摩耗状態に関する検査結果を示す図である。 ワイヤソーの砥粒脱落に関する検査結果を示す図である。
符号の説明
1 ワイヤソー
2 CCDカメラ
3 LED光源
4 カメラ用電源
5 LED光源用電源
6 カメラ切替器
7 制御装置
8 演算装置
9 ディスプレイ
10 キーボード
11 マウス
21 芯線
23 砥粒
30 切断装置
31 巻出しボビン
32 プーリー
33 クーラントノズル
34 ガイドローラ
35 被切断材
36 ブロック
37 ワイヤソー検査装置
38 巻取りボビン

Claims (2)

  1. 芯線の周囲にボンド材によって砥粒を固着したワイヤソーの長手方向に対して80°〜90°の角をなすように略垂直に配置された光源と、この光源からワイヤソーに照射された光を用いてワイヤソーの投影画像を撮影するカメラと、前記投影画像に基づいて少なくとも、砥粒の個数、砥粒間隔、砥粒の突き出し量を検出してワイヤソーの良否判定を行う演算装置とを有するワイヤソー検査装置を備え、前記ワイヤソー検査装置から得られるワイヤソーの表面状態に関する情報に基づいてワイヤソーの新線供給速度を定めて新線を供給し、被切断材を切断することを特徴とする切断装置。
  2. 前記ワイヤソー検査装置をワイヤソーの旧線側に配置したことを特徴とする請求項1記載の切断装置。
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