JP4017242B2 - クッション構造体 - Google Patents

クッション構造体

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JP4017242B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、形状保持性に優れマット、ベッド、グランドシートなど各種の用途に使用するクッション構造体に関し、更にはイス、テーブルなどに組立て得るクッション構造体に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、ゴムシート、ゴム引き布、合成樹脂シートを所望の形状の気密性の袋に加工し、その中に空気や水などの流動体を封入したエアークッションなどのクッションは知られており、各種の用途に用いられている。これらの従来の流動体を封入したクッションは、局部的に応力を加えると、この応力の加わった部分が凹み、この凹んだ部分の流動体が移動し他の部分を膨らます。そのため、従来のエアークッションは局部的に応力を加えると全体的に変形する。そして従来、この現象がクッションの特性と考えられ、この特性を利用して各種の用途に利用されてきた。また、従来のこの種のクッションは、通常その形成された元の袋の形状にかかわらず、流動体を封入すると丸みを帯びて平坦な表面を形成できない難点があった。
しかして、本出願人は、先に、空気など流動体を封入したクッションにつき上記の変形を起こさない、すなわち形状保持性がよく、しかも平坦な面や鋭角のコーナーを設けることができ、且つ所望の形状に作成できるクッション構造体、すなわち、相対する表裏2枚の編織物が非伸縮性繋ぎ糸によって適宜間隔に連結された立体編織物を基材とし、該立体編織物の各編織物の表面に合成樹脂又はゴムの不通気性層を形成し且つその各側面を密封してなり、且つ流動体流入口を取り付けてなるクッション構造体を提供した(特開平10−248680号)。本発明はこのクッション構造体を更に改良し、容易に三次元立体構造物を組み立て得るクッション構造体を提供することを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、相対する表裏2枚の編織物が非伸縮性繋ぎ糸によって適宜間隔に連結された立体編織物を基材とし、該立体編織物の各編織物の表面に合成樹脂又はゴムの不通気性層を形成し且つその各側面を密封してなり、且つ流動体流入口を取り付けてなるクッション構造体において、表部シートと裏部シートを接合する間隔が1〜10cmの2条の縫い目と、該縫い目部分の気密性を保持するためのシール材とで構成された折り曲げ部を少なくとも1本設けたことを特徴とするクッション構造体である。前記の立体編織物は、その非伸縮性繋ぎ糸の長さが部分的に異なるようにしてもよい。また前記の立体編織物は、編物であり、長さ方向中央部分は非伸縮性繋ぎ糸によって適宜間隔に連結され、両端耳部は表裏の編物が一体に編組されているものでもよい。更に表部シートと裏部シートの表面の少なくとも一箇所に面ファスナーを取り付けてもよい。
【0004】
【発明の実施の形態】
本発明を詳しく説明する。本発明のクッション構造体は、相対する2枚の編織物が繋ぎ糸によって適宜間隔に連結された立体織物の特性を利用したものである。本発明で基材となる立体編織物について、織物の一例を図1、図2に示す。図1は立体織物の縦方向の裁断面図、図2はその横方向の裁断面図である。1は立体織物で、2は上面の織物、3は下面の織物である。この上面の織物2と下面の織物3とは、非伸縮性繋ぎ糸4でつながっている。非伸縮性繋ぎ糸4は、織物の経糸又は緯糸或はその双方で構成される。5は非伸縮性繋ぎ糸4が上面の織物2及び下面の織物3の組織内に織込まれている部分である。図1において点線で示す非伸縮性繋ぎ糸4は、非伸縮性繋ぎ糸4の一列奥の非伸縮性繋ぎ糸を示したものである。なお、繋ぎ糸は織物の組織内に織り込むことなく、上面の織物と下面の織物とを非伸縮性糸で刺し縫いして繋いでもよい。図1、図2は立体織物の上面の織物2と下面の織物3とを、非伸縮性繋ぎ糸4が緊張状態になるまで引き離したときの状態を示したものである。この時、上面の織物2と下面の織物3とは平行になっている。また、上面の織物2と下面の織物3の端縁同士を重ねて縫製や接着剤で接合してもよい。このようにしておくと、その後の上面の織物2及び下面の織物3への合成樹脂又はゴムの不通気性層の形成操作が容易になる。
【0005】
本発明で素材とする立体織物1は、上面の織物2と下面の織物3とが数多くの非伸縮性繋ぎ糸4によってつながっている。この立体織物自体は周知であり、本発明では各種の立体織物を使用することができる。上面の織物2と下面の織物3との間隔は任意であるが、普通は5〜60cmである。この間隔が本発明のクッション構造体の使用時の厚さと略等しくなる。非伸縮性繋ぎ糸の密度は、織物の組織を適宜変えることによって、所望の密度にすることが出来る。また、相対する表裏2枚の編物が非伸縮性繋ぎ糸によって適宜間隔に連結された立体編物も同様に用いることができる。編物の場合は、長さ方向中央部分は非伸縮性繋ぎ糸によって適宜間隔に連結され、両端耳部は表裏の編物が一体に編組された構造のものものが、その後の合成樹脂又はゴムの不通気性層の形成操作の容易性から好ましい。編織物の糸としては、綿繊維、レーヨン繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維等の天然繊維又は合成繊維からなる糸が用いられる。また、化学繊維のモノフィラメント糸を用いると、製品としたとき、毛細管現象によって糸を伝わって流動体が漏れるのを容易に防ぐことができる。
【0006】
本発明では、この立体織物1の織物2、3の表面に、それぞれ合成樹脂又はゴムの不通気性層を形成する。図3は、立体織物の織物2、3の表面に不通気層を形成させ、表裏のシートを開いた状態にしたとき(常態は偏平である)の縦方向の裁断面図である。図3において、6は上面の織物2の表面に形成した不通気性の合成樹脂またはゴムの層である。また7は下面の織物3の表面に形成した不通気性の合成樹脂またはゴムの層である。合成樹脂としては塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂などが用いられる。
この不通気性層を形成させるための合成樹脂としては、特にウレタン系樹脂が好ましい。ウレタン系樹脂としては、ポリウレタンエラストマーが好ましく用いられる。ポリウレタンエラストマーは優れた弾性率、耐荷重性、機械強度、耐油性、耐薬品性、耐摩耗性があり有利である。ポリウレタンエラストマーは長鎖ポリオールを主成分とするソフトセグメントと、ジイソシアネートと鎖延長剤・架橋剤からなるハードセグメントとで構成されている。また、ポリウレタンエラストマーは、長鎖ポリオール、ジイソシアネート、鎖延長剤から水酸基末端の固体のポリウレタンを作り、ゴムの場合と同様にロール練し、織物に積層し、所望により加硫できるものが好ましい。
【0007】
上記のジイソシアネートとしてはトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、トリジンジイソシアネートなどが用いられる。長鎖ポリオールとしては、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール、アジピン酸系やラクトン系のポリエステルポリオールが主として用いられるが、ポリエーテルポリオールが耐候性の点で好ましい。鎖延長剤・架橋剤としては低分子多価アルコール、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタンなどの芳香族ジアミン、水などが用いられる。また加硫剤としては、硫黄、パーオキサイドなどが用いられる。ゴムとしては天然ゴム、又はクロロプレン、ブタジエンゴムなど各種の合成ゴムが用いられる。織布にポリウレタン層を施すには、通常のノリ引法やトッピング法で行なうことができ、またシート状に成形したポリウレタンを織布に加圧接着してもよい。
【0008】
上記の図3の例においては、非伸縮性繋ぎ糸の長さを同じにした立体編織物を用いた例であるが、この非伸縮性繋ぎ糸の長さを変えることによって、膨張させた時のクッション構造体の厚さを任意に変えることができる。また、繋ぎ糸の長さを部分的に変えた立体編織物を基材に用いることによって、種々の形状のクッション構造体を製造することができる。例えば、表面が一方向に傾斜した表面平坦な板状のクッション構造体や、表面が波形など所望の形状をしたクッション構造体とすることができる。また、コーナーが鋭角のクッション構造体を作成することもできる。
【0009】
次いで、上記図3のごとく表裏両面に不通気性の合成樹脂またはゴムの層を設けた立体編織物について、その周辺を密封すると共に折り曲げ部を設ける。
周辺の密封方法には種々の方法が採用できる。例えば、周辺部の表部シートと裏部シート、すなわち不通気性の合成樹脂またはゴムの層を設けた立体編織物の表生地と裏生地とを重合し、この重ね合せ目を縫製、溶着、接着などの手段で気密性に接合する。このとき、重合部の合せ目の内部から気密状に覆う気密保持片をその両側縁部において両シートの内側面に溶着した構造にしてもよい。図4はこの密封構造の断面図を示したものである。符号1〜7は図3に示したものと同じである。表部シート(2、6)と裏部シート(3、7)との周辺部を重ね合わせて縫製10する。この重合部の合せ目の内部から気密状に覆う気密保持片11をその両側縁部12、12において両シートの内側面に気密状に溶着或は接着するする。このような構造にすると、クッション構造体内に流動体を高圧に注入しても両シートが剥離することがなく、また流動体の漏れを防ぐことができる。
【0010】
また、周辺部の密封構造を図5に示す如くしてもよい。図5において、13は非伸縮性の不通気性のシートである。この不通気性シート13は合成樹脂シートでもよいが、粗目の織物の両面にポリウレタン系樹脂などの合成樹脂層或いはゴム層を設けたものが強度の点から好ましい。この織物にモノフィラメント糸を用いると、毛細管現象によって糸を伝わって流動体が漏れるのを容易に防ぐことができる。そして、不通気性シート13を、上記の側面部より糊しろ分大きく切断し、これを上面の表部シート(2、6)の端部及び下面の裏部シート(3、7)の端部に接着させて密封する。14、14はその接着部である。この作業を側面全てに施すと膨らましたときに直方体を形成するクッション構造体が得られる。
【0011】
また、折り曲げ部は、表部シートと裏部シートを接合する少なくとも1条の縫い目を施すことによって構成する。図6、図7はこの折り曲げ部を図示したものであり、その図6は、断面図であり、図7はその平面図である。15、16は表部シート(2、6)と裏部シート(3、7)とを接合するために設けた縫い目である。このように縫い目15、16を設けておくと、クッション構造体を膨張させた時縫い目15、16の間の区域17は膨張しない。そのためこの区域17の部分でクッション構造体を折り曲げることができる。膨張させた時に厚さが10cm程度のクッション構造体においては、縫い目15、16の間隔を約1cmにしておくと約90°まで折り曲げることができ、縫い目15、16の間隔を約10cmにしておくと180°まで折り曲げることができる。縫い目15、16の間隔が大きい場合には、その間に更に縫い目を入れてもよい。縫い目部分の気密性を保持するために、その上からシール材を施す。上記の縫い目に代えて接着や溶着によって表部シートと裏部シートを接合してもよいが、この場合は膨張用流体が通過できるように非接合部を設けるのが好ましい。
【0012】
また、表部シートと裏部シートとの表面の所望の箇所に面ファスナーを取り付ける。このように面ファスナーを取り付けておくと、面ファスナーを利用してクッション構造体を折り曲げた状態に固定できたり、あるいは二個以上のクッション構造体を接続して種々の構造物、たとえばイスやテーブルを作成することができる。
【0013】
また、表部シートと裏部シートの任意の個所、例えば表部シートの端部に孔をあけ、これに流動体流入口を設ける。流動体流入口は、自動車のタイヤのチューブに使用されている如き空気バルブなど従来既知のものが使用される。この流動体流入口からクッション構造体に流動体を封入して膨らます。流動体としては、空気、ヘリウムなどの気体、水などの液体或は粉体などが挙げられる。
図8は本発明のクッション構造体の膨張させた時の断面図である。符号1〜7は図3に示したと同じである。8は周辺の密封部であり、9は流動体流入口である。また15、16は縫い目であり、17は縫い目で形成された折り曲げ部である。この例では折り曲げ部は1個所のみであるが、所望に応じて増加しえる。18は表部シートの所望の個所に取り付けた面ファスナーである。この例では1個所のみであるが、所望に応じて増加しえる。
【0014】
本発明のクッション構造体は、流動体を十分に封入したとき、次の如き特性を有する。すなわち、膨張させたクッション構造体に局部的に応力を加えても、その部分が殆ど凹むことがない。その理由は、相対する表裏2枚の編織物が非伸縮性繋ぎ糸によって適宜間隔に連結されているためである。局部的に応力を加えた場合、その部分が凹むためには、他の部分が膨らむ必要がある。ところが本発明のクッション構造体においては、相対する表裏2枚の編織物が非伸縮性繋ぎ糸によって適宜間隔に連結されているため、膨張が不可能である。したがって、本発明のクッション構造体は局部的に応力を加えてもその部分が殆ど凹むことがなく、クッション構造体でありながら、形状保持性がよいという特性を有する。例えば、前記した表面が一方向に傾斜した板状のクッション構造体や表面が波形であるクッション構造体は、外から応力を加えても、殆ど変形することなく、その形状を保持する。そして、折り曲げ部を設けたので、適宜に折り曲げることができ、更に面ファスナーを利用して、一個であるいは複数箇のクッション構造体を組み合わせ接続して種々の三次元構造の構造物を作成することができる。
【0015】
このクッション性と形状保持性とを有する本発明のクッション構造体は、流動体を排出したときには小さく畳めるという特性、また流動体として空気を封入したときは軽くて、水に浮くという特性、丸みを帯びない所望の形状に作成できるという特性、更に水に沈めたり、重くする必要があるときには、流動体として比重の大きい液体や粉体を封入することによって調整が可能となる特性、また折り曲げることができるという特性、面ファスナーを利用して三次元形状に保持できたり、相互に接続可能であるという特性が相俟って、所謂クッションとしての用途の外に種々の用途に使用できる。
【0016】
本発明のクッション構造体の用途の例を列挙する。
・エアーシリンダー(空気を吹き込んで膨張させ、この膨張によって物品を抑え付けるのに用いる。)
・エアージャッキ(荷の下に挿入し、その後膨らませて荷を持ち上げる。)
・ダンネージバッグ(積荷と積荷の間に挿入し、その後膨らませて積荷を安定にし、荷崩れしないようにする。)
・コンクリート型枠(膨らませて、コンクリートの型枠に用いる。)
・ビル工事用などのダメ穴の成形(膨らませて成形用の枠に用いる。)やダメ穴不使用時の封鎖(膨らませて穴の一時的な封鎖に用いる。)
・ふとん(表面に多数の波形や凹凸を形成させ床ずれ防止ふとんや無圧ふとんに用いる。)
・自動車用マット(膨らまして、倒した座席の上に載置して、平坦な場所をつくる。)
【0017】
・アウトドア用グランドマット(膨らませて地面などへの敷物に用いる。薄くても底ずきしない。)
・アウトドア用テーブル又は椅子(膨らませて、テーブルや台や椅子に利用する。)
・間仕切り(膨らませて間仕切りに用いる。自立性があり、防音性がよい。)
・エアフェンス(膨らませてフェンスに用いる。)
・衝撃吸収用保護マット(膨らませて、床や壁に貼着する。)
・仮設貯水層、簡易浴槽、仮設プール或は活け州など(膨らまして、水を入れて使用する。)
【0018】
・アドバルーン(膨らませて空中に浮き上がらせる。)
・広告柱、広告板(膨らませると柱状や板状になるように形成し、広告に利用する。)
・エアーシュウター(非常時に膨らませて、航空機から脱出するときなどに用いる。)
・ダクト(配管として用いる。)
・仮設建築物、エアーテント(膨らませて、居住空間をつくる。)
・ボート用桟橋の浮体、舟の補助フロート、筏、仮橋、ボート(水に浮く性質を利用する。)
・オイルフェンス(膨らませて河川、池、海などに張り、油の拡散を防ぐ)
・自動車用のエアーバッグ(緊急時に膨張して人体を保護するものであるが、膨らみ過ぎの反動により生じる二次災害を防げる。)
・建物内の地震対策用エアーバッグ(上表面を平坦な形状にすることができるから、支えた落下物がエアーバッグから更に落下して二次災害を起こす可能性が減少する。)
【0019】
折り曲げ部を設け、面ファスナーを取り付けたクッション構造体の一つ或は二つ以上を、折り曲げ部或は折り曲げ部と面ファスナーを利用して種々の形状のイスを作成することができるが、図9、図10は本発明のその一例を示したものである。
断面が図3に示す構造の偏平な生地を、図9の平面図(a)図及び(b)図に示すように裁断する。(a)図の生地20の周辺21を密封し、更に折り曲げ部22、23を設ける。周辺21の密封及び折り曲げ部22、23の形成には前述した手段を採用する。24は表部シートに設けた流動体流入口である。25、26は表部シートに取り付けた面ファスナーであり、27、28は裏部シートに取り付けた面ファスナーである。面ファスナー25、26はその全面が表部シートに固着されている。面ファスナー27、28は布片の一端に縫着されており、この布片の他端、すなわち面ファスナーを取り付けたと反対側の端部が接着や溶着などで裏部シートに取り付けられている。また(b)図の生地30の周辺31を密封し、更に折り曲げ部32、33を設ける。周辺31の密封及び折り曲げ部32、33の形成には前述した手段を採用する。34は裏部シートに設けた流動体流入口である。35、36は表部シートに取り付けた面ファスナーであり、37、38は裏部シートに取り付けた面ファスナーである。面ファスナー35、36は布片の一端に縫着されており、この布片の他端は表部シートに取り付けられている。面ファスナー37、38はその全面が裏部シートに固着されている。
【0020】
上記(a)図の生地20に流動体流入口24からポンプ、例えば足踏みポンプで空気を圧入させて、これを膨張させる。圧入された空気は折り曲げ部においては縫い目を通して広がる。この膨張させた生地(クッション構造体)20は板状体を呈する。このクッション構造体を図10の斜視図(a)図に示すように折り曲げ部22、23で折り曲げる。一方、上記(b)図の生地30を流動体流入口34からポンプで空気を圧入させて膨張させる。この膨張させた生地(クッション構造体)30を図10の斜視図(b)図に示すように折り曲げ部32、33で折り曲げる。そして、クッション構造体20の中にクッション構造体30を嵌め込み、面ファスナー27と面ファスナー37、面ファスナー28と面ファスナー38、面ファスナー25と面ファスナー35、面ファスナー26と面ファスナー36とをそれぞれ噛合させて固定する。
斯くして、ソファー様のイスを作成することができる。このイスは、全体がクッションでできているので座り心地がよい。そして、これらのクッション構造体は空気を抜くと1枚のシートになるので携帯に便利であるから、このイスはアウトドアー用に最適である。しかも上記クッション構造体は、イスに使用しない場合には、そのままマットとしても使用できる利点がある。上記のイスの組立てに使用するクッション構造体の厚さは5〜20cmが好ましい。5cm以下では座面が沈むことがあり、20cm以上では充填する空気量が多くなるため、充填作業労力が大きくなる。
【0021】
図11、図12、図13は、本発明のクッション構造体をテーブルの脚に利用した例を示す。断面が図3に示す構造の偏平な生地を、図11の平面図に示すように裁断する。生地40の周辺41を密封し、更に折り曲げ部42、43、44を設ける。周辺41の密封及び折り曲げ部42、43、44の形成には前述した手段を採用する。45は表部シートに設けた流動体流入口である。46、47、48、49は表部シートに取り付けた面ファスナーである。面ファスナー46、47は布片の一端に所定の大きさの面ファスナーを縫着したもので、布片の他端が表部シートに取り付けられている。面ファスナー48、49はその全面が固着されている。生地40に流動体流入口45からポンプで空気を圧入させて、これを膨張させる。圧入された空気は折り曲げ部においては縫い目を通して広がる。この膨張させた生地(クッション構造体)40は板状体を呈する。
【0022】
このクッション構造体を図12の上面図に示すように折り曲げ部42、43、44で折り曲げ、最後に面ファスナー46と面ファスナー48、面ファスナー47と面ファスナー49を噛合させる。これによってしっかりした断面四角形の角筒が出来上がる。この上に天板を置いてテーブルにする。
図13は本発明のクッション構造体をテーブルの脚に利用する他の例を示した上面図である。この例の場合も、断面が図3に示す構造の偏平な生地を素材にし、上記したと同様に周辺を密封し、折り曲げ部を設け、流動体流入口を取り付け、所定個所に面ファスナーを取り付ける。この例の場合には折り曲げ部を4個所設けてある。そして、折り曲げ部51、52は180°折り曲げられている。また、折り曲げ部53、54は90°折り曲げられている。この構造物を脚にしこの上に天板を置いてテーブルにする。
上記クッション構造体でテーブルの脚を作成した場合に、天板と脚部を面ファスナーを利用して、結合させてもよい。また、上記の脚は、いずれも空気を抜くと1枚のシートになる。したがって、携帯に便利であり、アウトドアー用品として最適である。
【0023】
図14は、クッション構造体のみでテーブル60を作成した例を示す斜視図である。このテーブルは、天板部61とその両側部62、63で構成される天板部分と、二つの板状の脚部分64、65からなっている。これらはいずれも、断面が図3に示す構造の偏平な生地を素材にし、上記したと同様に周辺を密封し、折り曲げ部を設け、流動体流入口を取り付け、所定個所に面ファスナーを取り付け、それぞれ流動体流入口66、67、68から空気を入れて膨張させて作ったクッション構造体である。天板部分の両側部62、63は脚部分64、65と接触部を多くするために設けられたものである。脚部分64、65が天板部分と接触する個所、すなわち天板部61と接触する個所、両側部62と接触する個所、及び両側部63と接触する個所に、それぞれ雄雌一対の面ファスナーを取り付け、この面ファスナーによって脚部分と天板部分とを強固に固定している。このテーブルを構成するファッション構造体の空気を抜くと3枚のシートになる。したがって、携帯に便利であり、アウトドアー用品として最適である。
【0024】
【発明の効果】
本発明のクッション構造体は、十分に流動体を封入したとき、クッション構造体に局部的に応力を加えても、その部分が殆ど凹むことがないと言う特性、すなわち形状保持性を有する。勿論クッション構造体性も有し、これらの特性と、流動体を排出したときには小さくたためると言う特性、また流動体として空気を封入したときには軽くて水に浮くという特性、封入する流動体の比重を選定することによって重量を調整できる特性、表面を平坦、波形など所望の形状にすることができ、またコーナーを鋭角にすることができるという特性、また折り曲げることができるという特性、面ファスナーを利用して三次元形状に保持できたり、クッション構造体同士が相互に接続可能であるという特性が相俟って、種々の用途に使用できる。また、非伸縮性繋ぎ糸の長さを部分的に変えることによって種々の形状にすることができ、この観点からも、多種多様の用途に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基材の立体織物の縦方向の部分拡大裁断面図
【図2】基材の立体織物の横方向の部分拡大裁断面図
【図3】基材の立体織物の表面に不通気層を設けた部分拡大裁断面図
【図4】本発明のクッション構造体の周辺部の密封部の一例の断面図
【図5】本発明のクッション構造体の周辺部の密封部の他の例の断面図
【図6】本発明のクッション構造体の折り曲げ部の断面図
【図7】本発明のクッション構造体の折り曲げ部の平面図
【図8】本発明のクッション構造体の断面図
【図9】イスを作成するためのクッション構造体の平面図
【図10】イスを作成するときのクッション構造体の斜視図
【図11】テーブルの脚を作成するためのクッション構造体の平面図
【図12】テーブルの脚の上面図
【図13】テーブルの脚の他の例の上面図
【図14】クッション構造体で作ったテーブルの例の斜視図。
【符号の説明】
1 立体織物、2 上面の織物、3 下面の織物、4、 非伸縮性繋ぎ糸、5非伸縮性繋ぎ糸の織込み部、6,7 合成樹脂層、8 周辺密封部、9 流動体流入口、10 縫製部、11 気密保持片、13 不通気性シート、12,14 接着部、15,16 縫い目、17 折り曲げ部、18 面ファスナー、20,30 イス用部材、40,50 テーブルの脚用部材、60 テーブル部材

Claims (4)

  1. 相対する表裏2枚の編織物が非伸縮性繋ぎ糸によって適宜間隔に連結された立体編織物を基材とし、該立体編織物の各編織物の表面に合成樹脂又はゴムの不通気性層を形成し且つその各側面を密封してなり、且つ流動体流入口を取り付けてなるクッション構造体において、表部シートと裏部シートを接合する間隔が1〜10cmの2条の縫い目と、該縫い目部分の気密性を保持するためのシール材とで構成された折り曲げ部を少なくとも1本設けたことを特徴とするクッション構造体。
  2. 立体編織物の非伸縮性繋ぎ糸の長さが部分的に異なることを特徴とする請求項1記載のクッション構造体。
  3. 立体編織物が編物であり、長さ方向中央部分は非伸縮性繋ぎ糸によって適宜間隔に連結され、両端耳部は表裏の編物が一体に編組されているものであることを特徴とする請求項1又は2記載のクッション構造体。
  4. 表部シートと裏部シートの表面の少なくとも一箇所に面ファスナーを取り付けたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のクッション構造体。
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